米国最大手の商業デベロッパー、サイモンがプライムアウトレット社から買収したアウトレット22ヶ所のうちの1ヶ所を、FTC(連邦取引委員会)からの勧告を受けて売却することを発表しました。
またシカゴとオーランド商圏のアウトレットに関しては自らが課していたテナント出店規制を撤廃するとしています。
これはおそらく、一定商圏内のアウトレットに出店するテナント間の競合を緩和するために、サイモン自らがテナント出店規制を布いていて、それを撤廃するということでしょう。
この事例、アメリカでは小売企業間競合だけではなく、ショッピングセンター間競合というものも存在しているのだということの良い例です。
また小売企業の寡占だけではなくショッピングセンターの寡占というものがあって、これをFTCが監視しているということも意味している。
日本では某家電チェーンストアのベンダーに対する店頭ヘルプ要請に関して公正取引委員会による調査が入りましたが、この公正取引委員会がショッピングセンターの競争阻害で売却を勧告するという事例は寡聞にして聞かないですよね。
アメリカらしいニュースだなあ、と、日本の流通業界はまだまだ細分化されているなあ、の二つを実感したのでした。
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