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October 13, 2008

[ウォルグリーン] CEOが突然辞任、その背景は・・・?

先週の金曜日に、ウォルグリーンの生え抜きCEO、ジェフリー・レインが突然辞任しました。ウォルグリーン勤続26年、2006年にCEOに昇格したばかりでした。
主席取締役(Lead Director)のアラン・マクナリーが会長兼CEOとなり、コミッティーを作って次期経営者を探すとしています。

リリースには、辞任(または解雇?)の理由はいっさい書いてありません。
いちおう‘リタイア’という表現が使われてはいますが。

ただあまりにも唐突すぎて、何かあったとしか考えられません。ウォルグリーンはずっと社内昇格で経営者が選任されてきた会社ですから、次が決まっていない段階で現CEOがやめてしまうというのは、異例中の異例と言うことができます。
レインの年齢は56歳、リタイアする年齢でもありません。


ロングス買収を断念してすぐの辞任なので、この買収劇で何かあったと考えるのが妥当のように思うのですが、どうでしょうね。一連のプロセスの中で、取締役会との考えが合わなくなって衝突があった、ということかもしれません。
ただ広報は、ロングス問題とは無関係だと言ってますが。

ついでながら広報は、健康問題でもなく、倫理上の問題でもない、と業界誌に説明してます。


ここしばらく業績の伸びが緩慢で、株主としての機関投資家が不満を持っていた、という事実はあるようです。

ただまあ、赤字に落としたわけでもなし、仮に機関投資家(とその意向を代弁する取締役会)との意見の衝突で生え抜きがやめたとしたら、少々問題かなと思います。


次のCEOが誰なのか。
今後を考えるにウォルグリーンはいま非常にクリティカルな局面にいます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:58 PM | | トラックバック (0)

October 09, 2008

[ウォルグリーン] ロングス買収を断念

ウォルグリーンがロングス買収を断念しました。理由を簡単にまとめると、経済の急激な悪化が敵対的買収をしかけるに適さない環境となった、ということになります。買収に必要な資本調達に問題があるとは思えないので、景況感の悪化による心理的な要因が大きいように感じるのですが、どうなんでしょうね。

これでCVSの買収が決まった、というわけではまだありません。
大株主としての機関投資家数社が反対してまして、最終決定までにはもう少々時間がかかりそうです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:53 AM | | トラックバック (0)

September 26, 2008

[ライトエイド] 第2四半期に赤字幅拡大

ライトエイドが第2四半期に赤字を計上しました。赤字額は2億2200万ドル、昨年の6,960万ドルを大幅に上回りました。売上高は65億ドルで1.1%減、既存店成長率は0.6%のプラスでした。

理由として挙げられているのは、買収したブルックス/エッカードの不振が続いていることと、景気の悪化です。


さて今回の決算で目を引いたのは、数値の発表と同時に経営陣の刷新を行っている点にあります。COOやCFOが変わったのですが、CEOは変わらない。

ふと気になって調べたら、現在株価は1ドルを割っていて、市場の評価はほぼ死に体です。
こういう状況で、よく機関投資家が声を上げないなあと。サーキットシティ、CEOが解雇されちゃいましたね。ライトエイド、不思議なくらい株主との軋轢が表面化しません。

業績がなかなか上向かず、社内に問題を抱えつつ、ブルックス/エッカードを買収しましたから、そりゃ、苦労します。CVSのように買収に高いノウハウを持った企業とはわけが違う。
このあたりを糾弾されないということは、メアリー・サモンズというCEOはよほど信頼されているんでしょうねえ。


いちおう営業キャッシュフローは黒字だそうです。
それとここ数週間の金融クランチが発生する以前の7月に負債の借り換えを終えたので資金調達はしばらくは問題ないそう。


しかし、この企業を見ていると、調剤ビジネスとはほんとうに不死身だなということを実感します。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:06 AM | | トラックバック (0)

September 25, 2008

[CVSケアマーク] チャリティゴルフをベンダーとの関係強化に利用?

本日のWSJ誌がかなりきわどい記事を掲載していました。
CVSが毎年チャリティゴルフトーナメントを開催していて、これが収入1,050万ドル(10億円以上)という非常に大きな規模となっているのですが、ベンダーに参加を呼びかけていて、これが日本で言うところの協賛金型の集金システムとなっている、というような趣旨です。

内容がなかなか興味深い。CVS経営幹部と一緒のラグジュアリーな旅行とか、CEOとのゴルフとか、そういう類のイベントをオークションとしてベンダーに対して競売をかけたりしている。
結構長い記事で細かい内容を書くときりがないので省きますが、なかなかおもしろかったです。

誤解を恐れずに要約するならば、CVSはベンダーからの饗応をすべて禁止するルールを持っているが実は形を変えてやってるんじゃないか、ベンダー側はこのイベントをCVSに取り入るための機会として使ってるんじゃないか、ということかと。
記事のトーンは非常に冷静で、何かを槍玉にあげようという文脈はありません。

一つだけ目を引いたのは、チャリティで集金したお金の行方。収入1,050万ドルのうち16%がチャリティに寄付されている、同じようなチャリティゴルフをやっているライトエイドは320万ドルの収入で寄付は53%、スーパーマーケットのバイローは32万ドルを集めて寄付は56%、と書いてある。
なぜCVSの比率が低いのか、ということは追求しておらず、淡々と事実を書いているだけ。

またこの寄付も、CEOのトム・ライアンが絡んでいる特定の慈善団体にまわっている、という事実も書かれています。


もともとピュアなチャリティゴルフではじまったものが、関係強化に利用したいベンダー側の要請と、協賛金として利用したいCVS側の思惑とで、どんどんエスカレートしてしまった・・・ということかもしれない。

驚いたのはベンダー数社が実名でインタビューに応じている点。仮に記事の趣旨がCVSに対してネガティブなものだったら、ベンダーが取材に応じることは通常ありえません。だからこそ、記者は客観的に書いているんでしょうね。
ただこの記事、結構インパクトがあって、このベンダー大丈夫かなあ、なんてちょっと心配になったりしてます。


参考までに。
CVS Suppliers Pay for Face Time With Company Execs
ネットでは冒頭に限定された短い記事ですが、紙面はけっこう読み応えのある量でした。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:56 PM | | トラックバック (0)

September 24, 2008

[ウォルグリーン] 敵対的買収に踏み込むのか?

一昨日、ロングスが交渉の席に着かないことに業を煮やして、敵対的買収を始めるかもしれないと宣言したウォルグリーンに対して、ロングスが拒絶の意思を再度明らかにしました。

ロングスのポイントは二つ。
1つ目は、カリフォルニア州での競合問題で買収後はかなりの店舗を手放さなければならないかもしれないことにあります。この点についてのクリアなロードマップがないとする。
2つ目は、買収の資金調達に不安がある、としている。

一方、ロングスの大株主である機関投資家は、ウォルグリーンによる買収はリスクがあるかもしれないが、高い買収価格を考えればリスクをとる価値はある、としています。
またロングスが持つ資産価値を査定する、いわゆるデューデリジェンスをCVSにしか認めていない点を批判しています。


さてどうなるのでしょう。
外野の野次馬として、ウォルグリーンの出方が楽しみです。


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追記:ウォルマートによる実験フォーマット、マーケットサイドのオープニングが10月4日となることが発表されました。行ってこようと思ってます。速報はR2リンクで、詳細はチェーンストアエイジに載せる予定です。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:59 AM | | トラックバック (0)

September 13, 2008

[ウォルグリーン] ロングス買収にカウンターオファー

ウォルグリーンがロングス買収に名乗りを上げました。
CVSが買収プランを発表したのが8/13、これに対抗してのカウンターオファーということになります。
[CVS] ロングスを買収

オファー価格は一株あたり75ドルで、予定買収総額は引き受ける負債も含めて30億ドル。この一株当たりの価格はCVSによる71.50ドルよりも3.50ドルのプレミアムがついています。


資料を読むに、ロングス買収には最初からウォルグリーンが絡んでいたようです、当初はウォルグリーンが70ドルで提案し、これがロングス側に却下され、CVSからのオファーを受け入れた、といういきさつがあった模様。知りませんでした。

ところがロングスの大株主となっている投資企業二社が、ロングスが持っている資産をきっちり精査していないとしてCVSへの株の売却を拒絶、これがこの二日間のことで、直後にウォルグリーンがカウンターオファーを入れたという流れです。

最近届いたドラッグストア業界の業界誌には、CVSによってロングスが買収されるという事実を前提にすでに記事がかかれてましたから、このことはあまり知られていなかったようです。


今後の行方云々のことはとりあえずここではおき、驚いたのは店舗買収にはほとんど興味を示してこなかったウォルグリーンが買収に乗り出してきたということです。それほどロングスが欲しいわけですね。とくにハワイとサンフランシスコが魅力的なんだろうと思います。

ウォルグリーンCEOのジェフ・レインさんにお会いしたことがありますが、白衣でも着て調剤カウンターの向こう側に行けば薬剤師としてすぐに溶け込んでしまいそうな、とても柔和で知的な方でした。この人が、ここ数年の積極的な買収戦略を指揮しているわけですから、人は見かけでは判断できないですね。

もう一つ考えてしまったのは、これほど魅力的な商圏を持ちながら、けっきょく自力で浮上できなかったロングスという企業についてです。小売にとって立地は何者にも勝る武器ですが、結局それを生かす人がいなければ企業は衰退してしまうんだということを実証しているように思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 08:28 AM | | トラックバック (0)

September 10, 2008

[ウォルグリーン] サンフランシスコのタバコ販売規制に不服申し立て

サンフランシスコのファーマシーでタバコの販売ができなくなるのが10月1日なのですが、このXデー直前にウォルグリーンを代表とするドラッグストア企業が待ったをかけようとしています。この規制が競争を阻害し違憲だとして、カリフォルニアの連邦最高裁判所に規制の差し止めを求めて訴訟を起こしました。

[ドラッグストア] サンフランシスコ市がタバコ販売を規制

この規制、当初はファーマシーを併設する小売店舗すべてが対象だったのですが、どうやらスーパーマーケットやディスカウンターといった他業態のファーマシーは除外されたようです。ドラッグストアか単独ファーマシーのみが対象となっている。
これに対して、不公平だとドラッグストア業界が異議を申し立てたということのようです。チェーンドラッグストアの団体であるNACDSも異議を表明してます。


ひょっとするとすべてを対象とすると規制として簡単には承認されづらいので、とりあえず一部だけを対象とすることで成立を急いだ、ということかもしれないですね。とりあえず規制し、既成事実を作り、後日修正をかける。よくあることです。

私は個人的には規制に賛成なのですが、一部の業態のみを規制対象とするというのは確かに不公平感が強いです。‘健康を売るファーマシーが不健康となる商品を売るのはおかしい’というロジックなのですが、スーパーマーケットのファーマシーとドラッグストアのファーマシーがどう違うのか、理解に苦しむところがあります。

ちなみにボストンやニューヨークなど同様の規制を検討している地方は少なくないそうです。


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追記:ウォルマートがマーケットサイドをサンディエゴにオープンさせる予定であることを経済紙が報じてます。既存のフレッシュ&イージー店舗から2マイル離れているなどとかなり詳細にまで踏み込んでいるところがガセネタっぽくないのですが、公になっているのはフェニックスの4店舗だけですから、どこまで信頼していいのかは分かりません・・・。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:59 PM | | トラックバック (0)

August 26, 2008

[CVSケアマーク] ビューティ専門フォーマットの実験を開始

ドラッグストアのCVSがビューティケア専門フォーマットの実験を開始するそうです。
名称はビューティ360、面積は2,500sqf(70坪)~4,000sqf(113坪)、まずは既存のCVS店舗の横にくつっけてオープンさせるようです。
年末までに東海岸に一店舗目を作り、数週間後に西海岸にニ店舗目を作る。一店舗目はワシントンDC、ニ店舗目はサクラメントではないか、という情報があります。

来年中に100店舗をオープンさせ、長期的には500~1,000店舗まで増やすとしてます。

この実験、とうとう来たかという印象です。カナダのショッパーズ・ドラッグマートがビューティブティックという名称で店舗内店舗型をすでに10年近く運営していて、近く独立型を作ると発表したばかり。幹部と会って話しをしたことがありますが、アメリカのドラッグストアには我々のコンセプトは真似できないと豪語してました。

Ultaアメリカでは、このポジションはアルタが独占しています。無競争の中急速に成長してきました。ただアルタは中商圏フォーマットでして、一方CVSは小商圏で作ろうとしているようですから、どう競合するのか興味深いところがあります。


ビューティは今後非常に有望な分野です。この景気悪化環境の中、ベア・エッセンシュアルやエステーローダーといったプレスティージブランド企業や、アルベルトカルバーといったマスビューティ企業の業績は、落ちていないどころか伸びている。

今後のイノベーションも期待できる商品分野でもあり、だからP&Gやユニリーバはこちらにシフトしているわけです。


CVSにとっての成功のカギは、CVS(=薬)といかに関連性を持たせずに、しかしマスリテーラーとしてのCVSとのシナジーを作れるか、にあるでしょう。プレスティージビューティは、マスドラッグのイメージと合致しません。
ショッパーズ・ドラッグマートはこれを上手にクリアして成功しています。

もう一つは、プレスティージブランドメーカーがどのくらい支援するかでしょうね。

プロトタイプの登場が楽しみです。


参考までに、ショッパーズ・ドラッグマートのファザードはこちらです。
オーガニック食品のPBを開発

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:44 PM | | トラックバック (0)

August 13, 2008

[CVS] ロングスを買収

ドラッグストアのCVSがロングスの買収を発表しました。予定買収総額は29億ドル。参考までに、07年度末のCVSの売上高は763億ドル、ロングスは52億6000万ドル、です。

この買収、結構サプライズです。
ロングスの店舗は大型プロトタイプでほぼすべてがNSCの中にあり、CVSの現在のプロトタイプとはマッチしません。まさか、という印象が強い。ただ数年前にセブオンを買収してロングスと似たような店舗をかなり入手しているので、この延長線というイメージなのかもしれませんね。

これで西海岸、とくに北カリフォルニアとハワイで大きなシェアを獲得したことになります。双方ともに人口がある程度密集していて、新規に進出していってシェアを取るよりも買収のほうが効率が良い地域です。

またCVSにとってはロングスが持っているPBMのRxAmericaが魅力的なのだ、という指摘もありました。


ロングスはリージョナルチェーンとしては最も大きな企業なのですが、もう10年近く変革を怠ってきた企業です。いつかはどこかに買われるレベルの企業ではありました。

そういえばロングスのCEOは02年にクローガーから来た人でしたね。生え抜きじゃない外部からの人が社長になると、企業に愛着心がないからか、良いディールがあればきっぱりと割り切ってしまう傾向があるような気がしています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:41 PM | | トラックバック (0)

July 31, 2008

[ドラッグストア] サンフランシスコ市がタバコ販売を規制

サンフランシスコ市がファーマシーでのタバコの販売を禁止にしました。議会で承認されたもので、ただし規制として成立するためにはもう二つ議決を取る必要があり、そしてもし可決すると10月1日から実施され、違反者には最大1000ドルの罰金が課されるそう。
ここで言うファーマシーとはお店の大小に関係なく、ドラッグストアであろうと、小さなファーマシーであろうと、ファーマシーを併設するスーパーマーケットであろうとディスカウントストアであろうと、すべて対象となります。

この規制はカナダを参考にしたそう。
同じような規制を求めて、ロードアイランド、ニューハンプシャー、テネシー、イリノイ、ニューヨークと5つの州の自治体の議会ですでに諮られているのですが、すべて否決されていて、アメリカではサンフランシスコ市が初の規制を通した自治体ということになります。

市の広報担当のコメントがふるってます。
「ファーマシーとは健康になるために行くところであって、ガンになるために行くところではない」。


ぼくはノンスモーカーなので、こういう規制は大賛成です。

スモーカーって、副流煙がどれだけ迷惑をかけているか気づいていない人が多くて、困ります。この迷惑とは、他人の健康を害するという極めてシリアスなもので、酒飲んで騒いで他人に迷惑かけるのとは根本的に違っているんですね。
タバコを吸う権利は確かにあると思うのですが、他人の健康を害する権利は絶対にない。

先週まで日本に出張でしたが、公の場所でタバコを吸う人が多く、本当に困りました。

と、今回はついつい愚痴モードになってしまいました(笑)

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:45 PM | | トラックバック (0)

July 14, 2008

[ウォルグリーン] 出店ペースを減速

ウォルグリーンが今後3年間の年間出店ペースを減速することを発表しました。今年度の増床率は9%、これが2009年度を8%とし、2010年度を6%、2011年度を5%とする。店舗数にすると、2009年度:495店舗、2010年度:425店舗、2011年度:365店舗、となります。
同社は2010年度までに7,000店舗という目標を立てているのですが、現在6,297店舗ですから、若干スローダウンしても目標はクリアする予定となってます。

この減速で、5億ドルを浮かせるそう。この浮いた分を既存店や、昨年ぐらいから強化し始めている店舗以外のヘルスケアサービスへの投資に向ける、としています。
CEOのジェフ・レインは、業績云々ではなく、戦略的に投資の振り向け方を変えただけである、競合に勝つ最適の時とはみんなが弱っているときだと、強気のスタンスは変ええていません。


ちなみに、ムーディズが格下げしまして、このあたりも微妙に影響しているのかもしれませんね。
長期債の格付けがAa3で、最上級ではないけど非常に高い格付けだったのですが、これがA1に下がった。借入金、売上高成長鈍化、そして景気動向、を指摘しています。キャッシュフローに対する負債の比率が増えているそう。

ウォルグリーンは無借金経営で有名だったのですが、昨年あたりから活発化している買収で、負債が増えているのかもしれないです・・・と気になって調べてみましたが、08年5月現在の四半期分では長期借入金の項目はゼロなんですよね。
ウォルグリーンの決算は8月末なので、秋口に決算書が出たらあらためてチェックしてみようと思います。


>>15〜28日まで日本に出張します。アップデートが滞りますが、ご了解ください。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 08:05 AM | | トラックバック (0)

July 01, 2008

[電子処方せん] 大手ドラッグストアとPBMがネットワークを統合

ウォルグリーン等の大手ドラッグストア企業と、メドコやエクスプレス・スクリプト等のPBM(調剤給付金管理)企業大手が、電子処方せんの普及を促進するためにネットワークをつなげると発表しました。トータルすると年間1億枚の処方せんが電子化するそうです。

全米の年間処方せん枚数は44億枚で、まだまだ小さな規模に過ぎませんが、将来に向けての大きな一歩ということになります。


現在アメリカのドクターで電子処方せんが書けるのは4%程度だそう。初期投資が大きいためみんなしり込みしているそうです。これに対してインセンティブをどうつけるか、政治を巻き込んだ議論がされていて、処方せんの電子化は大きな流れとしては規定路線です。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:20 PM | | トラックバック (0)

June 02, 2008

[クローガー] インストアクリニックへ出資

ザ・リトル・クリニックというインストアクリニック企業へ出資し、展開を強化することを発表しました。投資額については触れていません。
ザ・リトル・クリニックは現在約60サイトを運営していますが、クローガーだけではなくパブリックス店内でも展開しています。クローガーとパブリックスは競合していまして、これが今後どうなるかは不明です。


ウォルグリーンやCVSなどドラッグストア業界ではインストアクリニックのインハウス化や資本出資はもう既定路線となっていますが、スーパーマーケット業界では珍しいですね。他に思いつきません。
ヘルスケアはスーパーマーケットにとっても強化領域で、包括的な戦略の一環として投資を決めたということでしょう。
食品一辺倒の日本のスーパーマーケットとはパラダイムが異なるという好例のような気がします。


ところでこのインストアクリニック、結構な勢いで増えてきているんですが、増加はスローダウンするだろうという見方が出てきてます。
例えばCVSによるミニットクリニックはは年内に200ヵ所オープンさせる予定でしたが、100ヵ所に下方修正しています。また年初にはチェックアップスというウォルマート店内でクリニックを運営している会社が倒産しています。


理由はどうも、当初は6ヶ月程度で損益分岐点を超えると見積もられていたものが、1年半〜2年間ぐらいかかるということが分かってきたからのようです。また1ヵ所につき50万ドル程度の比較的大きな投資が必要となるため、ある程度の資本が必要であることも影響しているようです。

この必要とされる投資額の大きさが、大手小売企業が資本参入している理由の一つでもあります。ベンチャー企業にテナントとして出てもらうのは良いが、自分たちが考えているようなスピードで増えてくれない。その間に、競合企業がどんどん増やして市場を奪われてしまう。
ならば、自らが資本参加して成長を加速させよう、ということです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:47 PM | | トラックバック (0)

May 28, 2008

[ウォルグリーン] 来年中にアラスカに出店、全州カバーへ

ウォルグリーンが来年夏にアラスカに出店するプランをリリースしました。予定地域はアンカレッジ、年度末までにさらに2店舗をオープンさせますが、それ以降のプランについては未定となってます。
これで、全50州に加えて、ワシントンDC、そして自治領プエルトリコと、全米すべての地方行政地域に店舗を持つ文字通りのナショナルチェーンとなります。

全米に店舗展開しているのは他にウォルマートがいますが、ワシントンDCには店がないはずなので、すべてに展開しているという意味においてはウォルグリーンが唯一の企業になると思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:59 PM | | トラックバック (0)

May 22, 2008

[グーグル] ドラッグストア大手と提携

グーグルがウォルグリーン、CVS、ロングスと提携しました。
グーグルヘルスという新たなツールをグーグルが開発、ドラッグストアでの薬歴やクリニックでの医療ヒストリーのインポートが可能というシステムで、三社でのデータをここに集約することを目的としています。

お客(または患者)が過去の医療行為を一つにまとめて管理できるというわけです。

このコンセプトはすごい。

薬歴ってドラッグストアごとにバラバラにばらけていて、もちろんいつも一箇所で処方してもらっていれば問題ないわけですが、引っ越して近くにいつものドラッグストアがないとか、いろんな事情もあるわけです。
そういうときに、薬歴をひとつにまとめることができれば、便利このうえない。

逆に言うと、薬歴を一箇所にまとめるというモチベーションがなくなるわけですから、ドラッグストアにとっては囲い込みの手段が一つ減るわけです。まだ詳細は分からないのですが、たぶん、患者の視点で考えると、こっちのほうが正しいと判断したんでしょうねえ。

さらに、薬歴だけじゃなくて、医療行為のヒストリーも管理できるところに驚いてます。
ドラッグストア企業のリリースを読むに、今まで分断されていた医療データを統合することが治療にも役立つ、ということを言ってます。


さて、ということで、早速試してみたのですが、グーグルヘルスは英語バージョンに新製品としてリストされていて(日本のサイトには当然ないです)、クリックして入ってみたら、ウォルグリーンやCVSだけじゃなくて、もうすでにいつくかリンク可能な医療組織があるということを知りました。
つまり今回は、すでに稼動しているシステムに、大手ドラッグストアが‘とうとう’リンク可能とした、ということなんですね。

ネットファーマシーでアカウントを持っているウォルグリーンをクリックし、あとは画面の指示に従って行って完了、ほんの30秒ぐらいで登録終わりでした。


これは便利かもしれませんねえ。
かかりつけのプライマリードクターが参加してくれるとありがたいなあ。
これからのポテンシャルを感じたのでした。


グーグル恐るべし。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:11 AM | | トラックバック (0)

May 06, 2008

[ウォルマート] 薬剤の値下げプログラムを拡大

ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げしたのは06年9月のことでした。
ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げ

これはかなり大きな影響を及ぼし、直後にターゲットがマッチングさせただけではなく、多くのスーパーマーケットが同様の値下げに踏み切りました。私が住んでいるエリアのスーパーマーケット、調剤に決して力を入れているわけではないラルフスですらいまや4ドルをうたい文句にしているくらいです。

そのウォルマートがプログラムの拡大を発表しました。

300アイテムにつき、90日分の処方を10ドルとする。また乳がんや更年期障害など女性に特有の病気に対するジェネリックの30日分処方を9ドルとする。さらに、1000アイテム以上のOTCを4ドルとする。


この値下げプログラム、他社への影響を見れば分かるように一定の効果を上げています。売上も伸びているのですが、少なくともヘルスケア分野でもプライスリーダーなのだという印象を消費者に与えることには成功している。

今回は時期が良いですよね。インフレが進行し食品の値上げが続いているいま、薬を下げますというメッセージがネガティブに受け取られるわけがない。

それと、今回はOTCを値下げしていますが、これがどう影響するのか、興味がわきます。健康保険に加入している場合いずれにしても患者負担金が発生するためジェネリックの値下げは保険加入者にはメリットが少なく、だからドラッグストア企業のほとんどが追随しなかったのですが、OTCは財布を直撃します。ドラッグストアがどう動くか、動かないのか、興味津々です。


そしておもしろいのは、直後にターゲットがマッチングを発表したことです。
ターゲットはファッション性の高いディスカウンターですが、こういうニーズ商品についてはアグレッシブにウォルマートと価格勝負します。ここに、ターゲットの強さの本質があるのです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:42 PM | | トラックバック (0)

April 22, 2008

[ウォルマート] 売上高米ナンバーワンをキープ

フォーチュン誌が恒例の売上高ランクを発表、ウォルマートは昨年に引き続き1位をキープしました。
ウォルマートは02年にトップとなり、一昨年の2006年に合併で大きくなったエクソンモービルに抜かれた時を除き、ずっと1位をキープしています。
業績は、売上高3787億9900万ドル(前年比7.9%増)、最終利益127億3100万ドル(前年比12.8%増)、でした。

本日の為替レートの1ドル=103円で日本円に換算すると、売上高39兆162億9700万円、最終利益1兆3112億9300万円、となります。103円というのは円高レートですので、生活レートにすると50兆円ぐらいの価値はあるんじゃないでしょうか。


参考までに、リストから小売企業を抜き出すと以下のようになります。

1、ウォルマート
2、ホームデポ
3、CVSケアマーク
4、クローガー
5、コストコ
6、ターゲット
7、ウォルグリーン
8、シアーズホールディング
9、ロウズ
10、セイフウェイ

分かっていたことではあるのですが、CVSが3位に躍進したのが目につきます。ウォルグリーンも7位で一つ順位を上げました。
CVSが入ってきたことで消えた企業がアルバートソンズ。スーパーマーケットが消え、ドラッグストアが伸びる。
日本のドラッグストア業界人にはぜひ夢を持っていただきたい。


10位以内に純粋な食品小売企業は2社だけですね。
一方日本のGMSの本質がスーパーマーケットであり、またコンビニの本質が外食(またはグローサリーストア)であることを考えると、日本とアメリカの大きな違いが見えてきますよね。
なぜアメリカではこうなったのかということについては講演やセミナーでよく話しているのでここではおきますが、なぜ日本ではそうなのかということは一考に価すると思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:05 PM | | トラックバック (0)

April 15, 2008

[ウォルグリーン] プリンターカートリッジの無料リフィルサービス

walgreenちょっと古い話になりますが、今月初頭の4/2にウォルグリーンがプリンターのインクカートリッジの無料リフィルキャンペーンを実施しました。ウォルグリーンは06年に全社ベースで詰め替えサービスを導入し、現在は4,500店舗以上にまで水平展開されています。

このリフィル、インクカートリッジで利益を出すプリンターメーカーにとっては頭の痛いサービスで、たしか日本では訴訟にまでなったような記憶があります。ネットで検索したら、サービスを提供している会社はあるようですが、ウォルグリーンのように全国展開している小売企業が無料販促キャンペーンをやるほど力を入れて大々的にやっているということはないように思います。

ウォルグリーンというドラッグストアのおもしろさじゃないでしょうか。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 06:23 AM | | トラックバック (0)

March 31, 2008

「ウォルグリーン、点をつなげて新た勝機を見出す」Vol.12,No.14

アメリカ流通eニュース

 ウォルグリーンが買収プランを発表した。
 買収と言うものをほとんどせず自社成長をモットーとしてきた企業なのだが、昨年から方針を転換し、機会があれば買収するというスタンスになっている。昨年はワシントンDCドミナンスの中堅小売企業を買収しているのだが、しかしその後の一連の買収と、今回の発表から、ウォルグリーンが将来への絵として描いている全体図のようなものが見えてきた。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:43 PM | | トラックバック (0)

March 18, 2008

[ウォルグリーン] アパレルPBを開発

おととい、ショッパーズドラッグマートがPB食品を開発するとエントリーしましたが、今回はウォルグリーンによるPBアパレルです。
名称はカジュアル・ギア、4月1日をもって全6,000店舗での販売を開始するそうです。価格帯は$2.99-$15.00、スウェットパンツやソックスなどの実用衣料です。メンズもあるそう。

ドラッグストアがアパレルにPBです。
たぶん驚く方も多いのではないでしょうか。

実はアパレルの強化は昨年初頭から取り組み始めていたんですね。PB導入と言うのは知りませんでしたが、なるほどなあ、というのが私の印象です。

これ、ビューティケア強化の一環でもあります。店舗を女性にとって魅力のあるもっとアップグレードしたものにしたい。ビューティケア商材というものは、良い商品をおき、ビューティアドバイザーを常駐させてコンサルティング販売したから、売れる、というものでもないんですね。店舗(または企業)に対するイメージがけっこう大切です。
『美』を売るためには、店頭での包括的な『エクスペリアンス』が重要な要素となります。

一昨年の11月、ウォルグリーンはピュア・アルーア・ジュエリー・コレクションと言う、独占販売ラインを投入しています。これにはなんと、スワロフスキーが含まれているんですよ。価格帯は$5.99-14.99、ファッショントレンドに合わせて6〜8週間でラインを入れ替えるとしてますから、お飾り的なマーチャンダイジングでは決してない。
これも包括的な『エクスペリアンス』向上を目指しての導入です。


アパレルPB、失敗する可能性が高いと思ってます。
しかし、こうやって新しいことをどんどんトライし、試行錯誤を続けるところに、大企業としてのウォルグリーンの凄さがあるんだというのが、僕の見方です。


ちなみに、昨日同社は、大手企業内でのヘルスセンターとファーマシーを展開とする専門企業二社の買収を発表してます。買収によって展開施設数は500ヶ所となる。
トヨタやGMなど大手企業は社内にフィットネスセンターや医療相談施設を持っているのですが、これを展開している企業です。ウォルグリーンの意図は、会社内ではヘルスセンター、社外ではウォルグリーン内のインストアクリニックと、社員と社員家族とリタイア組みと、すべてを取り込むことにある模様。

ヘルスケア領域でも、将来を見据えてきっちりとイニシアチブを進めているというわけです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:57 PM | | トラックバック (0)

March 14, 2008

[ショッパーズ・ドラッグ・マート] オーガニック食品のPBを開発

SDMカナダのドラッグストア大手、ショッパーズ・ドラッグ・マートが、食品にオーガニックPBを導入するそうです。名称はNative、アイテム数は170、この4月までに1,000店舗へ導入するとのこと。

ドラッグストアが食品にオーガニックPBというのは、ちょっと驚きました。ただ、ショッパーズ・ドラッグ・マートならありえるだろうと納得もしました。革新的なビューティケア売場を持つフォーマットを増やしつつある同社ですが、この新プロトタイプには非常に洗練された食品売り場がありまして、惣菜まで売っている。

あの美しい売場には、プレミアム型PBとなるだろうオーガニックはマッチするように思います。
健康を訴えるにもオーガニックはぴったりで、ヘルスケア部門にもいい影響を及ぼすかもしれない。

ショッパーズ・ドラッグ・マート、アメリカとは違った意味で非常におもしろい企業です。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:05 PM | | トラックバック (0)

March 11, 2008

[ウォルグリーン] POSデータと在庫データをサプライヤーに公開

POSデータと在庫データを、ほぼリアルタイムで、各店舗の各アイテムレベルまで、サプライヤーに公開するプログラムを開始しました。昨年12月に導入し、主要サプライヤーのほとんどが参加し、今年半ばまでにさらに50社が参加する予定です。
ちなみにプラットフォームはアジェントリックス社によるデマンド・シグナル・マネジメント。

ほぼリアルタイムで在庫データを公開するということは、つまりほぼリアルタイムの在庫データが存在すると言うことで、だから自動発注が可能になっている、と言えます。
日本ではPOSデータの公開は進んでますが、在庫データまで公開できる企業は少ないんじゃないでしょうかね。


こういう話を聞くと、サプライヤーにどのくらい費用を請求しているのだろうかということがまず頭をよぎってしまいます。その上で、コラボレーションという名目でナレッジの提供をサプライヤーに求めるわけですから、サプライヤーサイドは大変です。
もう一つ、リアルタイムでデータが入ってくるおかげで、メーカーがショートタームなトレード戦略に偏ってしまい長期的なブランドマネジメントが弱くなるという問題が実は出てきている。

とまあ、余計なことを思ってしまったのですが・・・

アジェントリクスは電子商取引のWWREとGNXが合併してできた会社で、もともとは対ウォルマートで競合企業が連携して作られたものです。こういうプラットフォームがアウトソーサーの手で完成してゆくと、ウォルマートのリテールリンクも昔のようなアドバンテージが少しずつ無くなっていくということになります。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:10 PM | | トラックバック (0)

March 10, 2008

[CVS] ミニッツクリニックが500ヶ所突破

CVSが展開しているインストアクリニックのミニッツクリニックが500ヶ所を突破しました。一昨年の7月に買収した時点で83ヶ所でしたから、1年と8ヶ月で400ヵ所以上を新設したことになります。
さらに、今年は150〜250の新規出店を計画しています。

参考までに、過去のエントリーです。
CVSがインストアクリニックを買収
CVSのミニッツクリニック

実は既存の医療コミュニティ(またはドクター側)からインストアクリニックの医療の質に対する批判があったして、軋轢が若干あるようなのですが、CVSやウォルグリーンのスタンスを見る限り消費者は支持しているとみて間違いないように思います。
またインストアクリニックはナースプラクティショナーが医療行為を行いますが、例外的にドクターがインストアクリニックに常駐するケースもあります(ロングスやデュエインリードの一部の店舗で採用)。

まだまだ増えていきそうですね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:26 PM | | トラックバック (0)

「インストアクリニックによる医療のメニュープライシング」Vol.12,No.11

アメリカ流通eニュース

 ドラッグストアのCVSが、インストアクリニックを買収したのは一昨年の7月のことであった。物販企業が医療サービスを提供することになるわけだから、非常に画期的なエポックメーキング的な買収であった。その後CVSはPBMというもう一つのサービスプロバイダーと合併、常識的なDgsビジネスから異なる次元へと進み始めている。
 このミニッツクリニック、買収した時点では83ヶ所だったのだが、今月初頭に500ヵ所を突破した。約1年8ヶ月で400ヵ所以上を増やしたわけで、大変な勢いと言うことができる。
 さらに今年は150〜250ヵ所の新設を予定していて、まだまだ増えそうなのである。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:38 PM | | トラックバック (0)

February 11, 2008

[ウォルマート] インストアクリニックの新強化戦略

先週発表されたリリースによると、ウォルマートが自社名を使ってのインストアクリニックの展開を始めるそうです。サービス自体は他社に委託するが、名称を‘The Clinic at Wal-Mart’で統一するとのこと。
ウォルマートの店内ではすでに77ヶ所でテナントがクリニックを展開中、2010年までに400ヵ所まで増やすそうです。

名称をウォルマートにしつつのこの委託戦略を英語でコブランデッドと呼んでいるのですが、理由はどうも、ローカルごとに実績と信頼を持っている各病院に委託して行こうとするためのようですね。冠をウォルマートとすることで統一感を出し、しかしサービス事業者の名前をサブブランドとして出すことで安心感を出す。
また最近インストアクリニックに対するメディカルグループからの反発もあり、ローカル病院と組むことでこれをかわす狙いもあると思います。

すでにローカル病院の手によるインストアクリニックが成功している模様で、これを土台としてます。
またAOL創業者スティーブ・ケースが所有しているチェーンクリニックとしてのレディクリニックともコブランデッドをするそうです。


ウォルグリーンやCVSはインストアクリックを買収し、子会社として自社展開しようとしてますが、ローカル病院と手を組むウォルマートのやりかたはすでに存在する医療サービスを上手に利用するものですから、なかなか優れたやり方だと思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:51 PM | | トラックバック (0)

January 08, 2008

[ライトエイド] ラスベガス市場から撤退

ラスベガスの28店舗を閉鎖し撤退すると発表しました。アメリカでドラッグストアが撤退する場合、調剤の顧客データの売買が必ず付随するのですが、今回はウォルグリーンが買うそうです。
ちなみにこの売買されるデータを業界用語で、Prescription Fileと呼びます。

顧客データの売却先は決まりましたが、店舗についてはまだ決まっていないようで、売却するかサブリースするか、複数の企業と交渉中となってます。

ライトエイドは昨年6月にブルックス・エッカード(1,900店舗)を買収してますが、業績が良いとは言えず、大型買収に耐えられるのかどうか楽観論と悲観論が錯綜していました。負け組みが負け組みを買収するパターンで、私は厳しいだろうなあと思ってました。
ライトエイドがブルックス/エッカードを買収

07年度の第3四半期までで1億2681万ドルの赤字、営業キャッシュフローはさらに赤字、長期の借入れ金で息をついているという状態です。12月の既存店成長率は0.5%のマイナス、ウォルグリーンやCVSの高い数値と比較すると不振が目立ちます。
たぶん今回のラスベガスからの撤退は、ダウンサイジングの序章じゃないだろうかと思ってるんですが、どうでしょう。


ところで撤退店舗ですが、テスコあたりが手を上げるんじゃないでしょうか。こういうときのために、1万sqfというプロトタイプにしたんだろうと思ってます。
ただベガスのライトエイドはフリースタンディングとNSC出店でして、これにフィットするのかどうか。テスコの出店戦略を知るカギになるかもしれないですね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:56 AM | | トラックバック (0)

December 12, 2007

[ウォルグリーン] 160店舗にATMを導入

ウォルグリーンがニューイングランド地域の銀行、ウェブスターバンクのATMを160店舗に導入することを発表しました。来年後半までには500店舗にまで拡大する予定。セブンイレブンによるシティバンクのATM、デュエイン・リードによるチェースのATMと同様に、使用料は無料とするそうです。

アメリカのドラッグストアは利便性、つまりコンビニエンス性を前面に押し出していて、コンビニエンスストアと真正面から競合してますが、このATMイニシアチブによってますますその色が濃厚になってきたように思います。ウォルグリーンはカフェWというドリンクバーを100店舗に導入してますし、コンビニとの競合はさらに激しくなりそうです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:52 PM | | トラックバック (0)

December 03, 2007

[レディクリニック] 対象市場をミドルクラスに

インストアクリニックについては、何回かエントリーしました。
RediClinicとスティーブ・ケース
CVSがインストアクリニックを買収
インストアクリニックと米国医療システムの破綻
ウォルグリーンによるインストクリニックの買収

簡単に行ってしまえば、医療という問題を抱えているシステムがあって、この問題の一部を解決するようなビジネスとして登場したのがインストアクリニックと言うことができる。低所得層にコンビニエンスな医療を提供しようとした。

しかし、低所得層地域では、なかなか採算ベースに乗らないということが分かってきたそう。低価格としたんだけど、それでも低所得層には高すぎる。また病院が、本当に支払えない人には無料診療を提供したりしますから、あえてお金を払う必要がない、ということもあるかもしれないですね。
アメリカの病院は、無料診療をある程度実施すると、税金控除があるみたいです。

このためレディクリニックが戦略を転換し、中所得層の地域に32ヵ所インストアクリニックを作ったところ、うまく行くことが分かったそうです。医者のアポを待つ必要がないという、便利さがウケている。

レディクリニックのCEOのコメントが面白いので、意訳します。
「現在のヘルスケアシステムは、少数の複雑な症例向けにデザインされている。我々は大多数のシンプルな症例を対象とするビジネスだ」。(Forbes)
これは、分かりやすい。

このインストアクリニック、CCCという業界団体もできてしまいましたし、定着し伸びることは確実だと思うのですが、対象市場が少し変わってきたというのは興味深いです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:43 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

October 22, 2007

【ウォルグリーン】 調剤ミスで患者が提訴

ウォルグリーンが調剤ミスで提訴されました。

妊娠したので医者に行き、処方されたのが妊娠中用のビタミン。これをウォルグリーンに持って行き、処方されたのがホジキン病に使うケモセラピー用の強い薬で、飲んだらめまいと吐き気が続いたがつわりだと思い服用を続け、一ヵ月後に流産してしまった、というのがストーリーです。
この女性には、肺がんなどの悪性腫瘍のリスクが高くなる、子供が作れない、といった後遺症が残る可能性があるようです。

正しい薬の名前がMaterna、間違ったのがMefford、似ていますね。

ウォルグリーンはまだ公的に間違いを認めていません。
訴訟で戦うのか、示談するのか、も分かりません。


このニュースを取り上げた理由は、最大手のウォルグリーンといえども、こういう調剤ミスを起こして提訴されるのだということを知っておいて欲しいからです。つい数年前には、身体障害となった子供が勝訴したケースがありました。これはテクニシャンが服薬指導するというしてはいけないことをしてしまったことが発端でした。

ファーマシーとはこういうリスクを潜在的に抱えるビジネスです。いかに減らす仕組みを作れるかがカギになるというわけですが、100%なくすことは不可能だということが、ウォルグリーンを見れば分かります。最先端の技術を使って管理しているのがウォルグリーンでして、このウォルグリーンでさえ100%ミスをなくすことができないわけです。

日本のドラッグストアも調剤併設に余念がないですが、こういうことが今後起こることは避けられない。ミスを犯さない作業システムへの注力はあたりまえですが、万が一のためのリスク管理も考えておく必要がある、というわけです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:30 PM | | トラックバック (0)

September 06, 2007

ウォルグリーンの年間新店プラン

8月の業績発表と同時に、来年度の新店予定数を明らかにしました。550店舗、リロケーションを差し引くと475店舗だそうです。
ちなみにウォルグリーンの期末は8月末なので、この新店数は来年度の投資プランということになります。


550店舗ということは、一日に1.5店舗ずつ毎日オープンさせて行くことを意味してます。ダラーゼネラルやファミリーダラーといったバリューディスカウントストア並みの怒涛の年間出店プランと言って良いのでが、本質的にはウォルグリーンのほうが相当格が上のような気がします。

まず薬剤師というプロフェッショナルを雇用するという難しさがある。バリューDSのように誰でもポンと運営できるような仕組みとは根本的な部分で異なっています。

次に、この出店を内部留保でまかなってしまっていることです。ウォルグリーンのバランスシートには長期借入金という項目が今でも存在しません。


CVSのように新しい骨組みを作ってゆくための大胆なM&Aを続ける企業と、コツコツとクッキーカッターのように同じ店を増殖し続けるウォルグリーンと、この好対照の2つの企業が上位を占めてしのぎを削っているところに、米ドラッグストア業界のおもしろさがあります。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:28 PM | | トラックバック (0)

June 10, 2007

現存する全米最古のドラッグストア

IMG_0274.jpg昨日から大手メーカーさんの研修コーディネートでニューヨークに滞在しています。

今日は午前中が私のセミナー、その後に店舗視察で、行った店舗の一つがこれ、C.O.Bigelowです。
現存する全米最古のドラッグストア、創業1838年で、店内の什器や調度品のほとんどが当時のままなのだそうです。なるほど、昔のアメリカのドラッグストアってこんな感じだったのかということがよくわかります。

この店舗の知名度を拝借して、新しいフォーマットを模索しているのがバス&ボディワークスです。C.O.Bigelowという店舗名で現在8店舗をひっそりと実験しています。この実験店については、パーソナルケアのセレクトショップ、をご参照ください。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 06:55 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

May 26, 2007

RFIDの賢い使い方

昨年末に、ウォルグリーンがRFIDを販促什器につける実証実験を終え、全店舗への水平展開を発表したことを記事にしました。
ウォルグリーンが水平展開を決めたRFIDの使い方

直近のレポートによると、現在1000店舗まで増えているそうです。サプライヤー数は18社。本部担当者がウェッブベースのインターフェースで結果をモニターでき、店長にはウィークリーベースで営業結果がレポートされる。

今後一年間で全店舗に導入するそうです。

RFIDについてはいろいろ言われてますが、こと単品につけるのは、現状ではメーカーにとっての費用対効果が悪くて、ゆっくりとしか進んでいない状況といえます。
しかし販促什器ならばROIが見込める。

こういうところから入っていけば、単品ベースの普及も楽になるのではないかと思うのです。そういう意味でウォルグリーンのイニシアチブは価値があると思ってます。

>>来週月曜日はメモリアルデーのためお休みします。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:27 AM | | トラックバック (0)

May 22, 2007

ウォルグリーンによるインストクリニックの買収

ウォルグリーンがテイクケア・ヘルスシステムというインストアクリニック企業の買収を発表しました。買収金額は不明。

テイクケアが運営しているクリニックは現在50ヶ所、どうやらほとんどがウォルグリーン店内のようです。ウォルグリーン自体は現在59店舗でクリニックを展開しています。
今後はこの買収をてこにしてどんどん増やして、来年末までに400ヵ所を目標とするそうです。

ウォルグリーンによるインストアクリニックの買収は、アメリカのドラッグストア業界ではCVSによるミニッツクリニック買収に次ぐものとなります。ほぼ既定路線というか、想定されていたものでした。
CVSによる買収については、以下の記事をご参照下さい。
CVSのミニッツクリニック

今後ライトエイドやロングスあたりも、買収に動く可能性があるでしょう。
ウォルマートやターゲット、スーパーマーケットなどインストアクリニックを導入する企業はどんどん増えてます。まだメジャーな存在とは言いがたく認知度は低いのですが、ニーズはあるように感じるので、確実に浸透してゆくだろうと考えています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 05:34 AM | | トラックバック (0)

May 14, 2007

ウォルグリーンによる遠隔モニターシステムの販売

ウォルグリーンが、アメリカン・メディカル・アラートという企業が提供する遠隔モニターサービスを、全5600店舗の調剤カウンターで販売することを発表しました。
高齢者の生活を支援するサービスで、ボタン一つでコールセンターとつながるデバイスや、体調を管理するデバイスなどを提供するもので、使用料は、入会金34.95ドルに月々34.95ドルのサービスフィーとなっています。

ウォルグリーン・レディ・レスポンスという名称がついているので、おそらくウォルグリーンというブランド名をつけて販売するのでしょう。
限定商圏で3ヶ月の実験を経ての全国水平展開なので、手ごたえはあるようです。

この手のサービスは利益率が高いのと、毎月の定期収入がある点が魅力ですが、サービス提供会社の信頼性でお客が二の足をふみ勝ちです。ウォルグリーンはこの信頼性の部分のお墨付きとなるわけです。
ウォルグリーンにとってはシニアの生活を支援するというイメージアップにもなるし、店頭の場所を占有しないし、ファーマシーとの長期的な関係構築につながりそうだし、非常に将来性がありそうな気がしています。

利益が出る、大手企業のお墨付きが必要・・・ウォルマートやコストコといった企業が参入する可能性もとても高いんじゃないでしょうか。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:05 PM | | トラックバック (0)

May 04, 2007

不採算店舗を利益に変える

アルバートソンズの資本売却の相手が、スーパーバリュ、CVS、そして金融グループの3つに分かれていたことはご存知のことと思います。
このうちの金融グループには、バイアウト企業の他にリート(REIT、不動産投資信託)のキムコリアルティが含まれていました。キムコは商業不動産の中でもショッピングセンターに特化した企業ですが、リーシング、デベロッピング、バイアウト、そしてプロパティマネジメントと、すべてのサービスを提供する総合リートです。

アルバートソンズの場合はこのうちのバイアウトで、つまり不採算店舗を買い取り、なんらかの手を施し、可能な限り高く転売してキャッシュ化する、ということをやっているわけです。

このキムコが四半期の業績発表の中でアルバートソンズについて言及、5100万ドルの投資に対して5600万ドルの利益をもたらした、とコメントしています。つまりバイアウトした果実をもう既に手にしたということなわけなのです。そのスピードもさることながら、しっかり利益を出しているということを確認すると、バイアウトが持つ機能というものを再認識せざるを得ません。

利益が出せるなら、なぜスーパーバリュは一緒に買わなかったのだ、という質問があるかもしれません。またはアルバートソンズはなぜ自分でそれをしなかったのだ、という質問もあるかもしれません。

前者について答えると、小売企業にはそこまでのノウハウがないのですね。店をビルドすることはできるが、スクラップすることは難しい。または価値を極大化してスクラップすることはもっと難しい。プロだから利益を出せるというわけです。
後者についても答えは似ていて、他で利益が出ているとなかなか撤退に踏み切れないものなのですね。優良企業のアルバートソンズといえども大量の不採算店舗を抱えていて、スクラップできなかったということです。

この点は、メーカーも同じ。ブランドをどの時点でスクラップするかという明快な基準をあらかじめ持っているメーカーは、ほとんどいないでしょう。

これがバイアウトの価値です。
スチールパートナーズのように口だけ出す投資企業のおかげで日本ではネガティブな印象がとても強いのですが、再生型のバイアウトにはそれなりの機能と価値があるのです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:54 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

April 13, 2007

ライトエイドが来月にも買収をファイナライズ

ライトエイドの決算が出たのですが、売上高175億ドル(1.2%増)に対して最終利益が1500万ドル(99%減)で、増収だったものの大幅な減益となりました。減益の理由は大きな減価償却があったためで、営業キャッシュフローは黒字ではあります。
ただ既存店成長率は3.4%増で、CVSの8.2%と比較すると半分以下と振るってません。

さてすでに「ライトエイドの買収プラン、株主が承認」で記事にしたことですが、FTCが来月末には最終承認する予定であることが決算と合わせてリリースされました。結局24店舗を手放すことで決着がついたようで、手に入れる予定の店舗数は1800を超えてますから、とりあえずまずまずの結果じゃないのでしょうか。

そしてこれもすでに書いたことなのですが、ライトエイドが描いているように果たしてスムーズにことが運ぶのでしょうか。課題は一杯あると思います。既存店の活性化すら満足にできてない状況であることは、決算を見る限り明らかですから。
他企業買収はそう簡単ではありません。いまのライトエイドにそんなリソースがあるのかどうか。0.5+0.5=1.0、にすらならず、0.5×0.5になってしまうことを懸念してます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:50 PM | | トラックバック (0)

March 16, 2007

ケアマーク買収プランを承認、年商750億ドル企業の誕生へ

ケアマークの株主総会が今日開催され、CVSによる買収が承認されました。

この結果、会社名はCVS/ケアマークに変更されます。本社は現CVS本社から変更なし。売上高は750億ドル近くになると言うのですが、05年度ベースの数値を元にするとクローガーの約600億ドルを抜き、ホームデポの815億ドルに次ぐ3位クラスということになります。

もちろんこれにはPBMによるサービスフィーの売上高が含まれるわけですが、例えばウォルグリーンもPBM事業を連結に含んでいますし、ホームデポはサービス事業の売上を含んでいますし、CVSだけ例外とするわけにもいかないでしょうから、次回のランキングではごぼう抜きで上位に顔を出すことでしょう。

さてこのCVSについては、販売革新1月号で書いたばかりなのでご参照いただきたいのですが、このPBM買収がリテールビジネスにどう影響を及ぼすのか、シナジー効果をもたらすのか、現時点では良く見えないところがあります。

ただ製薬メーカーや保険会社に対するネゴシエーションパワーは確実に大きくなるものと思われます。

参考までに、今までの記事へのリンクを抜き出しておきます。
CVSがケアマークを買収
「ケアマーク買収プランから見えて来るCVS変革の方向性」Vol.10,No.46
CVSのケアマーク買収、政治が影響?
CVSによるケアマーク買収プランに暗雲
ケアマーク、敵対的買収オファーを拒否
CVS、株主がケアマーク買収を承認

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:02 PM | | トラックバック (0)

March 15, 2007

CVS、株主がケアマーク買収を承認

本日CVSが臨時株主総会を開き、ケアマーク買収が91.8%の賛成で承認されました。残るはケアマーク株主なのですが、明日、臨時株主総会が開催され、是非が問われます。

実はこの買収プラン、ケアマークの競合エキスプレススクリプトが敵対的買収オッファーをかけ、その後ケアマークの株主であるファンド企業がケアマーク経営陣を利益相反で訴えたり、両社がオッファーをつりあげたり、新聞紙上でメリットを両社が訴えたりと、つばぜり合いを繰り広げてきたいきさつがあったのです。

CVS株主が承認するということは予測されていたことでした。問題はケアマーク株主がどう出るのかでして、現在周囲の予測は真っ二つに分かれてます。

ここまでヒートアップした買収案件は近年珍しく、それほどこのM&Aは三社の今後を左右するものと見ることができるわけです。
明日の結果に注目しましょう。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:43 PM | | トラックバック (0)

February 20, 2007

チャールズ・ウォルグリーン二世逝去、享年100歳

2月10日に逝去されたという訃報がありました。この方は創業者のご子息ですが、つい最近まで存命だったということに少々驚いてしまい、記事とした次第です。

1939年に社長となり、63年に退いて76年まで会長職にあったそうです。
1950年代に調剤以外のフロントエンドの完全セルフ化を推進、60年代にはシカゴから全米へと拡大を図るなど、近代化と成長に大きな構成のあった人です。

この方の子息、つまり創業者の孫に当たるチャールズ・ウォルグリーン三世は現在会長で、そして現CEOは一族ではありません。しかし4代目が上級管理職におり、かなり高い確率で近い将来この4代目がCEOになると私はみています。

一族経営にはデメリットもありますが、メリットも一杯あります。ウォルグリーンの成長の要因には、血族による求心力というものが一つあるのかもしれないと、今回の訃報でふと思ったのでした。
そういえば、ウォルマートもロブ・ウォルトンという創業者の子息が会長で、似通ったところがありますね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 06:04 PM | | トラックバック (0)

January 19, 2007

ライトエイドの買収プラン、株主が承認

ライトエイドがブルックス/エッカードを買収」で書いた件ですが、株主総会で承認を取り付け、実現に向かって一歩前進しました。あとはFTCの認可を待つだけとなりました。競合地域が多いので、手放す店舗が出てくることでしょう。

買収総額は30億ドルを超える大きなディールです。

この案件については意見が完全に分かれてます。エッカードの業績が上向いていないようなのですが、これをライトエイドが立て直すだろうという楽観論と、自らの店舗ですらまだ立ち直っていないじゃないかという悲観論と、二つです。
私は後者に傾いてますが・・・

一度倒産しかかったライトエイドが、この買収をどう料理するのか、見物と言えるのではないでしょうか。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:08 PM | | トラックバック (0)

January 11, 2007

ケアマーク、敵対的買収オファーを拒否

CVSによるケアマークの買収プランに対して、PBM業界の競合企業のエキスプレス・スクリプトが敵対的買収による参戦を表明したことはすでに記事にしました。
ケアマーク、敵対的買収オファーを拒否

これをケアマークは公的に拒否しました。理由としてあげているのは、CVSとのマッチングのほうが統合リスクが少ないことと、将来的なシナジー効果がはるかに大きいことの2つ。

ここで言うリスクファクターとは、独占禁止法による規制の可能性の他に、借入金がすでに多いエキスプレス・スクリプトがさらに高レバレッジをかけることの危険性を指摘してます。

ただこれは経営側の思惑で、株主側はオッファー額の高いエキスプレス・スクリプトに好意的のようでなんですね・・・。

エキスプレス・スクリプトは昨日、買収案件を不当だとして提訴し、戦う姿勢を見せています。ケアマークの株主の出方によっては、この買収劇は少々長い展開になりそうな雲行きとなってきました。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 05:37 PM | | トラックバック (0)

December 25, 2006

「ウォルグリーンが水平展開を決めたRFIDの使い方」Vol.10,No.52

アメリカ流通eニュース

 RFIDが脚光を浴びて久しいが、本格的に導入しようと積極的に動いているのはウォルマートだけで、ほとんどが日和見を決め込んでいる印象がある。私はとあるメーカーの方にウォルマートのイニシアチブについて聞いたことがあるのだが、RFID単体のコストだけではなく、その他すべてを勘案した総合コストという観点からは採算に合わず、ウォルマートに要請されているからつきあっている、という印象だった。
 しかしウォルグリーンがまったく別の用途でRFIDの実証実験を行い、効果を確認し、5000店舗超への導入を決めたことを知った。販促什器のトラッキングである。

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投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:57 PM | | トラックバック (0)

December 19, 2006

CVSによるケアマーク買収プランに暗雲

CVSがPBM大手のケアマークを買収するというニュースはすでに2度記事にしましたが、PBM業界3位のエクスプレス・スクリプトがケアマークに対して敵対的買収を実施することを発表し、波紋を呼んでます。

CVSのオッファーは総額210億ドルでしたが、エキスプレス・スクリプトは260億ドルで、現在の株価に約22%プレミアムがついた金額です。
買収方式はキャッシュと株式交換の混合で、キャッシュは金融グループからの借入金でまかなうことになります。05年度末の時点で、自己資本147億ドルに対して長期借入金140億ドル、もともとレバレッジド比率の高い企業であり、ここでさらに借入してまで買収をしかけると言うことは、CVSのディールに対してよほどの危機感を持っているものと推測できます。

もともと200億ドルというCVSのオッファー金額は低いと言われていて、ケアマークの思惑については記事にした通り、政治問題が絡んでいるのではという指摘もあって、この安いオッファーに対して競合企業が待ったをかけた、ということのようにも見受けます。

もしエキスプレス・スクリプトによるLBOが成立すると、全調剤市場の26%を占めることとなり、メドコの16%を大きく引き離すのだそうです。

CVSはまだ反応してませんが、ケアマーク買収によるメリットを考えると、対抗するだろうというのが大方の見方です。

実は大手PBM企業に対しては、極めてグレーな医薬品業界の取引慣行の中、儲けすぎているんじゃないかという批判も多く、CVSにしろ、エキスプレス・スクリプトにしろ、FTCだけではなくて政治も含めた厳しい査定があるものと推測され、このM&Aディールはまだまだ予断を許しません。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:04 PM | | トラックバック (0)

November 27, 2006

CVSのケアマーク買収、政治が影響?

ドラッグストアのCVSがPBMのケアマークを買収するプランを発表したことは先日記事にしましたが、民主党の勝利が引き金を引いた可能性があるとビジネスウィーク誌が指摘していて、なるほどと思わずうなってしまいました。

以下医療保険制度の仕組みの詳細は省きます。
公的健康保険であるメディケアのオーバーホールの一環として、共和党主導でパートDが導入され、これが製薬メーカーをけん制する役割を果たしたのだが、実はPBMにはメリットがあり成長を助けた。しかし民主党がこのパートDをさらにオーバーホールするプランを持っていて、実現すると今度はPBMが打撃を受ける。

つまり民主党が勝ったことでビジネスに影響が出ることが予測され、ケアマークは今が企業にとってのプライムタイプと読み、医療制度の環境が変わって企業価値が落ちる前にCVSに買収される道を選択したというわけです。

政治の潮目がM&Aを決断させたとういう見方は、いかにもアメリカらしい話だと思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:22 PM | | トラックバック (0)

November 13, 2006

「ケアマーク買収プランから見えて来るCVS変革の方向性」Vol.10,No.46

アメリカ流通eニュース

 ドラッグストアのCVSがケアマークという企業を買収すると発表した。前者の売上高は370億ドル、後者が330億ドル、小さくないディールである。株式の市場総額は前者が235億ドル、後者が213億ドル、売上高と市場総額を見るとCVSの方が若干大きいが、大きな違いというわけでもなく、対等合併に近い印象である。買収後の名称も、CVS/ケアマークとなるので、並立というイメージだろう。
 CVSは簡易医療サービスプロバイダーのミニットクリニックを買収したばかり、この立て続けの買収プランを並べて鳥瞰すると、CVSの単なる物販ビジネスを超えようという長期戦略が見えてくるのである。

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投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:45 PM | | トラックバック (0)

November 08, 2006

CVSがケアマークを買収

ドラッグストアのCVSがケアマークを買収すると発表しました。ディールは株式の交換形式で、市場総額で200億ドル、合併後の売上高は750億ドルと、巨大なM&Aです。
ただしFTCによる査定しだいで、紆余曲折が考えられ、M&Aが成立しない可能性もあります。

ケアマークはPBM企業です。PBMについては長くなるのでここでははしょりますが、簡単に言えば調剤に対して支払われる給付金を第三者組織として管理するビジネスです。

さて、ディールの成否はここではおき、この買収プランが意味しているものをいろいろ考える必要があります。

1つ目は、CVSという企業が物販を超えた医療サービスプロバイダーを志向しているのだと言うことが、はっきりと分かってきたということでしょう。ビジネスモデルのトランスフォーメーションです。ミニットクリニックの買収もその一環ということができます。
物販ビジネスと医療サービスの融合という道筋は、日本においてはどう捉えるべきか、じっくりとさらに考えるべきテーマです。

2つ目は小売ビジネスにおいて、‘健康(ヘルスケア)’というキーワードがこれからますます重要になって行くだろうということです。ウォルマートがジェネリック薬の価格を下げて話題となっていることも、その流れの中の一つだと理解したい。ドラッグストアだけじゃなくて、スーパーマーケットも含めた日常の商業に含まれる全業態と、ここに関わる卸やメーカーも含めて、‘健康(ヘルスケア)’があらゆるところで重要なカギとなってくると思います。
そしてこの点は日米同じだと考えています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:20 PM | | トラックバック (0)

November 01, 2006

ウォルグリーン、32年間連続の増収増益

うっかり見過ごしていました。ウォルグリーンの年度期末は8月12日でして、9月25日に期末の決算を発表したのですが、32年間連続の増収増益を記録していました。
32年間というのは凄いことです。

今の状況を鑑みると、少なくともあと3年は記録を伸ばすでしょう。でもたぶん近い将来出店ペースは落ちます。そのときどうするかです。
ハッピーハリー買収の事例から考えるに、買収による成長も視野に入れ始めていることはありえるでしょう。中国に進出という話も出てますから、海外もありえるでしょう。
これらが、いつ本格化するかですね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:34 PM | | トラックバック (0)

October 31, 2006

CVSのミニッツクリニック

DSCF4646.jpgバージニア州では簡易医療サービスプロバイダーのミニッツクリニックを併設している店舗も訪問しました。
簡易医療サービスプロバイダーについては、以前オースティンのHEバットに関するトピックで記事にしました。

小売店舗内のテナントとして簡易医療サービスを提供する企業は現在全米に5社くらい存在しますが、ミニッツクリニックはたぶんその中でも最大手だと思います。CVSは7月にこの会社を買収しました。その時点でミニッツクリニックは83ヵ所で医療サービスを展開、そのうちの66ヶ所がCVS店舗内でした。現在はすでに100ヶ所を超えています。

 成長要因を端的に言うと、アメリカの医療保険制度に欠落している部分を埋めていること、日常の商業に属する小売フォーマットのほとんどが調剤を取り込んでいて小売業と医療の関係が日本のように希薄ではないこと、の2つを指摘することができるでしょう。

DSCF4647.jpg法整備が進み始め、健康保険も適用され始めているので、このビジネスは今後伸びると考えています。

驚くことは、ドラッグストアのCVSがこの医療プロバイダーを買収したことでしょう。CEOのトム・ライアンはすでにかなり前から単なる小売企業から、小売と医療ケアプロバイダーを融合させたような新しいコンセプトへの変革の絵を描いていたそうで、彼にとってはその絵に沿った買収だったようです。CVSはスペシャリティファーマシーという別フォーマットも持っています。CVSの最近のライフと呼ばれるプロトタイプもユニークなのですが、今後行こうとしている道筋もユニークで、プロトタイプの大量投下による拡大戦略を突き進むウォルグリーンと対比すると、これが差別化というものなのだという格好の材料となると思っています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 06:04 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)

October 19, 2006

ウォルマート対ドラッグストア、ジェネリック価格をめぐっての戦い

9月21日にジェネリックの値下げを発表したウォルマートですが、他州への展開を早くも開始しました。
もともとはフロリダ州から開始し、来年中に他州へ広げるとしていたのですが、お客からのリクエストが多いので、展開を急ぐとしています。今のところ拡大予定は14州、フロリダを加えると15州となります。
(27日に記事を投稿しているので、ご参考までに。「ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げ」)

また処方薬の種類も、219種類から314種類へと増えてます。

この発表は今日のことなのですが、ウォルグリーンも対抗して同時にコメントをリリース、再び値下げしません宣言しました。ウォルマートの値下げは単なるプロモーションに過ぎないという文脈で、なぜ値下げしないのかの6か条つきです。
ウォルマートという社名を名指ししているところが、かなり意識しているというか、意味深というか・・・。
本件、かなりヒートアップしてきました。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 07:00 PM | | トラックバック (0)

September 27, 2006

ウォルマートがジェネリック処方薬を値下げ

アイテム数は291、30日分の処方を4ドルとするそうです。フロリダ州タンパの65店舗で実験し、段階的に店舗を増やして行くとしています。
流通eニュースに書きましたので、詳しくはここではおきます。

この直後に、ターゲットが追随することを発表しました。

一方ウォルグリーンとCVSは、この値下げが自分たちの業績にはまったく影響を及ぼさないことを強調するコメントをリリースしています。かなりベーシックな薬であることと、恩恵を被るのは健康保険を持っていない人たちで、ドラッグストア2社のお客のほとんどは健康保険所持者だから問題ないというわけです。私もたぶん影響はないだろうなと思います。

ただ、勝負あった、じゃないでしょうか。
ディスカウントストア2社は薬の価格を下げるという強力なメッセージを投げかけた。ところがドラッグストア2社は保身型のコメントに終始している。たいして影響無いなら、うちも下げますでいいのに。

アメリカの調剤ビジネスは、ドラッグストア、スーパーマーケット、ディスカウントストア、メンバーシップホールセールクラブと、いわゆる日常の商業に属する業態の間で、極めて激しい競争状態にあります。‘業界’や‘規制’に守られたビジネスではもはやありません。
その上、健康保険という特有なシステムに縛られるので、実に複雑なビジネスとなっています。

今回の値下げ、一番影響を被るのはインディペンデントの家族経営のファーマシーでしょう。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:45 PM | | トラックバック (0)

September 25, 2006

「ウォルマートがジェネリック処方薬を大幅値下げ」Vol.10,No.39

アメリカ流通eニュース

 ウォルマートがジェネリック処方薬の値下げを21日に発表したのだが、多くの全国紙が一面で掲載、ドラッグストア企業や製薬メーカーの株価が大きく下落するなど、非常に大きなインパクトを持って迎えられた。
 ウォルマートは否定しているのだがイメージアップ戦略の一環という見方もあり、そういう意味では大成功だったようだ。このイニシアチブが今後どういう意味を持ってくるのか、考えてみたい。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:21 PM | | トラックバック (0)

August 28, 2006

「ライトエイドがブルックス/エッカードを買収」Vol.10,No.35

アメリカ流通eニュース

 CVSによるセブオン/オスコーの買収、ウォルグリーンによるハッピーハリーの買収と、ドラッグストア業界にM&Aが多発しているのだが、再び大きなM&Aが発表された。ライトエイドがカナダのジャン・コトゥから北米傘下のブルックス/エッカードを買収するのだと言う。ライトエイドと言えば、無理な買収による経営悪化を隠すための粉飾会計で創業2代目が有罪となり、会社自体も倒産寸前まで行った企業である。
 業績はかなり戻ってきたとは言え、好調とは言えない状態で、この大きな買収だ。少なからず無理があるのだが、現在の米国のDgs業界はそれほど規模を求めなければならない環境にあるということなのだ。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:13 PM | | トラックバック (0)

August 25, 2006

ライトエイドがブルックス/エッカードを買収

ライトエイドがカナダのジャン・コトゥから、傘下のブルックス/エッカードを買収することで合意しました。14億5000万ドルがキャッシュ、残りを株式2億5000万株(約11億ドル)で支払われるコンビネーション型ディールで、ライトエイドが引き受ける負債も合わせると、総額は約34億ドルとなります。
ブルックスは337店舗、エッカードは1,521店舗、ライトエイドと合わせると5,000店舗強となり、店舗数ではウォルグリーンを抜いて2位となる計算です。

このディールをどう読み解くかについては、流通eニュースにまとめようと思っています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:12 PM | | トラックバック (0)

August 15, 2006

ウォルグリーンが中国に進出か

一般では報道されていないニュースですが、PlanetRetailによると、ウォルグリーンがジョイントベンチャー形式で中国進出することを検討していることを、中国の新聞が報じたようです。提携先はGome Electorical Appliance Holding、JVの名称はGome Pharmaceauticals、投資額まで報じられているようなので、かなり信憑性が高そうです。

ウォルグリーンは長いこと米国内の拡大で十分というスタンスでしたから、このニュースはかなりインパクトがあると思っています。つい最近ハッピーハリーを買収したばかりですし、従来の戦略から少しシフトしてきている印象を強く受けますね。他企業買収を否定しつつの国内オンリーの成長に、そろそろ限界が見えてきたということかもしれません。

ちなみにウォルグリーンはその昔、RXネットワークという名称で、システムによって日本に出ようとしたのですが、売れなくて失敗してます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:32 PM | | トラックバック (0)

July 25, 2006

インストアクリニックと米国医療システムの破綻

ウォルグリーンがインストアクリニックの拡大を発表しました。年末までに、アトランタ、シカゴ、ラスベガスで、各都市12以上の店舗でインストアクリニックを展開するとしてます。各都市ごとに、別々の企業とパートナーを組む模様。

流通ニュース