ホームデポの株主総会が今日開催されたのですが、機関投資家がおもしろい決議案を2つ提出しました。
1つ目は社員のダイバーシティ(diversity、多様性)の統計レポートを提出せよというリクエストです。ここで言うダイバーシティとは人種、性別、年齢などのミックスの度合いのことで、これが偏ると偏見があるとして訴訟の対象となることがアメリカではあります。
ホームデポはこの問題による訴訟で、過去10年間で1億ドルの和解金を支払っているのだそうです。投資家が状況レポートを要求する理由は、これが損失につながり投資に影響を及ぼすと考えているからですが、ホームデポは01年以来この分析結果のディスクロージャーをしておらず、これが株主総会での決議につながったわけです。
日本には無いユニークな話だと思います。
さてもう一つが、CEOのボブ・ナーデリの報酬です。
保守的に見積もって2億4500万ドルの報酬をナーデリが得ている一方、CEOに就任以来5年を経過しているが株価が就任時よりも下がっていて、取りすぎじゃないかという主張です。
フォーブスがCEOの報酬ランキングなるものを作っているのですが、ナーデリは2,280万ドルで47位となっていて、投資家による見積もりとは数値が異なっています。投資家サイドは報酬専門のコンサルタントによる計算をベースとしているのですが、この大きな差がどうして生じているのか理由は定かではありません。
日本の場合こんなにもらっている社長さんはたぶんいないでしょうから、こういう決議案も株主から提出されるというケースはないんじゃないでしょうか。
さてでは実際の株主総会でひと波乱あったのかというと・・・ナーデリは質問に応えず、あっという間に総会を終わらせたようです。
ちなみに、2億4500万ドルとは、仮に1ドル120円で換算すると294億円でしてね(笑)
こんなにもらってどうするんだろう、なんて思うのは、貧乏人のひがみかな・・・。
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