ディスカウントストアの最近のブログ記事

2020年5月22日
TJマックスQ1決算、売上高19.2%減、最終利益高は8億8,750万ドルの赤字

TJマックスが第1四半期決算を発表したのですが想定通りの減収減益でした。
売上高19.2%減、最終利益高は8億8,750万ドルの赤字。

この企業、というよりもオフプライスストアというビジネスモデルは宝探しにあって、それをネット上では再現できないとしてネット通販をやっていないため、店が営業できないとまったく売れません。
なので減収と大幅な赤字は必然と言えます。

ただもともと業績の良い企業ですから強気ですね。
「営業が再開しつつあるのでまずは閉店したため積み上がった現在の在庫を大幅な値引きでクリアにする」
「それが終わったらフレッシュな商品がフローし始める」

おそらくフレッシュな商品とはこの数ヶ月に工場や問屋に積み上がっている過剰在庫で、これを大幅な底値で仕入れて売るということでしょう。
というか今まさに仕入れているところかなと。

こういう不透明なときにディスカウント業態は強いのです。

鈴木敏仁 (03:11)


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2019年7月 5日
コストコの衣料売上高は70億ドル

コストコの衣料の売上高が70億ドルを超えていて、過去4年間で9%近く伸びているということをメディアが報じています。
意外なファッションリーダ、という言い方をしています。

オーガニックを一番売っているのはコストコだ、という話しが話題になったことがあります。
コストコは意外な分野で突出して売っていることがあり、衣料もその一つということになるわけです。

ちなみに70億ドルは日本円だと8,000億ですから、日本だとしまむら以上に売っていることになります。

鈴木敏仁 (04:18)


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2019年5月16日
リドルがボックストと組んでオンデマンド型宅配を実験

リドルがネット販売のボックストと組んでオンデマンド型宅配を実験を来月から開始します。
6ヶ月の期限つきです。

どういうスキームなのか公表されていないようなのですが、ボックストがシステムと短時間宅配を提供するということを書いているメディアがあります。
リドルのウェブサイトで完結するのか、それともボックストのサイトの中にリドルのページが組み込まれるのか。
企業規模からするとおそらく前者だろうと思うのですが、具体的に始まってみないとわかりません。

ボックストはコストコタイプのバルク販売で、アソートを絞りきるマーチャンダイジングですから、同じくアソートを絞る業態のリドルと相性が良いと言うことになります。

さてそうすると、この組み合わせの成否如何によっては、ボックストはイオンと資本関係がありますから、イオン傘下のビッグエーでボックストのEC技術が使えるのでは、ということを夢想したり。
日本は基幹システムがレガシー化しているので簡単にはいきません、がオチかもしれませんが。

鈴木敏仁 (03:24)


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2019年5月13日
ベッドバス&ビヨンド、CEOのスティーブン・テメアズが辞任

ベッドバス&ビヨンドのスティーブン・テメアズの辞任が発表されました。
後任は決まっておらず見つかるまで現CFOが暫定CEOとなるそうです。

ベッドバス&ビヨンドはここ数年業績を悪化させていたのですが、改革がまったく進んでいませんでした。
ここに目を付けたのがアクティビスト型投資企業で、経営陣と取締役会のリストラを要求していました。

経営陣に向けてプレゼンをしていて、この内容が公開されているのですが、相当厳しいものだったようです。
スライド枚数は168枚、ひたすらダメ出しを繰り返したらしい。

まず取締役だった創業者2人がやめて、次が今回のCEOの辞任です。
あっさりとやめたということは、改革が進んでいないということを自覚していたのかもしれません。

ひっかかるのは後任不在でやめたことです。
次を育てていなかった可能性が高い。

フォーマットのバージョンアップもやってないですし、テメアズの責任は軽くないようです。

鈴木敏仁 (12:56)


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2018年8月31日
[ベストバイ] 第2四半期決算で増収増益、既存店も6.2%増の好業績

ベストバイが第2四半期の決算を発表しました。
売上高4.9%増、最終利益高16.7%増の増収増益、既存店成長率は6.2%増で6四半期連続増、と絶好調。
EC売上高は10%増。

ウォルマート、ターゲット、ホームデポ等々、第2四半期に好決算だった企業が多く、ほとんどがEC問題というハードルをクリアしつつあるという論調となっています。
アマゾンに対抗する術を各社ともに見いだしたということですね。

彼らはどうやってECをクリアしつつあるのか。
来週日本でセミナーですが、こういう話を軸に据える予定です。
グローバル流通最新トレンドセミナー2018

鈴木敏仁 (02:27)


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2018年3月14日
[DSW] 傘下のEC企業Eバイズ社を清算へ

靴のチェーンストア、DSWが2年前に買収で手に入れたEバイズ社を清算すると発表しました。
買収したのは2016年で総額は6,250万ドル、昨年度の決算ですでに7,270万ドルを減損処理しているそうです。

経営陣を入れ替えて立て直しを図った、と書いてあるので、旧経営陣をオリジナルのポジションに数年の間しばる条件をつけていなかったのかもしれませんね。
または何らかの事情で条件をクリアした上で去ってしまった。
普通は3年間はやめないでそのまま会社を運営することを条件にします。
でないと、大金を手にした創業経営陣がすぐにやめてしまって、会社が動かなくなってしまいますから。

買収してからわずか2年で廃業というのは、スピード感があって素晴らしいと言えば良いのか。
小売業のECは自前と買収の二軸戦略が基本なのですが、こういう大失敗例もあるという話でした。

鈴木敏仁 (01:29)


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2018年1月24日
[トイザらス] 赤字の182店舗をクローズ

トイザらスが赤字の182店舗を閉鎖すると発表しました。
手元の資料では現在791店舗なので、全体の23%を閉鎖ということになります。

トイザらスは現在も裁判所の管理下で負債の整理を進めていて、店舗閉鎖はその一環ということになりますね。

一つご参考までに。
この企業の破綻について、原因をEコマースやアマゾンとする人が少なくありません。
それも一因ではありますが、最大の要因では実はありません。
一昨年のEBITDAは6億2,800万ドルという情報があり、負債に対する利払いがなければたぶん黒字なんですよね。

2005年のバイアウトによる巨額の有利子負債が原因なのです。

破産手続きがなかなか終わらないということは、債権者との交渉が難航しているんでしょう。
長引けば長引くほど再建に本腰が入らないですし、消費者のイメージも回復しないし、苦しい状況が続いているようです。

鈴木敏仁 (03:12)


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2017年9月29日
イケアがクラウド型家事代行サービスのタスクラビットを買収

イケアがタスクラビットというスタートアップ企業を買収すると発表しました。

タスクラビットは家事を有料で誰かにやって欲しい人と、やる暇がある人をつなげるマーケットプレイスを運営している企業です。
クラウド型代行業、ギグエコノミーといった言葉で表現されるビジネスで、インスタカートやウーバーの家事代行版です。

おそらくニーズはあるんですよね。
ただ認知度がまだ低い。
だから先行企業と比較すると認知度が低くて、業績も振るっていなかったようです。

イケアが買う目的は組み立て家具の組み立て代行です。

知っている人は知っていると思いますが、ベッド等の大きめのイケアの家具は組み立てるのにけっこう力と時間が必要なんですよね。
女性や高齢者にはけっこうきついでしょう。

これを廉価に代行するサービスをイケアがこれからクラウド型サービスで提供するというわけです。

アプリがいつ統合されるかといった詳細は不明。
イケアはARを利用したデザイン機能をアプリに組み込んだりして、デジタル化を急いでいます。

鈴木敏仁 (01:16)


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2017年3月 8日
[hhグレッグ]88店舗の閉鎖から破綻へ

前回88店舗の撤退についてエントリーしたばかりのhhグレッグですが、けっきょく連邦破産法11条の適用を申請して破綻しました。
あと2日遅くエントリーしていれば、両方まとめて載せられたと少し悔やんでます。。。

情報によると売却先がすでに決まっているようなので、負債の整理後、営業は復活するようです。
どこが買うのかは不明、投資企業の可能性が高いでしょう。

ただ復活しても生き残れるのかどうか。

家電のチェーンストアはベストバイとフライズだけですね。
ベストバイのような普通のチェーンストアと、フライズのような秋葉原を店舗に詰め込んだようなカオスなフォーマットと、アメリカのリアルはこの2つしか存続できないのではないかと思ってます。

鈴木敏仁 (11:32)


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2017年3月 6日
家電のhhグレッグが88店舗を閉鎖

hhグレッグはインディアナポリスに本拠を置く家電の専門店チェーンです。
2016年度の売上高は19億6000万ドル、リージョナルベースの企業ですね。

過去13四半期赤字を続けていて、昨年の半ば頃から破綻の噂が出ていたのですが、株価が落ちてNYSEから上場廃止宣告を受け、その直後に店舗閉鎖発表です。
88店舗を閉鎖して、残りは132店舗。

hhグレッグは白物家電が強いフォーマットです。
店に入ると店員がまとわりついてきて、今の時代ちょっとうざい。
おそらく昔ながらのコミッション制なのですが、ビジネスモデルが少々古いんです。

劣化した原因はEコマースだけじゃなくて、売り方を変えなかったことにもあるんじゃないかと思っています。

ちなみに投資会社がスプリントと手を組んで復活させたラジオシャックも再び破綻の噂が出ていて、家電系は相変わらず大変です。

鈴木敏仁 (02:44)


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