遅くなりましたが、先週ウォルマートが発表したエコラベル(worldwide sustainable product index)についてまとめておきます。
発表したのは7月16日、サプライヤー1,500社を招いて開催されたサステナビリティ・マイルストーン会議(Sustainability Milestone Meeting)においてでした。
簡単にまとめると、全商品の製造から廃棄に至るまでの環境負荷を総合的に評価測定し、レーティングし、消費者が分かるようにラベル表示する、というものです。
実施までに3つのステップを踏むことを想定しています。
1、世界中の10万以上のサプライヤーに対してアンケートを実施する。質問は4つの分野に分類されている。エネルギーと天候、原材料の効率性、天然資源、市民とコミュニティ。質問の内容は温室効果ガス排出量といった一般的なものから、水の使用量や廃棄物量など新たな質問が含まれる。
2、大学、サプライヤー、リテーラー、NGO(民間団体)、政府組織からなる産学協同のコンソーシアムを結成し、原材料から廃棄に至るまでの商品ライフサイクルに関する情報を網羅したグローバルデータベースを構築する。名称はSustainability Index Consortium、ウォルマートが資金を供出して設立し、全流通企業を招待する。またテクノロジー企業と共同でオープンプラットフォームを作る。
3、できあがったデーでベースを元に、各商品のサステナビリティ度をシンプルなレーティングに置き換え、消費者に分かりやすいようにラベルを貼り付ける。
重要なポイントはこのエコラベルを自社のみで実施するのではなく、製配販に関わる世界中のすべての企業に参加を呼びかけている点にあるでしょう。
アメリカを代表するリーディング企業は、ゼネラルモーターズやゼネラルエレクトリックといった製造企業から小売のウォルマートに移行したと言っても、もはや過言ではないのかもしれないと感じました。
参考までに、英語となりますが以上のプロセスの概要は以下の資料で参照できます。
Sustainability Index Fact Sheet
15 Questions for Suppliers
またこの会議の様子はビデオキャストされています。
こちらはダイジェスト版。
Sustainability Milestone Meeting
またキーパーソンによるスピーチをすべて個別に見ることも可能です。
とりあえずマイケル・デュークのスピーチを。
余談ですが、ダイジェスト版を見て分かる通り、会議の最初に相変わらずちゃんとウォルマートチアやってるんですよね。ウォルマートという企業の社風を感じ取れると思います。
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