ウォルマート2017の最近のブログ記事

2017年7月 5日
[ウォルマート] 実験中のピックアップタワーを拡大

ウォルマートは本社前店舗の店内で、ネットで買った商品をセルフで受け取れる大型の自販機タイプのマシーン (ウォルマート用語でピックアップタワー)を昨年後半から実験してきました。
これを10店舗強へ拡大するそうです。

「パイロットフェーズが大成功だったので他のロケーションに拡大する」(担当上級副社長)

今年はベントンビルに行く用事がないので実物はまだ見ていないのですが、写真で確認することができます。
Walmart is building giant towers to solve the most annoying thing about online ordering

写真を見ると分かるように、上へ伸ばしているので天井を突き抜けているんですよね。
本社前店舗は旧型なので天井が低いのでこうなりますが、最近の新しい店舗は天井がもともと高いので、この写真にあるように天井を改修する必要がないかもしれません。

これが店内にあると、相当なインパクトがありますね。
これ見て、ネットで買う人が増えるかもしれない。
つまり販促物としても機能しているような気がします。

人件費の削減と、販促としての効果で、ROIをクリアして実験を拡大、といったところでしょうか。
当初はジョークかと思ったのですが、物事は常識だけで判断してはいけないという好例かもしれません。

鈴木敏仁 (12:57)


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2017年6月 7日
[アマゾン] 低所得層向けのプライム会費プランをスタート

アマゾンが低所得層向けのプライムを開始することを発表しました。
対象は生活保護を受けている人達、具体的にはEBT(Electronic Benefits Transfer)カードを持っている人で、会費は5.99ドル/月です。
通常は、99ドル/年か、10.99ドル/月。

EBTカードは生活保護給付金の電子マネーで、大手スーパーマーケットのほとんどがEBTを受け付けています。

プライム会員はアッパーミドルからアッパー層に会員が多く、低所得層の開拓はアマゾンの取り組み課題でした。
今回の新たな会員費はこの手薄な層を狙ったものです。

一方のウォルマートは、ネット通販企業の買収によって今まで手薄だったアッパーミドル以上の層を狙いはじめている。

双方がぶつかり合いはじめたと言えるのですが、もう一つ、両者ともに狙っているのは縮小し続けている中間所得層ではない、ということも言えるわけです。

日本でも同じことが言えます。
ど真ん中を狙う総花的なフォーマットはもはや限界。

そう考えると、両社のやっていることからの示唆は小さくないでしょう。

鈴木敏仁 (11:37)


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2017年6月 5日
[ウォルマート] 好例のフェスティバル型の株主総会を開催

ウォルマートが先週後半に恒例となっているフェスティバル型の株主総会を開催しました。
株主に対して業績を説明し、一問一答するというよくある総会ではなく、社員に対してパフォーマンスする場となっているということについては皆さんご存知の通り。株主に対しては10月に別のカンファレンスを設けています。

マクミロンがキーノートスピーチをしましたが、内容はデジタル化についてがやはりメーンで、変革の真っ最中だ、未来のショッピングを作る、それを担うのは社員の皆さんだ、といったところです。

ところで先週初頭にロサンゼルスの店を見て回り、価格比較をしてみたのですが、ウォルマートがかなり安いことに気づきました。
同時に、祝日と言うこともあったのですが、客数が非常に多くレジがオーバーフローを起こしていることにも気づきました。
客数の予測を読み間違ったのでしょう。
ウォルマートは今年に入ってから価格を下げているのですが、お客がこれにちゃんと反応していると私は理解しました。

もちろん労働条件の改善や人材育成プログラムといった人への投資が店員のモチベーションを上げて、これが店頭環境を改善し、お客の買い物に好影響を与えていることは言うまでもないでしょう。

ウォルマート対スーパーマーケットという図式で見たときに、2009~2010年にかけてウォルマートが強く、2013~2016前半まではスーパーマーケットが強かったが、昨年の後半からウォルマートがスーパーマーケットを抑えはじめたということをアナリストが書いていて、店頭でこれを実感したのでした。

マクミロンによる経営は軌道に乗ったと見て良いようです。

鈴木敏仁 (01:34)


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2017年6月 2日
ウォルマートによる新たなラストワンマイルプログラム

ウォルマートが店員をデリバリー要員として利用するプログラムの実験をはじめました。
送り先がご近所の時、仕事帰りに寄って行ってください、というアイディアですね。
現時点では3店舗で実験中。

配達希望者にはバックグラウンドチェックなどの適正査定があり、宅配できるのは1日に10個まで、モバイルアプリでルートが指示されるそうです。
配達者にいくら支払うのかはノーコメント。

くわしい中身は不明ですが、専用のアプリがあり、例えば今日の配達がリストされ、先に手を挙げた人が取っていく、というような仕組みかもしれませんね。
店員をクラウドとして、宅配要員をソーシングするわけです。

リアル小売は店舗という既存資産をどう使うかがネットとの差別化要因なのですが、店舗という資産には店員も含まれるということが、ウォルマートによる取り組みから分かりますね。

なるほど、こういうアイディアがあるのか、と感心したのでした。

鈴木敏仁 (11:14)


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2017年3月22日
[ウォルマート] 独自のテクノロジー・インキュベーターを立ち上げ

ウォルマートが独自のテクノロジー・インキュベーターをシリコンバレーで設立するようです。
名称は'Store No.8'、対象は流通業界に関わるテクノロジーを開発しているスタートアップ。

ターゲットがテックスターズと組んでアクセラレータ・プログラムを昨年実施しましたが、インキュベーターをオリジナルで始めるのはウォルマートが最初でしょう。
(インキュベーターとアクセラレータは厳密には違うようですが、スタートアップを支援するという意味では一緒)

こういうテクノロジー系のイノベーションの芽を育てるという意識は、日本の小売業界にゼロじゃないでしょうか。
大切な取り組みだと思うんですけどね。

鈴木敏仁 (05:10)


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2017年3月17日
[ウォルマート] ネット通販のモドクロスを買収、今年に入って3社目

ウォルマートがネット通販企業を買収するようです。
モドクロス(ModCloth)はミレニアルズを対象としたビンテージ衣料の専門店。
ようです、と書いているのは、ウォルマートもモドクロスもノーコメントで公言されていないからです。
そのため買収金額なども不明です。

今年に入り、シューバイ(ShoeBuy、靴)、ムースジョー(Moosejaw、アウトドア)と続き、今回すでに3社目の買収ですが、目的はすべてミレニアルズです。
自分で彼らを狙ったところで相手にされませんから。

"クールではないウォルマート"が買収することでお客が逃げてしまうことが懸念されるのですが、できる限り表面は出ないようにするようですね。
その上で、後ろ側でシナジーを考える。

Eコマースに限らずテクノロジー系のビジネスは買収がカギを握ります。
アマゾンも数え切れないほどの買収をしてきて、今も続けています。

ウォルマートはシステム系の買収はしてきましたが、リテールそのものの買収は少なかったですね。
今年から買収が増えているのはおそらくジェットのマーク・ロリーの意図で、EC系の人の思考通りに動いているという感じがしています。

ちなみにムースジョー、突然ウォルマートから電話がかかってきてオファーがあって、それが無視できないほどの金額だったので、受け入れた、という話を聞いています。
つまり例えば良くあるような、投資企業や銀行を介してとか、そういう関係の中から生まれた買収ではないんですね。
待ちの姿勢ではなく、攻めの姿勢です。
ロリーのビジネススタイルを垣間見ることができるのではないでしょうか。

鈴木敏仁 (10:51)


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2017年2月27日
[ウォルマート] アカデミー賞授賞式のコマーシャル

昨日アカデミー賞の授賞式が開催されました。
ウォルマートがこれをはじめてスポンサーしたのですが、コマーシャルの作り方が面白いので取り上げます。

テーマは、Behind every receipt, there's a great story、"すべてのレシートには素敵なストーリーがある"、レシートに載っている6つアイテムを必ず使って60秒間のショートフィルムを作ることが条件で、それ以外については自由、著名な監督3人に作成を依頼しました。

以下に3つの作品を参考までに貼り付けましたが、これが昨日の夜に流れたわけです。
ついでで舞台裏のショートフィルムも載せておきました。

制約なしという点が面白いですね。
ウォルマートとしてはキャッチフレーズの、Save Life Live Better、のLive Betterを強調しようとしたようです。
つまり価格サイドではなくて品質サイド、またはイメージ作りを主眼に置いた。
注文付けるとどうしても価格サイドになってしまうから、口出しをやめた方が面白いのができると思ったんでしょう。

それとアカデミー賞のコマーシャルですから、ある程度の品質と面白さがないと本体に負けてしましますからね。

ウォルマートの意図通りに、ウォルマートらしくないCMに仕上がっているんじゃないでしょうか。

アカデミー賞のイメージとウォルマートは合わないという批判もあるようですが、ふだんウォルマートで買っていない人にもメッセージが届いたとしておおむね好意的な反応が多いようです。

たぶん相当な費用がかかっていると思うのですが、企業規模が巨大ですからこのぐらいは許容範囲なのでしょう。

The Gift' a film by Antoine Fuqua

"Bananas Town" by Seth Rogen and Evan Goldberg

Lost & Found' a film by Marc Forster

Go behind the scenes as 4 award-winning directors create films based on a single Walmart receipt

鈴木敏仁 (01:10)


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2017年2月24日
[ウォルマート] 昨年度の売上高は4,858億7,300万ドル

ウォルマートの決算をごく簡単にまとめておきます。

[連結]
売上高: $485,873(0.8%増)
最終利益高:$13,634(7.2%減)

もう少し時間がかかりそうですが、5,000億ドル到達が少しずつ近づいてきました。
ちなみに1ドル110円換算で53兆4460億円。

[米国ウォルマート]
売上高:$307,833(+3.2%)
営業利益高:$17,754(-7.0%)
既存店成長率:1.4%増

(単位:100万ドル)

営業利益が落ちているのは従業員への投資(給与、福利厚生、教育等々)を増やしたからで、これは既定路線です。

アメリカの食品はこの一年強デフレを起こしていまして、放っておくと既存店はマイナスとなります。
さらにウォルマートはEDLPに回帰して販促を減らし、売価を下げるということをやってます。
これで結果が出るのだろうかと思っていたのですが、 最終的に既存店はプラスでした。

何かとくに変わったことをしているわけではなく、従業員の待遇改善といういわば基本に立ち返って、これを売上増につなげた、と。
ウォルマートについてはネガティブなことを言う人もいますが、やっぱりこの企業はいまだに強いなと言うのが私の評価です。

鈴木敏仁 (01:57)


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2017年2月22日
[アマゾン] 送料無料の最低注文金額を値下げ

ウォルマートが決算を発表しましたが、これは次として、面白いニュースを先に。
アマゾンが送料無料となる最低注文金額を49ドルから35ドルに値下げしました。

実は15日にアマゾンで買い物をしたのですが、そのときに、「あれ、変わってるんじゃないか?」と思ったのですが、あまり考えずに買い物を済ませてしまいました。
これをメディアが報じはじめたのがおとといで、ああなるほどな、と。

アマゾンはまったくアナウンスしておらず、いつから下げたのかも分かっていないようなのですが、少なくとも先週の水曜日には下げていたことになります。

ウォルマートが先月末に無料2日配送の最低注文額を35ドルとしており、アマゾンの今回の値下げはあきらかにこれに対抗したものです。

送料バトルとでも言いましょうか。
ウォルマートとアマゾンの激しいつばぜり合いなのですが、送料はこういう価格競合の対象になるのだという好例かと思います。

鈴木敏仁 (04:23)


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2017年2月17日
バークシャー・ハザウェイがウォルマート株を売却

ウォーレン・バフェットが率いるバークシャー・ハザウェイが所有していたウォルマート株の大半を売却したそうです。
2005年に投資を開始し2009年がピークで、売却をはじめたのが昨年からのようです。
理由は当然株価が上がらないことにあります。

ウォルマートには"もう少し早くに投資しておけば良かった"ということを言っいたらしい。
つまり機会を逃したと。

また、"旧来のブリック&モルタルリテーラーはEコマース大手との競合に苦戦している"というコメントがあって、今回の売却は、"リテールのメインプレーヤーが入れ替わったことを示唆している"、"終わりの始まりだ"、などとメディアが書いています。

一方、バフェットの投資スタンスは自分が分からない領域には手を出さない、なのでIT系にはほとんど投資してこなかったのですが、アップルの株を積み増しはじめたのだそうです。

バフェットの動向はいまの小売業界を象徴しているんじゃないでしょうか。

鈴木敏仁 (02:26)


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