Retailweb 日本で最初、しかも最大の専門棚卸サー ビス企業がエイジスです
HOME 流通eニュース プロフィール お問い合わせ
<<流通人をリンクする!>>-- R2Link



R2Link QR Code
R2Linkを携帯で!



カテゴリー


バックナンバー

メイン

June 18, 2010

[ウォルグリーン] CVSとの取引を継続

10日ほど前にウォルグリーンがCVS傘下のケアマークとの取引をやめることを決め、その数日後にCVSも対抗してウォルグリーンとの取引を中止することを発表したのですが、両社が歩み寄ったようで取引の継続で合意したことが発表されました。

合意の詳しい内容については報じられていませんが、両社ともにリスクが大きいため歩み寄らざるを得なかったのではないかというのがアナリストの見方です。

この報道で両社ともに株価が上昇、このウォール街からの反応からもバトルがもたらすネガティブな影響がどういうものなのかをうかがい知ることができます。


今回はとりあえず両社ともに矛を収めたわけですが、CVSケアマークとインディペンデントファーマシーの軋轢が無くなったわけではないですし、見えないところにいまだ火種は残っていると思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:16 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

June 10, 2010

[CVSケアマーク] PBMでウォルグリーンと決別

おとといウォルグリーンがCVS傘下のケアマークとの取引をやめることをエントリーしました。既存の顧客は引き続きOKだが、ケアマークにこれから加入する新規顧客はウォルグリーンを使用できなくなるという内容でした。

これに対してCVSケアマークが、早くて来月からウォルグリーンでの調剤を中止すると発表しました。
ウォルグリーンは既存の顧客はとりあえずOKとしてましたがCVSは来月からみんなダメということのようで、これはまあ言ってみれば、やるやらこちらもやるぞ、ということのようですね。

これによって影響を被る顧客は5,300万人にのぼるそう。
なかなか激しいですね。


限りなく垂直統合に近いM&Aでしたから、ああやっぱりこうなったかという印象です。これでCVSがどのぐらい売上を失うのか。

得をするのはPBM競合大手のメドコとエクスプレス・スクリプト、ということになりそうです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:14 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

June 8, 2010

[ウォルグリーン] ケアマークとの取引を中止

昨日まで一週間、某大手メーカーさんの研修コーディネートで出張でした。サンフランシスコ、サクラメント、サンディエゴの3都市で、サンディエゴではNACDS(National Association of Chain Drug Store) の展示会に出席してきました。
幹部と面談したのですが、話を総合するに、企業の業績はスローですが徐々に上向いてきているような感じがしました。

ちなみにテーマはHBC、ヘルスケアとビューティケアについて、私のセミナーもからめながら研修を実施させていただきました。


ということでアップデートが遅れてしまってます。先週はウォルマートの株主総会があってニュースが一杯あったのですが、資料を読み込んでから書きたいと思います。


今日はウォルグリーンの話。
ケアマークとの取引をやめるそうです。

ケアマークのビジネス、PBMについての詳細は省きますが、簡単に言うと企業や保険会社の調剤に関わる複雑な処理プロセスを請け負うサービスビジネスで、この業界の大手だったケアマークをドラッグストアのケアマークが買収したわけですね。
ところがこのビジネスは、ウォルグリーンやローカルドラッグストアなど普通のファーマシーと取引があるわけです。つまり競合のCVS傘下のPBMと取引しなければならないという状況が生まれていた。

ここでCVSが、他社が不利となるオファーや取引を始めて、昨年頃から批判がかなり出ていました。
実はCVS解体論も出ているくらいなんですね。

ウォルグリーンがケアマークとの取引をやめるということは、ケアマーク扱いの処方せんをウォルグリーンに持って行けないという意味になります。

ただし既存のお客はウォルグリーンで引き続き調剤できるようで、今後の新規の取引をやめるということのようです。


今回のウォルグリーンの決定は、ウォルグリーン自身がCVSの売上に与える影響に加えて、業界に与える影響もありそうでして、今後に注目です。


作成日: 2010/06/08(Tue) 15:46

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:36 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

June 4, 2010

[ウォルグリーン] 酒類の販売を復活

ウォルグリーンが酒類の販売を再開する予定であることをWSJ紙が報じました。昔は売っていたのですが15年ぐらい前に販売をやめたもので、これを戻すのはもちろん売り上げ強化にあります。
競合のCVSやライトエイドは結構売ってまして、アメリカではドラッグがお酒を売るのは常識的なこと、競合にみすみす販売機会を奪われていたわけですから、戻すことに無理はありません。


やめた当時、"健康を売るウォルグリーンは酒を売らない"と言っていたのを覚えています。さすがはリーディングカンパニーだ、と感心したものです。

でもウォルグリーンの広報は、当時やめた理由は酒売り場の維持が生産性を落としていたからだと説明してまして、ちょっと食い違ってます。

本当の理由は生産性だったんだけど、当時は格好の良い理由をあげていた。
今回はそれを持ち出すと格好悪いから、本当の理由をあげた。
ということかもしれませんね。


ちなみにウォルグリーンはウォルマートと同じようなマーチャンダイジングのオーバーホールをやってまして、新しいプロトタイプへの改装を進めているんですが、評判が今ひとつです。
今回の酒類販売の再開はこのてこ入れという意味もありそうです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:25 AM | | コメント (0) | トラックバック (0)

May 12, 2010

[CVSケアマーク] トム・ライアンが引退表明

CVSのCEO、トム・ライアンが来年5月の株主総会に引退することを発表しました。後任はラリー・マーロ。CVSは現在、店舗とPBMという2つの大きな事業を抱えているのですが、マーロは店舗サイドの総責任者です。

CVSは連結ベースでウォルマートに次ぐ売上高まで成長した大きな企業なのですが、その成長の大半を企業買収が担ってきたというユニークな企業です。
そしてそのディールを成功させてきたのがライアンなんですね。交渉能力が図抜けていて、業界でも有名な人です。
創業者ではないので、中興の祖、とでも言えばいいのでしょうか。

ですから、ライアンが引退するというのは、かなり大きなインパクトを持ったニュースなんです。

ケアマークとの合併がいったい正しかったのか。
実は分離させた方がいいんじゃないかという主張も出始めているんですね。

ライアンが作った壮大なビジョンの実現が、後任に託されるというわけです。


<追記>
現在ラスベガスにいまして、本日FMI2010に行ってきました。R2リンクツイッターに様子を少しだけエントリーしておきました。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 8:13 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

May 6, 2010

[CVS] アーバン店舗でコンビニエンス食品を拡大

ドラッグストアのCVSがアーバン(都市部)の店舗限定でコンビニエンス食品の拡大の実験を始めました。ここで言うコンビニエンスとはつまり総菜系のことです。
アーバンエリアの店舗は全体の20%とあるので、1,400店舗(総店舗数約7,000)が対象となっていることになります。

ドラッグストアの食品強化は今に始まったことではないのですが、ウォルグリーンが年初にいっそう強化するプランがあることを発表していて、CVSはそれを追うかたちとなっています。


ドラッグの食品にはお客の来店頻度を上げる目的があります。ただファーマシーを中心に置くアメリカのドラッグは日本よりもヘルスケアイメージが強く、加工食品はまだいいとして、生鮮を買うという購買行動はなかなか起きづらい。
だからメジャーな取り組みとなるため、やっているということがニュースになるわけです。

調達物流はマクレーンのような緻密な物流網を持った専門卸がいますから問題なし。つまりお客の認知度がカギを握ることになるのですが、日本のようにコンビニと組んでしまう手法を採らず、独自に行くのがアメリカのやり方と言うことができます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:53 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

April 2, 2010

[ライトエイド] 3年連続の赤字決算、今年の見通しもネガティブ

おとといライトエイドが昨年度の決算を発表したのですが、かなり悪い。

売上高は-2.4%減、最終利益高は5億668万ドルの赤字。昨年は29億1,542万ドルの赤字、これで3年連続の赤字です。既存店成長率は0.9%減。

今年の見通しも悪くて、既存店成長率は再びマイナス、利益も赤字の予測を立てています。

気になってバランスシートを見てみたのですが、欠損金が株主資本を上回っていて、結果として債務が総資本を超えてしまっている。知りませんでした。
ちなみに長期借入金の総資本に対する比率は63.6%です。

ついでにキャッシュフローを確認したかったのですが、表記方法がわかりづらくて今ひとつきっちりとつかめません。いわゆるという標準的な表記になってないんですね。わざと分からないように書いてあるのではないかと勘ぐってしまいます。

株価はこの10年近く10ドルを割り込んでいて、いまは1.50ドル程度、株価だけを見る限りでは、この企業はすでにウォール街から見放されてます。


ドラッグストアはそう簡単にはつぶれません。調剤という非常に強い核を持っているからですね。
ただそれもどこまで持つのか。

この企業、何が起こっても不思議ではないレベルだと思うんですけどねえ。


トゥイッターR2Link

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:56 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

February 17, 2010

[ウォルグリーン] デュエインリードを10億ドルで買収

デュエイン・リード@マンハッタンウォルグリーンが中堅ドラッグストアチェーンのデュエインリードを10億7500万ドルで買収するという発表がありました。

デュエインリードはニューヨークマンハッタンの主商圏とするドラッグストアチェーンで、総店舗数は257店舗、年商は18億ドル、ずっと業績は悪くて昨年は営業赤字だったようです。
ニューヨークのメトロポリタンエリアに257店舗を持っていて、極論するとこのドミナンスで延命してきた企業です。

2003年頃だと思いますが、Oak Hill Capital Partnersという投資会社にバイアウトされていたので、この投資会社が出口戦略としてウォルグリーンへの売却を選択したのでしょう。
カナダのロブロウの幹部をCEOとして招聘し、ロゴを変えり、新しいPBを導入したりと、立て直しを図っていた矢先のことでした。

ウォルグリーンはしばらくデュエインリード名を変えずに維持するが、どうするかはこれから考えるとしています。


さてこのデュエインリード、アメリカのドラッグストア業界では4位なのですが、3位のライトエイドの年商は263億ドルですから、その差は14倍以上あります。真ん中がすっぽりなくて、完全に上位集中しているのがアメリカのドラッグストア業界でして、これにさらに拍車がかかってしまった。
デュエインリードの上にしたロングスがCVSに買収され、この企業も買収されたとなると、次は7億1100万ドルのキニードラッグですから、アメリカでは残るはもうローカルレベルとなってしまいます。


じゃあドラッグ業界に競争がなくなってしまうじゃないか、となるのですが、実はウォルマートやクローガーが競合と言うことになるんですね。例えば調剤売上高でランクを作るとウォルマートは4位となりまして、おそらくかなり近い将来ライトエイドを抜いて3位となってしまうポジションにいます。
アメリカのドラッグ市場は、調剤も含めて極めて熾烈な競合環境にあります。


ちなみにウォルグリーンは今回の買収で、ロングスをCVSに奪われた借りを返したような感じですね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 9:50 PM | | トラックバック (0)

February 11, 2010

[GS1] リコールポータルにいっそうの参加を呼びかけ

GS1はサプライチェーンのグローバルな国際標準規格を設計し実施する国際組織です。分かりやすいのはバーコード、最近ではEPCglobalといってRFIDの世界標準化を研究するグループを組織してますね。

先週、FMI(食品マーケティング協会)とGMA(グローサリー製造業協会)が共同で開催したサプライチェーンカンファレンスで、GS1 USの上級ディレクターが、Rapid Recall Exchangeというポータルへの参加をとくに中小企業に対して呼びかけ、これをFMIがニュースとしてリリースしました。

このRapid Recall Exchangeとは、リコールが発生した場合にまず当事者(つまりメーカー)がリコール情報を通知し、これが関連企業(卸や小売企業)に速やかに知らされるという仕組みです。
現在登録企業数は144社、このうち通知を受ける企業が83社、通知する企業が61社だそうです。
ポータルがきっちり機能するためには可能な限りの参加者が必要なわけで、とりわけ中小企業の登録がまだ少ないのでFMIが広く参加を呼びかけたというわけです。ちなみに現在の登録数ですでに金額ベースで市場の85%をカバーしているそうです。

また近いうちに政府の管轄機関であるFDA(食品医薬品局)にリコール用のケースナンバーを送るインターフェースも開発するそうです。


私が今日これを取り上げた理由は、こういう業界をまたがった標準的な仕組みを作るがアメリカは本当に早いなと、ちょっと感心したからです。

動きが迅速な理由は簡単で、スーパーマーケット業界のFMI、ドラッグストア業界のNACDS、グローサリーメーカー業界のGMA、このわずか三者が集まるだけで食品と日用品を売る業界に必要な大きな話をどんどん進められるからですね。

とくにGMAの存在が大きい。GMAに相当する協会は日本に存在しません。

一度大手メーカーさん数社を訪問し、日本型GMAの必要性を説いて回ったことがあるんですが、興味をあまり示してくれませんでした。
僕の力不足でもあるんですが。
日本の流通業界の明るい未来のためには必ず必要だと今でも思っているんです。


リコールの情報を1ヶ所に集約し、その上で必要な企業に即座に通知しアクションを促すという仕組みは、やはりとても効率的ですよね・・・。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:10 PM | | トラックバック (0)

February 10, 2010

[CVSケアマーク] ライセンス切れ薬剤師の使用で195万ドルのペナルティ

CVSケアマークがライセンス切れの薬剤師2人を使用していたとして州から指導され、195万ドルの和解金を支払うことで同意したそうです。期間は1997年から2007年にかけて、場所はナッシュビルとマリオン(インディアナ州)、その間に6万枚の処方せんがこの2人によって処理されたとのことです。

たった2人なんですが、人の命に関わることなのでペナルティの額も大きいということなんでしょうね。

薬を扱う調剤は実は責任の重いビジネスだということが分かります。
ウォルグリーンやCVSなど大手ドラッグストアは服薬指導に関連する訴訟を必ず抱えているのですが、それだけ責任も重いということなんですね。


ちなみにこの手の金額の大きさが話題になることが日本では多いですが、結局のところこれが抑止力になるわけです。経済運営の基本的な考え方がレッセフェールで、日本的なお上主導型ではありませんから、ペナルティによって企業活動を制御することになるんだろうなと考えています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:07 PM | | トラックバック (0)

February 9, 2010

[ウォルグリーン] CFOが新プロタイプの効果を強調

ウォルグリーンもウォルマート同様にマーチャンダイジングの変革に取り組んでまして、名称はコンシューマー・セントリック・リテーリング(CCR)と呼ばれています。
この取り組みによって新プロトタイプを開発していまして、現在7,100店舗中の300店舗が改装されています。
新プロトタイプ導入とローカライゼーション

経済紙によるインタビューに対してCFOのウェイド・ミケロンが、この新プロトタイプは"売上を上昇させ、在庫管理技術によってコストを下げる"とコメント、改装プロジェクトのメリットを強調しています。
年内に3,000店舗を改装する予定です。

その特徴についての詳細は省きますが、簡単に言えば、カテゴリーごとに4つのプライオリティをつけてそれぞれに戦略性を持たせ、強化する領域と縮小する領域とメリハリをつけた、ということになります。


ただ、一見すると分かりづらい。
そのため、いったい改装するメリットがあるのかという疑問が、とくに証券アナリストから投げかけられてます。

CFOによるコメントはこういった懸念に対する回答なんですね。
ただ、改装の効果についての具体的な説明がなくて、これが懸念を生む要因となってます。


ウォルマートはプロジェクトインパクトで店舗環境を目に見えて変えているのですが、CCRは微妙な変化でして、同社の店舗を絶えずよく見ている人でないと変化がよく分からないレベルです。だから、これがどの程度の効果を生むものなのか私も知りたいところではあります。

 


トゥイッターR2Link

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:05 PM | | トラックバック (0)

January 18, 2010

[ウォルグリーン] フレッシュフーズと総菜導入で来店頻度をアップを狙う

ドラッグストアのウォルグリーンがフレッシュフーズや総菜を強化するプランを持っていることが明らかとなりました。ユニリーバ、ネスレ、サラリーといった大手メーカーと協議中だそうです。

このフレッシュフーズというのは生鮮三品を意味していて、ペリッシャブルに代わって最近よく使われる表現なのですが、どこまで揃えるのかは不明。おそらく冷食のことだと思うのですが、ひょっとするとバナナやリンゴなど保存期間の長いグローサリータイプの青果も導入するのかもしれません。


ウォルグリーンが食品を強化し始めたのは今に始まったことではなく、もうかなり前からのことになります。目的は来店頻度の向上、コンビニエンス性を強化して少しでも来店する機会を増やそうとした。
ウォルグリーンは戦略として非常に立地にこだわっていまして、少々家賃が高くても望ましい交通量であればそちらを選択するという企業です。ここで食品を取り扱うことは理に適っていることではあります。

当初は加工食品のアソートメントの拡大から始めたのですが、その後はチルドとフローズンへと進んでいます。
この冷食を昨年あたりから一層拡大し始めている。

ウォルグリーンの食品売場写真はシカゴの本社に一番近い店舗の昨年末のものですが、手前のチルドのアソートメントがかなり拡大され、さらに奥の方に見えるフローズンにはピザなどの冷食がかなり増えてました。
おそらくこれを水平展開するのではないかと思うのですが、さらに青果が入ってくるのかもしれませんね。

ただ青果を加えるとなると、サプライヤーという問題が出てきます。現状はコンビニ卸を使っているのですが、彼らがどこまでフレッシュを取り扱えるのか。ウォルグリーンは店舗数も多いですしね。
このあたりがカギでしょう。

ターゲットが食品強化したPフレッシュと言い、アメリカの小商圏型小売企業は食品の強化に余念がありません。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:03 PM | | トラックバック (0)

January 14, 2010

[ウォルグリーン] 海外進出は当分なし、国内にリソースを集中

昨日、ウォルグリーンが株主総会を開きまして、速報の中からいくつか戦略的なポイントを抜き出しておきたいと思います。

◇先週6日に発表された12月の業績が既存店成長率0.3%減と良くなかったのですが、現在進行中のリモデルやマーチャンダイジングのローカライゼーションといったイニシアチブがこれからプラスに作用するだろう。

◇アメリカ国内に集中するつもりなので海外進出はしばらくはない。

◇新規出店は過去に比べると減らしたたが、これからも新店は増やしていくし、買収も視野に入れる。

◇インフルエンザの予防接種は9月以来550万人を記録、これは全米全体の接種量の5%にあたる。新型インフルエンザは100万人。これによって来店したお客がリピーターになったかどうかを現時点で語るのは時期尚早。


海外進出といってもおそらく北米からということになるでしょう。いきなりアジアということはないと思います。
ちなみにインフルエンザの予防接種は強力な販促キャンペーンとなってまして、各ドラッグストアがこの一月ぐらい強力に前面に押し出しています。日本のドラッグストアにはありえない話ですね。

トゥイッターR2Link

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:59 PM | | トラックバック (0)

January 13, 2010

[ウォルグリーン] スナイダーズ25店舗を買収

ウォルグリーンが、本社をミネソタ州ミネトンカに置くスナイダーズから25店舗を買収すると事を発表しました。買収額などは未発表。
この25店舗のうち数店舗は閉鎖され、ファーマシー顧客名簿は近隣のウォルグリーンに移管されることになります。またスナイダーズはこの25店舗の他にフランチャイジングで10店舗程度を持っているのですが、こちらは契約によってしばらくスナイダーズという名称を使用するとのこと。


スナイダーズは一度倒産してまして、その後カナダのカーツグループ傘下にあった企業です。80年以上の歴史を持つ老舗ですが、ナショナルチェーンとの競合に勝つことができませんでした。

もうずいぶん前のことになりますが、スナイダーズの幹部と合って新しいフォーマットを見せてもらって事があります。たしかドラッグエンポリアム的なディスカウントに力を入れた店舗だったと思うのですが、完成度が低くて、がっかりした記憶があります。


アメリカのドラッグストア業界は大手3社に収斂されて、もはや大型の合併や買収は難しい環境となってます。その中で、大手チェーンストアによるこういう小さなローカルチェーンの買収は継続して発生しています。
ただ老舗のスナイダーズが買収されると、知られたローカルチェーンってもうあまり残ってないような気がします。買収対象がかなり限られてきている。


こういうニュースを聞くと、リージョナルチェーンがこれからどうなるのかということに興味が湧いてきますね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:02 PM | | トラックバック (0)

November 6, 2009

[CVSケアマーク] PBMをめぐる不公平取引でFTCが調査を開始

CVSケアマークがPBMビジネス事業において48億ドル分の契約を失ったことが報じられました。この契約解消は来年の業績に反映される模様。ちょうど第3四半期の業績が発表されているのですが、こちらは大幅な増収増益となっています。
来年、これがかなり落ち込むということですね。

CEOのトム・ライアンによる大口契約を失った理由の説明は、プライシングとカスタマーサービスとなっています。ケアマークとの契約によってCVS店舗でしか調剤を買えないようになってしまうことが調剤コストに影響すると考える組織が出てきているということになります。

加えて、不公平な取引を理由としてFTC(公正取引委員会)が非公開で調査に入っていることも明らかにしました。ケアマークと契約している組織に対してCVSでの調剤購入を強制しようとしていることが紙面に書かれてしまったのがこの5月のこと、これが調査の理由です。
個人経営調剤薬局グループが合併に異議申し立て


CVSによるケアマークの買収は水平ではなくて垂直に近い方向で発生しているため、通常の独占問題とは異なる複雑な課題が出てきているように思います。驚くようなビジョンによって生まれた統合と言えるのですが、その壮大さゆえに課題も多いということなのでしょう。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:42 PM | | トラックバック (0)

October 28, 2009

[CVSケアマーク] エコバッグに新たなプログラムを導入

レジ袋を持参するエコバッグがアメリカでも少しずつ普及しているのですが、お客に対するインセンティブは基本的に割引です。エコバッグを使用すると5セント割り引いてくれる企業が多い。
このインセンティブにドラッグストアのCVSが異なるアプローチのプログラムを導入しました。

お客はまずGreen Bag Tagと呼ばれる葉っぱのカタチをした小さなタグを99セントで購入する。これをエコバッグにつけておいて、買い物をするたびにスキャンしてもらう。4回スキャンすると1ドルのExtra Care Buckクーポンがもらえる。このExtra Care Buckはロイヤルティマーケティングによるカードプログラムで発行されるクーポンで、カード会員になってないともらうことができません。


さてこのプログラム、ロイヤルティマーケティングに連動させているという点で非常にユニークで興味深い。これを頻繁に利用している人は環境意識が高いことは明白となりますから、環境をキーワードとしたプロモーションをピンポイントで打つことができる。
というようないろいろな広がりを感じることができます。

でも、じゃあお客がこのタグをわざわざ購入し買い物のたびに使うのかという話は別問題。とりわけドラッグの買い物は、ふっと思い出して買いに行くような衝動的な行動が多いと思うのですが、そのときにこのタグがついたエコバッグをいつも持っていけるとは限らない。

たぶんタグを財布の中にでも保管しておいて、どんなバッグを使ってもOKなようにしておけばいんでしょうけどね。

うまく行くのかどうか結果が楽しみですね、これは。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:42 PM | | コメント (1) | トラックバック (0)

October 6, 2009

[ファーマシー] サービスレベルのランキング、トップはウェッグマンズ

JDパワーがファーマーシーのサービスレベルのランキングを発表しています。今年で3年目、対象は1万2,215人、チェーンドラッグ、マスマーチャンダイザー、スーパーマーケット、メールオーダーの4つの分野に分かれてます。
オリジナルはこちら。
The 2009 National Pharmacy Study

小売業界の3つについて主要な企業をセグメントごとに抜き出すと・・・。
(得点は1,000点満点)

【チェーンファーマシー】
ヘルスマート:864、メディスンショップ:857、平均点:798、CVS:798、ウォルグリーン:790

【マスマーチャンダイザー】
ターゲット:831、コストコ:818、サムズ:813、Kマート:809、平均点:801、ウォルマート:787

【スーパーマーケット】
ウェッグマンズ:865、ウィンディキシー:860、パブリックス:855、平均点:820


ウェッグマンズが専業のヘルスマートを抑えて得点で1位というのは特筆できると思います。
この企業、公称では調剤の売上高比率がなんと13%近いのですが、スーパーマーケットがなぜそれだけ高い数値をはじきだせるのか私にとっては研究対象の一つなんですね。
サービスレベルはその理由の一つなのでしょう。

ウォグリーンとCVSがセグメント内の平均以下で800点を切ってます。急速な出店がサービス品質を落としている可能性があるかもしれません。

ターゲットは3年連続で1位、この企業がファーマシーを開始したのはこの10年ぐらいのことなのですが、ファーマシーは強化分野となってまして、その結果が出ています。
また高得点を記録またウォルマートの点数が低いのは分かる気がするのですが、Kマートよりも低いのは問題でしょうね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:56 PM | | トラックバック (0)

September 30, 2009

[CVSケアマーク] 7000店舗目をオープン

先週の月曜日にCVSが7,000店舗目をオープンさせました。場所はミネアポリス郊外のリトルカナダ。

実は資料によると競合のウォルグリーンは9月の第1週に7,000店舗目をオープンさせていて、今はもう7,036店舗となっているんですね。ただオフィシャルなセレモニーは10月1日に予定されていて公に発表されていない模様。

この店舗数、ながらくCVSがトップだったのですが、ウォルグリーンが抜いたわけです。
売上高も一店舗あたりがウォルグリーンの方が高いので、小売業としてはウォルグリーンの方が売上高は上なのですが、しかしCVSはPBMのケアマークと一緒になって、合算するとCVSの方がはるかに売上高が多い。

外から見ると、両社、デッドヒートを演じているように見えます。


いずれにしても、2社で1万4,000店舗というのはすごいですよね。
日本のドラッグストア業界では信じられないような数字じゃないかと思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:27 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

August 27, 2009

[ウォルグリーン] キャタピラー社と契約、ウォルマートと競合へ

こういうエントリーを5月に書きました。
[ウォルマート] PBM(調剤給付金管理)プログラムの実験を終えて拡大へ

このエントリーで書いたウォルマートと全く同じサービスをウォルグリーンがキャタピラー社に提供する契約を結んだようです。

ウォルグリーンのサービス開始は来年の1月1日で、キャタピラー社とウォルマートとの契約は同じ1月1日に終了するのですが2年間の延長契約を結んだそうなので、2社がしばらく並列してサービスを提供することになる模様。

キャタピラーの意図は、両社に競争させようとしていると考えるよりも、店舗数が圧倒的に多いウォルグリーンの利便性を考慮したのでしょうね。ウォルマートだけだと困る社員もいるのでしょう。

こういう取り組みがこれから増えてくると、PBM大手のケアマークと合併したCVSにとって脅威となりそうな気がします。

ただ一つだけ分からないことは、ウォルグリーンは傘下に自前でPBM事業を持ってますので、なんらかの軋轢が起こらないのかということです。
すでに過去のエントリーで書きましたが、キャタピラーとウォルマートによるプログラムはPBMをはずしてコストを削減することが目的でした。ウォルマートはPBMサービスを自前でやってませんから、取り組みの意図はよく分かるわけです。

いずれにしてもウォルグリーンが乗ったことで、業界の新たな潮流となりそうな気配です。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:05 PM | | トラックバック (0)

July 11, 2009

[ウォルグリーン] アラスカ州に出店、全米50州を網羅

7月12日にアラスカ州内1号店となる店をオープン、これによって全米50州すべてに店を持つ文字通りのナショナルチェーンとなりました。

しばし頭を巡らせてみたのですが、全米50州にくまなく展開しているチェーンストアはウォルマートを除いて他に存在しないように思います。ただし厳密に言うと、ウォルグリーンは50州に加えてワシントンDCにも出店しているのに対して、ウォルマートはワシントンDC内には店舗がないので、僅差でウォルグリーンの方に軍配が上がることになります。


広大なアメリカ大陸において全州に店舗を持つ文字通りのナショナルチェーンになるということは、日本で全県に店舗を展開するということとはスケールが違う。
ウォルグリーンという企業の偉大さを実感するし、またドラッグストアという業態自体が持つポテンシャルも感じるニュースじゃないでしょうか。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:59 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

June 12, 2009

[CVSケアマーク] 期限切れ商品の取り扱いで制裁

CVSが期限切れ商品を販売していたとしてカリフォルニア州司法当局による制裁を受けました。

市民からの苦情を受けてカリフォルニア州当局が昨年3月に実地調査を実施した結果、ベビーミルク、大衆薬、乳製品などで恒常的に期限切れが販売されていることを確認し、制裁を決めました。
CVS側は誤りを認めないが制裁は受けるというスタンスです。

制裁の内容はいくつかあります。

◇お客が期限切れ商品を見つけたら2ドルクーポンを発行する。ただし来店一回お客一人につき1枚のみ。
◇2ヶ月に1回期限切れ商品を撤収する。
◇店員の教育制度を強化する。
◇97万5,000ドルの制裁金を支払う。


期限切れ商品は頭痛の種ですね。日本でも絶えず取り組み課題としてクローズアップされる分野です。店舗訪問などで日本の業界人がこちらの店員によく質問する項目の1つでもあります。
まあおおよそ、定期的にパトロールして撤去してます、という答えしか返ってこないのですが、これで、アメリカのチェーンストアは凄いね、で終わってしまうのが通常でしょう。

でも今回の制裁を見れば分かるように、アメリカのリテーラーにとっても店頭を期限切れ商品ゼロに維持するのは難しいことなんですね。

それと、行政単位ごとに制裁を科されるというこの手の話は、全米のあちこちでしょっちゅう発生していることで珍しいことでは決してありません。


ただ、お客が見つけたら2ドルクーポンってのはユニークです。
CVSの店舗で、商品を買わずにひっくり返してチェックするだけのお客がこれから増えるのかもしれません。


トゥイッターR2Link

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:18 PM | | トラックバック (0)

May 19, 2009

[CVSケアマーク] 個人経営調剤薬局グループが合併に異議申し立て

先週の水曜日のことですが、個人経営ファーマシー80社がFTC(連邦取引委員会)を訪問、CVSとケアマークの統合を見直すよう要請しました。ミーティングを企画したのは全米コミュニティ薬剤師協会(The National Community Pharmacists Association)です。

CVSケアマークが独占的地位を利用して不公平な取引を強いているという主張です。

この会議と同時にWSJ誌が不公平な取引の実態を記事としていました。おそらくNCPAが情報を提供したのだろうと思います。


掲載された取引の内容はここではおき、なぜ個人経営ファーマシーがCVSケアマークと取引で関係してくるのかという点が難しいところだと思います。CVSとファーマシーは本来競合はしますが、ビジネス上の取引は本来ないものですから。

これはPBMというサービスビジネスが何なのかを知らないと分からないところです。
これもまた説明すると長くなるのではしょりますが、簡単に言えば調剤に関する様々な事務処理を保険会社や大企業のために代行するビジネスなんですね。
分かりやすくもっと簡単言えば、上流に存在するビジネスなんです。ですから、下流にいるファーマシーはすべて取引対象となり、CVSだけじゃなくて独立系ファーマシーも取引相手となる。

正確に言うとちょっと違うんですが。まあつまりさらに単純化すると、スーパーバリュとアルバートソンズがくっついたため、スーパーバリュの小口取引先とアルバートソンズに競合問題が発生するというようなものと言えば分かりやすいでしょうか。


CVSとケアマークがくっつくことによって、総顧客数は1億3400万人、処方せん枚数は年間12億枚、店舗数は6万店舗にのぼってます。
CVSはこの巨大なネットワークの完成によって、高騰しているアメリカのヘルスケアコストを下げ、アメリカ社会に貢献すると言っている。

一方個人経営ファーマシーの主張は、CVSはその巨大な力を利用して中小を排除しようとしているというものです。


この軋轢、今後の行方に注目です。


トゥイッターR2Link

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:05 PM | | トラックバック (0)

May 18, 2009

[ウォルグリーン] 新プロトタイプ導入とローカライゼーション

先週明らかになったところによると、夏までに35ヶ所の新プロトタイプ実験店舗をオープンさせ、秋までには400店舗に拡大するそうです。SKUを15〜20%削減し低めのゴンドラを使用する、低回転商品を減らして消耗品を増やす(特にアフォーダブル・エッセンシャルズと呼ぶ販促プログラムで選択された商品)、といったところがこのプロトタイプの特徴となってます。

ウォルグリーンとCVSの違いの1つが店頭在庫量で、ウォルグリーンはかなり多いのですが、その分売上高も高いんですね。在庫量が多いですからゴンドラも高く、さらにゴンドラの上には在庫商品が積み上げられてまして、見通しが悪いというのが欠点でした。
これを減らして、ゴンドラを低くしようというわけです。
景気が悪くなってますから、店頭在庫を減らすというのは重要な戦略ではありますが、ただこれがそのまま売上減につながるのではないかという点を懸念します。


もう一つ、本社が店長に一定の予算を渡して、好きな物を仕入れて自由に売って良いというプログラムを実施しているそうです。ウォルグリーンはタイトなマネジメントコントロールの仕組みを持っている一方、店長に比較的大きな自由裁量を渡していることでも知られています。
ただ自由に仕入れて良いというプログラムは、チェーンストアとしては珍しい。
店舗がどこも同じとなってしまう金太郎飴化を防ぐためにマーチャンダイジングをローカライズするという取り組みは結構長くやっているのですが、今回の話はこれを極端にまで振ったものと言うことができます。


トゥイッターR2Link

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:00 AM | | トラックバック (0)

May 4, 2009

[ウォルマート] PBM(調剤給付金管理)プログラムの実験を終えて拡大へ

ウォルマートは昨年の9月からキャタピラー社をクライアントとしてPBMプログラムの提供を実験してきたのですが、実験段階を終えて他の組織へと拡大することを明らかにしました。

PBM(Pharmacy Benefit Management)とは簡単に言うと保険会社や大企業の調剤に関する処理プロセスを代行するビジネスです。詳しく説明するとアメリカの保険システムから説き起こさなければならないのでここでは省きますが、大手ドラッグストア企業は別事業として傘下に持っていますし、CVSが買収したケアマークはこの業界の大手でした。

ウォルマートは調剤売上高でライトエイドに次いで全米4位ですから、このビジネスをてがけかない方がおかしいんですね。ということで今回の事業の拡大そのものは取り立てて珍しいことではないのですが、やろうとしていることがPBM業界に影響を与える可能性があるんです。

PBM企業はクライアント(つまり大手組織)との契約で使う調剤価格をAWP(Average Wholesale Price)という業界参照価格をベースにして決めるのが慣習なのですが、ウォルマートはこれをしないと宣言してます。そのかわり、ウォルマートが支払ったインボイスプライスに経費と利益を乗せたシンプルな価格をクライアントに提示する。透明性を高めようというわけです。
業界参照価格には実はいろいろなコストが含まれていて、調剤コストがアップする温床と言われてます。またPBM企業ががっぽり稼ぐ源泉とも言われてます。

薬剤は製造段階から患者に届くまで、サプライチェーン上にどのくらいコストがかかっているのか非常に分かりづらいのが実際のところなんですね。ここにウォルマートは風穴を開けようとしているように思います。この新機軸がPBM業界にどの程度影響を当てるかは不透明ではあるのですが、いかにもウォルマートらしいイニシアチブじゃないかと思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:10 PM | | トラックバック (0)

April 9, 2009

[ウォルグリーン] 失業者に無料診察サービスを提供

ウォグリーンが傘下に持つテイクケア・クリニックが4月1日から開始した新しいプログラムで、名称はTake Care Recovery Plan、一度診察を受けたことがある既存のお客であること、3月31日以降に失業して健康保険を失った人であることを条件として、無料の医療を提供します。失業者本人に加えて配偶者や子供も含んでいます。

ただし資格があるかどうかの審査に21日間(つまり3週間)かかるとのこと。
また無料となる診察時間は午前11時から午後3時の間に限定されています。

テイクケア・クリニックは現在全米に330カ所、加えて企業内に設置されている社内クリニックが370ヶ所、通常の診察料は59〜80ドルとなっています。


さてこのプログラム、時流に乗せたプロモーションと言うことができそうですね。ウォグリーンもCVSもインストアクリニックをどんどん増やしているのですが、まだ軌道に乗っているわけではない。集客に関して言うと、消費者の意識問題という大きなハードルがやはりあるんですね。
つまり、ドラッグストアで医療行為を受けるということに、心理的な抵抗感がまだ根強い。

商品みたいに一定期間値下げしてプロモーションかける、というわけにはいかないでしょうし。

いま働いている人が何かの時に備えて一度診察を受けて既存の患者として登録するというという効果も期待できそうですよね。ああ、こういうサービスがあるのかと一度認知してもらうことができる。


これによって何かネガティブな反作用が発生するとは思えないし、いいアイディアじゃないかなと思います。
ただ失業者が集まりすぎて困るという問題が発生するかもしれませんけどね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:17 PM | | トラックバック (0)

April 3, 2009

[ライトエイド] 29億ドルの赤字を計上、117店舗を閉鎖へ

ライトエイド、再建プランがまったく進んでません。
第4四半期の決算が発表されたのですが、売上高はマイナス1.7%、最終利益高はなんと22億9,400万ドルの大幅赤字でした。これには18億ドルという減損処理が響いていて、しかしこれを除いても1億1,690万ドルの赤字決算でした。

通年では、売上高8.1%のプラスに対して最終利益高は29億1,542万ドルの赤字。この赤字は日本円にすると3,000億円弱という巨額な数字となります。

今年度に予定している店舗閉鎖数は117、このうちの70店舗は2007年度に買収したエッカードの店舗です。ちなみに08年度の撤退店舗数は200店舗でした。

18億ドルという減損処理のうち12億ドルはエッカードだそうです。高く買いすぎた、買ったはいいけど価値を上げられなかった、この2つが絡んでますね。

気になるはキャッシュフローなのですが、現時点の資料には掲載されていません。


現在株価は46セント、去年の9月に1ドルを割り込んでからずっとそのままです。市場総額はわずか3億9500万ドル、つまり400億円弱程度しかありません。この株価問題に対応するために株式連結を実施することを明らかにしているのですが、どうやら進んでいないようで、今年末までずれこむそう。
とすると、上場コンプライアンスはどうなるんでしょうね。そろそろ上場廃止になってもおかしくないのですが、何か抜け道があるのかもしれないなあ。


しかしこの企業、ほんとうに不死身ですよね。
ファーマシーは確実にキャッシュが入りますから、少しぐらいの赤字でもへこたれない。
この真理を実証してくれてます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:06 PM | | トラックバック (0)

March 10, 2009

[CVSケアマーク] インストアクリニック90カ所を一時的に休業

CVSケアマーク傘下のミニットクリニックが90カ所の営業を一時的にストップします。季節要因によるとのことで、つまり需要のあるハイシーズンは営業し、需要がなくなったら休業するという、需要によってオンオフするモデルというわけです。
次にオープンさせるのはインフルエンザシーズンとのことなので、秋口になるようです。
ちなみに全クリニック数は550カ所なので、全体の16%程度に相当します。


このモデル、効率的とも言えるし、オフィススペースを占拠しているわけだから稼働していない期間が無駄にもなるし、よく分かりません。
インストアクリニック自体がまだ完全に受け入れられたというわけでもなくて総体としてまだまだの感が強く、たぶん外来が少ないクリニックもまだ一杯あって、その一部について季節営業でしのぐということのような気がします。これから患者数が増えてきたら、この季節営業はやめるんじゃないでしょうかね。


ただ病気の需要によってクリニックの営業をオンオフするなんて、日本では考えられないんじゃないでしょうか。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:37 AM | | トラックバック (0)

March 3, 2009

[ウォルグリーン] 販促ディスプレーのRFIDプログラムをバージョンアップ

一昨日のエントリーで、P&Gがウォルマートに対する販促ディスプレーRFIDプログラムの中止を決めたネタを書きましたが、ウォルグリーンは逆にバージョンアップするそうです。

ウォルグリーンがこのプログラムの実証実験を終えたは06年の末で、翌年の07年半ばには1000店舗まで増えて、いまはもう全店舗で使っています。
RFIDの賢い使い方

資料がシステムベンダーによるリリースだけなので詳しくは分からないのですが、全店舗でEPC標準に準拠したタグを使用するといったバージョンアップがメインとなるようです。

またベンダーによるリリースなので少々大げさ感があるのですが、読む限りにおいてはウォルグリーンのこのシステムに対する評価はかなり高いように思います。


対照的なニュースじゃないでしょうか。
一方はやめるけど、一方は前進する。

店頭の実現力を英語でエクセキューションレベルと呼びますが、ウォルグリーンのエクセキューションレベルはかなり良いと言うことができるようです。ウォルマートも業界では非常に高いと言われているんですけどね・・・。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:01 PM | | トラックバック (0)

February 25, 2009

[アメリカ流通視察] ビューティ360の革新性

ビューティ360先週一週間、ドラッグストア企業の研修のコーディネートで一週間出張でしたが、今回訪問した店舗の中からひとつだけユニークなものをご紹介しておきましょう。

ビューティケア専門フォーマットを開業
ここでエントリーしたビューティ360、12月にオープンしたロサンゼルスの店舗です。

ショッパーズドラッグマートを知ってますからおおよそ想像できていたのですが、その通りの店でした。
また、たぶん有名なブランドはまだないだろうなと思ってたのですが、これも予想があたってました。


このフォーマットが持ち込もうとしているイノベーションとは、ドラッグストアによるプレスティージビューティの販売にあります。ショッパーズドラッグマートはすでに成功していますが、果たしてCVSが北米市場にその成功事例を持ち込むことができるのか。


PBM企業の買収とこのビューティ360の実験を見比べると、CVSという企業が持つ戦略のバラエティさやユニークさを感じ取ることができるように思います。


ビューティケア市場や流通環境についての詳細は、セミナーでお伝えしていきます。

また店内写真はR2リンクに掲載する予定です。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:12 PM | | トラックバック (0)

February 9, 2009

[ウォルグリーン] ケビン・ウォルグリーンが退職、創業一族が経営から姿を消す

創業一族の最後の一人として経営に携わっていたケビン・ウォルグリーンが退職しました。ポジションは店舗運営部の上級副社長、担当は南部リージョン。店舗運営部にはリージョン別に4人上級副社長がいたのですが、リストラでこの数が減り、ケビン・ウォルグリーンが辞任しました。

現在、チャールズ・ウォルグリーン三世が名誉会長として取締役会に形式的に名前が残っているのですが、経営サイドからこのケビン・ウォルグリーンがやめて、ウォルグリーン一族は実質的に経営から姿を消しました。
またウォルマートのように、一族が取締役会会長として残ってガバナンスしバランスを取るということもしていないので、実質的には完全にサラリーマン企業となってしまいました。

今回のトヨタのように、近い将来ケビン・ウォルグリーンに大政奉還があるのだろうと思ってたので、結構個人的に意外感が強く、エントリーさせてもらいました。


実を言うと,創業一族の力というものは軽視できないものがあるんですね。S&P500社中の3分の1の企業に何らかの形で創業一族が経営に関与していて、この創業一族関与型企業の方が平均すると業績がよいという調査結果があります。
ウォルグリーンはその代表的な企業でした。

時代の変遷を感じます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:54 PM | | トラックバック (0)

February 4, 2009

[エレファントファーマシー] 資金繰りの悪化で廃業

東洋医学と西洋医学を混合させた新しいドラッグストアフォーマットの確立を目指していたエレファントファーマシーが廃業に追い込まれました。金融縮小による資金繰りが悪化が直接的な原因なのですが、売上が思うように上がっていなかったのでしょうね。

新たなドラッグストアフォーマットへの挑戦:Elephant Pharmacy

やろうとしていたことは本当におもしろかったのですが・・・ちょっと先に行きすぎていたことが敗因だと思います。

それと、立地を間違った。あれだけとんがったコンセプトですから、立地はかなり慎重に選ばなければならない。一号店はカリフォルニア大学バークレイ校の目の前で、周囲にこういうフォーマットを好みそうな人が多い絶好の場所だったのですが、2号店から普通の地域に作り始めてしまいました。
また400坪ぐらいとけっこう大きな面積だったのですが、おそらく100~200坪が限界だったように思います。エレファントファーマシー

・・・
鎮魂の意味を込めて、写真を掲載しておきますね。


CVSが投資するなど、周囲の期待値がけっこう高かっただけに、残念です。
これで、ドラッグストア業界でユニークなフォーマットの確立を目指しているのはファーマカだけとなりました。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:24 PM | | トラックバック (0)

January 30, 2009

[ウォルグリーン] COOのグレゴリー・ワッソンがCEOに昇格

昨年の11月にCEOのジェフリー・レインが突然辞任し、その後取締役会が次のCEOを探していたウォルグリーンが、結局社内昇格を選択しました。現COOのグレゴリー・ワッソンがCEOとなることが発表されました。

ワッソンは1980年にファーマシーの研修生からウォルグリーンでのキャリアをスタートした生え抜きで、COOになる直前はウォルグリーン・ヘルス・サービスというスペシャリティ・ファーマシーやPBMを統括する部門の責任者でした。

資料によると、外部エージェンシーを雇って探している期間中50人近い候補者がいたそうです。

このヘッドハント企業に委託して経営者を探すという行為はウォルグリーンにとっては史上はじめてのことでした。人材のパイプが太いウォルグリーンにしては異例のことなのですが、どうも行間を読むに、景気が悪化しているこの時期には財務に強い人が必要だろうという投資家サイドからのプレッシャーがあったように感じてます。

今回の発表に対しても、不満を表明する証券アナリストがいました。

でも、長期的に見たら社風を継承している社内人材の昇格が一番なんですよね。
結局、手堅いウォルグリーンらしい結論を出したな、という印象です。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:58 PM | | トラックバック (0)

January 12, 2009

[ウォルグリーン] 本社人員1000人をレイオフ

ウォルグリーンが本社スタッフの約9%にあたる1,000人をレイオフします。期限は年の半ば、自主的な早期退職と解雇と双方をミックスさせての人員削減で、2010年に5億ドル、2011年に10億ドルの経費を削減するプランの一環として実施します。

ウォルグリーンがこのレベルの人員削減を実施するのは同社の歴史上初のことのようですね。
業績は決して悪いわけでもなく、この時期にうまく乗った、というような印象がすごく強いです。

ベストバイはすでに本社人員500人の削減に踏み切っていますね。

米小売業界では、店舗閉鎖だけではなく本社人員の削減もはじまりました。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:50 PM | | トラックバック (0)

December 23, 2008

[ウォルグリーン] 来年の出店ペースをさらに減速

ウォルグリーンが第1四半期の決算を発表しました。売上高は6.6%増の149億4,700万ドルでしたが、最終利益高は4億800万ドルで前年比10.5%減、既存店成長率は1.7%増でした。

減益の理由は景気の悪化に加えて、この四半期に大量出店してコストがかさんだからでした。

この増収減益という結果を受けて、来年度(09年9月以降)からの出店ペースを下げることを決定。来年度の増床率を4〜4.5%、再来年度を2.5〜3%に押さえ、年間の設備投資額を5億ドル削減するとしています。
今年の7月に、8%の増床率を5%に落として設備投資額5億ドルを削減する戦略を打ち出しており、合わせて年間10億ドルを削減することとなりました。
同社はながらく設備投資の大半を新規出店に投じてきていまして、大きな戦略転換ということになります。

また参考までに、第1四半期の既存店調剤売上高の伸びは2.6%増、枚数の伸びは3.7%増でした。


スーパーマーケット業界と同様、ドラッグストアも景気に大きく左右されることのない業界ですが、それでも数値は落ちており、ウォルグリーンでさえ拡大再生産のペースを落とさざるを得なくなったというわけです。


もう一つ参考までに。
ウォルグリーンは長期の有利子負債ゼロという超優良企業でしたが、昨年度のバランスシートでは若干増えており、ゼロと言い切れなくなってきています。比率はわずか0.06%で、限りなくゼロに近いのですが。
これはおそらく、ここ数年の企業買収によるものだろうと思っています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:21 PM | | トラックバック (0)

November 13, 2008

[R2Link] コンビニで薬を買ったことがありますか?

月刊マーチャンダイジング誌とのコラボレーション企画をR2リンクにて実施中です!

OTC(大衆薬・市販薬)販売の規制緩和で、コンビニで医薬品の一部を売ることができるようになりました。では、実際にコンビニで薬を買ったことがありますでしょうか?

R2リンクに設置中の投票ユニットにてアンケートにお答えください。皆さんのご意見が、そのまま誌面に反映されます。
あなたはコンビニで薬を買ったことがありますか?

結果は、月刊マーチャンダイジング誌2009年1月号に掲載されます。
締め切りは11/17です。

ご協力のほどお願い申し上げます!


#####


【追記】

昨日のエントリーにて、フレッシュ&イージーの出店ペースが想定通りで来年中には200店舗に達するだろうと書きましたが、来年の2月で200店舗という構想をもともと持っていたものを、来年の11月までに200店舗という目標設定に下方変更したと、昨日マーケティング担当のサイモン・ユーウィンズが業界誌に対してコメントしてました。
ということは、1年4ヶ月で200店舗を開店させる予定だったわけです。来年中に200店舗なのかと思ってました。
訂正いたします。

下方修正の理由は経済状態を上げているのですが、数ヶ月前に出店をしばらくやめたのも当然影響してるのでしょう。またフォーマットの修正をもっと加えなければならないと考えているのかもしれません。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:31 PM | | トラックバック (0)

November 5, 2008

[CVSケアマーク] ビューティケア専門フォーマットを開業

8月に発表していたビューティケア専門フォーマットをワシントンDCにオープンさせました。
ビューティ専門フォーマットの実験を開始

名称は変わらずビューティ360。
資料によると、既存店の横に併設する形式で、面積は2,700sqf(76坪)、アソートメントはマス商品ではなくてプレスティージ商品、価格は15ドルから170ドル、となってます。


業界誌の写真を見たのですが、どうやらカナダのショッパーズ・ドラッグ・マートのコピーのようですね。

併設と書きましたが、ドラッグストアとは壁で区切って別フロアとしてあります。これはマスイメージとの混在を防ぎ、これによってプレスティージブランドメーカーから商品アソートの許可をもらうわけです。

ただしデパートとの違いは、店員がメーカー派遣ではないので押し売りがないことと、プレスティージ商品を手に取れるセルフ環境となっていることにあります。お客と商品の間にカウンターと人間を必ず介在させるという販売手法ではない。

アメリカにおいては唯一アルタがこれでビューティ販売のイノベーションフォーマットを作り上げたわけですが、ここにCVSも切り込んでいこうとしているわけです。


ショッパーズドラッグマートショッパーズ・ドラッグ・マートの幹部は、アメリカのドラッグストアにこれができるわけがないと言い切ってましたが、CVSが果たして成功するのかどうか。

12月初旬にはロサンゼルス郊外にもオープンさせるようなので、見に行ってこようと思っています。

参考までに、右の画像はショッパーズ・ドラッグ・マートのビューティブティック、業界誌が掲載しているビューティ360のイメージとそっくりです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:29 PM | | トラックバック (0)

October 13, 2008

[ウォルグリーン] CEOが突然辞任、その背景は・・・?

先週の金曜日に、ウォルグリーンの生え抜きCEO、ジェフリー・レインが突然辞任しました。ウォルグリーン勤続26年、2006年にCEOに昇格したばかりでした。
主席取締役(Lead Director)のアラン・マクナリーが会長兼CEOとなり、コミッティーを作って次期経営者を探すとしています。

リリースには、辞任(または解雇?)の理由はいっさい書いてありません。
いちおう'リタイア'という表現が使われてはいますが。

ただあまりにも唐突すぎて、何かあったとしか考えられません。ウォルグリーンはずっと社内昇格で経営者が選任されてきた会社ですから、次が決まっていない段階で現CEOがやめてしまうというのは、異例中の異例と言うことができます。
レインの年齢は56歳、リタイアする年齢でもありません。


ロングス買収を断念してすぐの辞任なので、この買収劇で何かあったと考えるのが妥当のように思うのですが、どうでしょうね。一連のプロセスの中で、取締役会との考えが合わなくなって衝突があった、ということかもしれません。
ただ広報は、ロングス問題とは無関係だと言ってますが。

ついでながら広報は、健康問題でもなく、倫理上の問題でもない、と業界誌に説明してます。


ここしばらく業績の伸びが緩慢で、株主としての機関投資家が不満を持っていた、という事実はあるようです。

ただまあ、赤字に落としたわけでもなし、仮に機関投資家(とその意向を代弁する取締役会)との意見の衝突で生え抜きがやめたとしたら、少々問題かなと思います。


次のCEOが誰なのか。
今後を考えるにウォルグリーンはいま非常にクリティカルな局面にいます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:58 PM | | トラックバック (0)

October 9, 2008

[ウォルグリーン] ロングス買収を断念

ウォルグリーンがロングス買収を断念しました。理由を簡単にまとめると、経済の急激な悪化が敵対的買収をしかけるに適さない環境となった、ということになります。買収に必要な資本調達に問題があるとは思えないので、景況感の悪化による心理的な要因が大きいように感じるのですが、どうなんでしょうね。

これでCVSの買収が決まった、というわけではまだありません。
大株主としての機関投資家数社が反対してまして、最終決定までにはもう少々時間がかかりそうです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:53 AM | | トラックバック (0)

September 26, 2008

[ライトエイド] 第2四半期に赤字幅拡大

ライトエイドが第2四半期に赤字を計上しました。赤字額は2億2200万ドル、昨年の6,960万ドルを大幅に上回りました。売上高は65億ドルで1.1%減、既存店成長率は0.6%のプラスでした。

理由として挙げられているのは、買収したブルックス/エッカードの不振が続いていることと、景気の悪化です。


さて今回の決算で目を引いたのは、数値の発表と同時に経営陣の刷新を行っている点にあります。COOやCFOが変わったのですが、CEOは変わらない。

ふと気になって調べたら、現在株価は1ドルを割っていて、市場の評価はほぼ死に体です。
こういう状況で、よく機関投資家が声を上げないなあと。サーキットシティ、CEOが解雇されちゃいましたね。ライトエイド、不思議なくらい株主との軋轢が表面化しません。

業績がなかなか上向かず、社内に問題を抱えつつ、ブルックス/エッカードを買収しましたから、そりゃ、苦労します。CVSのように買収に高いノウハウを持った企業とはわけが違う。
このあたりを糾弾されないということは、メアリー・サモンズというCEOはよほど信頼されているんでしょうねえ。


いちおう営業キャッシュフローは黒字だそうです。
それとここ数週間の金融クランチが発生する以前の7月に負債の借り換えを終えたので資金調達はしばらくは問題ないそう。


しかし、この企業を見ていると、調剤ビジネスとはほんとうに不死身だなということを実感します。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:06 AM | | トラックバック (0)

September 25, 2008

[CVSケアマーク] チャリティゴルフをベンダーとの関係強化に利用?

本日のWSJ誌がかなりきわどい記事を掲載していました。
CVSが毎年チャリティゴルフトーナメントを開催していて、これが収入1,050万ドル(10億円以上)という非常に大きな規模となっているのですが、ベンダーに参加を呼びかけていて、これが日本で言うところの協賛金型の集金システムとなっている、というような趣旨です。

内容がなかなか興味深い。CVS経営幹部と一緒のラグジュアリーな旅行とか、CEOとのゴルフとか、そういう類のイベントをオークションとしてベンダーに対して競売をかけたりしている。
結構長い記事で細かい内容を書くときりがないので省きますが、なかなかおもしろかったです。

誤解を恐れずに要約するならば、CVSはベンダーからの饗応をすべて禁止するルールを持っているが実は形を変えてやってるんじゃないか、ベンダー側はこのイベントをCVSに取り入るための機会として使ってるんじゃないか、ということかと。
記事のトーンは非常に冷静で、何かを槍玉にあげようという文脈はありません。

一つだけ目を引いたのは、チャリティで集金したお金の行方。収入1,050万ドルのうち16%がチャリティに寄付されている、同じようなチャリティゴルフをやっているライトエイドは320万ドルの収入で寄付は53%、スーパーマーケットのバイローは32万ドルを集めて寄付は56%、と書いてある。
なぜCVSの比率が低いのか、ということは追求しておらず、淡々と事実を書いているだけ。

またこの寄付も、CEOのトム・ライアンが絡んでいる特定の慈善団体にまわっている、という事実も書かれています。


もともとピュアなチャリティゴルフではじまったものが、関係強化に利用したいベンダー側の要請と、協賛金として利用したいCVS側の思惑とで、どんどんエスカレートしてしまった・・・ということかもしれない。

驚いたのはベンダー数社が実名でインタビューに応じている点。仮に記事の趣旨がCVSに対してネガティブなものだったら、ベンダーが取材に応じることは通常ありえません。だからこそ、記者は客観的に書いているんでしょうね。
ただこの記事、結構インパクトがあって、このベンダー大丈夫かなあ、なんてちょっと心配になったりしてます。


参考までに。
CVS Suppliers Pay for Face Time With Company Execs
ネットでは冒頭に限定された短い記事ですが、紙面はけっこう読み応えのある量でした。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:56 PM | | トラックバック (0)

September 24, 2008

[ウォルグリーン] 敵対的買収に踏み込むのか?

一昨日、ロングスが交渉の席に着かないことに業を煮やして、敵対的買収を始めるかもしれないと宣言したウォルグリーンに対して、ロングスが拒絶の意思を再度明らかにしました。

ロングスのポイントは二つ。
1つ目は、カリフォルニア州での競合問題で買収後はかなりの店舗を手放さなければならないかもしれないことにあります。この点についてのクリアなロードマップがないとする。
2つ目は、買収の資金調達に不安がある、としている。

一方、ロングスの大株主である機関投資家は、ウォルグリーンによる買収はリスクがあるかもしれないが、高い買収価格を考えればリスクをとる価値はある、としています。
またロングスが持つ資産価値を査定する、いわゆるデューデリジェンスをCVSにしか認めていない点を批判しています。


さてどうなるのでしょう。
外野の野次馬として、ウォルグリーンの出方が楽しみです。


###


追記:ウォルマートによる実験フォーマット、マーケットサイドのオープニングが10月4日となることが発表されました。行ってこようと思ってます。速報はR2リンクで、詳細はチェーンストアエイジに載せる予定です。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:59 AM | | トラックバック (0)

September 13, 2008

[ウォルグリーン] ロングス買収にカウンターオファー

ウォルグリーンがロングス買収に名乗りを上げました。
CVSが買収プランを発表したのが8/13、これに対抗してのカウンターオファーということになります。
[CVS] ロングスを買収

オファー価格は一株あたり75ドルで、予定買収総額は引き受ける負債も含めて30億ドル。この一株当たりの価格はCVSによる71.50ドルよりも3.50ドルのプレミアムがついています。


資料を読むに、ロングス買収には最初からウォルグリーンが絡んでいたようです、当初はウォルグリーンが70ドルで提案し、これがロングス側に却下され、CVSからのオファーを受け入れた、といういきさつがあった模様。知りませんでした。

ところがロングスの大株主となっている投資企業二社が、ロングスが持っている資産をきっちり精査していないとしてCVSへの株の売却を拒絶、これがこの二日間のことで、直後にウォルグリーンがカウンターオファーを入れたという流れです。

最近届いたドラッグストア業界の業界誌には、CVSによってロングスが買収されるという事実を前提にすでに記事がかかれてましたから、このことはあまり知られていなかったようです。


今後の行方云々のことはとりあえずここではおき、驚いたのは店舗買収にはほとんど興味を示してこなかったウォルグリーンが買収に乗り出してきたということです。それほどロングスが欲しいわけですね。とくにハワイとサンフランシスコが魅力的なんだろうと思います。

ウォルグリーンCEOのジェフ・レインさんにお会いしたことがありますが、白衣でも着て調剤カウンターの向こう側に行けば薬剤師としてすぐに溶け込んでしまいそうな、とても柔和で知的な方でした。この人が、ここ数年の積極的な買収戦略を指揮しているわけですから、人は見かけでは判断できないですね。

もう一つ考えてしまったのは、これほど魅力的な商圏を持ちながら、けっきょく自力で浮上できなかったロングスという企業についてです。小売にとって立地は何者にも勝る武器ですが、結局それを生かす人がいなければ企業は衰退してしまうんだということを実証しているように思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 8:28 AM | | トラックバック (0)

September 10, 2008

[ウォルグリーン] サンフランシスコのタバコ販売規制に不服申し立て

サンフランシスコのファーマシーでタバコの販売ができなくなるのが10月1日なのですが、このXデー直前にウォルグリーンを代表とするドラッグストア企業が待ったをかけようとしています。この規制が競争を阻害し違憲だとして、カリフォルニアの連邦最高裁判所に規制の差し止めを求めて訴訟を起こしました。

[ドラッグストア] サンフランシスコ市がタバコ販売を規制

この規制、当初はファーマシーを併設する小売店舗すべてが対象だったのですが、どうやらスーパーマーケットやディスカウンターといった他業態のファーマシーは除外されたようです。ドラッグストアか単独ファーマシーのみが対象となっている。
これに対して、不公平だとドラッグストア業界が異議を申し立てたということのようです。チェーンドラッグストアの団体であるNACDSも異議を表明してます。


ひょっとするとすべてを対象とすると規制として簡単には承認されづらいので、とりあえず一部だけを対象とすることで成立を急いだ、ということかもしれないですね。とりあえず規制し、既成事実を作り、後日修正をかける。よくあることです。

私は個人的には規制に賛成なのですが、一部の業態のみを規制対象とするというのは確かに不公平感が強いです。'健康を売るファーマシーが不健康となる商品を売るのはおかしい'というロジックなのですが、スーパーマーケットのファーマシーとドラッグストアのファーマシーがどう違うのか、理解に苦しむところがあります。

ちなみにボストンやニューヨークなど同様の規制を検討している地方は少なくないそうです。


###


追記:ウォルマートがマーケットサイドをサンディエゴにオープンさせる予定であることを経済紙が報じてます。既存のフレッシュ&イージー店舗から2マイル離れているなどとかなり詳細にまで踏み込んでいるところがガセネタっぽくないのですが、公になっているのはフェニックスの4店舗だけですから、どこまで信頼していいのかは分かりません・・・。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:59 PM | | トラックバック (0)

August 26, 2008

[CVSケアマーク] ビューティ専門フォーマットの実験を開始

ドラッグストアのCVSがビューティケア専門フォーマットの実験を開始するそうです。
名称はビューティ360、面積は2,500sqf(70坪)~4,000sqf(113坪)、まずは既存のCVS店舗の横にくつっけてオープンさせるようです。
年末までに東海岸に一店舗目を作り、数週間後に西海岸にニ店舗目を作る。一店舗目はワシントンDC、ニ店舗目はサクラメントではないか、という情報があります。

来年中に100店舗をオープンさせ、長期的には500~1,000店舗まで増やすとしてます。

この実験、とうとう来たかという印象です。カナダのショッパーズ・ドラッグマートがビューティブティックという名称で店舗内店舗型をすでに10年近く運営していて、近く独立型を作ると発表したばかり。幹部と会って話しをしたことがありますが、アメリカのドラッグストアには我々のコンセプトは真似できないと豪語してました。

Ultaアメリカでは、このポジションはアルタが独占しています。無競争の中急速に成長してきました。ただアルタは中商圏フォーマットでして、一方CVSは小商圏で作ろうとしているようですから、どう競合するのか興味深いところがあります。


ビューティは今後非常に有望な分野です。この景気悪化環境の中、ベア・エッセンシャルやエステーローダーといったプレスティージブランド企業や、アルベルトカルバーといったマスビューティ企業の業績は、落ちていないどころか伸びている。

今後のイノベーションも期待できる商品分野でもあり、だからP&Gやユニリーバはこちらにシフトしているわけです。


CVSにとっての成功のカギは、CVS(=薬)といかに関連性を持たせずに、しかしマスリテーラーとしてのCVSとのシナジーを作れるか、にあるでしょう。プレスティージビューティは、マスドラッグのイメージと合致しません。
ショッパーズ・ドラッグマートはこれを上手にクリアして成功しています。

もう一つは、プレスティージブランドメーカーがどのくらい支援するかでしょうね。

プロトタイプの登場が楽しみです。


参考までに、ショッパーズ・ドラッグマートのファザードはこちらです。
オーガニック食品のPBを開発

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:44 PM | | トラックバック (0)

August 13, 2008

[CVS] ロングスを買収

ドラッグストアのCVSがロングスの買収を発表しました。予定買収総額は29億ドル。参考までに、07年度末のCVSの売上高は763億ドル、ロングスは52億6000万ドル、です。

この買収、結構サプライズです。
ロングスの店舗は大型プロトタイプでほぼすべてがNSCの中にあり、CVSの現在のプロトタイプとはマッチしません。まさか、という印象が強い。ただ数年前にセブオンを買収してロングスと似たような店舗をかなり入手しているので、この延長線というイメージなのかもしれませんね。

これで西海岸、とくに北カリフォルニアとハワイで大きなシェアを獲得したことになります。双方ともに人口がある程度密集していて、新規に進出していってシェアを取るよりも買収のほうが効率が良い地域です。

またCVSにとってはロングスが持っているPBMのRxAmericaが魅力的なのだ、という指摘もありました。


ロングスはリージョナルチェーンとしては最も大きな企業なのですが、もう10年近く変革を怠ってきた企業です。いつかはどこかに買われるレベルの企業ではありました。

そういえばロングスのCEOは02年にクローガーから来た人でしたね。生え抜きじゃない外部からの人が社長になると、企業に愛着心がないからか、良いディールがあればきっぱりと割り切ってしまう傾向があるような気がしています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:41 PM | | トラックバック (0)

July 31, 2008

[ドラッグストア] サンフランシスコ市がタバコ販売を規制

サンフランシスコ市がファーマシーでのタバコの販売を禁止にしました。議会で承認されたもので、ただし規制として成立するためにはもう二つ議決を取る必要があり、そしてもし可決すると10月1日から実施され、違反者には最大1000ドルの罰金が課されるそう。
ここで言うファーマシーとはお店の大小に関係なく、ドラッグストアであろうと、小さなファーマシーであろうと、ファーマシーを併設するスーパーマーケットであろうとディスカウントストアであろうと、すべて対象となります。

この規制はカナダを参考にしたそう。
同じような規制を求めて、ロードアイランド、ニューハンプシャー、テネシー、イリノイ、ニューヨークと5つの州の自治体の議会ですでに諮られているのですが、すべて否決されていて、アメリカではサンフランシスコ市が初の規制を通した自治体ということになります。

市の広報担当のコメントがふるってます。
「ファーマシーとは健康になるために行くところであって、ガンになるために行くところではない」。


ぼくはノンスモーカーなので、こういう規制は大賛成です。

スモーカーって、副流煙がどれだけ迷惑をかけているか気づいていない人が多くて、困ります。この迷惑とは、他人の健康を害するという極めてシリアスなもので、酒飲んで騒いで他人に迷惑かけるのとは根本的に違っているんですね。
タバコを吸う権利は確かにあると思うのですが、他人の健康を害する権利は絶対にない。

先週まで日本に出張でしたが、公の場所でタバコを吸う人が多く、本当に困りました。

と、今回はついつい愚痴モードになってしまいました(笑)

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:45 PM | | トラックバック (0)

July 14, 2008

[ウォルグリーン] 出店ペースを減速

ウォルグリーンが今後3年間の年間出店ペースを減速することを発表しました。今年度の増床率は9%、これが2009年度を8%とし、2010年度を6%、2011年度を5%とする。店舗数にすると、2009年度:495店舗、2010年度:425店舗、2011年度:365店舗、となります。
同社は2010年度までに7,000店舗という目標を立てているのですが、現在6,297店舗ですから、若干スローダウンしても目標はクリアする予定となってます。

この減速で、5億ドルを浮かせるそう。この浮いた分を既存店や、昨年ぐらいから強化し始めている店舗以外のヘルスケアサービスへの投資に向ける、としています。
CEOのジェフ・レインは、業績云々ではなく、戦略的に投資の振り向け方を変えただけである、競合に勝つ最適の時とはみんなが弱っているときだと、強気のスタンスは変ええていません。


ちなみに、ムーディズが格下げしまして、このあたりも微妙に影響しているのかもしれませんね。
長期債の格付けがAa3で、最上級ではないけど非常に高い格付けだったのですが、これがA1に下がった。借入金、売上高成長鈍化、そして景気動向、を指摘しています。キャッシュフローに対する負債の比率が増えているそう。

ウォルグリーンは無借金経営で有名だったのですが、昨年あたりから活発化している買収で、負債が増えているのかもしれないです・・・と気になって調べてみましたが、08年5月現在の四半期分では長期借入金の項目はゼロなんですよね。
ウォルグリーンの決算は8月末なので、秋口に決算書が出たらあらためてチェックしてみようと思います。


>>15〜28日まで日本に出張します。アップデートが滞りますが、ご了解ください。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 8:05 AM | | トラックバック (0)

July 1, 2008

[電子処方せん] 大手ドラッグストアとPBMがネットワークを統合

ウォルグリーン等の大手ドラッグストア企業と、メドコやエクスプレス・スクリプト等のPBM(調剤給付金管理)企業大手が、電子処方せんの普及を促進するためにネットワークをつなげると発表しました。トータルすると年間1億枚の処方せんが電子化するそうです。

全米の年間処方せん枚数は44億枚で、まだまだ小さな規模に過ぎませんが、将来に向けての大きな一歩ということになります。


現在アメリカのドクターで電子処方せんが書けるのは4%程度だそう。初期投資が大きいためみんなしり込みしているそうです。これに対してインセンティブをどうつけるか、政治を巻き込んだ議論がされていて、処方せんの電子化は大きな流れとしては規定路線です。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:20 PM | | トラックバック (0)

June 2, 2008

[クローガー] インストアクリニックへ出資

ザ・リトル・クリニックというインストアクリニック企業へ出資し、展開を強化することを発表しました。投資額については触れていません。
ザ・リトル・クリニックは現在約60サイトを運営していますが、クローガーだけではなくパブリックス店内でも展開しています。クローガーとパブリックスは競合していまして、これが今後どうなるかは不明です。


ウォルグリーンやCVSなどドラッグストア業界ではインストアクリニックのインハウス化や資本出資はもう既定路線となっていますが、スーパーマーケット業界では珍しいですね。他に思いつきません。
ヘルスケアはスーパーマーケットにとっても強化領域で、包括的な戦略の一環として投資を決めたということでしょう。
食品一辺倒の日本のスーパーマーケットとはパラダイムが異なるという好例のような気がします。


ところでこのインストアクリニック、結構な勢いで増えてきているんですが、増加はスローダウンするだろうという見方が出てきてます。
例えばCVSによるミニットクリニックはは年内に200ヵ所オープンさせる予定でしたが、100ヵ所に下方修正しています。また年初にはチェックアップスというウォルマート店内でクリニックを運営している会社が倒産しています。


理由はどうも、当初は6ヶ月程度で損益分岐点を超えると見積もられていたものが、1年半〜2年間ぐらいかかるということが分かってきたからのようです。また1ヵ所につき50万ドル程度の比較的大きな投資が必要となるため、ある程度の資本が必要であることも影響しているようです。

この必要とされる投資額の大きさが、大手小売企業が資本参入している理由の一つでもあります。ベンチャー企業にテナントとして出てもらうのは良いが、自分たちが考えているようなスピードで増えてくれない。その間に、競合企業がどんどん増やして市場を奪われてしまう。
ならば、自らが資本参加して成長を加速させよう、ということです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:47 PM | | トラックバック (0)

May 28, 2008

[ウォルグリーン] 来年中にアラスカに出店、全州カバーへ

ウォルグリーンが来年夏にアラスカに出店するプランをリリースしました。予定地域はアンカレッジ、年度末までにさらに2店舗をオープンさせますが、それ以降のプランについては未定となってます。
これで、全50州に加えて、ワシントンDC、そして自治領プエルトリコと、全米すべての地方行政地域に店舗を持つ文字通りのナショナルチェーンとなります。

全米に店舗展開しているのは他にウォルマートがいますが、ワシントンDCには店がないはずなので、すべてに展開しているという意味においてはウォルグリーンが唯一の企業になると思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:59 PM | | トラックバック (0)

May 22, 2008

[グーグル] ドラッグストア大手と提携

グーグルがウォルグリーン、CVS、ロングスと提携しました。
グーグルヘルスという新たなツールをグーグルが開発、ドラッグストアでの薬歴やクリニックでの医療ヒストリーのインポートが可能というシステムで、三社でのデータをここに集約することを目的としています。

お客(または患者)が過去の医療行為を一つにまとめて管理できるというわけです。

このコンセプトはすごい。

薬歴ってドラッグストアごとにバラバラにばらけていて、もちろんいつも一箇所で処方してもらっていれば問題ないわけですが、引っ越して近くにいつものドラッグストアがないとか、いろんな事情もあるわけです。
そういうときに、薬歴をひとつにまとめることができれば、便利このうえない。

逆に言うと、薬歴を一箇所にまとめるというモチベーションがなくなるわけですから、ドラッグストアにとっては囲い込みの手段が一つ減るわけです。まだ詳細は分からないのですが、たぶん、患者の視点で考えると、こっちのほうが正しいと判断したんでしょうねえ。

さらに、薬歴だけじゃなくて、医療行為のヒストリーも管理できるところに驚いてます。
ドラッグストア企業のリリースを読むに、今まで分断されていた医療データを統合することが治療にも役立つ、ということを言ってます。


さて、ということで、早速試してみたのですが、グーグルヘルスは英語バージョンに新製品としてリストされていて(日本のサイトには当然ないです)、クリックして入ってみたら、ウォルグリーンやCVSだけじゃなくて、もうすでにいつくかリンク可能な医療組織があるということを知りました。
つまり今回は、すでに稼動しているシステムに、大手ドラッグストアが'とうとう'リンク可能とした、ということなんですね。

ネットファーマシーでアカウントを持っているウォルグリーンをクリックし、あとは画面の指示に従って行って完了、ほんの30秒ぐらいで登録終わりでした。


これは便利かもしれませんねえ。
かかりつけのプライマリードクターが参加してくれるとありがたいなあ。
これからのポテンシャルを感じたのでした。


グーグル恐るべし。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:11 AM | | トラックバック (0)

May 6, 2008

[ウォルマート] 薬剤の値下げプログラムを拡大

ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げしたのは06年9月のことでした。
ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げ

これはかなり大きな影響を及ぼし、直後にターゲットがマッチングさせただけではなく、多くのスーパーマーケットが同様の値下げに踏み切りました。私が住んでいるエリアのスーパーマーケット、調剤に決して力を入れているわけではないラルフスですらいまや4ドルをうたい文句にしているくらいです。

そのウォルマートがプログラムの拡大を発表しました。

300アイテムにつき、90日分の処方を10ドルとする。また乳がんや更年期障害など女性に特有の病気に対するジェネリックの30日分処方を9ドルとする。さらに、1000アイテム以上のOTCを4ドルとする。


この値下げプログラム、他社への影響を見れば分かるように一定の効果を上げています。売上も伸びているのですが、少なくともヘルスケア分野でもプライスリーダーなのだという印象を消費者に与えることには成功している。

今回は時期が良いですよね。インフレが進行し食品の値上げが続いているいま、薬を下げますというメッセージがネガティブに受け取られるわけがない。

それと、今回はOTCを値下げしていますが、これがどう影響するのか、興味がわきます。健康保険に加入している場合いずれにしても患者負担金が発生するためジェネリックの値下げは保険加入者にはメリットが少なく、だからドラッグストア企業のほとんどが追随しなかったのですが、OTCは財布を直撃します。ドラッグストアがどう動くか、動かないのか、興味津々です。


そしておもしろいのは、直後にターゲットがマッチングを発表したことです。
ターゲットはファッション性の高いディスカウンターですが、こういうニーズ商品についてはアグレッシブにウォルマートと価格勝負します。ここに、ターゲットの強さの本質があるのです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:42 PM | | トラックバック (0)

April 22, 2008

[ウォルマート] 売上高米ナンバーワンをキープ

フォーチュン誌が恒例の売上高ランクを発表、ウォルマートは昨年に引き続き1位をキープしました。
ウォルマートは02年にトップとなり、一昨年の2006年に合併で大きくなったエクソンモービルに抜かれた時を除き、ずっと1位をキープしています。
業績は、売上高3787億9900万ドル(前年比7.9%増)、最終利益127億3100万ドル(前年比12.8%増)、でした。

本日の為替レートの1ドル=103円で日本円に換算すると、売上高39兆162億9700万円、最終利益1兆3112億9300万円、となります。103円というのは円高レートですので、生活レートにすると50兆円ぐらいの価値はあるんじゃないでしょうか。


参考までに、リストから小売企業を抜き出すと以下のようになります。

1、ウォルマート
2、ホームデポ
3、CVSケアマーク
4、クローガー
5、コストコ
6、ターゲット
7、ウォルグリーン
8、シアーズホールディング
9、ロウズ
10、セイフウェイ

分かっていたことではあるのですが、CVSが3位に躍進したのが目につきます。ウォルグリーンも7位で一つ順位を上げました。
CVSが入ってきたことで消えた企業がアルバートソンズ。スーパーマーケットが消え、ドラッグストアが伸びる。
日本のドラッグストア業界人にはぜひ夢を持っていただきたい。


10位以内に純粋な食品小売企業は2社だけですね。
一方日本のGMSの本質がスーパーマーケットであり、またコンビニの本質が外食(またはグローサリーストア)であることを考えると、日本とアメリカの大きな違いが見えてきますよね。
なぜアメリカではこうなったのかということについては講演やセミナーでよく話しているのでここではおきますが、なぜ日本ではそうなのかということは一考に価すると思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:05 PM | | トラックバック (0)

April 15, 2008

[ウォルグリーン] プリンターカートリッジの無料リフィルサービス

walgreenちょっと古い話になりますが、今月初頭の4/2にウォルグリーンがプリンターのインクカートリッジの無料リフィルキャンペーンを実施しました。ウォルグリーンは06年に全社ベースで詰め替えサービスを導入し、現在は4,500店舗以上にまで水平展開されています。

このリフィル、インクカートリッジで利益を出すプリンターメーカーにとっては頭の痛いサービスで、たしか日本では訴訟にまでなったような記憶があります。ネットで検索したら、サービスを提供している会社はあるようですが、ウォルグリーンのように全国展開している小売企業が無料販促キャンペーンをやるほど力を入れて大々的にやっているということはないように思います。

ウォルグリーンというドラッグストアのおもしろさじゃないでしょうか。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:23 AM | | トラックバック (0)

March 31, 2008

「ウォルグリーン、点をつなげて新た勝機を見出す」Vol.12,No.14

アメリカ流通eニュース

 ウォルグリーンが買収プランを発表した。
 買収と言うものをほとんどせず自社成長をモットーとしてきた企業なのだが、昨年から方針を転換し、機会があれば買収するというスタンスになっている。昨年はワシントンDCドミナンスの中堅小売企業を買収しているのだが、しかしその後の一連の買収と、今回の発表から、ウォルグリーンが将来への絵として描いている全体図のようなものが見えてきた。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:43 PM | | トラックバック (0)

March 18, 2008

[ウォルグリーン] アパレルPBを開発

おととい、ショッパーズドラッグマートがPB食品を開発するとエントリーしましたが、今回はウォルグリーンによるPBアパレルです。
名称はカジュアル・ギア、4月1日をもって全6,000店舗での販売を開始するそうです。価格帯は$2.99-$15.00、スウェットパンツやソックスなどの実用衣料です。メンズもあるそう。

ドラッグストアがアパレルにPBです。
たぶん驚く方も多いのではないでしょうか。

実はアパレルの強化は昨年初頭から取り組み始めていたんですね。PB導入と言うのは知りませんでしたが、なるほどなあ、というのが私の印象です。

これ、ビューティケア強化の一環でもあります。店舗を女性にとって魅力のあるもっとアップグレードしたものにしたい。ビューティケア商材というものは、良い商品をおき、ビューティアドバイザーを常駐させてコンサルティング販売したから、売れる、というものでもないんですね。店舗(または企業)に対するイメージがけっこう大切です。
『美』を売るためには、店頭での包括的な『エクスペリアンス』が重要な要素となります。

一昨年の11月、ウォルグリーンはピュア・アルーア・ジュエリー・コレクションと言う、独占販売ラインを投入しています。これにはなんと、スワロフスキーが含まれているんですよ。価格帯は$5.99-14.99、ファッショントレンドに合わせて6〜8週間でラインを入れ替えるとしてますから、お飾り的なマーチャンダイジングでは決してない。
これも包括的な『エクスペリアンス』向上を目指しての導入です。


アパレルPB、失敗する可能性が高いと思ってます。
しかし、こうやって新しいことをどんどんトライし、試行錯誤を続けるところに、大企業としてのウォルグリーンの凄さがあるんだというのが、僕の見方です。


ちなみに、昨日同社は、大手企業内でのヘルスセンターとファーマシーを展開とする専門企業二社の買収を発表してます。買収によって展開施設数は500ヶ所となる。
トヨタやGMなど大手企業は社内にフィットネスセンターや医療相談施設を持っているのですが、これを展開している企業です。ウォルグリーンの意図は、会社内ではヘルスセンター、社外ではウォルグリーン内のインストアクリニックと、社員と社員家族とリタイア組みと、すべてを取り込むことにある模様。

ヘルスケア領域でも、将来を見据えてきっちりとイニシアチブを進めているというわけです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:57 PM | | トラックバック (0)

March 14, 2008

[ショッパーズ・ドラッグ・マート] オーガニック食品のPBを開発

SDMカナダのドラッグストア大手、ショッパーズ・ドラッグ・マートが、食品にオーガニックPBを導入するそうです。名称はNative、アイテム数は170、この4月までに1,000店舗へ導入するとのこと。

ドラッグストアが食品にオーガニックPBというのは、ちょっと驚きました。ただ、ショッパーズ・ドラッグ・マートならありえるだろうと納得もしました。革新的なビューティケア売場を持つフォーマットを増やしつつある同社ですが、この新プロトタイプには非常に洗練された食品売り場がありまして、惣菜まで売っている。

あの美しい売場には、プレミアム型PBとなるだろうオーガニックはマッチするように思います。
健康を訴えるにもオーガニックはぴったりで、ヘルスケア部門にもいい影響を及ぼすかもしれない。

ショッパーズ・ドラッグ・マート、アメリカとは違った意味で非常におもしろい企業です。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:05 PM | | トラックバック (0)

March 11, 2008

[ウォルグリーン] POSデータと在庫データをサプライヤーに公開

POSデータと在庫データを、ほぼリアルタイムで、各店舗の各アイテムレベルまで、サプライヤーに公開するプログラムを開始しました。昨年12月に導入し、主要サプライヤーのほとんどが参加し、今年半ばまでにさらに50社が参加する予定です。
ちなみにプラットフォームはアジェントリックス社によるデマンド・シグナル・マネジメント。

ほぼリアルタイムで在庫データを公開するということは、つまりほぼリアルタイムの在庫データが存在すると言うことで、だから自動発注が可能になっている、と言えます。
日本ではPOSデータの公開は進んでますが、在庫データまで公開できる企業は少ないんじゃないでしょうかね。


こういう話を聞くと、サプライヤーにどのくらい費用を請求しているのだろうかということがまず頭をよぎってしまいます。その上で、コラボレーションという名目でナレッジの提供をサプライヤーに求めるわけですから、サプライヤーサイドは大変です。
もう一つ、リアルタイムでデータが入ってくるおかげで、メーカーがショートタームなトレード戦略に偏ってしまい長期的なブランドマネジメントが弱くなるという問題が実は出てきている。

とまあ、余計なことを思ってしまったのですが・・・

アジェントリクスは電子商取引のWWREとGNXが合併してできた会社で、もともとは対ウォルマートで競合企業が連携して作られたものです。こういうプラットフォームがアウトソーサーの手で完成してゆくと、ウォルマートのリテールリンクも昔のようなアドバンテージが少しずつ無くなっていくということになります。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:10 PM | | トラックバック (0)

March 10, 2008

[CVS] ミニッツクリニックが500ヶ所突破

CVSが展開しているインストアクリニックのミニッツクリニックが500ヶ所を突破しました。一昨年の7月に買収した時点で83ヶ所でしたから、1年と8ヶ月で400ヵ所以上を新設したことになります。
さらに、今年は150〜250の新規出店を計画しています。

参考までに、過去のエントリーです。
CVSがインストアクリニックを買収
CVSのミニッツクリニック

実は既存の医療コミュニティ(またはドクター側)からインストアクリニックの医療の質に対する批判があったして、軋轢が若干あるようなのですが、CVSやウォルグリーンのスタンスを見る限り消費者は支持しているとみて間違いないように思います。
またインストアクリニックはナースプラクティショナーが医療行為を行いますが、例外的にドクターがインストアクリニックに常駐するケースもあります(ロングスやデュエインリードの一部の店舗で採用)。

まだまだ増えていきそうですね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:26 PM | | トラックバック (0)

「インストアクリニックによる医療のメニュープライシング」Vol.12,No.11

アメリカ流通eニュース

 ドラッグストアのCVSが、インストアクリニックを買収したのは一昨年の7月のことであった。物販企業が医療サービスを提供することになるわけだから、非常に画期的なエポックメーキング的な買収であった。その後CVSはPBMというもう一つのサービスプロバイダーと合併、常識的なDgsビジネスから異なる次元へと進み始めている。
 このミニッツクリニック、買収した時点では83ヶ所だったのだが、今月初頭に500ヵ所を突破した。約1年8ヶ月で400ヵ所以上を増やしたわけで、大変な勢いと言うことができる。
 さらに今年は150〜250ヵ所の新設を予定していて、まだまだ増えそうなのである。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:38 PM | | トラックバック (0)

February 11, 2008

[ウォルマート] インストアクリニックの新強化戦略

先週発表されたリリースによると、ウォルマートが自社名を使ってのインストアクリニックの展開を始めるそうです。サービス自体は他社に委託するが、名称を'The Clinic at Wal-Mart'で統一するとのこと。
ウォルマートの店内ではすでに77ヶ所でテナントがクリニックを展開中、2010年までに400ヵ所まで増やすそうです。

名称をウォルマートにしつつのこの委託戦略を英語でコブランデッドと呼んでいるのですが、理由はどうも、ローカルごとに実績と信頼を持っている各病院に委託して行こうとするためのようですね。冠をウォルマートとすることで統一感を出し、しかしサービス事業者の名前をサブブランドとして出すことで安心感を出す。
また最近インストアクリニックに対するメディカルグループからの反発もあり、ローカル病院と組むことでこれをかわす狙いもあると思います。

すでにローカル病院の手によるインストアクリニックが成功している模様で、これを土台としてます。
またAOL創業者スティーブ・ケースが所有しているチェーンクリニックとしてのレディクリニックともコブランデッドをするそうです。


ウォルグリーンやCVSはインストアクリックを買収し、子会社として自社展開しようとしてますが、ローカル病院と手を組むウォルマートのやりかたはすでに存在する医療サービスを上手に利用するものですから、なかなか優れたやり方だと思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:51 PM | | トラックバック (0)

January 8, 2008

[ライトエイド] ラスベガス市場から撤退

ラスベガスの28店舗を閉鎖し撤退すると発表しました。アメリカでドラッグストアが撤退する場合、調剤の顧客データの売買が必ず付随するのですが、今回はウォルグリーンが買うそうです。
ちなみにこの売買されるデータを業界用語で、Prescription Fileと呼びます。

顧客データの売却先は決まりましたが、店舗についてはまだ決まっていないようで、売却するかサブリースするか、複数の企業と交渉中となってます。

ライトエイドは昨年6月にブルックス・エッカード(1,900店舗)を買収してますが、業績が良いとは言えず、大型買収に耐えられるのかどうか楽観論と悲観論が錯綜していました。負け組みが負け組みを買収するパターンで、私は厳しいだろうなあと思ってました。
ライトエイドがブルックス/エッカードを買収

07年度の第3四半期までで1億2681万ドルの赤字、営業キャッシュフローはさらに赤字、長期の借入れ金で息をついているという状態です。12月の既存店成長率は0.5%のマイナス、ウォルグリーンやCVSの高い数値と比較すると不振が目立ちます。
たぶん今回のラスベガスからの撤退は、ダウンサイジングの序章じゃないだろうかと思ってるんですが、どうでしょう。


ところで撤退店舗ですが、テスコあたりが手を上げるんじゃないでしょうか。こういうときのために、1万sqfというプロトタイプにしたんだろうと思ってます。
ただベガスのライトエイドはフリースタンディングとNSC出店でして、これにフィットするのかどうか。テスコの出店戦略を知るカギになるかもしれないですね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:56 AM | | トラックバック (0)

December 12, 2007

[ウォルグリーン] 160店舗にATMを導入

ウォルグリーンがニューイングランド地域の銀行、ウェブスターバンクのATMを160店舗に導入することを発表しました。来年後半までには500店舗にまで拡大する予定。セブンイレブンによるシティバンクのATM、デュエイン・リードによるチェースのATMと同様に、使用料は無料とするそうです。

アメリカのドラッグストアは利便性、つまりコンビニエンス性を前面に押し出していて、コンビニエンスストアと真正面から競合してますが、このATMイニシアチブによってますますその色が濃厚になってきたように思います。ウォルグリーンはカフェWというドリンクバーを100店舗に導入してますし、コンビニとの競合はさらに激しくなりそうです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:52 PM | | トラックバック (0)

December 3, 2007

[レディクリニック] 対象市場をミドルクラスに

インストアクリニックについては、何回かエントリーしました。
RediClinicとスティーブ・ケース
CVSがインストアクリニックを買収
インストアクリニックと米国医療システムの破綻
ウォルグリーンによるインストクリニックの買収

簡単に行ってしまえば、医療という問題を抱えているシステムがあって、この問題の一部を解決するようなビジネスとして登場したのがインストアクリニックと言うことができる。低所得層にコンビニエンスな医療を提供しようとした。

しかし、低所得層地域では、なかなか採算ベースに乗らないということが分かってきたそう。低価格としたんだけど、それでも低所得層には高すぎる。また病院が、本当に支払えない人には無料診療を提供したりしますから、あえてお金を払う必要がない、ということもあるかもしれないですね。
アメリカの病院は、無料診療をある程度実施すると、税金控除があるみたいです。

このためレディクリニックが戦略を転換し、中所得層の地域に32ヵ所インストアクリニックを作ったところ、うまく行くことが分かったそうです。医者のアポを待つ必要がないという、便利さがウケている。

レディクリニックのCEOのコメントが面白いので、意訳します。
「現在のヘルスケアシステムは、少数の複雑な症例向けにデザインされている。我々は大多数のシンプルな症例を対象とするビジネスだ」。(Forbes)
これは、分かりやすい。

このインストアクリニック、CCCという業界団体もできてしまいましたし、定着し伸びることは確実だと思うのですが、対象市場が少し変わってきたというのは興味深いです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:43 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

October 22, 2007

【ウォルグリーン】 調剤ミスで患者が提訴

ウォルグリーンが調剤ミスで提訴されました。

妊娠したので医者に行き、処方されたのが妊娠中用のビタミン。これをウォルグリーンに持って行き、処方されたのがホジキン病に使うケモセラピー用の強い薬で、飲んだらめまいと吐き気が続いたがつわりだと思い服用を続け、一ヵ月後に流産してしまった、というのがストーリーです。
この女性には、肺がんなどの悪性腫瘍のリスクが高くなる、子供が作れない、といった後遺症が残る可能性があるようです。

正しい薬の名前がMaterna、間違ったのがMefford、似ていますね。

ウォルグリーンはまだ公的に間違いを認めていません。
訴訟で戦うのか、示談するのか、も分かりません。


このニュースを取り上げた理由は、最大手のウォルグリーンといえども、こういう調剤ミスを起こして提訴されるのだということを知っておいて欲しいからです。つい数年前には、身体障害となった子供が勝訴したケースがありました。これはテクニシャンが服薬指導するというしてはいけないことをしてしまったことが発端でした。

ファーマシーとはこういうリスクを潜在的に抱えるビジネスです。いかに減らす仕組みを作れるかがカギになるというわけですが、100%なくすことは不可能だということが、ウォルグリーンを見れば分かります。最先端の技術を使って管理しているのがウォルグリーンでして、このウォルグリーンでさえ100%ミスをなくすことができないわけです。

日本のドラッグストアも調剤併設に余念がないですが、こういうことが今後起こることは避けられない。ミスを犯さない作業システムへの注力はあたりまえですが、万が一のためのリスク管理も考えておく必要がある、というわけです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:30 PM | | トラックバック (0)

September 6, 2007

ウォルグリーンの年間新店プラン

8月の業績発表と同時に、来年度の新店予定数を明らかにしました。550店舗、リロケーションを差し引くと475店舗だそうです。
ちなみにウォルグリーンの期末は8月末なので、この新店数は来年度の投資プランということになります。


550店舗ということは、一日に1.5店舗ずつ毎日オープンさせて行くことを意味してます。ダラーゼネラルやファミリーダラーといったバリューディスカウントストア並みの怒涛の年間出店プランと言って良いのでが、本質的にはウォルグリーンのほうが相当格が上のような気がします。

まず薬剤師というプロフェッショナルを雇用するという難しさがある。バリューDSのように誰でもポンと運営できるような仕組みとは根本的な部分で異なっています。

次に、この出店を内部留保でまかなってしまっていることです。ウォルグリーンのバランスシートには長期借入金という項目が今でも存在しません。


CVSのように新しい骨組みを作ってゆくための大胆なM&Aを続ける企業と、コツコツとクッキーカッターのように同じ店を増殖し続けるウォルグリーンと、この好対照の2つの企業が上位を占めてしのぎを削っているところに、米ドラッグストア業界のおもしろさがあります。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:28 PM | | トラックバック (0)

June 10, 2007

現存する全米最古のドラッグストア

IMG_0274.jpg昨日から大手メーカーさんの研修コーディネートでニューヨークに滞在しています。

今日は午前中が私のセミナー、その後に店舗視察で、行った店舗の一つがこれ、C.O.Bigelowです。
現存する全米最古のドラッグストア、創業1838年で、店内の什器や調度品のほとんどが当時のままなのだそうです。なるほど、昔のアメリカのドラッグストアってこんな感じだったのかということがよくわかります。

この店舗の知名度を拝借して、新しいフォーマットを模索しているのがバス&ボディワークスです。C.O.Bigelowという店舗名で現在8店舗をひっそりと実験しています。この実験店については、パーソナルケアのセレクトショップ、をご参照ください。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:55 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

May 26, 2007

RFIDの賢い使い方

昨年末に、ウォルグリーンがRFIDを販促什器につける実証実験を終え、全店舗への水平展開を発表したことを記事にしました。
ウォルグリーンが水平展開を決めたRFIDの使い方

直近のレポートによると、現在1000店舗まで増えているそうです。サプライヤー数は18社。本部担当者がウェッブベースのインターフェースで結果をモニターでき、店長にはウィークリーベースで営業結果がレポートされる。

今後一年間で全店舗に導入するそうです。

RFIDについてはいろいろ言われてますが、こと単品につけるのは、現状ではメーカーにとっての費用対効果が悪くて、ゆっくりとしか進んでいない状況といえます。
しかし販促什器ならばROIが見込める。

こういうところから入っていけば、単品ベースの普及も楽になるのではないかと思うのです。そういう意味でウォルグリーンのイニシアチブは価値があると思ってます。

>>来週月曜日はメモリアルデーのためお休みします。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:27 AM | | トラックバック (0)

May 22, 2007

ウォルグリーンによるインストクリニックの買収

ウォルグリーンがテイクケア・ヘルスシステムというインストアクリニック企業の買収を発表しました。買収金額は不明。

テイクケアが運営しているクリニックは現在50ヶ所、どうやらほとんどがウォルグリーン店内のようです。ウォルグリーン自体は現在59店舗でクリニックを展開しています。
今後はこの買収をてこにしてどんどん増やして、来年末までに400ヵ所を目標とするそうです。

ウォルグリーンによるインストアクリニックの買収は、アメリカのドラッグストア業界ではCVSによるミニッツクリニック買収に次ぐものとなります。ほぼ既定路線というか、想定されていたものでした。
CVSによる買収については、以下の記事をご参照下さい。
CVSのミニッツクリニック

今後ライトエイドやロングスあたりも、買収に動く可能性があるでしょう。
ウォルマートやターゲット、スーパーマーケットなどインストアクリニックを導入する企業はどんどん増えてます。まだメジャーな存在とは言いがたく認知度は低いのですが、ニーズはあるように感じるので、確実に浸透してゆくだろうと考えています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:34 AM | | トラックバック (0)

May 14, 2007

ウォルグリーンによる遠隔モニターシステムの販売

ウォルグリーンが、アメリカン・メディカル・アラートという企業が提供する遠隔モニターサービスを、全5600店舗の調剤カウンターで販売することを発表しました。
高齢者の生活を支援するサービスで、ボタン一つでコールセンターとつながるデバイスや、体調を管理するデバイスなどを提供するもので、使用料は、入会金34.95ドルに月々34.95ドルのサービスフィーとなっています。

ウォルグリーン・レディ・レスポンスという名称がついているので、おそらくウォルグリーンというブランド名をつけて販売するのでしょう。
限定商圏で3ヶ月の実験を経ての全国水平展開なので、手ごたえはあるようです。

この手のサービスは利益率が高いのと、毎月の定期収入がある点が魅力ですが、サービス提供会社の信頼性でお客が二の足をふみ勝ちです。ウォルグリーンはこの信頼性の部分のお墨付きとなるわけです。
ウォルグリーンにとってはシニアの生活を支援するというイメージアップにもなるし、店頭の場所を占有しないし、ファーマシーとの長期的な関係構築につながりそうだし、非常に将来性がありそうな気がしています。

利益が出る、大手企業のお墨付きが必要・・・ウォルマートやコストコといった企業が参入する可能性もとても高いんじゃないでしょうか。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:05 PM | | トラックバック (0)

May 4, 2007

不採算店舗を利益に変える

アルバートソンズの資本売却の相手が、スーパーバリュ、CVS、そして金融グループの3つに分かれていたことはご存知のことと思います。
このうちの金融グループには、バイアウト企業の他にリート(REIT、不動産投資信託)のキムコリアルティが含まれていました。キムコは商業不動産の中でもショッピングセンターに特化した企業ですが、リーシング、デベロッピング、バイアウト、そしてプロパティマネジメントと、すべてのサービスを提供する総合リートです。

アルバートソンズの場合はこのうちのバイアウトで、つまり不採算店舗を買い取り、なんらかの手を施し、可能な限り高く転売してキャッシュ化する、ということをやっているわけです。

このキムコが四半期の業績発表の中でアルバートソンズについて言及、5100万ドルの投資に対して5600万ドルの利益をもたらした、とコメントしています。つまりバイアウトした果実をもう既に手にしたということなわけなのです。そのスピードもさることながら、しっかり利益を出しているということを確認すると、バイアウトが持つ機能というものを再認識せざるを得ません。

利益が出せるなら、なぜスーパーバリュは一緒に買わなかったのだ、という質問があるかもしれません。またはアルバートソンズはなぜ自分でそれをしなかったのだ、という質問もあるかもしれません。

前者について答えると、小売企業にはそこまでのノウハウがないのですね。店をビルドすることはできるが、スクラップすることは難しい。または価値を極大化してスクラップすることはもっと難しい。プロだから利益を出せるというわけです。
後者についても答えは似ていて、他で利益が出ているとなかなか撤退に踏み切れないものなのですね。優良企業のアルバートソンズといえども大量の不採算店舗を抱えていて、スクラップできなかったということです。

この点は、メーカーも同じ。ブランドをどの時点でスクラップするかという明快な基準をあらかじめ持っているメーカーは、ほとんどいないでしょう。

これがバイアウトの価値です。
スチールパートナーズのように口だけ出す投資企業のおかげで日本ではネガティブな印象がとても強いのですが、再生型のバイアウトにはそれなりの機能と価値があるのです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:54 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

April 13, 2007

ライトエイドが来月にも買収をファイナライズ

ライトエイドの決算が出たのですが、売上高175億ドル(1.2%増)に対して最終利益が1500万ドル(99%減)で、増収だったものの大幅な減益となりました。減益の理由は大きな減価償却があったためで、営業キャッシュフローは黒字ではあります。
ただ既存店成長率は3.4%増で、CVSの8.2%と比較すると半分以下と振るってません。

さてすでに「ライトエイドの買収プラン、株主が承認」で記事にしたことですが、FTCが来月末には最終承認する予定であることが決算と合わせてリリースされました。結局24店舗を手放すことで決着がついたようで、手に入れる予定の店舗数は1800を超えてますから、とりあえずまずまずの結果じゃないのでしょうか。

そしてこれもすでに書いたことなのですが、ライトエイドが描いているように果たしてスムーズにことが運ぶのでしょうか。課題は一杯あると思います。既存店の活性化すら満足にできてない状況であることは、決算を見る限り明らかですから。
他企業買収はそう簡単ではありません。いまのライトエイドにそんなリソースがあるのかどうか。0.5+0.5=1.0、にすらならず、0.5×0.5になってしまうことを懸念してます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:50 PM | | トラックバック (0)

March 16, 2007

ケアマーク買収プランを承認、年商750億ドル企業の誕生へ

ケアマークの株主総会が今日開催され、CVSによる買収が承認されました。

この結果、会社名はCVS/ケアマークに変更されます。本社は現CVS本社から変更なし。売上高は750億ドル近くになると言うのですが、05年度ベースの数値を元にするとクローガーの約600億ドルを抜き、ホームデポの815億ドルに次ぐ3位クラスということになります。

もちろんこれにはPBMによるサービスフィーの売上高が含まれるわけですが、例えばウォルグリーンもPBM事業を連結に含んでいますし、ホームデポはサービス事業の売上を含んでいますし、CVSだけ例外とするわけにもいかないでしょうから、次回のランキングではごぼう抜きで上位に顔を出すことでしょう。

さてこのCVSについては、販売革新1月号で書いたばかりなのでご参照いただきたいのですが、このPBM買収がリテールビジネスにどう影響を及ぼすのか、シナジー効果をもたらすのか、現時点では良く見えないところがあります。

ただ製薬メーカーや保険会社に対するネゴシエーションパワーは確実に大きくなるものと思われます。

参考までに、今までの記事へのリンクを抜き出しておきます。
CVSがケアマークを買収
「ケアマーク買収プランから見えて来るCVS変革の方向性」Vol.10,No.46
CVSのケアマーク買収、政治が影響?
CVSによるケアマーク買収プランに暗雲
ケアマーク、敵対的買収オファーを拒否
CVS、株主がケアマーク買収を承認

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:02 PM | | トラックバック (0)

March 15, 2007

CVS、株主がケアマーク買収を承認

本日CVSが臨時株主総会を開き、ケアマーク買収が91.8%の賛成で承認されました。残るはケアマーク株主なのですが、明日、臨時株主総会が開催され、是非が問われます。

実はこの買収プラン、ケアマークの競合エキスプレススクリプトが敵対的買収オッファーをかけ、その後ケアマークの株主であるファンド企業がケアマーク経営陣を利益相反で訴えたり、両社がオッファーをつりあげたり、新聞紙上でメリットを両社が訴えたりと、つばぜり合いを繰り広げてきたいきさつがあったのです。

CVS株主が承認するということは予測されていたことでした。問題はケアマーク株主がどう出るのかでして、現在周囲の予測は真っ二つに分かれてます。

ここまでヒートアップした買収案件は近年珍しく、それほどこのM&Aは三社の今後を左右するものと見ることができるわけです。
明日の結果に注目しましょう。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:43 PM | | トラックバック (0)

February 20, 2007

チャールズ・ウォルグリーン二世逝去、享年100歳

2月10日に逝去されたという訃報がありました。この方は創業者のご子息ですが、つい最近まで存命だったということに少々驚いてしまい、記事とした次第です。

1939年に社長となり、63年に退いて76年まで会長職にあったそうです。
1950年代に調剤以外のフロントエンドの完全セルフ化を推進、60年代にはシカゴから全米へと拡大を図るなど、近代化と成長に大きな構成のあった人です。

この方の子息、つまり創業者の孫に当たるチャールズ・ウォルグリーン三世は現在会長で、そして現CEOは一族ではありません。しかし4代目が上級管理職におり、かなり高い確率で近い将来この4代目がCEOになると私はみています。

一族経営にはデメリットもありますが、メリットも一杯あります。ウォルグリーンの成長の要因には、血族による求心力というものが一つあるのかもしれないと、今回の訃報でふと思ったのでした。
そういえば、ウォルマートもロブ・ウォルトンという創業者の子息が会長で、似通ったところがありますね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:04 PM | | トラックバック (0)

January 19, 2007

ライトエイドの買収プラン、株主が承認

ライトエイドがブルックス/エッカードを買収」で書いた件ですが、株主総会で承認を取り付け、実現に向かって一歩前進しました。あとはFTCの認可を待つだけとなりました。競合地域が多いので、手放す店舗が出てくることでしょう。

買収総額は30億ドルを超える大きなディールです。

この案件については意見が完全に分かれてます。エッカードの業績が上向いていないようなのですが、これをライトエイドが立て直すだろうという楽観論と、自らの店舗ですらまだ立ち直っていないじゃないかという悲観論と、二つです。
私は後者に傾いてますが・・・

一度倒産しかかったライトエイドが、この買収をどう料理するのか、見物と言えるのではないでしょうか。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:08 PM | | トラックバック (0)

January 11, 2007

ケアマーク、敵対的買収オファーを拒否

CVSによるケアマークの買収プランに対して、PBM業界の競合企業のエキスプレス・スクリプトが敵対的買収による参戦を表明したことはすでに記事にしました。
ケアマーク、敵対的買収オファーを拒否

これをケアマークは公的に拒否しました。理由としてあげているのは、CVSとのマッチングのほうが統合リスクが少ないことと、将来的なシナジー効果がはるかに大きいことの2つ。

ここで言うリスクファクターとは、独占禁止法による規制の可能性の他に、借入金がすでに多いエキスプレス・スクリプトがさらに高レバレッジをかけることの危険性を指摘してます。

ただこれは経営側の思惑で、株主側はオッファー額の高いエキスプレス・スクリプトに好意的のようでなんですね・・・。

エキスプレス・スクリプトは昨日、買収案件を不当だとして提訴し、戦う姿勢を見せています。ケアマークの株主の出方によっては、この買収劇は少々長い展開になりそうな雲行きとなってきました。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:37 PM | | トラックバック (0)

December 25, 2006

「ウォルグリーンが水平展開を決めたRFIDの使い方」Vol.10,No.52

アメリカ流通eニュース

 RFIDが脚光を浴びて久しいが、本格的に導入しようと積極的に動いているのはウォルマートだけで、ほとんどが日和見を決め込んでいる印象がある。私はとあるメーカーの方にウォルマートのイニシアチブについて聞いたことがあるのだが、RFID単体のコストだけではなく、その他すべてを勘案した総合コストという観点からは採算に合わず、ウォルマートに要請されているからつきあっている、という印象だった。
 しかしウォルグリーンがまったく別の用途でRFIDの実証実験を行い、効果を確認し、5000店舗超への導入を決めたことを知った。販促什器のトラッキングである。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:57 PM | | トラックバック (0)

December 19, 2006

CVSによるケアマーク買収プランに暗雲

CVSがPBM大手のケアマークを買収するというニュースはすでに2度記事にしましたが、PBM業界3位のエクスプレス・スクリプトがケアマークに対して敵対的買収を実施することを発表し、波紋を呼んでます。

CVSのオッファーは総額210億ドルでしたが、エキスプレス・スクリプトは260億ドルで、現在の株価に約22%プレミアムがついた金額です。
買収方式はキャッシュと株式交換の混合で、キャッシュは金融グループからの借入金でまかなうことになります。05年度末の時点で、自己資本147億ドルに対して長期借入金140億ドル、もともとレバレッジド比率の高い企業であり、ここでさらに借入してまで買収をしかけると言うことは、CVSのディールに対してよほどの危機感を持っているものと推測できます。

もともと200億ドルというCVSのオッファー金額は低いと言われていて、ケアマークの思惑については記事にした通り、政治問題が絡んでいるのではという指摘もあって、この安いオッファーに対して競合企業が待ったをかけた、ということのようにも見受けます。

もしエキスプレス・スクリプトによるLBOが成立すると、全調剤市場の26%を占めることとなり、メドコの16%を大きく引き離すのだそうです。

CVSはまだ反応してませんが、ケアマーク買収によるメリットを考えると、対抗するだろうというのが大方の見方です。

実は大手PBM企業に対しては、極めてグレーな医薬品業界の取引慣行の中、儲けすぎているんじゃないかという批判も多く、CVSにしろ、エキスプレス・スクリプトにしろ、FTCだけではなくて政治も含めた厳しい査定があるものと推測され、このM&Aディールはまだまだ予断を許しません。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:04 PM | | トラックバック (0)

November 27, 2006

CVSのケアマーク買収、政治が影響?

ドラッグストアのCVSがPBMのケアマークを買収するプランを発表したことは先日記事にしましたが、民主党の勝利が引き金を引いた可能性があるとビジネスウィーク誌が指摘していて、なるほどと思わずうなってしまいました。

以下医療保険制度の仕組みの詳細は省きます。
公的健康保険であるメディケアのオーバーホールの一環として、共和党主導でパートDが導入され、これが製薬メーカーをけん制する役割を果たしたのだが、実はPBMにはメリットがあり成長を助けた。しかし民主党がこのパートDをさらにオーバーホールするプランを持っていて、実現すると今度はPBMが打撃を受ける。

つまり民主党が勝ったことでビジネスに影響が出ることが予測され、ケアマークは今が企業にとってのプライムタイプと読み、医療制度の環境が変わって企業価値が落ちる前にCVSに買収される道を選択したというわけです。

政治の潮目がM&Aを決断させたとういう見方は、いかにもアメリカらしい話だと思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:22 PM | | トラックバック (0)

November 13, 2006

「ケアマーク買収プランから見えて来るCVS変革の方向性」Vol.10,No.46

アメリカ流通eニュース

 ドラッグストアのCVSがケアマークという企業を買収すると発表した。前者の売上高は370億ドル、後者が330億ドル、小さくないディールである。株式の市場総額は前者が235億ドル、後者が213億ドル、売上高と市場総額を見るとCVSの方が若干大きいが、大きな違いというわけでもなく、対等合併に近い印象である。買収後の名称も、CVS/ケアマークとなるので、並立というイメージだろう。
 CVSは簡易医療サービスプロバイダーのミニットクリニックを買収したばかり、この立て続けの買収プランを並べて鳥瞰すると、CVSの単なる物販ビジネスを超えようという長期戦略が見えてくるのである。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:45 PM | | トラックバック (0)

November 8, 2006

CVSがケアマークを買収

ドラッグストアのCVSがケアマークを買収すると発表しました。ディールは株式の交換形式で、市場総額で200億ドル、合併後の売上高は750億ドルと、巨大なM&Aです。
ただしFTCによる査定しだいで、紆余曲折が考えられ、M&Aが成立しない可能性もあります。

ケアマークはPBM企業です。PBMについては長くなるのでここでははしょりますが、簡単に言えば調剤に対して支払われる給付金を第三者組織として管理するビジネスです。

さて、ディールの成否はここではおき、この買収プランが意味しているものをいろいろ考える必要があります。

1つ目は、CVSという企業が物販を超えた医療サービスプロバイダーを志向しているのだと言うことが、はっきりと分かってきたということでしょう。ビジネスモデルのトランスフォーメーションです。ミニットクリニックの買収もその一環ということができます。
物販ビジネスと医療サービスの融合という道筋は、日本においてはどう捉えるべきか、じっくりとさらに考えるべきテーマです。

2つ目は小売ビジネスにおいて、'健康(ヘルスケア)'というキーワードがこれからますます重要になって行くだろうということです。ウォルマートがジェネリック薬の価格を下げて話題となっていることも、その流れの中の一つだと理解したい。ドラッグストアだけじゃなくて、スーパーマーケットも含めた日常の商業に含まれる全業態と、ここに関わる卸やメーカーも含めて、'健康(ヘルスケア)'があらゆるところで重要なカギとなってくると思います。
そしてこの点は日米同じだと考えています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:20 PM | | トラックバック (0)

November 1, 2006

ウォルグリーン、32年間連続の増収増益

うっかり見過ごしていました。ウォルグリーンの年度期末は8月12日でして、9月25日に期末の決算を発表したのですが、32年間連続の増収増益を記録していました。
32年間というのは凄いことです。

今の状況を鑑みると、少なくともあと3年は記録を伸ばすでしょう。でもたぶん近い将来出店ペースは落ちます。そのときどうするかです。
ハッピーハリー買収の事例から考えるに、買収による成長も視野に入れ始めていることはありえるでしょう。中国に進出という話も出てますから、海外もありえるでしょう。
これらが、いつ本格化するかですね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:34 PM | | トラックバック (0)

October 31, 2006

CVSのミニッツクリニック

DSCF4646.jpgバージニア州では簡易医療サービスプロバイダーのミニッツクリニックを併設している店舗も訪問しました。
簡易医療サービスプロバイダーについては、以前オースティンのHEバットに関するトピックで記事にしました。

小売店舗内のテナントとして簡易医療サービスを提供する企業は現在全米に5社くらい存在しますが、ミニッツクリニックはたぶんその中でも最大手だと思います。CVSは7月にこの会社を買収しました。その時点でミニッツクリニックは83ヵ所で医療サービスを展開、そのうちの66ヶ所がCVS店舗内でした。現在はすでに100ヶ所を超えています。

 成長要因を端的に言うと、アメリカの医療保険制度に欠落している部分を埋めていること、日常の商業に属する小売フォーマットのほとんどが調剤を取り込んでいて小売業と医療の関係が日本のように希薄ではないこと、の2つを指摘することができるでしょう。

DSCF4647.jpg法整備が進み始め、健康保険も適用され始めているので、このビジネスは今後伸びると考えています。

驚くことは、ドラッグストアのCVSがこの医療プロバイダーを買収したことでしょう。CEOのトム・ライアンはすでにかなり前から単なる小売企業から、小売と医療ケアプロバイダーを融合させたような新しいコンセプトへの変革の絵を描いていたそうで、彼にとってはその絵に沿った買収だったようです。CVSはスペシャリティファーマシーという別フォーマットも持っています。CVSの最近のライフと呼ばれるプロトタイプもユニークなのですが、今後行こうとしている道筋もユニークで、プロトタイプの大量投下による拡大戦略を突き進むウォルグリーンと対比すると、これが差別化というものなのだという格好の材料となると思っています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:04 PM | | トラックバック (0)

October 19, 2006

ウォルマート対ドラッグストア、ジェネリック価格をめぐっての戦い

9月21日にジェネリックの値下げを発表したウォルマートですが、他州への展開を早くも開始しました。
もともとはフロリダ州から開始し、来年中に他州へ広げるとしていたのですが、お客からのリクエストが多いので、展開を急ぐとしています。今のところ拡大予定は14州、フロリダを加えると15州となります。
(27日に記事を投稿しているので、ご参考までに。「ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げ」)

また処方薬の種類も、219種類から314種類へと増えてます。

この発表は今日のことなのですが、ウォルグリーンも対抗して同時にコメントをリリース、再び値下げしません宣言しました。ウォルマートの値下げは単なるプロモーションに過ぎないという文脈で、なぜ値下げしないのかの6か条つきです。
ウォルマートという社名を名指ししているところが、かなり意識しているというか、意味深というか・・・。
本件、かなりヒートアップしてきました。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 7:00 PM | | トラックバック (0)

September 27, 2006

ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げ

アイテム数は291、30日分の処方を4ドルとするそうです。フロリダ州タンパの65店舗で実験し、段階的に店舗を増やして行くとしています。
流通eニュースに書きましたので、詳しくはここではおきます。

この直後に、ターゲットが追随することを発表しました。

一方ウォルグリーンとCVSは、この値下げが自分たちの業績にはまったく影響を及ぼさないことを強調するコメントをリリースしています。かなりベーシックな薬であることと、恩恵を被るのは健康保険を持っていない人たちで、ドラッグストア2社のお客のほとんどは健康保険所持者だから問題ないというわけです。私もたぶん影響はないだろうなと思います。

ただ、勝負あった、じゃないでしょうか。
ディスカウントストア2社は薬の価格を下げるという強力なメッセージを投げかけた。ところがドラッグストア2社は保身型のコメントに終始している。たいして影響無いなら、うちも下げますでいいのに。

アメリカの調剤ビジネスは、ドラッグストア、スーパーマーケット、ディスカウントストア、メンバーシップホールセールクラブと、いわゆる日常の商業に属する業態の間で、極めて激しい競争状態にあります。'業界'や'規制'に守られたビジネスではもはやありません。
その上、健康保険という特有なシステムに縛られるので、実に複雑なビジネスとなっています。

今回の値下げ、一番影響を被るのはインディペンデントの家族経営のファーマシーでしょう。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:45 PM | | トラックバック (0)

September 25, 2006

「ウォルマートがジェネリック処方薬を大幅値下げ」Vol.10,No.39

アメリカ流通eニュース

 ウォルマートがジェネリック処方薬の値下げを21日に発表したのだが、多くの全国紙が一面で掲載、ドラッグストア企業や製薬メーカーの株価が大きく下落するなど、非常に大きなインパクトを持って迎えられた。
 ウォルマートは否定しているのだがイメージアップ戦略の一環という見方もあり、そういう意味では大成功だったようだ。このイニシアチブが今後どういう意味を持ってくるのか、考えてみたい。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:21 PM | | トラックバック (0)

August 28, 2006

「ライトエイドがブルックス/エッカードを買収」Vol.10,No.35

アメリカ流通eニュース

 CVSによるセブオン/オスコーの買収、ウォルグリーンによるハッピーハリーの買収と、ドラッグストア業界にM&Aが多発しているのだが、再び大きなM&Aが発表された。ライトエイドがカナダのジャン・コトゥから北米傘下のブルックス/エッカードを買収するのだと言う。ライトエイドと言えば、無理な買収による経営悪化を隠すための粉飾会計で創業2代目が有罪となり、会社自体も倒産寸前まで行った企業である。
 業績はかなり戻ってきたとは言え、好調とは言えない状態で、この大きな買収だ。少なからず無理があるのだが、現在の米国のDgs業界はそれほど規模を求めなければならない環境にあるということなのだ。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:13 PM | | トラックバック (0)

August 25, 2006

ライトエイドがブルックス/エッカードを買収

ライトエイドがカナダのジャン・コトゥから、傘下のブルックス/エッカードを買収することで合意しました。14億5000万ドルがキャッシュ、残りを株式2億5000万株(約11億ドル)で支払われるコンビネーション型ディールで、ライトエイドが引き受ける負債も合わせると、総額は約34億ドルとなります。
ブルックスは337店舗、エッカードは1,521店舗、ライトエイドと合わせると5,000店舗強となり、店舗数ではウォルグリーンを抜いて2位となる計算です。

このディールをどう読み解くかについては、流通eニュースにまとめようと思っています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:12 PM | | トラックバック (0)

August 15, 2006

ウォルグリーンが中国に進出か

一般では報道されていないニュースですが、PlanetRetailによると、ウォルグリーンがジョイントベンチャー形式で中国進出することを検討していることを、中国の新聞が報じたようです。提携先はGome Electorical Appliance Holding、JVの名称はGome Pharmaceauticals、投資額まで報じられているようなので、かなり信憑性が高そうです。

ウォルグリーンは長いこと米国内の拡大で十分というスタンスでしたから、このニュースはかなりインパクトがあると思っています。つい最近ハッピーハリーを買収したばかりですし、従来の戦略から少しシフトしてきている印象を強く受けますね。他企業買収を否定しつつの国内オンリーの成長に、そろそろ限界が見えてきたということかもしれません。

ちなみにウォルグリーンはその昔、RXネットワークという名称で、システムによって日本に出ようとしたのですが、売れなくて失敗してます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:32 PM | | トラックバック (0)

July 25, 2006

インストアクリニックと米国医療システムの破綻

ウォルグリーンがインストアクリニックの拡大を発表しました。年末までに、アトランタ、シカゴ、ラスベガスで、各都市12以上の店舗でインストアクリニックを展開するとしてます。各都市ごとに、別々の企業とパートナーを組む模様。

流通ニュースCVSの買収RediClinicと記事にしてきましたが、リテーラーによるインストアクリニックのテナント展開は、完全なトレンドとなってます。

さて、前回のウォルマートの記事で、アメリカの健康保険システムは破綻していると書きました。細かい説明は省きますが、一つだけ指摘すると、健康保険を持っていない(または持てない)人が人口の約15%もいるという事実です。医療の不公平が常態化している。

実を言うと、リテーラーによるインストアクリニックの展開も、つまるところはこの壊れた医療システムに起因しているんですね。つまり、様々な理由で思ったとおりの医療を受けられない人たちが結構いて、リテーラーが彼らのニーズの受け皿として機能を果たし始めているというのが、私の見方なんです。

ということで、ウォルマート店員の福利厚生問題も、リテーラーによるインストアクリニックも、根っこの本質は同じところにあるのです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:35 PM | | トラックバック (0)

July 16, 2006

CVSがインストアクリニックを買収

ドラッグストア大手のCVSが、ミニットクリニックという企業を買収することを発表しました。
ミニットクリニックは、小売店舗内で簡単な医療サービスを提供するビジネスを展開している企業で、現在全米に83箇所を所有、そのうちの66箇所がCVS店舗だそうです。

インストアクリニックについてはアメリカ流通eニュースで書きましたので詳細は省きます。小売店舗内に店を構えてはいるものの、立派な医療サービスプロバイダーでして、これを小売企業のCVSが買うということのインパクトは決して小さくないでしょう。

CVSは買収による成長を柱に据えているんですが、その対象はリテーラーに限定されていない。そんなことがよく分かるニュースです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:05 PM | | トラックバック (0)

July 3, 2006

「ウォルグリーンがリージョナルチェーンを買収した理由」Vol.10,No.27

アメリカ流通eニュース

 ウォルグリーンによるハッピーハリーというリージョナルチェーンの買収ガ、6月初頭に発表された。およそ1ヵ月後の6月29日には、メドマークというスペシャリティファーマシーも買収している。およそ買収とは縁遠いと思われているウォルグリーンなのだが、若干の軌道修正をし始めたようだ。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:11 PM | | トラックバック (0)

June 26, 2006

女性の平均身長とゴールデンライン

ドラッグストアのCVSがライフと呼ぶ新プロトタイプを増やしています。
女性を意識したコンセプトで、曲線を重視したユニークなフォーマットです。

ゴンドラの高さも、アメリカの女性の平均身長(5フィート4インチ、およそ163センチメートル)を考慮して低くした、と説明しています。
結果として見通しが良くなった。奥にあるファーマシーの位置を入り口で一目で見分けられます。
ゴンドラを低くするのは、CVSだけではなくて最近のトレンドと言ってもいいでしょう。
在庫を減らす効用もありそうですね。

気になって調べてみたのですが、日本の女性の平均身長は158センチだそうです。

アメリカの棚割では、ゴールデンライン(目線の位置)が日本よりも一つ高いように思います。
これはたぶん身長の違いから来るのだろうと推測していたのですが、この5センチの差が違いになって現れているのでしょうか
たった5センチなんですけどねえ。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:19 PM | | トラックバック (0)

June 6, 2006

ウォルグリーンがリージョナルチェーンを買収

ウォルグリーンがハッピーハリーというリージョナルチェーンを買収します。
ハッピーハリーはデラウェアに本拠を置くチェーンで、店舗数は76、非公開企業なので正式な数値はありませんが、業界誌の予測では売上高4億7500万ドル、ドラッグストアの売上高ランクではおそらく11位くらい、調剤売上高ランクでは29位という企業です。

この企業はデラウェア商圏で65%というシェアを持っているそうで、これがリージョナルチェーンとして生き残ってきた理由でした。しかしウォルグリーン、CVS、ライトエイドがここ数年なだれを打って進出してきていて、シェアが食われ始めていたんですね。

完全に食われてしまう前に、白旗を上げたということです。
いまだ高いシェアを持っているうちに、つまり高く値がつくうちに売ってしまおうとオーナーが考えたのでしょう。

ウォルグリーンは86年にメディ・マート66店舗を買収して以来、大きな買収はいっさいしてきませんでした。過去10年間に他社から買った店舗は30店舗弱しかないそうですから、今回の買収は非常に珍しいのです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:03 PM | | トラックバック (0)

June 2, 2006

アルバートソンズの売却手続き完了

表記の件、今日手続きが完了しました。
売上ベースで、スーパーバリュはスーパーマーケット業界3位となり、CVSはドラッグストア業界1位(見込み)となります。

さていま業界で言われていることは、スーパーバリュが持つ既存の取引先が今後どうなるのかということです。売上高比率で20%、営業利益率で10%という小さな事業扱いになってしまうわけで、プライオリティも当然低くなる。今後の投資について、小売事業に対するコメントはあるけれど、卸事業に対するコメントはほとんど聞かれない。

売ってしまうこともあるかもしれないかなと、思っています。

一方のCVSはというと、まだまだ買収するとCEOが今日WSJ誌に対してコメントしてました。ドラッグストア業界は今後も寡占化が進むし、買収は我々のビジネスの大きな柱だ、と言ってます。

両社ともにかなりレバレッジを効かせてまして、今後は金利負担がのしかかってきます。しかし両社ともに楽観的でして、理由は、スーパーバリュは採算が取れる商圏のみ買ったこと、CVSはセブオンというこれも黒字事業を買ったことにつきるでしょう。

スーパーバリュが卸事業を売ってしまうこともありえるとする根拠は、この借入金の多さにもあります。
高く売れるなら、売って借金を減らしたほうがいいのかもしれない。投資家からプレッシャーがかかる可能性もあるでしょう、たぶん。

どのくらい統合プロセスに時間がかかるか、コストはどのくらいかかるかなど、今後の興味は尽きません。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:06 PM | | トラックバック (0)

April 17, 2006

「増えるインストアクリニック、その背景は・・・」Vol.10,No.16

アメリカ流通eニュース

 店舗内に簡易クリニックを設置し、簡単な医療行為を提供するインストアクリニックを実験する企業が増えてきている。現時点で発表されているだけでも、ウォルマート、ターゲット、マイヤー、クローガー、パブリックス、ハイビー、ブルーノズ/バイロー、CVS、ライトエイド、ロングス、と、枚挙にいとまが無い。
 各社ともに実験段階で今後どうなるかは不透明だが、取り組み企業は確実に増えている。ウォルマートの事例をとりあげながら、背景を簡単にまとめておく。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:22 PM | | トラックバック (0)

ウォルグリーンのCEOにジェフ・レイン

ウォルグリーンのCEOに、COOのジェフ・レインが7月に昇格するそうです。
現CEOのデイビッド・バーナーはチェアマンとして残り、しばらくオペレーションには関与する、としています。

少々裏話的な話をしますと、バーナーはウォール街受けが良くなくて、かなり近いうちに役を解かれるだろうと言われていました。CEOになったのは02年ですから、4年という短期政権でした。
実は・・・レインも評価は高くは無いようで、次は他からヘッドハントするだろうと読む人もいました。

ウォルグリーンの組織文化は結構ガチガチなんだそうで、純血主義でもありますから、結局玉突き人事になった、というような気がします。

ちなみにウォルグリーンの管理層には、ケビン・ウォルグリーンという血統書つきの人物がいるんですね。まだ若いのですが、近い将来この人がトップに着く可能性があると私は思ってます。
つまりサラリーマン経営者が二人続いているのが現状なのですが、結局は彼へのつなぎだろうと。

ファミリー企業には、サラリーマン企業には無い、よさがあります。
S&P500社の3分の1に、創業ファミリーが何らかの形で(取締役か上級管理職)関与していて、これら企業の業績は非家族経営企業よりも高い、という意外な調査結果があるくらいなんです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:22 AM | | トラックバック (0)

March 27, 2006

CPG市場の伸びは1.6%増

昨年度のCPG(Consumer Packaged Goods、食品日用品)市場の伸びは1.6%増で、市場規模は3,941億ドルだったそうです。(IRI調査 )
1ドル=120円換算で約47兆円です。

業態として成長を引っ張ったのがドラッグストアで4.8%増、食品などのコンビニエンス性が強い非伝統的な分野を強化したことが成長に寄与したとしています。

カテゴリー別では、ビバレッジの5.1%の伸びが最大でした。
つい最近、炭酸飲料市場が過去20年間ではじめてマイナス成長を記録したことが発表されたばかりなのですが、スポーツドリンクや水が伸びているんですね。
アメリカ人は炭酸飲料が大好きな民族なのですが、いわゆるオルタナティブ(代替)飲料へと若年層の好みがシフトしていて、またはシフトさせることにメーカーが成功して、これが市場の変化に現れていると言われています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:17 PM | | トラックバック (0)

March 2, 2006

新たなドラッグストアフォーマットへの挑戦:Elephant Pharmacy

DSCF3723.jpg
本日Elephant Pharmacyという非常に新しいドラッグストアコンセプトの店舗を見てきました。
http://www.elephantpharmacy.com

オープニングは2002年の11月、現在2店舗ですが実験期間をほぼ終えて、これから店舗を増やしてゆくとしています。

「セイフウェイに対するホールフーズの関係が、ウォルグリーンに対するエレファントファーマシーである」、だそうです。

主体はナチュラル系の非食品。ファーマシーとHarbal Remedies(日本で言う漢方)が奥の壁面に核部門としてあり、また右サイドにはセミナールームがあってヨガ教室やウェルネス関連の無料セミナーが開かれる。
品揃えは少ないですが、生鮮と青果も揃えてます。

店舗面積は400〜500坪といったところでしょうか。

ホールフーズが食品サイドからナチュラルプロダクト・スーパーマーケットを作っていったわけですが、こちらは非食品サイドから、ナチュラルプロダクト・ドラッグストアを作ろうとしている、と理解すると分かりやすいかな。

米国のドラッグストアは、(よ〜く見ると違うのですが)一見するとどれもこれも似通ったフォーマットとなってしまっています。その中で、まったく別のアプローチによるニューフォーマットが登場しはじめています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:18 AM | | コメント (0) | トラックバック (0)

January 23, 2006

アルバートソンズの資本売却決定

再燃していたアルバートソズの資本売却が正式に決定しました。
売却額はネットが98億ドル、借入金も含めると174億ドル。

売却は3つのパートに分かれています。

1、スーパーバリュが1100店舗を買う。
そのかわり、シカゴのカブフーズを金融グループに売却します。
アクメ、ブリストルファーム、ショーズ、を傘下に持って、SM業界2位に飛躍することになります。

2、CVSがドラッグストアー700店舗を買う。
セブオンとオスコー700店舗で、この結果CVSは6100店舗となります。
店舗名を転換するのか否かは今のところ不明。

3、金融グループ、サーベラスとキムコが、アルバートソンズとスーパーセイバー655店舗とDC、それとスーパーバリュからカブフーズを買収します。

このディール、よく見ると何をしようとしているのか、何となく見えてきます。
1と2はすべてアメリカンストアズと2社合併後に買収した企業群で、3はオリジナルのアルバートソンズです‥‥。
とりあえず速報ということで。
現在出張中なので、詳細は流通eニュースに来週中に書こうと思っています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:30 AM | | コメント (0) | トラックバック (0)

January 1, 2006

[月刊MD]OTC部門で最も売上高の大きい米国のサプリメントカテゴリー

 米国のサプリメントは、カテゴリーの総称としてダイエタリー・サプリメント(以降サプリメント)と呼ばれている。ダイエタリーとはダイエットの形容詞だが、英語のダイエットとは実は食事療法というような意味で、体重を落とす行為の総称となってしまっている日本の使用方法は正確ではない。英語で体重を落とす行為は単純に、ウェイトロス、である。
 さてこのカテゴリー、米国でのデータ取り扱い上の位置づけはOTCで、つまり階層を作ると、HBC→OTC→サプリメント、ということになる。我が国の場合'健康食品'という名称にくくられることが多いと思うのだが、米国ではOTCであることに注意したい。

続きを読む "[月刊MD]OTC部門で最も売上高の大きい米国のサプリメントカテゴリー" »

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 8:19 PM | | トラックバック (0)

December 6, 2005

広がる処方薬の自動販売機

DSCF3532.jpg
米国では処方薬をキオスクで受け取るシステムの実験が広がり始めてます。
自動販売機という表現はよくないかもしれませんが、とりあえず分かりやすくするために使いました。

写真はロングスに設置されたキオスクで、現在1店舗で実験中です。
ScriptCenterと呼ばれ、Asteres社という会社が運営してます。
カリフォルニア州ファーマシー委員会による認可が降りて、ウォルグリーンとセイフウェイも実験を開始するそうです。

仕組みは、まず氏名、住所、生年月日、自宅の電話を申し込み用紙に記入し、処方箋と一緒に提出します。
次回店舗に来て受け取るときはキオスクに行き、登録画面を選択し、処方せん番号と生年月日を入力、そしてIDとパスワードを発行してもらう、という手順です。
次回からは、パスワードを使ってキオスクで受け取ることになるわけです。

ただし、繰り返し処方(Refill)に限定され、要服薬指導、サイズの大きい薬、要冷蔵薬などは、キオスクを利用できません。

一方ニューヨークでは、デュエイン・リードが60店舗にキオスクをすでに設置してます。
こちらは処方薬引き渡し用ではなく、受け付け用で、双方向ビデオがついて、スキャナーがついて、これで処方せんを提出し、後日薬を送ってもらうか、店で受け取るか、という仕組みになります。

またマンハッタンのKマートもキオスクを実験的に設置しているようです。

この動きはすべて、高齢者の増加に伴って処方薬ニーズが高まること、しかし薬剤師は慢性的に不足していること、そして薬価削減によって処方薬が儲からなくなっていること、などを背景としています。

合理的ですよね。

我が国では、ドンキホーテが双方向ビデオを導入しようとして、猛反発を食らったことは記憶に新しい。
日本もこれから高齢者が増えて、しかし薬剤師が不足していて、環境は米国と一緒なのですが、しかし既得権を持った人たちが新しいイニシアチブをいっせいにつぶしにかかる。
いかにも日本らしい。

我が国でも面分業は確かに広がっているようですが、米国ではさらに一歩進み始めているという例を今日は引きました。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:01 AM | | コメント (0) | トラックバック (0)

November 2, 2005

ウォルグリーンが5000店舗目をオープン

ウォルグリーンが10月26日に5000店舗目の店舗を、バージニア州のリッチモンドにオープンしました。
今年度は年間に475店舗の新店をオープンし、2010年までに7000店舗とする目標は達成されることは間違いないようです。

ユビキタス、という表現が一番ふさわしいようです。

この企業の凄さは、この開店数を自己資本でまかなっている点ですね。
借入金がほとんどない。
驚くべき財務体力と言わざるを得ません。

でもこんなにオープンさせて、薬剤師はどうするんでしょうね。
実際、薬剤師不足は深刻となっていて、需給のバランスが崩れて、新卒で年収が10万ドル近いのだそうです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:44 AM | | コメント (0) | トラックバック (0)

September 26, 2005

ジャン・クトゥーというドラッグストア

DSCF3271.jpg
某製薬メーカーさんの小売招待米国市場視察ツアーにコーディネーターとして、一週間出張してきました。

今回訪問したのは、ライトエイド、ブルックス、そしてジャン・クトゥーの本社でした。

興味深かったのはカナダのジャン・クトゥーです。
(※英語表記はJean Coutu、ジーン・コゥトゥとか私は書いてきたのですが、現地フランス語の発音はジャン・クトゥーでした・・・)
本社訪問後にダウンタウンのフラッグシップ2店舗を見学させてもらったのですが、これが良かった。
アメリカとは発想の基本が違い、どちらかというと日本に近いかもしれない。
例えばコスメに凄く力を入れている点、栄養ドリンク専用クーラーがある点、などなど。

本社のあるモントリオールはフランス語圏で、これはもう完全にヨーロピアン。
トロントやバンクーバーはアメリカとかわりがなく、ケベック州のみ隔絶しているそうで、文化が違っていて、これが売場の違いになっているということになります。
つまりフレンチのテイストは、けっこう日本人に似ているわけですね。

ブルックスはこの企業の米国子会社で、もともと米国にも地盤を持っていたのですが、昨年エッカードの約半分を買収し、米国でのプレゼンスが突然大きくなりました。アリがゾウを食ったと、こちらでは表現されてます。

このブルックスやエッカードに、この強いコスメを導入したいというのが目論みなんですが、他のDgsチェーンのコスメが弱いだけに、注目に値する取り組みとなりそうです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:50 AM | | コメント (0) | トラックバック (0)

最近の記事

トラックバック

June 2010
S M T W T F S
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30