2007年10月 1日
リーダシップランキングに入らない日本企業

Fortune誌10月号に、The Top Companies for Leaders 2007というランキングが掲載されています。強いリーダーを開発する仕組みを構築している企業をグローバルで集めてランクを作っているものです。
ここに日本企業の名前がまったくない。
総合ランクに加えて、アジアパシフィックというセグメントがあるのですが、中国、インド、マレーシアの企業がランクインしているにもかかわらず、日本企業はいっさい入っていません。

これは、どうしてなんでしょう。

アメリカのビジネス誌ですから、身びいきするのはよくわかる。トップ20に米国企業が10社も入っているのですが、比率として本来そんなに入るはずはないと思う。ただ日本企業が一社も入っていないというのは、どうも理由が分かりません。
トヨタや松下など、人材教育jに熱心ないい会社はいっぱいありますから。

選択の基準となったリサーチの方法を読んでも、日本が出てこない理由がどうも分かりません。


英語に弱いということがあるのでしょうか。
それと、日本の企業はもともとリーダーを養成するという思想がありませんでしたので、そのせいかもしれませんね。マネジャーを養成する仕組みを持った企業はあまたあるけれど、人を統率できるリーダーを輩出させる体系的な仕組みを持った企業は、ないのかもしれません。
マネジャーとは権威を与えられた上で一定部門内を管理する能力ですが、リーダーシップとは部門を超えて権威の及ばない人たちをも動かせる能力のことで、厳密に言うと双方は異なります。

ただ、なんかこう腑に落ちない、気にいらないランキングではありました。


ところでこのランキングで、1位はゼネラルエレクトリック(GE)、2位はP&Gでした。
実は某酒類飲料メーカーさんが特約店に対して発行しているHot Lineという小雑誌に、社員教育をテーマにアメリカの流通業について寄稿したばかりなのですが、私が選択した企業はGEとP&Gでした。
はからずもこの2社がFortune誌に1位と2位に選ばれて、手前味噌ながら私の見立てに間違いはなかったなとひそかに思っているところです。

企業の強さを最後の最後まで突き詰めると、つまるところは社員教育に対する思想に行き着くと最近思い始めてます。その教育も技術論だけではなく、根本的なところに存在する社風というか、英語で言うとバリューとなるわけですが、そういうものを繰り返し繰り返し教え込もうとする仕組みを持った企業が、未来永劫反映を続けるのだろうなと、やっとこの年になって気がついたわけです。

GEもP&Gも、そういう会社です。
GEはコングロマリットですが、家電製品に注目すれば消費財メーカーです。P&Gも消費財メーカー。消費財を作るメーカー2社がトップに立つところに、日本とアメリカの違いというか、アメリカのおもしろさを感じています。

鈴木敏仁 (03:54)
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