2015年2月27日
[ウォルマート] テクノロジー企業としてのEコマース事業

ウォルマートの業績についてメルマガを書こうと思い決算資料を読み込んでいるのですが、以下の文言が目を引いたので共有します。
発言主はEコマースのニール・アッシュ。

「In the past year, we have been able to build up our team to the critical mass needed to be that technology company.  And we did it in a
very selective way, bringing in some of the best talent in Silicon Valley through organic hiring and targeted acquisitions」

抄訳すると、「昨年中にテクノロジー企業として必要とされるクリティカルマスへとチーム人員を増員することができた。自社による採用または買収によってシリコンバレーの最良の人材を迎え入れるという、非常に限定的なやりかたでそれを実現した」

自らをテクノロジー企業と言い切っていること、シリコンバレーの優秀な人材を増やして十分な人員を確保した(クリティカルマスと表現)と言い切っていること、この2つに注目。

こんなことを決算時に言える小売企業が日本にいるのかどうか、です・・・

鈴木敏仁 (11:08)


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2015年2月26日
[ウォルマート] 2014年度の決算発表

ウォルマートが2/19に第4四半期と昨年度通期の決算を発表しました。
出張中で忙しく書いている暇がなかったので、メモがてらとりあえずまとめておきます。

【連結】
売上高:4,856億5,100万ドル(前年比2.0%増)
営業利益高:271億4,700万ドル(前年比1.0%増)
最終利益高:164億ドル(2.1%増)

連結上では増収増益。
ちなみに為替がネガティブに作用した分は53億ドルだそう。

【既存店成長率】
米国ウォルマート:0.5%増
サムズ:0.5%増
(ガソリン除く)

名目上はかろうじてプラスですが、インフレを考慮すると実質的にはひょっとするとマイナス。

【事業部門別売上高】
米国ウォルマート:2,880億4,900万ドル(前年比3.1%増)
海外事業:1,361億6,000万ドル(0.3%減)
サムズ:580億2,000万ドル(1.5%増)
Eコマース:122億ドル(22%増)

為替の影響がなければ海外事業は3.6%増。


ざっくりと、対前年比でフラット、といったところでしょうか。
海外も含めて大型買収がない限り、大きく伸びるということはもはやないでしょう。
マイナス圏に入っていない限り、業績はまずますだった、と判断して良いと思っています。

鈴木敏仁 (11:32)


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2015年2月22日
セイフウェイの一物三価

相変わらず店舗を見てまわっています。

写真はセイフウェイ。
定番価格と、カード価格と、バルク販売価格と、売価が3つあります。

ポイントシステムをやってると、こうなりがちです。

コストがかかるこういう面倒なことをするぐらいなら、そのコスト分を売価に反映させて一つにしたほうがよほど効率的で売れるだろうというのが私の考え方です。

鈴木敏仁 (07:36)


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2015年2月21日
アマゾンストア

研修に講師として同行中です。

アマゾンのリアル店舗は、出す出さないと話題になりがちですが、実はもう出してます。
大型モール内で、通常店舗ではなくテンポラリーに出すポップアップ型なのですが、でももう1年以上出してますから、これは常設とみなしてよいでしょう。
自社デバイスのショールームです。

鈴木敏仁 (08:20)


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2015年2月19日
ターゲットのマネキン導入

現在研修のコーディネート中です。

ターゲットがマネキンを導入しました。
本社周辺で実験していたもので、水平展開を決めたようですね。

ディスカウントストアは作業軽減のために、もともと着こなしの提案は写真パネルを使ってきました
違った見せ方で売り場を刺激したいということなのでしょうね。

ターゲットのことなので、何を着せるかは100%本社で決めて指示書通りにディスプレーしていると思います。
ちなみにマネキンは一部の売り場のみで、写真パネルは従来通り使っています。

鈴木敏仁 (06:12)


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2015年2月16日
[ウォルマート] ダグ・マクミロンの戦略的方向性

ウォルマートがサプライヤーを集めての年次総会を今月の初頭にオーランドで開催しました。
資料を入手したので読んでみたのですが、ダグ・マクミロンは一生懸命基本に立ち返ろうとしているような印象を強く受けます。

彼のスピーチです。

"What we need from you is EDLP and EDLC. We are still fighting this battle in some parts of our business. ... That's because it's just so tempting to put an item on sale. Putting items on sale and special promotions have never worked for us. When we get away from our pricing model out in the middle of the road we get run over,"

抄訳すると、「価格販促はかつて一度も機能したことはない、我々が皆さんから必要としていることはEDLPとEDLCだ」

ここで言うEDLCのCostは、日本の皆さんのほとんどが勘違いしている運営コストの"コスト"ではなく、原価のコストです。
メーカーからの取引原価を年間を通して一つにして、シンプルに値入をかけて、年間を通して一つの売価とする。

これがEDLP/EDLCです。
長くなるので省きますがウォルマートのこれは単なる価格戦略ではなくてビジネスモデルであって、ウォルマートはこれでアメリカの流通業界に革新をもたらしました。

ダグ・マクミロンはこのEDLP/EDLCをあらたにメーカーに要請しているというわけです。

我々の一番のプライオリティは既存店の売上高成長である、そのためには皆さんのご協力がカギだ、とも言ってます。
私は以前から、小型フォーマットやECはメディアや株主を意識しての取り組みであって、ほんとうに必要なのは既存店だと書いたり言ったりしてきたのですが、間違っていないということが分かります。

新PBのプライスファーストにもその意思が見えるように思っているのですが、マクミロンのやろうとしていることは何も新しいことではなくて基本に戻ることにあるようです。

鈴木敏仁 (01:33)


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2015年2月14日
ラジオシャックのCEO

2007年にカナダのショッパーズ・ドラッグ・マート本社を訪問したことがあるのですが、そのときに話をしてくれたのがJoseph Magnaccaでした。
手元の名刺を確認したところ、当時の肩書きはマーチャンダイジング&カテゴリーマネジメント担当の上級副社長でした。

そのときまさかこの人がわずか8年の間に、デュエインリード→ウォルグリーン→ラジオシャックと階段を駆け上がり、ついには上場企業を破綻させてしまうとは、もちろん想像もできませんでした。

ウォルグリーンの上級幹部にとどまっていたら、ブーツとの統合もあって活躍の場が広がってさらに実績を上げていたかもしれません。
でも、たられば、を言っていてもしょうがない。

少なくともあのフラッグシップの開発によってアメリカのドラッグストアに新しい何かをもたらしたわけで、その業績を私は記憶にとどめておきたいと思っています。

鈴木敏仁 (10:31)


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2015年2月13日
[ウォルマート] ネット販売の店舗ピックアップサービスを拡大

ウォルマートは現在ネット販売の店舗ピックアップをデンバーとベントンビルで実験中ですが、アリゾナのチャンドラーとメサへ拡大することを発表しました。

・サービス利用は無料だが、ミニマム30ドルの買い物が必要。
・精算時に指定店舗と時間(枠は4時間)を選択。
・深夜2時までの注文は朝8時にはピックアップ可能、朝の10時までの注文は夕方の16時にはピックアップ可能。
・準備ができたらお客に電話で通知。
・店舗に着いたらお客は専用の番号に電話すると、店員が商品を車まで運ぶ。

資料によると、こんな流れのようです。

取り扱い地域を拡大したことで、ゆっくりではあるのですが、確実に前進して感じがします。

鈴木敏仁 (10:40)


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2015年2月12日
ロウズの実験

ロウズが実験している店員ロボットを見てきました。
まだ本当に実験段階で、毎日こまかなバグを修正しながら実用化に向けて試行錯誤を繰り返しているとのこと。
これがこれから普及するかどうかはわかりませんが、これがいったいどういう意味を持つのかを考えておくことが重要なことだと思っています。
たぶん日経MJの連載に書く予定です。

鈴木敏仁 (09:40)


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2015年2月10日
ウォルグリーンの店舗ピックアップ

現在研修のコーディネート中です。
写真はシカゴのウォルグリーン。
ネット販売の店舗ピックアップ用パーキングスペースがありました。


鈴木敏仁 (09:05)


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2015年2月 6日
[ラジオシャック] 連邦破産法11条を申請して破綻

ラジオシャックが連邦破産法11条を申請して破綻しました。債務の総額は14億ドルに対して資産総額は12億ドル。
4000店舗中の1,500〜2,000店舗を売却し、残りは閉鎖するとのこと。買収するのは投資企業で最大株主のスタンダードゼネラルで、このうちの最大で1,750店舗をスプリントが買収するそうです。

この合意ができあがってから11条を申請したと資料には書いてあります。
大株主の損失を最小限にする(またはひょっとしたら儲かる)枠組みを作ってから破綻したということなんでしょうかね。
その他一般の株主は泣きをみて終わりかな。

再建を期待されてヘッドハントされた、元ウォルグリーンの幹部でデュエイン・リードを蘇生させたマグナッカも、さすがにラジオシャックを立て直すことはできませんでした。

新プロトタイプの評判は上々で、大々的なマーケティングキャンペーンを打ってイメージの再構築をはかったのですが、結局その店舗が水平展開されるに至りませんでした。
限られた時間と、限られた予算の中で、リソースの分配を間違ってしまったということかなと。

さらにどうやら投資企業によるしばりがあって不採算店舗の売却が進まなかった模様。

これで運転資金が枯渇してジエンド、というストーリーだったようです。

94年という歴史を持つ著名な企業がまた一つ消えることとなりました。

ちなみに結局アマゾンは出てこなかったです。
ひょっとすると閉鎖される店舗をこっそり買うのかもしれません。
やるとしても数店舗でしょうしね。


 

鈴木敏仁 (08:46)


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2015年2月 4日
[ステープルズ] オフィスデポ買収で合意

ステープルズがオフィスデポの買収で合意したとの発表がありました。
買収総額は63億ドル。

FTCが認可するのかどうか、認可するとしてどの程度の店舗数の売却を条件とするのか、といったハードルがまだあるのですが、とりあえず、とうとうかという感じですね。

投資企業のスターボードがステープルズの株式の6%を取得したのが昨年末のことで、所有していたオフィスデポ株の比率を8.6%から10%に買い増したのがほぼ同時期。
スターボードはアクティビスト型の投資企業ですから、何かを目論んでいるということは明かなのですが、もしオフィスデポ買収に動かないならば経営陣を入れ替えろとステープルズに対して要求していたようですね。

つまりこれもまた投資企業が描いた絵、ということになるわけです。

ステープルズは18年前の1997年にオフィスデポを買収しようとしてFTCに阻止されたことがあります。
このときとは競争環境が変わり、ネットに売上をどんどん奪われて両社ともに苦戦していて、そのため不可となることはないのではないかと見られています。

ちなみに私はちょうどこの頃に日本の流通メディアに記事を書き始めており、メルマガの開始もこの頃で、このニュースを書いた記憶が残っています。
20年近く経過し、時代は大きく変わったなと感慨深いです。

鈴木敏仁 (08:15)


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2015年2月 3日
[アマゾン] ラジオシャックの店舗を買収検討か

ラジオシャックがまもなく破綻するだろうとみられているのですが、破綻後に店舗の一部を買うことでアマゾンが交渉しているというニュースが飛び交ってます。

これ、1月16日にGoogle+で予言してるのですが、ビンゴでした。

もちろん5,000店舗すべてじゃなくて、人口密集地の一部の店舗ですね。
ミニフルフィルメントセンターとして、発送、返品、などを処理する。
1時間宅配を実現するには最適です。
またKindle商品を少しだけ陳列しておいてもいいですよね。

ちなみにソフトバンク傘下のスプリントも交渉しているという話もあります。

もうすぐ破綻するようなので、何が起こるかみものです。

鈴木敏仁 (12:02)


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2015年2月 2日
[アマゾン] 大学と提携して学生ビジネスを開始

アマゾンが大学と提携し、大学専用のサイトをオープンさせるとWSJ紙が報じました。
テキスト、シャツ、食材、文具等々を売るようです。
提携したのは三大学。

アマゾン・スチューデント・プライムメンバーに対して制限なしの翌日配達、ただし大学内にオフィスを設けてそこで受け渡しを行うようです。
ロッカーも設置するみたいですね。
このオフィスはすでにオープンしていて、WSJ紙が写真を掲載しています。
Amazon Makes a Push on College Campuses

競合はバーンズ&ノーブルですね。

ただ学生市場で売るという短期的な目的よりも、若い彼らを取り込むという長期戦略の方が大きいような気がします。
これから消費を増やしてゆく若年層にファンになってもらう。

日本の小売業界はシニアばかりで、これから消費の主役になる若年層が忘れられていますよね。
これでいいのかなあ、といつも思っています。

鈴木敏仁 (11:49)


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