歳末商戦は景気の状況を占う指標の一つです。
アメリカでは毎年のことのように思うのですが、最初は悲観的な見方が多く、でも最後はほぼ予想通りのプラスに終わります。
昨年末は大統領選が意外な結果となってそれが買い物にネガティブに影響を与えるのではという見方が多かったのですが、しかし蓋を開けるとアメリカ人は例年通りに買い物をしたようです。
マスターカードSpendingPulseによるチェーンストアへの調査によると、11/1~12/24の期間の売上は前年比で4%増でした。
ちなみに予測数値としては、NRFの3.6%増があります。
前年同時期の3.2%増よりも高い数値ですね。
最終的な数値結果はもう少ししないと出てきませんが、その他のコンサルタント企業や調査企業のy予測数値を眺めるに、おおよそ3~4%程度の伸びで終わるように思います。
アメリカ人はしっかりと消費しているんです。
労働者の賃金の平均値は2.5%増。
失業率は最低レベル。
住宅価格は上がっていてリーマンショックで落ち込む前のレベルまで戻し住宅市場は活況を呈している。
と、いろいろなマクロ数値を並べると、アメリカ経済は決して悪くないんですよね。
だから、アメリカ経済はダメになったという主張で当選したトランプの言っている意味が私には依然としてどうも理解できない。
それとそれに乗っかってかアメリカ経済は悪いというようなことを言っているメディアが日本にもアメリカにも少なくないのですが、どうも腑に落ちない。
実はアメリカ社会が抱える本当の問題は富の偏在で、トランプに代表されるような急速に増えたスーパーリッチをどうするかという点にあると私は考えているのですが、これは話すと長くなるので今日はここまでとします。
2017年1月 3日
歳末商戦の結果は...?
鈴木敏仁 (11:35)
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