July 22, 2010
[99センツ・オンリー・ストア] 売価のアップに対して集団訴訟
99センツ・オンリー・ストアが集団訴訟を2つ起こされました。
およそ2年前、この企業はプライシングの変更を実施しました。売価を99セントから99.99セントへと値上げした。99.99セントというのはありえませんから、つまり実質的には売価は1ドルになったんですね。
99セント・オンリー・ストアではなくて、1ドル・オンリー・ストアになった。
理由は原価の高騰、急速に上昇した原価に対応しきれず、やむなく上げた、ということになっています。
さらに、売価の数も増やした。59セントとか、69セントといった売価で、たしか全部で7つぐらいあったように思います。
つまり、99セント"オンリー"ではななくなった。
これに対して、お客はいまも99セントだと思って買っている、だましじゃないか、として消費者グループが訴訟を起こしたというわけです。
シングルプライスストアは、既存店の売り上げを上げるには、客数アップか買い上げ点数アップしか手がなくて、売価を上げるという手法が取れません。
だからどうしても売価を増やしたくなる。
ダラーゼネラルもファミリーダラーも、昔はシングルプライスだったんだけど、いまは売価が一杯あって、つまりシングルプライスというビジネスモデルが、進化の過程で売価を増やすことは、まあ、良くあることではあるんですね。
ただ99センツ・オンリー・ストアの場合、店舗名に"オンリー"とうたってしまっているところに、問題があるように思います。
私も実際店頭で、"ちょっとこれは・・・?"と感じますから。
訴訟の行方に注目したいと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:20 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
July 17, 2010
[セイフウェイ] プライベートブランドの広告キャンペーン
セイフウェイが持っている雑貨用のエコPBの名称は、ブライトグリーンと言います。このPBのうちの住居用洗剤ラインのマーケティングキャンペーンを実施しました。
Bright Green Clean Teamと呼ぶグループに、地元の団体や組織が加わって、コミュニティを掃除するというイベントです。
また登録してくれた人を対象に懸賞も実施しています。懸賞のサイトはこちら。
Bright Green Sweepstake
シアトルやフィラデルフィアといった7都市で、1都市あたり4日ぐらいを費やしたようです。
さてこのニュースを取り上げた理由は、スーパーマーケット企業が雑貨PBのマーケティングキャンペーンをしっかりと実施しているということと、やっていることがNBメーカー並みである点に注目したいからです。
食品を売るスーパーマーケットにとって雑貨はなかなか売りづらい部門であり、さらにPBとなるといっそう難しい。ましてや価格が若干高いエコPBですから、置けば売れるというものではない。
ではなぜアメリカのスーパーマーケットがこういう商材をしっかりと売っているのかというと、一つはNBメーカー並みの優れたマーケティング技術にその理由があるというわけです。
とりわけセイフウェイはマーケティングを主軸に据えている企業で、マーケティングの責任者がメーカーから来ていますから、やることがメーカー的です。
小売業にとってマーケティングは欠いてはならない重要な技術だと私は考えています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:37 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
June 17, 2010
[ホールフーズ] "オーガニック"パーソナルケア商品の基準を変更
オーガニック商品には食品だけではなく非食品も含まれています。ホールフーズの売場を見れば分かりますが、オーガニックコットンを使ったアパレルや、オーガニック素材を使ったシャンプー等々ですが、とくにホールフーズのHBCの品揃えは抜群です。
日本のスーパーマーケットの方たちはホールフーズを視察して、食品売場だけを見て帰るわけだけど、実はHBCも非常に強いんですよね。
ヘルス&ウェルネスを主題とするならば、美しくありたいというテーマもここに含まれてくる。食品に偏らず、非食品も含めて、広くヘルシーなライフスタイルを支援する、これがホールフーズのコンセプトです。
さて、このホーフーズがパーソナルケア商品の"オーガニック"ラベルについて、ポリシーを厳しくするそうです。USDA(米国農務省)かNSF(民間認証団体)の認証を受けていない商品はアソートしない方針としました。
いちど大手メーカーさんの開発担当役員の方と一緒にホールフーズを視察したことがあるんですが、パーソナルケア商品を手にとって、裏の成分表を見て、"これでナチュラルって言って良いんですか?"とおっしゃっていたことを思い出しました。
食品に比べると、体内に入れないパーソナルケア分野においては、"オーガニック"とか"ナチュラル"という表記について基準が少々甘いんですね。
これにホールフーズは対処しようとし始めたというわけです。
サステナビリティ・コンソーシアムによる取り組みが典型例ですが、アメリカではこれから非食品の、「エコ」、「グリーン」、「ナチュラル」、「オーガニック」といった表記に対するしばりが厳しくなってくると思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:34 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
May 26, 2010
[スーパーバリュ] セブアロットを集中出店する場所
全国紙の取材にセブアロット事業のCSOがコメントしています。
1、5,000店舗を目標としている(現在は1,188店舗)。
2、出店は"Food Desert"と呼ばれる、食品スーパーの出店密度が低いエリアに集中する。
3、現在フィラデルフィア、クリーブランド、デトロイトを商勢圏としているが、近いうちにワシントンDCにも進出する。
4、ターゲットとしている所得層は世帯年収4万5000ドル以下。
Food Desertは最近よく使われる表現なのですが、資料によると2008年に成立した"Food, Concervation and Enegy Act"という条例で定義付けされた言葉なのだそうです。
直訳すると"食品砂漠"、値頃な価格の食品を提供する店舗が欠落しているエリアで、ほとんどが低所得層コミュニティ"のことで、つまり所得が低くて商売にならないのでチェーンストアが好んで出店しないエリア、ということになります。
だからコミュニティがチェーンストアの出店を望んで、出したがらないチェーンストアに要望書を出す、なんてことがよくあるようです。
セブアロットってすでにもうそういう商圏にしか出店してませんから、我々はよく分かっていることなんですが、あえてこうやって説明されると出店戦略を改めて確認することができますね。
ちなみに一度ダラスで視察に行ったとき、周辺の雰囲気が非常に悪くてこれは治安が悪そうだなあと思っていたら、ドライバーさんが「早く帰ろう」と言い出して、そうだよね、とそそくさと帰ったことがあります。
そういう場所をセブアロットは狙っているというわけです。
平均世帯年収4万5,000ドル以下と言っていますが、幅をかなり広く取っている感じで、現実的にはもっと低いと思います
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:58 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
May 20, 2010
[セイフウェイ] foursquareと提携してプロモーションを実施
今日はセイフウェイのニュースを二つほど。
まず一つ目。
昨日の株主総会でCEOのスティーブン・バードがプライシングについて言及しました。
「競合企業群より2%高かった価格を、メインとなる競合企業よりも安く設定した。また二番目に大きな競合企業より2%安かった価格を4%安くした」
この競合企業は"Conventional competitor"と表現してまして、どの企業のことを言っているのか、分かるようで分からない。伝統的なスーパーマーケットということならクローガーとスーパーバリュ、いつもの競合企業という意味ならウォルマートとクローガーということになります。
ただウォルマートよりも安くなるということは有り得ないので、おそらく前者でしょう。
ただどういう尺度なのかも分からない。セイフウェイの販売管理費率は25.3%でダントツに高く、20%を切っているウォルマートやクローガーよりも売価が安くなるということはありえませんので。
セイフウェイも他社同様に大きな値下げをしてますので、これをアピールしているものと思います。
二つ目はユニークなプロモーションの話。
ジオメディア、またはロケーションサービスと呼ばれているソーシャルネットワーキングサービスが最近注目を浴びています。GPSを使って、店舗や空港など"場所"で登録し(チェックインと呼ぶ)、そこにいる、またはいた人たちと何かを共有するサービスです。
最近急速に伸びているのがfoursquareというサービスで、iPhone用のアプリを使ってチェックインするといろいろな種類のバッジをもらえる遊びでなのですが、一つの場所で一番チェックインしている人はメイヤー(市長)という"栄誉"あるバッジがもらえます。
セイフウェイがこれを利用、自店内のスタバでメイヤーを持っている人にフラップチーノの1ドル割引を提供するというプロモーションを始めました。期間は6月28日までです。
店舗内スタバのメイヤーになると言うことは、セイフウェイ店舗に頻繁に来ていることを意味していますから、この人にプロモーションを提供するというのは理にかなっています。
このジオメディアとロイヤルティマーケティングを絡めると、いろいろな何かが起こりそうなんですよね。
ベストバイとメイシーズがこれを考えているようです。
ただジオメディアをプロモーションに実際に使うのはおそらくセイフウェイが最初の企業だと思うんですよね。
ということで記録として残しておこうと思いましてこのネタをエントリーしました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:16 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
May 7, 2010
[HEバット] ディスカウント型フォーマットをオープン
テキサスに本拠を置くHEバットについて先週書きましたが、この企業がディスカウント型のスーパーマーケットフォーマットを5月5日にオープンさせました。場所はヒューストンです。
名称はジョーVスマートショップ(Joe V's Smart Shop)、延床面積は1,540坪、アイテム数が9,000、普通のスーパーマーケットがおおよそ4万ぐらいのアイテムを揃えますから4分の1程度に絞り込んでます。
HEBはセントラルマーケットという高価格帯のフォーマットを持ってますので、レギュラーフォーマットと合わせてこれで三層戦略に踏み込んだことになります。
他には、クローガー、スーパーバリュ、フードライオン、の三社がこの三層戦略を展開しています。
おそらく開発の意図の第一は対ウォルマートであり、まあこれから進出して来るであろうアルディとの戦いを想定している可能性もあります。
この上中下の3つのフォーマットを開発するのは簡単そうで簡単ではありません。とりわけディスカウント型というのはビジネスモデルがかなり違っており、パラダイムを変えないとできない。組織を別として責任体系を分離し、異なるバイイング、異なるオペレーションを組み立てないとまず不可能です。
ちなみに面白い話をすると、オープニング前からトレーダージョーズがオープニングの中止請求を裁判所に起こしているんですね。"貿易商人のジョー"と、"ジョー・Vさんの賢いお店"で、ジョーという名前がバッティングしているわけです。
トレーダージョーズは知的財産としてのその名称を非常に需要視していて、似たような名称に対しては非常に強い姿勢で排除を求めます。今回はどこまで戦うのか注目されています。
<追記>
来週の10日からFMI2010が開催されますが、iPhoneのアプリが登場しています。行かれる方の参考になればと思い、紹介しておきます。リンクをクリックしてください。
FMI2010
もう一つ参考までに、Twitterのハッシュタグは#FMI2010となっています。
また日本人参加者向けに私がハッシュタグをもう一つ作りましたので、ぜひお使いください。#FMI2010jpです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:02 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
April 29, 2010
[HEバット] 本拠地でのウォルマートとの競合
HEバットが本拠地のサンアントニオでウォルマートにシェアを奪われつつあるという記事を業界誌で見つけました。おもしろいので紹介します。
まずは順位とシェアのランクから。
1、HEバット、53店舗、53.0%(53.4%)
2、ウォルマート、20店舗、23.9%(23.3%)
3、コストコ、3店舗、6.4%(6.2%)
4、ターゲット、6店舗、4.7%(4.6%)
5、サムズ、5店舗、4.0%(4.0%)
オリジナルはこちら。
サンアントニオのグローサリー市場シェア
昨年に比較すると、HEバットが落として、その他の3社が上げているという図式です。
HEバットはサンアントニオのダウンタウンに本社がありまして、ここは同社のドミナンスエリアです。私の記憶では10年前は60%を超えていたように思う。さらに前は70%近かったんじゃないでしょうか。
ですから50%台にまで落ちているのを知って、驚いたのでした。
当然のことながら、落としているシェアの大半はウォルマートに取られてます。
数年前、HEバットの店舗オレペレ-ションの方とサンアントニオの店頭で話をする機会があったのですが、改装コンセプトの主軸は対ウォルマートで、いかに店頭作業を効率化するかがテーマだと力を込めていました。
"ウォルマートとの競合は不可避だ"と、さらりと言っていたのが印象的だった。
でも少しずつシェアを奪われているわけです。
過去、HEバットはドミナンスを脅かす企業に対しては牙を剥いて戦い抜いて負けなかった歴史があります。具体的にはアルバートソンズとクローガーが敗退している。
だから、ウォルマートの健闘には誰もが驚くというわけです。
一定商圏で50%超というシェアは日本ではあり得ませんけどね。
アメリカではよくある話ではあります。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:23 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
April 8, 2010
流通各社が環境テーマでプロモーション企画を続々投入中
今年のアースデーは4月22日、始まってから40周年目だそうです。
この日に合わせて、環境に関連する企画を各社が実施し始めました。
クローガーはマイバッグのデザインコンテスト、4月12日~5月21日までネットで一般からデザインを募って、1等になったデザインは実際にバッグに使用され、さらに1000ドル相当のギフトカードが提供されます。
ターゲットは全店舗にリサイクリンボックスの設置を発表しています。紙、ペットボトル、携帯電話、プリンターカートリッジ、などを投げ込めるボックスを店の前に据え付けます。
小売企業だけではなく、メーカーもプロモーションを企画しています。大きいのはP&Gのフューチャー・フレンドリー企画、すでに存在する商品の中からエコな商品を選別して、まとめてプロモーションするというアイディアです。
これについては先月エントリーしましたね。
[プロクター&ギャンブル] 環境テーマのプロモーションを全米展開
実はいまウォルマートのサステナビリティ・イニシアチブについてのレポートを作成中でして、先月ベントンビルに行ったのもこれが目的でした。
エコムーブメント、アメリカで波が確実にうねりはじめているのを感じます。
環境に疎いアメリカ人も少しずつ変わりつつあるようです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:41 AM | | コメント (0) | トラックバック (0)
April 7, 2010
[クローガー] リトルクリニックを100%子会社化
リトルクリニックはリテール店舗内で医療サービスを提供するインストアクリニック企業です。2003年にクローガー店舗内でビジネスを開始、2005年に投資企業が買収、2008年にはクローガーが資本参加していて、今回の出資でクローガーの完全子会社となりました。
先週20ヶ所をクローズしてまして、これからも数カ所を閉鎖する予定、クローガーによる買収でオペレーションの立て直しがすでにはかられてます。このてこ入れが終了したら拡大し始めるそうです。
スーパーマーケットがインストアクリニックを子会社として持つ。
これがアメリカです。
スーパーマーケットよるヘルスケアビジネスは長い歴史がありますから。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:49 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
April 6, 2010
[フレッシュダイレクト] サービスエリアを他州へと拡大
アメリカで唯一のネット専業のスーパーマーケット、フレッシュダイレクトがコネチカット州のグリニッチと、ニューヨーク州のウェストチェスターへサービス範囲を拡大することを発表しました。
フレッシュダイレクトは8年前に創業した企業で、オリジナルのメイン商圏はマンハッタンです。アメリカでネットスーパーがブームなってバブってはじけたのが2001年、その直後に失敗を糧にしながら創業してビジネスモデルを育ててきた企業です。
ですから業容の拡大には極めて慎重なスタンスで、マンハッタンのビル街を対象としてきたのですが、現在サービスしているビルの隣のビルに拡大するにも非常に慎重に計算してから出るというやり方を取ってきたと言われてます。
ですからこの企業が他の地域にサービスエリアを拡大すると聞くと、思わずエントリーせざるを得ないわけですね。
低荒利の食品をネット専業で売るには、高い人口密集度と一定レベル以上の所得層が必要なんだろうなとこの企業を見てるとつくづく思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:46 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
March 30, 2010
[スーパーバリュ] ビッグスの売却、ショーズの人員整理
昨日に引き続きスーパーバリュのネタです。
シンシナチに展開していたビッグス6店舗の売却と5店舗の閉鎖を発表しました。売却相手はリージョナルチェーンのレムキマーケット。レムキマーケットはスーパーバリュの取引先で、ディール後も全13店舗にスーパーバリュが卸すようです。
これによってビッグスという店舗名は消滅します。
さて実はスーパーバリュは先週、ニューイングランド地方に展開しているショーズの従業員を4%カットする人員削減案を発表しています。2万5,000人が働いているそうなので、1,000人を解雇するわけです。
ショーズは業界では知られた企業ですから、この削減プランには軽い驚きを感じました。
昨日のデイモンのニュースも含めて、スーパーバリュはいま極めて大きな文字通りのリストラクチャリングを実施しているようです。
おおよそ、外部から経営者が来て立て直す場合、ずは人員整理に着手しますね。ウォール街向けに簡単に結果が出ますから。
ただモチベーションを落とさずにできるかどうかがカギで、ここでつまずいてしまうケースも少なくない。
クレイグ・ハーカートの手腕に注目したいと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:03 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
March 29, 2010
[スーパーバリュ] プライベートブランド開発戦略を変更
先週の木曜日に、セイフウェイがデイモンへのPB開発の委託をやめて自らが開発する戦略に変えたことをエントリーしましたが、スーパーバリュも同様にデイモンへの委託をやめることが分かりました。
両社の決定に関連性はなくて偶然時期が重なってしまったということになっています。
ただそう説明するのが普通なわけで、真実が何なのかは分かりません。
単に両社の戦略転換に過ぎないのか、それともPB開発環境に何か変化が起きたのか、はたまたデイモンが何か問題を抱えているのか。
いずれにしても大企業二社による相次ぐ転換は、PB開発をアウトソースしている他の企業に影響を与えることは必至でしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:59 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
March 25, 2010
[セイフウェイ] プライベートブランド開発をダイレクトに
セイフウェイはPB開発を、PB開発の専門企業デイモンに5年間ほど委託してきたのですが、すべてダイレクトに切り替えることが明らかになりました。
5月28日をもってすべての機能がセイフウェイ直営となります。またPBサプライヤーと協働することを目的として、セイフウェイ・ダイレクト・コネクトという名称のプログラムを立ち上げます。
デイモンはイオンのPBも開発しているグローバルブローカーです。リテーラーからPB開発を請け負うビジネスを世界中で展開している。
アメリカでもデイモンを使っている大手リテーラーはけっこういます。
今回の動き、両社の間に何があったのかは知りませんが、文脈を読む限りにおいては、調達重視のスタンスから、ブランディングを自分たちですべてコントロールしたいという自社マーケティング重視のスタンスへとシフトしたということのようです。
つまり、PBはコアコンピタンスであって委託するわけにはいかないと。
ただ本音の部分では、ノウハウをすべて吸収したから、もういいです、なのかもしれません。
PB開発を委託するかどうかはひとえにその小売企業の戦略次第でどちらにもメリットがあります。大切なことは委託する場合、丸投げしてはいけないということでしょうね。
《追記》
3/22にエントリーした記事で、ベントンビルのプロジェクトインパクト型の店舗で主通路上の島陳列があったことを書きました。写真をこちらに載せておきましたので、興味のある方はどうぞ。
戻った島陳列?@Bentonville
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:29 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
March 24, 2010
[クローガー] 今年は価格で競合せず
クローガーのCEO、デイビッド・ディロンが金融会社のカンファレンスでスピーチ、ウォルマートとの競合について触れました。
ウォルマートや他のディスカウント系のリテーラーよりも総体として買い物環境が優れている。
クリーンな店舗、スピーディなレジ、良くトレーニングされてお客の役に立つ店員、良いアソートメント、これらにフォーカスを当てるようにしている。
これがウォルマートとの差別化になっているし、まだまだ伸びる余地は残っている。
とまあ、こんな論調です。
ウォルマートと競合する企業としては良くあるコメントで新味はありません。
昨日、ウォルマートによる食品の値下げキャンペーンが明らかになったばかりですから、これを意識したものなのかもしれません。
クローガーはダンハンビーUSAによるロイヤルティマーケティングがうまく稼働していて、つまり価格とは違うところで差別化に成功している。またここ数年経費率をどんどん下げていて価格競争力もかなり強くなってきていることは事実なんですね。
ただ第4四半期に7%の増収ながらも27%の減益を記録、通年では7.7%の増収に対して94.4%という大幅な減益に終わっています。既存店は2.1%の伸びでした。
これについては、昨年第1四半期に実施した価格販促に対して競合企業が予想以上に反応し、さらにこれが年の後半まで継続してしまったことを理由として挙げています。
体力を超える値下げ合戦となってしまったということのようです。
今回のコメントは、これに対する反省もあったのかもしれません。
昨年ウォルマートは既存店成長率をわずかに下げてしまいましたが、最終利益率は3.5%と例年通り。
ウォルマートの既存店の前年割れについていろいろ言われてますが、他社と比較した上で語る必要もあるようです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:18 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
March 11, 2010
[スーパーバリュ] 3400店舗で一週間限定のプロモーションを実施
スーパーバリュが3,400店舗で一週間に期間を限定したプロモーションを複数のサプライヤーと計画していることが分かりました。CEOのクレイグ・ハーカートが証券会社のカンファレンスで言及したものです。
「3,400店舗で何かをするということは今まで経験したことがない」(ハーカート)
スーパーバリュは直営店舗として11チェーンを所有していますが、それぞれが別事業体として運営されてきましたので、全店舗でまとめて投入するプロモーションを実施したことがなかったわけですね。
この直営チェーンは約2,500店舗なのですが、そのうちセブアロットが1,170店舗なので、マイナスすると1,330店舗、直営ではない取引先としての小売店舗数が2,200店舗なのでこれを加えると、3,530店舗となります。
実はこのプロモーションにセブアロットを含めるのかどうかについての言及がないのですが、NBのアソートメントが違うので含めないんじゃないかと思い、とすると直営以外の取引先スーパーマーケットを含めての3,500店舗の可能性が高い。
だとすると、なかなかユニークな販促キャンペーンと言うことになります。
いずれにしても、ハーカートがCEOになって取り組もうとしていることの一端がうかがえるプログラムではないかなと感じています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:01 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
March 3, 2010
[フレッシュ&イージー] 店舗デザインのマイナーチェンジ
フレッシュ&イージーは昨年なかばから新しい売場の導入を始めています。冷食の業界誌でこの変更を公式にコメントしました。
一つ目はフリーザーを増やしての冷凍食品の強化ですね。
すでに120店舗をこのタイプに改装してます。
このフリーザー、アルディが入れいてる平台形式でアメリカでは珍しいタイプ、これをゴンドラに組み込んでます。
フレッシュ&イージーの平台型フリーザー
二つ目はパネルや売場サインを若干変更、60店舗をこのタイプに改装しているそうです。
昨日フェニックスで新店を見てきたのですが、このコメントを読んで、ああこれだったのかと気づきました。
さて冷食ですが、別の業界誌でダラーツリーも強化を打ち出してます。
昨年は197店舗に導入して全体のおよそ3分の1となり、今年はさらに225店舗に導入予定だそうです。
ダラーツリーの冷食売場
冷食は初期コストがかかりますが、店頭作業は加工食品とほぼ同じ、廃棄ロス管理も比較的容易なので、非食品メインのフォーマットでも導入が可能です。
導入目的は来店頻度のアップですね。
先月ターゲットのPフレッシュについてエントリーしましたが、ディスカウントストアにもかかわらず陳列線の長さはもともとスーパーマーケット並みだったりします。
フレッシュ&イージーが冷食を強化するのも、フォーマットの特性を考えると納得できるわけです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:24 PM | | トラックバック (0)
March 2, 2010
[セイフウェイ] サステナビリティ・コンソーシアムへの参加を表明
サステナビリティ・コンソーシアムは商品のエコ度をインデックス化する取り組みをしている組織ですが、ここにセイフウェイが参加を表明しました。
ウォルマートとベストバイに次いでアメリカの大手企業としては3社目となります。ちなみにヨーロッパからはアホールドがすでに参加済みです。
偶然なのですが、本日このサステナビリティ・コンソーシアムの責任者と面談してきました。
そのビジョンに少々びっくり。
日本はこの分野で、業界としてというよりも、国家として後塵を拝することになるのかな・・・。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:09 PM | | トラックバック (0)
February 26, 2010
[セイフウェイ] 減収減益決算、既存店もマイナスで苦戦中
昨日はウォルマートがエコ関連のカンファレンスを開催しまして、温室効果ガス削減の目標数値などを発表したニュースがあったのですが、連日ウォルマートネタなので後回しにして、今日はセイフウェイを。
昨年度の決算発表があったのですが、売上高7.4%減、最終利益高は10億9,750万ドルの赤字と大幅な減収減益でした。既存店成長率は4.9%減、ガソリンの影響を除くと2.5%減でした。
この赤字、傘下のボンズの減損のおかげでして、これがなければ黒字です。
また一週間少ないという理由もあるし、デフレもかなり影響している。
このあたりについては決算が悪かった理由として説明されているんですが、それだけなのかなと感じるんですね。
なんといっても、既存店成長率4.9%のマイナスは小さくないし、売上高7.4%減はもっと小さくない。
デフレだけに理由を帰することができるのか。
店内写真は対象企業への配慮から可能な限りここでは載せず、登録制のR2リンクに載せるようにしているのですが、Flickrに一枚だけ大量のPOPが並んでいるボンズの景色を載せています。
あの大量の値下げPOPを見て大丈夫なのだろうかと感じたのは私だけではないでしょう。
景気の悪化で価格に焦点が当たる現在、セイフウェイが取ったマーケティングを主軸に置く戦略が苦戦してるような気がします。セイフウェイはターゲットになろうとしたんですが、そのターゲットが景気の悪化の影響をもろに受けましたから。
セイフウェイが苦戦しています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:20 AM | | トラックバック (0)
February 12, 2010
超繁盛店のカート回収の効率的なデザイン
今日は視点を変えたトピックを一つ。
アメリカは大きなカートでまとめ買いをしますが、駐車場でのこのカートの回収はまた面倒な作業です。通常はアルバイトが定期的に回収に行くわけですが、繁盛店は数が多いですから結構大変。
これを楽にするために、カートをつなげて後からプッシュするカート専用のプッシャーを使用する会社が多いです。
このビデオはこの機会を使って大量のカートを押しているところなのですが、おもしろいのは、この企業の駐車場はカート置き場が横に整列しているところなんですね。
つまりプッシャーを使ってカート置き場を横に動かしていくだけで全部回収できてしまうと言う、実に合理的なデザインなのです。
言葉では表現しづらいのでビデオで実際にご覧ください。
たいして売れない店ならこういうのは必要ないでしょうが、よく売れる店では回収がかなり楽になることでしょう。
こういうアイディアは、プロセスを絶えず改善する意志を持っていないと出てこないものです。
ちなみに企業名はWincoというスーパーマーケットです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:58 PM | | トラックバック (0)
February 11, 2010
[GS1] リコールポータルにいっそうの参加を呼びかけ
GS1はサプライチェーンのグローバルな国際標準規格を設計し実施する国際組織です。分かりやすいのはバーコード、最近ではEPCglobalといってRFIDの世界標準化を研究するグループを組織してますね。
先週、FMI(食品マーケティング協会)とGMA(グローサリー製造業協会)が共同で開催したサプライチェーンカンファレンスで、GS1 USの上級ディレクターが、Rapid Recall Exchangeというポータルへの参加をとくに中小企業に対して呼びかけ、これをFMIがニュースとしてリリースしました。
このRapid Recall Exchangeとは、リコールが発生した場合にまず当事者(つまりメーカー)がリコール情報を通知し、これが関連企業(卸や小売企業)に速やかに知らされるという仕組みです。
現在登録企業数は144社、このうち通知を受ける企業が83社、通知する企業が61社だそうです。
ポータルがきっちり機能するためには可能な限りの参加者が必要なわけで、とりわけ中小企業の登録がまだ少ないのでFMIが広く参加を呼びかけたというわけです。ちなみに現在の登録数ですでに金額ベースで市場の85%をカバーしているそうです。
また近いうちに政府の管轄機関であるFDA(食品医薬品局)にリコール用のケースナンバーを送るインターフェースも開発するそうです。
私が今日これを取り上げた理由は、こういう業界をまたがった標準的な仕組みを作るがアメリカは本当に早いなと、ちょっと感心したからです。
動きが迅速な理由は簡単で、スーパーマーケット業界のFMI、ドラッグストア業界のNACDS、グローサリーメーカー業界のGMA、このわずか三者が集まるだけで食品と日用品を売る業界に必要な大きな話をどんどん進められるからですね。
とくにGMAの存在が大きい。GMAに相当する協会は日本に存在しません。
一度大手メーカーさん数社を訪問し、日本型GMAの必要性を説いて回ったことがあるんですが、興味をあまり示してくれませんでした。
僕の力不足でもあるんですが。
日本の流通業界の明るい未来のためには必ず必要だと今でも思っているんです。
リコールの情報を1ヶ所に集約し、その上で必要な企業に即座に通知しアクションを促すという仕組みは、やはりとても効率的ですよね・・・。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:10 PM | | トラックバック (0)
December 18, 2009
[ユークロップス] 老舗ローカルスーパーの消滅
7月頃から噂が出ていた売却の話ですが、アホールドUSAが買収することで合意したことが分かりました。
これが噂が出ていたときのエントリーです。
老舗チェーンに売却の噂
ユークロップスの予測年商は6億ドル、店舗数は27店舗。
創業者による宗教的信条から、日曜日を休業日とし、お酒を売らない、とするユニークな企業で、地元から強い支持を得ていた企業でした。
でも、景気の悪化と大手チェーンストアの浸食で業績を落とし、創業一族がそろそろ売り時と判断したのでしょう。
一方、アホールドにとっては久しぶりの買収となります。経営スキャンダル、買収の失敗、等々が重なってしばらくニュースを賑わすようなことをしてこなかったのですが、ようやく動き出した印象です。
ユークロップスはしばらく看板は維持するそう。ただし日曜日は営業し、しばらくの期間をおいて酒類の販売を開始、その時点で看板を変えるそうです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:08 PM | | トラックバック (0)
November 25, 2009
[ホールフーズ] 健康保険料にインセンティブを提供
健康な人には保険料を20~30%割り引く、こんなプログラムを導入することをホールフーズが発表しました。
評価の尺度は、血圧、コレステロール値、ボディ・マス・インデックス、たばこ、の4つ。これらの指標が良い人は保険料が安く、悪い人は保険料が高くなる、というプログラムです。
アメリカの保険会社は保険料算出に際してたばこを考慮はしていると思うのですが、その他の項目を尺度として使用している会社は知りません。
CEOのジョン・マッケイのコメントがおもしろい。
"We're making an investment and we expect a return"
投資に対するリターンがある、と言ってまして、つまり割り引くことが投資で、リターンは社員の健康状態が良くなって保険料が下がることを意味しています。
いつもながらホールフーズはラジカルです。
<追記>
明日は感謝祭で国民の祝日、金曜日は平日なのですがほとんどの人が休んでしまうので、私もお休みをいただきます。明日から4日間エントリーがストップしますことご了解ください。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:26 PM | | トラックバック (0)
November 24, 2009
[ウェッグマンズ] スーパーマーケットが調剤を売るには
今日は視点を変えます。
先日ウェッグマンズに行って見つけた販促用の小物です。
イートインのテーブルの上に乗ってました。
3面ともにファーマシーの宣伝です。
公的資料では、ウェッグマンズの調剤売上高の比率はは全体の13%と、非常に高いんですね。一店舗当たり約6,000万ドル売るとして、単純計算で780万ドル、およそ7億円以上の調剤を一つの店が売る計算となる。
ウェッグマンズを訪問して、総菜と食品の華麗な売場だけ見て帰る人が多いと思うのですが、この企業は非食品も非常に強いということを見過ごしていることになります。
ではなぜこんなに売れているのかというと、ヘルスケアに対する長いコミットにあるんだろうというのが私の考えです。この企業のヘルスケアに対する取り組みはもう10年以上も前からのことなんですね。
売場でなにか特に派手なことをやっているわけではなくて、でもコツコツと小さなプロモーションを積み上げてきている。
このテーブル上の販促はそういう小さな積み重ねの一つであるわけです。
それと、調剤だけを売ろうとしているわけではなくて、ヘルスケアというものを包括的に売ろうとしている。
例えばPB。このパッケージにの左上にLとVというマークがついてますが、前者がLactose Free、後者がベジタリアン、こういった健康を意識する人向けのサインを全PBにプリントしています。
このマーク、糖尿病や心臓病を気にしている人向けなど、他にもいくつかあります。
つまり、調剤だけを切り取ってを売ろうとするだけではなくて、健康そのものを大きく捉えた取り組みをしていて、これが調剤の売上高にも影響を及ぼしていると思うんですね。
日本のスーパーマーケットは食品以外の商材を売るのがとても下手なのですが、店頭に置いておしまいというパターンがほとんどなのではないでしょうか。あとはチラシで価格販促し、山積みし、POPを一杯付けるというお決まりの販促で、結果としてあまり売れないのですぐにやめてしまう。
アメリカのスーパーマーケットが調剤をよく売っている理由は、アメリカ人が細かいことを気にしないからだ、ではない。
そういう努力を長いことやってきたからなんですね。
とりわけウェッグマンズは、長期的なコミットメントと、包括的な取り組みと、小さな努力の積み重ねで、他社を大きくリードしているというわけです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:59 PM | | トラックバック (0)
November 20, 2009
[スーパーバリュ] プライオリティはセブアロットとSKU数の削減
CEOのクレイグ・ハーカートが地元紙のインタビューに答えて、プライオリティを3つ掲げています。
一つ目がSKU数の削減。
二つ目がセブアロットの出店の加速。
三つ目が財務内容の改善。
二つ目はすでに出ていてエントリーしてます。三つ目は投資家向けでしょう。
注意を引くのが一つ目のSKU数の削減ですね。
在庫の削減は不可避でしてどの企業も減らしているのですが、SKU数の削減はリスキーです。対ウォルマートという観点からは、価格勝負ができない以上、アソートメントが一定量ないと勝負なりません。店舗の特徴がなくなってしまうリスクがある。
クローガーとセイフウェイが対ウォルマート戦略においてすでに活路を見いだしている中、スーパーバリュのみ遅れているのですが、どうもまだロードマップがはっきり見えてきませんね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:34 PM | | トラックバック (0)
November 11, 2009
炭酸飲料だけで繁盛するグローサリーストア
午前中にセミナーでのスピーチがありパサデナまで出かけたのですが、その帰りにちょうど良いのでおもしろい店に寄ってきました。行きたいと思いつつ、少々遠いのでなかなか行けなかったお店です。
店舗名はガルコズ・ソーダ・ポップ・ストア。
およそ300坪ぐらいのお店に、並んでいる商品のほとんどが炭酸飲料という、驚くようなお店です。
HPによると、もともとはイタリアンのグローサリーストアで100年近く営業しているのだけれど、今のオーナーが炭酸飲料に子供の頃から興味があったのと、大手飲料メーカーが競合店と同じ仕入れ値を提供してくれないことに対抗して、世界中から炭酸飲料を集めてアソートしはじめたのがこういうフォーマットとなったきっかけだそうです。
400種類以上の炭酸飲料を揃えているそう。
主通路の内側にゴンドラが3本並んでいるのですが、並んでいる商品のすべてが炭酸飲料という光景は、いろんなグローサリーが詰まっている光景しか見たことのない私にはやはり驚きの一言で、思わず笑みがこぼれてしまいました。
パレットのまま無造作に積んであるアイテムもあって、壮観の一言。
アメリカの研修では普通チェーンストアしか視察しませんね。
でもこういうお店もあるということを知って損はないと思うのですよ。インディペンデントとして生き残っていくためには何が必要なのか。
実は今をときめく繁盛店舗のトレーダージョーズは、当時カリフォルニアに進出してきたセブンイレブンに対抗するためにコンビニから業態転換して生まれたフォーマットなのですが、この店と同じように、ナショナルブランドは仕入れない、というところからスタートしています。
オーナーがYoutubeに出てますので、貼っておきます。英語ですが、雰囲気は分かるでしょう。オーナーの熱意が伝わってきます。
このビデオが行きたいと思い始めたきっかけなのでした。
このオーナー、これとまったく同じ格好でお店にいましたよ。
とりあえず6本買いました。見たこともない銘柄ばかり。
これから冷やして飲んでみようと思っているところです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:42 PM | | トラックバック (0)
November 9, 2009
[アホールドUSA] 事業部門を2つから4つへ再編
オランダのアホールドが事業再編を進めていて、その一環で米国の事業部門を2つから4つへと再編成することが発表されました。
現在は、ストップ&ショップ/ジャイアント・カーライルと、ジャイアント・ランドバーの2つなのですがこれを、ストップ&ショップ・ニューイングランド、ストップ&ショップ・メトロニューヨーク、ジャイアント・ランドバー、ジャイアント・カーライル、の4つに分割するとしています。
目的は今後の事業買収に備えるためとしているのですが。
どうも私は売却の用意を始めたのではないかとうがった見方をしています。アホールドは米国ビジネスをデレーズ(主要フォーマットはフードライオン)に売却した方が良いのではないかと言う人がいまして、そういう話が出てくるのとほぼ同時期の再編なので、どうしてもそういう見方をしてしまいます。
ちなみにこの米国ビジネスの2008年度の売上高は218億ドルで、小売業ランクにすると17位、決して小さな規模ではありません。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:22 PM | | トラックバック (0)
November 5, 2009
[マイヤー] 価格販促をシンプル化
マイヤーは中西部地域でスーパーセンターを展開している企業です。ウォルマートとターゲットに押されてしまって苦戦中、負け組に入ってしまっていて店を見ても完成度が低く、興味をあまり引かない企業なのですが、このニュースは気になってエントリーしています。
いまアメリカで価格戦争が激化していることはすでに書きましたが、マイヤーも同じ土俵にいて価格競争に巻き込まれています。
同社はこの価格販促の種類を3つに集約して、プロセスをシンプル化するという取り組みを始めました。
名称は3つ、Everyday Best Price、Sale、そしてPrice Drop。
この3つを簡単に説明すると・・・
Everyday Best Priceは新たに値下げして固定した価で、市場で最も安いことを保証。
Saleは通常の短期間の価格販促。
Price DropはSaleよりも期間の長い価格販促
この販促プログラムを減らすというイニシアチブはとても重要だと私は思っています。結局のところ、価格競争で勝つために最後に必要なことは経費コントロールであって、この経費を下げるために本質的に必要なことは全プロセスのシンプル化にあるというのが私の持論です。
<追記>
出張から戻りました。トロントからシカゴへ移動しサードパーティマーチャンダイジング企業最大手ドライブラインの副会長によるレクチャー、それからシンシナチへ移動してダンハンビーUSAを訪問してきました。
ドライブラインはたぶんいまアメリカで売上高ベースで業界において一番大きな会社です。ホームストアというマーチャンダイジングプログラムがここ数年すでに急速に広まり定着してしまったのですが、これをさらに一歩進めようとしている。この分野は一般的な店舗視察ではまったく見えない話なのですが、裏側ではどんどん進化しているのを再び実感しました。
ダンハンビーUSAは言わずとしれたテスコの子会社ダンハンビーとクローガーのジョイントベンチャー、ロイヤルティマーケティングで唯一大成功している企業で、年率40%近い勢いで成長しています。伺ったプレゼンの内容はおそらく氷山の一角に過ぎないのですが、その氷山の一角だけでも驚くような技術力を感じました。
この両分野、日本は完全に遅れてます。なんとかしなければ、という思いを新たにしたのでした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:15 AM | | トラックバック (0)
October 22, 2009
[スーパーバリュ] セブアロットの出店を強化、5年で2倍に
スーパーバリュが傘下のセブアロットを、これから5年間で2倍の2,400店舗に増やす予定であることを明らかにしました。WSJ紙がCEOクレイグ・ハーカートのコメントとして報じています。
ハーカートはセブアロットをunderperforming grocer's discount chain、と表現していて、ここからセブアロットの調子が悪いことが伺えます。
私はこのフォーマットに注目しているのですが、スーパーバリュは傘下のチェーンの業績をまったく公開しておらず、セブアロットがどうなのか全く分からない状況です。ただこの数年まったく店舗数が増えていないので、おそらく調子が悪いのではないかと推測していました。
セブアロットは、アルディやダラーゼネラルと本質が同じところにある業態で、景気が悪化したこの経済環境下において業績は良くなければならない。これが良くないということは、オペレーション上に問題を抱えているのだろうということがわかります。
私の仮説は、フード4レスと同じ落とし穴に落ちてしまったのではないかなと。最低所得層エリアにのみ出店する戦略を取っているのですが、これが店舗イメージを悪くしてしまっているように感じるんですね。
今後どう出店して行くのか、注目したいと思います。
<追記>
ウォルマートがアナリスト向けのカンファレンスを開催しています。昨日新たな値下げ戦略の発表があったのですが、今日もカンファレンスは続いており、すべて終わったら資料をまとめてエントリーしたいと思っています。
昨日、ベントンビルにて、プロジェクトインパクトで改装されたばかりの本社前スーパーセンターと、ネイバーフッドマーケットの新プロトタイプを見てきました。非常に大きな変化があり、なるほどこうきたかとちょっと驚きました。
これから考えをまとめるつもりですが、これについてはチェーンストアエイジ誌の年末特集で書こうと思っています。
今日は雨のベントンビルからニューヨークに移動してきました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:11 PM | | トラックバック (0)
October 14, 2009
[ウェッグマンズ] インストアのフルサービスレストランをオープン
ウェッグマンズがインストアレストランをオープンしました。ペンシルバニア州で開業した132,000sqf(約3,700坪)の新店で、名称はザ・パブ、あの有名な総菜エリアのマーケットカフェに隣接させてるようです。
席数は300、名称から分かるようにアイリッシュバーをイメージしていて、24席のバーカウンターもあるとのこと。オープンキッチンでシェフの料理を見ながら食することのできる本格的なレストランです。
お客の反応によっては今後のプロトタイプにする可能性があることを示唆しています。
ウェッグマンズはもともとレストランを持ってまして、あのマーケットカフェの完成度を考えると、レストランの併設は当然の成り行きという感じがしますよね。
紙商品の山積みをしながら、つまりディスカウント型の販売もしながら、パリのマルシェを意識した総菜売場を併設させ、さらに本格的なレストランも導入してしまうのですから、ウェッグマンズという企業が作るフォーマットはすさまじい。
日本のスーパーマーケット企業にはまず真似のできないビジネスモデルではないかと思っています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:19 PM | | トラックバック (0)
October 7, 2009
[バイロー] デレーズによる買収が決定、名称は消滅か
バイロー(BI-LO)はサウスカロライナに本拠を置くリージョナルベースのスーパーマーケットで、投資会社が資本を所有しつつ、今年の3月に破産法11条の適用を申請していったん倒産した企業です。店舗数は214。
倒産したときのエントリーです。
[バイロー] 連邦破産法11条を申請して倒産
これを、ベルギー資本のデレーズが買収することが決まりました。デレーズはフードライオンを主体として米国事業を展開している企業です。
買収後はフードライオンのシステムに組み入れるとしているので、店舗名も変えられる可能性が高いようです。
また、地方の有名小売企業が消えることになるのかもしれません。
ただしまだ合意書が交わされた段階に過ぎず、ディールがなくなる可能性は残っています。
バイローはもともとオランダ資本のアホールドUSA傘下で、2005年に投資企業のローンスターが6億6,000万ドルで買収したものです。今回のデレーズによる買収金額は4億2,500万ドルなので、ローンスターにとっては失敗案件となってしまいました。
まあ、投資企業はポートフォリオで儲けを考えますから、だからローンスターがダメというわけじゃあないんですけどね。
オランダの企業が持っていた米国事業が、アメリカの投資企業を介して、ベルギーの企業の手に移ったという点に私はおもしろみを感じてます。
良い悪いは別として、資本というものは本来こういうものなのです。
日本の小売業界でこういう事例が出てくるような時代は来るんでしょうかね・・・。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:46 PM | | トラックバック (0)
September 27, 2009
[米国流通視察] サンフラワーマーケットのフォーマットとしての土台とは?
ダラスでニューフラワーマーケットを見てきました。
サンフラワーマーケットがテキサス商圏進出にあたって、店名が商標の関係で取れず、しかたなくニューフラワーという名称として展開を開始しているものです。
サンフラワーについてはここで書いてます。
[オーガニック] 2008年の成長率は17.1%
さて、店内をざっと見たところ、スプラウツとそっくりなんです。コピーなんじゃないかなと感じました。スプラウツについてはこちらをご参照ください。
スプラウツ・ファーマーズ・マーケットが拡大基調に
店内のデザインはスプラウツ、違いはアソートメントにオーガニックが多いという点だけだと思います。
サンフラワーはホールフーズに対抗することを戦略的命題として創業された会社だが、そのフォーマットの土台はスプラウツである。
というようなことを、店内をぶらぶらしながら考えたのでした。
ちなみにこの店舗、以前はアルバートソンズが入っていたロケーションでした。
今日からサンフランシスコ、あと2日間、視察で費やします。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:23 AM | | トラックバック (0)
September 22, 2009
[スーパーマーケット] ドミノ効果? スーパーマーケット業界で価格競争激化
ロサンゼルスのスーパーマーケットをまとめてざっと見て回っているのですが、ラルフス(クローガー傘下)、ボンズ(セイフウェイ傘下)、アルバートソンズ(スーパーバリュ傘下)、ステーターブラザーズ、の4社ともに激しい値下げ競争を繰り広げているということを目の当たりにして驚いています。
ロサンゼルスだけでなくナショナルチェーンは各地でこれをやっていて、そのことは知っていたのですが、実際に確認してあらためてびっくりしているというわけです。
私はロサンゼルスの住人ですが、競合各店舗をまとめて見て回ると言うことは普段はしませんからね。
なだれを打つように各社が追随していて、まるでドミノのようです。
左の写真のように、ボンズは"数千アイテムをEDLPに"というキャンペーンを実施してまして、ゴンドラのほとんどの商品に値下げPOPがついていて壮観です。でもPOPをよく読むと、クラブプライス(カード使用による値下げ)が混ざっていて、ざっと見るに半分ぐらいは一時的な値下げのように見受けました。
ほんとうのEDLPではない。こういうのをギミックと言います。まあ、ものも言いようではあるのですが。
どの店舗もPOPが大量に貼られていて、このコストだけでも大変なものだろうなと。
消費者としてはもちろん大歓迎なのですが、でも長期的に見た場合、信用を失う危険もあります。みんなが合わせるように下げるってのもどうだろう。だったらもっと早く下げられなかったの。また元に戻っちゃうんじゃないの。
各店舗の大量のPOPを見て驚きながら、いろいろ考えたのでした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:39 AM | | トラックバック (0)
September 8, 2009
[フレッシュ&イージー] テスコのコミットメントに変化なし
赤字を計上し新規出店のペースは落としたけれど、北カリフォルニアへの進出プランについては変更なく投資を継続させ店舗を展開する。そんな記事をファイナンシャルタイムズが報じています。
ふと気になってサイトをチェックしたところ、確かにオープニング予定のマークが一杯ついています。目視では40ヶ所弱、レポートでは50ヶ所をすでに手当てしたとなっています。地図を見ると、サクラメントに店舗が密集してます。
また可能な限りリースではなく購入する戦略をとっているようで、これは価格が下がっている今買う方がベターと判断しているからでしょうね。
またストックトンに建設中の配送センターは、骨格部分の建築は終わったとあります。
オープニングについてはいまのところまったく公表されてませんが、この記事によると来年の夏頃をメドにしているようです。
最近ぐっとニュースが減ったフレッシュ&イージーですが、テスコのコミットメントはきっちりと継続しているようですね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:33 PM | | トラックバック (0)
August 28, 2009
[トレーダージョーズ] ブランドランキングで10位に
ランドーアソシエーツという大手のマーケティング企業がブランドランキングをリリースしました。タイトルはThe 2009 Breakaway Brands、2,500ブランドを対象に2005年から2008年にかけてブランドの強さが増した順にランキング、となってます。
メソロジーの詳細までは記されてなくて、またこういうランキングはよくあるのですが、興味を引いたのでエントリーしました。
1:アップル
2:グーグル
3:ハーゲンダーツ
4:ホールマーク
5:ナショナルジオグラフィック
6:ペイレス・シューソース
7:ペイパル
8:スペシャルK
9:スーパーボウル
10:トレーダージョーズ
目についたのはトレーダージョーズ、いまだ全米展開しているわけでもないグローサリーストアが10位にランクされるということはすごいことだと思うんですね。当然プライベートブランドがそのベースになっていると思うのですが、PBを土台として店舗そのものがブランドと認識されて、上位に食い込んでいるわけです。
日本のリージョナルクラスのスーパーマーケットで、このレベルのブランドパワーを持った小売企業は存在しません。
トレーダージョーズの価値を再認識しました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:07 PM | | トラックバック (0)
August 26, 2009
[ホールフーズ] 論議呼ぶジョン・マッケイの医療制度改革案
今日は休暇中のニュースで興味を引いたものを一つ。
ホールフーズの創業CEOジョン・マッケイが、彼が考える彼なりの医療制度改革案をWSJに掲載したのですが(8/11付け)、これに対して批判が巻き起こって論議を呼んでます。
オバマによる医療改革案は日本のように国家が医療保険を管掌する制度を導入しようとするものですが、これは最後の手段とすべきで他にやるべきことがあるとするのがマッケイ案で、8つの取り組み課題を挙げています。
これに対してネット上で激しい批判が起こって、ボイコット運動にまで発展してます。
対処するために同社はフォーラムにトピックを立てているのですが、いまのところポスト数は17900を数えてます。
彼の意見と周囲の反論についてはここではおき、ポイントは何かというと、年商80億ドル(約8兆円)という企業の社長がポリティカルな意見を詳細にしかも公的に述べるということが、良いのか悪いのか、ということにつきます。
かなり踏み込んだ意見ですから当然反論は出る。これが企業イメージのダウンにつながって売上に影響を与える可能性がある。
投資家サイドから彼をクビにしろという意見が出ているのですが、そういう論議を呼ぶことをする人間を社長にしていていいのかというロジックから来ています。
創業時代が終わった今、彼自身がリスクファクターになってしまったのかもしれない。
マッケイは型にはまらない奔放な人で、だからこそ巨大な企業を一代で創業できたわけです。またその彼のキャラクターを反映して、ホールフーズ自身がリベラルなブランドイメージを持っています。
ですから、こういう行動を彼が取ること自体がブランディングに寄与していると言えるかもしれない。
個人的には、マッケイまたやったかという感じで、こういう社長のそばで働くのって楽しそうだけど、でも疲れそうだな、なんてことを考えたのでした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:44 PM | | トラックバック (0)
August 13, 2009
[ホールフーズ] 増収増益で回復基調、売場とマーケティングの微妙なさじ加減
出張中だったものでチェックが遅れたのですが、8/5付けのWSJ誌がホールフーズについての記事を掲載していました。8月4日に発表した第3四半期の業績が、売上高2%増、最終利益高26.2%増で、業績が戻ってきていて、これをネタした記事です。
ちなみに既存店成長率(リロケーション除く)は2.5%減でした。
既存店の売り上げが落ちているけど、全体として売上高が伸びているのは新店効果ということになります。
最終利益高が跳ね上がっているのは昨年同時期の数字が悪かったということで、つまり昨年は不景気で一気に収益が落ちたけど今年は経費コントロールが機能して利益が戻ってきている、ということ意味しています。
業績が落ちているけどビジネスモデルが壊れたわけではないので、景気が戻れば業績は回復するだろうとは思っていたのですが、かなり早く体質改善に取り組んでいるようで、ホールフーズの強さを垣間見るような気がします。
紙面では、"健康"を全面に押し出す戦略を取り上げています。秋には"Healthy Eating"と称して、健康的な食生活向けの料理やレシピを紹介するキャンペーンを実施するそう。
実は現在店頭には値下げPOPが大量に貼られています。お客に安さをアピールして高いというイメージをなんとか払拭しようとしているんですね。ただし値下げセールを大々的にアピールするということはしない。
その代わりに"ヘルシーな食生活"を訴求する。
つまり店頭では安さを訴えるけど、マーケティングでは食生活を訴える。
このあたりの微妙なさじ加減が、ホールフーズのおもしろさだと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:09 PM | | トラックバック (0)
July 31, 2009
食品マーケティング協会によるビザカード決算に対するステートメント
7月29日にクレジットカードの米ビザが第3四半期の決算をリリースしたのですが、前年同時期比で、売上高2.2%増に対して最終利益高が72.7%増と、大幅な増益でした。経費削減に加えて、家計が苦しい消費者によるデビッドカードの使用が増えたことが増益に寄与したそうです。
各社収益を落としている中で、この増益率は目立ちますね。
これに対して、FMIが非常に短いステートメントをリリースしていて、おもしろいので抄訳します。
「ビザの増益は、スーパーマーケット企業が支払わなければならない常軌を逸した高い手数料を反映したものだ。この高い手数料は、ローカル経済を牽引し人々の雇用を促進する役割を担うビジネスにっとっての害となっているし、上がり続けている手数料はヘルスケアやエネルギーコストよりも負担が大きくなっている」。
クレジットカード市場は独占状態で、カードの使用手数料は銀行にとってはお宝なんですね。年々上がっているようです。これに対して小売サイドは業界をあげて対抗していて、今回の短いステートメントはその現れです。
ウォルマートが自分で銀行を持とうとしたけど潰されましたが、あれも銀行グループによる政治への強い影響力の行使によるものだと私は見ています。ウォルマートでさえ手に負えない。
短いだけにインパクトがあって、興味深いので掲載させていただきました。
オリジナルはこちらです。
FMI Statement on Visa's Earnings
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投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:08 AM | | コメント (0) | トラックバック (0)
July 30, 2009
[ロブロウ] アジア系最大のエスニックスーパーマーケットを買収
カナダのスーパーマーケット業界でドミナンスのロブロウが、T&Tスーパマーケットというカナダでは最大のアジア系スーパーマーケットを買収しました。買収額は2億2,500万ドル、店舗数は17。
この企業、米国で伸びている99ランチマーケットを所有しているタワスーパーマーケットと、台湾の大手コングロマリットのユニプレジデントとのジョイントベンチャーなんですね。
知りませんでした。
ちなみにタワの99ランチは南カリフォルニア中心に28店舗を展開しているのですが、最近ヒューストンへの飛び地進出を発表したばかりです。売上が伸びているようです。
この、メインストリームと呼ばれる典型的なマススーパーマーケットがエスニックを買収するという話、非常に珍しいんです。アメリカではちょっと記憶にない。南米系を買収するというのはあったとしても、アジア系というのは皆無かもしれない。
カナダは非常に限定された商圏で、ロブロウはすでに高いシェアを持ってますから、さらに伸びようとしたらエスニック市場しかないという事情があるのかもしれませんね。またカナダのアジア人口は急激に伸びているそうですから、将来性もある。
ですからこの買収はロジカルな背景があるのですが、でもやはり珍しい。
アメリカの大手企業がこのニュースでふと気づいて、アジア系スーパーマーケットに触手を伸ばし始めたりするのだろうか、などということを考えてしまいました。
課題はマーチャンダイジング。独自性をどこまで保てるかです。アジアチックなマススーパーになってしまうと、コアな客が逃げていってしまいます。親会社のロブロウが口を出さずにどこまで我慢できるかでしょうね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:37 PM | | トラックバック (0)
July 28, 2009
[セイフウェイ] 販促戦略を変更しEDLP導入へ
セイフウェイは極めて典型的なハイロー企業です。可能な限りの値下げ販促を繰り返し、サプライヤーに対する要求も多く、ある意味日本的な販促戦略持っていると言える。
この企業がプロモーション戦略を変えるかもしれないという意思表示をサプライヤーにしたのは昨年のことで、それ以来いろいろな噂が流れていたのですが、ようやく踏み切ったようです。
現在すでに北カリフォルニアとネバダ西部地域の253店舗でEDLPを導入し、消費者にアピールするためのキャンペーンを実施しているそう。同社は1,775店舗を全米に展開していますが、今後は地域ごとに導入してゆくとしています。
ただタイムスケジュールについては言及していません。
またどういったタイプの商品に対していくつぐらいのアイテム数をEDLPとしたのかについても触れていません。
同社が先週リリースした第2四半期の決算によると、売上高6.5%減に最終利益高1.8%増の減収増益、既存店成長率(リロケーション除く)1.5%減で、この企業、調子を落としています。理由として挙げられているのはガソリンの急速なデフレとカナダドルとの為替差損で本業とは関係ないのですが、ただちょっと押され気味かなという印象はあります。
この約10年間のセイフウェイの戦略はマーケティング重視でした。これは一応の成功を収めているのですが、ターゲットが業績が若干不振となっているように、いまは価格に焦点をあてないとうまくない。
なので価格戦略の見直しは時宜にあったもので珍しいことではないのですが、ただとうとうセイフウェイもEDLPかという感慨を持ってます。
クローガーも検討しているという話もありまして、EDLPは静かにしかし確実に浸透し始めているように感じています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:22 PM | | トラックバック (0)
July 22, 2009
[POSデータ] データシェアリング、大手リテーラーのほとんどは無料で提供
小売企業がPOSデータをメーカーに提供し営業計画や予測に役立ててもらうデータシェアリング、年商50億ドル(約4,700億円)を越えるスーパーマーケット企業のほとんどは無料で提供しているということが調査で分かりました。
調査の主体はGMA(グローサリー製造業協会)、レポート名はRetailer-Direct Data Reportです。
このレポートには30項目以上にのぼるデータシェアによるメリットが整理され掲載されています。
例えば欠品が減る、予測精度が上がる、サプライチェーン上の在庫が減る、といった内容です。
さてここで取り上げた理由は、データの提供が有料ではく無料だという点に注目したいからです。ウォルマートがリテールリンクでデータを提供していることは周知の事実ですが、もちろん無料です。これが大きな効果を上げることが分かって競合企業も取り入れるようになってきたのですが、有料にするケースが多いとする日本人がいて、これを参考にして日本の小売企業はほとんどが有料で提供しているように思います。
でも実際のところは、アメリカの大手はほとんど無料で提供しているんですね。
私は無料がいいと思ってます。
有料ならいらないとするメーカーが出てきますから。
双方にメリットのあることですしね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:31 PM | | トラックバック (0)
July 16, 2009
[ユークロップス] 老舗チェーンに売却の噂
バージニア州のローカルスーパーマーケット、ユークロップスが売却を検討しているというニュースが出ています。
買収先候補として上がっているのは、アホールド、ハリスティーター、スーパーバリュの三社、ただしユークロップスによる公式表明はまだ出ていないと思います。
創業1937年、28店舗を展開するローカルチェーンですが、地元の支持が強い知る人ぞ知るという有名な企業です。ただ近年シェアを落としていて、メイン商圏のリッチモンドで1位から2位に落ちたというデータがあります。
バシャズが倒産しましたが、景気後退と金融収縮が、ローカル、またはリージョナルレベルのスーパーマーケットに非常に大きな影響を与えていることが分かります。
'あのユークロップスも?'と時代を感じるニュースなので取り上げました。
追記:依然日本出張中のため更新が滞っておりまして、ご迷惑をおかけしています。ウォルマートが各商品に環境負荷レベルを表示する取り組みを始めるという大きなニュースが出たりしていますが、週末帰国後に資料を読み込んでから書こうと思っています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:10 PM | | トラックバック (0)
July 13, 2009
[バシャズ] 連邦破産法11条を申請して倒産、再建を目指す
アリゾナ州で158店舗を展開するリージョナルスーパーマーケットのバシャズが連邦破産法11条を申請して倒産しました。売却や精算はせず再建を目指し、来年の第1四半期頃の手続き終了を予定しているとしています。
バシャズはこの1年ぐらい店舗撤退の発表が続いていて、実はこのニュースに先立って10店舗と1,000人の解雇を発表したばかりでした。
アリゾナは激戦区なんです。
ウォルマートスーパーセンター、フライズ(クローガー傘下)、セイフウェイという三強に加えて、ウォルマートのネイバーフッドマーケットが店舗を増やし、ここにフレッシュ&イージーが登場し、スーパーターゲットやホールフーズなども存在し、とにかく食品市場は混雑している。
この中で、バシャズはこの5年ぐらいでしょうか、シェアをじりじりと落としてきていたんですね。パブリックス、HEバット、ウェッグマンズ、ジャイアントイーグルといった強いリージョナル企業と比較すると特筆するものがあまりなく、まあ言ってみれば普通のスーパーマーケットですから、そうするとナショナルチェーンが激しく競合している市場でずるずると落ちてしまうという、よくある状況に陥っていました。
再建すると言っているけれど、どうなるかは予断を許しません。
ちなみに同社は非上場です。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:34 PM | | トラックバック (0)
June 23, 2009
[クローガー] 好調の理由はロイヤルティマーケティング
クローガーが第1四半期の業績を発表しました。売上高1.3%減、最終利益高12.7.%増と減収増益、減収の理由はガソリン価格のデフレで、これを除くと3.9%の増収でした。
既存店成長率(リロケーションストアとガソリンを除く)が3.1%増と非常に堅調な数字を記録しました。
セイフウェイの第1四半期は0.7%減、スーパーバリュはまだ第1四半期の数値が出ていないのですが昨年度第4四半期が2.%減でしたから、クローガーの3.1%増は目立ちます。
また増収率も非常に高い。
この好調、業界ではダンハンビーと組んだロイヤルティーマーケティングに帰する論調が多いし、クローガー自身もこれを認めてます。
今朝のLAタイムズが記事にしているのですが、CEOのデイビッド・ディロンがこうコメントしている。
"10年前は競合企業が何をやっているのか、ほとんど毎日と言っていいほど、気にしていた。競合企業を無視することはできないけれど、お客が我々の店で何を欲しがっているのかに注意を振り向けるべきなのだ」。
この競合というのはたぶんウォルマートのことなのでしょうね。
ウォルマートなど気にせず、お客が何を買っているのかを分析し効果的なマーチャンダイジングとプロモーションを実施すべきだ、というわけです。
クローガーは投資分配戦略によって設備投資額が少なめで店舗改装のスピードが遅く、そのため古い店が多いのですが、それでも既存店が伸びているというのは特筆できます。
ポイントという名称の値下げ販促合戦に終始している日本のスーパーマーケット業界は参考とすべきでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:58 PM | | トラックバック (0)
May 15, 2009
[スーパーマーケット業界] 昨年の業界成長率は5.2%増
FMI(食品マーケティング協会)が恒例の"State of Food Retailing 2009"を昨日公開しました。以下ハイライトです。
◇売上高成長率は5.2%、改装とリロケーション店舗を除いた既存店成長率は4.5%と好調だったが、食品インフレ5.7%を差し引くと、実質は順番に0.5%増と1.2%増だった。
◇税引き後の最終利益は1.82%増。10店舗未満のインディペンデントは売上高1.9%増、改装とリロケーション店舗を除いた既存店成長率は5.11%増で、平均を上回った。
◇商品回転数は15.60から16.43へ、時間あたり売上高は138.90ドルから145.51ドルへ、スクェアフィートあたりの売上高は8.01ドルから8.32ドルへと向上した。
◇価格以外で重要と考えている戦略は、生鮮(97.3%)、ウェルネスと健康(68.4%)。
◇広告宣伝費の伸びはフラットだったが、新聞やテレビと言ったマスメディアが広告費に占める比率が52.2%から48.6%減って、よりターゲットを絞ったキャンペーンへと移行している。また寄付が広告宣伝費に占める比率が3.9%から5.8%へと増えた。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:07 PM | | トラックバック (0)
May 13, 2009
[セイフウェイ] オバマ大統領も評価するヘルスケアプログラム
セイフウェイのヘルスケアイニシアチブはここ数年非常に評価が高いのですが、オバマ大統領がセイフウェイを含む企業数社の幹部をホワイトハウスに招いてアイディアを交換する機会を持ちました。
大統領はセイフウェイのCEOスティーブン・バードに対して、"one of the best practitioners of prevention and wellness programs in the private sector"、つまり、"民間における予防と健康に関する最高の実践者"と、セイフウェイがやっていることに対して最大限に評価するコメントをしています。
セイフウェイがヘルスケア問題に真剣に取り組み始めたのは、南カリフォルニアで労働者によるストライキが発生したときからでした。高騰する健康保険が利益を圧迫しているため、これを削ろうとしてセイフウェイは労働者の反発をかった。このとき健康保険システムが危機的状態にあることを強く認識し、なんとかしようとした。
それ以来CEOのバードは業界の唱道者のような存在となり、自社での取り組むのと同時に官にも働きかけるなど、コツコツと努力してきたんですね。
これが今回評価されたというわけです。
資料に載っているセイフウェイのウェルネスプログラムの概要をまとめると・・・
名称はヘルシーメジャー・プログラム
非組合員3万人のうちの74%が加入
健康状態を定期的にチェックし、スコアがよい社員は保険料が安くなる
無料のフィットネスセンターを本社に建設
24時間無料の看護士ホットラインの設置
これによって企業として13%のコスト削減、従業員は保険料を20%近く削減できた
民間のイノベーターターとしてホワイトハウスに招集される名誉に輝いた企業には、ジョンソン&ジョンソンやマイクロソフトといった有名どころに加えて、小売企業としてREIが含まれていました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:22 PM | | トラックバック (0)
May 7, 2009
[スーパーバリュ] 新CEOにウォルマートのクレイグ・ハーカート
スーパーバリュが現CEOジェフ・ノッドル(62)の後任に、ウォルマートのクレイグ・ハーカート(49)を選任するという人事を発表しました。就任日は未定、円滑に交代するためにノッドルは会長職にしばらくとどまるそうです。
このハーカート、聞いたことのある方も多いと思います。現在は北も南も含めたアメリカ大陸全体の海外事業を統括している部門のCEOですが、その前はインターナショナル事業部門の上級副社長兼COOだった人で、西友買収後に日本で名前が知られた経緯があります。彼の転出後のポストを埋めたのがカレジッスキーでした。
ハーカートはウォルマートに移る前はアルバートソンズ、そしてアルバートソンズに買収される前のアメリカンストアズでキャリアを積んだ人でした。つまり、現在スーパーバリュ傘下にある企業群に昔いたというわけですね。
アルバートソンズ系の人たちと言語が通じる。
そして、スーパーバリュと競合するウォルマートでの経験がある。
スーパーバリュとしてはこの上ない適任者ということが言えると思います。
ハーカートが転出する理由は定かではありませんが、インターナショナル事業部門のCEOに42歳のマクミロンが異動し、さらにキャリアを上げていく可能性がウォルマート内では低くなったからという説明が一番しっくりきますね。
そう言えば、いまジョン・メンザーはマイケルズのCEOです。
"ウォルマートスクール"ですね、これは(笑)
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:18 PM | | トラックバック (0)
May 6, 2009
[オーガニック] 2008年の成長率は17.1%
オーガニック取引協会(OTA)による業界調査レポートによると、昨年のオーガニック商品(非食品も含む)の総市場は246億ドルで、前年から17.1%の伸びだったことが分かりました。
そのうち、食品が15.8%増で229億ドル、非食品が39.4%増で165億ドル、そしてオーガニック食品が食品市場に占める比率は3.5%となりました。
景気が悪化し、プレミアムに属するオーガニックが敬遠されるトレンドもあるのですが、クーポンを使う、PBを購入する、といった様々な工夫を消費者がしながら買い続けていて、その結果として市場が伸びていると結論づけてます。
例えばホールフーズで買うのはやめて、セイフウェイのPBであるOオーガニックを買う、といったトレードダウンですね。ホールフーズの業績が悪化し、一方でクローガーやセイフウェイが作っているオーガニックPBが伸びている理由がこれで説明できます。
そう言えば、ホールフーズに買収されたワイルドオーツの創業者、マイク・ジランドが再創業したサンフラワー・ファーマーズ・マーケットが伸び始めているのですが、価格戦略がホールフーズよりも20%価格を下げる、なんですね。昔はホールフーズは避けるように出店していたが、今は目の前にいても怖くない、なんてことをジランドは言ってます。
これもまた、レポートの結論を裏付ける話なのかもしれません。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:23 PM | | トラックバック (0)
April 15, 2009
[スーパーマーケット] 消費者が選ぶ優良スーパー
今日は少々視点を変えてランキングを紹介します。コンシューマーレポート誌が32,599人からのフィードバックを元にして点数化して作ったスーパーマーケットのランキングです。
掲載されたのは2009年5月号、Shop smart & save bigという特集の一部でした。
コンシューマーレポートは商品やサービスを調査分析する非営利団体による月刊誌で、言ってみれば日本のトレンディのようなものですが、広告に一切依存しておらず公平な研究レポートが期待できる点でトレンディとは決定的に異なります。
歴史の長さともあいまって非常に影響力の大きなメディアです。
私はもうかれこれ10年ぐらい購読しているのですが、消費財を買ったり、車を買ったり、といったときに必ず参考にする非常にクォリティの高い雑誌です。
さてランキングですが、1位のウェッグマンズから最下位のウォルドバウムズまでの59社が並んでいます。
10位までの企業と、それ以下で気になる企業をコピーしておきます。
1:ウェッグマンズ
2:トレーダージョーズ
3:パブリックス
4:レイリーズ
5:ハリスティーター
6:フェアウェイ
7:コストコ
8:ホールフーズ
9:マーケットバスケット
10:ウィンコ
・・・
14:アルディ
20:スーパーターゲット
29:セブアロット
37:クローガー
44:セイフウェイ
56:ウォルマートスーパーセンター
毎年やっているわけではなく、前のランキングは2006年10月号でした。比較すると10位まではほとんど変わっていません。
初登場は6位のフェアウェイ、アイオワ州に本拠を置く95店舗を展開する企業です。
こう見るとやはりリージョナル企業が強いなということが分かります。
それとウォルマートスーパーセンターが56位というのがおもしろいですね。
審査の基準の一つに、「サービス」、「生鮮」、「価格」、「クレンリネス」の4つの比較があり、価格が5点満点中4点なのですが、サービスと生鮮が最低の1点、クレンリネスが2点。まあこのあたりは分かるような気がします。
このように消費者によるランク付けでは低いんだけど、しかし業績がいいという矛盾はいろいろ考えさせてくれますね。
また価格が4点と最高得点ではなくて、5点を取っているのがトレーダージョーズ、コストコ、マーケットバスケット、ウィンコ、アルディ、セブアロットである点も興味を引きました。
なお現物のコピーはこちらに掲載しておきます。
米コンシューマーレポート誌が選ぶスーパーマーケットランキング
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:03 PM | | トラックバック (0)
April 14, 2009
[スーパーバリュ] 一部地域を除いてネット販売から撤退
スーパーバリュがアルバートソンズのネット販売ビジネスから、ポートランド(オレゴン州)とボイジー(アイダホ州)のみ残して撤退することが分かりました。
ただしデリバリービジネスからの撤退で、ネットでオーダーし店舗でピックアップする仕組みは残すとのこと。また傘下でネット販売を実施していたアクメマーケットも同様に撤退するそうです。
気になって調べたのですが、ジューエルオスコーはやってないんですね。どうやらで生鮮とグローサリーをネットで販売していた傘下企業はアルバートソンズとアクメマーケットだけだったようです。
たぶん景気の悪化で配送料を支払ってグロサリーを買うお客が減ったのでしょうね。
とすると、これから撤退する企業がさらに出てくるのかもしれません。
フレッシュダイレクトのようにサステナブルなモデルにすることに成功した企業もいますし、アマゾンも生鮮のネット販売を実験してます。でも一方で撤退する企業もいる。リアル企業でとくに生鮮のネット販売で調子がいいという話は聞いたことがないですし。
難しい分野だなと実感します。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:54 AM | | トラックバック (0)
April 8, 2009
[ロブロウ] 北米のスーパーマーケット業界に先駆けてレジ袋を有料化
カナダのスーパーマーケットチェーン、ロブロウがレジ袋を全店で有料化することを発表しました。トロントの店舗で実験をすでに終え、結果をふまえて4月22日に全店舗で実施するとしています。
金額は5セント。
この結果、10億個のレジ袋が削減されると見込んでいます。
カナダはアメリカに比較すると環境意識の高い国です。ホテルの部屋のゴミ箱が分別用に分けられているのを見て、ああこれは一般に浸透しているんだなということを感じたことがあります。ですから、このロブロウの取り組みはなるほどとうなずけます。
アメリカでは、私の知る限り有料化に踏み切っているのはたぶんイケアだけでして、最も使用量が多いと考えられるスーパーマーケットでは記憶にありません。
例外はホールフーズ、ポリ袋そのものの使用を廃止して、紙袋しか用意してません。
ですから、"北米のスーパーマーケット"と表現するならば、ロブロウは業界に先駆けた、ということになるでしょう。
アメリカとカナダ、人種もほぼ同じ、英語も通じる、うわべを見るとうり二つなのですが、子細に見ると微妙に違っていて、近いようで遠い国ですね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:36 PM | | トラックバック (0)
March 30, 2009
[ビッグY] セイフウェイのPB"イーティングライト"を販売
セイフウェイが大成功しているPB、Oオーガニックとイーティングライトを他のチャネルでも販売する戦略に取り組んでいることを昨年エントリーしました。
[セイフウェイ] プライベートブランドのチャネル拡大戦略
東海岸のビッグYというスーパーマーケットが昨年12月にイーティングライト64アイテムを導入、結果が良いのでこの5月に100アイテムに増やすプランを持っていることが分かりました。
ビッグYの本社はマサチューセッツ州スプリングフィールド、30店舗程度のローカルチェーンです。
昨年、マリオット系ホテルのフロント横のコンビニエンスストアのフローズンにOオーガニックがあるのを見つけまして、つまり小売チャネル以外ではすでに売られているのですが、小売ではどうやらこのビッグYが最初のようです。
この地域にセイフウェイが店を持っていないことと、ビッグYが自社でオリジナルPBを開発できるほどの規模ではないことが、この商品を取り扱える要件になっているのでしょう。
すでにエントリーしたとおり、セイフウェイによるベター・リビング・ブランズ・アライアンスにはブローカーのクロスマークが参加してます。つまりビッグYで売られているイーティングライトの店頭支援はクロスマークが実施しているわけで、そのコストはルサーンが負担するわけです。プロモーションなどの販促活動も実施されるでしょうが、その流通販促金もルサーンが出すのだろうと思います。
小売企業が小売企業に商品を卸すとどうなるのか、背景の商流や物流についていろいろ考えを巡らせてしまいますね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:30 PM | | トラックバック (0)
March 23, 2009
[バイロー] 連邦破産法11条を申請して倒産
サウスカロライナに本拠を置くリージョナルスーパーマーケットのバイローが連邦破産法11条の適用を申請し倒産しました。GEキャピタルから1億ドルのローンを手当てしており、再建に向けて営業を続けるとしています。
資料を読むに、倒産の直接の原因は今週返済期限の債務(3億6,000万ドル)にデフォルトしたことにあります。営業利益は出しているようですが、ここ数年利益がどんどん減っていて、手持ちの資金がショートし、金融機関も金融収縮で借り換えに応じなかったということのようです。
このバイロー、もとはアホールドUSA傘下でした。バイアウト企業が数年前に買収していたのですが、同じようにアホールドはブルーノというスーパーマーケットを売却していて、こちらも数週間前に倒産しています。
結果的には、そして金融的な表現を使うならば、アホールドは非常にうまく出口を見つけて売り抜けたということになります。
定期的に、そして確実にキャッシュをもたらすスーパーマーケットはドラッグストアと並んでなかなか倒産しないものなので、やはり時代を感じますね。
#####
追記)月曜日にアメリカへ戻る予定でしたが、空港の事故で滑走路が使えなくなり飛行機が飛ばず、いまだ日本にいます。アップデートが不規則になってしまい大変申し訳ありません。たぶん今日は飛ぶのではないかと思うので、明日からはアップデートのリズムが戻ると思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 9:38 PM | | トラックバック (0)
March 11, 2009
[クローガー] スーパーマーケット業界に吹く追い風
クローガーが昨年度の業績を発表しました。売上高は8.2%増、最終利益高は5.8%増の増収増益、ガソリンとリロケーションストアを除く既存店成長率5.0%増と、非常に好調な決算を記録しました。
外食をやめて内食傾向が強まっているという業界に吹いている追い風を受けつつ、コストコントロールと好調なPBが好調に寄与したとしています。
バランスシートによると販売管理費率は19.7%となってます。この企業、2005年に20%を割り込んで、一昨年度に20.2%にあがったものの、再び20%を下回る数値に落としました。ウォルマートが18.9%ですからわずか1%しか差がない。
これはつまり、ウォルマートとの価格競争力を持っているということを意味しています。
コストコントロールを好調の理由とする裏付けは十二分にある。
またウォルマートの販売管理比率は2004年以来上昇傾向にありまして、この傾向が続くとかなり近い将来逆転する可能性もあるかもしれません。
ハイライトしたいのはPB、第4四半期の結果しか出ていないのですが、売上高の27%、売れ個数の35%を占めていたとのこと。この数値はヨーロッパやカナダのスーパーマーケットの数値に近い。しかも低価格帯だけではなくてNBと同等レベルのプライベートセレクションも好調とのことで、一昨年あたりから強化してきたPB戦略が実を結び始めている印象があります。
ここ10年ぐらいスーパーマーケットは典型的な低成長業界だったのですが、俄然状況が好転してきたという印象が強いですね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:51 PM | | トラックバック (0)
March 9, 2009
[ホールフーズ] FTCと和解、買収後の長い法廷闘争を終結
ワイルドオーツ買収後に発生していたホールフーズとFTC(連邦取引委員会)の軋轢が、和解によってようやく終結しました。
そのの内容は、すでにクローズされている19店舗と営業中の13店舗のトータル32店舗を売却するというものです。前者のうち10は買収前にワイルドオーツによって、残りの9つはホールフーズによって閉められた店舗です。売却は第三者としての受託機関によって執行され、12ヶ月間の期間が設けられています。
ホールフーズに課された債務は店舗売却とこの受託機関に対する支援の2つだけとなっています。
13店舗の売却による損失計上の見込額はおよそ1900万ドル、09年度第1四半期における売上高は3100万ドルで、これは総売上高の1.3%に過ぎません。
FTCはステートメントにおいて、「買収によって減じられた競合が、この店舗売却でかなり修復されるだろう」とコメントしているのですが・・・。
閉鎖店舗が半数以上を占めていて、売却店舗の売上高が全体のわずか1.3%に過ぎないという結果を見る限りにおいては、これで競合がどうのこうの言うことに現実感はきわめて乏しい。客観的に見てホールフーズに有利な結果で終わったとしか言いようがないんじゃないでしょうか。
プレスリリースでいつも強気のジョン・マッケイは、終わってよかったという穏当なコメントしかしておらずあまりおもしろくないのですが、勝利宣言してもおかしくないように思います。
買収成立は2007年8月ですから、ずいぶん長いことFTCは無駄な税金をつぎこんだということになります。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:40 AM | | トラックバック (0)
February 24, 2009
[フレッシュ&イージー] CEOが戦略の誤りに言及
フレッシュ&イージーCEOのティム・メイソンとマーケティング担当役員のサイモン・ユウィンズがイギリスのタイムズ紙によるインタビューで、政策の間違えに言及しました。
アメリカや日本のメディアでは通り一遍な受け答えしかしない彼らですが、イギリスのメディアに対しては踏み込んだコメントをします。やっぱり本体のありますから適当に流せないということがあるでしょうし、メディアとの人間関係もあるんでしょうね。
主要なところを抜粋要約します。
「価格という泥臭いところにまで踏み込まなくても、フレッシュ&イージーというブランド要素の一部が機能すると仮定していたかもしれない。これが間違いだったのかもしれない」。
「(オープニングに先立って)アメリカ人の家にまで行って食品や買い物について聞き取り調査をした。キッチンやパントリーまで足を踏み込んだ。しかし、ガレージや地下室までは行かなかった。そこには大きなフリーザーがあって値下げで買いためした肉が冷凍保存してあったかもしれない」。
「アメリカ人のロイヤルティはイギリスよりも低い。イギリス人は理解するまで何回か繰り返し聞かねばならないだろうが、アメリカ人はキッチンテーブルの上おいてあるチラシやクーポンの価格プロモーション(たぶんチラシ)をチェックしてからどの店に行くかを決める」。
文脈からは、EDLP政策がうまく機能していない、お客にメッセージがきっちり伝わっていない、というような反省内容が読み取れます。
このコメント、個人的に興味深いので流通eニュースで少し掘り下げてみようかなと思ってます。
参考までに、右の写真は最近はじめた青果の98セントパック、シーズナリティでアソートを変えてます。安さと宝探し的なおもしろさを訴えるプログラムですね。こういうのをこれから増やしていく必要があるというわけです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:04 PM | | トラックバック (0)
February 10, 2009
[アルバートソンズ] テキサス商圏の20%をリモデル
このアルバートソンズは、スーパーバリュ傘下ではなく投資会社所有の方で、正式にはアルバートソンズLLCと表記されます。
テキサスを中心とした南部地域の88店舗中の25店舗を改装すると発表しました。全体の20%強に相当します。
この投資プランからアルバートソンズLLCの調子が悪くないことを伺うことができるのですが、ダラス近辺の店舗の状況は実際に訪問して見た感じは決してよいものではなくて、けっこう意外な印象を持ってます。
アホールドUSAからスピンアウトされ同じように投資会社に買収されたブルーノズが最近倒産してます。景気悪化で各社シュリンクしている真っ最中でもありますから、この積極的な戦略は目立ちます。
テキサス商圏のアルバートソンズに復活の兆しが見えてきたということなのかもしれません。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 9:59 PM | | トラックバック (0)
January 21, 2009
[パブリックス] 1,000店舗目をオープン
来月の2月5日に1,000店舗目をオープンさせるそうです。場所はフロリダ州のセントジョンという地域で、店舗面積5万4,000sqf(約1,500坪)のコンビネーションストアです。
総店舗数が4桁を越える食品小売企業は少なくありませんが、一つの店舗名で、とするとけっこう少ない。
ウォルマートスーパーセンター、クローガー、フードライオン、アルディ、そしてこのパブリックスぐらいなものなのです。
有名なリージョナルチェーンとしてはウェッグマンズやHEバットが存在しますが、最も成長率が高くて注目すべき企業がこのパブリックスだと私は思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:20 PM | | トラックバック (0)
December 9, 2008
[セイフウェイ] 商業不動産開発に進出
セイフウェイがショッピングセンターの開発事業を立ち上げたことが報じられました。すでに36プロジェクトがレビュー中で、さらにいくつかのプロジェクトについて検討中だそうです。
セイフウェイが核店舗となるショッピングセンターを開発し、テナントスペースをリースするか、または売却する、というようなビジネスモデルが例として挙げられています。
マーケティングの強化で業績が回復し、その後ギフトカードビジネスやプライベートブランドを成功させるなど、最近のセイフウェイは様々なイニシアチブを次々と軌道に乗せてます。
この不動産開発もその流れの中にあるのでしょう。
日本では、小売企業が不動産を開発するのは常識です。アメリカでは例が無いわけではなく、ウォルマートもわずかですが開発したりしているんですが、主流というわけではなく、普通は専業のデベロッパーが開発します。
ノウハウ積み上げた専業デベロッパーが一杯存在しますから、それを利用したほうが便利なんですね、アメリカの場合。
ですから、今回のニュースは非常にユニークだということができます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:00 PM | | トラックバック (0)
November 24, 2008
[スーパーバリュ] 特定カテゴリーへのEDLP導入を加速
先週証券会社によって開催されたカンファレンスの席でのこと、CEOのジェフ・ノッドルが価格戦略について言及しました。
「従来ヘビーなプロモーションが必要とされるカテゴリーに、エブリーデー・プライシングを適用するプログラムを加速させる」。
値下げしないとお客が買わないカテゴリーで、ハイローをやめて価格を年間通して一定化する戦略を強化する、という意味です。
東海岸のショーズやアクメですでに導入しているが、他のチェーンでも導入を急ぐ、としてます。
ストップ&ショップが同じような戦略(名称はVIP:Value Improvement Program)を開始したのが06年のことでした。
ウェッグマンズのConsistent Low Pricesの導入は2002年。
すべてをEDLP化するのではなく、一部のカテゴリーの価格を固定するという点が共通してます。
こういう価格戦略をハイブリッド型と呼ぶ人もいます。
ハイローどっぷりのスーパーマーケット業界がEDLPに対抗するための有効な方策の一つなのではないかと秘かに注目してます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:37 PM | | トラックバック (0)
November 11, 2008
[ウェッグマンズ] 数100アイテムを値下げしてEDLP化
先週末、ウェッグマンズが数百アイテムの値下げを発表しました。
景気の悪化時の消費者アピールとしてはよくあることで、日本でも大手チェーンストアが"円高還元"などの値下げをやってますね。
今回取り上げた理由は、この値下げが一時的なものではないことにちょっと驚いたからです。
「この値下げは一週間とか二週間といったプロモーションではなく、当社のコンシステント・ロープライス戦略に沿っている、つまりこの価格は長期にわたって有効である」。
ウェッグマンズはPBを中心として一部のコモディティ価格を固定するハイブリッド型のEDLP戦略をとってますが、新たな商品群にこのEDLP戦略を適用するというわけです。
「原価が下がるだろう来年はまだ先のことだが、今下げることが大切だと考えている」。
そして「(これに合わせて)メーカーが近い将来価格を下げることを期待している、理由は原料と燃料コストが下がっているからである」。
メーカーにプレッシャーをかけているように感じます。
大手食品メーカーは今年の値上げで結構いい業績を上げていまして、これを念頭に置いているのかもしれません。
我が国の大手チェーンストアが最近宣伝している値下げは、しばらくしたら元に戻す通常のプロモーションと変わりがありません。
一時的な販促効果を狙っている日本の小売企業と比べると、ウェッグマンズの方に"価格を下げるぞ"という高い志のようなものを感じるのは私だけでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:11 PM | | トラックバック (0)
November 6, 2008
[ホールフーズ] 業績が急速に悪化、投資企業による資本注入で立て直しへ
ホールフーズが2008年度の決算を発表したのですが(9月28日期末)、景気の悪化で数値がかなり落ち込んでいます。売上高は前年比2.6%増の17億8,892億ドルでしたが、最終利益高が150万ドルで前年比95.6%減と大幅に落ち込みました。
利益が落ち込んだ理由の一つはワイルドオーツ買収コストです。一定の収入を見込んで投資したものの、想定以上に収入が減ってしまって利益を圧迫してしまった、ということになります。
通年の既存店成長率が資料に出ていないのですが、各四半期の数値を参考にすると4.8%増で、これだけみるとそれほど悪くはないです。ただ以下の通りどんどん悪くなっているのが見て取れます。
第1四半期:9.3%増
第2四半期:6.7%増
第3四半期:2.6%増
第4四半期:0.4%増
業績悪化の最大の要因はもちろん景気の悪化で、ホールフーズのようなプレミアム型がやられてしまうのはしかたのないことではあります。今までが良すぎたともいえる。
加えて、近年店舗面積をどんどん拡大してきてこれが重荷になってしまったことがあげられます。景気の悪化時にも耐えられる面積ではなかったわけで、つまり適正規模を超えていたと言うことですね。
そしてこの過大な店舗を増やしすぎてしまった。オーバーストアです。
さらに、競合するマススーパーマーケット各社がオーガニックを年々強化していることもあげられます。セイフウェイのOオーガニックなど、この分野でのヒットPBすらすでに存在している。
決算書を眺めてみて、ああ、これは重大な問題だなと感じるのは在庫です。在庫高が昨年度末から13.7%も増えてしまっている。売上高増が2.6%ですから、これは増えすぎ。急速な売り上げ減に対して在庫の縮小が追いついていない印象です。
また、どうやら運転資金が厳しくなってきている模様。来年度以降の新規オープン用に70店舗を超えるリース契約をすでに済ませていて、しかし手持ちの現金と信用枠と、予想されるいっそうの業績悪化を考えると、資金に余裕がなくなりつつあるとアナリストが指摘しています。
これを解消するために、決算発表と同時に投資企業レオナルド・グリーンによる資本注入を発表してます。金額は4億2,500万ドル。
レオナルド・グリーンは古くはライトエイドによるペイレス買収や、スポーツオーソリティやペトコなど、小売業への投資でよく名前の出てくる企業です。
今までは店舗を増やす一方で成長してきたホールフーズですが、これからはスクラップもありえるのかもしれません。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:15 PM | | トラックバック (0)
November 3, 2008
[ラルフス] ロイヤルティマーケティングの本格始動か?
ラルフスから先週販促メールが届きました。中身はクーポン。私が日ごろ使っているスーパーマーケットはボンズとラルフスなのですが、クーポンと言うものが届いたことがありませ。両社ともに会員カードを導入していて、データを分析してのロイヤルティマーケティング(LM)をやっているのですが。
原因は、我が家の買物がコストコ、トレーダージョーズ、日系スーパーと分散していて一定ボリュームに達していないからか、またはLMとは言うものの実はデータをきっちり分析していないか、どちらかでしょう。
私は後者じゃないかと思っているんですけどね。
さてラルフスは数ヶ月前にカードを切り替えました。クローガーによるダンハンビーに委託してのLMが成功しており、おそらくシステムを統一したのではないかと推測してます。クローガーは長らく西と東を別事業体として運営してきていて、システム上も一体化していませんでしたが、ここ数年組織統合を急速に推し進めています。
すぐに新しいカードを取得し使い始めたのですが、今回初めてクーポンが届いたのも、データ分析をきっちりはじめた証左ではないかと感じています。
ちなみに届いたクーポンは16種類もあるのですが、様々なカテゴリーに分散して一貫性がありません。私の買い方が散漫でターゲットを絞れないためか、または分析を始めたばかりで単に買物を刺激する目的なのか、どちらかでしょうね。
クローガー復活の理由の一つがLMと言われてますが、ラルフスにもそのベストプラクティスが移植され始めたようです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:49 PM | | トラックバック (0)
October 6, 2008
[マーケットサイド] 10月4日にグランドオープン
10月4日のグランドオープンに行ってきました。
店員に確認したところ、2日の木曜日には全店舗ソフトオープンしていたとのこと、前回のエントリーでは前日の3日と書いたのですが、実はグランドオープンの前々日の2日にはオープンしていたことになります。
また営業時間は朝7時から22時までで、営業時間どおり4日の7時にはオープンしていたのですが、グランドオープンのセレモニーは10時からでした。
セレモニーは、店長の司会で、市長のスピーチ、学校などの周辺公共施設や組織への寄付、等々でした。
ネイバーフッドマーケットの店頭セレモニーのときは、前CEOデイビッド・グラスや、役員だったトム・コグリンのスピーチがあったのですが、今回はなし。当時ウォルマートは業界では有名でしたが、メディアバッシングが始まる前で、一般的にはそれほど知られておらず、だからトップがスピーチできたのでしょうね。いまやったら、全米の注目を浴びてしまうし、セキュリティ上の問題もあるでしょう。
ネイバーフッドマーケットの1号店が本社から近かった、というのもあるかもしれませんね。
さてフォーマットですが、まったくのミニスーパーマーケットです。
違いはやはりEDLPであることにつきます。オープンニングにもかかわらず、気持ちの良いくらいに値下げは一切なし。
本社の戦略&マーケティング担当副社長と話すことができたのですが、やはり価格戦略はEDLP、チラシも打たないとのこと。
このあたりが肝になるだろうな、と思ってます。
いろいろ考えることがあるのですが、ブログではこの辺までとして、詳しくはチェーンストアエイジ誌に書く予定です。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:04 PM | | トラックバック (0)
October 3, 2008
[マーケットサイド] 本日全4店舗ソフトオープン
10月4日オープン予定だったウォルマートによる実験店マーケットサイド4店舗が、前日の今日、すべてオープンしました。いわゆるソフトオープン、グランドオープンの前に開けてしまい、公式オープン日にトラブルがないよう万全を期すというわけです。
昨年のフレッシュ&イージーのときも1店舗先行オープンさせましたね。
現在フェニックスにいるのですが、Mesa店のみ先行オープンという情報を事前に得て、実際に開いているのを確認し、ついでに他の店も行ってみたら全店舗開いていた、というわけです。
ちなみにいまのところアメリカの流通業界メディアには、すでに開いているというニュースはまったく出ていません。
完全なるミニスーパーです。ボンズのザ・マー
ケットの廉価バージョン、といったところでしょうか。ただ店頭を見た限りではたぶんやはりEDLPなので、普通のスーパーマーケットとは価格戦略が異なることになる。
またフレッシュ&イージーとはポジションが少々違うように思います。
まだ情報が十分ではないのではっきりとは言えません。
書き始めると長くなりそうなので、今日はここで終わりとします。
明日、グランドオープンニングを見に行きます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 7:44 PM | | トラックバック (0)
September 19, 2008
[スーパーバリュ] 小型フォーマットの"アーバン・フレッシュ"をオープン
スーパーバリュ傘下のジューエル・オスコが小型店舗を開店させました。
[スーパーバリュ] ジューエル・オスコが小型フォーマットを開発
ここでも書いているとおり、店舗の名称は"Urban Fresh by Jewel"、面積は16,000sqf(450坪)、となってます。
細かい情報はまだないのですが、ざっと読むにたぶんロサンゼルスでセイフウェイ傘下のボンズが開発したザ・マーケットと同じような感じなので、日本の都市型小型スーパーマーケットのようなタイプじゃないかと思います。
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追記:今日はジャイアント・イーグルがコンビニエンスストアを開発することを明らかにしてます。名称は"Giant To Go"、場所はペンシルバニア州ランキャスター、店舗面積は4,422sqf(125坪)、来年早々のオープンだそうです。この企業はジャイアント・イーグル・エクスプレスという14,000sqf(394坪)の小型フォーマットを去年の7月から実験してまして、この分野にかなりコミットしてます。小型フォーマット、米国流通業界の大きな潮流です。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:44 AM | | トラックバック (0)
September 17, 2008
[クローガー] 好調を維持する5つの理由
クローガーが好調です。第2四半期の決算発表があったのですが、売上高12.0%増、最終利益高3.4%増で、既存店成長率が4.7%増でした。
好調の理由についての説明が興味をひいたのでまとめます。
1、PBの売り上げが好調で、現在全体の26%を占めるにいたっている。この傾向はさらに続くと考えている。
2、過去3〜6ヶ月におけるディスカウントフォーマット(フード4レス)の好調は群を抜いている。
3、ここ数年間の値下げ戦略が効果を上げてきた。
4、消費者の外食から内食へのシフトが追い風となっている。
5、インフレの影響で第2四半期だけで原価が4.9%上昇したと見積もっているが、原価上昇分を売価に上手に反映させることに成功している。
クローガーはここ数年、荒利益率と販売管理比率を下げ続けて、ウォルマートと互角近くにまでなってます。この努力がこの時期に花開いている、ということが言えると思います。ロイヤルティマーケティングやPBなど、過去ずっと取り組んできたイニシアチブもすべて機能しているし、フード4レスにしてもかなり前から強化してきている。
セブン&アイのように、ここにきていきなりディスカウントフォーマットを開発するというのとは、ちょっと違ってます。
景気悪化時にいきなり特別なことをやっているわけじゃない点が、クローガー好調の要因かもしれないと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:23 PM | | トラックバック (0)
August 19, 2008
[ホールフーズ] 本社人員を削減
ホールフーズが本社人員を削減するそうです。650人中の49人を解雇する。7.5%ですから、少なくないです。
増収減益でついに減速
こういう記事を書いたばかりですが、この減速に対応するためということになります。
減速とはいってもまだ十分に利益を上げてまして、このリストラをどう捉えるかは見方が分かれるでしょうね。
兆候を捉えて真っ先に対応するスピード感を賞賛するか。
赤字になっていないのに首を切る冷酷さを批判するか。
アメリカはこれができるから経営が楽だ、とも言えます。
一方、これをやっているから離職率が下がらないんだ、とも言えます。
日米の経営環境の大きな違いです。
ちなみにスーパーバリュも解雇を明らかにしてます。IT部門から100人を減らす。
6月には財務部門から80人を減らしてます。
これは、機能の一部をインドにアウトソースするからだそう。現在の経済環境を鑑みるに、全社規模でのコスト節約をこれからも継続する、というのがコメントです。
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追記:昨日より某小売企業の研修コーディネートで出張しています。アップデートが不規則になることもありますが、ご容赦ください。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:57 AM | | トラックバック (0)
August 12, 2008
[パブリックス] 49店舗の買収総額は5億ドル
今年の6月にパブリックスがアルバートソンズLLCから49店舗を買収するプランを発表しました。両社ともにディーるの総額について口を閉ざしていたのですが、証券取引所へ提出した書類から、総額が5億ドルであることが判明したそうです。
ディールは来月に完了し、それ以降、旧店舗はすべてクローズ、改装され順次再オープンすることになります。
なんでも今回のディール、パブリックスにとっては過去最大の買収だそうですね。
この結果、トータル985店舗中の720店舗がフロリダ州内、という展開状況となります。ドミナンスの強化が目的でしょう。
ちなみに同社のマイアミのグローサリーシェアは50%を超えてます。
正直なところ、よくFTCが介入してこなかったなと。ディール規模の大小でしょうかね。
パブリックスは業界での評価の高い企業ですが、今後の成長予測も非常に高く、リージョナルベースのスーパーマーケットとしては最も注目してよい企業です。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:23 PM | | トラックバック (0)
August 1, 2008
[ホールフーズ] ワイルドオーツ買収案件が差し戻し
昨年8月に連邦地裁が認めたホールフーズによるワイルドオーツの買収ですが、連邦控訴裁判所が地裁の決定が不十分だとして差し戻しを決めました。この結果、本案件は再び地裁で審理されることとなりました。
地裁に認可されてからすでに一年が経過、不採算店舗が売却されたり、店舗名が変更されたりと、すでに統合は半分以上進んでおり、買収が認められないということはありえないようなのですが、店舗売却がさらに求められる可能性があるとのことです。
憶測の域を出ませんが、本件、なんらかの政治的な背景があるのかもしれません。だとすると、もし民主党が政権をこの秋に取るならば、人が一気に入れ替わりますから、年明けにはこの件は消滅してしまう可能性があるでしょう。
FTCの主張の骨格は、オーガニックスーパーマーケットという市場が、普通のスーパーマーケットとはまったく関係のないところに存在するというものです。この独立した市場において独占が発生し消費者の利益にならないというロジックです。
しかし、大手スーパーマーケットのほとんどがオーガニックを強化し、セイフウェイにいたってはオーガニックPBのOオーガニックを大成功させており、無関係に存在するということはありえないわけです。
さらに、ホールフーズは非オーガニック商品をかなり品揃えしています。惣菜はすべてオーガニックではありません。オーガニックを強化したスペシャリティ型スーパーマーケットと表現するのが正しく、したがっていわゆる高級スーパーマーケットと真っ向から競合しているわけで、この買収の結果競合がなくなるということはほぼないのです。
ということで、FTCの言っていることにはかなり無理があり、それが通ってしまうということは、なんらかの政治的な背景があるとしか考えられないわけですね。
ここで、裁判費用がかさむのを避けてホールフーズのほうからFTCに対して店舗売却を含む和解プランを出してしまうようなことも可能なのですが、負けず嫌いのマッケイがこれをやるのかどうか。今後のホールフーズの動向には注目できます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:23 PM | | トラックバック (0)
July 22, 2008
[フレッシュ&イージー] 酒販売に規制の可能性
カリフォルニア州議員がセルフレジ方式での酒販売に規制を加える法案を提出しました。もし規制が成立すると、セルフレジでのお酒の販売ができなくなる。現在カリフォルニアでは酒を売る際に身分証明書による年齢の確認を義務付けているのですが、セルフレジではこれができないため規制する、というわけです。
たぶんこれでもっとも影響を被るのは、フルサービスのレジがないフレッシュ&イージーです。同社の説明だと、誰かが酒をセルフレジでスキャンするとブザーが鳴り、担当者が年齢を確認するシステムになっていて、問題はまったくないはず、とのこと。
法案を提出した議員は、特定企業を狙い撃ちしたものではないと言っているのですが、明らかにフレッシュ&イージーを意識したものだと思います。食品労働組合がバックアップしている可能性もあるでしょう。組合結成を拒否している同社に対する反発は小さいものではないですから。
フレッシュ&イージーの酒売場は小さなフォーマットとしては相対的に大きく、お酒がアソートメントに重要な位置を占めていることは間違いない。これが売れなくなるということはけっこう大きなダメージになりそうで、この件の今後の行方は注目に値するでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:00 PM | | トラックバック (0)
July 18, 2008
[スーパーバリュ] ジューエル・オスコが小型フォーマットを開発
シカゴに本拠を置くジューエル・オスコが小型フォーマットを開発するそうです。名称は『Urban Fresh, by Jewel』、面積は約450坪、忙しい通勤客を対象として惣菜やサンドウィッチを強化、また精肉や鮮魚も扱い、オーガニックもアソートする、スペシャリティ型の小型スーパーマーケットとする予定です。
セイフウェイ傘下のボンズが開発した店舗は、『ザ・マーケット』で、後ろにボンズと小さくついてます。ジューエルもつけていて、名称のつけ方はほぼコピーです。
[セイフウェイ] 小型店舗の一号店オープン 名称はザ・マーケット
店舗面積もほぼ同じ。店舗内の構成も推測するにかなり似通ったものになるんじゃないでしょうか。
小売業界って、真似るということはごく標準的なあたりまえの技術のようなものですね。
フレッシュ&イージーが次に狙っているのはシカゴじゃないかとも言われていて、受けてたつ体制を整えておく、ということのような気がしています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:16 PM | | トラックバック (0)
July 16, 2008
[ロイヤルティマーケティング] 有効活用には程遠い米国企業
シンクタンク(Retail Touchpoints)が大手小売企業のロイヤルティマーケティングの活用状況について調査レポートを発表しました。
ここ数年、店舗での購買データとネット販売のデータを融合させてマルチチャネル戦略をとる企業が増えており、これは良い傾向だとしつつ、しかし総合的な取組状況としてはまだまだだという論調となってます。
その根拠としてあげているポイントを2つ。
◇既存店での買い物ボリューム、バスケットサイズ、リテンションといったデータの推移を分析しているのは35%に過ぎない。
◇自社が扱っている商品をプロモーションしているかという質問に対して、半分以上のカードメンバーに対して売り込んでいると答えたのは9%に過ぎない。
ロイヤルティマーケティングで先を行っているのはテスコが有名ですが、カナダのロブロウも結構進んでいると言われています。つまり、アメリカではない。
ただし、日本のようにカード戦略とは名ばかりのポイントバックというただの価格プロモーションに堕しておらず、泥沼にはまっていないという点が救いといったところでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:24 PM | | トラックバック (0)
July 8, 2008
[フレッシュ&イージー] 新規出店を再開
4月から新規出店をいったんストップしていたフレッシュ&イージーが出店を再開しました。7月2日にロサンゼルスのマンハッタンビーチという地域に3ヶ月ぶりに新店をオープンさせました。
遅ればせながら行ってきました。
フレッシュ&イージーの出店戦略はおそらく物流効率を考えてのもではなく、いろんなシチュエーションに出店させて実験しているものと思っています。高所得層、中所得層、低所得層、居抜き、郊外、ドラッグストアとのNSC、フリースタンディング、etc.。
今回の店舗は、隣のショッピングセンターにトレーダジョーズが入っていて角付きあって競合、また隣がオフィスデポというディスカウントストアとのパートナリングで、なかなかユニークな立地です。また近隣に、ブリストルファームという、スペシャリティ型のスーパーマーケットも存在する。
たぶん、厳しい競合環境にある場合、どうなるのかを測っているのでしょうね。
ちなみにここはよく視察で来る場所なのですが、フレッシュ&イージーがあった場所にどういう店舗が入っていたのか記憶がありません。
さてこのバージョンアップ版、旧型との違いは、賑わいを作っている点にあります。
一番目立つのは、店の前で単品を山積みして訴求している点ですね。これはたぶん手がかかるからだと思うのですが、今までやってませんでした。
また店内の壁面にメッセージを大きな文字で書いてある。これはこの店からというわけではなく、すでに他店舗でも採用されてます。今までは無地のさらっとした壁面だけでした。
賞味切れが近いパンを、Today's Specialと称してワゴンで割り引いていたのも印象的でした。このフォーマット、廃棄ロスのコントロールはたぶん死命を制すると思ってます。
実はこのフォーマットの弱点は、さらりとしすぎて面白みにかける点にあると思っていました。作業効率を徹底的に追求した結果か、無機質で、食品を売るときに欠かせない賑わいがゼロに等しかった。これを今回から修正かけたということなのでしょう。
月曜日のランチタイムに行ったのですが、お客さん、けっこう入ってました。
入手した資料からの推測ですが、損益分岐点を越えている店もあるんじゃないかと思ってます。私の直感に過ぎませんが、フレッシュ&イージー、徐々にいい方向に向かいつつあるんじゃないでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:15 AM | | トラックバック (0)
July 7, 2008
[セイフウェイ] P&G幹部がチーフ・マーケティング・オフィサーに就任
空席になっていたセイフウェイのチーフ・マーケティング・オフィサーの席に、P&Gでクレストブランドの再生に功績のあったダイアン・ディエツという女性が就任すると発表がありました。
セイフウェイのマーケティング担当トップが辞任
昨年の5月からですから、1年かかって後任が見つかったということになります。
このセイフウェイのCMOという職位ですが、大手メーカーからの人材が続いているというところに、この企業の戦略性を非常に感じています。この企業がやっているPB戦略はほぼメーカークラスのブランディングなので、メーカーから人が来ても違和感がない、またはメーカーからでないとやっていけない、ということなのでしょう。
そういえば、ウォルマートもCMOという職位があります。
日本の小売企業でマーケティングという部門が、商品部や店舗営業部と並ぶ時代って来るのでしょうかね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:07 PM | | トラックバック (0)
June 20, 2008
[ウォルマート] 新フォーマット"マーケットサイド"はプレミアム型?
'ミールソリューションをお客に提供する'という、ウォルマートがほのめかしているコンセプトと、地元でのリクルート広告の表現、'プレミアムフレッシュ/コンビニエンスなフォーマットで忙しい消費者にユニークなソリューションを提供する'という表現によって、同社が開発する予定である新フォーマットが低価格型ではなく、プレミアム型になるのではないかという見方が浮上してきています。
ふたを開けなければ分かりませんが。
もしプレミアム型だとすると、フレッシュ&イージーよりも、セイフウェイのザ・マーケットとバッティングしそうです。
ウォルマートにプレミアム型は難しいでしょうね。
技術的なことはとりあえずおき、'ウォルマート'というイメージがまったく違う。ウォルマートであることを一切出さなければいいのでしょうが、そうすると知名度の課題が出てくる。ゼロから立ち上げることになるので、売れるようになるまで時間がかかるかもしれない。
ただウォルマートという企業は、とにかく考えるより先にやってみて、改善して、だめならすぐにやめる、という社風を持った会社ですから、本当にやってみるのかもしれないですね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:32 PM | | トラックバック (0)
June 13, 2008
[セイフウェイ] ワーナーブラザーズと提携、子供用にキャラクターPBを投入
投入するのはイーティングライト、名称はイーティングライト・キッズ。朝食、乳製品、スナックといった30カテゴリーに、バッグスバニーやトィーティーといったキャラクターがついた100アイテムを導入することを発表しました。
イーティングライトは機能を追加したヘルシーさをコンセプトとしたPBですので、子供に対してもヘルシーさを前面に出したPBを作り、親にアピールしようという狙いがあるのでしょう。
セイフウェイはベビーカテゴリーにも"Mom to Mom"という名称でPBの導入を発表したばかり、PB攻勢が続いています。
さて4月にエントリーした同社のPBチャネル拡大戦略ですが、すでに市中に流通し始めています。
先日マリオットレジデンスインという長期滞在型のホテルに宿泊しました。部屋にキッチンがあり、電子レンジが備え付けられていまして、簡単な料理ができるようになってます。そのためニーズがあるのか、ホテルのフロント横に冷ケースがあり、電子レンジで温めて食べることのできるような冷凍
食品を売っていました。
その中に見つけたのが、写真のイーティングライトでした。一番右の緑のロゴがついたボックスがそれです。
セイフウェイのPBチャネル拡大戦略は、簡単に言えば、メーカーと同じことやろうとしている、と表現することができます。
セイフウェイは非常に強いブランドパワーを持ったPBを作り上げつつあるのです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:02 PM | | トラックバック (0)
June 5, 2008
[プロクター&ギャンブル] コーヒーブランドを売却
P&Gがフォルジャーズを中堅食品メーカーのJMスマッカーズに売却することを発表しました。売却額は29億5000万ドル。
知らない方も多いと思うのですが、フォルジャーズは年商16億ドルを売る大きなブランドで、インスタントコーヒーとしては全米最大です。ところが、プレミアムコーヒーのブームでスターバックスなど近年この分野に参入してくるブランドが増えて、成長が頭打ちとなってました。
P&Gは年間4~6%の成長が見込めないブランドの売却を検討していて、フォルジャーズもそのスロー成長ブランドの一つでした。スピンアウトして企業として独立させることを考えていたようですが、買収先が見つかったわけですね。
左の写真はウォルマートのPBサムズチョイスですが、オーガニックとフェアトレード版で、プレミアムクラスとなります。ウォルマートでさえこういうPBを導入しているというわけです。
さて、成長が遅いブランドを売却し、どこにリソースを投入するのかと言うと、HBCということになります。とくにビューティケアとパーソナルケアに成長性を見出していて、ライバルのユニリーバも同様の戦略にシフトし始めています。
ユニリーバによる洗剤事業売却の衝撃
このことはメーカーに限った話ではありません。これから伸びるし、利益も取れますし、小売業界もHBCに成長性を見出し強化している企業が多い。
ターゲットは言わずもがな、例えば最近のウォルマートのビューティケア売場のバージョンアップは驚くべきものがあります。本社近くの店舗では、画期的な売場を実験したりしてます。
クローガーのマーケットプレイス型のプロトタイプもビューティケア売場をかなり強調している。
日本の大手小売企業が食品だけにしか目が行っていないのと対照的なんじゃないでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:52 PM | | トラックバック (0)
June 2, 2008
「セイフウェイが開発した新フォーマットについて」Vol.12,No.23
アメリカ流通eニュース
昨年の9月の時点で小型フォーマットの開発を示唆していたセイフウェイが、5月中旬に一号店をオープンさせた。
カリフォルニアにフレッシュ&イージーが侵攻してから即座に対応しようとしているのがウォルマートとセイフウェイだ。ウォルマートはテスコから人材を引き抜いてまでして新フォーマットを開発しようとしているのだが、とにかく業界に先駆けて新しいことにチャレンジして行く同社の社風を象徴しているように思う。
一方スーパーマーケット(以降SM)企業というものは業界が古いだけに保守的で、新しいことに対する対応は比較的遅く、今回のセイフウェイのリアクションの早さはけっこう珍しいのだが、全店舗の34%がカリフォルニアに集中していて、とくにサンフランシスコ近郊は40%近いシェアを握るドミナンス市場で、ここを崩されるのは死活問題だからであろう。
ということでこの新店を見てきたのだが、普通の小型SMの域を出ておらず、やはり大企業というものは冒険できないのだなと実感したのであった。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:36 PM | | トラックバック (0)
[クローガー] インストアクリニックへ出資
ザ・リトル・クリニックというインストアクリニック企業へ出資し、展開を強化することを発表しました。投資額については触れていません。
ザ・リトル・クリニックは現在約60サイトを運営していますが、クローガーだけではなくパブリックス店内でも展開しています。クローガーとパブリックスは競合していまして、これが今後どうなるかは不明です。
ウォルグリーンやCVSなどドラッグストア業界ではインストアクリニックのインハウス化や資本出資はもう既定路線となっていますが、スーパーマーケット業界では珍しいですね。他に思いつきません。
ヘルスケアはスーパーマーケットにとっても強化領域で、包括的な戦略の一環として投資を決めたということでしょう。
食品一辺倒の日本のスーパーマーケットとはパラダイムが異なるという好例のような気がします。
ところでこのインストアクリニック、結構な勢いで増えてきているんですが、増加はスローダウンするだろうという見方が出てきてます。
例えばCVSによるミニットクリニックはは年内に200ヵ所オープンさせる予定でしたが、100ヵ所に下方修正しています。また年初にはチェックアップスというウォルマート店内でクリニックを運営している会社が倒産しています。
理由はどうも、当初は6ヶ月程度で損益分岐点を超えると見積もられていたものが、1年半〜2年間ぐらいかかるということが分かってきたからのようです。また1ヵ所につき50万ドル程度の比較的大きな投資が必要となるため、ある程度の資本が必要であることも影響しているようです。
この必要とされる投資額の大きさが、大手小売企業が資本参入している理由の一つでもあります。ベンチャー企業にテナントとして出てもらうのは良いが、自分たちが考えているようなスピードで増えてくれない。その間に、競合企業がどんどん増やして市場を奪われてしまう。
ならば、自らが資本参加して成長を加速させよう、ということです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:47 PM | | トラックバック (0)
May 21, 2008
[フレッシュダイレクト] フラットな定額配送料プランを導入
アメリカでは大手スーパーマーケットのほとんどがネット販売を導入しています。一方、ピュアなネットオンリーのスーパーマーケットは一時ブームと化して企業が輩出したのですが、ほとんどが消えてなくなりました。
その中で、ネットオンリーのスーパーマーケットとして唯一成功している企業が、フレッシュダイレクトです。NYを基盤としているのですが、高い人口密集度によるデリバリー効率と、配送料といったエキストラをあまり気にない豊かな層が多いことと、商圏の拡大に慎重な姿勢が、成功へと導きました。ビルひとつ隣にデリバリー範囲を広げるだけでも、綿密な調査分析をするのだそうです。
さてこの企業が、配送料をフラットにする価格体系を導入しました。6ヶ月間で59ドル、12ヶ月で99ドル、これを支払うとその期間中はいくらでも発注できるというシステムです。
食品のように繰り返し買わねばならない商材の場合、こういうインセンティブは機能するかもしれませんね。一回支払ったらその期間中はしばられるわけだから、顧客のロイヤルティに貢献することでしょう。
もちろん、配送料をプロフィットセンターにできなくなるとか、予期できない燃料費の高騰が首を絞めるとか、ネガティブな要素も考えられますが。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:20 AM | | トラックバック (0)
May 20, 2008
[フレッシュ&イージー] プライベートブランドを250アイテム追加
フレッシュ&イージーがプライベートブランドを250アイテム追加すると発表しました。
惣菜、ジュース、紅茶、大豆、ゴートヨーグルト、肉、といったアイテムだそうです。
アイテム数で50%、売り上げ比率で75%、これが同社が公表しているPB比率なのですが、さらに増やそうとしているというわけですね。
それと、店内のサイン等のカラースキームを若干変え、明るい色をプラスするようです。現在研修のコーディネートで店舗視察の真っ最中なので、これについては確認しようと思っています。考えてみると、店内は非常にすっきりしているのですが、若干冷たい感じのする雰囲気だったので、これは正しいかもしれませんね。
そういえば、先日フレッシュ&イージーでクロワッサンを買ったことを記事にしましたね。クロワッサンは味に差が良く出る商材であるため、比較するときによく買いますし、お店の技を判断するときの材料によくします。
で、フレッシュ&イージーのクロワッサンは、決しておいしくはないけどまあまあで、価格を考えるとお値打ちでした。ちょうど同時にボンズのクロワッサンを買ったのですが、こちらは正直言っておいしくなくて、価格はフレッシュ&イージーより高かった。
ピンポイントな比較ですが、フレッシュ&イージー、悪くない印象でした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:15 AM | | トラックバック (0)
May 17, 2008
[セイフウェイ] 小型店舗の一号店オープン 名称はザ・マーケット
セイフウェイが昨年からほのめかしていた小型フォーマットがオープンしました。
先週の5/15、場所はロングビーチ、もともとあった古いボンズを1月に閉鎖し、改装して再オープン。
名称はザ・マーケット。
後ろに小さく「ボンズ」とついていて、これはボンズの知名度を利用するためですね。
まだメディアに正式発表しておらず詳細は限定的です。
知っている限りの情報と、視察をした感想と、写真は、R2Linkに掲載しておきましたのでご参照下さい。
ザ・マーケット ロングビーチ店
アメリカは長いこと大型化がメインテーマで、こういう小型フォーマットは見過ごされてきました。アメリカの環境では大型店の方がROIが高いので、投資の振り向け先がそちらに行かざるを得なかった、ということだと思います。
もちろん、ダラーゼネラルやトレーダージョーズなどのバリューディスカウントストア群は、小型フォーマットの可能性に気づいてしっかり基盤を築いているわけですが、大手マスリテーラーがようやくこの市場に可能性を見出し始めた。
トレンドが俄然変わってきたわけですが、そのきっかけがフレッシュ&イージーということになります。
まだ全然成功してないんだけど、すでに影響を与えてしまっているという意味では、テスコはやっぱりたいした企業です。
ちなみにこのフォーマット、アップスケールした普通のミニSMという印象で、ユニークさに欠けてます。価格もハイローやってましたし。
もともと古くから客がついている場所でボンズ名をつけて営業するわけだから、まあそこそこいくのでしょうが、爆発するようなポテンシャルはあまり感じないのでした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:25 AM | | トラックバック (0)
April 30, 2008
[セイフウェイ] プライベートブランドのチャネル拡大戦略
昨年末に、Oオーガニックを外食チャネルやアジアで販売する予定であることをエントリーしました。
[セイフウェイ] PB商品Oオーガニックを外部販売
台湾カルフールが販売すると言うニュースもありました。
[セイフウェイ] カルフールでOオーガニックを販売
どうやら本格的な販売へと乗り出すようで、戦略が発表されました。
名称はベター・リビング・ブランズ・アライアンス。
まず取り扱いPBとしてイーティング・ライトを加える。Oオーガニックは文字通りオーガニック商品群ですが、イーティングライトは低脂肪分や高たんぱくというようにヘルシー志向の消費者向けに成分調整した商品群で、Oオーガニックに次いでこちらもかなり伸びています。
次に製造はルサーンフーズが担当する。セイフウェイ傘下でPBを扱っている企業で、ライセンシングなども含めて一括管理する。
そして消費者マーケティングはEMAKワールドワイドという広告会社が、流通マーケティングはクロスマークが請け負う。
このフォーメーションを軸として、米国内の他チャンネルへと拡販をはかる、ということだそうです。
リリースにははっきりと米国内と書かれているので、極論するとウォルマートでOオーガニックが売られるかもしれないということですね。まあこれはありえないとしても、例えばPBが弱いホールセラーと契約して取引先としての中小スーパーマーケットに卸すということがあるのかもしれないです。
Oオーガニックとイーティングライトはコストコのカークランドと並んでアメリカにおける大成功PBだと思っているんですが、その成功を導いたのはメーカーからの人材でして、つまりリテールではなくてメーカーのパラダイムで戦略戦術を構築しているから売れているわけです。品揃えで売るリテーラーにとって、ブランドを創造し育て拡販するのは簡単ではないということを示唆しているんじゃないでしょうか。
例えば、シトリンというOオーガニックを使用して料理を作るレストランを営業したりしている。
スーパーマーケットによるレストラン
こういう包括的なブランディング活動の結果が急速な売り上げ増につながっているわけです。単に商品を店頭に並べているだけではない。
ちなみにこの戦略、自社の商品(またはサービス)を他社でも売るという意味で、ギフトカードのブラックホークと同じ枠組みと言えます。
[セイフウェイ] 傘下のブラックホークがクローガーでギフトカードを販売
セイフウェイ、なかなか考えてますよねえ。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:26 PM | | トラックバック (0)
April 21, 2008
[スーパーバリュ] プライベートブランドにオーガニックラインを投入
スーパーバリュがPBにオーガニックラインを投入しました。名称はワイルドハーベスト、定番150アイテムから開始し、250~300アイテム程度まで増やす予定、価格はオーガニックNBよりも15%ほど安く設定、今月からアルバートソンズやジューエルオスコーなど傘下の企業の棚に登場しています。
このワイルドハーベスト、ボストンのショーズが部門として始めたものですね。アルバートソンズに買収された後、同社のプログラムとなり、これをスーパーバリュが受け入れ、部門を水平展開し始めて、PBも投入した、という流れです。
このワイルドハーベストや、インターナショナルな食材を集めるショップザワールド、そして生鮮青果と調剤/HBCの拡大といった取り組みをまとめたのが、プレミアム・フレッシュ&ヘルシー(PF&H)と呼んでいるリモデルプログラムということになります。
このPB投入、時期は最悪じゃないでしょうか。低価格商品へとショッピングパターンが明らかにシフトしていて、プレミアム型商材はこれからしばらくは売りづらい。たぶん部門としてのワイルドハーベストとの相乗効果があるので、景気が上がるまで待ってられないということだと思いますが。
右上の写真はジューエル・オスコーのワイルドハーベストです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:28 PM | | トラックバック (0)
April 7, 2008
「店頭をボトムアップに、組織コミットメントからチームコミットメントへ」Vol.12,No.15
アメリカ流通eニュース
昨年の3月にホールフーズの組織運営哲学について書いた。チームを活動単位とし、非常に大きな権限を委譲することでボトムアップタイプの組織運営を実現しているのだが、委譲している権限が小売業界のみならず企業一般で見ても異常なほど大きく、そのユニークさこそがホールフーズの強さの源泉だという話であった。
ふと気づいたことなのだが、アメリカの小売企業は'チーム'を強調することがとても多く、これも小売業界に限ったことではなく企業一般で見られる大きなトレンドなのである。
ここで、店頭マネジメントの考え方に日米大きな違いがあるのではないかことについて、ふと考えてみた。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:54 PM | | トラックバック (0)
April 2, 2008
[セイフウェイ] 2億ドルを投じてドミニックスをてこ入れ
セイフウェイが傘下のドミニックスに設備投資として2億ドル超を投ずる予定であることが報じられました。ドミニックスはここしばらく不振に陥っていて、てこ入れをはかることを目的としているのですが、主に改装費用として使われるようです。
セイフウェイはライフスタイルと呼ばれるフォーマットに転換するプロジェクトを継続していて、これをシカゴ商圏のドミニックスにも適用するということのようです。
ドミニックスは一度売却を検討したのですが、、買い手が見つからなかったという経緯があります。その後、売却に着いていろいろな噂がながれているのですが、今回の設備投資プランはこの噂を否定するものです。
ただそれでも売却があるのではないかという説もあり、ドミニックスについてはまだどうなるかわからないと感じています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:43 PM | | トラックバック (0)
March 29, 2008
[クローガー] アトランタでフレッシュフェアを開発
アトランタのバックヘッにフレッシュフェアを作るそう。地元紙が報じました。高所得層が住む商圏のバックヘッド、既存店の改装で開発するようです。
クローガー自身はコメントしてません。
このフレッシュフェア、もともとはロサンゼルスのラルフスが作った高所得層向けフォーマットです。ラルフスはフード4レスという低所得層向けバージョンも持っていて、三層戦略でうまくいっている。
この成功を親会社のクローガーがベンチマーキングし、オハイオやミシガンという他地域に投入し成功し、アトランタでもやってみよう、ということです。
この、上中下の3つのフォーマットを開発する戦略、簡単そうに見えて、簡単ではありません。きっちりとやっているのは全米にラルフスだけだと思います。とくに上へシフトするのは容易ではなく、HEBのセントラルマーケットぐらいでしょう、他でうまくいっているのは。
ちなみにクローガー、フード4レスも他地域で展開しようとしてます(少々うろ覚えなのですがひょっとしたら中西部でもう開発しているかもしれません)。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:34 PM | | トラックバック (0)
March 19, 2008
[ハナフォード] 1800人のデータ漏洩
スーパーマーケットチェーンのハナフォードとスィートベイ(双方ともにベルギーのデレーズ資本)の、1800人分のカードデータが漏洩したことが公表されました。昨年の12/7から今年の3/10にいたる期間に、両店舗で使用されたクレジットカードとデビットカードの番号が漏れた模様。必要とされるスタンダードにのっとった運営方式をとっており、漏れた原因はいまのところ分からないとしてます。
レジでカードを読み取らせた後、認証するためにカード会社にデータが移動しますが、この数秒間になんらかの理由で漏れた。この期間には420万人がカードを使用しており、少なくとも1,800人のデータが漏洩したが、ポテンシャルとしては420万人分が漏れた可能性もある、ということだそうです。
この4560万人には遠く及びませんが、およそ一年後にまた発生しているという点に注目しなければなりません。
AP電の記事を孫引きしますが、「どんな家も100%安全ではないのと同じだ」とあるように、セキュリティが完璧なデータ運営方式は存在しないということを、この一連の事件は我々に教えてくれてます。
上記のエントリーで書いたことですが、指紋認証とロイヤルティカードをくっつけるシステム、近所のスーパーマーケットが導入したとしても絶対に使わないと断言しちゃいます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:42 PM | | トラックバック (0)
March 17, 2008
[テスコ] 日米で人事異動
まずアメリカから。タイのテスコロータスのCEO、ジェフ・アダムスが米国事業のCOOとして異動する。CEOティム・メイソンは留任。アダムスはもとウォルマートの幹部だったそうです。
この異動に伴い、当初の目標に達していないと憶測されている米国事業ついての懸念が噴出するだろう、というのが報じているイギリスの新聞の論調のようです。
アメリカ人を経営陣にもってきたということは、やはりうまくいっていないんだろうなという予測は立ちますが、アメリカ生まれの元ウォルマート幹部がタイで責任者を務めていて、そういう人物を投入できるという点に、テスコの人材パイプの太さのようなものを私は感じたのでした。
懸念うんぬんは、時期尚早、なんじゃないでしょうかね。テスコ自身も、そう簡単に儲かるなんて、はなから考えていなかったはずですし。

次に日本。ビジネスデベロップメント担当ディレクターのマイケル・フレミングがテスコジャパンのCEOとして赴任する。紙面では、テスコエキスプレスの利益の出るフォーマットへの調整が終わり、これから150店舗を出店してゆく予定だ、としてます。またイギリスからの輸入PBを増やす模様。
日本は既存の採算の取れている企業を買収しての進出でしたから、言ってみれば別フォーマットの開発のようなもので、アメリカのようにゼロから作ってゆくのとは単純比較できません。うまくいって当たり前とも言えるし、しかしウォルマートと比較すると着々と地盤を気づいているように見える外資としてのテスコはやはりたいしたものかもしれないな、とも感じます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:32 PM | | トラックバック (0)
March 12, 2008
[クローガー] 取引価格の上昇が利益を圧迫
クローガーが第4四半期と通年の業績を発表しました。
Q4:売上高 2.2%、最終利益 -16.1%、既存店成長率 5.4%
通年:売上高 6.2%、最終利益高 5.9%、既存店成長率 na
第4四半期の最終利益ががくんと落ちてますが、原因は生鮮や加工食品の取引価格の上昇にあるとしてます。同社の試算ではインフレは3.8%だそうです。
これをどう読むのかは、難しい。取引価格の上昇を売価に転嫁しなかったのか。既存店の数値がいいですから、売価を上げているように感じるんですけどね。
全体として数値は悪いものではないです。
公開資料に偏りがあって通年の既存店成長率が出てないのですが、たぶんこの印象だと問題はないでしょう。
景気がどうなるのかすごく興味がありまして、各社の業績に注目してます。
業績悪化が目立つ決算数値
ウォルマートも悪くは無かった。
消耗必需品を市場とする企業の業績は悪化していないように感じます。景気は確かに鈍化傾向にあるが、消耗必需品を買い控えるレベルには至っていない、ということでしょうかね。いましばらく注視したいと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:48 PM | | トラックバック (0)
February 26, 2008
[クローガー] インストアTVネットワークを開始
KTVと呼ぶ店舗向けのTVネットワークの開始を発表しました。
○各リージョナル本社にスタジオを設置しブロードキャスト用のスタッフを雇う
○対象は社員、顧客、ベンダー、コミュニティ
○ライブ、またはオンデマンド形式、オリジナルのコンテンツを放映スケジュールに従ってブロードキャストする
○ポータブルカメラを利用して、例えば地域イベントを撮影するなどスタジオの外にも出てゆく
対象が4つある点がおもしろい。いろいろなテーマでコンテンツを作り流してゆくというわけです。あるときは売場にあるモニター向けかもしれないし、あるときはバックルームの店員向けかもしれない。
これからコミュニケーションツールとして映像がどんどん使われてゆくと思います。例えばイントラにしても、電話やメールに加えて映像をどんどん使ってゆく時代になるでしょう。そのために、リージョナル本社別にスタジオを作るという時代になってきている。
設置コストやデバイスなどトータルとしての管理費が安価になってきたというのもあるでしょうね。
ちなみにインストアTVで最も進んでいるのはウォルマートです。
もう一つちなみに、日本では各メーカーがモニターをバラバラに店内に設置しており、当然映像にも統一感がまったくなくて、それがどんどん増える傾向にあり、私は個人的に日本の店舗状況はカオス化しはじめているように感じてます。
ウォルマートやクローガーのように、そろそろ小売企業側がイニシアチブを取ってコントロールするときが来ているように思うんですが、どうなんでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:49 PM | | トラックバック (0)
February 21, 2008
[フレッシュ&イージー] 50店舗目をオープン
昨日、カリフォルニア州パームデザートに50店舗目をオープンさせたそうです。今週末までにさらに3店舗を追加し、月末までに53店舗になるそう。
昨年の11月8日がグランドオープニングですから、およそ3ヶ月間で50店舗をオープンさせたわけです。驚異的なスピードで出店してゆくということは当初から分かっていたことではありますが、あらためてすでに50店舗と聞くと、やはり凄いことだなと思わざるを得ません。グローバル企業テスコの力技、といったところでしょうか。
さて別のニュースソースから、この新フォーマットがまったく儲かっていないんじゃないかという話が出ていることを知りました。金融機関主催のカンファレンスであるコンサルタントが、週の予測平均売上高が5万〜6万ドル(スクェアフィートあたり5ドル)にとどまっていて、目標としている20万ドル(スクエアフィートあたり14〜22ドル)に届いていないようだとスピーチしました。
この予測数値はあくまでも、競合企業、ベンダー、店長といった関連する人たちへのインタビューをベースにした分析によるもので、テスコによる公式発表ではありません。またテスコはこのスピーチに対してノーコメントです。
平均的なスーパーマーケットは週に30万ドル弱を売り上げますから、5〜6万ドルというのは低いですね。単位面積あたりの売上高も、やはり10ドルくらいは欲しいところなので半分くらいの効率しかないということになります。
あくまでもコンサルタントによる予測数値なので100%正確とは言えないのですが、しかしいい線いっているような気がします。混雑しているという話は聞いてませんから。
一からフォーマットを作るということがいかに難しいかということが良くわかるのですが、まあしかし、このくらいはおそらく想定内なんじゃないでしょうかね。トライアル&エラーで、これからどれだけ修正をかけていけるかがカギでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:00 PM | | トラックバック (0)
February 14, 2008
[トレーダージョーズ] 中国産青果の一部の販売中止
青果の一部の輸入販売をやめるそうです。具体的には、ガーリック、冷凍オーガニックホウレンソウ、しょうが、枝豆、青大豆。アメリカの食品リテーラーとしては、輸入制限に公式に踏み切った最初の米国小売企業ということになるんじゃないでしょうか。
チャイナフリーに対して少々過敏になりすぎじゃないかなという気もちょっとだけしていますし、この措置の良し悪しついて論ずる知見は持ち合わせていないのでここではおきます。
私が注目したいのは、一般のマススーパーマーケットに先駆けてトレーダージョーズが輸入制限に踏み切ったことにあります。この企業のコンセプトのユニークさを象徴しているようで、興味深いのでした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:13 PM | | トラックバック (0)
February 5, 2008
[ウォルマート] 国際食品安全イニシアチブ(GFSI)を採用
自社開発のプライベートブランドと一部の生鮮について、食品安全マネジメントのグローバル規格であるGFSI(Global Food Safety Initiative)を採用すると発表しました。アメリカの食品リテーラーとしてははじめてだとのこと。
食品に関する安全規格は世界に複数存在しています。英国のBRCやアメリカのSQFなど。しかしバラバラに存在していると効率が悪いので一つにまとめて行こうとしているのがGFSIです。ちなみに日本が採用しているISO22000はまだこのGFSIから認証を受けていないそうです。
日本ではちょうど事件が起こって意識が高まっているところですが、アメリカでも実は問題が起こってます。最近ではカリフォルニアで狂牛病に感染した牛が流通したのではないかというニュースが流れたばかり。でも、食品業界による圧力か、または単純にアメリカ人の食意識が低いのか、日本のような大きなニュースになるということがありません。
そういう中で、ウォルマートが動き出したというのは、価値があるのでしょう。
ちなみにGFSIをサポートしているのはウォルマートの他に、カルフール、テスコ、メトロ、ミグロ、アホールド、デレーズ、だそうです。日本の小売企業の名前がないですね。また、欧米がアジア抜きで標準化をどんどん進めていく、という図式でしょうか・・・。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:18 PM | | トラックバック (0)
January 29, 2008
[テスコ] フレッシュ&イージー最初の業績発表は来年の4月
4月に発表する本体の決算に合わせて簡単な数値はリリースするが、詳細を含む包括的な結果は来年の4月まで出さないとテスコが決めたことを、複数の紙面が報じました。またこの背景には、売上が当初の予定を下回っているらしいことが指摘されています。
テスコ関係者によるコメントは、当たり前ではありますがポジティブなものばかりです。しかしいろいろな情報を総合するに、実際にはまだ軌道に乗ってないようです。これもまた当たり前の話ですが、まったく知名度がない市場で半分以上の商品がPBという売り方をするわけですから、そうそう簡単には売れないでしょう。
そのために、つまり知名度を上げるために、一気に店を増やしてゆくわけです。
オープンしていきなり繁盛店というわけにはいきませんでした。
とりあえず、フレッシュ&イージーはまだまだ途上ということです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:24 PM | | トラックバック (0)
January 23, 2008
[ホールフーズ] レジでのポリ袋使用を廃止
ホールフーズがレジでのポリ袋の使用を廃止することを発表しました。かわりにマイバッグの使用を促すそう。また再生紙を利用した紙製のレジ袋の使用は継続するそうです。
[ホールフーズ] レジのポリ袋を来年早々に廃止
今回の発表はこのニュースの続きですね。実験は当初オースティンの2店舗でしたが、その後サンフランシスコとトロントに拡大し、お客からポジティブなフィードバックが多かったので全店舗への展開を決めたとしてます。
一方、ロサンゼルス郡が検討していたポリ袋使用の禁止条例が骨抜きとなり、企業がお客にマイバッグの使用を求めるという自主規制型になったということをLAタイムズが報じています。
サンフランシスコ、全米に先駆けてレジ袋を規制
もともとはこの記事に近い規制を考えていたそうなのですが、小売業界やレジ袋を作っているサプライヤーのロビー活動がはじまったりして、少しずつ骨抜きにされていったそうです。サンフランシスコの条例はコストの高い生分解性素材を使ったレジ袋の使用を義務付けるものなので、小売企業の負担が増します。そのため、企業側が反発しているというわけです。
ホールフーズのように、すっぱりと使うのをやめちゃうのが一番すっきりしていて言いように思うんですが、ことはそう簡単には進みません。アメリカではレジでの清算時、ポリ袋がいいか、紙製の袋がいいか聞かれるのですが、90%のお客がポリ袋を選択する、だからやめるわけにはいかない、というのがリテーラー側の言い分です。
消費者意識の転換から行かないと、マスリテーラーは動かない、という印象ですね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:40 PM | | トラックバック (0)
January 18, 2008
[セイフウェイ] 全自社トラックの燃料をバイオディーゼルに転換
セイフウェイは自社物流やってますからトラックも大量に所有しています。このトラックの燃料をすべてバイオディーゼルに転換しました。大手リテーラーとして全トラックを転換した初の企業となるそう。トラック台数は1,000、この結果年間7500万ポンドの二酸化炭素排出量を減らし、これは年間7500台の自家用車の排出総量に当たるとしています。
燃料コストは上がるが(これを英語でコストペナルティと表現しているところがおもしろい)、これは正しいことなのだ、が担当役員のコメントです。
ホールフーズ、自然エネルギー、そしてブランディング
この記事にあるようにセイフウェイは風力発電の購入でも上位に入る企業で、もともと環境への取り組みは進んでいるんですね。今回のバイオディーゼルへの転換はその一環ということになります。
ホールフーズは風力発電に変えた直後に、レジ袋に印刷してしっかり宣伝してましたが、セイフウェイはトラックにバイオディーゼル使用車であることをちゃんと書いてやはり宣伝するようです。
さて、バイオディーゼルについてあまり知らなかったのでいろいろ調べてみました。
確かに自然に優しい。
でも植物を原料としていて、ああこれも食料インフレに影響するんだろうなあと漠然と感じたのでした。また森林伐採につながるという懸念もあるそうで、これで世界はクリーンになるなんて手放しでは喜べないんだろうなあ、ともなんとなく思ったのでした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:21 AM | | トラックバック (0)
January 9, 2008
[セイフウェイ] カルフールでOオーガニックを販売
セイフウェイのPB、Oオーガニックをカルフールが台湾で販売するそうです。
アジアと南アメリカでの販売を検討しているとしていたのですが、なんとカルフールを流通チャネルとして使うということだったのですね。
カルフールは他国での販売については今のところノーコメントなのですが、'アジアと南アメリカ'という文言はカルフールを想定しているものと考えざるを得ませんね、これは。
英ブーツがPBをターゲットとCVSで販売してます。
店舗ではなく商品で他国に進出する、良いPBを持っていればそういう選択肢もある。
日本の小売企業のPBも、そのくらいのレベルに達して欲しいものだなと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:49 AM | | トラックバック (0)
January 4, 2008
[クローガー] インドに不動産事業で進出か
クローガーの幹部がインドでジョイントベンチャー設立を目的として複数の企業とコンタクトを取っていることを業界誌が報じました。クローガーの目的は不動産開発か購入にあるのですが、インド市場を総体として理解することも目的の一つであることを指摘しています。
とすると、小売事業による進出も視野に入れているかもしれないということですね。
アメリカのスーパーマーケットは、クローガー以下ほとんどの企業が北米以外のグローバル市場に興味を示してきませんでした。唯一の例外がイギリスに進出したホールフーズですがまだ出たばかり、食品リテーラーとしてはウォルマートとコストコが海外に出てますがピュアなスーパーマーケットではないです。大きなアメリカ市場だけで満足し切ってきたということじゃないかと思います。
アホールド、アルディ、デレーズ、そしてテスコと、アメリカには海外からどんどん流入してきていて、アメリカ企業はこの海外からの攻勢をずっと受けて立ってきただけだったわけでして、今回のニュースは彼らもようやく重い腰を上げたかという印象が強いです。今後に注目したいですね。
クローガーにはもう一つニュースがありまして、携帯電話と銀行口座をリンクさせテキストメッセージを利用しての決済のテストを開始するそうです。プラットフォームの名称はMocapay、同じ名前の会社が運営しています。仕組みは、買い物中にでも携帯からMocapayに携帯電話でPINコードをテキストメッセージとして送ると認証コードが返信され、これをレジで伝えて入力すると口座から引き落とされるということだそう。
Mocapayはすでに30社と契約しているそうです。
これ、ちょっと面倒っぽいですね。テキストメッセージを送り、受け取り、レジで申告するわけですから、日本の携帯電話を使った決済システムと比較すると工数がかなり多い。クレジットカード使用と比較しても、工数が多い。
総体としてアメリカのモバイルテクノロジーは遅れてますが、とくに決済メソッドの進化は遅いなあというのが、このニュースを読んでの印象でした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:07 PM | | トラックバック (0)
January 3, 2008
食品価格のインフレが購買行動を変える
今日のWSJ誌によると、季節調整済みのインフレ率が06年の2.4%増から、昨年は11月の時点で5.3%増となって、90年以来16年ぶりの上げ幅となっているそうです。
原因はいろいろ上げられています。ラテンアメリカで中流階級が増えて肉やミルクの少量が増えて飼料用の穀物が不足していること、06年のオーストラリアの旱魃がアジアへのミルク供給量を減らしていること、主要小麦産出国の不作で米国産小麦の需要が増えていること、バイオエタノール需要の増加、原油高による輸送コスト増、など。
この食品インフレがどう買い物に影響を与えるのか。低価格帯商品やプライベートブランド、ディスカウント型のグローサリーストアへのシフトが指摘されてます。
そしてこの食品インフレがスーパーマーケットにどう影響を及ぼすのか。商品単価アップによる売上増と、低価格志向による客単価ダウンと、2つが相互に絡み合いますから、予測は簡単ではないです。
この状況、日本も一緒じゃないでしょうか。日米同時に進む食品インフレが購買行動にどう影響を与えるのか、注意深く見守る必要があると思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:58 PM | | トラックバック (0)
December 20, 2007
[ホールフーズ] レジのポリ袋を来年早々に廃止
ポリ袋の全店廃止に向けて、本社があるオースティンの2店舗で使用をテスト的にやめたそうです。100%リサイクルの紙袋の使用だけとし、来年早々には全店へ水平展開する予定とのこと。
またエコバッグの使用を促すために、使用の際の値引きを5セントから10セントへと値上げするとしています。
どこが最初に取り組むかと思っていましたが、やはりホールフーズでした。たぶんポリ袋を使用しているどの企業も、業界の動きを横目で見ながら横並びしているように思っているので、ホールフーズの一歩リードといったところです。
これから他社がどう動くかですね。
ちなみにホールフーズで何回かエコバックを使っているのですが、値引きしてもらったことがありません。たぶんレジのキャッシャ−が忘れてたんだと思う。5セント引くというルールを持っているということすら知りませんでした。まあ、そんなもんです。公式発表と店舗エクセキューションに乖離があるのはよくあることです^^;
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:09 PM | | トラックバック (0)
December 18, 2007
[ゼイバーズ] 故ムレイ・クレイン氏の功績
ゼイバーズはNYマンハッタンにある高級グローサリーストアとして有名ですが、この店舗の'顔'として活躍したムレイ・クレインという方が亡くなりました。84歳でした。
ドイツで生まれ、ホロコーストで家族を失い、ソ連で強制労働され、アメリカに移民してゼイバーズで働き始めたのが53年、94年の引退時には共同オーナーになっていた、という経歴を持った人です。
実はこの人を私は知らなかったのですが、NYでは有名だったようです。
この人の手によって、普通のユダヤ人向けのデリカだったゼイバーズが高級グローサリーストアへと進化したのだそう。また、ハイエンドの高級食材を扱いながら、依然ユダヤ人向けのド定番を置く、というアソートメントで一世を風靡したのだそうです。
それと、高級グローサリーの販売手法にロスリーダーと言う考え方を始めて導入した人だとあって、驚きました。高級なグルメ食品のそばで、トラッフルのチョコレートを赤字で売ったり、コーヒーやジャムの低価格PB、低価格デリを売ることで、ハイエンド+ロープライスというトレーダージョーズのようなモデルを確立したとありました。
ゼイバーズって日本の食品小売業界の人たちにとっては視察の定番のような存在で、僕もかなり訪問したことがあります。ただその価値がいまひとつ分からなかった。
今回の資料を読んで、ようやくどういうことなのかが分かりました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:05 PM | | トラックバック (0)
December 14, 2007
[セイフウェイ] PB商品Oオーガニックを外部販売
セイフウェイが自社PBであるOオーガニックを外部販売するそうです。外食卸のシスコと契約し外食チャネルで販売することがすでに決まっていて、またアジアと南アメリカでパートナーシップによる販売を考えているそうです。
Oオーガニックは現在300アイテム、昨年の売上高1億6400万ドルから今年は3億ドルとなる見込みで、大成功ブランドとなってます。
傘下のブラックホークがクローガーでギフトカードを販売 でも書きましたが、セイフウェイは現在本業以外でビジネスを立てることに熱心で、この件もおそらくその延長線にあるのではないかと思います。
Oオーガニックのポジションはプレミアムなのですが、セイフウェイはセレクトというこのポジションでの成功ブランドを持っていて、もともとPBの扱いに長けた企業です。セイフウェイのマーケティング担当トップが辞任 で書いたように、9年前にペプシからマーケティング役員を迎え入れて、メーカー並みのブランディングを実現してきました。単にオーガニックがトレンドだから、ではなくて、それなりの技術を持っているというわけです。
例えば、こんなチラシというか、カタログが我が家に届いてます。
ボンズのカタログ
ブランドからメッセージ性を感じる取ることができて、小売企業の単純なPBとは一線を画してます。
ところでCEOのバードは、小型店舗開発の噂を肯定したようです。フレッシュ&イージに難敵現る、となりますかどうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:28 PM | | トラックバック (0)
December 10, 2007
「セイフウェイ傘下のブラックホーク、プリペイドカードで急成長中」Vol.11,No.50
アメリカ流通eニュース
プリペイドカードというビジネスが存在する。紙の商品券をカードにしたものと思えば良い。例えばレジ周りなどに置いてあり、レジに持って行きお金を支払い、裏にプリントしてあるバーコードをスキャンすると登録され、後はお金と同じように利用することができるので、便利である。
一般的にはサードパーティ・プリペイドカード市場と呼ばれるが、この業界のトップがブラックホーク、次がインコムという企業。このブラックホーク、セイフウェイの子会社なのだが、急成長中で、セイフウェイにとっては孝行息子となりつつある。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:37 PM | | トラックバック (0)
December 5, 2007
[A&P] パスマーク買収を完了
A&Pによるパスマークの買収が完了しました。買収総額は6億6500万ドル。買収後の規模は、店舗数が450、売上高は94億ドル。
プレスリリースによると、NYのメトロポリタンエリアでリーディングシェアとなり、フィラデルフィアとバルティモアでシェアを大きく前進させる、となってます。現在出張中で資料がないのですが、たぶんマンハッタンを中心とした都市部ではシェア1位となるんでしょうが、ちょっと郊外に出るとストップ&ショップのシェアの方が高いと思います。
この買収劇、裏にはロン・バークルがいますね。最近はホールフーズとワイルドオーツをくっつけたし、古くはクローガーとフレッド・マイヤーの合併を実現させた流通業界のディールメーカーです。
ちなみに負け組み同士の合併で、効果に対する周囲の見方は冷ややか、1+1が2を超えることはたぶんないと私も思ってます。このA&Pと倒産したウィンディキシーの苦戦はまだしばらく続くでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:39 PM | | トラックバック (0)
December 4, 2007
[テスコ] 北カリフォルニアへの進出決定
アメリカの出店予定数を、来年早々に100店舗という目標数値から、09年までに200店舗と、数値を上方に動かしました。どうやら北カリフォルニアへの進出を公式決定したようで、Stocktonという地域に配送センターを建設する計画のようです。
発表された資料によると、この配送センターもロサンゼルス同様、1ヶ所が500店舗をカバーすると書かれているので、もうすでに1000店舗近い出店の絵を描いているということになります。
また、各店舗間の距離は2マイル(約3キロ)以内にする、とも資料には記されている。密集という表現がふさわしい。
ものすごいスピード感ですね。
競合が何かをやる前に、立地をいっきに制覇してしまおうという意図がひしひしと感じられます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:24 PM | | トラックバック (0)
November 29, 2007
[セイフウェイ] 傘下のブラックホークがクローガーでギフトカードを販売
セイフウェイ傘下でギフトカードを手がけるブラックホークが、クローガーと契約し年末までに販売を開始することを発表しました。
昨年のエントリーの、何でいまだに商品券なの? の写真にあるとおり、エンドにまとめて陳列するやり方で売るようです。
昨年のエントリーで書いたとおり、このギフトカード、かなり浸透しているんですが、この市場で高いシェアを持つブラックホークがセイフウェイの100%子会社であることは、アメリカの業界では有名ですが、日本ではあまり知られていないんじゃないでしょうか。
ブラックホークはセイフウェイにとって大きな収入源に育っていて、戦略的な位置づけも非常に高い。CEOのバードもかなりポジティブに見ている発言をしています。
さて今回のクローガーのスタンスなのですが、競合企業の子会社を儲けさせるわけで、太っ腹ですよね。ブラックホークがクリティカルマスを獲得してしまっているから、自分でやるには時すでに遅し、しかたないけど売れるから置こう、ということでしょうか。
日本ではたぶんこういうことは起こりづらいでしょうねえ。逆にいろんな企業があっというまに参入して、乱立して、歩調が乱れて各社ばらばら、という弊害が出そう(笑)
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:12 PM | | トラックバック (0)
November 28, 2007
[テスコ] 滑り出しの好調を強調
昨日、CEOのトム・メイソンが投資家を招いてのカンファレンスでの席上、オープニング後3週間の現在、滑り出しは好調で消費者の受けも良いとコメントしてました。とくにフレッシュフード(おそらく惣菜?)が受け入れられているとしています。
アナリストの一人はウォルマートがスーパーセンターを登場させて以来の影響があるだろうとし、一人は2013年までに売上70億ドルを超えると予測、全体としてポジティブなトーンです。
一方この投資家たちが店舗視察をしたようなのですが、これに合わせて出店に反対するグループが店頭でピケをはって示威行為をしたようです。テスコは労働組合の結成を拒否しており、食品労働組合が中心となっての反対運動が起こってます。
あと5年程度で売上70億ドルを超えるというアナリストの予測はかなり強気です。まだスタートしたばかりですから投資家に対しては明るい材料しか提供しないのでしょうが。そうなって欲しいという、希望が盛り込まれていそうな気がします。
競合企業が座して見ているとは思えませんしね。
セイフウェイもラルフスも、ウォルマートでさえ、小型店舗を開発するという噂がすでに流れてますし、簡単ではないと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:19 PM | | トラックバック (0)
November 16, 2007
[セイフウェイ] 商品の成分チェックのネットツールを提供
セイフウェイがロイヤルティカード会員に対して、過去の購入商品の成分をチェックできるネットツールを提供するそうです。名称はFoodflex。買っている商品の特定成分の含有量をチェックでき、どう修正すればよいかを提案してくれるのだそう。
例えば糖尿病の人が糖分含有量をモニターしたり、というような使い方ができるというわけですね。
高齢者が増えてゆく今後、こういうネットツールのニーズは増大してゆくことでしょう。ロイヤルティカードの副次的なサービス提供機能として、けっこう優れたアイディアではないかと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:33 AM | | トラックバック (0)
November 8, 2007
[テスコ] フレッシュ&イージー、グランドオープンに行ってきました
本日グランドオープンした、テスコのフレッシュ&イージー・ネイバーフッド・マーケットに行ってきました。
時間の制約で今日オープンした5店舗中の3店舗しか行けなかったのですが、3店舗ともほぼまったく同じレイアウト。ただし周辺住民のデモグラフィックや競合に応じて微妙にマーチャンダイジングや価格を変えているように見受けました。
凄かったのが、ダウンタウンに最も近いGlassell Parkの店舗。お客があふれて、入場制限してました。他の2店舗も一杯入ってはいましたが、入場制限するほどでもなく、たぶん都会に最も近いということでプレス関係が多かったからかもしれません。周囲では労働組合の人たちがビラを配っていたりして、かなり騒然とした雰囲気でした。
さてフォーマットです。落ち着いたらまた見に行ってじっくり考えようと思っているのですが、今日の思考はこんな感じです。
1、店舗運営やマーチャンダイジングに関しては、アルディ、トレーダージョーズ、セブアロットとほぼ同じ設計思想である。
2、しかしこの3社が客層を絞りきっているのに対して、テスコはほぼ万人向けである。
こう考えると、このフォーマットは アメリカには存在しないんじゃないでしょうか。
詳しくは販売革新に執筆する予定です。
>>店内写真を3枚、R2Linkに載せてます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:18 PM | | トラックバック (0)
November 6, 2007
[テスコ] フレッシュ&イージー、一号店をソフトオープン
8日のグランドオープンを前にして、本日一号店をソフトオープンさせた模様。業界誌が報じました。グランドオープン時にシステムがちゃんと動くよう、事前に店舗をオープンさせて確認するためのようです。
場所はHemet、リバーサイドという地域ですが、パームスプリングスが近いかなりの田舎です。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 7:05 PM | | トラックバック (0)
November 5, 2007
[テスコ] 価格戦略はEDLP
今週8日に4店舗をロサンゼルスにオープンさせるテスコが、EDLPを価格戦略とすることを明らかにしました。クーポンもロイヤルティカードも使用せず、チラシは2週間に一回だそうです。
ということは、オペレーションをかなりシンプルに抑えるということです。アイテム数も少なそうですし。トレーダージョーズやセブアロットといったバリューDSに近いような気がします。
オープニングが楽しみです。
ちなみに、オープニング準備中の店内を撮影したビデオをYoutubeにアップして、これをプレスリリースで公開するという、なかなかおもしろいことをやってます。
a sneak peek at fresh & easy
たぶんアメリカの流通業界では、このビデオ、いまごろどんどんバイラルしてると思います。アメリカでも日本でも、1号店のグランドオープニングに向けてYoutubeを利用する小売企業なんて初めてじゃないでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:12 AM | | トラックバック (0)
October 11, 2007
【テスコ】 グランドオープニングは11月8日
9日付けで出されたプレスリリースによると、ロサンゼルス、オレンジ、リバーサイド、サンバナディノの4地域で6店舗を、11月8日に同日オープンさせるそうです。オープニング11月1日説と、フェニックスで一号店をあけるという説と、いろいろ錯綜していたのですが、やっと確定しました。
ロケーションはまだ明らかになってません。
CEOのサー・テリー・リーヒーは来るのか、来るならどの店舗か、というのが私の個人的な現在の興味です。
リボンカットなどやるのかな。
今のところ、年末までにラスベガス、フェニックス、サンディエゴを含んで30店舗、2010年までに350店舗を予定しているようです。配送センターも作ってしまいましたから、投資に対する経済効率を考えるとこの店舗数はコミットするでしょう、おそらく。
さて、同じく小型店舗を展開しようとしているファミマですが。
ファミマ!!に行ってきました
繁盛フォーマットをいまだ作れていません。というか、なぜ売れないのかを総括し、売り方や商品を大きく変えるという修正を、はたで見る限りにおいてはあまりやっていない。
店舗数も縮小した模様。
配送センターまで作り、350店舗をコミットしようとしているテスコとの違いはいったいなんでしょう。
テスコは、実に10年以上もアメリカにオフィスを持ってずっと調査してきている。
さらに、ホームステイまでしてアメリカ市場を知ろうとしている。
そして、倉庫を借りて実際に店舗を作って実証実験までやっている。
恐ろしいほどのプラグマティズムです。
徹底的なリアリズムと言いかえても良い。
米ファミリーマートにこのスタンスがあったのかどうか、じゃないかと思ってます。
両社、実に対照的です。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:34 PM | | トラックバック (0)
September 26, 2007
テスコが出店予定数を増やし、98店舗に
アメリカですでに50店舗の出店を予定していたテスコですが、さらに追加で48店舗の出店予定地を手当てしたことが分かりました。当初の50店舗は、ロサンゼルス、ラスベガス、フェニックスでしたが、今回の48店舗はロサンゼルス近郊のリバーサイドとサンバナディーノに集中しているようです。
このリバーサイドにDCを建設しており、効率を考えて周辺にクラスターを作ることを目的として、この48店舗を集中させるように思います。
リバーサイドとサンバナディーノは総称としてインランド・エンパイヤと呼ばれますが、この地域は現在開発が進んでいて人口が増えています。ロサンゼルス中心部の地価が高騰したため外側へ外側へと住宅が広がっていて、その中心となっているのがこのインランドエンパイヤです。
少し走ると砂漠、土地にはかなり余裕があり、出店ロケーションの手当ても楽なのでしょうが、しかしいっきに48店舗というのは、桁が違います。
来年早々には北カリフォルニアにも出店を開始するプランもあるそう。
まるで絨毯爆撃のようですね。
資本力の違いをまざまざと感じます。
ちなみに一号店舗は11月オープンの予定のようです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:43 PM | | トラックバック (0)
September 24, 2007
小売チャネルで伸びる調理済み食材
Prepared Mealとは、家で食べるための調理した食材のことです。一時期ブームになって今はもうほとんどアメリカでは使われなくなったHMRという表現もあります。
日本語だと惣菜でしょうか。英語ではお弁当も含まれているので、正確ではないかもしれません。
過去2年間の小売チャネルにおけるこのカテゴリーの成長率が、外食チャネルの成長率を上回っていることが、シンクタンクの調査によって分かりました。
小売チャネルの成長率は5%、外食チャネルは3%、でした。
参考までに、Prepared Mealのフォーマット別シェアは、コンビニ54%、スーパーマーケット32%、マスリテーラー11%、ウェアハウスクラブ3%となっています。
個人的には、アメリカのコンビニが売っている惣菜系って非常におそまつなので、54%というシェアには結構驚いてます。ホットドッグなどの軽食シェアが高いということでしょうかねえ。
さて小売チャネルが伸びている理由ですが、外食と比較して価格が安いこととが指摘されています。プラス、近くて便利というコンビニエンス性でしょうね。
またウォルマートに対抗して、各社ともに惣菜系に力を入れていることも背景としてあるかもしれません。主通路の外側(日本では壁面でしょうか)を強化することでウォルマートと差別化するスーパーマーケットが多く、その結果が出てきた可能性があります。
ちなみに、小売チャネルのPrepared Mealの品質がここ数年間に向上しているとは正直思えないので、「おいしくなった」という理由は当てはまらないかもしれません。各社が強化しているのは、品質よりもむしろ拡大だと考えています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:06 PM | | トラックバック (0)
September 7, 2007
セイフウェイも小型フォーマット開発か?
セイフウェイのCEO、スティーブン・バードが証券会社主催のカンファレンス二ヵ所で今後の見通しやプランについてスピーチをしています。
○消費減退によって売上成長がスローダウンする可能性はあるが利益は落とさない。コスト管理には最大の注意を払っている。ライフスタイルフォーマットへの改装は年末までに全体の60%となる予定。長期的に3-4%の既存店成長率を見込んでいる。
>大手スーパーマーケットとして年間3〜4%の既存店成長を長期的に維持すると言うのはかなり強気なのですが、業界史上かつてないほど巨額の設備投資で改装を続けてますから、そのくらいを見込まないと合わないとも言えます。改装直後は数値は上がるが、その後はかなり落ちるとする見方もあって、これについては予断は許しません。
○テスコに対抗するために小型店舗の開発を考えている。テスコが考えているフォーマットが本当に成功するためにはPBを一杯売らなければならない。アメリカの消費者に調査をしたとして、セイフウェイ、テスコ、ボンズの、どのPBの認知度が高いと思うか?比較にならないだろう。
>バードはテスコの成否はPBがカギだと考えているわけです。これは一つの視点として重要だと思います。
○2〜3年間のスパンで、スーパーマーケットに関連する周辺ビジネスを開発してゆく。5年前に開始したプリペイドカードのブラックホークは現在北米最大となり、オーストラリア、フランス、ドイツ、メキシコ、英国にも進出を開始している。
>あまり知られてませんが、リテール各社の店頭で売られている商品券代わりのプリペイドカードは、セイフウェイの子会社が取り扱っています。レストランも開発しましたし、多角化がキーワードのようですね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:49 PM | | トラックバック (0)
August 31, 2007
小型店舗ブーム?
ワイルドオーツ買収が決まったホールフーズが、ワイルドオーツ本拠地のコロラド州商圏における戦略を昨日打ち出しました。
ロッキーマウンテン地域23店舗の価格を下げる、2010年をメドに全米最大となる73,000sqf(約2,000坪強)の店舗を開発する、等々、いくつか項目があるのですが、その中に、ホールフーズ・マーケット・エキスプレスという新フォーマットを実験するというのがありました。
面積18,500sqf(約520坪)の現ワイルドオーツ店舗を、HRM系の惣菜やデリ中心の、言ってみればコンビニエンス型にしてみるとのこと。
おそらく一つには、500坪程度の今のホールフーズにとっては小さい面積をワイルドオーツは一杯抱えており、これをどう使うかという目的の中で、こういうアイディアが出てきたのだろうと思っています。
ただテスコのフレッシュ&イージーを視野に入れているのではないかという指摘もある。テスコは進出フォーマットについて健康志向をうたってますから、ホールフーズが小さめの店を作ると、確かにぶつかるのかもしれない。
ウォルマートも小さい店を開発するかもしれませんし。
アメリカはちょっとした小型店舗ブームです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:28 PM | | トラックバック (0)
August 24, 2007
ホールフーズの買収プラン
連邦控訴裁判所がFTCによる控訴を退けて、ホールフーズの買収プランに再びゴーサインを出しました。
すでにエントリーしましたが、控訴裁判所はFTCによる控訴を認め、FTCとホールフーズ/ワイルドオーツ双方から意見書の提出を求めていました。
このFTCによる意見書の内容に、地方裁判所による決定を覆すに十分な論旨に欠いていた、と控訴裁判所が判断したことになります。
最高裁までもって行くことはないようなので、これで買収は公的にOKとなったわけです。
APが報じたところによると、地方裁判所の93ページにのぼる決定書には、マッケイによるヤフーへの匿名書き込みなどについては一切触れていなかったそうです。
誰が何を言ったではなくて、あくまでも客観的な事実に基づいて判断を下された、と公正取引専門の弁護士がコメントしています。
ということで、ワイルドオーツは買収されることとなりました。
裏で絵を描いたロン・バークルの想定どおりとなったわけです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 7:28 PM | | トラックバック (0)
August 20, 2007
ホールフーズの買収案件、FTCが控訴
先週末に地裁から出たワイルドオーツ買収に対する許可に対して、FTCが控訴しました。連邦控訴裁判所はこれを認め、買収に対して猶予を設定、水曜日までにFTCが訴状を提出し、これに対して木曜日までにホールフーズとワイルドオーツ側が回答する、というスケジュールとなっています。
ものすごいスピード感ですね。
早く決めてしまおうという意思を感じますが、この手のビジネス案件はやはりこうあるべきでしょう。
だらだらと長引かせるのは、よくありません。
ということで、本件まだ予断を許しません。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:36 PM | | トラックバック (0)
August 17, 2007
ホールフーズの買収プランにゴーサイン
ホールフーズによるワイルドオーツ買収プランにゴーサインが出ました。
FTC(連邦取引委員会)が買収プランに異議をとなえ、連邦地裁で争われてきた案件ですが、昨日地裁が問題なしとの裁決を下しました。
FTCには緊急控訴といった手段がまだ残されているようで、来週早々までの猶予期間にアクションを起こす可能性があるようです。これが無かった場合に、M&Aは成立することになります。
裁判官は93ページの意見書を作成しているのですが、ホールフーズの社外秘が含まれており、一般には公開されていません。従って、許可の判断を下された経緯については、現時点では不明となっています。
おそらく、近いうちにメディアに出てくることでしょう。
今回の買収プランに対するFTCの差止請求に関して、私は一貫して根拠が薄いと主張してきましたので、そのとおりの結論が出たということになります。
FTCはここ数年大型M&Aを認めてきてまして、ここでいきなり認めないとすると不公平感が強く残ります。
過去の、M&Aに緩やかなポリシーから一転して政治的な方向転換があって、ちょうどそこにホールフーズがはまってしまった、というようになんとなく感じているんですが、考えすぎかな。
さて興味深いのはこれからです。
とりあえず、ヘンリーズとサンハーベスト35店舗をスマート&ファイナルに売却することはプランとして存在する。またワイルドオーツ30店舗を売却する予定であることがFTC提出の資料から漏れて問題化したりしてますね。
あとは、合併作業なのですが、ホールフーズは過去M&Aで成長してきた歴史があり、ノウハウはありそうなので、スムーズに行くんじゃないでしょうかね。
参考までに、過去のエントリーをまとめておきます。
ホールフーズがワイルドオーツを買収
ホールフーズによるワイルドオーツ買収に暗雲
ホールフーズ対FTC
ジョン・マッケイの匿名投稿
マッケイの謝罪
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:55 PM | | トラックバック (0)
August 10, 2007
クローガーによるオーガニック新ライン
クローガーがプライベートセレクション名でオーガニック商品を65アイテム導入すると発表しました。
ミルク、パスタ、スナック、冷凍ワッフル、ピーナッツバターといったグローサリーで、オーガニックセクションに分離してアソートせず、普通のカテゴリーに入れ込んでいく予定だそうです。
クローガーはすでにナチュラリー・プリファードというラインでオーガニックPB300アイテムを所有していますが、普通のグローサリーセクションでプレミアムブランドのポジションで売るために、新たなブランド名を作ったということのようです。
オーガニックをPBとして展開するスーパーマーケット企業はかなり増えてきてます。競合が激しくなっていて、このおかげでホールフーズの急成長にもブレーキがかかってきたとも言われている。
やはり、ホールフーズによるワイルドオーツ買収にノーサイン出したFTCの見解は、今回に限っては、市場の現状と離れているなと思わざるを得ない。何か、政治的な理由があるのではと疑わざるを得なくなるのです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:33 PM | | トラックバック (0)
August 8, 2007
パブリックス、抗生物質を無料化へ
パブリックスが7種類の抗生物質を無料で調剤するプログラムを開始することをリリースしました。
この7種類は業界用語で言うといわゆるド定番にあたる抗生物質だそうです。14日分の処方に限定。一種類だけ32ドルぐらいと高めだが、あとはおおよそ4〜10.50ドルぐらいの薬だそうです。
これは端的に言って、ウォルマートが先鞭をつけた$4ジェネリックに対抗するものです。$4ジェネリックには多くの企業が追随しましたが、抗生物質を無料にするというのは初のことで、広告効果はかなり期待できるものと思います。
ただし、ウォルマートに追随して同社も導入した$4ジェネリックプログラムをひそかに中止していることを地元紙が報じた模様。知事を同席させてのニュースカンファレンスを開催して無料抗生物質プログラムを発表する一方、$4ジェネリックプログラムのストップには触れていないようです。
パブリックスはこのプログラム中止について公的にまだ認めていないのですが、もし事実だとすると、おそらく、$4ジェネリックと抗生物質をてんびんにかけ、抗生物質のほうがインパクトがあると読んだのでしょうね。
アメリカの店頭ベースでの薬価をめぐる競合は、かなり激しいものがあります。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:06 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
July 20, 2007
マッケイの謝罪
昨日テスコが正式リリースで、ロサンゼルスエリアに12店舗をオープンする予定であることを公式発表しました。場所と日時は不明ですが、たぶん調べれば分かることでしょう。グランドオープンに向けて、着々と準備が進んでいるようです。
さてホールフーズのジョン・マッケイが自身のブログでヤフーへの匿名投稿について公式謝罪し、取締役会による内部調査が始まったことによりアップデートを一時中断するとしました。
マスコミが大きく騒いでいるので、とりあえず謝っておこうということでしょうかねえ・・・。悪い意味ではなく、いい意味で、マッケイが本当に反省しているとは私には思えないのですよ。
本日のWSJ紙がマッケイについて特集してました。マッケイの生い立ちから、創業、成長、買収と、インタビューをベースにして書いてあって、なかなかおもしろかった。
気に入った部分がいくつかあります。はしょりながら簡単にメモします。
ホールフーズの商圏であるダラスにワイルドオーツが出てきたため、報復のためワイルドオーツの本拠地があるコロラド州ボルダーに店を出し、価格を意図的に安くして攻撃した。 このときマッケイはワイルドオーツの創業者に、リスクという名称のボードゲームを送りつけ、中のメモには「備えあれば憂いなし」と書いてあった。
これはすばらしい。競合とはこういうものです。ウォルマートのサム・ウォルトンやホームデポのバーニー・マーカスにも同じような逸話があります。
ホールフーズは大きくなったが、クランチーでカウンターカルチャーな文化を持っているというイメージを維持している。
クランチーというのは、パリパリとかジャリジャリした、といった滑らかではない状態を意味してます。カウンターカルチャーと合わせて、なにかこう、きしみながら体制に反抗してゆくようなイメージをいまだにお客が持っているということです。店員にタトゥーを入れている人をよく見かけるのですが、店員自体がそれを体現しているわけです。
マッケイはいまでもしばしばサンダルやショートパンツで仕事している。
常識で動く人ではないということです。これもすばらしい。
ナチュラルフード信望者のあいだでは、マッケイをビル・ゲイツやスティーブ・ジョブスと比較することは珍しいことではない。彼は業界のロックスターのようなものだ。もし彼が辞任するようなことになったら、業界は大切なビジョナリーを失うことになるだろう。(業界誌編集長)
こういう思いを経営層も共有しているのならば、マッケイが解雇されるということはないと思うんですけどねえ・・・。
SECが法に抵触していると判断したなら仕方ないでしょうが、つまらないマスコミの扇動でこういうユニークな経営者が辞任に追い込まれることだけは避けたいところだと、少なくとも私は思ってます。
>>明日より一週間ほど旅に出ます。エントリーが不規則になりますが、ご容赦の程を。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:41 PM | | トラックバック (0)
July 19, 2007
ラッキーの復活
北カリフォルニアにスーパーマーケットのラッキーが戻ってくることになりました。
まずちょっとヒストリーを書きますと・・・。
ラッキーはサンフランシスコ近郊を発祥とするスーパーマーケットですが、1号店は1935年にオープンしてまして、もともとは由緒正しい老舗です。
その後1988年にアメリカンストアズが買収し、このアメリカンストアズを1998年にアルバートソンズが買い、アルバートソンズはこのラッキーをすべてアルバートソンズ名に転換してしまったため、ラッキー名は消えてなくなりました。
このアルバートソンズが資本買収され分割された後に、セブマートというローカル企業が北カリフォルニアの130店舗をアルバートソンズLLCから買収。そのうちの41店舗をセブマートとし、72店舗をラッキーに変え、5店舗を閉鎖する、というのが今回セブマートが明らかにしたプランです。
残りの12店舗はネバダエリアにあり、今後6週間以内にどう変えるかを決めるとしています。
およそ9年近くのブランクが、店舗名復活にどう作用するのか。
なかなか興味深い実験じゃないでしょうか。
ついでながら、セブマートのラッキー運営方針がおもしろいので、付け加えます。
1、セブマートの基本戦略である、低価格と、お客が望む商品とサービスを提供する、を踏襲する。
2、ロイヤルティカードは導入しない。COOいわく、「カードは信頼置けない。すべての顧客は等しく大切だと信じている。なぜ選別し、リワードする必要があるのか。すべてのお客に同じ価値を提供すべきだ」
3、店舗ごとにプロダクトミックスは変える。
4、レジに3人並んだら新しいレジをオープンさせる、"Three's Crowd"ポリシーを復活させる。
>>ロイヤルティカードのくだりが気に入りました。日米ともに猫も杓子もという感がありますが、私はへそが曲がっているので、こういう流れに掉さす方針が好きです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:50 PM | | トラックバック (0)
July 18, 2007
南カリフォルニアのスーパーマーケットストライキ回避
04年に勃発したストライキは記憶に新しいところですが、労働契約の更新時期が再び訪れ、企業と組合が1月から交渉を続けてきたのですが、ようやく折り合いがついたようで、契約内容を批准する方向で組合が動き出しました。
今週土曜日に実施される投票で、最終結果が出ることになります。
企業側とは、アルバートソンズ(スーパーバリュ傘下)、ラルフスイ(クローガー傘下)、ボンズ(セイフウェイ傘下)で、カバーされる店舗は785店舗、6万5000人が対象となっています。
交渉が決裂し、歩み寄り・・・というプロセスを繰り返してきていて、途中ストライキに入るのではという観測が流れたこともありました。
しかし私が得た情報だと、基本線は合意にあったようで、たぶんないだろうと予測してました。つらい思いは二度とゴメンだという思いは、組合員側にも経営側にもあったのではないかと推測しています。
投票で最終決定したわけではないので予断は許しませんが、とりあえずみんなほっとしているのではないでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:48 PM | | トラックバック (0)
July 13, 2007
ジョン・マッケイの匿名投稿
ホールフーズの創業CEO、ジョン・マッケイによるヤフーファイナンスへの匿名投稿が論議を呼んでます。
マッケイが99年から06年にかけて、ヤフーのファイナンシャルフォーラムで、匿名で自社や競合企業についてのコメントをしていたようなのですが、これがFTCに提出した資料の中にあり、マスコミが発見して大騒ぎしているんです。
「ホールフーズがワイルドオーツを買うか?いまの価格じゃ買わないね」
「ワイルドオーツはいまに倒産するだろう」
「経営陣は何をやっているのか分かっていない」
というようなことを書いていたのだそう。
おそらく裁判所から関連全資料の提出を求められ、マッケイが自主的に出したものと思われます。
ホールフーズは公式コメントで、「書かれているコメントのほとんどは無関係なことである」とし、マッケイは自身のブログで、「楽しいからやっていただけだ、匿名で書くやりかたは多くの人がやっているあたりまえのやりかただ。自分を分かるように書いたこともない」、と説明しています。
論議となっているのは、これが裁判所の決定にどう影響を及ぼすのかという点と、ホールフーズそのもののイメージがどうなるのかという点です。ほとんどの論調はネガティブ、つまりFTC側に有利となり、ホールフーズのイメージは悪化する、というものでした。
個人的な感想としては、実にマッケイらしいなと。マッケイは型破りな人ですから。こういう人だから、ホールフーズのようなモデルを創業できたのだと思います。
創業CEOが匿名とはいえ経営者が一般人とネット上でどんどん意見交換する。時代はますますフラットになり、情報伝播スピードは飛躍的に早くなる。これがウェブ2.0時代というものでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:11 PM | | トラックバック (0)
July 3, 2007
テリー・リーヒー卿 vs 渥美俊一
ちょっと過激なタイトルですが、こういうことです。
6/28のウォルーストリートジャーナル紙がテスコCEOのテリー・リーヒー卿の独占インタビュー記事を掲載していたのですが、これがなかなかおもしろい。テーマは海外進出で、もちろん米国に関する話がメインなのですが、ついでに日本について話しているので、はしょらず訳します。
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日本市場は非常に難しい。バリューシステムという意味において非常に良い意味での顕著な特徴を持った社会だからである。そして消費者はとても自信に満ちている。
(カルフールのように)大きく入って行くことはしない。(市場が)複雑であることは分かっていた。(アメリカ同様に)日本でも、日本の家に住み、3年間を調査に費やしている。
我々のフォーマットを持ち込むようなことはしない。カルフールはフランスのハイパーマーケットを持ち込んだ。我々はコンビニエンス業界に属する小さなジネスを持ち込んだが、これは日本の買い物環境にぴったりだと思っている。日本では小さいことが美しい。西洋のような、広い、大きい、エキストラバリュー、は日本では機能しない。
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さて一方興味深いのは、チェーンストアエイジ誌6/15の20ページ、「今なぜ小型SMなのか不可解」で渥美俊一さんが、小型SMに対する疑問を呈してます。「どう考えても150坪や200坪の小型SMを計画することは、品揃え上も作業システム上も無理なことなのです。それは世界で、すでに実証済みの経験法則だからです」と語っている。
つまり、リーヒー卿は日米同時に小型店舗に勝機を見出し、これに対して渥美さんは'違う'と言い切っているわけです。
外野として見ちゃってますけど、おもしろいですよねえ。
商売人が正しいか、コンサルタントが正しいか。
数年後には結果が出ることでしょう。
少なくともアメリカにおいては、小型店舗に対する回帰現象という一つのトレンドがあり、、トレーダージョーズやセブアロットなど小型SMが実際急成長してますから、150坪や200坪の小型SMが無理だというロジックはあてはまりません。
>>7月4日が国民の祝日(独立記念日)のため、5日と6日と合わせて休暇をとります。じっくり充電し、来週月曜日から再開します!
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:52 AM | | トラックバック (0)
June 28, 2007
セイフウェイがレストランをオープン
サンフランシスコエリアでオープンさせたそうです。名称はCitrine、Oオーガニックといった自社ブランドを使用したメニューを提案するとのこと。また店内で提供する予定の惣菜をこのレストランでテストするようなことも考えているそう。
ウェッグマンズは店舗内で本格的なイートインを提供してますし、さほど珍しいことではないと思うのですが、ナショナルチェーンが一歩踏み込んだことに価値があるのでしょうね。
カギは相乗効果にあるわけで、成否の行方には注目でしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:18 AM | | トラックバック (0)
June 21, 2007
ホールフーズ対FTC
ホールフーズが、傘下にあるヘンリーズ(29店舗)とサンハーベスト(8店舗)を、ワイルドオーツ買収が成就した場合に売却する準備があることを明らかにしました。
予定している売却相手はアポロマネジメント・・・有名なバイアウト企業ですね。
さてホールフーズのCEOジョン・マッケイは、ブログで今回の買収の正当性をきっちりと説明しています。おそらく小売業界広しと言えども、上場企業のCEO自らがブログで書き、しかもコメントを許しているというのはマッケイだけじゃないでしょうか。
さすが創業者。こういう人だからこそ、ホールフーズと言う極めてユニークなビジネスモデルを作り上げることができたのでしょう。マッケイと言う人がどういう人なのか、垣間見ることができると思ってます。
おもしろいのは、FTCに噛み付いている点です。
どうやらマッケイはワイルドオーツ買収について、取締役や経営陣に「これで競合が永遠に無くなる」的なコメントをしていて、これがFTCになんらかのルートで漏れて、FTCはこのコメントを問題視する書類を法廷に提示している。
これに対してマッケイは、「もし競合をなくすことが本質的に悪い、または間違っていることならば、FTCは永遠に買収を許すべきではない。ほとんどの買収案件は競合を市場からなくすこと目的としているからだ」とブログで反論している。
最近普通のSMがオーガニックを強化してます。我が家でも、毎日食べる乳製品にオーガニックを求めることが多いのですが、わざわざホールフーズに行く必要が無くなってしまっている。
つまり、ワイルドオーツをホールフーズが買収したところで、競合が無くなるということはありえず、長期的に見た場合、おそらくホールフーズは徐々に売上を落としてゆくだろうと私は感じてます。
つまり、FTCの言っていることには無理があり、マッケイは正論を吐いていると私は思うわけです。
そして、このように正面切って噛み付きつつ、一方で買収できたら37店舗を売却する用意があると妥協案を提示している。
実にしたたかな交渉戦略じゃないでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:30 PM | | トラックバック (0)
June 8, 2007
フレッシュ&イージーのファザード
昨日書いたテスコのフレッシュ&イージーですが、どういうファザードになるのか、ホームページでラフなデザインが今日から紹介されています。
外光を可能なかぎり取り入れて消費電力を減らすといった環境を意識したデザインにする、トレーダージョーズやウォルグリーンよりも面積は大きい、というようなことが書かれてます。
フリースタンディングモデルなので、日本にオープンしたエキスプレスとは印象が違うようですね。またウォルグリーンよりも大きいということは400坪ぐらいはありそうで、かなり昔アメリカに存在した近隣のグローサリーストアの復活、といったところのような気がしてます。
今日フェニックスのローカル紙では、初期のオープニング店舗数を20店舗から27店舗へと増やし、最終的には50店舗を超えるということを言っているようです。"We want to be in every neighborhood,"、ありとあらゆるところに出たい、というようなことをアメリカベースのマーケティング担当者、Simon Uwinsという人が言ってまして、ものすごい出店意欲を感じます。
ちなみに上記のテスコの記事はこの人が書いてます。
>>明日より9日間の長期出張となります。NY→トロント→シカゴ→ベントンビル→ダラス。時間を見つけてアップデートしようと思っていますが、若干の遅れはご容赦下さい。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:40 PM | | トラックバック (0)
June 7, 2007
ホールフーズの英国進出
昨日書くのを忘れましたが、ホールフーズはイギリスに1号店をオープンさせてます。
リンクがいつまで有効か分かりませんが、写真をいくつか。
ホールフーズのサイト
クリックすれば写真が見れます。
環境とかロハスとかこの分野では先を行っているヨーロッパに、まったく遅れを取っているアメリカの企業が進出したというところに、おもしろ味みを感じているのは私だけでしょうか。英国小売企業としては片腹痛い、といったところじゃないかな。
今年末にはテスコがアメリカに進出するわけですが(10月から11月にかけてじゃないかと巷間言われはじめている)、こちらも環境とかフレッシュさを前面に出しており、ホールフーズが持っている市場に食い込む可能性が高い。
米英の食品小売バトルという新しいテーマが浮上してきたように思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:38 AM | | トラックバック (0)
June 6, 2007
ホールフーズによるワイルドオーツ買収に暗雲
2/22に発表があったホールフーズによるワイルドオーツの買収ですが、FTC(連邦取引委員会)が認めない方針で、訴訟を起こす予定であることが報じられました。
まずは2/22の記事を参考までに。
ホールフーズがワイルドオーツを買収
FTCにはbureau of competitionという独占を監視する部門があります。直訳すると競争局、企業間の適正な競合を促すことからこういう名称がついているのですが、いかにもアメリカならではですね。
ここの部長がコメントしてます。「もしホールフーズがワイルドオーツを飲みこむことを許すと、価格が高くなり、品質が悪くなり、消費者の選択肢が減る」
競争が阻害され、ホールフーズの思うがままになる、ということですね。
ステープルズによるオフィスデポの買収プランがご破算になったのが98年のことでした。
WSJ紙によると、02年から05年にかけての買収案件ストップ事例は過去20年間最低だったのだそうです。政府が企業活動になるべく関与しない共和党政権の経済ポリシーの影響とされているのですが、昨年のワールプールによるメイタッグ買収を許可してしまったことがターニングポイントになったそう。つまりちょっと甘すぎたので、たがを締めようとポリシー転換をし、これにちょうどホールフーズ案が引っかかってしまったということです。
論点は、果たして独占につながるのかどうかにあります。
証券会社による予測によるとナチュラルフード市場は460億ドルで、両社の売上高を足すと単純に占有率は15%となり、数値は決して高くは無い。それと、ホールフーズもワイルドオーツもすでに半分はスペシャリティ型スーパーマーケットであり、またクローガーやセイフウェイなど普通のスーパーマーケットがオーガニックをどんどん強化しており、両社が一緒になったところで競争がなくなるわけでは無い。
それと、「価格が高くなる」というコメントがありますが、もともとやたら高いのがホールフーズで、それを承知でお客は買い物をしているわけで、これが少しぐらいまた高くなってもあまり影響は無いんじゃないかとも思うんですね(^^)
ホールフーズは法廷で戦うことを公式にリリースしてます。
行方に注目です。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:41 PM | | トラックバック (0)
June 5, 2007
買収後のアルバートソンズ
ウォルマートが出店スピードの減速を発表して以来、証券会社数社がレーティングを上げ、株価もけっこう上がりました・・・実に現金なものだな、なんてことを思います。
今回の戦略シフトは明らかに株主を意識してますから、まさにその通りなんですが、でもアパレルの売れ残りはまだあって店頭でクリアランスやっている状態ですし、既存店てこ入れの成果はまだはっきり出ていないわけです。
しばらくして、「既存店はどうなんだ?」なんてことをまた言い出すんだろうなあ・・・。
さて、昨日ミネアポリスのローカル紙、Minneapolis Star Tribuneがスーパーバリュとアルバートソンズに関する記事を掲載したようです。
アルバートソンズの買収は非常にうまくいっていて、アルバーートソンズ従業員もハッピーだ、という論旨です。
基本的に、旧アルバートソンズの不採算商圏はすべてバイアウト企業に行きましたから、スーパーバリュには立て直すという課題がない。
加えてこの買収をウォール街が評価してスーパーバリュ株価が上がっていて、アルバートソンズ株を保有していてM&Aによってスーパーバリュ株を手にすることになった旧アルバートソンズ社員がいまのところ喜んでいる、ということもどうやらあるようです。
本部集中化を急ぐスーパーバリュが抱えるリスク、でも書いたように、つまずく可能性はまだ秘めていて、まだしばらくは静観したいというのが私の見方です。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 8:23 PM | | トラックバック (0)
May 30, 2007
ウェッグマンズのスタンプラリー
NYのローカル紙がウェッグマンズのパートタイマーによるユニークなツアーを報じました。
バッファロー市内のある店舗の20歳台の若いパートタイマー4人が、ウェッグマンズの全70店舗を訪問することを計画、5州にまたがる店舗をネット上のマッピングサービスでプロットし、5月18日に出発し、4日間で達成したのだそうです。
会社側は出発直後まで知らなかったが、出発後に各店舗の郵送用スタンプを押すスペースをプリントしたた'パスポート'を作成してあげて、全店舗には告知をして行脚の旅がスムーズに進むよう手配。各店舗では記念写真を撮り、食事を提供するなどの便宜を図り、最後の店舗ではケーキを用意して祝ったのだそうです。
この話を聞いて思ったのは、ウェッグマンズという企業が持つ文化というか、雰囲気というか。そういうことをパートタイマーに思い立たせる点が凄い。愛されているのを感じます。
まあ、店舗数が70店舗とアメリカにしては少な目というのもあるでしょうが。ウォルマートなどのように店舗数が4桁クラスの企業では、そう簡単に全店舗訪問するわけにはいきません。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:12 PM | | トラックバック (0)
May 29, 2007
ウォルマートがくしゃみをすると・・・
本日のWSJ誌がウォルマートをネタとしていたのですが、タイトルは「Wal-Mart Sneezes, China Catches Cold」、つまり『ウォルマートがくしゃみをすると、中国が風邪をひく』、でした。ウォルマートの衣料が不振に陥っていることはすでに記事にしましたが、これが中国の衣料製造業者に影響を及ぼしているという内容で、ウォルマートからの発注が止まってしまって困っている工場の様子が描かれていました。
ウォルマートの中国からの輸入量は全米輸入量の10%を越えているという話もあり、ウォルマートが不振に陥ると確かに中国に影響は出ることでしょう。グローバリズムの進行具合はこんなところで実感できるというわけですが、ウォルマートレベルになると影響も大きい。
右の写真はロサンゼルスのディスカウントストアで先週撮ったものです。黄色いのがクリアランス、結構目立ちました。ただ店舗によってはクリアランスを全然していない店もあります。売り切ったのか、または最初からメトロ7やジョージMEを置いていなかったのか。偏りがあるようです。
こういう失敗を糧にしてしまうのがウォルマート流、しばらく在庫過多で苦しみそうですが、どう乗り越えられるのかにこれからは注目じゃないでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:44 PM | | トラックバック (0)
May 21, 2007
セイフウェイのマーケティング担当トップが辞任
セイフウェイのマーケティング部門のナンバーワン、ブライアン・コーネルが6月1日を持って辞任すると10日に発表がありました。後任はまだ決まっておらず、暫定的にCEOのスティーブン・バードが統括するとのこと。
この人はペプシのエグゼクティブから9年前に移籍し、セイフウェイの戦略転換のうちのマーケティング領域で功績のあった人でした。具体的にはスーパーマーケット業界に典型的な価格訴求型のマーケティング戦略から、ブランド訴求型のマーケティングへのオーバーホールを指揮したのでした。
すべてはウォルマートとの価格競争を回避するためです。ターゲットをベンチマークしているとバードがコメントしたこともあります。
Ingredients for Lifeをブランドマントラとし、この言葉を中心としてセイフウェイをブランド化しようという試みであり、リモデルを進めているライフスタイルというプロトタイプも、オーガニック強化も、すべてこのブランディング戦略の一環というわけです。
ブランディング戦略としては非常にオーソドックスな、しかしそういうこととは無縁で来たスーパーマーケット業界としてはなかなか新
鮮なやり方じゃないかと思っています。
さて右の写真は最近我が家に送られてきたボンズ(セイフウェイ傘下)のチラシなのですが、ちょっと驚きました。チラシというよりも小冊子、またはカタログに近い。イメージが前面に出ていて、価格訴求は一切なし。グローサリーと、デコアなどのファニシング系の商品をカップリングさせるなど、食品にこだわらず'健康'とか'豊かな生活'といったものを売ろうとしている姿勢を凄く感じるものでした。
セイフウェイの業績は良くなってきていて今のところこの戦略は成功を収めています。コーネルの辞任は、とりあえず道は作った、ということなのかもしれません。そのマーケティングのトップが辞任し、今後の方向性がどうなるのか、注目したいと思っています。
※参考までに他の数ページをボンズのカタログにアップしておきました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:27 PM | | トラックバック (0)
May 15, 2007
FMIがあげるSM業界が抱える課題6つ
FMI(食品マーケティング協会)がコンベンションに合わせてFood Retailing Industry Speaksという研究冊子をリリースしました。
昨年のが非会員だと170ドル、ちょっと高くて買うのをためらいます(^^)
06年の業界平均の売上高成長率は5.3%増、既存店成長率は4.0%増と、ここ数年でもかなり業績の良かった年だったそうです。この冊子を読んでいないので詳しくは分かりませんが、大手スーパーマーケット企業の業績が改善していることは事実で、これが全体を引っ張ったのかもしれません。
この中でアメリカのスーパーマーケット業界が直面している課題として6項目が挙げられているようです。
1、ヘルスケアに関わるコスト
2、クレジット/デビットカードの手数料
3、エネルギーコスト
4、雇用問題
5、テクノロジーへの投資
6、食品の安全
1と2がトピックとして俎上に上がる機会が多いと感じてます。とりわけセイフウェイのCEOスティーブン・バードが率先して健康保険制度の改革を政府に迫るなど、1は重要課題として認識されているのですが、これはスーパーマーケット業界に限らず、小売業界を越えて米国企業全体が抱える課題と言うことができます。
タイプが違いますが、日米ともに医療保障制度に問題を抱えていることに変わりはありません。。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:49 PM | | トラックバック (0)
May 10, 2007
増収減益とネットイニシアチブ、ホールフーズ
ホールフーズが第1四半期の業績を発表、11.5%増収の一方、11.2%の減益と、増収減益の決算でした。既存店成長率は昨年同時期の11.9%から6.0%へと半分近くにまで落ち込みました。
減益の主因は、今年初頭に6店舗をオープンさせたコストなのですが、しかし競合にもCEOのマッケイが言及し、環境が少しずつ厳しくなりつつあることをうかがわせています。
『普通のスーパーマーケットがオーガニックの品揃えを拡大するにつれ競合が厳しくなってきている、その結果、過去のように経済のスィングと無関係にいることができなくなってきている』
ちょっとひねった言い方なのですが、過去は競合が無かったので経済の状態とは無関係に好調を維持できたが、いまはそうではなくなりつつある、という意味でしょう。
ウォルマート、クローガー、セイフウェイと、どの企業もオーガニックセクションを広げていて、ホールフーズもそろそろ厳しいだろうと言われてきただけに、今回の決算はビンゴという感じです。一人勝ち状態もそろそろ曲がり角に来ているように感じます。
ただ四半期ですから、今後を見守る必要はあります。
ところでこのホールフーズ、料理番組のネット配信を始めました。
Secret Ingredient Video Blog
最近はほとんど書いてませんが、CEOのマッケイがブログ書いたりして、ホールフーズはこういうネットサービスに最近力を入れはじめてます。おそらく対象としている消費者層の使用率が高いということと、業界に先駆けることによるイメージアップを意識しているのでしょうね。
ところで、この番組、YouTubeにも載せるそうなのですが、ちょっと検索したら、おもしろいビデオがありました。R2Linkの方に載せておきましたので、興味のある方はどうぞ。
ホールフーズの店内ビデオ
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:19 PM | | トラックバック (0)
May 7, 2007
ミニSMへの挑戦:ジャイアントイーグル版
リージョナルベースのSMとして日本で知られる企業は、パブリックス、HEバット、そしてウェッグマンズじゃないかと思います。いっぽう、意外と知られていない優良企業がジャイアントイーグルです。
(加えるにレイリーズですが・・・)
このジャイアントイーグルが、店舗面積14,000sqf(394坪)のミニスーパーマーケットを先週オープンさせたようです。名称は、ジャイアントイーグル・エキスプレス。
資料によると、青果、精肉、惣菜、DVDレンタルキオスク、写真現像センター、となっているのですが、驚いたことにファーマシーも併設していて、そして外にはガソリンスタンドが設置されている。
営業時間は24時間、365日、価格は近隣のレギュラーフォーマットと合わせるとのこと。
ファーマシーまで併設してますから、ドラッグストア業界にも影響を与える可能性があるし、当然のことながらコンビニエンスストアにも影響を与える。
なかなか興味深いフォーマットです。一度見てみたいものです。
ミニSMは、私の記憶ではあちこちのSMがトライし、いつの間にか消え、ということを繰り返してます。大型フォーマットの方がROIが高く、投資先として小型店舗に魅力が無かったというのが大きいと思ってます。
でも今回は、テスコという競合要因が発生しており、ジャイアントイーグルの開発動機もテスコに影響されたことは間違いなく、ひょっとすると確定フォーマットになるかもしれません。
すでに報じたように、ロサンゼルスのラルフスや、ウォルマートにさえ小型店舗開発の噂がたっており、この分野はにわかに活気付いてきました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:15 PM | | トラックバック (0)
May 4, 2007
不採算店舗を利益に変える
アルバートソンズの資本売却の相手が、スーパーバリュ、CVS、そして金融グループの3つに分かれていたことはご存知のことと思います。
このうちの金融グループには、バイアウト企業の他にリート(REIT、不動産投資信託)のキムコリアルティが含まれていました。キムコは商業不動産の中でもショッピングセンターに特化した企業ですが、リーシング、デベロッピング、バイアウト、そしてプロパティマネジメントと、すべてのサービスを提供する総合リートです。
アルバートソンズの場合はこのうちのバイアウトで、つまり不採算店舗を買い取り、なんらかの手を施し、可能な限り高く転売してキャッシュ化する、ということをやっているわけです。
このキムコが四半期の業績発表の中でアルバートソンズについて言及、5100万ドルの投資に対して5600万ドルの利益をもたらした、とコメントしています。つまりバイアウトした果実をもう既に手にしたということなわけなのです。そのスピードもさることながら、しっかり利益を出しているということを確認すると、バイアウトが持つ機能というものを再認識せざるを得ません。
利益が出せるなら、なぜスーパーバリュは一緒に買わなかったのだ、という質問があるかもしれません。またはアルバートソンズはなぜ自分でそれをしなかったのだ、という質問もあるかもしれません。
前者について答えると、小売企業にはそこまでのノウハウがないのですね。店をビルドすることはできるが、スクラップすることは難しい。または価値を極大化してスクラップすることはもっと難しい。プロだから利益を出せるというわけです。
後者についても答えは似ていて、他で利益が出ているとなかなか撤退に踏み切れないものなのですね。優良企業のアルバートソンズといえども大量の不採算店舗を抱えていて、スクラップできなかったということです。
この点は、メーカーも同じ。ブランドをどの時点でスクラップするかという明快な基準をあらかじめ持っているメーカーは、ほとんどいないでしょう。
これがバイアウトの価値です。
スチールパートナーズのように口だけ出す投資企業のおかげで日本ではネガティブな印象がとても強いのですが、再生型のバイアウトにはそれなりの機能と価値があるのです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:54 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
May 3, 2007
ついに決まったUSフードサービスの売却先
アホールドがUSフードサービスの売却を決めたのは昨年の11月のこと、およそ半年で売却先が見つかりました。
03年に会計粉飾が露呈したのがこのUSフードサービスで、10億ドルにのぼる修正を余儀なくされ、親会社が倒産寸前にまでいったことは記憶に新しいところです。
そして買収するのはKKRを中心とした金融コンソーシアム、総額は71億ドルだそうです。
・・・またまたバイアウトの登場です。KKRはイギリスでブーツの買収を決めたばかり、その前はダラーゼネラル、オーストラリアでは一度破談したコールズの買収に動いているそうですから、世界ベースで大型企業の買収を続けています。
バイアウトに流れ込んでいる資本のボリュームは近年急増していると言われているのですが、ここまで続くと、その事実を実感せざるを得ません。株式市場に流れる資本の相当部分が、バイアウト業界に流れているであろうことをひしひしと感じます。
ところでUSフードサービスは、外食卸として全米2位という、大企業でもあります。
アホールドが買収したのは2000年、小売向け物流とのシナジー効果を求めたと言われましたが、けっきょく効果が出ないことが分かってしまった。またオランダに外食卸を所有しているそうで、グローバルシナジーも求めたらしいのですが、これもだめだった。
そして親会社から業績に対して相当なプレッシャーがかかって、粉飾決算してしまったというのがストーリです。
たぶん、数年後に再上場するんじゃないでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:23 PM | | トラックバック (0)
April 30, 2007
ホールフーズによる新イニシアチブ、ローカルサプライヤーを育成せよ
23日にリリースされた新プログラムによると、年間に1000万ドルをコミットし、ローカルの農家に有利なローンを提供することで、ローカルサプライヤーの育成をはかっていくとのこと。すでに5つのサプライヤーが選ばれ、これから増やしていくとしています。
このローンプログラムのメリットは、低金利、資格審査の簡素化、低手数料、数ヶ月から10年まで期間の選択肢が多い、といったところで、つまりローカルサプライヤーの育成が主眼であるためこれで儲けることは度外視するということです。
このプログラムはどうやら、ローカルサプライヤーの商品を店頭で増やそうとする戦略の一環のようです。例えばローカル地域で配達を生業としている小さな酪農農家からミルクを仕入れて売る、というようなことを強化しているのですね、すでに。
ローカル仕入れの価値は、長距離輸送にかかる燃料コスト削減、長距離輸送用パッケージの簡素化、といったメリットに加えて、お金がローカルで循環するという効果があります。どれも、ホールフーズのコンセプトに合致するものです。
さらに、おそらくこれが最重要ポイントだと思うのですが、オーガニックを強化している普通のスーパーマーケットやウォルマートに対する新たな差別化にもなる。
バイイングパワーとか、SCMとか、効率化とか、グローサリー業界一般で言われていることとは対極に位置する取り組みで、ホールフーズならではじゃないかと思っています。
蛇足ながら、同社はハワイ進出を決めたようです。日本人が目にする機会もこれから増えることでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:12 PM | | トラックバック (0)
April 19, 2007
コンビニ業界総利益高を上回るカード手数料
先週、全米コンビニエンスストア協会(National Association of Convenience Stores )が発表したところによると、コンビニエンスストア業界全体によって支払われる総カード手数料が、業界全体の総利益を上回ったのだそうです。金額にすると66億ドルに達したそう。
ほぼ同じときに、食品マーケティング協会(FMI)が現在10の州で提案されている規制案についての概要をリリースしたのですが、カード業界に対するコメントはかなり辛らつで批判的な内容でした。
双方のリリースのタイミングには意図的なものがあるように思います。。
アメリカの小売業界とカード業界の間のテンションは明らかにかなり高くなってきているようです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:14 PM | | トラックバック (0)
April 15, 2007
テスコのフレッシュ&イージー、HPをアップデート
アメリカ進出を決めたテスコは、数ヶ月前にアメリカ向けのサイトをオープンしていたのですが、情報を掲載した本格的なものではなくてあくまでも暫定的なものでした。たぶん13日からじゃないかと思うのですが、これが一新され、一応情報が掲載された普通のサイトにアップデートされました。
http://www.freshandeasy.com/
概要を書いたファクトシートもあったのですが、意訳しながら抜書きしてみると...。
○これから5年間かけて4億ドルを投じる。
○フェニックス、ロサンゼルス、ラスベガス、サンディエゴ市場で、今年の後半から開店を始める。
○店舗面積は1万sqf(280坪)以下とする。コンビニエンスな買い物のために意識的に店舗サイズは小さくしている。
○エルセグンドの本社ですでに150人を雇用している。一号店の開店以降、2500人以上の雇用を提供する。
○現在建築中の配送センターにはソーラーパネルを設置する。
○すべての店舗にはLEDを使用するなどエネルギー効率が10%ほど良いクーラーを使用する。
○小さな地域を商圏とし、店に通う時間を節約する。
○フレッシュで栄養価の高い食品を提供することでヘルシーな食生活を支える。
○プライベートブランドには、トランス脂肪酸や添加物を使用しない。
後半部分は環境を意識したステートメントになっていて、進出する地域をなるべく刺激しないようとしている意図を感じます。
テスコは今まではほとんど具体的に何も出してこなかったので、ようやくカタチが見えてきたような印象を持ちました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:00 PM | | トラックバック (0)
April 10, 2007
クローガーがバイアウトの噂を否定
大手バイアウト企業がクローガー買収を考えていると、先週の金曜日にWSJ紙が報じました。日本でも翻訳文がニュースとして掲載されていました。バイアウト企業として名前が出てきた会社は、KKR、ブラックストーン、TPG等で、単独かまたはコンソーシアムを組んで買収をオッファーする可能性がある、としてます。
不採算店舗の清算によって利益を上げられるとバイアウト企業は目論んでいる、という論旨でした。
これに対してクローガーのCEOデイビッド・ディロンが昨日、完全否定するメッセージを社員に対して送りました。
このクローガー、果たして魅力があるのかどうか。この企業、もともとレバレッジ比率の高い企業なのですね。だからここでさらにレバレッジをかけて買収して、おもしろいのかどうか、よく分かりません。
また株価は現在高値圏にありますから、いま買収する価値があるのかどうか。
クローガーは6年前から、ファイナンシャルトリプルプレーと称し、営業キャッシュフローの3分の1を負債の返済、3分の2を株の買い戻しと配当、にあてるというイニシアチブを継続しています。
その分、設備投資が犠牲になっていて、店舗の老朽化が進んでいる。クローガーのリモデルレートは19年で、10年以内、できれば6〜7年と言われている現在、非常に遅いのです。
この古い店舗にバイアウト企業は興味がある、と言うことでしょうかねえ。
ただ最近の大手バイアウト企業の資金量を考えると、あながりありえない話でもない。株価が落ちたら、この噂、再燃するかもしれません。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:46 PM | | トラックバック (0)
April 6, 2007
ラルフスが新フォーマットを開発?
業界誌が噂として報じました。フレッシュフェアの名称を冠したアーバン型で、仕事の行き帰りの通勤者を狙って惣菜を拡充した店舗だそう。テスコの進出を意識しているのではないかということです。
「ウォルマートがコンビニに進出?」で書きましたが、ウォルマートも刺激されてこの市場を狙っている可能性があります。
攻撃は最大の防御なり。
保守的なアメリカのスーパーマーケットが先手を打てるのかどうか、注目してよいでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:39 PM | | トラックバック (0)
March 26, 2007
本部集中化を急ぐスーパーバリュが抱えるリスク
少々旧聞に属しますが、3月12日にスーパーバリュが、以前ベストバイが本社として使用していたエデン・プレイリーのオフィススペースを借りる契約をしたと伝えられました。
両社ともにミネアポリスに本拠を構えていまして、ベストバイは02年に同じミネアポリスのリッチフィールドという町の大きめのビルに引っ越していました。
スーパーバリュによると、主にアルバートソンズのマーチャンダイジングと(つまり商品部)とマーケティング機能をここに集約するようです。
さて同社はもともと傘下のSMはそれぞれ独自に運営させていて、本部で集中管理するということをしてこなかったのですが、アルバートソンズの買収を期に、ミネアポリスにすべてを一気に集約しようとしているのですね。
新設されたCMO(Chief Marketing Officer)というポジションも、ここで全部を統括して管理しようとする試みであるわけです。
当初の予定は3年間なのですが、おそらく2年間くらいで集約を終えるとしているようです。
この2年間と言うタイムフレームなのですが、少々リスキーなのです。
悪い例がセイフウェイ、良い例がクローガー、セイフウェイは1年間で集約して大失敗し、クローガーは今ようやく少しずつ本社に集中させ始めて、業績を大きく落とすと言うことを回避しています。
スーパーバリュがセイフウェイを反面教師として捉えているのならば良いのですが・・・。
この件、ちょっと長くなりそうなのでメルマガにしようかななどと考えてます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:31 PM | | トラックバック (0)
March 20, 2007
アルバートソンズLLCが新サイトをオープン
スーパーバリュが買収せず、バイアウト企業が買収したアルバートソンズLLC(業界ではニューアルバートソンズなどと呼ばれる)が新しいホームページをオープンさせました。
企業ロゴが白抜きで、オリジナルと微妙に異なっていることが分かります。またタグラインが'It means a great deal'となり、スーパーバリュ/アルバートソンズの'Crazy about food'と分けています。
ただチラシ用のページでは両者共用のゲートウェイとなっていたりして、消費者に対しては'微妙に違う'という程度の差別化で済ませているように感じます。やはり違う会社だということをあまり出したくないのでしょう。
このアルバートソンズLLCがこれからどうしたいのか、相変わらず見えてきません。バイアウトしたからには必ず出口戦略があるはずで、上場か売却の2つしか選択肢はない(と思う)。
上場はスーパーバリュとバッティングしますのでほぼ不可能(だと思う)、とするといずこかのチェーンストアに売却するのか、とするとどこなのか。そして売却してずっとオリジナルチェーンと共存させるのか。またはどこかの時点で店舗名を変えるのか。
噂すら立っていませんので、現経営陣とバイアウト企業のみぞ知る、という状況なのです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:39 PM | | トラックバック (0)
March 14, 2007
復調の兆しが見えてきた大手スーパーマーケット
クローガーが第4四半期と通年の業績を発表しました。通年で売上高が15%増、純利益高が36%増と、双方ともに二桁成長でして、ここ数年調子が悪かったスーパーマーケット業界としてはかなりの良い数値でした。
コメントによると、主要商圏44ヶ所のうち36ヶ所、ウォルマートスーパーセンターと競合する32商圏のうち26商圏で、シェアが上昇した、とのこと。ウォルマートに負けていないということを強調しています。
今年初頭に「クローガーCEOが好調を強調」という記事を載せましたが、手ごたえを感じていたのでしょうね。
また、昨日に銀行主催でNYで開かれたカンファレンスではセイフウェイのCFOが、ライフスタイルプロトタイプへの改装の結果が好調で、シカゴのドミニックス、テキサスのランドールズとトムサムも調子が上がっている、という趣旨のことを言ってます。また買収も視野に入れていると発言している。
同じカンファレンスでスーパーバリュのCEOノッドルは、アルバートソンズ店舗の改装で3〜5%の既存店の成長を見込んでいると語っています。
三社ともに好調を強調していて、これがほぼ同時に出てきたことにおもしろさを感じてます。ウォルマートの既存店成長率の低下とも重なっている。
底を打った、という表現が良いのでしょうか。一方的にやられてきた感のある米大手スーパーマーケットですが、反撃の糸口を見つけたというような印象を持っています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:31 PM | | トラックバック (0)
March 6, 2007
A&Pがパスマークを買収
スーパーマーケット大手のA&Pがパスマークを買収すると発表しました。買収は現金と株の交換方式、総額は負債の引き受けも含めて13億ドルとなる見通しです。
05年度末の時点でA&Pの売上高は約68億ドルで店舗数384店舗、パスマークは同じく42億ドルに141店舗、A&Pは売上ランクで11位という企業で、この買収によってひょっとすると10位以内となってHEバットクラスとなるかもしれません。
ただし重なる商圏が非常に多くて、50〜100店舗を売却しなければならなくなるという見方もあり、さらに利益の出ているロングアイランド商圏に売却プレッシャーがかかる可能性が高いという見方もあり、バラ色ディールとは言えないようです。
A&Pはおととしから戦略的な業務改革に取り組んでいて、一環としてカナダからの撤退、店舗の売却、経営陣の入れ替えなど、立て続けにイニシアチブを打ち出していて、今回の買収もその一つとしています。
しかし立て続けのイニシアチブの割には何も変わっていないという批判も多く、今回の買収プランに対しても冷めた見方が多いように感じます。
ちなみにA&Pの親会社はドイツのテンゲルマンでして、アホールド、デレーズ、そしてテンゲルマンと、ひょっとすると上位10社中3社が欧州勢ということになるかもしれません。
もうひとつちなみに、ホールフーズによるワイルドオーツ買収を演出したユカイパという投資企業(またはロン・バークル)がパスマークの大株主なのですが、今回に限っては満足しておらず、他のプレーヤーが登場してくるのではないかと言う見方もあります。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:09 PM | | トラックバック (0)
February 22, 2007
ホールフーズがワイルドオーツを買収
ホールフーズがワイルドオーツを買収するというニュースが発表されました。総額は負債の引き受けも含めて5億7000万ドル、ホールフーズ180店舗にワイルドオーツ110店舗が加わってトータル290店舗となる予定。
ワイルドオーツはここ数年業績が良くなくて売却の噂の絶えない企業でしたが、ユカイパというバイアウト企業が株を買い増して18%を所有し、暫定CEOが送り込まれるという状態になった時点で売却はほぼ決定的となってました。
焦点はどこが買うかという点に絞られていたのですが、いろいろな情報を総合するに私はクローガーだと思っていたので、今回のディールには結構驚いてます。
近年普通のスーパーマーケットがオーガニックを強化し、競合が厳しくなってきてホールフーズもそろそろ成長が鈍化するのではないかと言われてます。そのような中で、クローガーに買われてしまうのならば自分で買ってしまおう、攻撃こそ最大の防御、ということなのでしょう。
ワイルドオーツの店舗は今後、不採算店舗が整理され、採算が取れる古い店は改装されて、ホールフーズに変更されてゆく模様、オーガニック専門を標榜する専門スーパーマーケット企業は、チェーンストアとしてはホールフーズのみという環境となります。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:50 PM | | トラックバック (0)
January 16, 2007
クローガーCEOが好調を強調
クローガーCEOのデイビッド・ディロンに対するインタビュー記事を、年初にAP電が記事としたのですが、'今年は業績を上げる'、と好調さを強調する内容でした。
「価格を下げる努力をしつつ、買い物経験は高いものを提供する、この戦略に今年も固執する。過去数年とったこの戦略は間違いなく、今年はさらにお客にアピールできると思っている」。
クローガーのこの戦略をごく簡単に説明すると、価格競争しなければならないアイテムと、する必要のないアイテムを分け、前者についてはウォルマートに負けない価格を提供しつつ、後者ではウォルマートにないものを提供する、ということです。
クローガーは確実に業績が上向いてきてまして、この記事を読むと、経営者も手ごたえを感じているんだなと、改めて思うわけです。
またこういうコメントも。
「年末年始は競合企業も含めて自分であちこち買い物をして、買い物経験(Shopping Experience)とは何なのかについて自問自答した」。
経営者自身が店頭に行くことはとても大切だと私は考えているのですが、行くだけじゃなくて、売場に立つ、または買い物を自分でする、というさらに具体的につっこんだ行為が重要なわけです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:22 PM | | トラックバック (0)
January 2, 2007
曲がり角か・・・ホールフーズ
APが昨年末におもしろい記事を掲載していました。昨年一年間で株価が39%落ちた、投資家は成長のスローダウンを予想している、と。
この視点は見過ごしていました。
すでに何度か取り上げていますが、ホールフーズは非常に強いんですね。年末に知人を呼んでホームパーティをやったのですが、ホールフーズで食材をしこたま買い込んだら、300ドル近くなって、目が飛び出ました(笑)
おそらく同じ量を買って、トータルは普通のSMの1.5倍近いでしょう。
それでも、皆喜んで買っている(私は喜んでないですが・・・)。
これは、強い。
さらに同社は昨年3月に、2010年までに売上高が2倍の120億ドルになるという予測を出していて、こういうことを総合すると、ホールフーズはいまだ絶好調、という見方をしてしまうわけです。
しかし、投資家はそう見ていない。
ホールフーズも成長の踊場にようやく到達しつつあると見てもいいのかもしれません。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:08 PM | | トラックバック (0)
December 18, 2006
「トランス脂肪酸は日本で規制されるのか?」Vol.10,No.51
アメリカ流通eニュース
トランス脂肪酸(Trans Fat)という食品成分が存在する。ウィキペディアによると、「構造中の二重結合の一部がトランス型になった不飽和脂肪酸。多量に摂取すると悪玉コレステロールを増加させ心臓病のリスクを高める、またアルツハイマーやアトピー性皮膚炎などの現代病の原因になるといわれ、使用を規制する国も多い」となっている。
マーガリンやショートニングなどの加工油脂に含有され、これを原料とする食品に含まれることになり、欧米で摂取量が多いとされる。そのため規制の動きが欧米で活発化していて、アメリカでは1月に含有量の成分表示が義務化されたのだが、さらに厳しい規制がニューヨーク市議会を通り、ひょっとすると全米へと波及するのではないかと言われている。
日本ではあまり問題化していないのだが、セブンイレブンやデイリーヤマザキが自主規制に乗り出すなど、徐々に取り組む企業が出始めている。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:55 PM | | トラックバック (0)
クローガーがトランス脂肪酸フリーのオイル使用に転換
トランス脂肪酸についてはすでに書きましたが〈Trans Fat(トランス脂肪酸)と世論と規制〉、スーパーマーケットのクローガーが、揚げチキンで使うオイルをトランス脂肪酸フリーに転換すると発表しました。
これはクローガー名の店舗だけではなくて、傘下の店舗(フード4レス、キングスーパー、ラルフス等)すべてで実施するそうです。
このトランス脂肪酸に関する動きはもうトレンドとなりつつあるようなので、これから取り組む企業がどんどん出てくることでしょう。
いまの私の興味はこれが日本に飛び火するのかどうかにあります。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:37 PM | | トラックバック (0)
December 7, 2006
クローガーに復活の兆し
クローガーが第3四半期の結果を発表しました。売上高が5%増、純利益高が15.8%増と、最近のスーパーマーケット業界では珍しい高い伸びを記録したのですが、さらに既存店成長率5%増という、他業態の成長企業のような強い数値を残しました。
資料によると、効果的な値下げ戦略、オーガニックやエスニックフード強化、非食品の強化、そしてサービスレベルの改善が功を奏したとしています。
私が店舗を見る限り相変わらずそれほど強い印象はないのですが、悪い店ばかりを見ているのかもしれません。シンシナチなどドミナンス商圏ではたぶん改善しているのでしょう。
セイフウェイも上向いてきましたし、ウォルマートにやられ続けていた大手スーパーマーケット企業も、そろそろ底を打って、反撃に出始めたというところなのかもしれません。
第4四半期の結果に注目したいと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:23 PM | | トラックバック (0)
December 5, 2006
テスコが新オフィスを公開
昨日テスコがロサンゼルスにオープンさせたオフィスにメディアを招待しました。LAタイムズが報じました。
オフィスの場所はエルセグンドという地域、空港から10分くらいのオフィス街なのですが、近隣にマンハッタン、ハモサ、レドンドというビーチ沿いの町が控えています。古いのですがここ数年不動産が高騰したエリアでもあります。
発表された内容をまとめると、今後5年間で20億ドルを投資し、南カリフォルニア、ラスベガス、フェニックスを中心に300店舗を建設する、来年の下半期までには1店舗目をオープンさせる、来年中に2,500人を雇用する、といったところです。
またすでにDC用地を確保し、物流がこなれてゆくに従って出店スペースを加速させるそうです。
文脈からは、今回の出店を一つのクラスターとし、ここを土台として他へ地域へ出てゆくことを考えているようですね。
またトレーダージョーズレベルの店舗面積で、小商圏のグローサリーストアを作ることを明言しました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:30 PM | | トラックバック (0)
November 27, 2006
「セイフウェイ復活のカギはAuthenticity」Vol.10,No.48
アメリカ流通eニュース
スーパーマーケット(SM)のセイフウェイが絶好調だ。数値がとてもよい。前年対比の伸びが、第1四半期の売上高3.2%増、純利益高8%増に続き、第2四半期が同じく6.4%増に83%増、第3四半期が同じく5.3%増に41%増と、最近のSM業界ではありえない数値がならんでいる。
この好調は、表面的には昨年から開始したマーケティングキャンペーンの成果なのだが、実は数年にわたる綿密な立て直し戦略に基づいたものなのである。その基本は、'Authentic Marketing'にある。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:51 PM | | トラックバック (0)
November 20, 2006
イーチーズが縮小へ
数年前に関係者から直接、調子が良くなってきたから拡大モードに入る、現在投資家を募っているところ、なんて話を聞いたのですが、アトランタ、ヒューストン、メリーランドから撤退し、ダラスの直営店舗とシカゴのライセンス店舗の2つだけとなるようです。
これ以上の情報がないのですが、ダラス店舗は繁昌しているように見えるのでダラスだけに集中するつもりなのか、それともこのままフェーズアウトなのか、よく分かりません。
SMとイートインレストランをマッチングさせるというコンセプト自体は、ウェッグマンズのような大成功フォーマットもあり間違ってない。要はバランスの問題かなと。
ミールソリューション全盛時に一世を風靡したフォーマットです。
もうひと踏ん張りして欲しいなと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:15 PM | | トラックバック (0)
November 16, 2006
10億ドルの店舗開発予算
スーパーバリュが10億ドルの予算を投入しての店舗開発プログラムを発表しました。
●生鮮売場〜青果/精肉/鮮魚/ベーカーリー/デリ〜の拡大
●Shop the World(世界の食品)の導入
●Wild Harvest(ナチュラル商品)の導入
●ファーマシーとHBCの拡充
改装にもこのプログラムは適用されます。
スーパーバリュが自社店舗の強化プランを打ち出せば打ち出すほど、卸としての取引先がかすんで行く印象を私は持ってます。今回も卸事業に対する取り組みはまったくありませんでした。卸事業をどうするつもりなのか興味津々といったところです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:34 PM | | トラックバック (0)
October 30, 2006
史上最強究極のコンビネーションストア、ウェッグマンズ
現在長期出張中です。昨日はワシントンDCに滞在し、今日はダラスへ移動しました。
ワシントンDCでは、バージニア州にあるウェッグマンズを訪問しました。このフォーマットは史上最強究極のコンビネーションストアだと私は考えていまして、このためにワシントンDCを訪問地として選んだもののようなのです。
ウォルマートをベンチマークする日本の小売企業は多いですが、企業哲学として低価格を指向しないのであれば、この企業をベンチマークしたほうがよほど良いでしょう。ただしウェッグマンズは価格もきちっと打ち出している企業ではありますが。
この企業をどう理解するのかについては、ぜひ私の研修やセミナーにご参加くださいませ。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:26 PM | | コメント (1) | トラックバック (0)
October 25, 2006
ウォルマート対スーパーマーケット、ジェネリック価格をめぐっての戦い、その2
HEバットに次いで、ウェッグマンズも100アイテムにつき値下げすると発表しました。
私の視点ですが、アメリカにはナショナルチェーンを凌駕する強いリージョナルスーパーマーケットが4社あります。パブリックス、HEバット、ウェッグマンズ、ジャイアント・イーグルでして、そのうちの2社が相次いでウォルマートの攻撃を受けてたったというわけです。
偶然ではないでしょうね、これは。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:20 PM | | トラックバック (0)
October 24, 2006
ウォルマート対スーパーマーケット、ジェネリック価格をめぐっての戦い
すでに2度ほど記事として載せましたが、ウォルマートがジェネリック薬を値下げし、ターゲットが追随し、ウォルグリーンとCVSはだんまりを決め込み、そしてウォルマートが展開州と品目数を拡大した、というのが今までの展開でした。
新たに展開する州にテキサスが含まれているのですが、サンアントニオに本拠を置くHEバットが反撃ののろしを上げました。詳細はというと・・・
My H-E-B RX Rewaersという名称のカードを発行し、使用すると500種類を5ドルに値下げ。
カード会員には、優先的な調剤スケジュール、無料の簡単な健康診断、メールでの情報提供などを提供。
ウォルマートの値下げ攻勢を受けて立った、最初のスーパーマーケット企業がHEバットということです。
ちなみに参考までに、ジェネリックとは日本だと業界用語でゾロ品、または後発医薬品と呼ぶそうですね。日本では普及が進まず、厚労省が大手のチェーンストアに聞き取りを実施する予定と聞いています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:32 PM | | トラックバック (0)
October 23, 2006
「顕在化するオーガニックのマス化に伴うリスク」Vol.10,No.43
アメリカ流通eニュース
ウォルマートがマンハッタンのタイムズスクェアに、23日と24日の2日のみの短期特別展示場を設置した。"Everday Green"と称する環境サステナビリティのデモンストレーション用途で、環境に優しい商品を陳列するなどし、サステナビリティ担当幹部がメディアに対してツアーを実施するのだという。
実は23日にウォルマートは来年のプランを発表するカンファレンスを開催しており、これに合わせて自社をアピールする目的で特設会場を作ったのだろう。
ウォルマートによる環境サステナビリティ・イニシアチブは、単なるリップサービスではなくてかなり本気だと私は思っている。その一環で、オーガニック商品を本格的に導入し始めたのは今年の初頭からだ。その目論見等についてはこのニュースでもすでにレポートした。
大手SMも強化中で、PB開発に力をいれ始め、例えばセイフウェイは'O'という名称で導入済みだがプレミアムブランドという位置づけでアイテム数は目視するだけでもどんどん増えている。
マーチャンダイジング上の取り組みだけでは無くて、スーパーバリュはサンフラワーという店舗名で小型のオーガニック専門店を新フォーマットとして開発している。
オーガニックはいわばアメリカのブームであり、このブームに乗って各社がニッチからマスへとこの急成長分野を引きずり出そうとしている。しかしながら、過去のニュースで少々触れたとおり、ニッチからマスへのプレッシャーによって、オーガニックが持つ本来の存在価値が失われるという懸念が出てきている。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:33 PM | | トラックバック (0)
October 12, 2006
卸ではなくなったスーパーバリュ
第2四半期の決算が10日に発表されたのですが、前年対比で売上高が約2倍、純利益高が約4倍と、好調さをアピールしました。もちろんアルバートソンズ買収による結果です。
この決算発表でひっかかったことが2つ。
1つ目はあるアナリストのコメント。
「この買収が確かなものだと考えている人が一杯いたとは思えないのだが、統合後の会社が利益を生み出すパワーを持っているということを少なくとも今期は再確認させてくれた」。
私としては、やっぱりみんな疑心暗鬼なんだということを再確認しました(笑)
2つ目は、決算報道のほとんどがスーパーバリュを業界3位のスーパーマーケットチェーンと称している点です。そう、スーパーバリュはもはやグローサリー卸ではないのですね。売上高比率を見れば明らかではあるのですが、そう報道されているのを見て認識を新たにしました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:36 PM | | トラックバック (0)






