ドラッグストアの最近のブログ記事

2018年3月12日
健康保険大手のシグナがエクスプス・スクリプツを買収

健康保険大手のシグナがエクスプレス・スクリプツを買収すると先週半ばに発表しました。
総額は670億ドルで、CVSヘルスによるエトナ買収提案690億ドルに肉薄しています。

これはもう明らかに、CVSによる買収ディールに対するカウンターパンチです。

その昔、ウォルグリーンがエクスプレス・スクリプツと取引条件で折り合わず取引停止したときに、エクスプレス・スクリプツのCEOが極めて強気で上から目線のコメントをしていて、パワーバランスがPBM側に傾いていることを感じたものなのですが、そのエクスプレス・スクリプツが買収される道を選んだわけで、CVSによるディールはそれぐらいインパクトがあるということになります。

ちなみにCVSヘルスによる買収ディールは、ドラッグストアのCVSが健康保険会社のエトナを買収するとみると分かりづらいですが、CVS傘下のPBM企業のケアマークがエトナを買収すると理解すると分かりやすいでしょう。

ケアマーク(PBM)→エトナ(健康保険)=PBM/健康保険
シグナ(健康保険)→エクスプレス・スクリプツ(PBM)=健康保険/PBM

右と左が入れ替わっているだけです。

CVSもシグナも買収目的はヘルスケアのコストダウンとしているのですが、競争減でたぶん逆方向に向かうだろうなと私は思っています。
アマゾンになんとかしてもらうしかないですね・・・(笑

鈴木敏仁 (12:30)


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2018年2月20日
アルバートソンズがライトエイドを買収

アルバートソンズがライトエイドを買収すると発表しました。
買収総額は明らかになっていません。
統合後の年収は830億ドルだそうです。

ライトエイドはウォルグリーンに店舗を売却し、負債が軽くなっていました。
元々丸ごと売ろうとしていた会社ですから、売りやすくなって、サーベラスが手を上げたということですね。

どうやらサーベラスにとってはこれが出口につながるみたいです。
金融スキームはよくわかりませんが、上場しているライトエイドを買うことが、アルバートソンズの上場をしやすくすると言うことのようです。

買収の理由をアマゾンとする論調を見ますが、競合というよりも、取引上のバランスゲームでしょう。
ライトエイドは会社が分解されて、取引上のパワーが弱くなってしまい、でもドラッグストア同士がくっついて大きくなるという選択肢は上位寡占が行き着くところまで行ってしまったアメリカではもはや難しい。
とすると、調剤を持っていて、同じようにスケールを求めているスーパーマーケットと統合するという選択肢が出てくるというわけです。

サーベラスがライトエイドを買収すると言う話は、アナリストが可能性としてだいぶ前から指摘してきたことなので、驚くようなことではないんです。
そもそもアメリカでは、オスコーやセブオンのように、ドラッグストアがスーパーマーケットに買収されるというディールは昔からあって、珍しいことでもありません。

アマゾンが理由とあえて言うならば、アマゾンに買われてしまう前に...、はあったのかもしれません。

鈴木敏仁 (05:53)


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2017年11月 6日
[CVSヘルス] メールオーダー調剤の配達日数を短縮化

CVSヘルスがメールオーダー調剤で全米をカバーの翌日配達と、エリア限定で当日配達を開始すると発表しました。
マンハッタンやマイアミなど6都市での実験を経ての全米水平展開となります。
翌日配達には調剤薬だけではなく一部OTCも含むそうです。

アメリカは広いので、例えば東海岸のセンターに在庫している商品を西海岸に翌日までに送るには、航空便を利用することになり、サプライチェーンに相当な負荷がかかることになります。
CVSはおそらく全米にセンターを所有していると思いますが、それでも、翌日配達を保証するには、フィジカル的にもシステム的にも試行錯誤とアップグレードが必要だったでしょう。

一方で、アマゾンを筆頭として配送期間の短縮化にみな取り組んでいる中で、私の頭の中で調剤だけ蚊帳の外だったことに今さらながら気づきました。
宅配の進化に聖域なし、といったところかなと。

ちなみに現在の配達日数と送料は、5~10日が無料、5~7日が9.95ドル、3~6日が16.95ドル、1~3日が25.95ドル、となっています。
ウォルグリーンが、1~3日が無料、2日が12.95ドル、翌日が19.95なので、CVSは完全に負けていました。

CVSによる今回の翌日と当日の送料が不明なのですが、ウォルグリーンにほぼ追いつき、当日配達の実現で追い抜く、ということになります。
おそらく近いうちにウォルグリーンも当日配達をはじめることでしょう。

鈴木敏仁 (02:32)


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2017年10月30日
[CVSヘルス] 健康保険大手のエトナ買収で協議中

ドラッグストアのCVSが健康保険業界3位のエトナと買収で協議中だと経済紙が報じました。
エトナの売上高は632億ドル、推定買収総額は660億ドル超、1ドル110円換算で7兆2,600億円という極めて大きな買収プランなのですが、金額もさることながら、ドラッグストア企業が健康保険会社を買うというのは想定外でサプライズなディールです。

CVSはたぶんリテールの売上成長にあまり期待していないんじゃないかと思っています。
ここ数年既存店売上高は落ち続けているのですが、店舗をどうこうしようとする動きはほぼない。

その代わり、売上高の半分以上を占めるPBMにすでに主軸を移しています。
儲けもPBMの方が高い。

取引関係をごくごく簡単に図式化すると、こうなります。

製薬メーカー ⇔ 健康保険会社/PBM ⇔ 小売/卸

この図式で、製薬メーカーと取引交渉するのはPBMなので、こういった関係性の中で見たときに真ん中で主導しているのはPBMということになります。
それとPBMが強くなりすぎてしまったので、健康保険会社が自らPBMをやってしまうという動きもあります。

だから、CVSが健康保険会社を買うという驚きの選択肢が生まれるわけです。

CVSとはこういうことを考えている企業なのかということがよく分かりますね。
成立したわけではないのでどうなるのかはまったくの不透明ですが、目が覚めるようなビッグニュースです。

鈴木敏仁 (12:57)


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2017年6月29日
[ウォルグリーン] ライトエイド買収プラン、二分割でFTCが認可

ウォルグルーンによるライトエイド買収案件、最終的にライトエイドを半分に割ることでFTCが許可しました。
買収案を公式に発表したのが2015年の10月なので、1年半かかってようやく決着です。
買収総額は51億7,500万ドル。

これが買収発表時。
[ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス] ライトエイドの買収で合意

FTCが難色を示した後の代替案がこれ。
[ウォルグリーン] フレッズに865店舗を売却
これでもFTCは許可せず、交渉が続いてきました。

ウォルグリーンが手に入れるのはライトエイド4,523店舗中の2,186店舗で、残りはライトエイドとして存続します。
簡単に言えば、ライトエイドが半分をウォルグリーンに売却するということですね。

ライトエイドが手放す店舗のほとんどは、北東部、ミッドアトランティック、南東部、だそうです。
なんとなく、東海岸の旧ライトエイド/エッカード/レブコを手放して、西海岸の旧スリフティ/ペイレスが残ってライトエイドとして存続する、というイメージかなと。

ライトエイドの自己資本比率はわずか5%で、長いこと債務負担に苦しんできました。
そのなるきっかけがスリフティ/ペイレスの買収でしたから、こちらで存続するというのは皮肉というか、なんというか。

ライトエイドはこれで債務を減らし、縮小して復活にかけることになりますね。

ウォルグリーンは米国内店舗数が1万を超えてCVSを抜き、旧ブーツの海外店舗を含めると1万5,000というチェーンストアの誕生と言うことになります。

追記)
エントリー後に東にも店舗が残るということが判明しています。間違っているので取り消し線で訂正させて頂きました。

鈴木敏仁 (12:37)


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2017年1月30日
[ウォルグリーン] ライトエイド買収プランの期限を延長

ウォルグリーンがライトエイド買収プランのデッドラインを7月31日まで延長すると発表しました。
当初の期限だった1月27日から半年延長したことになります。
理由はFTCからの認可がなかなか下りないことにあります。

また買収額を下げたのですが、売却または閉鎖する店舗数が増えたため企業価値が縮小したことが理由です。
ライトエイドの株価も落ちてます。

実はトランプ政権が発足するとFTCの責任者も替わるため、それまでに決まるだろうとみられていました。
また認可されるだろうというのが大方の見方でした。

ただ、売りに出される店舗をフレッズが買収することですでに合意しているのですが、どうやらこれが本当に可能なのかどうかという懸念もあるようですね。
そのためサーベラスが絡んでくるのではないかという話が出ています。
資本調達をバックアップするのか、それともサーベラスも店舗を取得するのか、このあたりは分かりません。

ドラッグストアは競合状況をどこで測るか、なかなか難しいところがあります。
売上の7割近くを占める調剤は、ウォルマートやコストコといった他業態とも競合しているし、メールオーダーでPBMとも競合していている。
とくにメールオーダーはけっこう強い。
これをFTCがどう捉えるのかです。

ステープルズによるオフィスデポ買収プランで、Eコマースとの競合をFTCが重視せず認可しなかったのと同じような状況と言えば分かりやすいでしょうか。

ちなみにCEOのペッシーナは強気で、買収できなかった場合のセカンドプランというものは考えたこともないと言ってますね。
成功するまではあきらめない、あきらめないから成功するんだという、創業CEOならではの発言じゃないでしょうか。

鈴木敏仁 (02:31)


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2017年1月12日
[ウォルグリーン] 店頭受け渡しでFedExと提携

ウォルグリーンがFedExと提携し、店頭で宅配パッケージの受け渡しを開始すると発表しました。
8,000を超えるウォルグリーンの全店舗で来年の秋までに受け取りと引き渡しを可能とするそうです。
引き渡しは梱包とラベルが貼ってあるものだけとなっているので、店頭で料金を払うことはできないようですね。

FedExはEC市場の拡大で増加する宅配パッケージに対応するためにインフラ投資を増やしていて、そのため増収減益となっています。
儲からない企業との契約をやめるなど顧客を選別するに至っており、けっこう大変なようです。
ウォルグリーンとの提携は高まる負荷を減らすためということになるのでしょう。

ウォルグリーンにとっては集客要素になるわけですが、取扱手数料をFedExから徴収するのかどうかは不明です。

このニュース、アメリカのドラッグストアがコンビニ的な機能を果たしていることがよく分かりますね。
アメリカのコンビニはそうとう昔に業態としてのピークを越えているのですが、スーパーマーケットだけではなくドラッグストアもコンビニエンス(利便性)というニーズを埋めてシェアを奪ってきたのです。

鈴木敏仁 (01:49)


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2016年12月21日
[ウォルグリーン] フレッズに865店舗を売却

ウォルグリーンがライトエイドを買収するために店舗の売却先を探していたのですが、買収企業がフレッズに決まったと報じられました。
数週間前からクローガー等の複数の企業が取り沙汰されていて、フレッズも名前が確かに出ていたのですが。
伏兵現る、といったところでしょうか。

売却する店舗数は865店舗。
フレッズは16億5,000万ドルの資金を調達、これを9億5,000万ドルの買収費用とその後の運転資金にあてる、とのこと。

フレッズの年商は21億5,000万ドル、店舗数は659、アメリカの地図で言うと右下地域に集中して店舗を展開している企業です。
本社はテネシー州メンフィス。

フォーマットの特徴は、ドラッグストアというよりも小型のDS、どちらかというとダラーゼネラルに近い商品構成で、調剤もやっている小型DSという表現が正しいと思います。
一時期急速に伸びていたのですが、停滞し、この2年ぐらいは赤字を計上、そのため経営陣が変わりました。

現CEOはCVSとファミリーダラーでの役員クラスの経験があり、CFOはウォルグリーンで30年以上の財務経験のあるベテランです。
だから、やれるという自信があるのでしょうね。

ただ常識的に考えるとハードルはあまりにも高い。
はたから見る限りは賭けに近いような気がしますよね。

メディアによると相当安く買えるようなので、少なくとも資金供給している金融機関は損をしないディールなのだろうとは思いますが。

ウォルグリーンによる買収提案はこれで山を越えた感じです。
あとはFTCによる認可を待つだけとなりました。

鈴木敏仁 (02:20)


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2016年9月23日
[CVSヘルス] カーブサイドピックアップを4,000店舗に拡大

カーブサイドピックアップとは、ネットで注文したものを店舗外の駐車場の車で受け取れるシステムです。
店員が車まで商品を持ってきてくれて、トランクを開けて待てば良いので、車を降りる必要がありません。

4都市でのパイロットテストを踏まえて4,000店舗へ拡大するそうです。

自前ではなくて、カーブサイドという専門企業と組んでます。
この企業とはターゲットが一度実験してやめた経緯があるのですが、CVSは拡大するというわけですね。

ターゲットが実験を開始した当初、こういうサービスのみでサードパーティとしてビジネスが立ち上がっていることに驚いた記憶があります。
個人的にはCVSの戦略よりも、カーブサイドという企業のビジネスモデルがこれからさらに伸びていくのかどうかに興味があります。

鈴木敏仁 (01:37)


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2016年8月15日
[CVSヘルス] 自社決済システムのCVSペイをスタート

CVSヘルスが自社決済システムのCVSペイをスタートさせました。
今のところNYやペンシルベニアといった限定商圏だけですが、これから全米展開を開始するとしています。

仕組みはウォルマートと同じでクレジットカードやデビットカードの情報を登録することになるのですが、違いはアプリにバーコードを表示させてPOSレジでスキャンする点にあるようです。
ウォルマートはレジ側でQRコードを表示しアプリでスキャンするので逆ですね。
スタバと同じかと思います。

それと、ロイヤルティプログラムやファーマシーとも連動させてます。

CVSはアップルペイやアンドロイドペイを受け入れておらず、いつはじめるんだろうと思っていたのですが、自社決済を考えていたからだということが分かりました。
ちなみにウォルグリーンはアップルペイを導入した最初の企業の1つです。

自社決済のキモは店内でアプリを開いてもらうことに尽きると思ってます。

それとプリペイドカードですね。
残高が増えると余剰資金が生まれますから。

これから自社アプリを使った決済が増えてくるのかもしれません。

鈴木敏仁 (01:36)


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