クリスマス翌日の12月28日に、「返品シーズンが始まった」というタイトルの記事がありました。あ、そう言えばそうだよねと納得する記事なのですが、アメリカの文化と流通業界を象徴しているようでおもしろいです。
アメリカ人にはレシートを付けてプレゼントをする人が多いんですね。気に入らなかったら返品して現金に換えてね、と。
この文化を反映し、金額が表示されていない返品専用のシートを、レシートと伴に発行する小売企業もいるぐらいです。
ギフトカードが普及したとは言え、まだまだ現物でプレゼントする人は多いですから。
ウォルマートなどの繁盛店は返品専用のレジをこの時期だけオープンさせたりします。
また当然のことながら盗品の返品もこの中には含まれるわけです。
NRF(全米小売業連盟)の試算によると、今年の歳末の返品にかかる総コストは27億ドル、年間では96億ドルにのぼるそう。このうちの6.4%が犯罪がらみだそうです。
日本にも"モンスターカスタマー"がいますが、総体として申し訳ないから返品はしないという文化がありますね。その分日本の流通業界では返品による負荷が相対的に低いように思います。アメリカの場合、返品に対するこの日本的な感情がないため当たり前の権利として返品しますので、どうしても増える傾向がある。
それと競合が返品を増やす、とも言われます。つまり差別化としてゆるい返品条件を提供する企業が競合が厳しいと増えるんですね。
ただここ数年、全体として返品に対しては厳しい条件を付ける方向にあるように感じてます。許容範囲を超えてしまった、ということかもしれません。
<追記>
明日の12月31日と、年始の1月1日~3日はお休みをいただきます。
また来年もごひいきに。
良いお年をお迎えください。
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