2005年11月21日
リズ・クレイボーンがJジルに買収オファー

アパレルメーカーのリズ・クレイボーンが18日に、専門店チェーンのJジル(J.Jill)に買収を持ちかけました。17日の株価に対して41%のプレミアムを乗っけた一株18ドルでのオファーで、総額は3億6600万ドルとなります。
翌日株価は高騰してこの18ドルを上回り、21日現在も18ドル前後で推移しています。このことは、他の買収企業が現れるか、またはJジルがさらにプレミアムを要求するであろうと市場が判断していることを意味しています。

リズ社は実は8ヶ月前に買収を持ちかけ、一度断られた経緯があり、今回のはカウンターオファーなのですが、英語表記はUnsolicited Offerとなっています。
求められていない(頼んでいない)買収オファーと言う意味です。
Hostile、つまり敵対的という表現ではないところがおもしろい。

まあ要するに、敵対的買収の一つ下のレベルということなんでしょうね。
Jジルがあからさまに拒否していないからでしょう。
日本語の正式な訳語が見つかりませんでした。
友好的買収か、敵対的買収しか、2つしか見当たらない。

受けて立つJジルの取締役会は、これからもう一度検討する、一般株主は今のところアクションは取らないでくれ、という声明を発表しています。

リズ社は主にデパートメントストア(Dpt)で自社ブランドを販売していますが、Dpt業態がここ数年合従連衡が激しく、取引先が集約されてしまい、アカウントの分散の必要性が生じてきているのが、買収攻勢の理由だそうです。
もともとこの企業はブランドの買収で大きくなってきていて、今回のオファーもその一環ということになります。

176店舗を持つJジル側はというと、35歳以上の高所得な女性、というターゲット層を狙う企業が多く(例えば絶好調のチコス)、競合要因で業績を落としていて、第3四半期までで赤字となっています。
一方カタログ/ネットが好調で、リズ・クレイボーンの狙いはこれだ、と言う話もあるようです。

鈴木敏仁 (04:54)

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