以前にも記事にしましたが、ホールフーズが生きたロブスターの販売を正式に中止することを発表しました。
理由は、生きたロブスターを狭い水槽に詰め込んでおくことが、人間や動物の'quality of life'の重要性を中心に据える企業ポリシーに沿わないから、です。
要は、狭い空間に、ハサミを縛られて、詰め込まれているのを見て、買うのは、心苦しい、ということだと思うのですが、ロブスターのquality of lifeを阻害しているから、という、ロブスターの"生活"を主体として説明しているところが、実におもしろいです。
生きた魚を食べる文化を持つ我々からすると、ちょっと理解しづらいところがある。
さてこの話を聞いて、変な企業だなと笑って終わらせるのは短絡かなと思ってます。
これを聞いてのリアクションはたぶん、うんうんと納得してますますホールフーズを気にいってしまう真性ホールフーズ支持者(またはヒステリックな動物愛護型)と、なんとユニークなとあっけに取られてしまう普通の人(またはシーフード派)と、2つに分かれるのではないでしょうか。
前者はいいとして、後者もおそらくホールフーズって・・・とこの企業を意識することでしょう。「おもしろいわねえ」なんて、あちこちで話題にするかもしれない。
つまり、どちらにしても、非常に良い宣伝になるわけです。
これこそが、ホールフーズのマーケティングの基本的なアプローチです。風力発電の項でも書いたとおり、我々が考える普通のマーケティングやプロモーション戦略を取らないからこそ、この企業は強いのです。
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