August 22, 2008
[ダンハンビー] メイシーズと顧客データ分析で独占契約
ダンハンビーUSAがデパートメントストアのメイシーズと独占契約しました。もちろん提供するサービスはロイヤルティ・マーケティング、ここでの‘独占’という意味は、他のデパートメントストアの仕事をしない、という意味です。
ダンハムビーはテスコの関連会社で、テスコのロイヤルティ・マーケティングを成功させた立役者ですね。このブログでも何回か書いてます。
これがアメリカでクローガーの仕事を受注し、徐々にビジネスを拡大しているのですが、デパートメントストア業界に進出というのはけっこう驚きました。スーパーマーケットでのノウハウを、ファッションに援用するというわけです。
今回のリリースでもうひとつ驚いたことがあります。ダンハンビーUSAにクローガーが出資している。‘ダンハンビーUSAは英ダンハムビーとクローガーのジョイントベンチャーだ’とあるので、結構な比率で出資してそうです。
ということは逆に言うと、アメリカにおいてはクローガーの関連会社がロイヤルティマーケティングでビジネスを拡大し始めている、という言い方もできるわけですね。
それと、メーカーとのビジネスを強化するというニュースもある。P&G、ペプシ、キンバリークラーク、ゼネラルミルズ等の大手メーカーを顧客とし、メーカーだけで1億7500万ドルを年内に売り上げる、そうです。
メイシーズ、独占契約だから相当なお金を投じていますよね、たぶん。
そのお金を、現場のモチベーションをあげることに使うほうが、効果が高いような気がします。メイシーズの業績は低迷してますが、売場の店員たちを見てると、ああこれじゃあなあ、と思うことがしばしばですから。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:32 AM | | トラックバック (0)
June 25, 2008
[中国] 2012年に日本を抜いて消費市場グローバル2位へ
TNS Retail Forwardというシンクタンクによるレポートによると、中国は今後少なくとも5年間は二桁成長を継続する可能性が高く、そうなると2012年には消費市場が1兆4000億ドルとなって日本を抜いてアメリカに次いで2位になるそうです。
日本は人口の伸びも頭打ちですし、遅かれ早かれいずれにしても抜かれることになると言うのは周知の事実なのですが、割と早くそういう時代がやってきそうなんですね。欧米企業にとっては、日本よりも中国市場をどうするかといことのプライオリティがどんどん高くなっています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:13 AM | | トラックバック (0)
June 12, 2008
[ステープルズ] コーポレート・エクスプレスの買収成立
コーポレート・エクスプレスはオランダに本社を置く法人向けのオフィス用品サプライヤーです。ヨーロッパを中心にビジネスを展開しているのですが、アメリカでも大きな市場を持っています。
この会社に対してステープルズは2月に買収提案をしたのですが拒否され、買収株価を上げて再提案して再び拒絶されていたのですが、もう一度株価を上げて三回目の提案をし、コーポレートエキスプレスが受け入れたことが発表されました。
買収額は31億ユーロ、約27億ドルという大きなディールです。
この結果、ステープルズ/コーポレート・エクスプレスの売上高は270億ドル超となり、業界二位のオフィスデポと三位のオフィスマックスと合算した246億ドルを上回ることになります。
また現在は消費者向けのリテールが全体の6割を占めているのが、買収によって法人向けが6割となって、ステープルズのビジネスモデルが大きく変化することになります。
この買収、ホームデポがプロ向けビジネスを強化していたときのことをほうふつとさせますが、異なるのはホームデポの場合本体の調子が悪くなってきていたことに対して、ステープルズの業績は非常に良い点にあります。本業がおろそかになるということはなさそうで、とするとこの買収はうまくいくのかもしれません。
買収額が高いのか低いのかは、よく分かりませんが。アナリストによると、予想額範囲の一番高いあたり、だそうです。
オフィス用品市場に巨大なグローバル小売資本が誕生、ということになるわけですねえ。
参考までに、新プロトタイプの動画をこちらにエントリーしてあります。
ステープルズ ボリングブルック店
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:28 PM | | トラックバック (0)
May 29, 2008
『インベブ、アンハウザーに敵対的買収』を考える
インベブ(InBev)はベルギーベースの飲料メーカーです。これがアメリカを代表する酒メーカーのアンハウザー・ブッシュに敵対的買収を仕掛けるかもしれないそう。
アンハウザーのフラッグシップブランドは、あのバドワイザーです。
インベブって全然知らなかったんですが、2004年にベルギーの企業とブラジルの企業が合併してできた企業なんだそうですね。現在130カ国に200ブランドを展開している世界最大手で、昨年の売上高が144億ユーロなので、2兆円を超える大企業です。
この買収プラン、言ってみれば日本のキリンやアサヒが外国企業によって買収目標にされるようなもんです。
これに対してアメリカが、スチールパートナーズが資本買収を仕かけたときの日本のように全経済界をあげて買収防衛策を弄するのかどうか。
たぶんしないでしょうね。
同じ誌面に武田薬品による米国企業買収の話が出てました。先月ですよね。88億ドル(約1兆円)という大きな案件です。
それと、大塚製薬がフランスの大手ミネラルウォーターメーカーを7億5000万ユーロ(約1,220億円)で買収するというニュースも昨日紙面で報じられました。
日本企業が海外企業を買収するのはOKで、外国企業が日本企業を買収するのは巧妙に阻止するって、どういうことなんでしょう。
閉鎖的というよりも、アンフェアという表現が妥当かなと。
釈然としませんよね。
日本の経済界のお偉方たちって、アンフェアなことをやっていて、これからのグローバル時代を乗り切っていけるとでも思ってるんでしょうか。
誤解無きように付け加えておくと、日本の企業が外国資本に買われることを愉快なこととは僕は思ってません。愛国主義とは言わないけど、やっぱり日本企業には頑張って欲しい。ただアンフェアはよろしくない。
インベブ対アンハウザー案件で、こんなことを考えたのでした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:51 AM | | トラックバック (0)
May 15, 2008
[テスコ] 韓国のホームエバーを買収
アメリカネタではないのですが、あまり報道されていないようなので、エントリーしておきます。
英テスコが韓国のディスカウントストア、ホームエバーを1兆9500億ウォン(9億5800万ポンド、約2000億円)を買収するそうです。店舗数は36店舗、韓国市場では4位、Eランドグループ傘下ですが、もともとはカルフールが所有していて撤退時に資本が移った企業です。
紙面によると、韓国市場は英テスコにとって英国本土に次いで儲かっている市場なのだそう。
北米とイギリス(つまり広い意味での英語圏)でしか儲かっていないウォルマートと違って、“極東”のアジアで儲けている点に、テスコの凄みを感じてしまうのは私だけでしょうか。
やっぱり、植民地経営の歴史の差、でしょうかねえ。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:38 PM | | トラックバック (0)
April 24, 2008
メンバーシップホールセールクラブがお米の販売制限
大手二社ともに、お米の販売制限を実施していることが報じられました。
一回の買い物あたり4袋(1袋あたり20ポンド入り=約9キロ)までとしているのがサムズ、コストコは一部の店舗に限られているようで何をどう制限しているのかは書かれていません。対象となっているのは、ジャスミン米、バスマティ米、長粒白米の三種類です。
サムズの広報は制限し始めた理由を、「最近の需要と供給のトレンド」としてます。
またウォルマートフォーマットでは制限する予定はないということです。
リテーラーが食品販売に制限を加えるというのはおだやかではないのですが、記事を読むに、米が広範囲に不足しているということでもないようで、とりあえず大騒ぎするような問題ではなさそうです。
ベトナムとインドが、米の価格の高騰と不作で輸出制限を加えていることが背景にある。伝統的にほとんどのお米は産地から100キロ圏内で消費されるものなのだが、上記の3つを食する人たちが海外に散らばり、彼らが他の品種に浮気することがないため、この3種類のみアメリカで不足気味だ、ということだそうです。
こんな文章もありました。
「米国産の米に対する需要は増えている、アメリカは全世界の米消費の1.5〜2%を占めているに過ぎないが、タイ、ベトナム、インドに次ぐ世界で4番目の米輸出国である、今年の輸出量は20%程度の成長が見込まれている」
つまり、アメリカにおいて米が不足するわけがない、ということを言いたいわけですね。
ただ、ナショナルチェーンが食料品の販売を制限をするという事態がとうとう発生したということに、ちょっとした衝撃を受けています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:31 PM | | トラックバック (0)
April 17, 2008
[フレッシュ&イージー] 1億ポンドの赤字予測と150店舗の出店
テスコが本国で昨年度の業績を発表、付随してフレッシュ&イージーについての情報が出てきています。
昨年度の赤字が6500万ポンド、今年の赤字予測が1億ポンド、だそうです。今の為替レートが1ポンドが204円として、一年で2000億円以上の赤字を予測していることになります。
今年の出店は150店舗だそう。
フレッシュ&イージーについてはほんとうに賛否両論で、いろんな意見が噴出しているのですが、基本的にメディアは否定的な見解が多いように見受けます。お客が入っておらず、当初の目論見を下回っていることはどう見ても確実で、まあ普通に考えたら否定的にならざるを得ない。
昨日研修コーディネート中に再訪しましたが、実際入ってないです。
でも、まだオープンして半年ですからねえ。成否をここで判断するのは時期尚早でしょう。
ちなみに昨日は試してみようと思い、PBを二つ買ってきました。クロワッサンと紅茶(アールグレー)。
普通のスーパーマーケットとの価格比較やテイストした感想は、R2リンクに近いうちに書こうと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:17 PM | | トラックバック (0)
April 09, 2008
資本の効率が極めて低い日本の小売企業
ビジネスウィーク4/04号に、非常に興味深い調査数値が掲載されていました。KPMGによるCompetitive Alternative 2008というレポートで、ビジネスにかかるコストを比較しインデックス化したものです。人件費、税金、不動産、光熱費など27項目を10年間スパンで計算、先進10カ国の100都市とアメリカの全州を比較対象としています。
以下ランキングです。アメリカを100としてます。
1、メキシコ 79.5
2、カナダ 99.4
3、アメリカ 100.0
4、オーストラリア 100.2
5、フランス 103.6
6、イギリス 107.1
7、オランダ 107.3
8、イタリア 107.9
9、日本 114.3
10、ドイツ 116.8
日本はもっと効率が悪いんじゃないかと思っていたんですが、14.3%の違いだけなんですねえ。ドイツの方が効率が悪いというのも驚きでした。
06年度のウォルマートの総資本営業利益率は12.5%、イオンのそれは6.0%でした。この資本収益の低さは、通常は不動産コストや高い人件費に理由を帰する場合がほとんどじゃないでしょうか。総じて日本の小売企業の資本収益はアメリカの小売企業よりもかなり低いです。
しかしながら、ほんとうは14.3%の違いだけなんですよ。なんとなく、日本は固定資産のコストが極めて高いから・・・なんて思いこんでましたが、とてつもなく大きな差があるわけでもないわけです。
だとすると、日本の小売企業の資本効率がなぜこんなに悪いのか、もっとちゃんと理由を考える必要があるようです。
でないと、いつまでたっても産業として自立できない。
言い訳はもうなしにしましょう。
ちなみに、ユニクロの総資本営業利益率は18.5%、しまむらは16.0%、私の知る限りグローバルに伍すことのできるバランスシートを持った大手小売企業はこの二社だけです。逆に言うと、高い資本効率を日本でもやはり実現することができるわけで、そういう意味でも言い訳は効かないと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:57 PM | | トラックバック (0)
March 31, 2008
[フレッシュ&イージー] 3ヶ月間出店をストップ
フレッシュ&イージーの店舗数は現時点で59となりましたが、出店を3ヶ月間止めて、修正をかけることがわかりました。
「わずか4ヶ月間で店舗数はゼロから59となり、9ヶ月間でプロジェクトチームの人員数は200人から2,500人に急増、これからの9ヶ月間で5,000人となる」
なぜ出店を3ヶ月間休止するのか?
英語をそのまま載せると・・・
Quite simply, to allow the business we've created to settle down
まあ要するに、急速に膨張した組織を落ち着かせるため、ということになりますかね。
この3ヶ月間のモラトリアムが何を意味するのか論議を呼んでいるのですが、いま結論を出だすのは早すぎるでしょう。
どう修正をかけてくるのか、楽しみにしたいと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:34 PM | | トラックバック (0)
March 17, 2008
[テスコ] 日米で人事異動
まずアメリカから。タイのテスコロータスのCEO、ジェフ・アダムスが米国事業のCOOとして異動する。CEOティム・メイソンは留任。アダムスはもとウォルマートの幹部だったそうです。
この異動に伴い、当初の目標に達していないと憶測されている米国事業ついての懸念が噴出するだろう、というのが報じているイギリスの新聞の論調のようです。
アメリカ人を経営陣にもってきたということは、やはりうまくいっていないんだろうなという予測は立ちますが、アメリカ生まれの元ウォルマート幹部がタイで責任者を務めていて、そういう人物を投入できるという点に、テスコの人材パイプの太さのようなものを私は感じたのでした。
懸念うんぬんは、時期尚早、なんじゃないでしょうかね。テスコ自身も、そう簡単に儲かるなんて、はなから考えていなかったはずですし。

次に日本。ビジネスデベロップメント担当ディレクターのマイケル・フレミングがテスコジャパンのCEOとして赴任する。紙面では、テスコエキスプレスの利益の出るフォーマットへの調整が終わり、これから150店舗を出店してゆく予定だ、としてます。またイギリスからの輸入PBを増やす模様。
日本は既存の採算の取れている企業を買収しての進出でしたから、言ってみれば別フォーマットの開発のようなもので、アメリカのようにゼロから作ってゆくのとは単純比較できません。うまくいって当たり前とも言えるし、しかしウォルマートと比較すると着々と地盤を気づいているように見える外資としてのテスコはやはりたいしたものかもしれないな、とも感じます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:32 PM | | トラックバック (0)
January 09, 2008
[セイフウェイ] カルフールでOオーガニックを販売
セイフウェイのPB、Oオーガニックをカルフールが台湾で販売するそうです。
アジアと南アメリカでの販売を検討しているとしていたのですが、なんとカルフールを流通チャネルとして使うということだったのですね。
カルフールは他国での販売については今のところノーコメントなのですが、‘アジアと南アメリカ’という文言はカルフールを想定しているものと考えざるを得ませんね、これは。
英ブーツがPBをターゲットとCVSで販売してます。
店舗ではなく商品で他国に進出する、良いPBを持っていればそういう選択肢もある。
日本の小売企業のPBも、そのくらいのレベルに達して欲しいものだなと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:49 AM | | トラックバック (0)
January 04, 2008
[クローガー] インドに不動産事業で進出か
クローガーの幹部がインドでジョイントベンチャー設立を目的として複数の企業とコンタクトを取っていることを業界誌が報じました。クローガーの目的は不動産開発か購入にあるのですが、インド市場を総体として理解することも目的の一つであることを指摘しています。
とすると、小売事業による進出も視野に入れているかもしれないということですね。
アメリカのスーパーマーケットは、クローガー以下ほとんどの企業が北米以外のグローバル市場に興味を示してきませんでした。唯一の例外がイギリスに進出したホールフーズですがまだ出たばかり、食品リテーラーとしてはウォルマートとコストコが海外に出てますがピュアなスーパーマーケットではないです。大きなアメリカ市場だけで満足し切ってきたということじゃないかと思います。
アホールド、アルディ、デレーズ、そしてテスコと、アメリカには海外からどんどん流入してきていて、アメリカ企業はこの海外からの攻勢をずっと受けて立ってきただけだったわけでして、今回のニュースは彼らもようやく重い腰を上げたかという印象が強いです。今後に注目したいですね。
クローガーにはもう一つニュースがありまして、携帯電話と銀行口座をリンクさせテキストメッセージを利用しての決済のテストを開始するそうです。プラットフォームの名称はMocapay、同じ名前の会社が運営しています。仕組みは、買い物中にでも携帯からMocapayに携帯電話でPINコードをテキストメッセージとして送ると認証コードが返信され、これをレジで伝えて入力すると口座から引き落とされるということだそう。
Mocapayはすでに30社と契約しているそうです。
これ、ちょっと面倒っぽいですね。テキストメッセージを送り、受け取り、レジで申告するわけですから、日本の携帯電話を使った決済システムと比較すると工数がかなり多い。クレジットカード使用と比較しても、工数が多い。
総体としてアメリカのモバイルテクノロジーは遅れてますが、とくに決済メソッドの進化は遅いなあというのが、このニュースを読んでの印象でした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:07 PM | | トラックバック (0)
December 04, 2007
[テスコ] 北カリフォルニアへの進出決定
アメリカの出店予定数を、来年早々に100店舗という目標数値から、09年までに200店舗と、数値を上方に動かしました。どうやら北カリフォルニアへの進出を公式決定したようで、Stocktonという地域に配送センターを建設する計画のようです。
発表された資料によると、この配送センターもロサンゼルス同様、1ヶ所が500店舗をカバーすると書かれているので、もうすでに1000店舗近い出店の絵を描いているということになります。
また、各店舗間の距離は2マイル(約3キロ)以内にする、とも資料には記されている。密集という表現がふさわしい。
ものすごいスピード感ですね。
競合が何かをやる前に、立地をいっきに制覇してしまおうという意図がひしひしと感じられます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:24 PM | | トラックバック (0)
November 19, 2007
グローバルマーケターズ100社、06年度も1位はP&G
今年で21年目となるAdvertising Age社によるグローバルマーケターズ100社が発表されました。最低3カ国で営業している企業に限定したグローバルランキングです。
昨年のエントリーはこちら。
グローバルマーケターズ100社、1位はP&G
昨年のトップ100社による総支出は978億ドルで前年比1.1%増、その前の5.1%増から大きく落ち込んでいます。大手米国企業、具体的にはゼネラルモーターズやジョンソン&ジョンソンらによる支出カットが影響しているのだそう。
1位はP&Gが断トツで85億2000万ドル(前年比4.1%増)、6年連続の1位で、2位のユニリーバを大きく引き離しています。1位と2位の差が非常に大きく、大きなM&Aが2位以下の企業にない限りおそらくここしばらくは1位を維持することになりそうな勢いです。
小売業界では、シアーズホールディング31位、ウォルマート46位、アルディ81位、カルフール87位、イケア91位、がランクインしてます。このアルディ、広告とは無縁に見える企業なのでけっこう意外です。
日本市場だけに限ると当然自動車と家電メーカーが上位を占めるのですが、昨年いなかったセブン&I7位、イオン9位と、小売企業2社が顔を出しているのが印象的でした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:10 PM | | コメント (0) | トラックバック (0)
October 11, 2007
【テスコ】 グランドオープニングは11月8日
9日付けで出されたプレスリリースによると、ロサンゼルス、オレンジ、リバーサイド、サンバナディノの4地域で6店舗を、11月8日に同日オープンさせるそうです。オープニング11月1日説と、フェニックスで一号店をあけるという説と、いろいろ錯綜していたのですが、やっと確定しました。
ロケーションはまだ明らかになってません。
CEOのサー・テリー・リーヒーは来るのか、来るならどの店舗か、というのが私の個人的な現在の興味です。
リボンカットなどやるのかな。
今のところ、年末までにラスベガス、フェニックス、サンディエゴを含んで30店舗、2010年までに350店舗を予定しているようです。配送センターも作ってしまいましたから、投資に対する経済効率を考えるとこの店舗数はコミットするでしょう、おそらく。
さて、同じく小型店舗を展開しようとしているファミマですが。
ファミマ!!に行ってきました
繁盛フォーマットをいまだ作れていません。というか、なぜ売れないのかを総括し、売り方や商品を大きく変えるという修正を、はたで見る限りにおいてはあまりやっていない。
店舗数も縮小した模様。
配送センターまで作り、350店舗をコミットしようとしているテスコとの違いはいったいなんでしょう。
テスコは、実に10年以上もアメリカにオフィスを持ってずっと調査してきている。
さらに、ホームステイまでしてアメリカ市場を知ろうとしている。
そして、倉庫を借りて実際に店舗を作って実証実験までやっている。
恐ろしいほどのプラグマティズムです。
徹底的なリアリズムと言いかえても良い。
米ファミリーマートにこのスタンスがあったのかどうか、じゃないかと思ってます。
両社、実に対照的です。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:34 PM | | トラックバック (0)
September 26, 2007
テスコが出店予定数を増やし、98店舗に
アメリカですでに50店舗の出店を予定していたテスコですが、さらに追加で48店舗の出店予定地を手当てしたことが分かりました。当初の50店舗は、ロサンゼルス、ラスベガス、フェニックスでしたが、今回の48店舗はロサンゼルス近郊のリバーサイドとサンバナディーノに集中しているようです。
このリバーサイドにDCを建設しており、効率を考えて周辺にクラスターを作ることを目的として、この48店舗を集中させるように思います。
リバーサイドとサンバナディーノは総称としてインランド・エンパイヤと呼ばれますが、この地域は現在開発が進んでいて人口が増えています。ロサンゼルス中心部の地価が高騰したため外側へ外側へと住宅が広がっていて、その中心となっているのがこのインランドエンパイヤです。
少し走ると砂漠、土地にはかなり余裕があり、出店ロケーションの手当ても楽なのでしょうが、しかしいっきに48店舗というのは、桁が違います。
来年早々には北カリフォルニアにも出店を開始するプランもあるそう。
まるで絨毯爆撃のようですね。
資本力の違いをまざまざと感じます。
ちなみに一号店舗は11月オープンの予定のようです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:43 PM | | トラックバック (0)
August 30, 2007
ターゲットのポップアップストア、英国版
ポップアップストアというのはマーケティング用途でして、短期間だけオープンさせる期間限定店舗のことを言います。
バイラル(またはバズ、日本語ではクチコミ)を意図的に作るために使用しますが、リテーラーでこれを使っているのはターゲットとJCペニーのみです。とくにターゲットはマンハッタンでこれをよく使いますね。
とりわけターゲットはバイラルを作ることが非常に上手な企業として知られていて、その手法の一つとしてポップアップストアを使っている。
そう言えば、ウォルマートがアナリストカンファレンスに合わせて、環境テーマのポップアップストアをマンハッタンにオープンさせたことがあったような気がします。
ただウォルマートがこれを定期的に使うなんてことは、ありえない。
ターゲットがこれを、イギリスの高級デパートメントストア、Selfridgesの中に短期間オープンさせるというニュースが流れました。伊勢丹や高島屋の中に、ターゲットの売場を短期間だけ作るというような感じでしょうか。
日本でポップアップストアをマーケティング戦略の一環として使っている大手リテーラーはいないですよね。原宿や銀座に1ヶ月だけ限定的に店を出す、というようなやりかたは、あってもいいと思うんですけどね。
さてターゲットです。
その意図がみえてきません。
単なるバイラル用途なのか、英国進出を考えているのか。
海外進出は随分言われてきているのですが、いまは国内成長に力点を置くとして同社は正式に否定しています。
英国のセルフリッジスはカナダのグレン・ウェストンという人が持っていて、この人はカナダのロブロウとホルト・レンフルー(デパートメントストア)のオーナーでもある。とすると、カナダとの接点が見えてきたりもする。
とまあ、こんなことを書く人がたぶんアメリカにも一杯いて、それ自体がバイラルでして、ターゲットはすでに目的の一部は達成しているような気もするんですけどね(^.^)
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:09 PM | | トラックバック (0)
August 29, 2007
独メトロが来年からRFIDを本格始動
独メトロが200店舗でのRFIDのテスト段階を終了し、サプライヤー650社に対して来年早々までのコンプライアンスを求めているそうです。
メトロによるこの要求は厳格で、実装できないサプライヤーに対しては追加のハンドリングコストを請求するそうです。
ただしパレットレベルで、アイテムレベルではないようですね。
このフルスケールのRFID化はウォルマートよりもかなり早いのですが、アナリストによるとこのメトロの動きが他の欧州リテーラーに影響を及ぼすのは必至で、来年早々には他企業も動き出すだすのではないかと予測してます。
ヨーロッパの動きが早いのは、アメリカと比べるといろいろな意味でのサイズがコンパクトだからでしょうかね。
ROIが本当に見込めるのかどうか。
大向こうを意識したスタンドプレーという見方もできる。
冷静に進捗をモニターする必要があるでしょうね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:53 PM | | トラックバック (0)
July 23, 2007
ファーストリテーリング、バーニーズ買収提案の背景
10日ほど前のことですが、ジョーンズ・アパレルグループという、衣料コングロマリットのCEOが辞任しました。ここ数年業績が悪く、ブランドの整理を中心にリストラをしてきたのですが、なかなかうまくいかない。昨年はプライベートエクイティに資本売却を検討するも、良いオッファーがなくてあきらめ、この失敗が取締役会および株主とこのCEOとの関係を悪くした、と言われてます。
この企業、傘下にバーニーズを持っていて、リストラの一環としてこれをアラブの投資企業に8億2500万ドルで売却を決めたのですが、これに対してファストリテーリングがカウンターオッファーをかけたことはご存知のことと思います。いったん契約は成立しているのですが、アラブ系投資企業との契約内容に、他からオッファーがあったら契約は見直しても良いという項目があったようです。
さてこのジョーンズアパレルが抱えている問題は、どうもリズクレイボーンとほぼ同じもののようなのですね。こういう記事をエントリーしました。
リズクレイボーンの減益
この記事の内容が、ほぼそのままジョーンズ・アパレルに当てはまるようです。
ちなみにこのリズクレイボーンもほぼ同じ10日前にリストラプランを発表していて、両社足並みがそろってます。
一方、この2社に影響を与えているデパートメントストア業界集約の張本人、メイシーズも業績が悪い。そしてこちらにはKKRへの資本売却の話が出ている。非上場となって、長期的な視点で経営にあたりたいというのが、現経営陣の本音のようです。
そういえば、リミテッドも本体の売却が決まりましたね。
アメリカのアパレル業界は、とくに中間価格帯を中心として大きく動いています。
ファーストリテーリングによる買収オッファーの裏には、こういう状況があるのだということをお話しておこうと思って今日はアパレルを俎上に上げました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:40 PM | | トラックバック (0)
July 12, 2007
実は巨大な成長企業アルディ
先週末にテキサス州での拡大プランを明らかにしました。ダラス/フォートワースエリアに09年秋までに25〜50店舗と配送センターをオープンさせる。この配送センターは最終的には50〜100店舗をサポートする。
つまりこの商勢圏において最大で100店舗くらいの展開を考えているということですね。
一方、今週早々には、オーストラリアでこの2ヶ月以内に150店舗目をオープンさせ、今後年間に30〜40店舗ペースで増やしてゆくことを発表してます。まだ進出6年目だそう。
アルディはマスコミに出ないことを企業ポリシーとしてますので、何をしているのか一切分かりません。アメリカでも実はけっこうな規模なのですが、その大きさを一般の人たちはほとんど実感していないことでしょう。
アメリカに進出してきているのは南アルディでして、昨年度の年商は32億8484万ドルでスーパーマーケット業界27位。北アルディ傘下にあるトレーダージョーズの昨年度の年商は43億2250万ドルで同業界19位。
両方足すと76億ドルを超え、アルディグループという視点で見るとマイヤーを抜いて同業界10位となってしまうのです。
これ、日本ではほとんど知られてないんじゃないでしょうかねえ。
ほとんど知られず、静かに静かに、しかし着実に成長している優秀な企業がこのアルディなのです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:55 PM | | トラックバック (0)
June 08, 2007
フレッシュ&イージーのファザード
昨日書いたテスコのフレッシュ&イージーですが、どういうファザードになるのか、ホームページでラフなデザインが今日から紹介されています。
外光を可能なかぎり取り入れて消費電力を減らすといった環境を意識したデザインにする、トレーダージョーズやウォルグリーンよりも面積は大きい、というようなことが書かれてます。
フリースタンディングモデルなので、日本にオープンしたエキスプレスとは印象が違うようですね。またウォルグリーンよりも大きいということは400坪ぐらいはありそうで、かなり昔アメリカに存在した近隣のグローサリーストアの復活、といったところのような気がしてます。
今日フェニックスのローカル紙では、初期のオープニング店舗数を20店舗から27店舗へと増やし、最終的には50店舗を超えるということを言っているようです。"We want to be in every neighborhood,"、ありとあらゆるところに出たい、というようなことをアメリカベースのマーケティング担当者、Simon Uwinsという人が言ってまして、ものすごい出店意欲を感じます。
ちなみに上記のテスコの記事はこの人が書いてます。
>>明日より9日間の長期出張となります。NY→トロント→シカゴ→ベントンビル→ダラス。時間を見つけてアップデートしようと思っていますが、若干の遅れはご容赦下さい。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:40 PM | | トラックバック (0)
June 07, 2007
ホールフーズの英国進出
昨日書くのを忘れましたが、ホールフーズはイギリスに1号店をオープンさせてます。
リンクがいつまで有効か分かりませんが、写真をいくつか。
ホールフーズのサイト
クリックすれば写真が見れます。
環境とかロハスとかこの分野では先を行っているヨーロッパに、まったく遅れを取っているアメリカの企業が進出したというところに、おもしろ味みを感じているのは私だけでしょうか。英国小売企業としては片腹痛い、といったところじゃないかな。
今年末にはテスコがアメリカに進出するわけですが(10月から11月にかけてじゃないかと巷間言われはじめている)、こちらも環境とかフレッシュさを前面に出しており、ホールフーズが持っている市場に食い込む可能性が高い。
米英の食品小売バトルという新しいテーマが浮上してきたように思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:38 AM | | トラックバック (0)
May 11, 2007
テスコの撤退戦略
昨日、大手小売業の4月の業績統計が出たのですが、51社の平均既存店成長率がマイナス2.3%で、数値を分析しているICSC(国際ショッピングセンター協会)が70年に統計数値の発表を初めて以来、最大の落ち込みを記録したのだそうです。
WSJ誌によると、ウォルマートの3.5%減は28年前に月ごとの数値発表を開始して以来最大のマイナス。ターゲットの6.1%減、ギャップの-16.0減など確かに各社数値が冴えません。
天候要因や、イースターホリデーが4月初頭だっため売り下が3月に回ってしまったことなどが理由として挙げられていますが・・・アメリカ経済にちょっと暗雲です。
ちなみにコストコは6.0%増、相変わらずコストコは健在です。
さて表記の件ですが、9日にテスコの財務役員がビジネス誌のインタビューにいくつかコメントしています。
・アメリカ事業への投資は15億ポンド(約30億ドル)を上限とする。
・これは実験(test)ではなくて着手(launch)である。
・新鮮な高品質の青果や惣菜を強化する
・ホールフーズとウォルマートの中間ポジションを目指す、つまり高品質と低価格を実現する。
実験レベルではもうないと言いつつも、投資には上限をはめていることを明らかとしたわけですが、これがちょっと波紋を呼び、テスコの広報が昨日、アメリカへの進出は自信があり上限を設定したことはないと、上限うんぬんを打ち消すコメントをリリースしました。
・・・
たぶん上限はめているんじゃないでしょうかね。
当然だと思います。ドッグイヤーで環境が変化する今の時代、撤退戦略なしに新規事業に参入するのはリスキーすぎます。
ただ投資する金額だけじゃなくて、3年以内にフリーキャッシュフローをプラスにするといった、別の指標もたぶん決めていることでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:47 PM | | トラックバック (0)
April 26, 2007
テスコ、来年2月までに100店舗!
ラスベガスで開かれたプレスカンファレンスで、米事業部門CEOのティム・ンメイソンがコメントしたものです。ラスベガス14店舗、フェニックス20店舗がすでに確定している数値で、ロサンゼルスとサンディエゴについては今後数週間以内におおまかな数を発表するとしています。
「フレッシュで、ヘルシーな食品を売る」
「ビールとチップスを売るビジネスではない」
と、通常のコンビニとは異なることを強調。
どうも予定しているフォーマットは、日本の大泉学園にオープンしたものと同じような気がしてます。
おそらく1号店のオープンは今年後半でして、つまりおよそ半年程度で100店舗をオープンさせるというわけです。話しによると、テスコ本社から人が大勢やってきて、バスでロケハンをして回っているそうです。
じゅうたん爆撃ですね。資本力の違いを感じます。
勝算があるのでしょう。アメリカ人の家にホームステイまでして調査してますし。日本でもおそらくホームステイしたんでしょうねえ。
でも、甘くはないです。
もう一つの外国資本、日本から来たFamima!は全然ダメで、縮小するという話も出ているらしい。ちと悲しい。今でもほぼオリジナルのままのフォーマットで、何かを変えてみようという意思を店頭でほとんど感じませんからねえ・・・。
他国でビジネスをするということはそう簡単ではなくて、これは同じ言語を話すイギリス人にとってのアメリカも同じです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:43 PM | | トラックバック (0)
April 15, 2007
テスコのフレッシュ&イージー、HPをアップデート
アメリカ進出を決めたテスコは、数ヶ月前にアメリカ向けのサイトをオープンしていたのですが、情報を掲載した本格的なものではなくてあくまでも暫定的なものでした。たぶん13日からじゃないかと思うのですが、これが一新され、一応情報が掲載された普通のサイトにアップデートされました。
http://www.freshandeasy.com/
概要を書いたファクトシートもあったのですが、意訳しながら抜書きしてみると…。
○これから5年間かけて4億ドルを投じる。
○フェニックス、ロサンゼルス、ラスベガス、サンディエゴ市場で、今年の後半から開店を始める。
○店舗面積は1万sqf(280坪)以下とする。コンビニエンスな買い物のために意識的に店舗サイズは小さくしている。
○エルセグンドの本社ですでに150人を雇用している。一号店の開店以降、2500人以上の雇用を提供する。
○現在建築中の配送センターにはソーラーパネルを設置する。
○すべての店舗にはLEDを使用するなどエネルギー効率が10%ほど良いクーラーを使用する。
○小さな地域を商圏とし、店に通う時間を節約する。
○フレッシュで栄養価の高い食品を提供することでヘルシーな食生活を支える。
○プライベートブランドには、トランス脂肪酸や添加物を使用しない。
後半部分は環境を意識したステートメントになっていて、進出する地域をなるべく刺激しないようとしている意図を感じます。
テスコは今まではほとんど具体的に何も出してこなかったので、ようやくカタチが見えてきたような印象を持ちました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 05:00 PM | | トラックバック (0)
March 09, 2007
カルフールにバイアウトの噂再燃
LVMHの会長バーナード・アーノルトとコロニーキャピタルという米国のプライベートエクィティファンドが共同でカルフール株を9.1%取得、13%を保有するプロモデス創業ファリミリーに次ぐ大株主となったことが報じられました。
また一昨日、カルフール会長のバンデベルデが辞任し、後釜に創業ファミリーが座った。どうやら双方に確執があったらしい。噂によると創業ファミリーはカルフールを非上場にしたかったのですが、バンデベルデ自身がバイアウトに興味を示し、ぶつかったのだそうです。
これらの動きから、バイアウトがあるのではと言われ始めたわけです。WSJ紙が報じました。
バイアウト企業大手のKKRがカルフールを狙っているという話はかなり前から聞こえてきてますし、今でもどうやらターゲットとしているのだそうです。
メトロ、アホールド、デレーズ、にもバイアウトの噂があります。
これらバイアウトには、米国資本が必ずからんでいる。
昨日の投稿で欧州企業の米国進出度は高いと書きましたが、米国からは金融資本による進出が盛んなのだということに気づきました。欧州からは小売企業がダイレクトに米国に投資しているが、米国からは金融資本が欧州に投資している。主体が違うだけで、資本が錯綜している点にはあまり違いはない。
欧米の資本の融合度はますます高まってます。
ここに日本が参加するのかどうか。
もし参加するならば、それなりの覚悟が必要でしょう。いまは痛い目にあいながら、その練習をしているところということでしょうかねえ・・・。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:23 PM | | トラックバック (0)
March 08, 2007
リドルもアメリカ進出か
独ディスカウントストア企業リドルのCEOが、地元紙のインタビューに、「中期戦略としてアメリカ進出の可能性を探っている、大きなポテンシャルがある。」と語ったようです。Planet Retailが報じました。
リドルはヨーロッパ20カ国に進出していますが、そろそろ限界が見えてきていて、ヨーロッパの外へと向かわねばならない時期に来ているようです。
今年後半にはテスコが出て来る予定。一昨日報じたようにパスマークを買収するA&Pはテンゲルマン傘下・・・と実はアメリカには欧州資本の小売企業はたくさん存在するのですが、逆に米国大手小売企業で積極的に海外進出をはかっているのはウォルマートとコストコぐらいなのですね。
カナダや中南米も含めてアメリカ市場が極めて大きいから外に目を向ける必要がないという見方があるのですが、アメリカもオーバーストアが言われて始めてますし、そろそろ米国企業も海外へ目を向けてもいいんじゃないかと思っています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:31 PM | | トラックバック (0)
March 02, 2007
ウォルマートがコンビニに進出?
ウォルマートのNew Business Developmentという部署の上級副社長に、デイビッド・ワイルドという前テスコ幹部が就任しているそうです。‘新ビジネス開発’という部門であること、テスコの前幹部であることから、テスコが今年の後半から進出を開始するコンビニ型SMに対抗する小型フォーマットをウォルマートが開発するのではないかという見方を、PlanetRetailという調査会社が報じました。
この件、今のところただの憶測に過ぎませんが、なかなかおもしろい見方だと思ってます。
例えばジャイアント・イーグルが、ジャイアント・イーグル・エキスプレスというコンビニエンスストアフォーマットの開発を決めるなど、ここに来てアメリカでは俄然コンビニに注目が集まっていて、ありえない話ではない。
攻撃は最大の防御、といったところでしょうか。
ただテスコがそう簡単にアメリカで成功するとは思えないという見方も業界には多い。多額の投資プランを発表しているため、出る前から成功するような印象を持たせてしまっていますが、そう甘くはないというわけですね。
テスコの動向に、ウォルマートもからんできました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:28 PM | | トラックバック (0)
December 21, 2006
テスコが中国合弁事業の経営権を取得
出資比率を50%から90%へ引き上げるそうです。
ウォルマートがトラストマートの買収プランを発表したばかりですから、中国市場をめぐる欧米リテーラーの戦いがヒートアップしてきました。
ウォルマートは海外事業の売上高を全体の3分の1とするという目標を立てています。一方のテスコは今後5年から10年以内に利益の半分以上を海外事業からはじき出すことを目標としています。
テスコのCEOテリー・リーヒーはイギリスの紙面で、中国、インド、そしてアメリカが今後重要になると言明してます。文脈を読むに、アメリカ市場に対しても非常に強いスタンスと言うか自信を感じます。
テスコ対ウォルマート、アジアではこれにカルフールが加わるわけですが、欧米大手リテーラーのシェア争いに激しさが増してきました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:56 PM | | トラックバック (0)
December 05, 2006
テスコが新オフィスを公開
昨日テスコがロサンゼルスにオープンさせたオフィスにメディアを招待しました。LAタイムズが報じました。
オフィスの場所はエルセグンドという地域、空港から10分くらいのオフィス街なのですが、近隣にマンハッタン、ハモサ、レドンドというビーチ沿いの町が控えています。古いのですがここ数年不動産が高騰したエリアでもあります。
発表された内容をまとめると、今後5年間で20億ドルを投資し、南カリフォルニア、ラスベガス、フェニックスを中心に300店舗を建設する、来年の下半期までには1店舗目をオープンさせる、来年中に2,500人を雇用する、といったところです。
またすでにDC用地を確保し、物流がこなれてゆくに従って出店スペースを加速させるそうです。
文脈からは、今回の出店を一つのクラスターとし、ここを土台として他へ地域へ出てゆくことを考えているようですね。
またトレーダージョーズレベルの店舗面積で、小商圏のグローサリーストアを作ることを明言しました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:30 PM | | トラックバック (0)
November 30, 2006
ウォルマートがインドに進出
ウォルマートが地元企業とのパートナーシップでインドに進出することが明らかになっています。相手はバーティ(Bharti)という企業で、バーティが店舗運営を行い、ウォルマートはシステムなどを提供する、という内容のようです。
インドは中国に次ぐポテンシャルの大きな小売市場として注目を浴びていて、ウォルマートはここ数年進出の機会を虎視眈々と狙ってきていたのですが、外資による単独進出に規制があり、そのため現地企業とのジョイントベンチャーという形式となったようです。
ちなみにバーティはテスコとも交渉していたが、店舗展開について両者の戦略が食い違い、結局ウォルマートに決まったという話があるようです。まもなくカルフールが地元企業との合弁を発表するという噂もあるようです。
資料によるとインドは小売企業上位5社で市場のわずか2%を占めているに過ぎず、これがグローバルリテーラーをしてインド参入を急がせている理由となっています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 08:32 PM | | トラックバック (0)
November 09, 2006
アホールドのリストラプラン
オランダのロイヤルアホールドがリストラプランを発表しました。アメリカに関係する部分を抜粋すると・・・
【USフードサービスの売却】
これが今回の目玉です。この会社は外食卸でして、2000年に36億ドルをかけて買収したものです。アホールドUSA傘下の他のスーパーマーケット企業群とどうシナジー効果を出すのか当時から懐疑的な見方が多かったのですが、やはりだめでした。さらに粉飾決算まで起こして、アホールド頓挫の核ともなりました。
売却先はこれから探すようです。
【トップス売却】
これはアホールドUSA傘下にあるスーパーマーケット企業群の一つです。これも売却先はこれから探す模様。
ベルギーのデレーズ(今まで英語読みのデルヘイズとしてきましたが現地発音とします)との合併が取りざたされていますが、USフードサービスを売却し負担が軽くなることで、話し合いが進展するのではないかという見方があります。果たして・・・。
両社はこの話についてはノーコメントです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:46 PM | | トラックバック (0)
October 27, 2006
リー・スコット、日本事業の継続を明言
ウォルマートネタが続きますが、ご勘弁のほど。
カンファレンスでリー・スコットが日本へのコミットを明言しました。
実際のコメントの抜粋ではないのですが、公表されている情報を元にして要約します。
「これから5年間日本に対して、必要とされるリソースをうまく配置しなければならない」。
「ウォルマートの創業者サム・ウォルトンがこのアメリカで成し遂げた戦略を、日本に適用する最良の機会だ。この目標を現実化するために、今後5年間日本において、配送ネットワークと店舗に投資を継続する」。
⇒つまり日本事業は5ヵ年計画なわけですね。過去この点についてここで書いたことがありますが、リー・スコットは現在57歳で、5年後は62歳で引退を考える年です。いろいろな意味で、2012年前後はウォルマートにとって節目となりそうな気がしますね。
「日本とまったく同じ市場は確かに他にはない。日本の状況は他と異なっている。ドイツでは手ごわい低価格志向のリテーラーがいたが、日本にはそういう競合がいない」。
⇒ドイツについてはアルディを念頭においているのでしょう。やはりアルディに勝てなかったというわけですね。もちろん日本には大黒天物産やオーケーのような低価格志向のリテーラーはいますが、中堅の域を出ていないから手ごわい競合というわけではまだない、ということを言いたいんでしょうか。でも・・・手ごわい競合だと思いますけどねえ。
「複雑なトランザクションや配送慣行といった日本にユニークな構造を改善できれば、圧倒的な低価格を提供できるようになって、日本の消費者の支持を獲得できる」。
⇒上記のコメントと重ねると、やはりロープライスを指向したいわけです。
「来週日本に行って、店舗視察をし、どう前進するか話し合うつもりだ」。
⇒だそうです。リー・スコットが来週日本の西友店舗に出没しますので、西友の現場の皆さん、言いたいことのある人はどんどん伝えましょう(^^)
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:20 PM | | トラックバック (0)
October 18, 2006
ウォルマートが中国でローカル企業を買収?
100店舗を中国で展開する台湾資本のトラストマートを買収するという噂が出ています。買収総額は10億ドルの予定。
WSJ紙等の経済紙も報じているのですが、両社はまだ口を閉ざしています。また政府当局の規制もあるようで、成立するかどうかはまだ不透明です。
もし買収するとなると、ウォルマート中国の店舗数は150店舗近くとなり、小売市場シェアは0.7%となってカルフールの0.6%を抜くこととなります。
トラストマートは97年に台湾資本によって創業された企業ですが、ハイパーマーケットの流行に乗ってとりあえず業容を拡大し、一定規模になったら売却することをもともと想定していたようです。
カルフールも買収テーブルに参戦した可能性が指摘されています。
トラストマートは低価格志向の強い企業で、ウォルマートとのマッチングはとても良いだろうとう評価なのですが、果たして・・・。
ちなみにもう一つ、ウォルマートはトルコでも買収に動いているという情報が流れています。韓国、ドイツと立て続けに撤退しましたが、グローバルでの拡大戦略に変更はないと見て良いでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:11 PM | | トラックバック (0)
October 04, 2006
テスコがネットビジネスから撤退
セイフウェイのネット事業を担当している会社はGroceryWorksといいますが、テスコはこの会社のおよそ40%を所有して間接的に関与してきました。トータル4000万ドルを投資し、一説によるとネットバブル崩壊時にGroceryWorksが生き残れたのもテスコのおかげ、なのだそうです。
しかし、テスコがカリフォルニア参戦を発表し、カリフォルニアを地盤とするセイフウェイとの軋轢が予想され、ネットビジネスがどうなるか耳目を集めてきたのですが、やはり撤退とあいなりました。GroceryWorksはセイフウェイの100%所有子会社となります。
さてこうなると、次はDunnhumbyです。こちらはクローガーのロイヤルティマーケティング(LM)を請け負っている会社ですが、テスコが84%を所有しています。DunnhumbyはテスコのLMを成功させたことで知られていて、クローガーは現在Dunnhumbyの力を借りて自社のLMを大きく変えている真っ最中です。
クローガーはカリフォルニアにはラルフスを持ってますし、地域が違いますがコンビニも持っている。将来テスコとはガンガンぶつかる可能性がある。しかし、LMのオーバーホールも捨て難い。迷うところでしょうね。
テスコはこの二つの事業を通して、アメリカ市場を十二分に学んだことでしょう。ほんとうにしたたかな企業だと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:26 PM | | トラックバック (0)
October 02, 2006
イギリスのSM市場シェア
最近ここで遡上にあげているイギリスのテスコですが、母国ではきわめて高い市場シェアを持っている企業です。
テスコ:31.4%(30.1%)
アズダ:16.7%(16.8%)
セインズバリー:15.9%(15.6%)
ウィリアム・モリソン:11.0%(11.2%)
(資料;ダウ・ジョーンズ、カッコ内は昨年)
一国内のグローサリー市場で30%を超えるシェアというのは、もう、寡占としか言いようがない。分割案が出てくるのもうなずけますし、国内でこれ以上伸ばすのは難しいでしょうから、海外に出て行かざるを得ないというのも分かります。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:59 PM | | トラックバック (0)
September 26, 2006
経営者が売場に立つことの重要性
米国小売業の情報サイトなのに、とお叱りを受けそうですが、またテスコです。CEOのインタビュー記事がCNNのオンライン記事に掲載されてます。
「 Transcript: Terry Leahy, CEO Tesco」
たたき上げなんですね、この人。しかも40歳でCEOですか・・・。
驚いたことは、年に1週間売場に立っていることです。ポイントは、「店に行く」のではなくて、「売場に立っている」こと。文面では、実際に棚をいじり、レジもやる、となってます。
この企業、グローバルランクでは6位、アメリカのクローガーよりも大きく、日本のイオンのおよそ2倍弱の売上高規模の企業なんです。
以前イケアのCEOも年に一週間売場に立っていると記事にしました。
「イケアのアンチビューロクラシーウィーク」
大きくなっても伸び続ける企業って、これなんだと私は思いますよ。
日本にも大企業と言われている小売企業は多いけど、一番大きいイオンでもテスコの半分強。じゃあ、この日本で大企業といわれている会社の経営者が売場に立っているかというと・・・。「店に行く」経営者は多いかもしれないけど、「売場に立つ」経営者は、大手企業にはいないでしょう。
日本だと、取り巻きが余計な心配をしそうだし、社長たるもの売場に立つなんて、なんてことなのかもしれない。しかしながら、小売業というものは売場が原点なんです。
原点に立てない経営者なんて、小売業じゃなくても、成功はおぼつかないと私は思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:33 PM | | トラックバック (0)
September 25, 2006
ウォルマートにとってのダイエー買収
ビジネスウィーク誌のオンライン版がが西友の記事を掲載しました。「Japan: Wal-Mart's Looking for a Partner―Again」
(購読者しか読めない記事だったら、ごめんなさい)
要約すると、ダイエーを買収できるかどうかはウォルマートにとって非常に重要で、できなかったら撤退もある?、というような内容です。アメリカのメディアにこういう記事はずっとなかったので、そろそろ出始めたな、煙が出てきたな、などとちょっと感じました。
文脈の背景にあるのは、規模を拡大するしか西友/ウォルマートに道はないというロジックです。EDLPも規模が必要、としっかり書いてあります。
しかしながら、日本という国の流通業界では、規模があまりモノをいわないんですね。メーカーの取引制度、きわめて優秀な卸ネットワーク、などなど、その原因は多い。
だから、米英のように上位集中がなかなか発生しない。
自分たちの物差しでしかモノが見えない欧米人は、こういう見方をどうしてもしてしまいがちです。
この記事読んで感じたことは、「ダイエー買えなくて規模を大きくできなかったから、日本事業は失敗しました」と、言い訳になってしまい、それをアメリカ人は簡単に納得してしまいそうな点です。いろいろな情報を総合するに、ウォルマート本社、またはリー・スコットは日本の現場のことをあまり知らないようで、「そうか、やっぱりダイエー買えないから失敗だな」と合点してしまいそうな気もしてます。
ウォール街もウォルマートの再建手腕が問題なのではなくて、外部要因だったと、納得してしまいそうな気がする。
しかしながら、しつこいですが、西友の復活は規模じゃなくて、カレジッスキーの再建手腕にかかってるんです。規模が大きくできないから日本では無理でした、という言い訳は、できれば彼からは聞きたくないところです。
テスコは、シーツーネットワークに投資して、水面下にもぐってしまいました(笑)
規模がどうのこうのなんてコメント、この企業からは、またはこの企業に対しては、ぜんぜん出てきません。テスコって、日本の事情を実はよ〜く知っているような気がしてるのは、私だけでしょうか・・・。
ひょっとするとこの企業、アメリカでやったように、日本人家庭にホームステイして調査したのかもしれないなあ・・・。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:14 PM | | トラックバック (0)
September 22, 2006
デレーズがアホールドを買収?
デレーズはベルギー資本、アホールドはオランダ資本、どちらもアメリカで事業展開している点が共通しています。前者はフードライオン、後者はアホールドUSA(ストップ&ショップ等 )。
双方の状況を簡単にまとめると・・・
アホールドは会計スキャンダル以降業績が良くないようで、アメリカ事業を売却か、または外食卸のUSフードサービスを切り離すか、といった話が出ては消え、ということを繰り返している。
一方のデレーズ、傘下のフードライオンは一時期ずさんな精肉管理がメディアにすっぱ抜かれて業績を落としていたのですが、この数年メキメキ復活してきていて、経営陣に対する評価がすこぶるいい。
可能性は、アホールドと合併か、またはアホールドUSAを買収か、ということだそうです。両社はノーコメント、しかし話し合いは確実に進展している模様。
少なくとも、アホールドは米国事業の売却を株主から迫られていて、両社合併とならなくても、アホールドUSAの売却はありえそうですね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:23 PM | | トラックバック (0)
September 21, 2006
テスコのアメリカ進出プラン
テスコがロサンゼルスで出店用地を手当てした模様、LAタイムズが報じました。
場所はグラッセルパーク、これはたぶんパサデナ近隣のエリアで、ダウンタウンから南方へ15分くらいの場所です。アルバートソンズが撤退した店舗跡で、面積は3万2,500スクェアフィート、約900坪ですから当初言われていた小型のコンビフォーマットとは様相を異にしてます。
他にも一箇所リース契約を結んだようです。
当初言われていたものとは異なり、随分大きい店舗なのですが、大型店舗と小型店舗の両面戦略で行く可能性が指摘されてます。
すでに本社はエルセグンド(これはロス空港の近く)、配送センターはリバーサイド群に88.4エーカーの用地を手当てした、ということも報じられていて、着々とプランが進んでいることをうかがわせています。
ちなみにテスコはこの件について、出店することは明言していますが、どう出るのかについては当初からまったくコメントしていません。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 01:22 PM | | トラックバック (0)
September 12, 2006
コールズ・マイヤーがバイアウトオッファーを拒否
先日投稿した、KKRを代表とする金融グループによる豪コールズ・マイヤーに対するバイアウトオッファーが、7日に正式に拒否されました。オッファー金額が低すぎるという理由です。
WSJ紙の文脈からは提案された金額が低すぎるという根拠が薄そうで、あるアナリストは、今後同社は株主に対してその根拠を示さなければならない、これでこの案件が終わりになるということはないだろう、という見方を示していました。
さてここで、欧米で敵対的買収が本当に主流であるならば、KKRグループは勝負をしかけることでしょう。でも力技でねじ伏せるやり方はおそらく、やらないと思います。敵対的買収は、主流じゃないですから。
まず同社のバリュエーションを取締役会が示し、これに対して株主がどう反応するのか、これを見て、KKRは次の手を打つのではないでしょうか。
ちなみに先日の投稿では書きませんでしたが、この案件が出る直前に、ウォルマートがオーストラリアで動いているという噂が流れてます。かなりありえる話じゃないかなと。どこかの時点で、なんらかの形式で、ウォルマートが参戦してくる可能性もあるかなと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:15 PM | | トラックバック (0)
September 08, 2006
徐々にベールを脱ぐテスコの米国進出プラン
テスコの財務担当役員がゴールドマンサックスのコンファレンスで、米国でのプランを話してます。少しずつ、少しずつ、薄皮をはがすように、何をしようとしているのかが見えてきた、という感じです(笑)
「小さいフォーマットだから競合はまったく発生しない」。
アメリカのコンビニ業界は言ってみれば20年くらい前に革新をやめてしまった業界ですし、セブンイレブンという大手がいるとは言え、ウォルマート、ターゲット、コストコといった超優良企業とぶつかるわけでもないですから、こういう余裕の発言が出てくるわけでしょうね。
「スナックやドリンクだけを買うアメリカのコンビニコンセプトとは異なる」。
日本のマンションの一階にあるような極めて小さなグローサリーストアを作ろうとしているという見方が確認されたように思います。これも、既存のコンビニと競合しないだろうとする根拠でしょう。
「短期的には何があるか分からないが、消費者が裕福で新しいアイディアにオープンで、不動産市場が健全という観点から、長期的にはアメリカは実に魅力的な市場だ」。
だからみんなアメリカを目指すわけですが、テスコのように10年以上の年月かけ、ホームステイまでしてFSする執念深い緻密なアプローチが、外資成功の基本でしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:49 PM | | トラックバック (0)
September 07, 2006
好調小売企業、ウォルマート、アルディ、テスコに共通するのは・・・
先日ヨーロッパに詳しい矢矧晴彦さんと議論する機会があり、好調なウォルマート、アルディ、そしてテスコに共通点が意外に多いということが分かりました。
細かい点はここではおいて、ざっくりと、この三者がゲルマン民族圏の企業であるという点に私は興味を持ってます。
アメリカに最初にわたってきた移民はイギリス人でしたが、その後に大量に渡ってきたのはドイツ人でした。ですから、米国白人の多くがイギリス系かドイツ系という特徴がある。
さて、イギリス人がアングロサクソンと呼ばれているのはご存知だと思いますが、これは二つの言葉の集合体で、もともとはアングル人とサクソン人という民族名から来ていて、この2つの民族はドイツの片田舎からイギリスに移民した人たちなんですね。
(西暦499年と言われている)
つまりおよそ1500年前のイギリス人とは、ドイツ人だったわけです。
ウォルマート、アルディ、テスコと、グローバルで業績のいい小売企業がすべてゲルマン民族というのは、どうしてなんだろう、何か理由があるのだろうか、といま私は考えているんです。
文化的な共通点をあえてあげれば、質素なところかな。アメリカ人をして質素と言うことに対して反論のある人もいるでしょうが(笑)、都会のアメリカ人は別にして、大多数を占める田舎人たちの生活は質素そのものではあります。
その象徴が、食、でしょう。
食に関して、この三国のひとたちが総体的にあまりこだわりを持たない人たちであることについては、異論はないでしょう。
質素を旨とする文化が、すべてをシンプルに、という企業文化というか、運営哲学というか、ビジネスモデルにも表現されている、のかもしれないなどと考えてます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 03:40 PM | | トラックバック (0)
September 05, 2006
ホームステイで市場調査
イギリスのサンデータイムズが報じたところによると、テスコは米国進出を決める前に、50人の管理職を2週間、アメリカの普通の家庭にホームステイさせて市場調査をしたのだそうです。買い物に一緒に行くだけではなく、一緒にレジャーを楽しんだり、ぶらぶら散歩したり、といったことまで一緒に行動した。
テスコから来たということは秘密にしたそうなので、イギリスの某社の市場調査、くらいの理由にしたんでしょうね。
さらに、サンタモニカ近辺の倉庫内に、実際の店舗を建設までしているのだそうです。
これにはまいりました。まあ、店舗の実験はいいとして、ホームステイはたいしたものです。これはもう、本気としかいいようがないわけだけど、ここまで念入りにやるところが実にテスコらしい。
私は最近、グローバルリテーラーとして、ウォルマート、アルディ、コストコ、そしてテスコが図抜けていると思っているんですが、ことグローバル戦略について言うならば、テスコはウォルマート以上に優れた企業という気がします。
いまアメリカで苦闘している日本のリテーラーとしてメジャーなところをあげると、ファミリーマートとユニクロとなるのでしょうが、彼らがここまでしたという話はまだ聞いてません。
海外で成功するには、このくらいの事前準備が必要なのだと、私は思います。
話はそれますが、日本の某有名新興地方リテーラーの創業者が、ローカルMDをぜんぜん理解していない某大手GMSを評して、「アメリカに視察なんて行ってないで、田舎の農家にホームステイしたほうがよほど勉強になるんじゃないの」と言ったそう。
ふと思い出しました(笑)
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 04:49 PM | | トラックバック (0)
August 15, 2006
ウォルグリーンが中国に進出か
一般では報道されていないニュースですが、PlanetRetailによると、ウォルグリーンがジョイントベンチャー形式で中国進出することを検討していることを、中国の新聞が報じたようです。提携先はGome Electorical Appliance Holding、JVの名称はGome Pharmaceauticals、投資額まで報じられているようなので、かなり信憑性が高そうです。
ウォルグリーンは長いこと米国内の拡大で十分というスタンスでしたから、このニュースはかなりインパクトがあると思っています。つい最近ハッピーハリーを買収したばかりですし、従来の戦略から少しシフトしてきている印象を強く受けますね。他企業買収を否定しつつの国内オンリーの成長に、そろそろ限界が見えてきたということかもしれません。
ちなみにウォルグリーンはその昔、RXネットワークという名称で、システムによって日本に出ようとしたのですが、売れなくて失敗してます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:32 PM | | トラックバック (0)
August 08, 2006
アルディに負けた独ウォルマート
ウォルマートがドイツでうまく行かなかった理由として、ドイツ人は余計なサービスを必要としておらず、アメリカ的なスマイルを受け入れなかった、などと書くメディアがこちらには多い。
欧州に詳しいコンサルタントの矢矧晴彦さんは、そんなことはないと、一蹴してました。
つまり、価格に見合った価値をドイツのお客も求めているわけで、いくら店員が笑ったところで、価格が納得するものでなければ、お客は来ないというわけです。
これは別にドイツだけではなくて、日本でもアメリカでも一緒でしょう。
結局のところ、独ウォルマートはアルディとの価格競争にに負けたということの一言につきると思ってます。
では、なぜ負けたのか。それを知るには、アルディという企業を知らなければならなりません。
業態としてはボックスストアなんて呼ばれていますが、フォーマット名はさておき、実は矢矧さんに教えていただいたアルディの‘べからず集’を知り、つまりビジネス運営上やっていはいけないことのリストをアルディは作っているのですが、読んで分かったのはこれはもうウォルマートと同じじゃないかということなんですね。
簡単に言うならば、難しいことをせずに、すべてを徹底的にシンプルにする、ということを根本ポリシーとしている。それによって、低価格を実現するわけです。
ウォルマートとまったく一緒(笑)
拙著で記しましたが、アメリカにおいてウォルマートはダラーゼネラルを最大の競合企業とみなしています。その理由については拙著を読んでくださいね(^^)v
そしてダラーゼネラルとアルディって、同じ業態に属しているんです。
つまり、ウォルマートにとってアルディは、もともと正面からぶつかる相手であるわけです。
ウォルマートはドイツ企業を買収したわけですが、これをウォルマート型モデルに変えたかったのだが、なかなかうまくいかなかった。企業文化にまで立ち入らなければならない領域ですから、生半可なリーダーシップではうまく行きませんから。
そして仮にうまく行ったとしても、しかしそこにはすでにウォルマートと似た哲学で成功している既存企業が存在した。
独ウォルマートの失敗って、こういうことなんでしょうね、たぶん。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 05:44 PM | | トラックバック (0)
August 06, 2006
メトロの成否は?
私はヨーロッパの事情に詳しくなくて、メトロがウォルマートのドイツ店舗を買収した理由とか、メトロの置かれたポジションなどをあまり理解していなかったのですが、この件につき興味深い記事がWSJ(8/01付)紙に掲載されています。
メトロは複数のフォーマットを持っていて、キャッシュ&キャリー事業は調子がいいが、ハイパーマーケット事業(RealとExtra)は業績が悪いのだそうです。だから、買収するのはウォルマート側だと周囲は考えていて、今回のディールは皆を驚かせた、というわけです。
メトロの意図は、規模を大きくすることによって、物流や取引を強化したい、ということなんですね。しかし、ドイツの専門家の意見はかなり懐疑的で、あまり効果はないんじゃないかという見方が多いようです。
私はウォルマートが失敗した直接的な理由はアルディだと書きました。要はメトロのハイパーも苦戦しているわけで、それだけアルディがドイツでは強いということです。
ウォルマートもメトロも苦戦している。ウォルマート撤退の理由は、ウォルマート固有の理由というよりも、アルディなんだ、と考えたほうがよさそうです。
例えばこのままメトロがハイパーをてこ入れできず、ハイパー事業をすべて売却、なんてことが今後あるかもしれない。そのときに、ウォルマートが手を上げたりする、なんてシナリオをふと思ったりしてしまいました。
アルディが強い限り、あり得ないかな(笑)
実は先週一週間、某大手メーカーさんの米国研修にコーディネーターとして参加したのですが、欧州に詳しいコンサルタントの矢矧さんが同行され、実に興味深い議論をさせてもらいました。
流通業はグローバルに理解していかないと、やはり片手落ちなのだということを実感しました。
欧州に片足を置いてみていろいろ考えたことを、少しずつアップしたいと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 07:45 AM | | トラックバック (0)
August 01, 2006
ウォルマートのドイツ事業失敗のお値段
ウォルマートのドイツ撤退情報第二弾です。
モルガンスタンレーの予測によると、ドイツ事業失敗の総コストは25億ドルに達するのだそうです。メトロへの売却額の予測は試算評価額よりもかなり低い2億5000万ドルで、まあ、焼け石に水のようなもののようです。
(これはあくまでも予測で、ウォルマートは詳しい数値を公表していません。)
25億ドルとは、1ドル120円換算で3000億円です(笑)
これには損失として計上予定の10億ドルの撤退コストが含まれているのですが、それでもウォルマートは06年の業績目標を達成するだろうとのこと。
やはり巨人、規模が違う。
確かにドイツは赤字を垂れ流してきましたが、ウォルマート自体はずっと大きな黒字を計上してきたわけです。85店舗の売却など、たいしたものではない、ということですね。
ちょっとだけ感じることは、Retail is detail的なマインドがどんどん薄れているんじゃないかということですね。つまりこれだけのサイズになると、100店舗規模のスクラップなんて確かにたいしたものじゃないわけだけど、結果として、1店舗ずつ考える、1アイテムにこだわる、という文化が失われていくんじゃないかなと。
マクネア理論が実証されるときが来るのだろうか、なんてことをふと思いました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 08:19 PM | | トラックバック (0)
July 30, 2006
ウォルマートがドイツから撤退
すでに日本でも報道されていると思うので事実については詳しく書きませんが、ドイツからの撤退をウォルマートが決めました。全店舗をメトロに売却しての完全退却です。
韓国からの撤退時に、次は日本ではなくてドイツだろうと予測したばかりで、こういうふうにヨミがあたるとうれしいです(^^)v
資産の評価額よりも安く売ったようで、「ウォルマートは撤退を急いだ」のだそうです。文脈からは叩き売りしたような印象があるのですが、なぜなんでしょうね。マイケル・デュークに課せられた使命はボブ・マーチン時代の清算にあるというのが私の見方で、とすると就任時からドイツ撤退は決定事項だった、叩き売りでも何でもとにかく売ると決めていた、と見るのが妥当なんでしょう。
ウォルマートがメトロを買うと言われたりしていただけに、逆パターンになったのは結構意外でした。
資料によると、ドイツの来年の予測売上高は、イギリス、メキシコ、カナダ、日本、ブラジル、中国に次ぐ7位にまで落ちているんですね。01年に4位だったので売り上げが急速に落ち続けている。これだけ落ちれば、売却を考えるのは妥当というものです。
失敗の理由はいろいろ言われています。アルディ等のハードディスカウンターに勝てなかったのが直接的敗因ですが、遠因はインタースパーの買収にあったと私は思ってます。ウォーコーフの有能な人材がインタースパーを嫌って流出してしまったというのは有名な話です。ちょっと言葉が悪いですが、悪貨が良貨を駆逐してしまった。
立て直せると思って買った企業が重荷になってしまったという意味では、アルバートソンズとアメリカンストアズに似ているかもしれません。
この結果ウォルマートはヨーロッパにアズダのみという状況となりました。東ヨーロッパへの進出機会はかなり低くなったと考えられます。ただこれをもってしてウォルマートはヨーロッパから永久に消えると考えるのは早計です。カジノが売却を考えていて、ウォルマートが交渉を持っているという噂もあり、大きな利益を出している企業だけに再びヨーロッパに投資、ということはありえなことではありません。
このことは、韓国撤退のときにも書きましたね。
さてここで皆さんの興味は日本をどうするかということだと思います。
中国、南アメリカ、そしてインドに力を入れようとしていることは確実なのですが、日本については今ひとつ戦略がクリアでないことは確かです。
少なくとも、日本では投資額を増やしたばかりではあり、まだしばらくは格闘しようという意思は持っていると私は思ってます。私が経営者であれば、お金をつぎ込んですぐに撤退するということはしません。
これも以前書きましたが、日本に進出している米国企業の多くが日本で大きな利益を上げているという事実があります。例えばコカコーラは利益の2割を日本ではじき出しているという話があるのですが、マクドナルドなど日本で利益を稼いでいる米国企業は数多い。
いっぽう例えば、ユニリーバやネスレなどドイツでの商品戦略を大幅に見直している大手企業が多いのですが、どうもドイツという国は他とかなり異なっているようです。逆に言うと、ドイツより日本のほうが米国企業にとっては与しやすいような気がする。
日本特殊論を語る日本人は多いですが、ドイツの方が特殊なようで、そう考えると、ドイツから撤退するのは分かるが、日本から撤退するのは…?と見られて、ウォルマートの海外事業の評価ががくっと落ちてしまう可能性が高い。
従って、そのポテンシャルと、周囲の評価を考えると、日本からはそう簡単に引くことはできないだろうと私は考えているのです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 06:02 AM | | トラックバック (0)
June 19, 2006
ウォルマーがドイツで赤字店舗の閉鎖を示唆
ウォルマートの海外事業について、6月8日の「ウォルマートの韓国撤退について、その2」で、撤退するとしたらドイツだと書いたばかりですが、どうやらまずは赤字店舗の閉鎖に乗り出すようです。
ドイツの責任者が地元の新聞にコメントしました。
韓国撤退に次いで、ドイツで赤字店舗の整理を考えていることが分かったことで、見直しモードに入っているという見方はほぼ間違いないものと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 08:04 PM | | トラックバック (0)
June 12, 2006
グローバルプロモーションの時代
6月7日付けのWSJ誌が、ウォルマートがワールドカップサッカーをネタとして世界中の店舗で販促イベントを仕掛けている姿を報じました。
アルゼンチン、ドイツ、日本、メキシコ、イギリス、アメリカと、各国でイベントを組んでいるわけですが、これをグローバルソーシング部門がバックアップしている。‘各国の各店舗に沿った商品を供給するのは簡単ではない’、なんてコメントがありました。
またコカコーラ、P&G、アンハウザー・ブッシュ等のグローバルメーカーもコラボレーションしているとのこと。
メーカーはかなり早い段階からグローバル化を始めたわけですが、その受け皿となるリテーラーもここにきてどんどんグローバル化し始めており、従ってワールドカップサッカーのようなイベントがあると、グローバルに統一感あるプロモーションが組まれることになるわけです。
日本の小売企業は蚊帳の外ではありますが・・・そういう時代がやってきていることを、新聞を読んでひしひしと感じました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 08:44 PM | | トラックバック (0)
June 01, 2006
[月刊MD]イケア日本進出の成否はいかに
4月24日にイケアが日本にオープンするそうだ。本誌が出版されるころにはお目見えしていることだろう。たぶんメディアで大々的に宣伝されるだろうから、あああのイケアか、と合点のいく人も多いことだろう。
私がアメリカにやってきた20年前、貧乏していたころにこのイケアには随分お世話になった。その当時は店舗数がまだ少なくて、わざわざ遠くまで行って買ったことを覚えている。貧乏だったが、暇はあった。いまでも我が家にはその当時買ったイケア製品がいくつか残っている。
カルト、とまで称されている企業である。熱烈なファンが多い。欧米だけではなく、アジアでも大繁盛しているようだ。
しかしながらこの企業について、なぜそんなに強いのかについてはあまり知られていないのではないか。日本で果たして受け入れられるのかどうか、そのあたりも含めて、考えてみようと思う。
<続きは月刊マーチャンダイジング06年6月号をご覧下さい>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 02:23 PM | | トラックバック (0)





