2006年7月24日
ウォルマートがメリーランド州規制訴訟で勝訴

ここで言うメリーランド州規制とは、1万人を超える社員を雇う企業は給与総額の8%を健康保険に支出しなければならないという、メリーランド州が独自に制定した州規制のことです。

ウォルマートはメリーランド州で16000人を雇用しているのですが、多くの店員が健康保険に加入しておらず、州の公的福祉保険のやっかいになっていて、ウォルマートにそのコストを負担させることを目的として規制が成立しました。昨年末に州議会を通り、州知事が拒否権を発動したにもかかわらず、議会が拒否権発動を無効にして成立した経緯があります。

ちなみに州知事は共和党、議会の与党は民主党で、共和党対民主党の色合いが濃厚。
もう一つちなみに、ウォルマート店舗が多い州の知事は共和党という事実がありまして、反ウォルマート運動は民主党寄りなんですね。

この規制に反対して、ウォルマート等の大手リテーラーを代表してRILA(The Retail Industry Leaders Association)が地裁で訴訟を起こし、地裁の裁判官は、州独自のこの規制は州間の公平感を欠くとして違法という判断を下し、リテーラー側が勝訴したのでした。
労働者の福利厚生に関する規制は州別ではなくて連邦レベルで扱われなければならない、という論旨です。

表面上は協会の勝訴ですが、実質的にはウォルマートなので、表題では「ウォルマート勝訴」としましたし、米メディアのほとんどもそう捉えています。

メリーランド州議会は控訴するようで、ひょっとするともう一つ上の連邦最高裁判所までもつれこむ可能性もあるかもしれません。

この問題、本質はアメリカの健康保険システムの破綻にあるというのが私の見解でして、ウォルマートは単にスケープゴートになっているだけだと思っています。国が動かないから巨大企業であるウォルマートを狙うのがもっとも効果的、というわけです。

蛇足ですが、今回判決を下した地裁の裁判官はウォルマートのケースを取り扱うことが決まった直後に、持っていたウォルマート株をすべて売却したそう。日銀の福井総裁も見習うといいんじゃないでしょうかね(笑)

鈴木敏仁 (06:26)
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