バリューDSの最近のブログ記事

2019年11月27日
ダラーツリー、業績が予想を下回った本当の理由

ダラーツリーが第3四半期の決算を発表、予測数値を下回って株価が17%下落しました。
増収増益だったのですが、売上高、既存店成長率、ひと株当たり利益、が予測を下回りました。

理由として挙げられているのが関税問題、ヘリウム不足(パーティ用のバルーンの原価上昇)、物流費の上昇、といったことで、しばらく続くので通年の業績予測を下方修正する、としています。

でもおそらく原因はこれだけではないでしょう。

いつ頃からか覚えていないのですが、ダラーツリーの店舗は荒れ始めています。
どこの店に行っても荒れていて、各地の店舗で見られる現象なので特定地域の特定店舗というわけではないと思っています。

英語で言うところのエクセキューションレベル、日本語の店舗オペレーション技術、または秩序、士気、といったものが明らかに低下しています。
この汚れた店によくお客が入っているな、と思うぐらいレベルが低くなってしまっています。

たぶんCEOや役員幹部は店回りをしてないのでしょう。
現場と本部が乖離しているように感じます。

店を見る限りたぶん業績は右肩下がりに落ちていくだろうというのが私の予測。
当たるかどうか、楽しみにしましょう。

鈴木敏仁 (11:41)


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2018年11月16日
リドル、買収でNY商圏に進出

米リドルがローカルチェーンのベストマーケットからニューヨークとニュージャージーの27店舗を買収すると発表しました。
バージニア州に本寄を置いているリドルは現在、ジョージア州を最南端として、北端はニュージャージーのユニオンと、東海岸沿いに南北に店舗網を伸ばしています。

今回の買収は北端部にあたるNYに初進出ということになるわけですが、人口密集地で新規出店が難しいエリアなので買収を選んだのでしょう。

リドルは新規出店にブレーキをかけて現在戦略戦術の見直しモードに入っているのですが、この買収でまた出店ペースを上げるのでしょうかね。
見た限りにおいては儲かっているとは思えず、リドルがこれからどうなるのかは依然不透明だと考えています。

鈴木敏仁 (11:53)


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2018年11月 4日
ファイブビロウがNYマンハッタンに店舗をオープン

ファイブビロウがNYマンハッタンにはじめての店をオープン、初出店と言うことでメディアに注目されて記事になっているのですが、Amazon Proof、つまりアマゾンに負けない店舗という表現が使われています。
現在の店舗数は750店舗、年商は12億ドル。

元々のコンセプトはツィーン(Tween)と呼ばれる8~12歳ぐらいの年齢層をターゲットとし、食品も含めた雑貨をすべて5ドル以下で揃えるというものでしがが、今は小学校高学年から高校生ぐらいまでを広く狙っていてツィーンという言葉は使っていません。
ちなみにツィーンは、"teen" と "between"を掛け合わせたマーケティング用の造語です。

私がこの企業の面白さに気づいたのは2009年頃のことで、まだ上場していない100店舗ぐらいの時でした。
日経MJの連載にも記事を書いたことがあります。

真空マーケットなんです。
ブルーオーシャンという表現はあまり好きではないのですが、まあ、そういうことです。

こういう消費層を限定するコンセプトは、成功すると結果として対象が拡大することがあります。
ファイブビロウは大人も買い物をしているそうで、そういう典型例となっているように思います。

鈴木敏仁 (03:32)


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2018年9月19日
[アルディ] インスタカートと提携し75都市でデリバリー可能に

アルディが出店している35州、75都市で、インスタカートとの提携でオンデマンド型デリバリー(日本語の買い物代行)を開始しました。
昨年の夏からダラスなど3都市で実験、1年を経過して水平展開ということになります。

インスタカートはマーケットプレイス型なので、インスタカートがアルディの商品を掲載して売る形式です。
アルディは各店の商品データを提供するだけなので負荷が低いのだろうと推測できますね。

効率がすべてであること、低価格で十分に集客できていること、を考えると、アルディがオンデマンド型デリバリーをやる必要は低そうなのですが、自社で売って自社で運ぶわけではないのでコスト的には範囲内なのかもしれませんね。

リドルが来ているので、先へ先へ、という意識があるのかもしれません。

鈴木敏仁 (08:39)


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2018年3月23日
[ファイブビロウ] 増収増益で絶好調、今年の新規出店数は125店舗を予定

フィイブビロウが昨年度の決算を発表、売上高は12億8,000億ドルで27.8%増、最終利益高は41.5%増、既存店成長率は6.5%増で、絶好調でした。
今年の新店数は125店舗を予定。

この企業の特徴は対象をローティーンに絞り、全品5ドル以下で提供するというマーチャンダイジングの面白さにあります。
もうずいぶん前の成長を始める前に店を見て、そのユニークさに驚いて記事にしたことがありました。
当時はけっこう荒削りな店作りだったのですが、あるとき急に洗練されて、それから急速に店を増やし始め今に至っています。

まだまだ伸びそうですね。

トイザらスの破綻に代表されるようにどうしてもネガティブなニュースばかりを取り上げがちなのですが、しかし世の中悪い話ばかりではなくて、当然のことながら業績の良い企業もいるということを書いて、バランスを取っておこうと思い今日はあえてこの企業を取り上げました。

鈴木敏仁 (04:39)


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2018年3月 7日
[コールズ] インストアショップ展開でアルディと提携

コンビニと提携すると言っていたコールズですが、アルディと組んで実験すると発表しました。
コールズはすでにアマゾンストアをインストア展開しています。

衣料の売上が厳しくなってきて売場に余剰が生まれ、これを有効活用するために他社にスペースを貸してしまうという戦略をコールズが取り始めていて、最初に組んだのがアマゾンで、次がアルディということになります。

衣料を売るコールズの店内にアルディが存在するという絵がなかなか頭に浮かびません。
ハードを売っているアマゾンと違い回転数の多い食品を売るアルディの場合は一定規模のバックルームも必要になるでしょうし、ゾーニング上どこにはめ込むのかという非常に素朴な興味が湧いてきますね。

見に行きやすいところで実験してくれるといいんですが。
ちなみに実験は10店舗だそうです。

鈴木敏仁 (11:53)


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2017年12月11日
[ダラーゼネラル] 来年度の店舗開発総数は2,000店舗

ダラーゼネラルが先週第3四半期の決算数値を発表したのですが、出店プランが相変わらず頭抜けています。

まず今年度の新店数は1,285店舗でした。
1,000かと思っていたのですが、軽く超えていました。

次ぎに来年度の予定。
新規出店数は900、改装が1,000、リロケーションが100、トータルすると2,000にのぼる開発計画だそうです。

おそらく日本人が考えている本部主導型のチェーンストア的な企業はこのダラーゼネラルが典型でしょう。
チェーンストアにはトレーダージョーズやホールフーズのような店舗主導型もたくさん存在するのですが、ダラーゼネラル的なチェーンストアしかないと思い込んでいる人が少なくありません。

フランチャイジングではなく直営で4桁店舗を開発するという点で、ダラーゼネラルは我々日本人には手の届かない企業であります。

鈴木敏仁 (11:27)


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2017年10月 2日
米リドルが苦戦中か

リドルがアメリカ担当の役員を入れ替えた、売り上げが思わしくないのだろうという記事をフォーブスが掲載しました。

広すぎる、装飾に金をかけすぎている、非食品が多すぎる、と3つが原因として指摘されてます。

私の知る限り価格はアルディ並みで、破壊的な競争力を持っているわけではなく、一気に拡大していくのはリスクが大きいなと思っていました。

テスコも失敗してますしね。
海外事業は簡単ではありません。

これからフォーマットの修正がかかるかもしれませんね。
出店スピードの見直しも必要になることでしょう。

鈴木敏仁 (11:36)


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2017年6月26日
[リドル] 4つめの配送センター建設計画を発表

6/22に10店舗を同時にオープンさせてアメリカ上陸を果たした独リドルですが、4つめの配送センターの建設を計画していることを発表しました。
1つめはすでに稼働済み、2つは計画段階でこれは発表済み、この計画にあと1つ上乗せすることを今回明らかにしたというわけです。

もちろん店舗網の拡大を想定してしながらの物流ネットワークの拡大なわけですが、1号店のオープン直後に4つめの配送センターを計画するというのは早いですよね。

相当な自信の裏付けがあるのでしょうが、果たして描いている絵の通りに行くのかどうか。
直近にはテスコの失敗という教訓もありますし。

お手並み拝見といったところかと思います。

鈴木敏仁 (01:22)


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2017年2月10日
[ダラーゼネラル] 今年の新規出店数は1,000店舗を計画

ダラーゼネラルが今年計画している新規出店数をリリースしたのですが、なんと1,000店舗だそうです。
この数週間の社会環境を意識して、リリースのタイトルは"2017年に約10,000万人の雇用創出を計画"となっているのですが、やはり我々日本の業界人にとっては驚くべきは店舗数でしょう。

現在の店舗数は13,205店なので、おそらく8%程度を毎年増やすという出店戦略のはずで、全体のパイが大きくなればそれだけ新店数も雪だるま式に増えていくわけです。
いったいどこまで増やせるのか。

一日に28店舗ずつ出店してゆくというノウハウは、どう頑張ってもそんな大量出店が難しい日本にいる我々にとって、たやすく得ることのできないものだと思っています。

鈴木敏仁 (11:37)


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