ナーデリ辞任後に売却を検討していることが明らかにされ、しかしその後ずっと音なしだった案件ですが、ようやく決まりました。
買収するのはバイアウト企業が複数集まってのシンジケートで、買収額は103億ドル、日本円にすると1兆円をかるく超える大型案件となりました。シンジケートを形成するのは、ベインキャピタルやカーライルグループといった錚々たるメンツです。
ホームデポは同時に225億ドルを投じて自社株の買い戻しをするそう。日本円だと2兆円を超えます。アメリカ史上5番目に大きな買戻し投資額だそうです。
HDサプライは97年に立ち上がって以来買収の連続で大きくなってきました。しかしその数多くの買収企業の統合が考えているほどスムーズに行っていないこと、シナジー効果があがっていないこと、ならばこの際売ってしまいリソースを本体に集中したほうがいいのではないかと言われてきたものです。
これを主張してきたのが投資グループであり、アメリカらしいなと感じているのは、投資グループの主張を受け入れるかたちでホームデポが売却を決めたことにあります。日本ではこういうことはまだまだないでしょう。
つまり、HDサプライは黒字事業ですから、あせって売る必要も無いということもできるのです。例えば日本の大手GMSは雑多な事業を多く抱えていますが、リソースを集中するために黒字であっても他事業を売れと投資家が主張し、これをGMS側がすんなり受け入れるかどうか、ということです。
ちなみにCFOのキャロル・トムによると、HDサプライ事業への投資の総和は85億ドルで、売却額が103億ドルなので、とりあえず叩き売りではないことを強調しています。
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