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September 03, 2008

[ターゲット] ポップアップストアをマンハッタンにオープン

ターゲットがポップアップストアをマンハッタンにオープンさせます。日時は9月12〜15日の4日間、場所はミッドタウン、ユニオンスクェア、ソーホー、イーストビレッジの4ヶ所、デザイナー22人による秋物のラインを販売します。

ポップアップストアとは、ごく短期間のみオープンさせるプロモーション用途の小さな臨時店舗です。ポップアップという表現はたぶんマーケティング用語でしょうね。
確かターゲットは3年位前にマンハッタンでやってますから、久しぶりの開店となります。

このターゲットによる期間限定店舗、実は機会がなくて見たことがないのです・・・今回もこの時期にマンハッタンに行く用事がないので見ることができません。残念。

マンハッタンにポップアップストアをオープンさせるという手法は広く一般的に使われているものではないものの、実施する企業は少なくありません。小売業界ではターゲットに加えて、JCペニーや、確かウォルマートも一度だけ環境イニシアチブで使ったような記憶があります。

JCペニーのポップアップストア
ターゲットのポップアップストア、英国版

言ってみれば、ジャスコやヨーカ堂が銀座に臨時店舗を開いて、自社デザインのファッション商品を宣伝するようなものです。ターゲットとは、こういうユニークなプロモーションの積み重ねによってウォルマートとはまったく異なるディスカウントストアフォーマットを確立しているのです。

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追記:参考までに、ターゲットは先月フロリダ州に食品配送センターをオープンさせました。来年中には2つ目がアイオワ州に開くそうです。いままで食品物流はスーパーバリュに委託してきたのですが、スーパーセンターが増えるに従って、徐々に自社物流に転換してゆくことになります。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:43 PM | | トラックバック (0)

August 25, 2008

[ターゲット] 増収減益で来年の新規出店ペースを減速

先週の19日にターゲットが第2四半期の決算を発表したのですが、売上高5.6%増、最終利益7.6%減の増収減益でした。既存店成長率は0.4%減。半期でも5.3%増の7.5%減で増収減益となり、業績の悪化が鮮明となってきています。
この業績の悪化から、来年の出店ペースを90〜95店から、70〜75店へとスローダウンするとしています。

その前の週にウォルマートも第2四半期の決算を発表しているのですが、売上高10.4%増、最終利益高16.8%増、既存店成長率4.5%増で、絶好調。半期でも売上高10.3%増、最終利益高12.0%増、既存店成長率3.7%です。

ここ数年ターゲットが絶好調で、ウォルマートが徐々に勢いを失う、という図式が定着していたのですが、ここにきて完全に形勢が逆転された感があります。好景気時に強いターゲットと、不況に強いウォルマート、といったところでしょうか。


さてこのターゲットですが、対策として'Expect More. Pay Less.' のPay Lessサイドに焦点を当てるとしています。ウォンツとニーズの、ニーズを強化する。ただそうすると荒利益が犠牲になる可能性が強い。
楽観はできないでしょう。
ターゲットがどう巻き返すのかは注目に値すると思ってます。

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追記:先週一週間研修コーディネートで店を見てまわったのですが、ウォルマートとターゲットの店舗の完成度は相変わらず高かったです。また、フレッシュ&イージーは2店舗ほど視察しましたが、けっこうお客が入っていて、お店によるとは思うのですが、徐々に起動に乗りはじめている印象を持ちました。テスコはやっぱりあなどれませんね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:47 PM | | トラックバック (0)

June 05, 2008

[プロクター&ギャンブル] コーヒーブランドを売却

P&Gがフォルジャーズを中堅食品メーカーのJMスマッカーズに売却することを発表しました。売却額は29億5000万ドル。
知らない方も多いと思うのですが、フォルジャーズは年商16億ドルを売る大きなブランドで、インスタントコーヒーとしては全米最大です。ところが、プレミアムコーヒーのブームでスターバックスなど近年この分野に参入してくるブランドが増えて、成長が頭打ちとなってました。

P&Gは年間4~6%の成長が見込めないブランドの売却を検討していて、フォルジャーズもそのスロー成長ブランドの一つでした。スピンアウトして企業として独立させることを考えていたようですが、買収先が見つかったわけですね。

IMG_1824.jpg次はプリングルスに手をつけるのかどうか、です。

左の写真はウォルマートのPBサムズチョイスですが、オーガニックとフェアトレード版で、プレミアムクラスとなります。ウォルマートでさえこういうPBを導入しているというわけです。

 

さて、成長が遅いブランドを売却し、どこにリソースを投入するのかと言うと、HBCということになります。とくにビューティケアとパーソナルケアに成長性を見出していて、ライバルのユニリーバも同様の戦略にシフトし始めています。
ユニリーバによる洗剤事業売却の衝撃

このことはメーカーに限った話ではありません。これから伸びるし、利益も取れますし、小売業界もHBCに成長性を見出し強化している企業が多い。
ターゲットは言わずもがな、例えば最近のウォルマートのビューティケア売場のバージョンアップは驚くべきものがあります。本社近くの店舗では、画期的な売場を実験したりしてます。
クローガーのマーケットプレイス型のプロトタイプもビューティケア売場をかなり強調している。

日本の大手小売企業が食品だけにしか目が行っていないのと対照的なんじゃないでしょうか。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:52 PM | | トラックバック (0)

May 12, 2008

[トイザラス] 最終利益が40%アップ、復活は近い?

バイアウトされたため細かい業績がわからなくなってしまったトイザラスですが、最近入手した情報によるとかなり回復しているようです。
2007年度の売上高は138億ドルで5.3%増、最終利益高は1億5300万ドルで40.4%増、利益の前年比アップがすごいですね。既存店成長率とか、荒利益率とか、細かい数値が分からず確実なことは言えないのですが、とりあえず良い数値なのではないかと思います。

CEOのジェラルド・ストーチに対する業界の評価がけっこういいです。
もともとターゲットにいた人で、1月に後任に決まったステインファフェルとともにウルリッチの後継と目されていた人です。2005年10月にやめて、2006年2月にトイザラスのCEOとなりました。
[ターゲット] CEOウルリッチが引退
ウルリッチの後継決定プロセスは、ストーチがやめた2005年くらいから動きがあったのかもしれませんね。

業績が戻ってくると、再上場ということもあるかもしれません。ストーチは50歳と若いですし、そのままトイザラスを長期に引っ張っていけるかもしれない。
元祖カテゴリーキラーの復活は喜ばしいことじゃないでしょうか。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:55 AM | | トラックバック (0)

May 06, 2008

[ウォルマート] 薬剤の値下げプログラムを拡大

ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げしたのは06年9月のことでした。
ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げ

これはかなり大きな影響を及ぼし、直後にターゲットがマッチングさせただけではなく、多くのスーパーマーケットが同様の値下げに踏み切りました。私が住んでいるエリアのスーパーマーケット、調剤に決して力を入れているわけではないラルフスですらいまや4ドルをうたい文句にしているくらいです。

そのウォルマートがプログラムの拡大を発表しました。

300アイテムにつき、90日分の処方を10ドルとする。また乳がんや更年期障害など女性に特有の病気に対するジェネリックの30日分処方を9ドルとする。さらに、1000アイテム以上のOTCを4ドルとする。


この値下げプログラム、他社への影響を見れば分かるように一定の効果を上げています。売上も伸びているのですが、少なくともヘルスケア分野でもプライスリーダーなのだという印象を消費者に与えることには成功している。

今回は時期が良いですよね。インフレが進行し食品の値上げが続いているいま、薬を下げますというメッセージがネガティブに受け取られるわけがない。

それと、今回はOTCを値下げしていますが、これがどう影響するのか、興味がわきます。健康保険に加入している場合いずれにしても患者負担金が発生するためジェネリックの値下げは保険加入者にはメリットが少なく、だからドラッグストア企業のほとんどが追随しなかったのですが、OTCは財布を直撃します。ドラッグストアがどう動くか、動かないのか、興味津々です。


そしておもしろいのは、直後にターゲットがマッチングを発表したことです。
ターゲットはファッション性の高いディスカウンターですが、こういうニーズ商品についてはアグレッシブにウォルマートと価格勝負します。ここに、ターゲットの強さの本質があるのです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:42 PM | | トラックバック (0)

May 01, 2008

[ターゲット] 自社デザイナーズブランドをバーニーズで販売

ターゲットがふたたび極めて興味深い販売方法を実施します。自社開発商品としては初となるエコフレンドリーなアパレルラインを、バーニーズニューヨークで先行販売するというのです。

ラインのデザイナーは、エコ商品のデザイン開発で先頭切っている新進気鋭のローガン・グレゴリーという人で、バーニーズやブルーミングデールで商品をもともと販売している。エコ型商品を作りたいターゲットがこの人に目をつけて、売り出し中のデザイナーを定期的に起用し続けるGo Internationalで自社商品を開発し販売する。

まず5/9-11にかけてニューヨークのバーニーズで販売し、次に5/16-18にかけてロサンゼルスのバーニーズで販売し、その後ターゲット店内のGo International売場に並ぶ。
バーニーズは'Rogan for Taget'として売場を残すようで、短期間で売場を作り撤収して、という作業を繰り返すわけではないようです。

ターゲット広報のコメントが、その目的をすべて言い表しています。「我々にとってこれはコレクションに対するクチコミを広げることである。そしてバーニーズのお客がコレクションをプレビューする最高の機会となる」。
クチコミなんですよね。利益ではない。

バーニーズにはメリットがないように見えるのですが、この点については同社のファッションディレクターがこう言ってます。「おもしろいこと、新しいこと、奇抜なことをするが、バーニーズだ。新人デザイナーを発掘するターゲットのGo Internationalに対する感謝の意味もある」。
ターゲットのアパレルプログラムがラグジュアリークラスのデパートメントストアから高い評価を受けているというわけです。


ターゲットのポップアップストア、英国版
これはイギリスの高級デパートメントストア内にポップアップストアを作るというニュースでしたが、Alice Temperley For Targetというコレクションを短期間だけ売ったというのが、このプログラムの中身でした。今回のもこれと同じ枠組みの中にあるようです。


極端な比喩ですが、イオンスタイルを伊勢丹や高島屋で売るようなものと説明すれば、分かりやすいでしょうか。
何度も書いていることですが、ターゲットのファッションマーケティングのレベルは実に高いと思います。


Go Internationalちなみにふと思いついたことですが、自社商品を他社で売るという点において、昨日書いたセイフェイのPB戦略とちょっとだけつながりますね。

写真はGo International売場です。Departing Soon、すぐになくなりますよ、つまり短期間だけですよ、というPOPが見えますね。期間限定でデザイナーを雇ってポンポンと売場を変えて行く手法で、ターゲットなりのファストファッション、というわけです。

ターゲットのファッション戦略やこのGo Internationalについては、短期連載で昨年執筆した「ターゲット ブランディングを売場まで貫徹する」(販売革新2007/03、P120~)をご参照下さい。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:57 PM | | トラックバック (0)

April 22, 2008

[ウォルマート] 売上高米ナンバーワンをキープ

フォーチュン誌が恒例の売上高ランクを発表、ウォルマートは昨年に引き続き1位をキープしました。
ウォルマートは02年にトップとなり、一昨年の2006年に合併で大きくなったエクソンモービルに抜かれた時を除き、ずっと1位をキープしています。
業績は、売上高3787億9900万ドル(前年比7.9%増)、最終利益127億3100万ドル(前年比12.8%増)、でした。

本日の為替レートの1ドル=103円で日本円に換算すると、売上高39兆162億9700万円、最終利益1兆3112億9300万円、となります。103円というのは円高レートですので、生活レートにすると50兆円ぐらいの価値はあるんじゃないでしょうか。


参考までに、リストから小売企業を抜き出すと以下のようになります。

1、ウォルマート
2、ホームデポ
3、CVSケアマーク
4、クローガー
5、コストコ
6、ターゲット
7、ウォルグリーン
8、シアーズホールディング
9、ロウズ
10、セイフウェイ

分かっていたことではあるのですが、CVSが3位に躍進したのが目につきます。ウォルグリーンも7位で一つ順位を上げました。
CVSが入ってきたことで消えた企業がアルバートソンズ。スーパーマーケットが消え、ドラッグストアが伸びる。
日本のドラッグストア業界人にはぜひ夢を持っていただきたい。


10位以内に純粋な食品小売企業は2社だけですね。
一方日本のGMSの本質がスーパーマーケットであり、またコンビニの本質が外食(またはグローサリーストア)であることを考えると、日本とアメリカの大きな違いが見えてきますよね。
なぜアメリカではこうなったのかということについては講演やセミナーでよく話しているのでここではおきますが、なぜ日本ではそうなのかということは一考に価すると思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:05 PM | | トラックバック (0)

April 07, 2008

[アップル] ミュージック販売ボリュームで1位に

1月と2月の二ヶ月間の売上高で、アップルがウォルマートを抜いて1位となりました。
NPDグループの調査によると、市場シェア率は以下の通りとなってます。

アップル:19%
ウォルマート:15%
ベストバイ:13%
アマゾン:6%
ターゲット:6%

こんな記事をエントリーしたばかりでした。
[アップル] ミュージックリテーラー2位へ浮上
アップルは一気に売上を伸ばしているという印象です。

NPDによると、一枚もCDを買わなかったティーンエージャーが、06年の38%から昨年にはおよそ半分になっているそう。当然彼らはネットでダウンロードしているわけです。

先週のこの記事にもつながるわけです・・・
[ウォルマート] 音楽CDに新たな価格体系の導入検討

店頭でCDを買うという行為が過去のものとなりつつある。この市場の大変化をいかに新たなビジネスチャンスとするのか。
ほんとうにこの市場、激変という表現がぴったりマッチすると思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:58 PM | | トラックバック (0)

March 24, 2008

「ターゲットが自社クレジットカード事業の売却を検討中」Vol.12,No.12

アメリカ流通eニュース

 ターゲットの自社クレジットカードが、カード業界ランキングで全米10位になったという話を一昨年の6月に書いた。米国小売企業は自社クレジットを運営しないのがトレンドなので、この10位と言うランキングは突出していた。
 それ以来、変わらず強化戦略を取って会員数が増え、収益も上がってきているのだが、当時からリスクを指摘する声が多く、しかし経営側がその戦略性とタイトな管理体制を訴えて正当化する、ということが繰り返されてきた。
 しかしとうとうこの事業の売却を考え始めた。株主のプレッシャーに負けたようだ。

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投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:45 PM | | トラックバック (0)

March 13, 2008

[ターゲット] クレジットカード事業の売掛債権、半分の売却を検討

昨年の9月にこういう記事をエントリーしました。
ターゲットがクレジット事業の売却検討?
このころから売却の噂が流れてきたのですが、債権の半分を売却する予定であることが報じられました。トータル80億ドルの半分の40億ドルだそうです。買収を検討している企業はまだ明らかになっていません。

どうやらこの売却には、アクティビスト型の投資家で7月に約10%の株を買って大株主となったウィリアム・アックマンという人の影響が大きいようです。買ってからターゲットにプレッシャーがかかり、ポートフォリオの見直しをターゲット側が約束し、今年初頭にはレビューが終るとしていたもの。その結果、半分を売却しようということになったようです。


第4四半期における税引き前利益高に占めるクレジットカード事業からの利益は26%を占めていたそう。06年度が15%ですから、年々比率が高まってきている。
一方、クレジットカード業界は一般的な傾向としていまは拡大しない方向にあり、ターゲットの成長は甘い審査の結果ではないかと言う見方が多く、これから景気が悪化してゆくと焦げ付きが増加するのではないかとい懸念が強まっていました。

小売ビジネスとクレジットカードビジネスは、相関性はあるものの、ビジネスモデルは根本的に異なります。そのため、各事業の価値が株価に正確に反映されないことを嫌う投資家が少なくないようです。餅は餅屋で、それは金融機関にまかせなさいというスタンスですね。

日本では‘物言う投資家’とか言ってアレルギー反応を示す人が多いですが、企業に対して外部からアドバイする一つの機能としてみると、一概に悪いと切って捨てる事ができない面もあります。ターゲットは結局半分を売却することを選択したわけですが、アックマンがいなければ売らなかったかもしれない。

もちろん、この判断が今後裏目に出る可能性もありますが、今後の景気の行方を考えると、半分でも売却するのは現時点での判断としては間違ってはいないように思うのですが、どうでしょうか。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:54 PM | | トラックバック (0)

March 05, 2008

[ターゲット] 生鮮を完全自社物流へ

ターゲットは昨年8月に生鮮の自社配送センターをオープンさせましたが、今後4〜5年かけて完全自社物流へと切り替えてゆくと明言しました。
昨年オープンのときのエントリーはこれです。
ターゲットが生鮮を自社物流へ

ターゲットの食品物流はスーパーバリュが請け負ってますが、完全自社化までの間は、スーパーバリュと自社のハイブリッド型として、少しずつ自社へと傾斜してゆく方針を立てています。

この少しずつ変えてゆくやり方が目を引きました。スーパーバリュが所有する配送センターをターゲットが買い取ってゆく、というプランなのです。今年末に1ヶ所、来年中に1ヵ所を自社物件としてしまう。また来年中にはオリジナルも建設するそうです。

なるほど、こういうプロセスで自社物流化してゆく手もあるのかと。
ダイナミックですよねえ。

スーパーバリュの取引先は中小スーパーマーケットです。ターゲットと競合している企業も一杯ある。このプロセスはターゲットに利する行動になるわけですが、そういう細かいことは、どうでもいいのでしょうね。
売上の8割が小売事業で、スーパーバリュはもはや小売企業ですから、もともと競合しちゃってるわけだし、中小小売企業はこういうことを前提としてスーパーバリュと取引しているのでしょう。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 06:56 PM | | トラックバック (0)

March 03, 2008

「ターゲットとウォルマートの決算比較で見えてくること」Vol.12,No.10

アメリカ流通eニュース

 年初の2月から3月にかけての時期を決算期としている小売企業が多く、ここにきて第4四半期と通年の業績を発表する企業が相次いでいる。予想していたことではあるのだが悪化している企業が多く、景気の鈍化にともなう消費マインドの冷え込みを明示するような結果となっている。
 とりわけウォルマートと比較した場合のターゲットの数値が気になった。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:36 PM | | トラックバック (0)

February 29, 2008

[ターゲット] ファッションを売るために必要なもの

モデルを使わないファッションショー、というタイトルでで昨年11月にエントリーしたターゲットによるファッションショーですが、映像を見つけたのでアップしておきます。昨日少々暗いビデオを載せましたので、これで相殺しようと思います(´・`)

ターゲットのファッションショーは、ブランディング(またはマーケティング)の一環です。
ウォルマートと同列のディスカウントストア業態に属する企業ですが、コアコンピタンスがまったく異なる。差別化とはこういうことなわけで、必ず同質化競争に陥る日本の小売企業は参考とすべきポイントだと考えています。


ターゲット主催の、もう一つおもしろいファッションショーもYouTubeで見つけたのですが、これはR2Linkに載せようと思ってますので、乞うご期待!

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:47 PM | | トラックバック (0)

February 25, 2008

[ウォルマート] 強い低価格イメージが意味するところ

シティグループの投資家向けシンクタンクがおもしろい調査結果を発表しています。

「ウォルマートのEDLPメッセージは強く一環しており、厳しい市場環境において消費者に共鳴を与えている・・・なんと87%の消費者がウォルマートが最低価格を提供していると答えている」
「低価格に加えてワンストップショッピング環境を提供しているというイメージもあるが、ターゲットはベーシックニーズのディスティネーションとして認知されていない。これが、ターゲットの既存店成長率が12月にマイナス5%、1月にマイナス1.1%だったのに対して、ウォルマートが二ヶ月続けてプラスを記録した理由の一つだ」


ウォルマートは戦略転換でわずかに方針がぶれましたが、ロープライスリーダーであることにこだわり続けると昨年末の決算でスコットがコメントしているとおり。再び低価格志向へ戻りました。この低価格志向にこの企業は何年こだわり続けているのか、ということをふと考えてしまいました。
途中若干ぶれるけど、必ず戻る。
一貫したメッセージを長年にわたって発信し続けることが、お客をしてウォルマートは安いという安心感を与える源泉であるわけです。


ところでターゲットの数値の落ち込みは要注目かなと思ってます。
ダラーゼネラルやウォルマートの伸びが鈍化し始めたのは原油の高騰が目立ち始めた06年の頃からでしたが、ウォルマートの業績を見る限り鈍化傾向は止まったように感じます。07年度の決算におけるリー・スコットのコメントも一昨年に比べるとかなり明るいトーンでした。
一方ここに来て、ターゲットの業績に悪化傾向が見えてきている。

このことから、中心顧客が低所得層である企業群に真っ先に影響が出たが、これがひと段落し、いまは中所得層以上を中心顧客としている企業群に影響が出始めた、という仮説が立ちます。


偶然こういう記事を目にしました。
西友売却か超大型買収かウォルマートに迫られる決断

「既存店売上高は2007年度通期でわずか1%の伸びにとどまった。前年度の1.9%の伸び率から約半減した。」とネガティブな書き方をしているのですが、いまや果たしてこの見方が正しいのかどうか。ひょっとするといまだ1%も伸びているという表現の方がいいのかもしれない。
「中流層以上を対象にする競合と比べてもウォルマートの業績の伸びの鈍化は明らかだ」とありますが、ウォルマート以外にも伸びの鈍化傾向が今は出てきてますから、現段階で相対評価するならば、ここまでネガティブなトーンで書くのはどうかなとも思います。半年くらい前ならばこの評価は正しかったので、少々鮮度が悪いかもですね。


なんとなく、景気悪化傾向の中、ウォルマートに追い風が吹いてきているのかもしれないなという気がしてます。
コモディティではいまだに圧倒的な支持を獲得しているわけだから、弱いファッション領域をなんとかできるかどうかが今年の業績のカギなんでしょうね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:30 PM | | トラックバック (0)

January 10, 2008

[ターゲット] CEOウルリッチが引退

ターゲットのCEOロバート・ウルリッチが引退し、後任に現プレジデントのグレッグ・ステインハフェルが昇格することが発表されました。ターゲットは65歳を役員の引退年齢と既定しているようで、ウルリッチは65歳となる直後の5月1日に退任、その後は来年の1月末まで取締役会会長として残るとしています。

ターゲットはもともとデイトンハドソンというデパートメントストアが開発した別フォーマットですが、ウルリッチはデイトンに67年に入社、その後ターゲットに移り、14年間にわたって会長兼CEOの職にありました。ディスカウントストアというフォーマットでありながらウォルマートとはまったく異なるポジショニングで成功を収めるという現在のフォーマットの構築に、大きな貢献をしたのがこのウルリッチという人でした。

後任のステインハフェルもデイトンハドソンから出発した人なのですが、ずっとウルリッチの片腕として働いてきた人です。当然ウルリッチ経営のかなりの部分をこのステンハフェルが補佐してきたわけでして、言わばウルリッチ路線の後継であるわけです。
ですから、経営者は変わりますが、戦略戦術の本質的な部分は何も変わらないでしょう。

大手で例を上げると、ウォルマート、ウォルグリーン、ロウズ、ベストバイ、といったところでしょうか。何事も起こらなかったかのように、社風を体現する生え抜きがスムーズに昇格して新たな経営に当たる。次期リーダーの育成を怠らず、人材のパイプが太く、いつまでも車輪が回り続ける、これがエクセレントカンパニーです。

逆に失敗した例がホームデポでしょうね。
ターゲットもいましばらくは安泰という気がします。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:08 PM | | トラックバック (0)

December 19, 2007

[コストコ] CEOの報酬は最低レベル

コストコのCEOジム・シネガルの06年度の報酬が、ストックオプションも含めたトータルで320万ドルだったことが報じられました。コストコの期末は8月末で、こういった書類の提出がちょうど今ぐらいの時期だから情報として出てきたものです。

大手企業の報酬の中間値は830万ドルなので、320万ドルというのはかなり低いという論旨。またS&P500社においても最低ランクになるだろうとのこと。

基本給は35万ドルで前年と変わらず。
この基本給は、コストコという企業のサイズからすると異常に低いのですが、シネガルが店長の給料の2倍以上は取らないというタガを自分ではめているということは有名な話であります。取りすぎると社員のモチベーションが下がるからですね。

取締役会としてはもうちょっと取って欲しいのだが、これ以上もらってもモチベーションやパフォーマンスが高まるとは思えない、というシネガルの意思を尊重している、と書いてありました。


シネガルは創業者として、現在の株価で1億6500万ドルという自社株を大量に保有していて、まあいわば資産家であるわけで、そういう意味では100万ドルや200万ドル多くもらったところで、モチベーションにはつながらないのだろうとは思います。ただ米国大手企業の経営者が報酬を取りすぎていることが矢面になっている今、やっぱり彼のスタンスは尊重したい。

こういう経営者の下、社員のモチベーションが下がることはないでしょう、たぶん。


ちなみにウォルマートのリー・スコットの基本給は130万ドル、報酬総額は1570万ドル。
ターゲットのロバート・ウルリッチの基本給は170万ドル、報酬総額は1820万ドル。

話はすっ飛びますが、西友の外人CEOおよび外部から来たCOOとCFOの報酬と、店員の給与の差を知りたいところです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:36 PM | | トラックバック (0)

November 21, 2007

[シアーズホールディング] レストレーションハードウェアの株を大量購入

シアーズホールディングがレストレーションハードウェアの株式の14%にあたる531万株を3、020万ドルの現金を投じて取得したことが分かりました。

レストレーションハードウェアとは、ホームファニッシングと一部のハードウェアを揃え、価格は高め、出店は主にモール内、というフォーマットです。しばらく業績を悪化させてきていて、バイアウト企業が買って非上場になることが今月初頭に決まっていたものです。
公開情報によると、シアーズは6月の時点で買収をもちかけ、しかし高い株価をオッファーしたバイアウト企業に決まった、といういきさつがあるようです。

シアーズによる株の購入がバイアウトにどう影響を及ぼすのか、現在行方に注目が集まっているところです。


さてこのディール、どういう意味を持つのか、考えるとおもしろいですよね。
シアーズはクラフツマンというハードウェアのPBを持ってますが、工具が中心で、レストレーションが持つファンシーなものとは異なる。前者が男性を市場としているとしたら、後者は女性。
例えば買収して、どうするのか。ランズエンドみたいに店内に売場を作るのか。
シアーズのイメージは良くなるかもしれないけど、レストレーションハードウェアのイメージは悪化するかもしれない。

Kマートを改装したシアーズエッセンシャルが、少しずつ変わってきているようで、ここにプレミアムカテゴリーとして売場を作る可能性もある。ターゲットがやってるスミス&ホーケンのような感じですね。

とまあ、いろいろ考えられるわけで、エドワード・ランパートの戦略ってやはりなかなかおもしろいです。


▼明日はサンクスギビング、アメリカでは週末にかけて4日間休日を取る人が多く、我が家も近郊に旅行に行きます。ということで、Retailwebはこれから2日間お休みします。アウトレットの混雑ぶりなどR2リンクにはエントリーするかもしれないので、チェックしてみて下さい。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:53 AM | | コメント (0) | トラックバック (0)

November 09, 2007

[ターゲット] 年末商戦に期間限定プロモーション

ターゲットが歳末商戦用に期間を限定した価格プロモーションを実施するそうです。期間は感謝祭の翌週、商品は20アイテム、爆発的に売れたエルモの新バージョンといった玩具や、ソニーのビデオプレーヤーといったエレクトロニクスが含まれています。
ウォルマートが二度にわたるロールバックと5品目のみの大幅値下げ販売を実施したことは記事としました。ターゲットも対抗してきたというわけです。

この他にも、限定的なプロモーションを実施する企業としては、ベストバイがあげられます。今週末の日曜日の夜に、優良カード会員だけを招待する特別プロモーションを実施する予定。


ウォルマートのEDLPが喧伝されてますから、日本の業界人には「アメリカ人は日本人のようにハイローが好きではない、だからEDLPが普及している」と考えている人が少なくありません。知識人にも非常に多い。
でもそんなことはありえないことが、この一連のプロモーションを見れば分かるでしょう。だいたい、クーポンを一生懸命切り取って、わざわざ店にもって行って、数十セント安くしてもらって喜んでいる人たちなんですから。

EDLPとは売り方(買い方)のオプションであって、好きとか嫌いとか、民族性とか、そういうこととは関係ない次元の話です。
これからそういうことを言う人がいたら、間違ってますよと、そ〜っと教えてあげましょう。


話は変わりますが、本日のロサンゼルスタイムズが、フレッシュ&イージーをトレーダージョーズとラルフスのブレンド、と表現してました。新聞記者にこういう発想があるとは思えないので、たぶん業界関係者から聞いたのでしょう。
昨日の記事で書いたとおり、理解するポイントは、店舗運営やMDの設計思想はアルディやトレーダージョーズと一緒だが、客層は絞っていない(つまり普通のスーパーマーケット・・・ラルフス等)という、2点にあると私は見ました。
紙面を読み、私と同じ見方をしている人がいるということに、ちょっと驚いたのでした。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:54 PM | | トラックバック (0)

November 02, 2007

[ターゲット] モデルを使わないファッションショー

適切な日本語訳が思い浮かばず、無理やり訳しました。
Model-less Fashion Show、というものをターゲットが2日間限定で実施するそうです。日時は11/6と11/7、場所はGrand Central Terminal's Vanderbilt Hallなので、マンハッタンのグランドセントラルですね。
モデルがいないという意味は、ホログラムを使ってイメージを作り上げてショーを演出するということのようです。世界初のModel-less Fashion Showと、大々的に謳ってます。
当然出てくる商品はすべて、アイザック・ミズラヒに代表されるデザイナーの手によるPBです。

ターゲットはこういう注目を浴びる何かをやるのがものすごく上手です。
ターゲットのポップアップストア、英国版

このファッションショーが売上に直結することはありません。目的はブランドイメージを作ることにある。こういう上手なマーケティングの積み重ねで、ターゲットのブランドイメージができあがっている。
ほとんど、メーカーによるブランディングに近いか、それ以上のことをしているのがターゲットです。

食品や日用品を売る企業でここまで洗練されたマーケティングを駆使している企業は、日本には存在しないし、アメリカにもいないと思います。

昨日のウォルマートによる単品価格訴求と比較すると、両社の違いがよく理解できることでしょう。


ターゲットはこういうイベントをマンハッタンでよくやります。歩行者が多いからでしょうね。ロサンゼルスに住んでいる私は、同社のイベントを残念なながらいままで一度も見たことがないのです(涙)

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:37 PM | | トラックバック (0)

October 12, 2007

【ターゲット】 今週末に61店舗を同時オープン

ターゲットが週末の14日に、全米で61店舗を同時にオープンさせるそうです。

ターゲットは例年この時期に出店を集中させます。昨年は59店舗でしたので、今年は2店舗ほど増えました。いつ頃からなのか記憶が定かではないのですが、ここ10年くらいは10月の大量同日出店を実施しているのではないでしょうか。

新店をまとめてオープンさせると、広告宣伝費の節約にはなります。61店舗は全米に散在してますが、一定地域内に数店舗ずつを分類することができますので、地域ごとには節約になるのでしょう。
またあえて新店効果と歳末商戦をぶつけて相乗効果をあげようとしているのかもしれません。

ただ、これだけの店舗数を一日に集中するというのは、大きなリソースが必要となりますよね。
新店オープンは負荷がかかりますから、一年間にばらして平準化する方が普通なんじゃないでしょうか。
ちなみにウォルマートは一年間を通して新店オープンがあり平準化してますが、ざっとながめると1月の新店が多い傾向があります。おそらく暇な時期を選んでいるのでしょう。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:56 AM | | トラックバック (0)

September 18, 2007

ターゲットがクレジット事業の売却検討?

ミネアポリスの地元紙が報じたようです。ターゲットは売らないと言っていたのですが、真偽のほどはどうなんでしょう。

ターゲットのクレジット事業は自社オペレーションです。自社でしか使えないカードと、他でも使えるビザカードと二種類発行していますが、ここ数年は後者を強調してきました。

昨年度のカード事業の売上高は約16億ドルで全体の2.8%を占めるにすぎません。しかし、税引き前の営業利益に対しては15%も占めている。また売掛けとして計上している年間平均残高は61億ドル、これは総資産の16%にあたります。
たしかシアーズの全盛期には、クレジット事業が営業利益の3分の2を占めていたように記憶しているので、まだ依存度はそれほど高くないとも言えます。

アメリカの大手リテーラーで自社でクレジット事業を運営しているのはターゲットだけじゃないでしょうか。他はみんな売却してしまいました。理由は今ひとつクリアではないのですが、リテールとは関係ないビジネスではありますので、ほとんどの企業がやるなら他社運営とするほうが効率が良いと判断しているのだろうと考えています。

ターゲットはクレジット事業の利益をマーケティングコストに充当するとしています。またビザカードだと他社での買い物情報が入るという利点がある。(データを活用しているという話はまだ聞いたことはありません)
だから、事業として価値があるから、売らないとずっと言い続けてきました。


最近ウィリアム・アックマンという投資家が株を10%まで買い増しており、この人のプレッシャーではないかという見方もあります。


サブプライム問題でこれから焦げ付きが増えてくるかもしれず、そう考えるとこの時点で売却してしまうというのは、いいことなのかもしれませんね。
今後に注目でしょう。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:33 PM | | トラックバック (0)

April 18, 2007

意外に高いウォルマートのブランドイメージ

少々古いニュースなのですが、ティーンエージャーのブランド意識の調査がWSJ紙2/15号に載っていました。

『好き‘Like’、またはとても好き‘Love’だと答えたティーンエージャーの比率』

         2003 2006
ターゲット   60%  76%  +16
ウォルマート  70  69   -1
リーバイス   57  62   +5
トミーフィル  42   46   +4
ノーチカ    24   32   +8
グッチ     21   30   +9
アルマーニ  15   27   +12
ティファニー  17  20    +3

(13〜18歳のティーンエージャー1000人への調査)

結構驚きました。
グッチやティファニーといったプレスティージブランドを抑えて、圧倒的に人気のあるのがターゲットで、その次がウォルマートなんですね。

これを日本に当てはめてみると、グッチやティファニーよりも、イオンやヨーカ堂のイメージの方が良い、ということになるのですが、ありえないのではないでしょうか。
アメリカにおいてディスカウントストアが果たしている役割のようなものが、よく分かる調査結果じゃないかと思っています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:58 PM | | トラックバック (0)

April 12, 2007

ターゲット、2011年に2,000店舗を目標

昨日ターゲットがアナリスト向けのカンファレンスを開催し、これからの成長戦略を説明しました。

・現在の1,502店舗から、一年間に100店舗ずつ増やしていって、2011年には2,000店舗となる。
・今まで店舗が無かったアラスカ州とハワイ州に進出する。
・最終的には3,000店舗を目指したいが、実質的には2,500店舗ぐらいが上限だと考えている。従ってあと10年間は今の勢いで成長を持続できる。
・あと10年間は成長できるので海外進出には今のところ関心はない。カナダには買収で進出したいと考えているが、積極的には考えていない。
・中国やインドへの進出は、5〜10年後にもっと中〜高所得層が増えてからのほうが、わが社の戦略に合致すると考えている。

昨年末にシンクタンクが予想を出していましたが、ほぼあたりでした。
「ターゲットの売上予測、2010年には950億ドルに」

ちなみに同時に発表された3月の既存成長率は12%増、ウォルマートが4%増でしたから3倍の成長率でした。ターゲットはスィートスポットをヒットしたような感があります。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:52 PM | | トラックバック (0)

February 01, 2007

ターゲットが生鮮を自社物流へ

フローズン、チルド、青果専用の配送センターを、来年8月をメドにオープンさせることを明らかにしました。ロケーションはフロリダ州レイクシティ、米国南東部エリアをカバーすることになるとのこと。

同社はこれまではスーパーバリュから供給を受けてきました。
スーパーターゲットはながく赤字経営じゃないかと言われてきたのですが、黒字化しているようなコメントが最近目に付き、モデルが確立しつつある印象です。初の生鮮物流センターの導入は、モデルができあがってきた一つの証左とも言えそうです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 06:46 AM | | トラックバック (0)

January 17, 2007

ウォルマートが70店舗を集中開店

ウォルマートが1月の一ヶ月間に、70店舗を開店させることを発表しました。
内訳は、スーパーセンター63店舗、ディスカウントストア5店舗、ネイバーフッドマーケット2店舗。このうち46店舗が新店で、22店舗がDSフォーマットからSucフォーマットへの転換。

社史上の記録だそうです。
1月はスローなシーズンですから、新店をここに集中させるということでしょうか。私の記憶上、ウォルマートは新店を一時期に集中させるということをしてこなかったような気がするので、戦略の転換を感じます。

なおターゲットはもともと集中させる戦略を持っていて、例えば昨年10月6日の一日に、全米で59店舗を同日開店させるということをやってます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:03 PM | | トラックバック (0)

January 15, 2007

「ベストバイの好調を引っ張った薄型TV市場」Vol.11,No.03

アメリカ流通eニュース

 家電ディスカウントストアのベストバイが歳末商戦で既存店成長率7%増という、予測を超える非常に強い数字を残している。第3四半期に赤字を計上してしまい苦戦中のサーキットシティでさえ4.2%増であった。小売全体では予測を下回った企業が半分を超え、とりわけ天候が影響した衣料が不調だっただけに、突出した数値と言える。
 家電協会によると、歳末商戦全体の売上高に対する家電関連商品の総売上高は、一昨年の21%から4%アップして4分の1に達したと見込まれている。いまや家電は業態横断的なホット部門なのだが、とりわけこの成長を引っ張っているのが薄型TVである。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 05:05 PM | | トラックバック (0)

January 04, 2007

明暗分けたウォルマートとターゲット

両社の12月の既存店成長率の公式報道が今日あったのですが、ウォルマートの1.6%増に対して、ターゲットが4.1%増で、やはり明暗がくっくりと分かれました。
ウォルマートは当初フラットとなる予想を立てていたため、プラスになったことが好感して好意的な報道が多いのですが、しかしウォルマートの歳末商戦としてはやはり低く終ったなという印象を私は持っています。

ちなみに1.6%という数値は全業態の平均値で、業態別ではウォルマート事業が1.3%増、サムズが3.5%増でしたので、スーパーセンターとディスカウントストアフォーマットに限ってみると、ターゲットとはさらに差が広がります。

参考までに、既存店成長率ではないのですが、ICSC(International Council of Shopping Centers)によると、歳末1ヶ月間のチェーンストアの売上高は前年比で3.1%増でした。

なお細かい数値はR2Linkに載せておきます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 05:54 PM | | トラックバック (0)

December 08, 2006

ターゲットの売上予測、2010年には950億ドルに

これはRetail Forwardというシンクタンクによる予測数値です。05年度が526億ドルですから、この5年くらいで2倍に成長するだろうという見込みを立てたというわけです。
店舗数は現在の1,500から2,000に増えているだろうとしています。

ちなみにこの時点でウォルマートは5000億ドルになっているだろうという予測もしています。
1ドル120円換算で、60兆円(+_+)

ちょっと強気過ぎる気もするんですが、両社ともにまだまだ成長は継続するということは確かでしょうね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:21 PM | | トラックバック (0)

December 04, 2006

明暗分けたターゲットとウォルマート

両社が11月の業績を先週発表したのですが、ターゲットが相変わらず好調なのに対してウォルマートが今ひとつで、明暗を分けました。

既存店成長率がターゲットは5.9%増、ウォルマートは0.1%減、ウォルマートはこの10年以上マイナス成長がなかったそうです。また過去40ヶ月中39回ターゲットが成長率で上回っているとのこと。

さらにウォルマートは12月に0〜1%増という低い既存店成長率予測を出しています。この月に少なくとも2%増の数値をはじき出さないと第4四半期に1〜2%という数値にならないようで、つまり四半期ベースでもマイナスとなる公算が高まってきました。

‘ウォルマート、業革の成果いまだ出ず’、といったところです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 05:16 PM | | トラックバック (0)

November 21, 2006

ジェネリック価格をめぐっての戦い、ターゲット対ウォルマート

何度かトピックをを立ててきたネタですが、今回はターゲットが全ファーマシーで4ドルジェネリックの提供を始めると発表しました。ウォルマートは1月中に全店舗での展開とする予定でしたから、先駆けたことになります。
ただしターゲットの場合は全店舗にファーマシーがあるわけではないので、店舗数ベースではウォルマートのほうが圧倒的に多い。

ターゲットはウォルマートが値下げに踏み切った直後に追随していまして、両者デッドヒートの様相を呈しています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 05:13 PM | | トラックバック (0)

November 17, 2006

ターゲットとディズニーのDVDバトル

WSJ誌によると、ターゲットが全店舗に対して、ディズニーのDVDと関連商品のプロモーションを縮小するよう指示を出したそうです。

ディズニーがアップルに対して低価格のムービーダウンロードサービスを提供し始めたため、ターゲットはディズニーに対してDVDの値下げを要求し、これをディズニーが拒否した。
怒ったターゲットがプロモーションの一部を減らし、これに対してディズニーは売れ筋(カリブの海賊やカーズなど)の配送をストップすると脅しをかけ、これにターゲットが応戦した、というのがこれまでのストーリーです。

実はウォルマートも配給会社と水面下で戦っていて、この件については流通eニュースで書きました。
ウォルマートは市場の約40%、ターゲットは15%を占めており、2社合わせて市場の半分を超える強豪2社と、配給会社はがっぷり四つで戦っているというわけです(笑)
ディズニーがもっとも強硬のようです。

この件、おそらく問題は配給会社による価格設定がロジカルじゃないから発生しているものだと理解しています。モノを売ることと、ネットで売ることと、両方の価格設定がフェアであれば、小売サイドが怒ることもない。
それだけあいまいだということなのでしょう。

この手の製販の確執、コラボレーション型の取引が進んでいるアメリカのほうが激しいという気がしているのですが、どうしてなのかちょっと分かりません。

この件、現在進行形でして、今後の展開は要注目だと思ってます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:58 PM | | トラックバック (0)

October 09, 2006

「アップルが開けたパンドラの箱」Vol.10,No.41

アメリカ流通eニュース

 アップルがビデオダウンロードのサービスを、ディズニーとのアライアンスで開始したことはご存知のことと思う。動画を持ち歩く時代がもうすぐそこまで来ている。アップルはiTuneで音楽の買い方を変えるという大きな変革をもたらしたわけだが、今度はおそらく動画の買い方を変えるだろうと言われている。
 この動きに対して不快感を表明しているのがウォルマートとターゲットである。アップルは新作を14.99ドル、旧作を9.99ドルで販売しようとしているのだが、これはDVDの平均仕入れ価格よりも安く、卸価格が不公平だという主張である。
 ターゲットが大手配給会社に対して、公平な価格が提供されなければ棚のシェアを見直すという内容の文書を送り、このことが紙上で報じられるなど、テンションはすでに公のものとなりつつある。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:28 PM | | トラックバック (0)

September 27, 2006

ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げ

アイテム数は291、30日分の処方を4ドルとするそうです。フロリダ州タンパの65店舗で実験し、段階的に店舗を増やして行くとしています。
流通eニュースに書きましたので、詳しくはここではおきます。

この直後に、ターゲットが追随することを発表しました。

一方ウォルグリーンとCVSは、この値下げが自分たちの業績にはまったく影響を及ぼさないことを強調するコメントをリリースしています。かなりベーシックな薬であることと、恩恵を被るのは健康保険を持っていない人たちで、ドラッグストア2社のお客のほとんどは健康保険所持者だから問題ないというわけです。私もたぶん影響はないだろうなと思います。

ただ、勝負あった、じゃないでしょうか。
ディスカウントストア2社は薬の価格を下げるという強力なメッセージを投げかけた。ところがドラッグストア2社は保身型のコメントに終始している。たいして影響無いなら、うちも下げますでいいのに。

アメリカの調剤ビジネスは、ドラッグストア、スーパーマーケット、ディスカウントストア、メンバーシップホールセールクラブと、いわゆる日常の商業に属する業態の間で、極めて激しい競争状態にあります。‘業界’や‘規制’に守られたビジネスではもはやありません。
その上、健康保険という特有なシステムに縛られるので、実に複雑なビジネスとなっています。

今回の値下げ、一番影響を被るのはインディペンデントの家族経営のファーマシーでしょう。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:45 PM | | トラックバック (0)

August 31, 2006

トイザラスが負けている理由?

娘が友達のバースデーパーティで、おみやげとして子供用の小さなタコをもらってきました。タコというよりも、カイト、と言ったほうがいいでしょうね。
糸もそれほど長くなくて、カイト自身も小さくて、低学年用に作られたものでした。とても簡単にセットアップできて、久しぶりに上げてみたら結構楽しくて、上の子用にも大き目のを買って遊んでみようかなと思いたちました。

そこでトイザラスに行きました。時間がもったいないのでサービスブースで聞いたら、‘シーズナル売場にある’と言うので、行ったらない。戻ったらその女性がいなくて、違う人に聞いたら‘あそこにないなら、ない’とのこと。
欠品か、と、がっくりでした。
でもあきらめず、ターゲットに行ってみました。売場にいた女性は一言、‘カイトは2月と3月にしか置かないよ’でした。
なるほど、アメリカにもタコを上げる時期があるのかと、はじめて知りました。

しかし、トイザラスではそういうことは教えてくれなかった。
年初のシーズナル商品ならば、現在のシーズナル売場にあるわけないじゃないですか。あそこにあるよ、なんて、なんて無責任な。

トイザラスが負け続けている理由がこれです。店員のモチベーションや知識レベルが低くて、腹の立つことが多い。こんなことやってるから、DSにお客を奪われていくんです。
ちなみにターゲットの玩具売場を必要に迫られて真剣に見たのですが、品揃えが結構いい。これもトイザラスが負けている理由の一つでしょう。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:52 PM | | トラックバック (0)

June 24, 2006

ターゲット、ロゴと店名をライセンス供与

ターゲットのロゴは、社名にひっかけて的をイメージしたもので、ブルズアイ(牛の目)と愛称がつけられています。このロゴと、ターゲットという社名を、Brand Centralというコンサルタント会社にライセンスするそうです。

目的は、Target Coutureという新たな高級ラインを作るためなのですが(140ドル程度のジーンズや3000ドルを超えるネックレス等)、ユニークなのはターゲットにはおかず、ハイエンドの専門店で売るという点です。

ロゴと店舗名を使った高級ラインによって、ロゴに高級イメージを植えつける。フォーマットは相変わらずのディスカウントストアなわけですが、ウォンツ(またはExpect More)サイドの商品を売るためのテコとして使うのでしょう。
ブランディング戦略の一環ですね。

うまく行くのかどうかは別として、これはもう、おそれいったとしかいいようがない取り組みでしょう。とりわけ我が国のGMSにとっては、ターゲットのマーケティング戦略はかなり参考になると思っています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:04 AM | | トラックバック (0)

June 05, 2006

ターゲットカード、全米トップ10位入り

ターゲットが発行するクレジットカードの発行枚数が、全米トップ10にランキングされたそうです。小売企業としては27位にノードストロムがいるだけなので、かなりの規模と言う事ができます。

シアーズやJCペニーなどアメリカの大手リテーラーの多くは自社信販事業を売却していて、アウトソースすることがトレンドです。ターゲットも自社クレジットをはじめたときは、かなり懐疑的に見られたし、今でも慎重論が多い。

さてではどうしてターゲットだけ成功しているのか。
これは少々書けそうなネタので、流通eニュースにまとめてみようと思ってます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 07:27 PM | | トラックバック (0)

May 30, 2006

ショッピング検索の1位はホームデポ

Nielsen//NetRatingsの調査によると、4月に使用されたショッピング用の検索キーワードの順位は、ホームデポ、ウォルマート、ターゲット、シアーズ、ベストバイ、の順番なのだそうです。

これは個人的にけっこう意外な結果なのですが、皆さんはどう思われますでしょうか。ウォルマートはアマゾンに次いで2番目のアクセス数だそうですから、検索でも上位に来るのは分かるような気がするのですが、ホームデポが1位ですか・・・。

ホームデポがオンライン/カタログ企業を買収」というタイトルで記事にしましたが、ホームニーズ領域はネット需要がやはり高いのかもしれませんね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 08:43 PM | | トラックバック (0)

January 28, 2006

Mastegeという造語について

これはMass(大衆)と、Prestige(高級な)の合成語です。

Democaratization of luxury(ラグジュアリーの民衆化)、  Prestige for the masses(大衆向けのラグジュアリー)、といった意味となります。

大衆向けの、つまりお値打ち価格な、ラグジュアリーな機能や雰囲気を持った商品、といったところかな。

昨今注目されているいくつかの消費行動を一言で説明する、とても分かりやすい表現だと思っています。

日用品はできるだけケチり、ここぞというときには消費を惜しまない行動があります。
これは高所得者にも、実は低所得者にも当てはまる。
この、ここぞというときに、マスティージな商品がうける。

高所得者はどんな出費も惜しまないというのは間違いなんですね。
米国においては、ミリオネアの9割は、金持ちとして育ってきたのではなく、金持ちになった、という調査結果があります。
つまり9割のミリオネアは、努力して、節約して、お金持ちになったわけです。
こういう人たちは、むやみにお金を使わない。
高額品を惜しげもなく買う突き抜けた一握りの大金持ちとは違って、消費行動は慎重です。
でも品質に対するこだわりはある。目も肥えている。
こういう人たちに、マスティージな商品は受けるわけです。

ターゲットのファッション商品はマスティージと表現されていて、う〜ん、なるほど、という感じです。

日本でも、団塊世代が引退を始めます。
彼らは資産はある。
でもこれからの引退生活を考えるから、きっと消費は慎重になる。
こういう人たちに、マスティージな商品はマッチしますね、たぶん。

この言葉、これからきっと日本でも流行ります。
誰が流行らすか、だな、たぶん。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 09:54 AM | | コメント (0) | トラックバック (0)