2006年11月30日
ウォルマートがインドに進出

ウォルマートが地元企業とのパートナーシップでインドに進出することが明らかになっています。相手はバーティ(Bharti)という企業で、バーティが店舗運営を行い、ウォルマートはシステムなどを提供する、という内容のようです。

インドは中国に次ぐポテンシャルの大きな小売市場として注目を浴びていて、ウォルマートはここ数年進出の機会を虎視眈々と狙ってきていたのですが、外資による単独進出に規制があり、そのため現地企業とのジョイントベンチャーという形式となったようです。

ちなみにバーティはテスコとも交渉していたが、店舗展開について両者の戦略が食い違い、結局ウォルマートに決まったという話があるようです。まもなくカルフールが地元企業との合弁を発表するという噂もあるようです。

資料によるとインドは小売企業上位5社で市場のわずか2%を占めているに過ぎず、これがグローバルリテーラーをしてインド参入を急がせている理由となっています。

鈴木敏仁 (08:32)


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2006年11月28日
グローバルマーケターズ100社、1位はP&G

グローバルマーケターズ100社とは、広告支出の大きい企業のグローバルランキングです(Advertising Age社)。少なくとも3カ国でマーケティング活動をしていることが最低条件。

1位がP&G、2位がユニリーバで、CPGメーカーが上位を占めました。ただ1位と2位の差は2倍で、P&Gは図抜けてます。

小売業ではウォルマートが42位、カルフールが86位と2社のみ。

日本だけに限ってみると、やはり自動車メーカーが上位を占めているのですが、5位に花王、7位にキリンビールがいました。ちなみに花王は100社中41位で、ウォルマートの1つ上でした。

カテゴリー別ではトップが自動車ですが、2番目がパーソナルケア、ユニリーバとコルゲートが成長を引っ張ったそうです。

日本語で言う日用雑貨カテゴリーはけっこう広告支出が大きいのだなということは、意外な発見でした。

鈴木敏仁 (04:55)


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2006年11月27日
「セイフウェイ復活のカギはAuthenticity」Vol.10,No.48

アメリカ流通eニュース

 スーパーマーケット(SM)のセイフウェイが絶好調だ。数値がとてもよい。前年対比の伸びが、第1四半期の売上高3.2%増、純利益高8%増に続き、第2四半期が同じく6.4%増に83%増、第3四半期が同じく5.3%増に41%増と、最近のSM業界ではありえない数値がならんでいる。
 この好調は、表面的には昨年から開始したマーケティングキャンペーンの成果なのだが、実は数年にわたる綿密な立て直し戦略に基づいたものなのである。その基本は、'Authentic Marketing'にある。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (03:51)


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2006年11月27日
CVSのケアマーク買収、政治が影響?

ドラッグストアのCVSがPBMのケアマークを買収するプランを発表したことは先日記事にしましたが、民主党の勝利が引き金を引いた可能性があるとビジネスウィーク誌が指摘していて、なるほどと思わずうなってしまいました。

以下医療保険制度の仕組みの詳細は省きます。
公的健康保険であるメディケアのオーバーホールの一環として、共和党主導でパートDが導入され、これが製薬メーカーをけん制する役割を果たしたのだが、実はPBMにはメリットがあり成長を助けた。しかし民主党がこのパートDをさらにオーバーホールするプランを持っていて、実現すると今度はPBMが打撃を受ける。

つまり民主党が勝ったことでビジネスに影響が出ることが予測され、ケアマークは今が企業にとってのプライムタイプと読み、医療制度の環境が変わって企業価値が落ちる前にCVSに買収される道を選択したというわけです。

政治の潮目がM&Aを決断させたとういう見方は、いかにもアメリカらしい話だと思います。

鈴木敏仁 (03:22)


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2006年11月22日
流通業界に特化したソーシャルネットワーキングサービスをオープン

名称はR2Link、RetailのRと、RyutsuのRをかけて、流通人をリンクしたいという思いを込めてます。

アメリカのMySpaceは年末までにメンバー数が2億人に達するそう。日本の人口よりも多いのです。すでに社会インフラに近い存在となりつつあります。
おそらく日本でもそういう時代が来るでしょう。
私はこのR2Linkが、流通業界の公共インフラになってくれればと願っています。

企業を超え、業界を超え、場所を超え、時間を超え、自由につながれる場としたい。とくに現場をつなげて行きたい。
それが、日本の流通業界の革新につながると信じています。

オープンは11月1日。今は自由登録制としていますので、この機会にぜひご参加下さい!

(23日よりサンクスギビングホリデーで、4日ほど更新をお休みいたします)

鈴木敏仁 (05:05)


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2006年11月21日
ジェネリック価格をめぐっての戦い、ターゲット対ウォルマート

何度かトピックをを立ててきたネタですが、今回はターゲットが全ファーマシーで4ドルジェネリックの提供を始めると発表しました。ウォルマートは1月中に全店舗での展開とする予定でしたから、先駆けたことになります。
ただしターゲットの場合は全店舗にファーマシーがあるわけではないので、店舗数ベースではウォルマートのほうが圧倒的に多い。

ターゲットはウォルマートが値下げに踏み切った直後に追随していまして、両者デッドヒートの様相を呈しています。

鈴木敏仁 (05:13)


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2006年11月20日
「コストコの強さを考える」Vol.10,No.47

アメリカ流通eニュース

 コストコは昨年度(年度末は8月末)、フラットパネルTVの売上高が10億ドルを超えたのだという。昨年対比で60%の伸びである。
 私はいつもコストコを使うことにしているのだが、先週末に久しぶりにサムズに行き、入り口近辺の家電売場にずらりと並ぶ価格の高いフラットパネルTVに少々驚いた。
 コストコの一店舗あたりの売上高はサムズの1.5倍以上なのだが、理由はマーチャンダイジングの巧妙さにある。これをサムズは何度もコピーしようとしては失敗し、最近は基本に立ち返れということで、コストコのコピーはやめて法人客に特化しようとしていたのだが、再び一般会員向けMDを強化し始めている印象がある。
 このようにサムズには戦略のぶれがあるのに対して、コストコは実に一貫した戦略で、優良企業としていまだに成長企業である。そのカギは何なのか。
 Fortune誌が創業CEOのジム・シネガルを取り上げているのだが、記事を土台としてまとめておこうと思う。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (03:47)


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2006年11月20日
イーチーズが縮小へ

数年前に関係者から直接、調子が良くなってきたから拡大モードに入る、現在投資家を募っているところ、なんて話を聞いたのですが、アトランタ、ヒューストン、メリーランドから撤退し、ダラスの直営店舗とシカゴのライセンス店舗の2つだけとなるようです。

これ以上の情報がないのですが、ダラス店舗は繁昌しているように見えるのでダラスだけに集中するつもりなのか、それともこのままフェーズアウトなのか、よく分かりません。

SMとイートインレストランをマッチングさせるというコンセプト自体は、ウェッグマンズのような大成功フォーマットもあり間違ってない。要はバランスの問題かなと。

ミールソリューション全盛時に一世を風靡したフォーマットです。
もうひと踏ん張りして欲しいなと思ってます。

鈴木敏仁 (02:15)


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2006年11月17日
ターゲットとディズニーのDVDバトル

WSJ誌によると、ターゲットが全店舗に対して、ディズニーのDVDと関連商品のプロモーションを縮小するよう指示を出したそうです。

ディズニーがアップルに対して低価格のムービーダウンロードサービスを提供し始めたため、ターゲットはディズニーに対してDVDの値下げを要求し、これをディズニーが拒否した。
怒ったターゲットがプロモーションの一部を減らし、これに対してディズニーは売れ筋(カリブの海賊やカーズなど)の配送をストップすると脅しをかけ、これにターゲットが応戦した、というのがこれまでのストーリーです。

実はウォルマートも配給会社と水面下で戦っていて、この件については流通eニュースで書きました。
ウォルマートは市場の約40%、ターゲットは15%を占めており、2社合わせて市場の半分を超える強豪2社と、配給会社はがっぷり四つで戦っているというわけです(笑)
ディズニーがもっとも強硬のようです。

この件、おそらく問題は配給会社による価格設定がロジカルじゃないから発生しているものだと理解しています。モノを売ることと、ネットで売ることと、両方の価格設定がフェアであれば、小売サイドが怒ることもない。
それだけあいまいだということなのでしょう。

この手の製販の確執、コラボレーション型の取引が進んでいるアメリカのほうが激しいという気がしているのですが、どうしてなのかちょっと分かりません。

この件、現在進行形でして、今後の展開は要注目だと思ってます。

鈴木敏仁 (03:58)


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2006年11月16日
10億ドルの店舗開発予算

スーパーバリュが10億ドルの予算を投入しての店舗開発プログラムを発表しました。

●生鮮売場縲恊ツ果/精肉/鮮魚/ベーカーリー/デリ縲怩フ拡大
●Shop the World(世界の食品)の導入
●Wild Harvest(ナチュラル商品)の導入
●ファーマシーとHBCの拡充

改装にもこのプログラムは適用されます。

スーパーバリュが自社店舗の強化プランを打ち出せば打ち出すほど、卸としての取引先がかすんで行く印象を私は持ってます。今回も卸事業に対する取り組みはまったくありませんでした。卸事業をどうするつもりなのか興味津々といったところです。

鈴木敏仁 (03:34)


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2006年11月15日
クィーンメリーをひっくり返せるか?

「ウォルマートのイメージを変えることは、クィーンメリーをひっくり返すようなものだ」
これはブランドコンサルタントのコメントです。
クィーンメリーとはイギリスの豪華客船のことで、つまりそれほど難しいということを言いたいわけです(^^)

発表された第3四半期の業績によると、売上高12%増、純利益高11.5%増、増収増益なのですが、既存店成長率が1.5%増でウォール街の期待を裏切りました。

理由は昨年来取り組んでいるハイエンド消費者取り込みイニシアチブがうまく行っていないからのようです。メンザーは、メトロ7が期待はずれで推移していることを認めています。

イメージを変えようとするマーケティング戦略は正しい。データもウォルマートらしく十二分に分析している。しかし店頭に行くとそれだけのものがない、これが問題だと指摘する人がいます。

これは鋭いかもしれません。確かに店頭に行って、アパレルが魅力的に見えるかというと・・・。

イメージが先行し、お客が実際に店に行って落胆する。これは、最も避けなければならない失敗です。
ウォルマートはこのかなり初歩的なミステークを犯しつつある可能性がある。
一度落胆したお客は、なかなか戻って来ません。

これを避けるために、セイフウェイは店頭のオーバーホールから開始し、もう大丈夫となってから大々的な広告を打ち始め、いちおうの成果を収めつつあります。

増収増益ですから苦戦とは言わないものの、取り組み中のイニシアチブについては苦闘中、といったところでしょう。

このウォルマート、玩具100アイテム、家電100アイテム、アプライアンス50アイテムですでに値下げを発表、いまだ感謝祭も終わっていないのに他社に先駆けてすでに歳末モードに突入しています。

鈴木敏仁 (04:24)


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2006年11月13日
「ケアマーク買収プランから見えて来るCVS変革の方向性」Vol.10,No.46

アメリカ流通eニュース

 ドラッグストアのCVSがケアマークという企業を買収すると発表した。前者の売上高は370億ドル、後者が330億ドル、小さくないディールである。株式の市場総額は前者が235億ドル、後者が213億ドル、売上高と市場総額を見るとCVSの方が若干大きいが、大きな違いというわけでもなく、対等合併に近い印象である。買収後の名称も、CVS/ケアマークとなるので、並立というイメージだろう。
 CVSは簡易医療サービスプロバイダーのミニットクリニックを買収したばかり、この立て続けの買収プランを並べて鳥瞰すると、CVSの単なる物販ビジネスを超えようという長期戦略が見えてくるのである。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (03:45)


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2006年11月13日
終身雇用を誇っていいのか?

我が国の企業は終身雇用をポリシーとし、必要に応じて人員を整理するアングロサクソン的なアプローチに対するアンチテーゼとして、屹立したものとして存在しています。
これこそが我が国独特の手法であり、あなたたちのように簡単に人の首を切るやりかたじゃないからこそ日本は発展してきたんだよ、というような説明をする人が多いし、決して間違っていないと確かに思います。人を頻繁に入れ替えることによって生じるコストは、スキルのある人を維持するコストよりも高くつくことは十分にありえる。

しかし実は見方を変えると、ひょっとしたら間違っているのかもしれないという見解を知り、目からうろこが落ちました。
不景気時に団塊世代を優遇し首を切らず、そのかわりに新規雇用を抑制した。その結果頭でっかちとなって下に続く人たちの出世が遅れ、さらに新規雇用を減らしたためフリーターが激増した、という見方です。

さらにこの団塊世代は、年金が一番いいときにやめてゆく。
おいしい果実を奪い去り、残るは彼らのおかげでスキルアップに遅れたフリーター、というわけです。

アングロサクソン式の人を単なるモノと同じ資源(リソース)として扱う視点は決して100%正しいとは思いません。しかし人の流動性を高くすることによって、やる気のある若い人たちに次の機会を提供する可能性が増えることもあるという見方が存在することを知ると、否定しきることもできないかなと思い始めてます。

日本の終身雇用にも歪みがあって、つまり両者には一長一短がある。

とくにメーカーの経営者に顕著だと思うのですが、「首は切らない」式のやり方を誇らしげに語る人がいたら、眉毛につばをつけて聞いてもいいかも知れません。
ちょっとシニカルかもしれませんが、それはつまり自分たちのポジションを守るためなのだ、という見方もできるのです。

鈴木敏仁 (06:01)


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2006年11月10日
民主党の勝利でウォルマート株が下落

民主党が中間選挙で勝利しましたが、ウォルマート株価が下落しまして、この2つをつなげる論調があって、おもしろいので取り上げてみました。

ウォルマートは歴史的に共和党寄りで、政治献金も共和党に偏ってきました。
共和党員が州知事の州では、店舗数が多いという話もあるくらい。

だから共和党が負けたことで、ウォルマートのビジネスに今後影響が出てくる可能性があり、これが株価に反映された、というわけです。
アンチウォルマート運動を展開している組合のバックは民主党ですし、風当たりは強まる可能性はあるでしょう。

でもビジネスへの影響は未知数としか言いようがない。
だから株価が落ちたという記事が出てくるところがおもしろいなと思ってます。それほどウォルマートは共和党寄りだということなのでしょう。

鈴木敏仁 (06:09)


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2006年11月 9日
アホールドのリストラプラン

オランダのロイヤルアホールドがリストラプランを発表しました。アメリカに関係する部分を抜粋すると・・・

【USフードサービスの売却】
これが今回の目玉です。この会社は外食卸でして、2000年に36億ドルをかけて買収したものです。アホールドUSA傘下の他のスーパーマーケット企業群とどうシナジー効果を出すのか当時から懐疑的な見方が多かったのですが、やはりだめでした。さらに粉飾決算まで起こして、アホールド頓挫の核ともなりました。
売却先はこれから探すようです。

【トップス売却】
これはアホールドUSA傘下にあるスーパーマーケット企業群の一つです。これも売却先はこれから探す模様。

ベルギーのデレーズ(今まで英語読みのデルヘイズとしてきましたが現地発音とします)との合併が取りざたされていますが、USフードサービスを売却し負担が軽くなることで、話し合いが進展するのではないかという見方があります。果たして・・・。
両社はこの話についてはノーコメントです。

鈴木敏仁 (03:46)


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2006年11月 8日
CVSがケアマークを買収

ドラッグストアのCVSがケアマークを買収すると発表しました。ディールは株式の交換形式で、市場総額で200億ドル、合併後の売上高は750億ドルと、巨大なM&Aです。
ただしFTCによる査定しだいで、紆余曲折が考えられ、M&Aが成立しない可能性もあります。

ケアマークはPBM企業です。PBMについては長くなるのでここでははしょりますが、簡単に言えば調剤に対して支払われる給付金を第三者組織として管理するビジネスです。

さて、ディールの成否はここではおき、この買収プランが意味しているものをいろいろ考える必要があります。

1つ目は、CVSという企業が物販を超えた医療サービスプロバイダーを志向しているのだと言うことが、はっきりと分かってきたということでしょう。ビジネスモデルのトランスフォーメーションです。ミニットクリニックの買収もその一環ということができます。
物販ビジネスと医療サービスの融合という道筋は、日本においてはどう捉えるべきか、じっくりとさらに考えるべきテーマです。

2つ目は小売ビジネスにおいて、'健康(ヘルスケア)'というキーワードがこれからますます重要になって行くだろうということです。ウォルマートがジェネリック薬の価格を下げて話題となっていることも、その流れの中の一つだと理解したい。ドラッグストアだけじゃなくて、スーパーマーケットも含めた日常の商業に含まれる全業態と、ここに関わる卸やメーカーも含めて、'健康(ヘルスケア)'があらゆるところで重要なカギとなってくると思います。
そしてこの点は日米同じだと考えています。

鈴木敏仁 (03:20)


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2006年11月 7日
ウォルマートの子供向け玩具サイト

ウォルマートが子供向けのサイトをオープンしたのですが、物議をかもしています。
Wal-Mart ToyLand

2人のキャラクターが主役なのですが、ベルトコンベヤーに玩具がどんどん流れて、Yesをクリックすると「欲しいものリスト」に載せられて親にメールが送られ、Noをクリックすると「いらないリスト」となってトラックで捨てられる。

ここまでやっていいのかという批判が、子供を狙った広告に反対する団体を中心にして巻き起こっていて、広告業界で物議をかもしているというわけです。

アメリカでは子供を狙う広告を問題視するトレンドがあり、タバコが好例だし、最近ではジャンクフードが批判されてます。
日本ではあまり聞かないですよね。
アメリカに住んでいてたまに日本に行くと、明らかにティーンを対象としたタバコの広告を目にして驚くことがあるのですが、問題として一般に認識されていないから、あまり気にされないのかな、なんてことを思います。

このサイト、良い悪いは別として、ウォルマートがこれを作ったということに私は面白みを感じています。

鈴木敏仁 (04:59)


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2006年11月 6日
ユニリーバのYouTube広告でウェッブ2.0の本質を知る

ユニリーバがYouTubenにダブのプロモーションビデオを掲載したのですが、170万人が見て、テレビのバラエティ番組などでも取り上げられ、大きな成果をあげたことをAdAgeが報じました。
アメリカ最大のイベントとも言われるスーパーボウルに広告を出す費用対効果と、今回の低コスト広告を比較すると、スーパーボウルを上回るROIをはじき出したと見積もられています。

キャンペーン名は"Campaign for Real Beauty"、ビデオのタイトルは "Dove Evolution"、です。

私がここで取り上げた理由は、これがウェッブ2.0時代の新しいパワーであることを、本サイトを購読していただいている流通人にも感じていただきたいからです。YouTubeって何なのか分からない人も多いと思うのですが、このユニリーバの成功例を見れば、流通人にも即座に分かっていただけることでしょう。
まずはとりあえず上記リンクでアクセスしていただき、どんなビデオなのかを見てください。

ブログは文章と写真による情報発信双方向コミュニケーションツールですが、YouTubeは映像による情報発信双方向コミュニケーションツールです。発信する情報を映像に置き換えるとYouTubeになるというわけですが、上手に作ると文章を写真を超えるものとなる。これを"Dove Evolution"は実践してみせたわけです。

このビデオクリップ(つまり情報)を見て、「ふ縲怩vと感じた人が100万人以上いた。この100万人は旧メディアによって「見せられた」100万人ではなくて、自分から「見た」100万人であることに大きな意義があります。つまり民衆によって膾炙されあぶりだされてきた情報であり、一方的に与えられた情報ではない。

そしてこの100万の「ふ縲怩vを作り上げるために大金を投じる旧メディアのビジネスモデルが、ウェッブ2.0によってガラガラと壊れつつあることを感じなければなりません。

今回の成功例は、表面的にはメーカーによる新しい時代の広告手法ということになりますが、本質的にはこれがウェッブ2.0のパワーと理解して欲しい。
小売業界でたとえるならば、「あの店ダメだね」とミクシーで書かれたら、それがネット上で一気に広まってしまうことがあり得る、というような説明なら分かりやすいでしょうか。もちろん逆もあり得る。
消費者が新しい評価システムを手にしたようなものです。

梅田望夫さんの言葉を借りると、ネットという「向こう側」で大きな革新が起きています。このことを、ユニリーバの成功例で流通業人もぜひ理解してください。

鈴木敏仁 (05:54)


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2006年11月 6日
「イデオロギーが購買行動に影響を与える時代」Vol.10,No.45

アメリカ流通eニュース

 米国企業の多くもご多分に漏れず政治献金を行うのだが、その振り向け先が論議の的となることが少なくない。例えばウォルマートは歴史的に共和党への献金の比重が高い企業だったのだが、そのため民主党からの攻撃を受けることが多く、ここ数年の労働組合との確執も、少々大げさに表現すると共和党対民主党の代理戦争と言えなくもない。
 同社はこの問題を解決するために民主党への献金額をここ数年高め始めている。
 政治的信条を鮮明に打ち出すことがさほど問題化しなかったのは昔のことで、いまはストライキや商品ボイコットにまで発展する危険性をはらんでいるのである。その理由は、消費者のコミュニケーション手法が大きく変わってきているからなのである。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (03:39)


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2006年11月 4日
ベントンビルで思ったこと

二泊三日でベントンビルに滞在しました。
いつもここに来て思うことは、このアメリカに典型的な田舎町から世界最大の小売企業が生まれたということ。そして世界最大の小売企業がこの田舎町にいまだに本社を構えているということです。
アメリカの流通業界を革新し、今でも革新を引っ張っている人たちがここに集まっているんだということを、本社に立ってみて思うと何事かを感じざるを得ません。

商品部の元幹部と会いました。彼には何度も会って繰り返し話を聞いているのですが、そのつどやはり感じるものがあります。今回は、サム・ウォルトンという人は骨の髄まで商売人だったんだということを確認しました。

サム・ウォルトンは別に革新を起こそうとしたわけではありません。
とにかく、良いものを、安く、一杯売ろうとした。
その過程で、常識にとらわれることなく、「良いものを、安く、一杯売る」ためにはどうしたらいいのかということを考え続けた。

これが結果としてアメリカの流通業界を変える革新へとつながったわけだけど、彼自身は別にそんなことを志向したわけじゃなくて、単に結果としてそうなった、ということに過ぎない。

いかなるビジネスにもコアコンピタンスというものがあります。
いつのまにかそこから逸脱してしまう人がとても多い。名誉を求めて協会活動に専念する、できたお金で遊興にふける...。これがビジネスの成長を阻害しダメになって行く。そんな例は枚挙に暇がないですよね。

だいそれたことは考えず、与えられたことをコツコツと一貫継続させること。
小売企業ならば、「お客さんにとってどうなの」ということをすべての戦略戦術で問い続けること。当たり前のことなんですけどね。

自戒を込めて。

鈴木敏仁 (08:40)


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2006年11月 3日
日本ハムの優勝と外人マネジメント

日本ハムが優勝しました。監督は外人。
ロッテもバレンタインで優勝した。
日産も外人でよみがえった。

外人社長が日本企業を経営できるかと、私は日本で多くの人に質問しているのですが、ほとんどがノーです。外人に日本人をマネジメントできるわけ無いだろと。

これはたぶん半分正解、半分不正解だと思います。
だって、たぶんみんな職人でほんとうに使いづらそうな野球で、外人監督が日本人プレーヤーを管理しきっているわけですから。

経営ってただ数字をいじっていればいいわけじゃなくて、一番大切なのは人間管理だと思います。だから顔つき合わせてのコミュニケーションがとても大切となる。ここに言葉や文化のハードルがあると、なかなかコミュニケーションが取れなくなる。だから外人には無理だということになる。
こういう人には、「日本は特殊だ」というほとんど論拠の無い意識が見え隠れするようにも思える。
(日本が特殊なのではなくて、文化というものはそれぞれがユニークなのです)

ただこれはハードルだけど、越えることは不可能じゃない。

外人だとしても、お前らと一緒に苦労したいんだという意思を一貫して示し、部下たちの懐に積極的に飛び込んでいけば、言葉が通じなくても何とかなるもんです。外人であっても自分の意気に感じてもらえれば、やる気をだしてもらえる。
これ、机上の空論じゃなくて、ほんとうです。ここで実名は引けませんが、日本から駐在員として外国に行って、その地の言葉がしゃべれないのにもかかわらず、部下たちと毎晩飲みに行って、業績を上げることに成功した人を私は知ってますもん。

西友のカレジッスキー、どうやって日本人を使うのかについて、ヒルマンやバレンタインにノウハウを聞きに行くといいんじゃないだろうかと、強く思います。

鈴木敏仁 (07:34)


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2006年11月 2日
ホームデポの商品品質と価格

ここ数年リフォームをしているのですが、ホームデポで売っている商品を嫌う業者がいるということ知りました。
いわく、「ホームデポで売ってるのは品質が悪いからダメ」。

ホームデポで売っている庭木・花は品質が悪いから買ったらいかんよ、と庭師に言われたことを思い出しました。

これはつまり、価格なり、ということです。ディスカウントストアですから基本的に価格帯は低くなるわけですが、その分低品質の商品が中心になるということです。
当たり前のことではあるのですが、プロに言われてなるほどなと。工具や資材といったハードウェアの品質と価格のバランスなんて、しろうとの私に分かるわけないですもん。
ホームデポはあまたのハードウェアストをなぎ倒してきたわけですが、獲得してきたのはそういう市場なんですね。

ホームデポのマーチャンダイジングは、家を取り巻く環境が根本的に異なるため、日本人が一見しただけでははなかなか分かりづらいと思います。私も古い家を買って、自分の手で直し、人を雇って改修して、ようやく分かってきたわけで、そういう意味ではアメリカのホームセンターは説明するに簡単ではない業態だと思いますし、語ろうとする識者は身を引き締めるべきだと思います。

鈴木敏仁 (06:37)


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2006年11月 1日
ウォルグリーン、32年間連続の増収増益

うっかり見過ごしていました。ウォルグリーンの年度期末は8月12日でして、9月25日に期末の決算を発表したのですが、32年間連続の増収増益を記録していました。
32年間というのは凄いことです。

今の状況を鑑みると、少なくともあと3年は記録を伸ばすでしょう。でもたぶん近い将来出店ペースは落ちます。そのときどうするかです。
ハッピーハリー買収の事例から考えるに、買収による成長も視野に入れ始めていることはありえるでしょう。中国に進出という話も出てますから、海外もありえるでしょう。
これらが、いつ本格化するかですね。

鈴木敏仁 (04:34)


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