国際事業部門のヘッドから国内のウォルマート事業の責任者へと移動したジョン・メンザーは、「2005年はInflexion point of changeの年であった」と昨年を振り返っている。Inflexionとは抑揚や変化形のことであり、変化へのターニングポイントの年となったということを言おうとしている。我が国ではあまり知られていないことだと思うのだが、ウォルマートは今まさに変わろうとしているのだ。企業変革とも表現できる大きな変化に踏み込み始めているのである。
そしてこの変化を象徴するような店舗がダラス郊外にオープンした。従来のプロトタイプとはまったく異質のコンセプトに基づいていて開発されたフォーマットで、おそらくこの店舗だけを見ると'ウォルマートはアップスケール化しはじめた'とか、きれいな店舗に興奮して'未来型店舗'などとコメントする人も出てくると思うのだが、しかしその背景と目的を知ればそうではないことが分かることだろう。
変化の背景と、対応するために踏み込んだリストラやイニシアチブと、そして新店の紹介と、3部構成で今回はレポートしたいと思う。
<続きは販売革新06年6月号をご覧下さい>
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