歳末商戦がスタートしました。
先週一週間研修のコーディネートで店舗視察をしていたのですが、ウォルマート店頭のブラックフライデーにかける意気込みと混雑を緩和するノウハウの進化が目を引きました。
さて、感謝祭から週末にかけての大手50社のオンラインのトランザクション数を調査した結果が出ています。
総数は3,980万で、トップはアマゾンの560万(感謝祭)と710万(ブラックフライデー)で、次がウォルマートの170万と110万でした、3位以下はベストバイ、ターゲット、コールズがタイとなっています。
ネット歳末商戦はこの5社が強いということなのですが、やはり飛び抜けているのがアマゾンです。
ブラックフライデーの全ネット半通販売上高の半分をアマゾンが占めて、24時間で10億ドルを売り上げたということを報ずる調査会社があります。
日本円で1,000億円以上を1日で売り上げたというのですから、驚きですね。
ネット歳末商戦はアマゾンの一人勝ちというのはもはや既定路線で、これにウォルマートがどこまで肉薄するのか、が現状となっています。
証券アナリストが、アマゾンはライトエイドを買収すべきだとレポートに書いて、これをメディアが報じています。買収すれば規制を簡単にクリアできるからですね。
ホールフーズ店内で調剤やるべきだという意見もあって、これと相乗効果も上がるとしてます。
ライトエイドはウォルグリーンに店舗を売却して財務状況が良くなっているはずなので、買収対象としてはありなのかもしれませんね。
ちなみにメイシーズを買うべきだというアナリストもいます。
たぶんアマゾンはいろんな買収ケースをフィジビリティスタディしてるはずで、この2社についても研究している事でしょう。
ホールフーズの買収がひと段落してからだと思うのですが、さて、また買収に動くんでしょうかね。
アマゾンがフルフィルメントセンターに出入りするトラック用のアプリを公開しました。
名称はRelay、ドライバーは事前にアプリに積載情報を入力、表示されるQRコードをセンター入り口のセキュリティゲートでスキャンすると入れる、という機能です。
ドキュメントやIDを見せて入るというマニュアルなやり方からデジタルに転換ということです。
取引先向けのビジネスアプリとしては、例えば数年前にウォルマートが店頭作業しているメーカー向けのリテールリンクのアプリを開発してますね。
アマゾンはもう一つ別に、ドライバーと発注企業をつなげるマーケットプレイスを狙ってアプリを開発しているという話があります。
つなげるだけじゃなくて、価格交渉、ルート、発注企業での荷積みと荷降ろしガイド、といった機能も含まれているそう。
同じような機能を持つアプリを複数のスタートアップ企業が開発していて、こういうところでもアマゾンは競合して市場を取ろうとしていると言うことになります。
<追記>
ロサンゼルスにオープンしたイータリーの記事を掲載しました。
ブルックフィールド・プロパティ・パートナーズがゼネラルグロース・プロパティーズに148億ドルの買収を提案しました。
買収成ると、不動産資産の総額1,000億ドル、年間営業利益高50億ドルという巨大なモール運営企業が誕生する、ということなのですが、調べてみたところ最大手のサイモンを確かに上回るようですね。
大規模な買収プランなので業界メディアを賑わしています。
モール業界にも再編の予感、といったところでしょうか。
<追伸>
noteというプラットフォームを使い始めています。インターフェースが気に入ってます。
人が集まる場を創造したアップルストアの新店
写真を多用したコンテンツはこちらを使おうと思ってまして、適宜アップデートしていきますから、チェックしてみて下さい。
外食の宅配(日本語の出前)サービスで成長しているポストメイツが、グローサリーストアの買い物代行に進出しました。
マンハッタン、サンフランシスコ、ロサンゼルスの三都市のみ、店舗もイーストビレッジファーム(マンハッタン)、ファームステッド(サンフランシスコ)、アーバンラディッシュ(ロサンゼルス)と言ったインディストア限定なのですが、配達時間が30分以内と、アメリカの短時間宅配の標準となっている2時間以内を大幅に下回っています。
費用は一回につき3.99ドルか月額14.99ドル。
アマゾンは99ドルの年会費にアマゾンフレッシュの会費が月額14.99ドル、インスタカートが一回につき5.99ドル?7.99ドルに加えてサービスフィーなので、かなり安く設定されています。
シェア獲得最優先といったところでしょうか。
ラストワンマイル競争が続いています。
クローガーのCIOがメディアによるクラウドコンピューティングに関するインタビューに対して、昨年夏ごろからマイクロソフトのアジュールとグーグルのグーグルクラウドをメインに使っていると答えました。
アマゾンAWSは、買収した企業が使っているものを継続しているので、ゼロではないが、増やすことをしない。
その理由が明快。
「競合上の明らかな理由、彼らのビジネスを成長させるために大金をつぎ込む意味は無い」
競合という理由に加えて、大切な守秘データを預けてしまっていいのかと言う問題もあります。
これはリテーラーだけではなく、取引先にとっても課題。
ウォルマートように取引先に対してやんわりと不使用を推奨する企業もあります。
クラウドコンピューティング市場でも、AWS対その他連合、という図式ができあがりつつあるようです。
ネット販売は基本的にクレジットカードでしか買い物ができません。
アメリカは日本のように宅配人が集金するというシステムがないですから、キャッシュでの買い物は不可能。
一方、アメリカには銀行口座を持てない人が一定数いて、クレジットカードも持てない人も少なからずいます。
そういう人たちのために、アマゾンのアカウントにプリペイドできるようにしたシステムがアマゾンキャッシュです。
提携している店で、指定のバーコードをスキャンし、お金を払うとチャージされます。
今回のニュースは、セブンイレブン全8,000店舗でこのチャージができるようになったという話です。
現在提携している小売企業はセブンを入れて15社、ドラッグストアのCVSやゲームストップのような店舗数の多い企業がいますから、今回のセブンの8,000を加えると3万店舗ぐらいになるかもしれません。
契約内容を知りたいですよね。
小売側にどういうメリットがあるのか。
来店動機だけで競合を利する?
コールズのインストアショップ。
ベストバイのアレクサへの参加。
アマゾン経済圏にあえて取り込まれる小売企業が増えています。
CVSヘルスがメールオーダー調剤で全米をカバーの翌日配達と、エリア限定で当日配達を開始すると発表しました。
マンハッタンやマイアミなど6都市での実験を経ての全米水平展開となります。
翌日配達には調剤薬だけではなく一部OTCも含むそうです。
アメリカは広いので、例えば東海岸のセンターに在庫している商品を西海岸に翌日までに送るには、航空便を利用することになり、サプライチェーンに相当な負荷がかかることになります。
CVSはおそらく全米にセンターを所有していると思いますが、それでも、翌日配達を保証するには、フィジカル的にもシステム的にも試行錯誤とアップグレードが必要だったでしょう。
一方で、アマゾンを筆頭として配送期間の短縮化にみな取り組んでいる中で、私の頭の中で調剤だけ蚊帳の外だったことに今さらながら気づきました。
宅配の進化に聖域なし、といったところかなと。
ちなみに現在の配達日数と送料は、5~10日が無料、5~7日が9.95ドル、3~6日が16.95ドル、1~3日が25.95ドル、となっています。
ウォルグリーンが、1~3日が無料、2日が12.95ドル、翌日が19.95なので、CVSは完全に負けていました。
CVSによる今回の翌日と当日の送料が不明なのですが、ウォルグリーンにほぼ追いつき、当日配達の実現で追い抜く、ということになります。
おそらく近いうちにウォルグリーンも当日配達をはじめることでしょう。
衣料専門店チェーンのアンテーラーがレンタルの実験を開始しました。
名称はインフィニット・スタイル、月額95ドルで、3つまで常時借りることができるシステムです。
意識しているのはおそらくレント・ザ・ランウェイ、こちらは月額159ドルで4つまで借り続けることができるシステムですが(名称はRTRアンリミテッド)、高額アパレルのセレクト型であるのに対して、アンテイラーは自社商品のみである点が違っています。
またレント・ザ・ランウェイは月額89ドルで、月に4つ借りて、月末には返すか買える、というプログラムも持っています(名称はRTRアップデート)。
こちらスティッチフィックスやギャップが実験しているモデルに近いですね。
これらはすべてサブスクリプションモデルです。
サブスクリプション・エコノミー、という表現もアメリカでは出てきていて、定期購買は急速に広がりつつあります。
家の中にも、外界にも、モノが溢れている中で、何を買って良いのか分からない、買ったところですぐに飽きて捨てるのはエコじゃない、といったニーズをすくい取っているのがこの衣料のサブスクリプションです。
JCペニーが玩具売場を全875店に導入すると発表したのが7月のことですが、品揃えを拡大すると発表しました。
またネット通販の品揃えも来月から拡大するとしています。
店頭は40%、ネットは4倍に増やすそうです。
ペニーは白物家電売場を復活させるなど、従来のビジネスモデルからの脱却を模索していて、この玩具もその一貫ということになります。
もともとペニーはGMSですから、脱却と言うよりも、昔に戻るという言い方が正確なのですが。
トイザらスの弱体化も玩具強化の背景にあるのでしょう。
業績は相変わらずふるっておらず、8月に発表された第2四半期決算は赤字でした。
売上高も伸びていません。
ペニーの苦闘は続いています。
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