カナダのハドソンズベイがドイツのメトロから傘下のカウホーフを24億2,000万ユーロで買収すると先週発表がありました。
買収対象はドイツ内店舗だけではなくベルギー国内の店舗も含まれています。
また買収にはサイモンが参加していて、カウホーフの不動産の一部をサイモンが買うジョイントディールとなっています。
ハドソンズベイは傘下にサックス・フィフス・アベニューとロード&テイラーを所有しており、このうちのサックスをこれからドイツに持ち込む計画を持っているようです。
このハドソンズベイ、カナダの会社となってますが、株式の過半数を所有するのはアメリカのNRDCというホールディングカンパニーで、この企業のオーナーがリチャード・ベイカーです。ウォルマートをテナントとするショッピングセンター経営で成長、2006年にアポロ等の投資企業と組んでロード&テイラーを買収して小売に進出、2008年に傾いていたハドソンズ・ベイを買収し、2013年にサックスを買収しています。
ハドソンズ・ベイを親会社として傘下にロード&テイラーやサックスがぶらさがる資本編成となっているので、カナダの企業がドイツの企業を買収と表面的にはなっていますが、実質的にはアメリカ資本によるドイツ進出ということになるわけです。
リチャード・ベイカーはロード&テイラーを再生し、この経験をベースとしてハドソンズ・ベイとサックスを立て直しました。
これをテコにとうとうドイツへ進出した。
あまり知られていませんが、ベイカーの経営手腕は相当なものと言えるでしょう。
2015年6月23日
[]ハドソンズベイ] ドイツのガレリア・カウホーフを買収
鈴木敏仁 (02:46)
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