今年の初頭から取引が無くなっていたウォルグリーンとエクスプレス・スクリプツですが、新たな契約を結び、9月から取引が再開されることが分かりました。
詳細は不明なのでどういう条件で契約が復活したのかは分かりませんが、売上をかなり落としているウォルグリーンに対してエクスプレス・スクリプツはそれほど大きな打撃を受けていないので、両社の表面的な状況を見る限りはウォルグリーンが譲歩したのではないかというのがもっぱらの見方です。
双方ともに相手の提示条件に不服を唱えていまして主張は完全平行線でした。
エクスプレス・スクリプツのCEOがWSJ紙によるインタビューに答えていたのですが、ウォルグリーンに対する表現が少々辛辣で、両社かなり激しい応酬をしたのだろうなと感じました。
両社が契約でもめていることが表面化したのが昨年の6月、その直後にエクスプレス・スクリプツは競合のメドコ・ヘルス・ソリューションの買収を発表、そして先日はウォルグリーンがアライアンス・ブーツへの買収オプション付きの投資を発表と、どうも取引上のゴタゴタが引き金となって買収を誘発したような気がしているんですよね。
両社ともに取引上優位に立つために規模を大きくしようとしている、と。
薬事法でちまちまと業界を守ろうとしている日本と違って、アメリカのドラッグ業界は苛烈な競合状況の中で極めてドラスティックに動いているようです。
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