2012年12月 6日
[英テスコ] 米国からの撤退を示唆

英テスコのCEOフィリップ・クラークが米国からの撤退を示唆しました。明言したわけではなく戦略的なオプションの検討に入る、売却または閉鎖の可能性が高い、という表現です。
ただフレッシュ&イージーを立ち上げて指揮をとってきたティム・メイソンが辞任していまして、撤退の可能性は非常に高いように思います。
このティム・メイソン、本社ではたぶんナンバーツーかナンバースリーぐらいの生え抜きの優秀な人材ですから、この辞任が持つ意味は大きいです。

累積赤字は10億ポンド(16億ドル)と書いてあります。
いま長期出張中で手元に資料が無いのですが、たしか進出以前の段階で、撤退戦略として予算10億ポンドを限界とするというようなことをCFOが漏らしていたはずで、とすると当初の戦略通りに撤退するということになりますね。
立ち上げ時の撤退戦略の策定はきわめて重要です。

さて、フレッシュ&イージーがだめだった理由はいくつか考えられるのですが、詳細はメルマガに書くとして、おそらく最大の理由は価格じゃないかと考えてます。今年に入ってから何回か価格を調査したのですが、あまり安くないんですよね。
リミテッド・アソートメント・ストアの価格が安くないと、お客が店舗に行く理由が無くなってしまいます。
品揃えを絞る、とはそれ自体が目的ではなく、絞ることでオペレーションをシンプル化し売価を下げることが目的です。
逆に低価格を実現できないのであれば、絞ってはいけない。

このあたりのきわめて簡単なロジックがあいまいになっていたような気がします。


今後の注目点はどこが買うのかですね。
エクスプレスを実験しているウォルマートあたりが有力候補じゃないでしょうか。

鈴木敏仁 (03:58)

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