2006年5月23日
ウォルマートの韓国撤退について

ウォルマートが韓国から撤退することを発表しました。16店舗を8250億ウォン(8億8200万ドル)で新世界に売却する。ウォルマートが進出後に撤退するのはインドネシアに次いで2回目です。

ウォルマートはこの3月、新世界から買収オッファーを受けるまで、撤退など考えもしなかったとしています。
カルフールが撤退しようとしたときに、32店舗の買収をめぐって争ったのがイーランドグループと新世界で、結局イーランドが競り勝った。新世界はこのときウォルマートにもオッファーをかけていたということになります。

撤退の理由についてはいろいろ書かれてますが、財閥系が強い韓国市場に入り込んでいけなかったということでしょうか。テスコはサムスンと組んでますし、やはりパートナーが必要だったということでしょう。
韓国市場は決して大きくは無いですから、苦労とリターンを天秤にかけて、売るほうが得策と判断したものと考えています。

さておそらく皆さんの興味は日本はどうなるのかということだと思います。

アメリカではここ数年、中国とインドばかりに焦点が当てられているが、アメリカ企業が実際にアジアで最も利益を上げているのは日本で、中国とインドを足しても、日本で稼ぐ利益を上回るにはまだかなりの時間がかかる、という論調がこちらのメディアに出ています。
マクドナルド、ティファニー、アフラックなどが例として引かれていました。

これくらいはウォルマートも分かっていることでしょう。
またウォルマートだけではなくてウォール街も分かっているはずです。もし日本から撤退した場合、なぜマックやスタバにできて、ウォルマートにできないんだという批判が投資家から巻き起こりそうで、とすると海外事業そのものに対する将来性が疑われそうで、そう考えると日本からはそうそう簡単に引くわけにはいかないだろうと私は思うわけです。

だからまだしばらくは日本から引くということはないと思うのですが、一方西友の黒字化までにどのくらいかかるのかという問題もあって、悩ましいところではあります。

以前記事として書いたとおり、外人CEOの力量がどうなのか。マイクロマネジャーではなく、モチベーターとして経営できるかどうか。日本人社員の懐に飛び込んで行って、彼らのやる気をどんどん引き出せる経営者なのかどうか。
やはり私はここに注目してます。

鈴木敏仁 (08:38)
ペプシネックス



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