先週、ホールフーズがサプライヤーによる店舗営業を禁止する御触れをだしたことをメディアが報じました。メーカーや卸が店舗に行って商品を直接売り込むのを禁止して、すべて本社扱いにするというわけですね。
ホールフーズはチェーンストアの中でも大きな店舗裁量を特徴とするビジネスモデルを持っています。
ローカル商材の仕入れを店舗が決めることができる。
これを中央に集めるということは、効率化を優先するということを意味します。
経費削減です。
一方、クローガーが今日、ローカルサプライヤーが売り込みやすいように専用のポータルサイトを開設したと発表しました。
コメントを読むに明らかにホールフーズを意識しています。
サプライヤーが直接店舗で売り込むことはできないようですが、簡単に入れる入り口を作ったぞと言ってるわけですね。
チェーンストアにはいろいろなタイプがあります。
日本では、中央集権型がチェーンストアだと思い込んでいる人が非常に多いのですが、そうではない。
例えばトレーダージョーズには棚割というものが存在せず、店舗が自由に決めています。
アソートメントもプラノグラムも店が決める。
発注も端末を使わず、店頭在庫量を目視で確認しながら、昔ながらのやり方で発注してます。
このやり方で、400店舗を超えて、年商は100億ドル(日本円換算で1兆円超)を超えています。
チェーンストアというものには、ローカライズする方向と、セントラライズする方向と、2つの方向性があり、それぞれの度合いをどうするかはその企業の戦略が決めることです。
別に中央集権型だけがチェーンストアではない。
メディアが勘違いするのは良いとして、小売業界人にも勘違いしている人がいるのが日本の問題だと思っています。
ちなみにホールフーズはやりすぎると失敗するでしょう。
マススーパーではないんだから、店舗が好き勝手にマーチャンダイジングするのり代を残しておかないと、つまらない店になってしまいます。
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