2010年4月30日
[最も革新的な企業50社] ファーストリテイリングが27位にランクイン!

ビジネスウィーク誌がThe 50 Most Innovative Companiesというランキングを発表しています。
昨年、ウォルマートは10位でしたが、今年は21位にランクを落としました。

10位まで抜粋。

1、アップル
2、グーグル
3、マイクロソフト
4、IBM
5、トヨタ
6、アマゾン
7、LGエレクトロニクス
8、BYD
9、ゼネラルエレクトリック
10、ソニー

参考までに、こちらが昨年のエントリーです。
[革新的な企業50社] ウォルマートが10位にランクイン

アマゾンは昨年の11位から6位に躍進してます。
このほか、ウォルマートの21位に加えて小売業界では、なんと日本のファーストリテイリングが27位にランクイン!

日本の小売企業が外国人が作る"イノベーティブな企業ランク"に入るなんて、快挙と言わないでなんとしましょうか。


小売企業にとって、"良く売る企業だ"と言われるよりも、"イノベーティブな企業だ"と言われる方が、よほど価値があると私は思います。
では日本にそういう企業がどれほど存在するのか。

少なくとも売上高上位の大手企業にはいないことだけは確か。
ファーストリテイリングの健闘が光ります。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (02:24)


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2010年4月29日
[HEバット] 本拠地でのウォルマートとの競合

HEバットHEバットが本拠地のサンアントニオでウォルマートにシェアを奪われつつあるという記事を業界誌で見つけました。おもしろいので紹介します。
まずは順位とシェアのランクから。

1、HEバット、53店舗、53.0%(53.4%)
2、ウォルマート、20店舗、23.9%(23.3%)
3、コストコ、3店舗、6.4%(6.2%)
4、ターゲット、6店舗、4.7%(4.6%)
5、サムズ、5店舗、4.0%(4.0%)

オリジナルはこちら。
サンアントニオのグローサリー市場シェア

昨年に比較すると、HEバットが落として、その他の3社が上げているという図式です。

HEバットはサンアントニオのダウンタウンに本社がありまして、ここは同社のドミナンスエリアです。私の記憶では10年前は60%を超えていたように思う。さらに前は70%近かったんじゃないでしょうか。
ですから50%台にまで落ちているのを知って、驚いたのでした。

当然のことながら、落としているシェアの大半はウォルマートに取られてます。

数年前、HEバットの店舗オレペレ-ションの方とサンアントニオの店頭で話をする機会があったのですが、改装コンセプトの主軸は対ウォルマートで、いかに店頭作業を効率化するかがテーマだと力を込めていました。
"ウォルマートとの競合は不可避だ"と、さらりと言っていたのが印象的だった。

でも少しずつシェアを奪われているわけです。

過去、HEバットはドミナンスを脅かす企業に対しては牙を剥いて戦い抜いて負けなかった歴史があります。具体的にはアルバートソンズとクローガーが敗退している。
だから、ウォルマートの健闘には誰もが驚くというわけです。


一定商圏で50%超というシェアは日本ではあり得ませんけどね。
アメリカではよくある話ではあります。

鈴木敏仁 (01:23)


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2010年4月28日
[ウォルマート] 英アズダのプライスマッチングキャンペーン

アメリカではなくイギリスのネタとなりますが、おもしろいので紹介します。
他社と価格あわせを行うプライスマッチングのキャンペーンを開始したのですが、リリースの文言がおもしろいのと、価格あわせの条件がとてもユニーク。

まず文言。

"Walmart's Asda Fires Final Shot in Supermarket Grocery Price Wars"

直訳すると・・・
"ウォルマート傘下のアズダがスーパーマーケットのグローサリー価格戦争に最後の一発をぶち込む"

プレスリリースですから、これ。

日本だと'何ふざけてんだ'と責任者に怒られそうです。
でもこういう表現がお客のアテンションを引くわけです。西友のKYと同じ線上にあるような気がしますよね。


次に条件。

基本はバスケット価格でして、8個以上の買い物をしたときのトータルが競合他社の価格を上回っていたら差額をお返しし、さらに1ペニー支払う、というもの。ただし価格比較は、mySupermarketというイギリスの大手スーパー4社の価格を比較しているサイトがあって、買い物をした翌日にこのサイトでチェックした結果であることが条件となっています。


単品ではなくバスケットで勝負という点がまずおもしろいのですが、価格比較の条件がネット上の価格サイトの使用となっている点がユニークです。

だいたいこういうサイトがあるということ自体が凄い。寡占化しているイギリスの場合、比較対象が大手4社と少ないからできることのような気がしますね。


価格で負けたたら差額プラス1ペニー支払うというのも、笑えます。


ウォルマートが値下げキャンペーンを開始してますが、アズダも価格にコミットし始めたことで、グローバルな戦略となる可能性が出てきましたね。

鈴木敏仁 (02:14)


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2010年4月27日
[ウォルマート] 性差別訴訟が集団訴訟として認められる

ウォルマートを相手取って起こされた性差別訴訟が集団訴訟として認められ、10億ドルを超える賠償責任を負う可能性が出てきました。

サンフランシスコで働く女性6人が2001年に提訴したのが発端ですね。当時メディアに取り上げられて大騒ぎになったのを覚えています。ウォルマートのイメージ悪化はこのあたりから始まったんじゃないでしょうか。その後2005年から食品労働組合とぶつかって、ウォルマートプロパガンダが急速に広まって、これに対処するためにウォルマートは企業改革に取り組み始めています。

訴因はというと、同じ仕事をしているにもかかわらず、女性の方が男性よりも賃金が安く、昇進も遅い、というもの。
集団訴訟になると100万人を超える女性が対象となり、極めて影響が大きいため内外の注目を浴びているというわけです。

当然ウォルマートは対抗していろいろ手を打ってきたわけですが、紆余曲折あって、およそ10年かかって認められた。

ただ決定を下したのは連邦控訴裁判所で、最高裁が取り上げるかどうかはよく分からないようです。このあたりの裁判の機微については私も素人なので注釈を加えることができません。

ウォルマートがこれからも戦うのか、和解するのか、ここに注目できるんじゃないでしょうか。ただ影響力の大きさを考えると、結論が出るまでまだ長い時間を要するような気がします。


この集団差別訴訟、日本で発生したら負ける小売企業が続出するんじゃないでしょうかね。一般的に言って、日本と比較してアメリカは女性に対してフェアな扱いを求める企業倫理が全体として高めですから。
ウォルマートは提訴されてますが、それでも日本の平均よりはベターなんじゃないかなと思います。

鈴木敏仁 (02:14)


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2010年4月26日
[JCペニー] 今後5年間で50億ドルの成長を予測

デパートメントストアのJCペニーが今後5年間の売上高成長プランを先週発表したのですが、50億ドルの成長を見込んでいて、かなり強気です。

2009年度の売上高は175億5,600万ドルで前年比5.0%減、最終利益高は2億5,100万ドルで前年比56.1減%、既存店成長率は6.3%減、とすべてマイナスでして、この数値を見る限りこれから毎年1億ドルを積み増して行くというプランは少々現実味を欠いているように感じる。

リリース資料によると、トランスフォーメーション(変革)の第1ステージが終わってこれから第2ステージに入る、次のステージでは変革のスピードを上げる、となってます。
具体的に何をするのかという点については書き込まれていないのでよく分かりませんが、変革が成長を引っ張るのだということだけは理解できます。


JCペニーの業績が悪化し始めたのはもう10年以上も前のことです。ちょっと気になって調べてみたのですが、98年に4,900人のレイオフを含むリストラという記事を書いていました。それ以来毎年大量に人を減らして、経営陣も総入れ替えされて、そんなことを繰り返してきて、今があるんですね。

ほんとうに毎年1億ドルずつこれから成長できるのかどうかは現時点では不明ですが、ただすべては過去の痛みの上に成立している。

日本の百貨店業界と比較するとおもしろいですよね。

鈴木敏仁 (02:08)


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2010年4月23日
[ベストバイ] ベストバイモバイルを1,000店舗まで拡大

ベストバイモバイルベストバイが展開する、日本的な表現で言うところの携帯ショップがベストバイモバイルですが、1,000店舗レベルまで拡大する予定であることをメディアが報じました。

このベストバイモバイルはイギリスのカーフォン・ウェアハウス社との合弁で2006年に実験を開始したもので、実験を終えて昨年から水平展開を開始しています。

これは一昨年の参考記事です。
英カーフォン・ウェハウス社と合弁で欧州進出

また店内にもベストバイモバイルという"店舗内店舗"を設置し、専門店と店舗内店舗の双方でシナジー効果を出す戦略を取っています。マグノリアやパシフィックセールスと同じ、ベストバイはこの二面戦略で成功してます。


実はこの急成長プランを背景として、ラジオシャックを買収するんじゃないかという憶測がウォール街に流れているんですね。この場合、ラジオシャックという会社を買うのではなく、ロケーションを買収することを意味しています。
ただ6,500店舗もありますからねえ。

買うのか、自力で増やすのか、興味深いところです。

鈴木敏仁 (01:00)


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2010年4月22日
[ウォルマート] 売上高世界1位に返り咲き

すでにニュースになってますのでご存じの方も多いと思いますが、フォーチュン誌が恒例の企業売上高ランクを発表しまして、ウォルマートがエクソンモービルを抜き返して1位となりました。

ウォルマートが1位となったのは2002年(会計年度は2001年度)のことで、それ以来エクソンに抜かれたのは2006年と2009年の2回、9年間中7回はトップに立っています。

今回はエクソンの減収率が大きく、ウォルマートの売上高4,082億ドルに対してエクソンは2,846億ドルなので、ウォルマートの1位はしばらく揺るがないものになったように思います。

ちなみに上位50社中に小売業界上位10社がすべて入っていまして、これはアメリカの各小売企業のサイズの大きさを表しています。日本のように細分化されておらず、上位集中化しているということです。大きな産業として屹立していると言うことができるでしょう。


もう一つちなみに、フォーチュン誌が"Planet Walmart"というタイトルでウォルマートの象徴的な数値を上げているので参考までに。

8%:ウォルマートの小売市場に占める売上高比率。
1億4,000万人:一週間に米国ウォルマートを訪問する客数
210万人:ウォルマートで働く世界中の社員数
8,416店舗:世界中の全店舗数

凄すぎですよね。

鈴木敏仁 (10:09)


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2010年4月21日
[フレッシュ&イージー] 58%の増収、週に1店舗ペースで新規出店予定

昨日、出張より戻りまして、本日より通常のエントリーを再開します。興味のあるニュースがいくつかあるので、数日に分けて紹介していきます。

まず今日はフレッシュ&イージーについて。テスコが昨年度の業績を発表しまして、売上高5.6%増、最終利益高9.5%増と好調でした。
本国のイギリスの売上高は4.2%増、アジアは15%増、イギリス以外のヨーロッパでは1%減という結果。イギリスではシェアが30%前後に達しているのですが、今でも売上を伸ばしているという点には驚きます。

アメリカですが、売上高は3億5,400万ポンドで58%増、しかし1億6,500万ポンドの赤字となっています。
米ドルに換算すると売上高は5億4,400万ドル、日本円だと505億円ぐらいですね。
リリースによると、赤字幅はピークを越えた、これから週に1店舗ペースで増やして行く、となっています。いろんなことを言われてきたフォーマットですが、いまのところ引く気配はまったくありません。

ただ北カリフォルニアにまもなく進出する予定となっているのですが、延期するというような話も出ているようで、版図の拡大については余談を許していません。


さて、ちょっと計算してみると、年度末に145店舗だったので、一店舗当たり353万ドル程度の売上高となります。去年の数値は268万ドル程度だったので、1店舗当たりで約32%も平均売上高が伸びていることになります。
353万ドルではまだまだなのですが、ランニングコストの極めて低いモデルなので、このまま伸ばして行ければもうちょっとで黒字化できるんじゃないでしょうかね。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (01:50)


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2010年4月14日
[ウォルマート] 価格の上昇と値下げキャンペーン

数日前にウォルマートが大きな値下げキャンペーンを開始したという話をエントリーしました。
ところが、でも総体としての価格は下がっていない、という証券会社のアナリストによる調査結果をNew York Post紙が報じました。

ウォルマートのグローサリーの価格は、現在仕掛けている値下げキャンペーンにもかかわらず2月から2.3%上昇している。さらに1月から2月にかけては1.9%上昇していた。
31アイテムのバスケット価格比較です。

一方比較対象としてホールフーズでも価格調査を実施、こちらは12月以来5%価格を下げている。

つまり、低価格のウォルマートが上へとずれ、高価格のホールフーズが下へとずれ、価格が真ん中へと近づいているという論旨です。
もちろんもともと価格差がかなりありますから、近づくと言っても方向として真ん中へと向かっているという意味に過ぎません。

一般的なマススーパーマーケットと価格比較した場合、ウォルマートは12%安く、ホールフーズは14%高い、という調査結果をこのレポートは付け加えています。


さてこの話、本当だとしたらきわめて興味深いですね。
総体としての価格を上げつつ、ドカンと価格販促をかけて安さを訴える。
最終的には、販促かけたにも関わらず、でも総体として下がってはいない。

実に巧妙な価格戦術です、これは。
ウォルマート、奥が深いです。

鈴木敏仁 (04:19)


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2010年4月13日
[ウォルマート] 英アズダのCEOが突然の辞任

英アズダのCEO、アンディ・ボンドが辞任を表明しました。年齢はまだ40台、突然の発表だったようで憶測を呼んでいます。
憶測とは、ウォルマートがホームリテールという企業の買収に動いていて、この買収についてアンディ・ボンドと米ウォルマートと意見の衝突があったのではないかというものです。それとアズダがここ数年業績が良くなくて、これも何らかの影響を及ぼした可能性もありそうですね。

さてこのニュースで私の興味を引いたのは、買収対象のホームリテールという企業がホームベースというホームセンターを傘下に持っている企業である点です。アズダはスーパーマーケットですが、イギリスでは大手企業による上位集中傾向が強くてもはや買収による成長は少々難しい。
そこれで非スーパーマーケット企業の買収で売上高の成長を考え始めている、と理解することができるわけです。

つまりウォルマートは海外においては買収対象の業態についてはけっこうフレキシブルなんだなということが分かります。
これは日本にも当てはまるのかもしれない。


ただし憶測に過ぎず、ウォルマートが公的に認めた話ではないので念のため。

鈴木敏仁 (05:27)


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2010年4月12日
バーンズ&ノーブルが電子書籍リーダーの販路を拡大、アマゾンも追随か

アマゾンが作る電子書籍リーダーがキンドル、一方ライバルのバーンズ&ノーブルが出しているリーダーがヌックです。これにiPadが参入して電子書籍リーダーは三者三つどもえの戦いとなっています。

このうち、B&Nのヌックをベストバイが販売するというニュースが出ました。4月18日に店頭に並ぶそう。
一方アマゾンはキンドルの販売についてターゲットと交渉中でで、数ヶ月以内に販売が開始されるだろうと報じられています。

電子書籍リーダーのシェア争いが、リアルな店舗にまで戦線が拡大しはじめました。

いままさに市場が広がり始めようとしているときに、クリティカルマスを一気に取るために販路を広げるというわけです。


この市場、アメリカでは俄然おもしろくなってきたように思うのですが、日本はどうなるんでしょうね?

鈴木敏仁 (04:04)


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2010年4月10日
[ウォルマート] 1万アイテムを値下げして巻き返し

ウォルマートが大きな値下げキャンペーンを開始しました。
今回値下げしたのはグローサリーを中心とした約1万アイテム、このだけの数の値下げは過去ちょっと記憶にありません。すべてロールバックなのでメーカーから販促金が出ているわけなのですが、よくこれだけの数を集中できたなと感心してしまいます。

業績が下り気味であるため、巻き返すための価格プロモーションなのですが、これぐらい一気にやると効果もありそうな気がします。

昨日、一日店舗視察で店を見て回っていたのですが、ちょうどウォルマートスーパーセンターに行って、このプロモーションの様子を見てきました。
金曜日の昼間にもかかわらず結構お客が入ってまして、少なくとも私が訪問した店舗は販促の効果がいきなり出ていたように感じました。

以下、店内の写真です。

入り口のウェルカムメッセージ
エンドのサイドボードで訴求
落下をイメージしたサイン
大量陳列のインパクト

これもまたプロジェクトインパクトの修正ということになるのでしょうね。
果たして効果は出るのか?

<追記>
これから東京へ向かいます。10日ほど出張となるためアップデートのリズムが乱れますがご容赦ください。

鈴木敏仁 (10:07)


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2010年4月 8日
流通各社が環境テーマでプロモーション企画を続々投入中

今年のアースデーは4月22日、始まってから40周年目だそうです。
この日に合わせて、環境に関連する企画を各社が実施し始めました。

クローガーはマイバッグのデザインコンテスト、4月12日~5月21日までネットで一般からデザインを募って、1等になったデザインは実際にバッグに使用され、さらに1000ドル相当のギフトカードが提供されます。

ターゲットは全店舗にリサイクリンボックスの設置を発表しています。紙、ペットボトル、携帯電話、プリンターカートリッジ、などを投げ込めるボックスを店の前に据え付けます。

小売企業だけではなく、メーカーもプロモーションを企画しています。大きいのはP&Gのフューチャー・フレンドリー企画、すでに存在する商品の中からエコな商品を選別して、まとめてプロモーションするというアイディアです。
これについては先月エントリーしましたね。
[プロクター&ギャンブル] 環境テーマのプロモーションを全米展開

実はいまウォルマートのサステナビリティ・イニシアチブについてのレポートを作成中でして、先月ベントンビルに行ったのもこれが目的でした。

エコムーブメント、アメリカで波が確実にうねりはじめているのを感じます。
環境に疎いアメリカ人も少しずつ変わりつつあるようです。

鈴木敏仁 (06:41)


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2010年4月 7日
[クローガー] リトルクリニックを100%子会社化

リトルクリニックはリテール店舗内で医療サービスを提供するインストアクリニック企業です。2003年にクローガー店舗内でビジネスを開始、2005年に投資企業が買収、2008年にはクローガーが資本参加していて、今回の出資でクローガーの完全子会社となりました。

先週20ヶ所をクローズしてまして、これからも数カ所を閉鎖する予定、クローガーによる買収でオペレーションの立て直しがすでにはかられてます。このてこ入れが終了したら拡大し始めるそうです。


スーパーマーケットがインストアクリニックを子会社として持つ。
これがアメリカです。
スーパーマーケットよるヘルスケアビジネスは長い歴史がありますから。

鈴木敏仁 (12:49)


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2010年4月 6日
[フレッシュダイレクト] サービスエリアを他州へと拡大

アメリカで唯一のネット専業のスーパーマーケット、フレッシュダイレクトがコネチカット州のグリニッチと、ニューヨーク州のウェストチェスターへサービス範囲を拡大することを発表しました。

フレッシュダイレクトは8年前に創業した企業で、オリジナルのメイン商圏はマンハッタンです。アメリカでネットスーパーがブームなってバブってはじけたのが2001年、その直後に失敗を糧にしながら創業してビジネスモデルを育ててきた企業です。
ですから業容の拡大には極めて慎重なスタンスで、マンハッタンのビル街を対象としてきたのですが、現在サービスしているビルの隣のビルに拡大するにも非常に慎重に計算してから出るというやり方を取ってきたと言われてます。

ですからこの企業が他の地域にサービスエリアを拡大すると聞くと、思わずエントリーせざるを得ないわけですね。

低荒利の食品をネット専業で売るには、高い人口密集度と一定レベル以上の所得層が必要なんだろうなとこの企業を見てるとつくづく思います。

鈴木敏仁 (01:46)


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2010年4月 5日
[ダラーゼネラル] 増収増益で絶好調、来年は新店数は600店舗を予定

ダラーゼネラル先週末のライトエイドに続き、もう一つだけ決算ネタを。

水曜日にダラーゼネラルが業績を発表しました。売上高は117億9,638万ドルで前年比12.8%増、最終利益高は3億3,944万ドルで前年比213.8%増、既存店成長率は9.5%増。
素晴らしい業績でした。

今年の出店プランは、新店が600店舗、リモデルかリロケーションが500店舗、設備投資額は3億2,500~3億5,000万ドルの予定となっています。

出店プランも極めて強気です。


昨年ウォルマートが既存店成長率をマイナスとしましたが、ダラーゼネラルやファミリーダラーにお客を取られているんじゃないかという指摘があります。ウォルマートは若干上の層へと対象市場を広げようとしているのですが、その結果としてボトム層が外に流出している可能性がある。

拙著にも書きましたが、ウォルマートは昔からダラーゼネラルを最も警戒してきました。なぜなのかというと、ごくごく簡単に行ってしまえばウォルマートを小さくしたのがダラーゼネラルだからですね。
逆に言うと、サム・ウォルトンは昔ダラーゼネラル型のバラエティストアをやっていて、このフォーマットを大きく進化させてディスカウントストアを開発したわけです。


ウォルマートが出店すると周辺に数店舗出店できるとダラーゼネラル自身が言ってます。これにこれから食品のアルディが参戦してくる。巨大な店ができると、周辺にコバンザメのようにダラーゼネラルやアルディが出てくるというわけです。


ウォルマート、このあたりにこれからどう対処するんでしょうね。

鈴木敏仁 (12:33)


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2010年4月 2日
[ライトエイド] 3年連続の赤字決算、今年の見通しもネガティブ

おとといライトエイドが昨年度の決算を発表したのですが、かなり悪い。

売上高は-2.4%減、最終利益高は5億668万ドルの赤字。昨年は29億1,542万ドルの赤字、これで3年連続の赤字です。既存店成長率は0.9%減。

今年の見通しも悪くて、既存店成長率は再びマイナス、利益も赤字の予測を立てています。

気になってバランスシートを見てみたのですが、欠損金が株主資本を上回っていて、結果として債務が総資本を超えてしまっている。知りませんでした。
ちなみに長期借入金の総資本に対する比率は63.6%です。

ついでにキャッシュフローを確認したかったのですが、表記方法がわかりづらくて今ひとつきっちりとつかめません。いわゆるという標準的な表記になってないんですね。わざと分からないように書いてあるのではないかと勘ぐってしまいます。

株価はこの10年近く10ドルを割り込んでいて、いまは1.50ドル程度、株価だけを見る限りでは、この企業はすでにウォール街から見放されてます。


ドラッグストアはそう簡単にはつぶれません。調剤という非常に強い核を持っているからですね。
ただそれもどこまで持つのか。

この企業、何が起こっても不思議ではないレベルだと思うんですけどねえ。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (12:56)


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2010年4月 1日
[ターゲット] 店内のスターバックスでiPhoneのAppを利用したモバイルペイメントを導入

ターゲットは一部の店舗内でスターバックスをテナントとして導入しています。その数は1000店舗。このターゲット店内のスタバでiPhoneのAppを利用した電子マネーの導入を発表しました。

スタバのモバイルプリペイドカードスタバが発行しているプリペイドカードをiPhoneのスタバAppに登録し、これを店頭でスキャンして支払うという仕組みです。
左の画像は支払い用の二次元バーコードをiPhoneで表示したものです。デザインがプリペイドカードの裏側になっていて、現物のカードを見せて支払うようなイメージとなっています。

スタバはこの仕組みを昨年から10数店舗で実験してきているのですが、店舗がぜんぜん増えませんでした。二次元バーコードを読み込むスキャナーへバージョンアップしなければならず、その投資に見合うだけの使用者がいるのかどうか見極めていたのでしょう。

なぜ今回ターゲット内店舗で可能になったのかというと、ターゲットがスキャナーをバージョンアップしたからなのだと思います。
[ターゲット] モバイルクーポン開始、少しずつ広がる非接触型システム

ここで書いたとおり、ターゲットはすでに二次元バーコードを利用したモバイルクーポンを競合に先駆けて開始していて、このインフラを利用できるからなのでしょう。

さてこのケース、ターゲットがこれからどういう手を打ってくるのかとても興味があるところです。支払い手法としてこれから取り込んでいくのかどうか。

さらには、非接触型の支払いシステムとして今後業界に広がっていくことも考えられる。
あまり話題になっていないネタですが、鈴木は秘かにこの動きに注目してます。

鈴木敏仁 (12:27)


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