ウォルマート2013の最近のブログ記事

2013年12月 1日
再びウォルマートの大陳

本日で店舗視察3日目です。
毎日ウォルマートを見ているのですが、初日にめちゃくちゃに荒らされていた売り場が、日を追うごとに徐々に回復してゆくのが見られておもしろいです。
写真は再び度肝を抜かれた大陳。
ウォルマートは各店舗がそれぞれ異なる商品を山積みしてるので、どこに行っても楽しい。
売ろうという強い意思を感じることができて、なんだかんだ言ってやはりウォルマートは強いなあと感じます。

ウォルマートの大陳

鈴木敏仁 (08:46)


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2013年11月29日
[ウォルマート] 感謝祭のトランザクションベースで前年超え

感謝祭の夜の6時から10時までのトランザクションが昨年記録した1000万を超えたと、ウォルマートが発表しました。
商戦はまだはじまったばかりなのですが、リリースの内容は結構強気で、とりあえずの勝利宣言に近いかなと思います。

ちなみにトランザクションとはレジ清算数です。
日本の業界用語だと客数となると思いますが、来店しても買わない人もいますから、アメリカは来店客数とトランザクション数を分けて考えることが多いですね。

さて今日から研修コーディネートで、ブラックフライデーの店舗を見て回りましたが、強気の発表を反映するようにやはりウォルマートはすごかった。
店内は人混みでごった返していました。
下の写真は薄型テレビですが、店員が裏から在庫を持ってくるとその場で売れてしまうような感じで、文字通り飛ぶように売れてました。

あいにくの雨模様だったのですが、それでも全体として客の入りが良くて、ひょっとすると今年の歳末商戦はいい結果が出るのかもしれません。

ウォルマート@ブラックフライデー

鈴木敏仁 (07:50)


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2013年11月27日
ダグ・マクミロンのリーダーシップ能力について

ウォルマートの次期CEOとしてダク・マクミロンが指名されて二日を経過しましたが、メディアやアナリストの評価は予想通りとは言えとても高く、ウォルマートという企業の人材開発力というものを改めて感じているところです。

ところでチェーンストアエイジの千田編集長がこんなブログ記事を書かれていて、せっかく私を引用していただいたのでお返しに私も引用させていただこうかなと。
ウォルマート次期CEO(最高経営責任者)予想

事業部説明会にCFOと二人で臨んでいたという話。

マクミロンと、今回選に漏れた(と思われる)ビル・サイモンは、大観衆を前にしてのプレゼンテーション能力が高く、ウォルマートのような大企業の場合これは必須の能力で、この二人は適任である、というようなことを書いた記事を以前目にしたことがあります。
マクミロンはMBAを持つ頭の切れる人なのですが、一方で明朗で明るく人から好かれるタイプです。その上で大観衆を前にしてもいつもと変わらずプレゼンできるというわけなので、リーダーとして最適なのだろうということは、端から見ても分かります。
これを千田さんはリアルに感じたということなんですね。

マクミロンならおそらく横のCFOの助けを借りなくても質疑応答をすべてきっちりとよどみなくこなせるんじゃないでしょうか。

ちなみに千田さんのブログ記事とは関係ないですが、おもしろいなあと感じているのはたたき上げという経歴が強調されている点です。
私の知識では、アルバイトとして学生時に働いただけで入社後すぐに本社に入っているので、例えば売場に立ったとか店長を経験したとかそういう経歴はないはずなのですが、しかし現場にいたということをウォルマートはあえて強調しているように見えて、現場の人心掌握に彼の経歴を上手に活用しているんだろうなと。

マクミロンはまだ47才です。
この年齢だけみても、ウォルマートはすごい選択をしたなと思いますよね。

<追記>
明日は感謝祭で、翌日から一週間ほど研修コーディネートに入るので、アップデートが再びスローになりますがご容赦ください。

鈴木敏仁 (01:27)


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2013年11月25日
[ウォルマート] 次期CEOにダグ・マクミロンを指名

先週後半分をいくつかまとめてエントリーしようと思っていたのですが、大きなニュースを優先します。
ウォルマートのCEOマイケル・デュークが今年度末で引退し、後継としてダグ・マクミロンを指名するという発表がありました。

デュークは現在63才でして、おそくとも来年あたりまでには引退するだろうと見られていました。
ですからこれ自体は驚くことはないのですが、後継として決まったのがマクミロンという点にはやはり驚かざるを得ないですね。

穏当に考えたらビル・サイモンで、業界の一般的な見方もサイモンがつなぎでCEOとなり、本命のマクミロンはその後だろうと言われていました。
まだ47才と若いことと、米国事業の経営の経験がないからですね。

大企業ウォルマートは保守に陥らず、非常にラジカルな決断をしたことになります。
やはりこの会社は強いなあと心底思います。

さてそうなると、次の興味はビル・サイモンの去就。
ウォルマートでのCEOの芽がなくなり、他企業の経営者として引く手あまたとなるでしょうから、とどまる可能性は低いのではないかというのが私の見方です。

鈴木敏仁 (02:16)


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2013年11月18日
[アマゾン] USポスタルサービスと提携して日曜宅配を開始

先週はまた研修のコーディネートでエントリーが減りました。
ダイジェストです。

[アマゾン] USポスタルサービスと提携して日曜宅配を開始
アマゾンがUSAポスタルサービス(アメリカ合衆国郵便公社)と組んで日曜宅配を開始します。
場所はシアトルとロサンゼルス、追加料金はなし、お客に特に知らせると言うことはなく通常のデリバリースケジュールの中に日曜日が組み込まれることになるようです。
USポスタルサービスは郵便物の減少とUPSやFedexとの競合で業績を悪化させてまして、今年は60億ドルという巨額の赤字を計上する予定の模様。
土曜日配達をやめたりオフィスの閉鎖などで一生懸命経費を削減しているところでして、これが日曜日宅配でアマゾンと組むというのはけっこう意外なニュースということができます。
即日に加えて日曜の宅配もこれから大手小売企業によるEコマースの取り組み課題になってきそうですね。


[スターバックス] クラフトに違約金27億ドルに支払い命令
スーパーマーケット向けのスタバのコーヒー豆はすべてクラフトが製造していました。開始は1998年。
ところがスタバが2010年に7億5,000万ドルを支払うから契約を破棄したいと申し出、しかしクラフトが拒否し、スタバは合意を得る前に取引を中止し、訴訟となっていたものです。
この背景にはシングルユースのポッド型コーヒーの普及がありました。
ちょっと長くなるので事情は割愛しますが、米スーパーマーケットのコーヒー豆の売場はこの数年で大きく様変わりして、ポッド型商品が圧倒的な陳列量となっています。
スタバはここへの参入を理由としてクラフトと袂を分かち、これでクラフトは大きく後退し、スタバの戦略がポッド型市場を決定づけたとも言えそうで、パッケージ商品でもスタバは大きな影響力を持っているということのようです。

[ウォルマート] 第3四半期の業績は売上増も既存店はマイナス
ウォルマートが第3四半期の決算を発表、連結売上高は1.6%増でしたが米国内事業の既存店成長率が0.3%減で、これで3四半期連続のマイナス、さらに第4四半期の見通しもネガティブ気味で、メディアがこぞって取り上げています。無保険者の縮小を目論むオバマケアが稼働し始めていて、これが低所得層の消費に与える影響を懸念するとしているのですが、最初は年初の減税プランの終了、11月のフードスタンプ(低所得層向けの食料費補助金)の減額、予算を巡る議会の紛糾、そして次が保険かと、既存店マイナスの言い訳がまた増えたとメディアはウォルマートを皮肉ってます。
これは私の見解でここで以前から書いてますが、ウォルマートの既存店は高止まりしていて、成長率は1~-1%程度の間を行き来するだろうと思っているので、そんなものでしょう。
前回書きましたが、店頭を見る限り歳末に向けてウォルマートはやる気満々です。

鈴木敏仁 (02:44)


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2013年11月14日
歳末商戦の前倒し

月曜日よりダラスに滞在中なのですが、今日訪問したウォルマートの売り場に驚いて、エントリーすることにしました。
今日で三日目、ウォルマートは三店舗目なのですが、今日のウォルマートは傑出して凄かった。
驚きの陳列がたくさんあったのですが、全部掲載するわけにもいかないので一つだけ下の方に載せておきました。
(Flickrの方にはさらにいくつか載せておくつもりです)

この大型TV、単価が998ドル、陳列数は20だったので、これだけで売価ベースで2万ドル近い在庫ということになります。
こういう売り方のできる企業は、たぶん日本では皆無、アメリカでもウォルマートだけでしょう。

米国事業の業績が天井にぶつかって右肩上がりに上がっていかないのでなんだかんだ言われがちがウォルマートですが、この気迫を感じる売場を見ると、この企業の底力のようなものを感じます。
なんだかんだ言って、やはりウォルマートは強い。

ところで、アメリカはまだサンクスギビングデーが終わってないのですが、各店舗ともにすでにクリスマス陳列が終わってまして、歳末商戦がすでに始まっています。
以前はスタートがもう少し遅かったような気がするんですよね。
どんどん前倒しして、お客のクリスマス予算をできる限り早く奪ってしまおうということだろうと。

来年は10月中に始まったりするのかもしれませんね...

大量陳列@ウォルマート

鈴木敏仁 (03:55)


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2013年10月 9日
[ウォルマート] インドでの合弁を解消し単独出資で事業を継続

ウォルマートがインドでのジョイントベンチャーを解消すると発表しました。
現地のバーティとの50%の出資比率で事業を展開、キャッシュ&キャリーを20ヶ所まで増やしているのですが、バーティの持ち分を買い取って100%子会社化するそうです。

理由は現時点ではよく分からないですね。資料を読んでいるのですが、はっきりと書いていない。

インドは外資による小売事業参入を規制していたのですが、昨年51%の出資比率ならOKと規制を緩和しています。ウォルマートがキャッシュ&キャリーとしているのは小売がダメだったからで、これは大きな方針転換なのですが、まだ一社も申請していないそうです。
表面的には規制は緩和されたけど、何か障壁が残っているのでしょうね。

それとキャッシュ&キャリーなら100%外資でもOKになったようです。
だから合弁解消、というわけでもないようで、よく分かりません。
メディアによると、意見衝突のような理由ではないので、今後規制環境が変わったら再び合弁に戻るかもしれないと書かれています。

いずれにしても、ウォルマートのスタンスは粘り強いですね。
結局のところ、米国内や他の海外事業でちゃんと利益を出し続けてますから、長期に事業を継続することができるというわけです。
テスコがアメリカや日本から撤退したことの本質は、英国内が傾きはじめて、赤字事業を長期的な投資案件として持ちつづけることができなくなったからですから。

鈴木敏仁 (03:07)


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2013年10月 7日
[ウォルマート] ネット販売専用のセンターを二ヶ所追加

先週一週間出張でエントリーが滞りました。
少しずつ追いついていきます。

ウォルマートがネット販売専用のセンターを2つ新設すると発表しました。
1つは今月中にテキサス州にオープンし、次は来年中に東海岸のペンシルベニア州にオープンするとのこと。
現状では1ヶ所しか持っていないようなので、トータルで3つにするということですね。

ウォルマートはネット販売の売上高がグローバルベースで年内にも100億ドルを超えると予測しているのですが、1ドル100円換算で1兆円ですから、すでに相当な規模となっていることが分かります。トータル連結売上高4692億ドルに対して小さな比率に過ぎないという表現が使われることが多いのですが、しかし分母が桁外れに大きいからそう見えるだけで、実際はすでに大きなネット販売企業です。
それが今までセンター1つで済ませることができた理由は既存の店舗を使ってきたからでしょうね。

ウォルマートはアマゾンへの対抗手段として、既存の店舗ネットワークを最大限に利用することにプライオリティを置いているので、店舗使用は戦略として間違っていないと思います。
ただそのためコスト高になっているようで、それを解消するためにはやはり専用のセンターが必要だ、ということなのだと思います。

ウォルマートはパレット単位の物流に長けてますが、アイテム単位のフルフィルメントにノウハウがない。
これをこれからいかに獲得してアマゾンに追いつくかといったところだと思います。

鈴木敏仁 (04:01)


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2013年9月27日
[ウォルマート] 下半期に向けて在庫調整を開始?

ウォルマートの発注担当マネジャーが"今四半期と来期の発注を押さえて在庫調整をする"というメールをサプライヤーに送った、という記事をメディアが掲載しました。
アメリカの流通業界は伝統的に新学期セールの結果で歳末を予測する傾向があります。
今年の新学期セールは予測を下回る企業が少なくなかったので、"ウォルマートが在庫調整に入った、歳末の見通しも明るくなさそうだ"ということをこのメディアは示唆しようとしています。

これに対してウォルマートは、カテゴリーによって違うし在庫調整は絶えずやっていることで記事の内容は明らかに間違っている、と公式メッセージで強く反発しました。
ウォルマートのスタンスは周囲に大きな影響を与えますからね。
仮に修正が本当だったとしても、そうだ、とはっきり言えない事情はよく分かる。

で、どうやら今年の年末は期待できないという見方が業界では強くなってきているようで、ウォルマートの反発も空回りしてしまった印象が強いですね。

臨時雇用数が減りそうだという予測もありますし。
今年の歳末は各社苦戦しそうな感じです。

鈴木敏仁 (08:27)


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2013年9月18日
[ウォルマート] 子供の生の声を玩具のプロモーションで活用

今日も引き続き先週のネタを一つ。
ウォルマートが子供たちを集めて玩具で実際に遊ばせて、フィードバックを歳末商戦のマーチャンダイジングに生かすという試みを実施しました。
人数は1000人、年齢層は18ヶ月から10才、場所はダラス、8月に週末の3日間を利用、50種類の玩具で遊ばせて意見を収集、結果はChosen by Kidsとタイトルを付けて、インストアのディスプレー、ネット、チラシ等に掲載する、というプログラムです。

販促手法として非常にユニークですよね。
過去聞いたことのないプログラムです。
作り手や売り手の意向や意図ではなく、"実際に遊ぶ子供たちが選んだ"というキャッチは説得力がありますし、具体性もあります。
また旧来の販促プログラムとはひと味違うので面白みがあってお客を飽きさせません。

考え出した人(ウォルマート社員か外部の広告代理店)の発想がとても良い。
こういうユニークなアイディアをどんどん取り入れていくウォルマート恐るべし、といったところでしょうか。

鈴木敏仁 (01:22)


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