先週の水曜日のことですが、個人経営ファーマシー80社がFTC(連邦取引委員会)を訪問、CVSとケアマークの統合を見直すよう要請しました。ミーティングを企画したのは全米コミュニティ薬剤師協会(The National Community Pharmacists Association)です。
CVSケアマークが独占的地位を利用して不公平な取引を強いているという主張です。
この会議と同時にWSJ誌が不公平な取引の実態を記事としていました。おそらくNCPAが情報を提供したのだろうと思います。
掲載された取引の内容はここではおき、なぜ個人経営ファーマシーがCVSケアマークと取引で関係してくるのかという点が難しいところだと思います。CVSとファーマシーは本来競合はしますが、ビジネス上の取引は本来ないものですから。
これはPBMというサービスビジネスが何なのかを知らないと分からないところです。
これもまた説明すると長くなるのではしょりますが、簡単に言えば調剤に関する様々な事務処理を保険会社や大企業のために代行するビジネスなんですね。
分かりやすくもっと簡単言えば、上流に存在するビジネスなんです。ですから、下流にいるファーマシーはすべて取引対象となり、CVSだけじゃなくて独立系ファーマシーも取引相手となる。
正確に言うとちょっと違うんですが。まあつまりさらに単純化すると、スーパーバリュとアルバートソンズがくっついたため、スーパーバリュの小口取引先とアルバートソンズに競合問題が発生するというようなものと言えば分かりやすいでしょうか。
CVSとケアマークがくっつくことによって、総顧客数は1億3400万人、処方せん枚数は年間12億枚、店舗数は6万店舗にのぼってます。
CVSはこの巨大なネットワークの完成によって、高騰しているアメリカのヘルスケアコストを下げ、アメリカ社会に貢献すると言っている。
一方個人経営ファーマシーの主張は、CVSはその巨大な力を利用して中小を排除しようとしているというものです。
この軋轢、今後の行方に注目です。
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