September 04, 2008
[ウォルマート] スマートネットワークの導入開始
ウォルマートがインストアTVのネットワークを利用して本格的にコマーシャルを流し始めたのは99年のことでした。このアップグレード版であるスマートネットワークの導入をオフィシャルにリリースしました。数週間前から情報は出ていたのですが、公的な発表です。
バージョンアップのポイントが何かというと、モニターごとに異なるコンテンツを流すことにあります。各モニターへのデータの流れをインターネットプロトコルに変えたのが2006年、これによって技術的にはすべてのモニターに異なるデータを流せるようになった。
私は自分のセミナーで、たぶん近い将来すべてのモニターで異なるコンテンツを流し始める、日本の小売業も早急にベンチマークすべきだ、ということを言ってきました。でもただまだ先のことだろうと思っていたので、ちょっとびっくりしてます。
もう一つのポイントは、主要エンドにもモニターを設置して、流すコンテンツと販促商品とシンクさせることにあります。日本の場合、各メーカーがそれぞれバラバラに持ち込んでバラバラにコンテンツを垂れ流すというカオス状態となっていたりしますが、これをシステマチックに実現してしまうわけですね。さらに結果を評価する仕組みも作る。
ちなみにこれ、エンドやカテゴリーのロケーション管理ができてないと実現不可能でして、そういう観点からすると日本で同じことができる小売企業は希少と言えます。
約2,700店舗に設置されているトータル2万7,000個のモニターを集中管理する。2010年までに完了するそうです。
このシステムに興味をお持ちの二社からのご依頼で本件についてのレポートを書いたこともありますが、日本でもこれから少しずつ広がって行くことでしょう。デジタルサイネージ自体はすでに普及してますが、小売企業の一括管理下によるネットワーク化と、各モニターのコンテンツとプロモーション評価指標を連動させるということは、いかなる日本の小売企業もできてません。
アメリカでもこのレベルはウォルマートだけです・・・ウォルマートの進化は止まりません。
本件、書くことが多いので、流通eニュースにまとめようと思ってます。
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追記:クローガーがウォルマートを追ってます。ラルフスのデジタルサイネージをご参照ください。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:15 PM | | トラックバック (0)
August 28, 2008
[ウォルマート] マーケットサイドのファザード
ウォルマートがまもなくオープンさせようとしている新フォーマット、マーケットサイドのファザード写真が公開され話題となっています。4店舗のうちの1店舗が位置するフェニックスのメサ市が、建築基準関係のページで公開したもので、ウォルマートが公的に使っているものではありません。
店舗サインは紫が基調、壁面はウッディでシックな色合いで少々地味かもしれませんが、これはショッピングセター全体全体とのコーディネートも関係ありそうですね。
ファイナンシャルタイムズ紙が関係者の情報として、長期的には1,000~1,500店舗、100億ドル規模の可能性があるとウォルマートが考えていると報じ、ウォルマートが単なる憶測に過ぎないとコメントするなど、いろんな情報が行き交っている状況です。
どうやら来月中にはオープンする模様。そろそろ本社に確認取ろうと思ってます。前回の新フォーマットはネイバーフッドマーケットで、もう随分前のことでした。マスコミの耳目を集める前だったのですぐに教えてくれて、オープニング日に視察に行ったものですが、今回はかなりガードが固いようでまだ公開されていないようです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:39 PM | | トラックバック (0)
August 25, 2008
[ターゲット] 増収減益で来年の新規出店ペースを減速
先週の19日にターゲットが第2四半期の決算を発表したのですが、売上高5.6%増、最終利益7.6%減の増収減益でした。既存店成長率は0.4%減。半期でも5.3%増の7.5%減で増収減益となり、業績の悪化が鮮明となってきています。
この業績の悪化から、来年の出店ペースを90〜95店から、70〜75店へとスローダウンするとしています。
その前の週にウォルマートも第2四半期の決算を発表しているのですが、売上高10.4%増、最終利益高16.8%増、既存店成長率4.5%増で、絶好調。半期でも売上高10.3%増、最終利益高12.0%増、既存店成長率3.7%です。
ここ数年ターゲットが絶好調で、ウォルマートが徐々に勢いを失う、という図式が定着していたのですが、ここにきて完全に形勢が逆転された感があります。好景気時に強いターゲットと、不況に強いウォルマート、といったところでしょうか。
さてこのターゲットですが、対策として'Expect More. Pay Less.' のPay Lessサイドに焦点を当てるとしています。ウォンツとニーズの、ニーズを強化する。ただそうすると荒利益が犠牲になる可能性が強い。
楽観はできないでしょう。
ターゲットがどう巻き返すのかは注目に値すると思ってます。
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追記:先週一週間研修コーディネートで店を見てまわったのですが、ウォルマートとターゲットの店舗の完成度は相変わらず高かったです。また、フレッシュ&イージーは2店舗ほど視察しましたが、けっこうお客が入っていて、お店によるとは思うのですが、徐々に起動に乗りはじめている印象を持ちました。テスコはやっぱりあなどれませんね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:47 PM | | トラックバック (0)
August 14, 2008
[ウォルマート] ブラジル事業に10億ドルを投資
ここ数日興味深いニュースが多く、どれを載せようか迷っているんですが、今日はお約束のウォルマートにしました。
来年度のブラジル事業への投資額を10億〜11億2000万ドル(16億〜18億レアル)に増額し、拡大戦略を取ると発表しました。予定している新規の店舗数は80〜90店舗、今年の予定が36店舗なので、出店数を2倍近くに増やすわけです。
ウォルマートはブラジルには95年に進出し、現在は318店舗を所有、今現在の詳しい数値は持ち合わせませんが、たぶん国内の順位はPão de Açúcar(発音が分かりません・・・)、カルフールに次いで3位だと思います。
今回の10億ドルという投資額は、ブラジルでの10年近くにわたる事業歴で最大だそう。昨年まで3年間の投資額が19億ドルですから、確かにかなりの増額ということになります。
ブラジル国家の成長性と、経済社会の安定性と、ミドルクラスの成長が、投資増額の理由とのこと。海外事業における中南米のポジションはウォルマートにとってもともと非常に高いということがその背景にあります。メキシコに次ぐ成長エンジンを作ろうということなのでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:30 PM | | トラックバック (0)
July 21, 2008
[ウォルマート] デルと共同で取り付け修理サービスを実験
名称は"Solutions Centers by Dell"、大型テレビやコンピューターなどを自宅で取り付けたり修理するサービスを有料で提供するプログラムで、ダラス地域の15店舗で実験をすでに開始しています。
たとえばコンピューターにメモリーを増設するサービスは29〜99ドル、一方ベストバイのギークスクワッドによる同等のサービスは39〜139ドルとなっていて、若干安めに価格が設定されています。
この分野、ベストバイのギークスクワッドとサーキットシティのファイヤードッグが知られています。双方ともに成長分野として注目されているのですが、サーキットシティの業績が悪く今度どうなるか予断を許さないという状況の中、隙間を埋めようとするようなウォルマートの着眼点はなかなかすばらしい。
デルにとっても、儲け云々よりもデルという名称の露出が増えることに大きな価値がありそうな気がします。
また競争が激しくなってくることは消費者にとっても良いことで、そう考えるとこの取り組み、悪くないように感じます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:40 PM | | トラックバック (0)
July 17, 2008
[ウォルマート] 農産物を地元農家から調達
農産物を地元農家から可能な限り調達することで、資源の節約をはかるプログラムに取り組むことを7月2日に明らかにしていたウォルマートですが、16日にオクラホマ州でキャンペーンを開始しました。
名称は'Locally Grown' プログラム、イベントには州知事も出席するなど内外の注目を浴びています。すでに全米ベースで調達の切り替えを図っていて、他の州でも今後イベントが開催されるかもしれません。
市場総額4億ドル近い農産物がローカル調達となる目論見で、ロジスティックスが短くなる結果、年間でディーゼル燃料が11万ガロン、走行距離67万2,000マイルが節約され、140万ドル分のコスト削減につながる、としています。
この地元農家戦略、ホールフーズやウェッグマンズなどもともとやっている企業が多数あり珍しいことではないのですが、ウォルマートという食品小売全米ナンバーワン企業が踏み込んだことにインパクトがあり、また調達先は集約することのみが効率につながるとという考え方を主軸に据えてきた企業だけに、戦略転換が持つ意味が大きいというわけです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:59 PM | | トラックバック (0)
June 30, 2008
[ウォルマート] ロゴをリニューアル
ウォルマートがこの秋からロゴをリニューアルするようです。現在使っている、“Wal★Mart”、の★を取って一文字とし、白い文字色にオレンジ色のバックグランドで、最後に小さなスターバーストがくっついた意匠となるそう。
店頭ロゴについては全店舗を一気に変えるのではなく、新規店舗から徐々に変えて行きます。
目的はイメージチェンジですね。
昨年9月にブランドマントラを“Always Low Prices”から“Save Money. Live Better.”へ変更していますが、このイメージチェンジの一環として、ロゴも変えるわけです。
‘Always Low Prices’から‘Save Money. Live Better.’へ
もともとウォルマートのロゴは、“Wal-Mart”でした。このハイフンがサム・ウォルトン逝去後、★に変えられた。亡くなったサム・ウォルトンが★になってみんなを見守っているという思いが込められたと言われてます。
でも店頭に関して言うと全店一気に変えたわけじゃないので、いまでも古い店舗は一世代前の“Wal-Mart”となっていて、★型と2種類が混在してます。これに、新しいタイプが徐々に加わって行き、おそらく古い“Wal-Mart”が改装されるたびに新しいロゴに置き換わっていく、ということになるのでしょうね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 08:56 AM | | トラックバック (0)
June 26, 2008
[ウォルマート] マーケットサイドのホームページ始動
おとといエントリーしたマーケットサイドですが、ホームページがオープンしました。
このサイトで求人を開始していて、来週の月曜日からインタビューを始めるようです。
現在ネット上で公募しているポジションは4つ、マネジャー(店長)とアシスタント・マネジャー(副店長)というのは、まあ普通なのですが、ミールスペシャリストとパントリーコントローラーというのがおもしろい。
直訳すると、前者が食材専門家、後者は食料在庫管理者、なのですが、職の説明を読むと、前者はフロア担当でお客と接点を持ち、後者は荷受やインボイスなどどちらかというと後方担当、という感じです。
これをサービス担当とか後方担当とか、直接的な表現にせず、専門家やコントローラーのように、働いている人のプライドをくすぐるようなかっこいい名前にしているところがいいですね。
たとえばトレーダージョーズは、店長はCaptain、つまり船長で、以下店員の役職はすべて船乗りの名称なのですが、ウォルマートもその手のおもしろみを求めているのかもしれません。
このように、職位によくある普通の名称をつけない軽妙さが、日本の小売企業には欠けているように感じるのですが、どうでしょう。
それと、ウォルマートであることについていっさい触れてません。プレミアム型になるかもという見方を裏付けるものではあります。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:46 PM | | トラックバック (0)
June 24, 2008
[ウォルマート] マーケットサイド開発担当役員が辞任
デイビッド・ワイルドという人なのですが、イギリスのハルフォーズという小売企業のCEOとして転出してしまうことが分かりました。
この人についてちょっとだけ書いたエントリーがありました。
ウォルマートがコンビニに進出?
このワイルドは元テスコの上級幹部で、その後に独ウォルマートのプレジデントとなり、本社に異動して新フォーマット開発担当となり、そしてステップアップして本国に戻るということですね。
これがマーケットサイドの開発にどう影響を与えるのかはまったく不明。ウォルマートは人材の宝庫ですから、暗礁に乗り上げるということはありえませんが。
ちなみに1号店のオープンは当初夏ごろとなってましたが、いまは秋じゃないかと言われ始めてます。突然オープンしたりするので、アンテナ張ってようと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 05:19 PM | | トラックバック (0)
June 20, 2008
[ウォルマート] 新フォーマット“マーケットサイド”はプレミアム型?
‘ミールソリューションをお客に提供する’という、ウォルマートがほのめかしているコンセプトと、地元でのリクルート広告の表現、‘プレミアムフレッシュ/コンビニエンスなフォーマットで忙しい消費者にユニークなソリューションを提供する’という表現によって、同社が開発する予定である新フォーマットが低価格型ではなく、プレミアム型になるのではないかという見方が浮上してきています。
ふたを開けなければ分かりませんが。
もしプレミアム型だとすると、フレッシュ&イージーよりも、セイフウェイのザ・マーケットとバッティングしそうです。
ウォルマートにプレミアム型は難しいでしょうね。
技術的なことはとりあえずおき、‘ウォルマート’というイメージがまったく違う。ウォルマートであることを一切出さなければいいのでしょうが、そうすると知名度の課題が出てくる。ゼロから立ち上げることになるので、売れるようになるまで時間がかかるかもしれない。
ただウォルマートという企業は、とにかく考えるより先にやってみて、改善して、だめならすぐにやめる、という社風を持った会社ですから、本当にやってみるのかもしれないですね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 06:32 PM | | トラックバック (0)
June 18, 2008
[ウォルマート] 今年度の設備投資予算を下方修正
ウォルマートが今年投資する予定だった設備投資予算を下方修正しました。昨年の時点では135億〜152億ドルとしていたものを、130億〜140億ドルとします。
およそ10億ドル程度の下方修正ですね。
スーパーセンターの積極的な出店戦略にブレーキをかけるというのは規定路線となっているので、驚くようなニュースというわけではありません。
この結果余裕が出てくるキャッシュフローをどう使うのかには興味があるところです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 09:02 AM | | トラックバック (0)
June 09, 2008
「大きく変わるウォルマートの音楽CD販売戦略」Vol.12,No.24
アメリカ流通eニュース
WSJが報じたところによると、伝説のロックバンドであるAC/DCの新アルバムをウォルマートが独占販売するようだ。このプランに合わせて、ウォルマートが音楽CDの販売戦略を大幅に変えるのではないかというストーリーが掲載されている。
ウォルマートによる音楽CDの独占販売は増えつつあって、例えば昨年末にイーグルスがLong Road Out of Edenを自身のホームページとウォルマートだけで販売し、一週間で70万枚を売り上げたというニュースをブログに書いた。このアルバムは昨年のベストセラー3位にランキングされている。
その後はジャーニーが同様の販売戦略をとって成功し、今回は‘3匹目のどじょう’ということになる。
音楽レーベルがウォルマートに独占販売させる理由は当然ウォルマートの販売シェアが非常に高いというのもあるのだが、一つには音楽の販売市場が大きく変わりつつあって、その中で新しい売り方を模索しているからである。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:40 PM | | トラックバック (0)
[ウォルマート] 株主総会開催、景気悪化をチャンスに
恒例のウォルマートによるお祭り型の株主総会が先週の金曜日に開催されました。
今年のトーンは非常に良いものとなっていて、景気悪化が悪化して各社業績を落としている中で、成長率が落ちているとは言うもののプラスをキープしている数少ない企業としての同社の現状を表したものとなっています。
以下、CEOのリー・スコットのコメントから気になるものを4つほど抜粋します。
『“Saving Money”はいつも我々の一部だった、“Living Better”もいまや我々の一部となった』
◆これは、企業文化にまで踏み込もうとした同社の業革シンボルであるブランドマントラの変更が、もうすでに定着したということを言おうとしています。
変えたのは昨年9月、そのときの記事がこれです。
‘Always Low Prices’から‘Save Money. Live Better.’へ
『ウォルマートのユニークなポジションは、今の経済状態の中だけではなく今の時代の中で成功するものである。多くの小売企業の中で、明日の世界でリードする最も良いポジションにいるのだ』
『世界は変わった。人々の我々に対する期待も変わった。そしてその変化に追いついた。二度と繰り返すことはないだろう』
◆これはたぶんウォルマートたたきで標的にされたことを念頭においているものと思います。
『世界中の政府リーダーと会い、消費者が今直面している問題の解決について話し合っている』
◆政治的なことはあまり前面には出さなかった企業ですが、上手にアピールしています。
また会長のロブ・ウォルトンは、『16年前に父のサム・ウォルトンが目にした最高の時を目前にしたウォルマートと、私がいま目の前にしているウォルマートは何もかわりがない』と言っているのですが、スコットのスピーチのごとく変わったんだけど、でもロブ・ウォルトンは変わっていないという、このあたりが結構深いなと私は個人的に感じてます。
【リー・スコットによる基調スピーチ】
イントロではいまだにサム・ウォルトンを引き合いに出している。人心を結集するという一つの技術として見ることができるのですが、まったくぶれず一貫性を持ち続けている点がすばらしい。
【会長のロブ・ウォルトンによる総会開始宣言】
このロブ・ウォルトンは63歳、義理の息子のグレゴリー・ペンナーを後継にするのではという憶測が流れ始めてます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:02 PM | | トラックバック (0)
June 05, 2008
[プロクター&ギャンブル] コーヒーブランドを売却
P&Gがフォルジャーズを中堅食品メーカーのJMスマッカーズに売却することを発表しました。売却額は29億5000万ドル。
知らない方も多いと思うのですが、フォルジャーズは年商16億ドルを売る大きなブランドで、インスタントコーヒーとしては全米最大です。ところが、プレミアムコーヒーのブームでスターバックスなど近年この分野に参入してくるブランドが増えて、成長が頭打ちとなってました。
P&Gは年間4~6%の成長が見込めないブランドの売却を検討していて、フォルジャーズもそのスロー成長ブランドの一つでした。スピンアウトして企業として独立させることを考えていたようですが、買収先が見つかったわけですね。
左の写真はウォルマートのPBサムズチョイスですが、オーガニックとフェアトレード版で、プレミアムクラスとなります。ウォルマートでさえこういうPBを導入しているというわけです。
さて、成長が遅いブランドを売却し、どこにリソースを投入するのかと言うと、HBCということになります。とくにビューティケアとパーソナルケアに成長性を見出していて、ライバルのユニリーバも同様の戦略にシフトし始めています。
ユニリーバによる洗剤事業売却の衝撃
このことはメーカーに限った話ではありません。これから伸びるし、利益も取れますし、小売業界もHBCに成長性を見出し強化している企業が多い。
ターゲットは言わずもがな、例えば最近のウォルマートのビューティケア売場のバージョンアップは驚くべきものがあります。本社近くの店舗では、画期的な売場を実験したりしてます。
クローガーのマーケットプレイス型のプロトタイプもビューティケア売場をかなり強調している。
日本の大手小売企業が食品だけにしか目が行っていないのと対照的なんじゃないでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:52 PM | | トラックバック (0)
May 14, 2008
景気は後退しない?
ウォルマートが第1四半期の業績を発表しました。売上高10%増、最終利益高6.9%増、既存店成長率2.9%増で、決して悪くない数値です。今年の見通しについて、甘くは見ていない的なコメントがあって先行き不透明感は払拭できないものの、第2四半期の既存店成長率の予測は0〜2%程度でマイナスではなく、こちらも決して悪くはありません。
9日にエントリーしたように、大手企業の4月の既存店成長率はプラスが多かったですし、実際、商務省発表による4月の小売売上高(自動車除く)は前月比0.5%プラスで、消費はマイナスというわけではないようです。
一方、WSJ誌の一面にマクロ経済の記事が掲載されているのですが、景気の後退はなさそうだという論調で、トーンが変わってきているのを感じます。
エコノミストの予測によると、第1四半期と第2四半期のGDPは0.6%増、第3四半期と第4四半期は1.2%増で、プラス成長となってます。
日本も含めて悪いところを煽るような記事がマスコミに踊ってますが、考えているほどは悪くないんじゃないでしょうかね。
ただトンネルは長いという印象はすごく強いですが。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:08 PM | | トラックバック (0)
May 06, 2008
[ウォルマート] 薬剤の値下げプログラムを拡大
ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げしたのは06年9月のことでした。
ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げ
これはかなり大きな影響を及ぼし、直後にターゲットがマッチングさせただけではなく、多くのスーパーマーケットが同様の値下げに踏み切りました。私が住んでいるエリアのスーパーマーケット、調剤に決して力を入れているわけではないラルフスですらいまや4ドルをうたい文句にしているくらいです。
そのウォルマートがプログラムの拡大を発表しました。
300アイテムにつき、90日分の処方を10ドルとする。また乳がんや更年期障害など女性に特有の病気に対するジェネリックの30日分処方を9ドルとする。さらに、1000アイテム以上のOTCを4ドルとする。
この値下げプログラム、他社への影響を見れば分かるように一定の効果を上げています。売上も伸びているのですが、少なくともヘルスケア分野でもプライスリーダーなのだという印象を消費者に与えることには成功している。
今回は時期が良いですよね。インフレが進行し食品の値上げが続いているいま、薬を下げますというメッセージがネガティブに受け取られるわけがない。
それと、今回はOTCを値下げしていますが、これがどう影響するのか、興味がわきます。健康保険に加入している場合いずれにしても患者負担金が発生するためジェネリックの値下げは保険加入者にはメリットが少なく、だからドラッグストア企業のほとんどが追随しなかったのですが、OTCは財布を直撃します。ドラッグストアがどう動くか、動かないのか、興味津々です。
そしておもしろいのは、直後にターゲットがマッチングを発表したことです。
ターゲットはファッション性の高いディスカウンターですが、こういうニーズ商品についてはアグレッシブにウォルマートと価格勝負します。ここに、ターゲットの強さの本質があるのです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:42 PM | | トラックバック (0)
April 22, 2008
[ウォルマート] 売上高米ナンバーワンをキープ
フォーチュン誌が恒例の売上高ランクを発表、ウォルマートは昨年に引き続き1位をキープしました。
ウォルマートは02年にトップとなり、一昨年の2006年に合併で大きくなったエクソンモービルに抜かれた時を除き、ずっと1位をキープしています。
業績は、売上高3787億9900万ドル(前年比7.9%増)、最終利益127億3100万ドル(前年比12.8%増)、でした。
本日の為替レートの1ドル=103円で日本円に換算すると、売上高39兆162億9700万円、最終利益1兆3112億9300万円、となります。103円というのは円高レートですので、生活レートにすると50兆円ぐらいの価値はあるんじゃないでしょうか。
参考までに、リストから小売企業を抜き出すと以下のようになります。
1、ウォルマート
2、ホームデポ
3、CVSケアマーク
4、クローガー
5、コストコ
6、ターゲット
7、ウォルグリーン
8、シアーズホールディング
9、ロウズ
10、セイフウェイ
分かっていたことではあるのですが、CVSが3位に躍進したのが目につきます。ウォルグリーンも7位で一つ順位を上げました。
CVSが入ってきたことで消えた企業がアルバートソンズ。スーパーマーケットが消え、ドラッグストアが伸びる。
日本のドラッグストア業界人にはぜひ夢を持っていただきたい。
10位以内に純粋な食品小売企業は2社だけですね。
一方日本のGMSの本質がスーパーマーケットであり、またコンビニの本質が外食(またはグローサリーストア)であることを考えると、日本とアメリカの大きな違いが見えてきますよね。
なぜアメリカではこうなったのかということについては講演やセミナーでよく話しているのでここではおきますが、なぜ日本ではそうなのかということは一考に価すると思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:05 PM | | トラックバック (0)
April 07, 2008
[アップル] ミュージック販売ボリュームで1位に
1月と2月の二ヶ月間の売上高で、アップルがウォルマートを抜いて1位となりました。
NPDグループの調査によると、市場シェア率は以下の通りとなってます。
アップル:19%
ウォルマート:15%
ベストバイ:13%
アマゾン:6%
ターゲット:6%
こんな記事をエントリーしたばかりでした。
[アップル] ミュージックリテーラー2位へ浮上
アップルは一気に売上を伸ばしているという印象です。
NPDによると、一枚もCDを買わなかったティーンエージャーが、06年の38%から昨年にはおよそ半分になっているそう。当然彼らはネットでダウンロードしているわけです。
先週のこの記事にもつながるわけです・・・
[ウォルマート] 音楽CDに新たな価格体系の導入検討
店頭でCDを買うという行為が過去のものとなりつつある。この市場の大変化をいかに新たなビジネスチャンスとするのか。
ほんとうにこの市場、激変という表現がぴったりマッチすると思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:58 PM | | トラックバック (0)
April 03, 2008
[ウォルマート] 音楽CDに新たな価格体系の導入検討
ウォルマートが音楽CDに新しい価格体系の導入を検討しているようです。
◇15〜20の売れ筋は10ドル、残りは12ドル。
◇過去のCD(英語でカタログと呼ぶ)は9ドル、7ドル、5ドルの3つ。
◇9.88ドルや13.88ドルといった端数をやめる。
この価格体系はDVDを参考としているとのこと。売り上げが落ち続けているカテゴリーで、何か新しい解決法を考え出さなければならないと、ウォルマートの幹部は説明してます。
ただどうやら、レーベル(またはメーカー)側は100%OKしていないようで、導入までにはまだ時間がかかりそう。ウォルマートとの流通戦略を超えて、音楽CDビジネスそのものにかかわる話だという主張もあり、簡単に決まる話ではないようです
この価格体系が導入されないにしろ、なんらかの解決法が見つからない限り、ウォルマートは音楽あCDから完全に撤退するんじゃないかという観測もある模様。
このビジネスは大きな転換期を迎えているといって間違いないでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:17 PM | | トラックバック (0)
March 07, 2008
[ウォルマート] RFIDをアイテムレベルへ
来年の10月31日までに、デソト(テキサス州)という地域にあるサムズの配送センターに入荷するすべてのアイテムに、RFIDを貼り付けることをメーカーに義務付けることが明らかになりました。
アイテムレベルの前に、今年の10月にまずケース単位での貼り付けを完了するそう。アイテムベルも業界初ですが、ケースレベルでも業界に先駆けることになる。
また2月1日に執行された新ルールでは、パレットレベルにRFIDが貼り付けられていない場合、ひとつあたり2ドルのペナルティが課される。今年の秋までには同様のルールが配送センター4つに拡大され、09年1月31日には全配送センターに適用され、ペナルティはひとつ当たり3ドルになるそうです。
MWCの場合、お客が商品を手にする瞬間まで商品がパレットに乗ってます。メーカー出荷段階の荷姿のまま、お客に商品が提供される。
そして、取り扱いアイテム数が少ない、商品サイズがMWC用で大きくパレット上に乗っているアイテム数が相対的に少ない。
こんなことを考えると、普通のフォーマットよりもRFID化が楽だと言うことができそうですね。だからウォルマートはサムズから手をつけているのでしょう。
調査によると、RFID市場が年内に10億ドルを超えて12億ドルになるだろうと言う予測があります。これを引っ張ってるのが国防省とウォルマートなのだそう。
それと、RFIDタグがまだ高くてなかなか普及しないというジレンマがあるわけですが、トッププライオリティがコスト問題からイノベーションに移りつつあるとしてます。つまり、コストとういハードルはそろそろ越えつつあるというわけですね。
ゆっくりだけど、確実に進んでる、これがRFIDの進化の現状ということになりますが、とりわけウォルマートはその進化の波の先端に乗っかって進んでいます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 06:02 AM | | トラックバック (0)
March 03, 2008
「ターゲットとウォルマートの決算比較で見えてくること」Vol.12,No.10
アメリカ流通eニュース
年初の2月から3月にかけての時期を決算期としている小売企業が多く、ここにきて第4四半期と通年の業績を発表する企業が相次いでいる。予想していたことではあるのだが悪化している企業が多く、景気の鈍化にともなう消費マインドの冷え込みを明示するような結果となっている。
とりわけウォルマートと比較した場合のターゲットの数値が気になった。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:36 PM | | トラックバック (0)
[ウォルマート] 現役バイヤーによるブログの開設
ウォルマートが昨年の8月に新しいブログを立ち上げていたことをNew York Timesが報じました。
Check Out
まったく知りませんでしたよ、これ。
宣伝せず、クチコミで広がることを期待しているようです。
内容は商品部の社員10人が、商品や、環境問題や、消費動向や、いろんなことについて自由に書くというものです。
何が画期的かというと、ライターに書かせるとか、エージェントに任せると言うことをせず、第一線の社員が生の声を載せている点にあります。どうやら会社が手をいれることもせず自由に書かせているらしい。
やらせではなく、商品部の現役バイヤーの手による本当のブログを、企業としてた立ち上げたという点に、私はけっこうびっくりしてます。
最近のエントリーを見てみると・・・ニューヨークで開催されたトイフェアの話、2GBのノートブックを500ドル以下で開発しているという話、などなど。
トイフェアネタでは気になった玩具を写真つきで紹介してますが、バイヤーの視点が垣間見れて実におもしろい。
ノートブックは、たぶん業界では既知のことだから書いているんだろうけど、現時点で商品開発しているものをここで紹介しちゃってるんだから、驚きます。
ネット戦略、ウォルマートはとにかく先へ先へと進んでいて、誰も追いついていない印象が強い。
このバイヤーブログ、いろいろ考えてしまいますねえ。
消費者が手にできる情報が、かつてなく広がり、深くなり、スピードアップしている。商品、店舗、サービス、といったものの評価を消費者があっというまに手にできる時代です。
何が起きるのか。
小売業だけではなく、卸も、メーカーも、よく考える必要がある。
そして、これ対応する体制を整えて行かねばならない。
どこかで執筆してみたいと思ってます。
>>先週予告したターゲットのファッションショー、ここにアップしました。
ターゲットのバーチカルファッションショー
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:25 PM | | トラックバック (0)
February 29, 2008
[ターゲット] ファッションを売るために必要なもの
モデルを使わないファッションショー、というタイトルでで昨年11月にエントリーしたターゲットによるファッションショーですが、映像を見つけたのでアップしておきます。昨日少々暗いビデオを載せましたので、これで相殺しようと思います(´・`)
ターゲットのファッションショーは、ブランディング(またはマーケティング)の一環です。
ウォルマートと同列のディスカウントストア業態に属する企業ですが、コアコンピタンスがまったく異なる。差別化とはこういうことなわけで、必ず同質化競争に陥る日本の小売企業は参考とすべきポイントだと考えています。
ターゲット主催の、もう一つおもしろいファッションショーもYouTubeで見つけたのですが、これはR2Linkに載せようと思ってますので、乞うご期待!
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:47 PM | | トラックバック (0)
February 27, 2008
業績悪化が目立つ決算数値
昨日から今日にかけて、大手小売企業が数社、第4四半期と07年度の決算数値を発表しました。
ちょっと数値が並んでしまいますが、以下のとおりまとめてみます。
ノードストロム、
Q4:売上高 -4.4%、最終利益高 -8.6%、既存店成長率 -0.7%
通年:売上高 3.1%、最終利益高 5.5%、既存店成長率 3.9%
ターゲット
Q4:売上高 0.8%、最終利益 -8.1%、既存店成長率 0.2%
通年:売上高 6.5%、最終利益高 2.2%、既存店成長率 3.0%
ホームデポ
Q4:売上高 1.5%、最終利益 -27.5%、既存店成長率 -8.3%
通年:売上高 -2.1%、最終利益高 -23.7%、既存店成長率 -6.7%
ロウズ
Q4:売上高 -0.3%、最終利益高 -3.4%、既存店成長率 -7.6%
通年:売上高 2.9%、最終利益高 -9.5%、既存店成長率 -5.1%
オフィスデポ
Q4:売上高 1.0%、最終利益 -85.2%、既存店成長率 -7.0%
通年:売上高 3.3%、最終利益高 -31.3%、既存店成長率 不明
まず目立つのがホームデポでして、通年での売上減は初めてなのだそうです。減収減益で既存店成長率もマイナスですから、かなり悪いです。競合のロウズと比較しても、悪さが目立ちます。住宅不況という外部要因と、マネジメントのつまづきという内部要因と、ダブルパンチを食ってるわけで、苦戦はしばらく継続することでしょう。
次にノードストロム、通年ではすべてプラスですが、第4四半期にガタっときている。
[ウォルマート] 強い低価格イメージが意味するところ
ここでも書きましたが、昨年半ばぐらいから中所得層以上に影響が出始めたんじゃないかという仮説にマッチします。
同じことがターゲットにも言えます。ウォルマートよりも対象とする所得層が高く、そのため第4四半期に影響が出たと見ることが可能じゃないかと思います。
また戦略戦術の失敗もいくつか指摘されてもいるのですが、詳細は省きます。
ここでウォルマートを業績を記してみます。ターゲットと比較して下さい。
Q4:売上高 8.3%、最終利益4.0%、既存店成長率 1.4%
07年度:売上高 8.6%、最終利益 12.8%、既存店成長率 1.6%
ターゲットは通年での既存店成長率が上回っているだけで、あとはすべてウォルマートの後塵を拝しています。
少なくとも、ウォルマートにはマイナス成長という数値が存在しません。ここ数年ターゲットは絶好調でずっとウォルマートを凌駕してきましたが、ようやく逆転したという印象じゃないでしょうか。
おととい書いたエントリーのように、ウォルマートの業績は決して悪くはないんです。
景気の不透明感が増してきている中、強い企業と弱い企業の差がこれからどんどん出てくるような気がします。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:42 PM | | トラックバック (0)
February 26, 2008
[クローガー] インストアTVネットワークを開始
KTVと呼ぶ店舗向けのTVネットワークの開始を発表しました。
○各リージョナル本社にスタジオを設置しブロードキャスト用のスタッフを雇う
○対象は社員、顧客、ベンダー、コミュニティ
○ライブ、またはオンデマンド形式、オリジナルのコンテンツを放映スケジュールに従ってブロードキャストする
○ポータブルカメラを利用して、例えば地域イベントを撮影するなどスタジオの外にも出てゆく
対象が4つある点がおもしろい。いろいろなテーマでコンテンツを作り流してゆくというわけです。あるときは売場にあるモニター向けかもしれないし、あるときはバックルームの店員向けかもしれない。
これからコミュニケーションツールとして映像がどんどん使われてゆくと思います。例えばイントラにしても、電話やメールに加えて映像をどんどん使ってゆく時代になるでしょう。そのために、リージョナル本社別にスタジオを作るという時代になってきている。
設置コストやデバイスなどトータルとしての管理費が安価になってきたというのもあるでしょうね。
ちなみにインストアTVで最も進んでいるのはウォルマートです。
もう一つちなみに、日本では各メーカーがモニターをバラバラに店内に設置しており、当然映像にも統一感がまったくなくて、それがどんどん増える傾向にあり、私は個人的に日本の店舗状況はカオス化しはじめているように感じてます。
ウォルマートやクローガーのように、そろそろ小売企業側がイニシアチブを取ってコントロールするときが来ているように思うんですが、どうなんでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:49 PM | | トラックバック (0)
February 25, 2008
[ウォルマート] 強い低価格イメージが意味するところ
シティグループの投資家向けシンクタンクがおもしろい調査結果を発表しています。
「ウォルマートのEDLPメッセージは強く一環しており、厳しい市場環境において消費者に共鳴を与えている・・・なんと87%の消費者がウォルマートが最低価格を提供していると答えている」
「低価格に加えてワンストップショッピング環境を提供しているというイメージもあるが、ターゲットはベーシックニーズのディスティネーションとして認知されていない。これが、ターゲットの既存店成長率が12月にマイナス5%、1月にマイナス1.1%だったのに対して、ウォルマートが二ヶ月続けてプラスを記録した理由の一つだ」
ウォルマートは戦略転換でわずかに方針がぶれましたが、ロープライスリーダーであることにこだわり続けると昨年末の決算でスコットがコメントしているとおり。再び低価格志向へ戻りました。この低価格志向にこの企業は何年こだわり続けているのか、ということをふと考えてしまいました。
途中若干ぶれるけど、必ず戻る。
一貫したメッセージを長年にわたって発信し続けることが、お客をしてウォルマートは安いという安心感を与える源泉であるわけです。
ところでターゲットの数値の落ち込みは要注目かなと思ってます。
ダラーゼネラルやウォルマートの伸びが鈍化し始めたのは原油の高騰が目立ち始めた06年の頃からでしたが、ウォルマートの業績を見る限り鈍化傾向は止まったように感じます。07年度の決算におけるリー・スコットのコメントも一昨年に比べるとかなり明るいトーンでした。
一方ここに来て、ターゲットの業績に悪化傾向が見えてきている。
このことから、中心顧客が低所得層である企業群に真っ先に影響が出たが、これがひと段落し、いまは中所得層以上を中心顧客としている企業群に影響が出始めた、という仮説が立ちます。
偶然こういう記事を目にしました。
西友売却か超大型買収かウォルマートに迫られる決断
「既存店売上高は2007年度通期でわずか1%の伸びにとどまった。前年度の1.9%の伸び率から約半減した。」とネガティブな書き方をしているのですが、いまや果たしてこの見方が正しいのかどうか。ひょっとするといまだ1%も伸びているという表現の方がいいのかもしれない。
「中流層以上を対象にする競合と比べてもウォルマートの業績の伸びの鈍化は明らかだ」とありますが、ウォルマート以外にも伸びの鈍化傾向が今は出てきてますから、現段階で相対評価するならば、ここまでネガティブなトーンで書くのはどうかなとも思います。半年くらい前ならばこの評価は正しかったので、少々鮮度が悪いかもですね。
なんとなく、景気悪化傾向の中、ウォルマートに追い風が吹いてきているのかもしれないなという気がしてます。
コモディティではいまだに圧倒的な支持を獲得しているわけだから、弱いファッション領域をなんとかできるかどうかが今年の業績のカギなんでしょうね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:30 PM | | トラックバック (0)
February 20, 2008
[ウォルマート] わずか3ヶ月間で売上高1,000億ドル超え
ウォルマートが第4四半期および通年の業績を発表ました。
第4四半期:売上高8.3%増、最終利益4.0%増
07年度:売上高8.6%増、最終利益12.8%増
既存店成長率:年間1.6%増
この数値をどう読むかはメルマガの方に書くつもりです。
一つだけここで特筆しておきたいのは、第4四半期の売上高が1,062億6,900万ドルで、初めて1,000億ドルを超えたことにあります。現行為替レートだと約10兆円。最近いろいろ言われてますが、わずか3ヶ月間でこれだけの金額を稼ぎ出すということに対して、やはりシンプルに敬意を表さざるをえません。
さらに、これだけ稼ぎ出しながら増収増益、増収の方は下げ傾向にありますが、増益の方は二桁ですから。
ちなみに年商は3,745億2,600万ドル、現行レートで41兆円超。為替を生活レートで考えると、50兆円を超える価値はあると思います。
日本の平成20年度の一般会計概算要求額は約85兆6918億円、ウォルマートの売上高は日本の国家予算の半分を超える規模なのだと考えると、その大きさが実感できるというものじゃないでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:20 PM | | トラックバック (0)
February 19, 2008
[ウォルマート] 新フォーマットのロゴ
ウォルマートが今年の夏にフェニックスで開発する予定の新フォーマット、マーケットサイドのロゴが商標登録されました。右下にグリーンの文字でmarketsideとあり、左側にはフレッシュフードがスタイリッシュにデフォルメされて3つ積み重なってます。 ウォルマートにしては、けっこうしゃれたロゴじゃないでしょうか。
ウォルマートという文字がこれに加わるのかどうかは不明。むかし、ネイバーフッドマーケットにはウォルマートという文字はいっさい使われていなかったのですが、ウォルマートの知名度を使うほうが得策と考えて実験途上で加わった経緯があります。
今回の新フォーマットでどうするのかは興味をそそるところです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 07:27 AM | | トラックバック (0)
February 18, 2008
「ウォルマート、第4四半期に10兆円超え」Vol.12,No.08
アメリカ流通eニュース
ウォルマートが第4四半期および通年の決算を発表した。全米最大規模でしかもコモディティ販売をメーンとする業態であるため、ウォルマートの業績はアメリカ経済の基礎体力を色濃く反映しているとも言え、その決算は毎度のことながら内外の注目を大きく浴びる。
決算発表をざっと読む限り、昨年来立てて来た戦略が良い方向に向かっているためか、そのトーンは楽観的とはいえないものの悪いものではなかった。ただ経済そのものに対する見方はかなり不透明で、アメリカ経済に明るい兆しはいまだ見えてこないようだ。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:08 PM | | トラックバック (0)
February 15, 2008
[ウォルマート] ブルーレイ支持を表明
ウォルマートがブルーレイ支持を決めました。今後数ヶ月をかけてHD DVDアイテムを店頭から引き上げてゆくとのこと。
先週はベストバイが同様の発表をしてます。世界最大のリテーラーと、全米最大の家電リテーラーが相次いで決めたことで、HD DVDの敗退は決定的となったのではないでしょうか。
ちなみにNetflixというDVDのネットレンタル最大手企業もブルーレイ支持を先週発表してます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:23 PM | | トラックバック (0)
February 11, 2008
[ウォルマート] インストアクリニックの新強化戦略
先週発表されたリリースによると、ウォルマートが自社名を使ってのインストアクリニックの展開を始めるそうです。サービス自体は他社に委託するが、名称を‘The Clinic at Wal-Mart’で統一するとのこと。
ウォルマートの店内ではすでに77ヶ所でテナントがクリニックを展開中、2010年までに400ヵ所まで増やすそうです。
名称をウォルマートにしつつのこの委託戦略を英語でコブランデッドと呼んでいるのですが、理由はどうも、ローカルごとに実績と信頼を持っている各病院に委託して行こうとするためのようですね。冠をウォルマートとすることで統一感を出し、しかしサービス事業者の名前をサブブランドとして出すことで安心感を出す。
また最近インストアクリニックに対するメディカルグループからの反発もあり、ローカル病院と組むことでこれをかわす狙いもあると思います。
すでにローカル病院の手によるインストアクリニックが成功している模様で、これを土台としてます。
またAOL創業者スティーブ・ケースが所有しているチェーンクリニックとしてのレディクリニックともコブランデッドをするそうです。
ウォルグリーンやCVSはインストアクリックを買収し、子会社として自社展開しようとしてますが、ローカル病院と手を組むウォルマートのやりかたはすでに存在する医療サービスを上手に利用するものですから、なかなか優れたやり方だと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:51 PM | | トラックバック (0)
February 05, 2008
[ウォルマート] 国際食品安全イニシアチブ(GFSI)を採用
自社開発のプライベートブランドと一部の生鮮について、食品安全マネジメントのグローバル規格であるGFSI(Global Food Safety Initiative)を採用すると発表しました。アメリカの食品リテーラーとしてははじめてだとのこと。
食品に関する安全規格は世界に複数存在しています。英国のBRCやアメリカのSQFなど。しかしバラバラに存在していると効率が悪いので一つにまとめて行こうとしているのがGFSIです。ちなみに日本が採用しているISO22000はまだこのGFSIから認証を受けていないそうです。
日本ではちょうど事件が起こって意識が高まっているところですが、アメリカでも実は問題が起こってます。最近ではカリフォルニアで狂牛病に感染した牛が流通したのではないかというニュースが流れたばかり。でも、食品業界による圧力か、または単純にアメリカ人の食意識が低いのか、日本のような大きなニュースになるということがありません。
そういう中で、ウォルマートが動き出したというのは、価値があるのでしょう。
ちなみにGFSIをサポートしているのはウォルマートの他に、カルフール、テスコ、メトロ、ミグロ、アホールド、デレーズ、だそうです。日本の小売企業の名前がないですね。また、欧米がアジア抜きで標準化をどんどん進めていく、という図式でしょうか・・・。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:18 PM | | トラックバック (0)
February 01, 2008
[ウォルマート] パッケージング・スコアカードの公式使用を開始
ウォルマートは昨年来、パッケージング・スコアカードというプログラムの実験をしていました。どういうものなのかは、こちらをお読み下さい。
ウォルマートのパッケージング・スコアカード
昨日、実験段階を終えて実用段階に入るという発表がありました。
公表資料によると、参加サプライヤー数は6371社、アイテム数は97,000だそうです。2013年までにパッケージの総量を5%を減らすことを目標としています。
アメリカの商品は、日本の商品よりももともと無駄が多いと思ってます。例えばサプリメントなどは、けっこう大きなボトルなのに中身はかなり少ないということは茶飯事。たぶん商品を目立たせたいからなのでしょう。
ですから、5%減らしたとしても、日本から比べると・・・という気がしています。
とまあシニカルに見てはいるのですが、この努力は買いたい。基準がもともと大きく無駄が多いアメリカで、その基準を変えることの出来るのはウォルマートくらいしかいないでしょうから。
またこのスコアカードがバイイングにどう影響するのかは興味のあるところです。
環境スコアカードをマーチャンダイジングに生かす
影響が出てくることは必須であるわけですが、その出方に注目したいと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:19 PM | | トラックバック (0)
January 24, 2008
[ウォルマート] リー・スコットの政策スピーチ
ウォルマートは毎年この時期に店長クラス7000人を集めての大規模な会議を開催します。期間は2日、その後の2日間にはサプライヤーも集まります。
ここでのCEOのリー・スコットによる政策スピーチから、二つのテーマ(または戦略)がメディアに掲載されました。
1つ目はサステナビリティ、または環境に対する取り組み。リップサービスではなく長期戦略として真剣に取り組んでいて、企業規模が大きいだけに経済インパクトも少なからずあるということは、何回かリテールウェッブでもエントリーしてきました。
興味深いのは、行政が頼りにならない以上我々がやらなければならない、という趣旨のことをスピーチで言っていることです。アメリカは環境イニシアチブについてはヨーロッパや日本の後塵を拝していて動きが遅いのは衆目の一致するところで、だからウォルマートとしてやらなければならないことがある、というわけです。
その意気やよし。
さらに、いつの日かハイブリッドや電気自動車を販売し、駐車場でチャージできるようなサービスを提供することもあるかもしれない、と言っている。これについてはビジョナリーなコメントとして理解すべきだと思うのですが、ウォルマート流のモノを売っていればいいんだというスタンスから少し違うところからの言葉で、なかなかおもしろいですね。
2つ目は、PBM(Pharmacy Benefit Management)の領域に参入する可能性をほのめかしていることです。アメリカの健康保険や医療システムを知らないと分かりづらい領域なのですが、PBMとは、ごくごく簡単に言うと、調剤薬局、保険会社、被保険者、製薬メーカー、の中間地点に立って調剤に関する様々なニーズを処理するサービスのことです。
現在大手三社に収斂されているのですが、、けっこう利益を上げていて、医療コスト削減の流れとちょっと反していて、批判が少し出始めています。
ウォルマートはここに機会がある、と言っているんですね。
社員数が非常に多いですから、自社の社員の調剤を管理するだけでも大きな規模となります。このサービスに、賛同する他社を加えていければ、たぶんビジネスとして成立してしまうだろうなとは思います。もともと調剤売上高全米4位という企業ですから、それほど難しいことではないように思います。
そしてこれも、社会貢献なのだ、という文脈でスコットは語っている。
最近アンチウォルマート運動が下火になっていて、つい数年前のような批判的なメディア露出がほとんどないのですが、こういった戦略的な取り組みが功を奏していることは間違いないように思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:12 PM | | トラックバック (0)
January 21, 2008
[ウォルマート] ジョン・メンザーの引退
ジョン・メンザー(56)が3月1日をもって引退することが発表されました。メンザーの現在の役職名はVice Chairman, Chief administrative officerで、副会長という役職になっていますが取締役会には名前を連ねておらず、会長(または日本的な表現では取締役会議長)のロブ・ウォルトンの補佐というわけでもなく、実質的にはCEOのリー・スコットの直下にポジションしています。
またCAOとは、後方支援オペレーションをすべて統括するという役職です。
メンザーがウォルマートにCFOとしてやってきたのは95年のこと、当時ウォルマートは財務問題が出てきていたときで、これを立て直したのでした。その後国際事業のトップとなったのですが、このときは拡大してゆくために必要な資金調達で大きな役割を果たしました。
その後国際事業部から国内に戻ったのが05年、その後のことは過去、何回か記事にしました。
あげ足取りはしたくないのだが・・・
ジョン・メンザーの異動
国内に戻ってきてから、少しずつ少しずつ荷が軽くなってきた印象があります。
56歳という若さでの引退が彼の意思だったのかどうかは、ここではおきます。
この人事で、スコットの次が誰かがかなりくっきりと絞られてきました。カストロ・ライト、ハーカート、マクミロン、の3人。国内のスーパーセンターとディスカウントストアを統括しているというポジションを考えるとやはりカストロ・ライトが最短距離にあるようです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:35 PM | | トラックバック (0)
January 17, 2008
[ウォルマート] 伝説の会議の縮小
ウォルマートは毎週土曜日の朝7時半から9時半まで、毎週欠かさず店長を出席させての営業会議をやってまして、これをサタデーモーニングミーティングと呼んでいます。サム・ウォルトンが創業当初から実施していたもので、週末の稼ぎ時に突入する直前に意見交換して営業に生かそうとしたものです。
本部人員が稼ぎ時の土曜日に休むなんてとんでもない、というデモンストレーション的な目的もあったようですね。
いろいろな意味でこの会議の価値は大きく、ウォルマートの文化を象徴するような位置づけにまでなっています。
これがウィークリーから月に一回の実施へと変更されると報じられました。
会場は社内の会議室ではなくて、近隣の高校の講堂を使う。
店舗網が巨大となり参加すべき社員数が増大したため、効率を良くするためにたくさんの人数を月に一回集めるというやり方にするということだそうです。
このニュースを読んだときは、少々驚きました。
土曜日の朝7時半から毎週営業会議をやるという、この行為そのものがウォルマートの文化であると言っても過言ではないわけですから。ウォルマートも変わったなあ、と。
ウォルマートが持っている基本的な価値観が変わりつつあることの表れなのか、それともただの手順の変更に過ぎないのか。これがどういう意味を持つのかは、長期的に見ていかねばならないでしょうね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:25 PM | | トラックバック (0)
January 14, 2008
[ウォルマート] 新フォーマットの名称はMarketside
本日複数のニューソースが報じているところによると、ウォルマートが夏までにの新フォーマットをフェニックスエリアにオープンさせるようです。名称は表題の通りマーケットサイド、店舗面積は20,000sqf(563坪)。ウォルマート広報のコメントもありますし、すでに手当てされているロケーション4ヵ所の住所も分かっているので、開発するのは確実みたいですね。
この4つのロケーションはもともとドラッグストアのセブオンで、CVSに売却されたあとに手放されたもののようです。20,000sqfというのは昨今のドラッグストアの典型的な店舗面積ですので、マーケットサイドの狙いがなんとなく分かってきますね。
フレッシュ&イージーは10,000sqfで、こちらはドラッグストアではなくて中小の商業施設の居抜きを狙っているものと推測できます。
ネイバーフッドマーケットの開発は98年のことでした。オープニングセレモニーを取材しにベントンビルまで行ったのが昨日のことのようです。以来10年弱が経過、ウォルマートとしては久しぶりの新フォーマットの開発ということになります。
あのときは前CEOのデイビッド・グラスがスピーチをしたのですが、今回はリー・スコットが来るのかな? 前回よりもメがディアの注目が格段に集まっていますから、セキュリティ上の問題でやらないかもしれませんね。
スケジュールが合うようだったら、オープニングに行ってみたいと思っています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:58 PM | | トラックバック (0)
「ウォルマートが新フォーマットを開発、名称はマーケットサイド」Vol.12,No.03
アメリカ流通eニュース
ウォルマートが小型店舗を開発する可能性があることは、アメリカの流通業界では昨年から指摘されてきた。昨年初頭にテスコの幹部をヘッドハントし、新業態開発部門のトップに据えたときから俎上にあがり、その後も様々なメディが報じてきたものなのだが、ようやく開発することが明らかとなった。複数のニュースソースが報じたところによると、アリゾナ州のフェニックスに今年の夏をメドに実験を開始するそうだ。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:58 PM | | トラックバック (0)
December 19, 2007
[コストコ] CEOの報酬は最低レベル
コストコのCEOジム・シネガルの06年度の報酬が、ストックオプションも含めたトータルで320万ドルだったことが報じられました。コストコの期末は8月末で、こういった書類の提出がちょうど今ぐらいの時期だから情報として出てきたものです。
大手企業の報酬の中間値は830万ドルなので、320万ドルというのはかなり低いという論旨。またS&P500社においても最低ランクになるだろうとのこと。
基本給は35万ドルで前年と変わらず。
この基本給は、コストコという企業のサイズからすると異常に低いのですが、シネガルが店長の給料の2倍以上は取らないというタガを自分ではめているということは有名な話であります。取りすぎると社員のモチベーションが下がるからですね。
取締役会としてはもうちょっと取って欲しいのだが、これ以上もらってもモチベーションやパフォーマンスが高まるとは思えない、というシネガルの意思を尊重している、と書いてありました。
シネガルは創業者として、現在の株価で1億6500万ドルという自社株を大量に保有していて、まあいわば資産家であるわけで、そういう意味では100万ドルや200万ドル多くもらったところで、モチベーションにはつながらないのだろうとは思います。ただ米国大手企業の経営者が報酬を取りすぎていることが矢面になっている今、やっぱり彼のスタンスは尊重したい。
こういう経営者の下、社員のモチベーションが下がることはないでしょう、たぶん。
ちなみにウォルマートのリー・スコットの基本給は130万ドル、報酬総額は1570万ドル。
ターゲットのロバート・ウルリッチの基本給は170万ドル、報酬総額は1820万ドル。
話はすっ飛びますが、西友の外人CEOおよび外部から来たCOOとCFOの報酬と、店員の給与の差を知りたいところです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:36 PM | | トラックバック (0)
December 11, 2007
[ウォルマート] 中国での成長を年率30%と予測
ウォルマートが中国事業の成長率を年間30%以上と予測していることが明らかとなりました。100店舗目の開店許可を当局から得たことを祝うための席上で発表されたようで、この席には米国商務省長官のカルロス・ギティエレスといった要人も招かれていたようです。
中国での店舗数は現在94、今年一年間の新店数は24でした。
とうとう100店舗に達するというわけですが、今後しばらくは30%の成長を見込むという強気の見通しからは、中国事業が健全な状態にあることをうかがわせます。イギリス、カナダ、メキシコに次ぐ4つ目の海外事業の柱に育つのも時間の問題という気がしてきました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:16 PM | | トラックバック (0)
November 19, 2007
グローバルマーケターズ100社、06年度も1位はP&G
今年で21年目となるAdvertising Age社によるグローバルマーケターズ100社が発表されました。最低3カ国で営業している企業に限定したグローバルランキングです。
昨年のエントリーはこちら。
グローバルマーケターズ100社、1位はP&G
昨年のトップ100社による総支出は978億ドルで前年比1.1%増、その前の5.1%増から大きく落ち込んでいます。大手米国企業、具体的にはゼネラルモーターズやジョンソン&ジョンソンらによる支出カットが影響しているのだそう。
1位はP&Gが断トツで85億2000万ドル(前年比4.1%増)、6年連続の1位で、2位のユニリーバを大きく引き離しています。1位と2位の差が非常に大きく、大きなM&Aが2位以下の企業にない限りおそらくここしばらくは1位を維持することになりそうな勢いです。
小売業界では、シアーズホールディング31位、ウォルマート46位、アルディ81位、カルフール87位、イケア91位、がランクインしてます。このアルディ、広告とは無縁に見える企業なのでけっこう意外です。
日本市場だけに限ると当然自動車と家電メーカーが上位を占めるのですが、昨年いなかったセブン&I7位、イオン9位と、小売企業2社が顔を出しているのが印象的でした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:10 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
November 13, 2007
[ウォルマート] イーグルスの独占販売で70万枚
イーグルスがLong Road Out of Edenという新譜を自分たちのホームページに加えてウォルマートで独占販売し、一週間で70万枚を売上だことがわかりました。ビルボードが扱う通常の販売チャネルではないため、当初はブリットニー・スピアーズのBlackoutが35万枚で一位だったのですが、ポリシーを変更後イーグルスが一位になったということです。
ウォルマートはもともと、ガース・ブルックスという有名なカントリーシンガーと契約していて、この人のCDはウォルマートでしか買えません。ブルックスは録音などの作業もすべて自前でやっていて、レコードレーベルと一切契約していないアーチストです。
今回のイーグルスのヒットで、ウォルマートの販売力がさらに際立ったように思います。
6月にはポール・マッカートニーがスターバックスでアルバムの販売を始めたことは記憶に新しいところ。また来週にはスパイスガールズがビクトリアズシークレットで独占販売を開始するようです。
アメリカではたぶんこれから、レコードレーベル中抜き現象が増えてくるんじゃないでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 06:56 PM | | トラックバック (0)
November 09, 2007
[ターゲット] 年末商戦に期間限定プロモーション
ターゲットが歳末商戦用に期間を限定した価格プロモーションを実施するそうです。期間は感謝祭の翌週、商品は20アイテム、爆発的に売れたエルモの新バージョンといった玩具や、ソニーのビデオプレーヤーといったエレクトロニクスが含まれています。
ウォルマートが二度にわたるロールバックと5品目のみの大幅値下げ販売を実施したことは記事としました。ターゲットも対抗してきたというわけです。
この他にも、限定的なプロモーションを実施する企業としては、ベストバイがあげられます。今週末の日曜日の夜に、優良カード会員だけを招待する特別プロモーションを実施する予定。
ウォルマートのEDLPが喧伝されてますから、日本の業界人には「アメリカ人は日本人のようにハイローが好きではない、だからEDLPが普及している」と考えている人が少なくありません。知識人にも非常に多い。
でもそんなことはありえないことが、この一連のプロモーションを見れば分かるでしょう。だいたい、クーポンを一生懸命切り取って、わざわざ店にもって行って、数十セント安くしてもらって喜んでいる人たちなんですから。
EDLPとは売り方(買い方)のオプションであって、好きとか嫌いとか、民族性とか、そういうこととは関係ない次元の話です。
これからそういうことを言う人がいたら、間違ってますよと、そ〜っと教えてあげましょう。
話は変わりますが、本日のロサンゼルスタイムズが、フレッシュ&イージーをトレーダージョーズとラルフスのブレンド、と表現してました。新聞記者にこういう発想があるとは思えないので、たぶん業界関係者から聞いたのでしょう。
昨日の記事で書いたとおり、理解するポイントは、店舗運営やMDの設計思想はアルディやトレーダージョーズと一緒だが、客層は絞っていない(つまり普通のスーパーマーケット・・・ラルフス等)という、2点にあると私は見ました。
紙面を読み、私と同じ見方をしている人がいるということに、ちょっと驚いたのでした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:54 PM | | トラックバック (0)
November 02, 2007
[ターゲット] モデルを使わないファッションショー
適切な日本語訳が思い浮かばず、無理やり訳しました。
Model-less Fashion Show、というものをターゲットが2日間限定で実施するそうです。日時は11/6と11/7、場所はGrand Central Terminal's Vanderbilt Hallなので、マンハッタンのグランドセントラルですね。
モデルがいないという意味は、ホログラムを使ってイメージを作り上げてショーを演出するということのようです。世界初のModel-less Fashion Showと、大々的に謳ってます。
当然出てくる商品はすべて、アイザック・ミズラヒに代表されるデザイナーの手によるPBです。
ターゲットはこういう注目を浴びる何かをやるのがものすごく上手です。
ターゲットのポップアップストア、英国版
このファッションショーが売上に直結することはありません。目的はブランドイメージを作ることにある。こういう上手なマーケティングの積み重ねで、ターゲットのブランドイメージができあがっている。
ほとんど、メーカーによるブランディングに近いか、それ以上のことをしているのがターゲットです。
食品や日用品を売る企業でここまで洗練されたマーケティングを駆使している企業は、日本には存在しないし、アメリカにもいないと思います。
昨日のウォルマートによる単品価格訴求と比較すると、両社の違いがよく理解できることでしょう。
ターゲットはこういうイベントをマンハッタンでよくやります。歩行者が多いからでしょうね。ロサンゼルスに住んでいる私は、同社のイベントを残念なながらいままで一度も見たことがないのです(涙)
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:37 PM | | トラックバック (0)
November 01, 2007
【ウォルマート】 歳末商戦の突入宣言
ウォルマートが歳末商戦突入を宣言しました。
本日、ホームページにて目玉商品の特別価格を公開、明日の8時から販売を開始するとプレスリリースで発表したものです。
商品は、乗用玩具(フィッシャープライス、$144.72)、薄型TV(サンヨー50インチ、$998.00)、ラップトップPC(エイサー、348.00)、DVD(3タイトル、$14.96)、DVDプレイヤー(東芝、$98.97)、5品目です。
ウォルマートは今年、先手を打つ戦略に出ています。
まず10/02に商戦用にピックアップした玩具12アイテムの価格を下げ、10/18には昨年よりも20%増しの15,000アイテムを下げ、そして今回は特別価格による4品目のみプロモーション、というわけです。
3ステップで、ドンドンドンと、花火を打ち上げる感じです。
ただよく考えると、驚くようなことではないことが分かります。
ウォルマートの値下げ、ロールバックは3ヶ月間価格を維持します。仮に12月末に終了するロールバックの場合、10月1日に始めることになるわけで、つまり歳末向けの値下げが10月に始まったとしても決して特別なことではないわけです。ウォルマートはこれをあえて大げさにアピールしていると見ることはできる。
ただしアイテム数は増えていることは確かです。
また、目玉商品を選び、前日に価格を公開するという、期待を膨らませるという今までにない手法もとっていて、ユニークではあります。
疑問は、こんなに早く始めて、効果があるのだろうかということでしょう。
通常アメリカの歳末商戦は感謝祭からクリスマスまでの1ヶ月。こんなに早くにお買い物スィッチが入るのかどうか。
現在メーカーさんの研修で店舗を視察して回っているところなのですが、多くの店舗がクリスマスデコレーションをはじめていて、どうやら早打ちするのはウォルマートだけではないようです。
アメリカの小売企業の景気に対する不安を感じるのは私だけでしょうか。
>>このエントリーの続きは、クリスマスセール開始@ウォルマート、に載せています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:15 PM | | トラックバック (0)
October 30, 2007
【サムズ】 食品のネット販売をテスト
メンバーシップホールセールクラブのサムズクラブが、グローサリー商品のネット販売のテストを開始するようです。生鮮をのぞく加工食品と、紙製品などの非食品も含み、現在対象となっている商品のアイテム数は750〜1,000となってます。
成否を占うのが難しい試みですね、これ。
メンバーシップホールセールクラブというビジネスモデルの一つのカギは、宝探しにあります。お客もそれを楽しみにし、小売側はそれによって客単価を上げる。これがたぶんネットだと難しい。
それと、キャッシュ&キャリーから離れることで、作業コストが上がってしまうかもしれない。
でも、サムズ価格でネットで買えるというのは、魅力ではあります。
ウォルマート本体も近いうちに食品のネット販売を始めるかもしれませんね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 06:44 PM | | トラックバック (0)
October 25, 2007
【ウォルマート】 カンファレンス2日目
一昨日に引き続き、昨日も証券アナリスト向けのカンファレスがありました。
さらに出てきた情報で気になるものをまとめておきます。
◇国内については、長期的な観点では、今後リタイヤして年金で暮らす人がどんどん増えてゆくので、低価格政策には大きな機会がある。
>>低所得層には、資産は持っているけど年金だけでやって行きたい、お金を使う意欲はない、という人たちも含まれます。これ、けっこう見過ごされている視点なんですね。ダラーゼネラルやファミリーダラーといったバリューDSもこの層に支持されてます。ウォルマートもこの層を狙うと明言したわけです。ただ同社の場合、店が大きすぎます。つまり、高齢者は歩き回りたくないので、小型店志向なんですね。ハードルはあります。
◇海外については大きな成長を見込んでいるが、成長のほとんどは中国、カナダ、メキシコとなる。とくにメキシコ、中央アメリカ、ブラジル、アルゼンチン、中国と行った途上国に期待を寄せている。
◇海外への設備投資は、今年度が10億ドル増えて45億ドル、来年度が53億ドル、再来年度が58億ドルと、年々増やしてゆく予定。
◇ロシアへの進出を考えている。
◇「西友を100%子会社化し非上場とすることは、非常にチャレンジングな市場において、する必要のあることをフレキシブルに自由にやれることになる」(リー・スコット)
◇日本事業をドイツ事業と比べると、市場が細分化されていること、好立地が多いこと、この2つが異なっている。
いろいろ書きたいことがあるのですが、残りは流通eニュースに書こうと思っています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:43 PM | | トラックバック (0)
October 24, 2007
【ウォルマート】 来年度以降の営業戦略を発表
ウォルマートが恒例のアナリストミーティングを昨日と今日に分けて開催中でして、これに合わせて今後の成長戦略をリリースしています。今日もカンファレンスがあって、いろいろまだ出てきそうですが、とりあえずメジャーな戦略が出揃ったので、ハイライトをまとめておきます。
◆「設備投資を押さえ気味にしつつ、営業キャッシュフローの改善につとめる。この戦略によってフリーキャッシュフローが増え、戦略的な買収の原資となり、配当と株の買い戻しで株主へリターンできる」(トム・シューイーCFO)
>>これが今年の戦略のすべてをおおっているトーンです。設備投資を押さえ(つまり新店を減らし)、営業キャッシュフローを増やし(つまり既存店をてこ入れし)、増えたフリーキャッシュフローを使って、戦略的買収をし(つまり海外に投資し)、配当と買戻しで株主を満足させる、ということです。
◆今年度の設備投資額は150億ドル(昨年は157億ドル)、その後2年間の設備投資額は140〜150億ドルとなる予定。
>>今年度のオリジナルの予算は170億ドルでしたので、20億ドルも下がったことになります。また内訳を見ると、国内投資を減らしつつ、海外投資を増やしてゆく、という構成となっています。
◆今年度のスーパーセンター新店数は195(昨年度は281店舗)、その後の2年間は140〜170となる予定。
◆今年度の増床率は6%(昨年度は8%)、その後の2年間は5〜6%となる予定。
◆今年度の売上高成長率は9%(昨年度は12%)、その後の2年間は5〜8%となる予定。
証券アナリストの反応はと言うと・・・
ウォール街が期待していたものよりも成長戦略の減速が少なかったことと、低い国内成長が海外への投資の大きさ(つまり西友)で相殺されてしまったこと、が指摘されています。
このため、株価は一日でおよそ3%下落しました。
株式という観点から見ると、ウォルマートは今、成長株のままでいるのか、それとも安定株となるのか、揺れ動いていて、これがアナリストをじらせています。
一般論としての業績は決して悪くないのですが、成長企業としてはもはや受け入れられなくなってきていて、だからいろいろ批判を受けているわけです。
ちなみにウォルマートの株価は2000年ごろからずっと平行線で上がっておらず、これがいろいろ言われる最大の要因となっています。
ところで昨日、西友について、週刊東洋経済からコメントを求められ取材を受けました。来週号に掲載されるそうです。西友についてはあちこちで私の考えを書いてきてますが、ここで2つだけ書いておきます。
ウォルマート幹部からはシステムやら物流やらへの投資がどうのというコメントばかり目につくが、人材に対する投資はどうしたのか?
カレジッスキーは、現場に火をつけるチアリーダー役に徹する必要があるんじゃないのか?
いろいろ書きたいことがあるんですが、今日はここまで。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:50 PM | | トラックバック (0)
October 17, 2007
【ウォルマート】 依然RFIDにコミット
先週末にWSJ誌がウォルマートに対してシニカルな記事を掲載していることをエントリーしました。
ウォルマート時代の終焉?
この記事の中に、ウォルマートはRFIDイニシアチブをやめた、というような文面がありました。メーカーに対する影響力が薄れてきたという論旨の中で出てきた言葉なのですが、推進すること自体をやめたのか、メーカーに対して協力要請することをやめたのか、文脈がいまひとつクリアではありませんでした。前者なら少々驚きです。
これに対して、ウォルマートの幹部が業界の展示会でのスピーチでRFIDの価値について強調する発言をしています。RFIDによって欠品問題が10%改善するだけで2億8700万ドルの売り上げ増につながり、これほど効果的な仕組みはないという論旨です。
ただ、RFIDの導入にROIを見出せないサプライヤーが少なからずいて、メリットを見出してもらうよう彼らと協働しなければならない、ということを付け加えており、強気でサプライヤーに要求していた以前のスタンスとは若干のシフトを感じます。
一歩後退、といったところでしょうか。
たぶん、WSJ誌の論旨は後者だったのでしょう。
メーカーに対してRFID装備をごり押しすることをやめて、投資に対する効果が出るような仕組みづくりを一緒に考えようというスタンスに変わったということのようです。
WSJ誌はネガティブな論調でしたが、RFIDは必要だろうというコンセンサスは業界全体にあり、時間をかけて進んでいくものと理解するのが正しいと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:30 AM | | トラックバック (0)
October 15, 2007
【ウォルマート】 環境スコアカードをマーチャンダイジングに生かす
先週ウォルマートがサプライヤーの幹部250人を招いてカンファレンスを開催しています。テーマはサステナビリティ。ここでCEOのリー・スコットが、環境スコアカードは現在はボランタリーベースなのだが −− つまりスコアカードの成績が何かに影響を与えるということはないのだが、2〜3年以内にはバイヤーが商品を選択する際の一つの指針となるだろうと語っているようです。
チラシやエンドといった陳列優位置を失うかもしれない、とまで言っている模様。消費者デマンドが大きいといったウォルマートを納得させるようなものがあればいいが、なければアソートしない、そう。
環境スコアカードの結果がおそらく品揃えに影響を与えるだろうということはずっと言われてきていたことなのですが、ここまではっきりと公式の場で言明するのは始めてなのではないでしょうか。
ウォルマートのサステナビリティイニシアチブは、確実に進んでいます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:44 PM | | トラックバック (0)
October 05, 2007
ウォルマート時代の終焉?
昨日のWSJ誌が、「Wal-Mart Era Wanes Amid Shits」というタイトルで、ウォルマートの時代が終わりに近づいているという大きな記事を載せていました。
サブタイトルは、「ライバルは低価格に対抗する戦略を見つけた、世界は変わった」です。
要約すると、ターゲットやクローガーなど競合企業が戦略シフ





