2007年8月27日
ホームデポサプライの売却決定

懸案となっていたホームデポ傘下のホームデポサプライ(HDサプライ)の売却が決まりました。売却額は85億ドル、買収するのはバイアウト企業グループ(ベインキャピタル、カーライルグループ、クレイトン・デュブリエ・アンド・ライスの三社)です。

売却予定額は103億ドルでしたので、18%近く買収総額が下がったことになります。
本日のWSJ紙が報じている内容を読むに、HDサプライの企業価値が当初の見積よりも下がったというわけではなく、最近日本でも話題となっているサブプライム問題に端を発する信用不安から、金融グループが融資をためらい始めていることに、価格が低下した本質的な理由があるようです。

つまり、バイアウト企業の資本調達先としての銀行グループが、ジャブジャブとお金を貸さなくなってきている、ということですね。お金を貸さなくなってしまったので、必然的に買収額を下げざるを得なくなった。

史上空前ともいえるバイアウトブームがここ数年続いてきたわけですが、債権を証券化して市場で売ってしまうことが以前に比べて簡単ではなくなりつつある、ということも書いてありました。
金融工学の専門家ではないので、技術的な話はここまでとしますが。

おそらく、現在進行中の、ヒルトンやクリアチャネルの買収案件も同じようなことになるだろうというのが、WSJ紙の見方で、つまりホームデポ案件は金融業界でこれから起こるであろうことの先駆けとなる可能性がある。
流通業界にもバイアウトが連発してきましたが、収束へ向かうかもしれませんね。


ホームデポはこれでとりあえず、ナーデリが残した負の遺産を整理できた。あとは、本体の建て直しですね。あの輝かしい時代がまた戻るといいのですが・・・。

鈴木敏仁 (01:32)
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