ウォルグリーンが中堅ドラッグストアチェーンのデュエインリードを10億7500万ドルで買収するという発表がありました。
デュエインリードはニューヨークマンハッタンの主商圏とするドラッグストアチェーンで、総店舗数は257店舗、年商は18億ドル、ずっと業績は悪くて昨年は営業赤字だったようです。
ニューヨークのメトロポリタンエリアに257店舗を持っていて、極論するとこのドミナンスで延命してきた企業です。
2003年頃だと思いますが、Oak Hill Capital Partnersという投資会社にバイアウトされていたので、この投資会社が出口戦略としてウォルグリーンへの売却を選択したのでしょう。
カナダのロブロウの幹部をCEOとして招聘し、ロゴを変えり、新しいPBを導入したりと、立て直しを図っていた矢先のことでした。
ウォルグリーンはしばらくデュエインリード名を変えずに維持するが、どうするかはこれから考えるとしています。
さてこのデュエインリード、アメリカのドラッグストア業界では4位なのですが、3位のライトエイドの年商は263億ドルですから、その差は14倍以上あります。真ん中がすっぽりなくて、完全に上位集中しているのがアメリカのドラッグストア業界でして、これにさらに拍車がかかってしまった。
デュエインリードの上にしたロングスがCVSに買収され、この企業も買収されたとなると、次は7億1100万ドルのキニードラッグですから、アメリカでは残るはもうローカルレベルとなってしまいます。
じゃあドラッグ業界に競争がなくなってしまうじゃないか、となるのですが、実はウォルマートやクローガーが競合と言うことになるんですね。例えば調剤売上高でランクを作るとウォルマートは4位となりまして、おそらくかなり近い将来ライトエイドを抜いて3位となってしまうポジションにいます。
アメリカのドラッグ市場は、調剤も含めて極めて熾烈な競合環境にあります。
ちなみにウォルグリーンは今回の買収で、ロングスをCVSに奪われた借りを返したような感じですね。
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