2009年11月24日
[ウェッグマンズ] スーパーマーケットが調剤を売るには

今日は視点を変えます。

先日ウェッグマンズに行って見つけた販促用の小物です。
イートインのテーブルの上に乗ってました。
3面ともにファーマシーの宣伝です。

公的資料では、ウェッグマンズの調剤売上高の比率はは全体の13%と、非常に高いんですね。一店舗当たり約6,000万ドル売るとして、単純計算で780万ドル、およそ7億円以上の調剤を一つの店が売る計算となる。

ウェッグマンズを訪問して、総菜と食品の華麗な売場だけ見て帰る人が多いと思うのですが、この企業は非食品も非常に強いということを見過ごしていることになります。


ではなぜこんなに売れているのかというと、ヘルスケアに対する長いコミットにあるんだろうというのが私の考えです。この企業のヘルスケアに対する取り組みはもう10年以上も前からのことなんですね。
売場でなにか特に派手なことをやっているわけではなくて、でもコツコツと小さなプロモーションを積み上げてきている。

このテーブル上の販促はそういう小さな積み重ねの一つであるわけです。


それと、調剤だけを売ろうとしているわけではなくて、ヘルスケアというものを包括的に売ろうとしている。

ウェッグマンズのPB例えばPB。このパッケージにの左上にLとVというマークがついてますが、前者がLactose Free、後者がベジタリアン、こういった健康を意識する人向けのサインを全PBにプリントしています。

このマーク、糖尿病や心臓病を気にしている人向けなど、他にもいくつかあります。
 


つまり、調剤だけを切り取ってを売ろうとするだけではなくて、健康そのものを大きく捉えた取り組みをしていて、これが調剤の売上高にも影響を及ぼしていると思うんですね。


調剤を宣伝する看板日本のスーパーマーケットは食品以外の商材を売るのがとても下手なのですが、店頭に置いておしまいというパターンがほとんどなのではないでしょうか。あとはチラシで価格販促し、山積みし、POPを一杯付けるというお決まりの販促で、結果としてあまり売れないのですぐにやめてしまう。


アメリカのスーパーマーケットが調剤をよく売っている理由は、アメリカ人が細かいことを気にしないからだ、ではない。
そういう努力を長いことやってきたからなんですね。 
 


とりわけウェッグマンズは、長期的なコミットメントと、包括的な取り組みと、小さな努力の積み重ねで、他社を大きくリードしているというわけです。

鈴木敏仁 (01:59)
ペプシネックス



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