クローガーのCEO、デイビッド・ディロンが金融会社のカンファレンスでスピーチ、ウォルマートとの競合について触れました。
ウォルマートや他のディスカウント系のリテーラーよりも総体として買い物環境が優れている。
クリーンな店舗、スピーディなレジ、良くトレーニングされてお客の役に立つ店員、良いアソートメント、これらにフォーカスを当てるようにしている。
これがウォルマートとの差別化になっているし、まだまだ伸びる余地は残っている。
とまあ、こんな論調です。
ウォルマートと競合する企業としては良くあるコメントで新味はありません。
昨日、ウォルマートによる食品の値下げキャンペーンが明らかになったばかりですから、これを意識したものなのかもしれません。
クローガーはダンハンビーUSAによるロイヤルティマーケティングがうまく稼働していて、つまり価格とは違うところで差別化に成功している。またここ数年経費率をどんどん下げていて価格競争力もかなり強くなってきていることは事実なんですね。
ただ第4四半期に7%の増収ながらも27%の減益を記録、通年では7.7%の増収に対して94.4%という大幅な減益に終わっています。既存店は2.1%の伸びでした。
これについては、昨年第1四半期に実施した価格販促に対して競合企業が予想以上に反応し、さらにこれが年の後半まで継続してしまったことを理由として挙げています。
体力を超える値下げ合戦となってしまったということのようです。
今回のコメントは、これに対する反省もあったのかもしれません。
昨年ウォルマートは既存店成長率をわずかに下げてしまいましたが、最終利益率は3.5%と例年通り。
ウォルマートの既存店の前年割れについていろいろ言われてますが、他社と比較した上で語る必要もあるようです。
コメントする