ホームデポがエキスポから撤退することを発表しました。全34店舗、解雇される従業員は5,000人。
エキスポを開発したのは1991年のことでした。昔の自分の記事を引っ張り出して参照してみたのですが、それまでずっと実験フォーマットにとどまっていたものを、98年に強化フォーマットとしたのがその年にCEOとなったアーサー・ブランクで、当時は200店舗構想をぶちあげていました。
ブランクは個人的にも、どうしてもエキスポを成功させたがっている、と当時言われていたんじゃないでしょうか。
たしか91年の立ち上げの時にもからんで、思い入れがあるというようなことを聞いたような気がします。
成功しなかった理由は二つ、リフォームビジネスってチェースストアのスケールメリットが全然機能しない領域であることと、中から上の所得層を狙ったことにあるでしょう。
このエキスポに加えて、小型フォーマットのヤードバーズ(5店舗)、HDバスというバスルーム専門のリフォームフォーマット(1店舗)からも撤退します。
本社の管理部門の人員も加えると総解雇人員数は7,000人、また管理職(オフィサー)は10%削減されるのに加えて、賃金アップを凍結するそうです。
別フォーマット総撤退の結果、残るはオレンジ店舗だけとなり、コアフォーマットにリソースを集中していくことになるわけですが・・・ホームデポは過去たくさんの別フォーマットを開発してきたのですが、ことごとく失敗に帰したわけで、これはこれで感慨深いものがあります。
この企業ほど多角化の下手な小売企業って、他に存在しないような気がするんですよね。
ウォルマートがうまくいっているのをみると、なおさらその下手さ加減が際だちます。
別事業をおこし成功させるためには黄金律のようなものが実はあるんですが、セオリーを全く踏んでいなかったんでしょうねえ。
現CEOのフランク・ブレイクに対する業界評価は低くありません。
時間はかかりそうですが、復活の可能性も低くないと思っているんですが・・・。
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