2010年3月31日
[ウォルマート] グローサリーの比率が初めて半分以上に

昨年度のウォルマートの売上高に占めるグローサリーの比率が51%となって、初めて半分を超えたことが分かりました。
業界シンクタンクが報じたものなのですが、ウォルマートの場合決算資料におおまかな分野別の売上高比率がいつも掲載してありまして、これの昨年分を手に入れたようですね。

ただグローサリーと言っても、HBC、洗剤、紙製品、ペット用品、といった非食品も含まれています。
日本には、食品、衣料、住関連(つまり衣食住)という、極めて強固な分類があって、食品と例えばHBCを同列で扱うということがどうしてもできないのですが、欧米はもともとそういう"言葉縛り"がありませんから、消費者ニーズによって分類を柔軟に変えていきます。

ここで言うグローサリーは、ハウスキーピングニーズという表現に変えると分かりやすいかもしれませんね。


さてウォルマート、この比率の変化がどういう意味を持つのか。
客数は増えるけれど、荒利益の低い領域の比率がどんどん増えていくわけですから。
いまはグローサリーに重点を置いているけれど、近いうちにハードウェアや衣料にまたリソースを投入してバランスを取るのか。
興味深いです。


ちなみに、食品比率が8割ぐらいを占めていて非食品が弱く、ほとんどスーパーマーケットと言ってよい日本のGMSと比べると非常に健全と言うことはできますよね。

鈴木敏仁 (01:34)


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2010年3月30日
[スーパーバリュ] ビッグスの売却、ショーズの人員整理

昨日に引き続きスーパーバリュのネタです。
シンシナチに展開していたビッグス6店舗の売却と5店舗の閉鎖を発表しました。売却相手はリージョナルチェーンのレムキマーケット。レムキマーケットはスーパーバリュの取引先で、ディール後も全13店舗にスーパーバリュが卸すようです。

これによってビッグスという店舗名は消滅します。


さて実はスーパーバリュは先週、ニューイングランド地方に展開しているショーズの従業員を4%カットする人員削減案を発表しています。2万5,000人が働いているそうなので、1,000人を解雇するわけです。
ショーズは業界では知られた企業ですから、この削減プランには軽い驚きを感じました。


昨日のデイモンのニュースも含めて、スーパーバリュはいま極めて大きな文字通りのリストラクチャリングを実施しているようです。


おおよそ、外部から経営者が来て立て直す場合、ずは人員整理に着手しますね。ウォール街向けに簡単に結果が出ますから。
ただモチベーションを落とさずにできるかどうかがカギで、ここでつまずいてしまうケースも少なくない。

クレイグ・ハーカートの手腕に注目したいと思います。

鈴木敏仁 (02:03)


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2010年3月29日
[スーパーバリュ] プライベートブランド開発戦略を変更

先週の木曜日に、セイフウェイがデイモンへのPB開発の委託をやめて自らが開発する戦略に変えたことをエントリーしましたが、スーパーバリュも同様にデイモンへの委託をやめることが分かりました。

両社の決定に関連性はなくて偶然時期が重なってしまったということになっています。

ただそう説明するのが普通なわけで、真実が何なのかは分かりません。
単に両社の戦略転換に過ぎないのか、それともPB開発環境に何か変化が起きたのか、はたまたデイモンが何か問題を抱えているのか。

いずれにしても大企業二社による相次ぐ転換は、PB開発をアウトソースしている他の企業に影響を与えることは必至でしょう。

鈴木敏仁 (01:59)


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2010年3月26日
[ベストバイ] 二桁の増収増益で絶好調

ベストバイベストバイが第4四半期と通年の決算をリリースしたのですが、予想を超える業績でサプライズでした。
通年で売上高は10.4%増、最終利益高は31.3%増、既存店成長率の記載が見当たらないのですが、とりあえず第4四半期は7.0%増でした。

この時期に二桁の増収増益は凄いですね。
リリースには客単価のアップが好業績につながっていると書いてあるのですが、とりわけ第4四半期はノートブックコンピューターがよく売れて価格の下落を上回ったとしています。
ただし一昨年は特別損失(おそらく減損)を計上していて、これが最終利益の高い成長率につながっているのと、景気のせいで急激に業績が落ち込んでいたのでそれの反動というものもあるよう思います。


CEOのブライアン・ダンが投資家向けにコメントしてます。
「消費者が今やっていることをすべて店頭に反映できているとは思っていない。ここをリエンジニアするところに大きな機会があると信じている」。

この言葉を理解するカギがコネクト、ですね。
ダンが日頃言っているキーワードはユビキタス・コネクティビティ、機械同士、人同士が、いつでもどこでもつながる時代に、いかにつなげるのかを提案する機能が店頭に必要だとしている。

この機能とはすなわち、コンサルテーション、またはアドバイス、ですね。
そういう人を配置して、お客に提案し、売る。

現在このモデルを実験中で、どうやらイギリスにオープンする一号店にこの実験を反映させ、その結果をアメリカ国内のリモデルに活用するということを言ってます。


ディスカウントストアモデルからどんどんシフトしようとしているのがベストバイです。

鈴木敏仁 (01:07)


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2010年3月25日
[セイフウェイ] プライベートブランド開発をダイレクトに

セイフウェイはPB開発を、PB開発の専門企業デイモンに5年間ほど委託してきたのですが、すべてダイレクトに切り替えることが明らかになりました。
5月28日をもってすべての機能がセイフウェイ直営となります。またPBサプライヤーと協働することを目的として、セイフウェイ・ダイレクト・コネクトという名称のプログラムを立ち上げます。


デイモンはイオンのPBも開発しているグローバルブローカーです。リテーラーからPB開発を請け負うビジネスを世界中で展開している。
アメリカでもデイモンを使っている大手リテーラーはけっこういます。


今回の動き、両社の間に何があったのかは知りませんが、文脈を読む限りにおいては、調達重視のスタンスから、ブランディングを自分たちですべてコントロールしたいという自社マーケティング重視のスタンスへとシフトしたということのようです。
つまり、PBはコアコンピタンスであって委託するわけにはいかないと。

ただ本音の部分では、ノウハウをすべて吸収したから、もういいです、なのかもしれません。


PB開発を委託するかどうかはひとえにその小売企業の戦略次第でどちらにもメリットがあります。大切なことは委託する場合、丸投げしてはいけないということでしょうね。


《追記》
3/22にエントリーした記事で、ベントンビルのプロジェクトインパクト型の店舗で主通路上の島陳列があったことを書きました。写真をこちらに載せておきましたので、興味のある方はどうぞ。
戻った島陳列?@Bentonville

鈴木敏仁 (01:29)


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2010年3月24日
[クローガー] 今年は価格で競合せず

クローガーのCEO、デイビッド・ディロンが金融会社のカンファレンスでスピーチ、ウォルマートとの競合について触れました。

ウォルマートや他のディスカウント系のリテーラーよりも総体として買い物環境が優れている。
クリーンな店舗、スピーディなレジ、良くトレーニングされてお客の役に立つ店員、良いアソートメント、これらにフォーカスを当てるようにしている。
これがウォルマートとの差別化になっているし、まだまだ伸びる余地は残っている。

とまあ、こんな論調です。
ウォルマートと競合する企業としては良くあるコメントで新味はありません。


昨日、ウォルマートによる食品の値下げキャンペーンが明らかになったばかりですから、これを意識したものなのかもしれません。

クローガーはダンハンビーUSAによるロイヤルティマーケティングがうまく稼働していて、つまり価格とは違うところで差別化に成功している。またここ数年経費率をどんどん下げていて価格競争力もかなり強くなってきていることは事実なんですね。

ただ第4四半期に7%の増収ながらも27%の減益を記録、通年では7.7%の増収に対して94.4%という大幅な減益に終わっています。既存店は2.1%の伸びでした。
これについては、昨年第1四半期に実施した価格販促に対して競合企業が予想以上に反応し、さらにこれが年の後半まで継続してしまったことを理由として挙げています。

体力を超える値下げ合戦となってしまったということのようです。
今回のコメントは、これに対する反省もあったのかもしれません。


昨年ウォルマートは既存店成長率をわずかに下げてしまいましたが、最終利益率は3.5%と例年通り。
ウォルマートの既存店の前年割れについていろいろ言われてますが、他社と比較した上で語る必要もあるようです。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (05:18)


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2010年3月23日
[ウォルマート] 6週間の食品値下げで既存店を活性化

昨日に引き続きウォルマートのネタです。
これから6週間かけて食品1万アイテムを値下げするプロモーションを実施する予定であることが分かりました。証券アナリストがCMOのジョン・フレミングの談話として公開したものでウォルマートが公式にプランを発表したわけではありません。

まもなくイースターでシーズナルプロモーションのシーズンなので、これに合わせたのでしょうが、1万アイテムというのはかなりのものです。普通のスーパーマーケットのアイテム数が4~5万アイテムぐらいですから、スーパーに換算すると4分の1を値下げすることになる。

また6週間という短さも気になりますね。通常のロールバックは13週間が基本ですから、販促の位置づけも特別なもののように感じます。


最近入手した資料によると、ウォルマートはどうやらプロジェクトインパクトが売上にネガティブに作用したことを認めて、これから修正にとりかかるようです。
その中に既存店売上高を上げるためにロールバックを最強化するという項目がありまして、おそらく今回のもその一貫なのでしょう。

昨日訪問した本社前の店舗で、主通路上の島陳列がわずかながら復活していたのも、ひょっとしたらこの再修正のための実験なのかもしれません。


プロジェクトインパクト、まだ試行錯誤してます。

鈴木敏仁 (03:04)


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2010年3月22日
ベントンビルとプレスティージブランド

今日はベントンビルに来てます。趣向を変えて雑感を少々。

昨日の夜に着いたのですが、雪が降っていてびっくり。ローカルの人たちも驚くほど遅い時期の雪だったようです。
しかし今日は晴天、気温も急速に上昇中。

これは本社のファザード、相変わらず平屋の質素な建物です。
ウォルマート本社

これは敷地へのエントランスにある有名なサイネージです。アメリカ国旗が印象的ですね。
ウォルマート本社

ウォルマート本社前のスーパーセンター。昨年プロジェクトインパクト型に改装されたばかりです。
本社前のスーパーセンター

一つ発見したのは主通路上にパレット7つ分だけ島陳列があったこと。プロジェクトインパクトはこれをすべてなくしてしまったのですが、ひょっとするとこれから若干戻すのかもしれません。すっきりすべてなくしてしまうことがネガティブに作用しないかと個人的に危惧していたのですが、やっぱり影響が出てるんじゃないかと感じます。


ちょっと時間があったので数年前にできた大型ショッピングセンターに足を伸ばしました。いつもは時間がまったくなくて行けずにいたものです。
デパートメントストアのディラードに入ってびっくり、シャネルやクリニークといったプレスティージブランドが勢揃いしてるんですね。セフォラもあった。

15年前、はじめてベントンビルに来たとき、ほんとうに何もなかったことを覚えています。
実はサム・ウォルトン存命中、田舎のままでいて欲しいという彼の意向をうけて市が開発を控えていたんだそうですね。亡くなって、重しが取れて、一気に開発が進み始めた。
ウォルマートだけじゃなくて、大手メーカーの多くがここにオフィスを持っていて、高給取りが実はけっこういるわけです。そういう市場を狙ってプレスティージレベルの店が増え始めている。

ベントンビルもどんどん変わってます。

鈴木敏仁 (02:02)


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2010年3月19日
[バーンズ&ノーブル] 突然の社長交代、後任はネット事業から

昨日に続いてバーンズ&ノーブルです。創業一族の二代目CEOが退いて、後任としてネット販売事業のトップが就任する人事が発表されました。突然のことだったようです。

新たに新CEOとなるウィリアム・リンチは昨年2月にネット事業の責任者として外部から来た人材。HNSというネット販売企業から移籍してきたのですが、それ以前もネット系の企業にいて、キャリアはリアルな小売業界ではありません。

これが意味していることは明白、書籍のデジタル化を見据えて新たな方向性を模索しようとしているのでしょう。
昨日エントリーしたプロモーションは、リアルな店舗と電子書籍でシナジーを上げてみようとする取り組みでしたが、この模索を如実に表すものでした。

詳しいことは流通eニュースに書こうと思ってます。

投資家のロン・バークルが買収に動いてますし、バーンズ&ノーブルはしばらく何かとニュースを賑わせそうですね。

鈴木敏仁 (12:01)


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2010年3月18日
[バーンズ&ノーブル] 電子ブックリーダーと店舗のシナジー効果を出す

アマゾンのキンドル、アップルのiPadと、電子書籍市場がにわかに賑やかになってきましたが、書籍チェーンストア最大手のバーンズ&ノーブルもnookというリーダーを昨年末に投入して市場に参入しています。

このリーダーを使って、店舗への来店動機を作るプロモーションを開始しました。名称はMore in Store。nookを持って来店したお客に対して、無線LANで店舗内だけでしか閲覧できないコンテンツを提供するというプログラムです。

コンテンツは書籍、毎週新しいタイトルを投入し、4週間サイクルで入れ替える。またインストアのみの値下げ販促や、無料コーヒーサービスなどもつけるようです。


バーンズ&ノーブルがアマゾンやアップルと唯一異なるのは店舗を持っている点です。このリアルな資源を活用してシナジー効果を上げようという試みということになります。


ただアマゾンと比べるとやっぱり出遅れ感はいかんともしがたいし、アップルと比べると機能やコンテンツの豊富さだけではなくブランドパワーなど総合力で勝てそうにない。

これからiPadが出てくると、市場は一気に二強状態へ流れて行ってしまうような気がします。


ただ少なくとも、店舗とブックリーダーを重ねて相乗効果を出そうとする取り組みはおもしろいんじゃないかと思い取り上げました。

鈴木敏仁 (02:47)


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2010年3月17日
[プロクター&ギャンブル] 環境テーマのプロモーションを全米展開

プロクター&ギャンブルが環境をテーマにした販促キャンペーンを全米で展開します。名称はFuture Friendly、期日は3月29日から、全米の15,000店舗で一斉にプロモーションが始まります。

販促プラットフォームには、テレビコマーシャル、デジタル広告、ソーシャルメディア、商品ラベル、陳列ディスプレー、が含まれてます。


そのコンセプトが興味深い。
既存の商品の中から環境テーマに合うものを選択し訴求するわけなのですが、ポイントは、高額な環境に良い商品を提供するのではなくて通常の商品のアピールの仕方を変えている点にあります。
つまり、環境に貢献はしたいけど商品にエキストラは払いたくないよという大多数を占める消費者に対して訴えようとしている。
同社の調査によるとその比率は68%らしい。

商品を選択するに当たっての条件は、熱エネルギー、廃棄、水の3つの分野において、最低一つの分野で測定可能で意義のある節約を提供する商品、としています。

例えばタイドのコールドウォーター、温水を使用する必要がないため熱エネルギーの節約になる、というわけです。


実は、2007年からイギリスとカナダですでに実施しているんですね。ホームページもあります。
アメリカでは昨年のアースデーにウォルマートを含む一部の店舗と地域で実験、そして今年から全米展開というわけです。

なぜイギリスとカナダからなのかは書いてないんですが、おそらく消費者の環境意識が高いんでしょうね。
アメリカ人もようやく環境メッセージを受け取る準備ができてきたとプロクター&ギャンブルが踏んだというわけです。


これもまた、震源地はウォルマート。
プロクター&ギャンブルは濃縮型洗剤の開発を当初は渋っていて、これを説得したのがウォルマートという有名な話があります。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (01:46)


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2010年3月16日
小売企業のロビー活動

今日、小売関連のニュースを読んでいてふと思ったことです。アメリカの上場小売企業はロビー活動費を四半期ごとに開示していまして、昨日のニュースでは以下のような企業がデータをリリースしていました。

クローガー:7万7,000ドル
スーパーバリュ:26万ドル
セイフウェイ:62万ドル

また実は上場企業だけじゃなくて協会も開示しリリースしています。
昨日のニュースでは、The United Fresh Produce Associationという青果業界の協会が21万ドルをロビーで使ったことを発表してました。また先週は The National Retail Federation(全米小売連盟)が46万ドルのロビー費用を公開してました。

日本の場合、公開されるのは政治献金だけでしょうか。
ロビー活動という表現そのものがネガティブで、グレーな世界なようですね。


日米の政治に対するスタンスの違い、お国柄のようなものを感じたのでした。

鈴木敏仁 (02:49)


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2010年3月15日
[フィリップ・バン・ヒューゼン] トミー・フィルフィガーを30億ドルで買収

フィリップ・バン・ヒューゼンは多数のブランドを所有する衣料メーカーです。有名なのはカルバンクライン、アイゾッド、バス、等々。

トミー・フィルフィガーはよく知られたブランドです。90年代のピーク時には20億ドルを売っていたそうですが、拡大しすぎて失速、2006年にイギリスの投資企業にバイアウトされました。

フィリップ・バン・ヒューゼンの市場総額は24億ドルで、30億ドルという金額は同社にとっては大きなレバレッジを効かせた買収と言うことになります。

買収する理由は当然規模の拡大ですね。
トミー・フィルフィガーは現在メイシーズが独占販売していまして、今回の買収によってフィリップ・バン・ヒューゼンはメイシーズに対する最大のサプライヤーになるそうです。
今まではラルフローレンが一番大きかった。


デパートメントストア業界の上位集中が、サプライヤーの集約にも影響を及ぼしているというわけです。

鈴木敏仁 (02:27)


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2010年3月12日
[アバークロンビー&フィッチ] 100店舗を閉鎖、今後の主軸は海外へ?

アバクロが大きな店舗閉鎖をプランしていることが明らかになりました。WSJ誌が報じたところによると、200店舗以上が不採算店舗で、、今後3年間でリースが切れるそのうちの100店舗をこれから閉鎖する予定だそうです。
そのほとんどがフラッグシップとしてのA&Fで、ホリスターとギリー・ヒックスはほとんど含まれないそう。

アバクロの総店舗数は現在1,096店舗、海外は28店舗。

先月の2/16に発表された決算によると、2010年度は売上高は29億2,862万ドルで15.9%減、最終利益高は25万4,000ドルで99.9%減、大幅減収減益でした。とくに利益はとりあえず黒字ですが、年商規模からするとほとんど赤字に近い数字です。
既存店成長率は13%減でした。


国内のピークは完全に超えてしまいましたね。課題はこれからどう戦略を変えてゆくのか。
デザインは?
価格帯は?

アパレル専門店チェーンは、ピークを越えたときからが勝負です。
リミテッドのように上手に乗り物を乗り換えて行くのか、またはギャップのように縮小均衡させるのか。

このあたりがまだクリアに見えてきていません。


ちなみにアバクロは米国内での成長が難しくなってきたので、これからは海外へ注力する戦略を持ってます。

鈴木敏仁 (02:08)


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2010年3月11日
[スーパーバリュ] 3400店舗で一週間限定のプロモーションを実施

スーパーバリュが3,400店舗で一週間に期間を限定したプロモーションを複数のサプライヤーと計画していることが分かりました。CEOのクレイグ・ハーカートが証券会社のカンファレンスで言及したものです。

「3,400店舗で何かをするということは今まで経験したことがない」(ハーカート)

スーパーバリュは直営店舗として11チェーンを所有していますが、それぞれが別事業体として運営されてきましたので、全店舗でまとめて投入するプロモーションを実施したことがなかったわけですね。

この直営チェーンは約2,500店舗なのですが、そのうちセブアロットが1,170店舗なので、マイナスすると1,330店舗、直営ではない取引先としての小売店舗数が2,200店舗なのでこれを加えると、3,530店舗となります。

実はこのプロモーションにセブアロットを含めるのかどうかについての言及がないのですが、NBのアソートメントが違うので含めないんじゃないかと思い、とすると直営以外の取引先スーパーマーケットを含めての3,500店舗の可能性が高い。

だとすると、なかなかユニークな販促キャンペーンと言うことになります。


いずれにしても、ハーカートがCEOになって取り組もうとしていることの一端がうかがえるプログラムではないかなと感じています。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (02:01)


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2010年3月10日
[ターゲット] モバイルクーポン開始、少しずつ広がる非接触型システム

ターゲットのモバイルクーポンターゲットがお客の携帯端末へ値下げクーポンを発信するサービスを開始しました。画面に表示されるコードをスキャンするタイプなんですね。
スキャンできず、表示されるコードナンバーをレジでキャッシャーが打ち込まなければならなかったアメリカの携帯クーポン環境において、一歩先んじるプログラムの導入となりました。

仕組みはというと、電話番号を登録しておくとSMSメッセージが届き、そこからモバイル端末のブラウザでクーポンのページに飛んで、レジでこれをスキャンしてもらう、という流れです。

ただし更新は月に一回だけで、今のところ効果は今ひとつかなと。まだ実験段階なのかもしれませんね。


日本との違いは当然のことながらスマートフォンを前提としている点でしょう。
それと、POSスキャナーを使用する点でしょうか。このあたりまだ詳しいことは分からないのですが、特定のリーダーデバイスをレジ周辺に置かないということは、POSシステムをいじることで可能としたようですね。


実はスタバがiPhoneを使った非接触型のペイメントシステムを18店舗で実験しています。

ようやくアメリカでも非接触型が普及しはじめたようです。

鈴木敏仁 (02:52)


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2010年3月 9日
[ウォルマート] プロジェクトインパクトの成否は?

複数のメディアがウォルマートの苦戦についての記事を掲載しています。
一つ目はアソートメントを絞り込みすぎたため客が離れてしまい、SKUを少しずつ戻し始めているという話。
二つ目は価格競争力を失いつつあるのではないかという話。ターゲット、バリューディスカウントストア、スーパーマーケットが狙い撃ちしていて、お客の認識も変わりつつあるんじゃないかというストーリーです。


昨年度の業績については先月すでにエントリーしましたが、既存店成長率がマイナス成長でした。上場以来初めてなんじゃないかと書いたのですが、どうも社史上初めてということのようですね。

このマイナスの理由が、絞り込みすぎと、価格戦略、の2つにあるというわけです。

業界のいろいろな人に感想を聞いているのですが、プロジェクトインパクトについてはやはり賛否がありまして、そして否定意見については同社幹部はちゃんと認識してはいます。
でもとにかくやらねば、ということなんですね。

私自身がよく日本の方から「これどうなんですか?」とよく聞かれるのですが、「分かりません」としか答えようがない。ただ、商品があふれてくるような賑やかさがなくなってしまったことは事実で、それをアメリカの消費者がどう受け止めるのだろうかというのが、私が個人的に知りたいところではあるんです。


これもすでに書いたことなのですが、既存店の売り上げは落ち気味なんだけど、経営数値のベンチマーク数値は極めていい。
つまり、これからの時代売上は落ちる、だから落ちてもいいようなリーンなモデルにしようとしている、ということなのかもしれないなと。

まあこのあたりは私がなんとなく感じていることに過ぎないので、あまり信用はしないでください。
ウォルマートの業績はしばらくウォッチしなければいけません。


《追記》
東洋経済3/13号(3/8発売)に拙文が掲載されています。
特集「百貨店・スーパー大閉鎖時代!」の中の「海外百貨店事情」、です。
いつも業界誌での執筆なので宣伝しないのですが、今回は皆さんが手に取ることができる一般誌なので、書かせていただきました。
ぜひお読みください。

鈴木敏仁 (02:13)


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2010年3月 8日
[ウォルマート] マーケットサイドのPBブランド化

マーケットサイドウォルマートがマーケットサイドのホームページを先週リニューアルして再オープンさせたのですが、店舗情報が消えてなくなりました。

実は実験店舗としてオープンしてしばらくしてホームページから店舗情報がなくなり、これはひょっとすると店舗はもうだめなのかなと思っていたのですが、今回のリニューアルで再び店舗情報が欠落していると言うことは、現時点における同社のスタンスはもう明らかです。

先週サステナビリティ・コンソーシアムの責任者と面談しにフェニックに行きました。このとき2店舗に立ち寄ったのですが、1店舗目には店内になんとお客がゼロで閑散としてました。平日とは言うものの、午後の4時ですからこれはちょっと問題かなと。

ネットの状況とリアルな店舗を見るに、やはり現状ではうまく行っていないんだろうなと思います。


ウォルマートはこの"マーケットサイド"という名称を、フレッシュ(生鮮青果や総菜)分野のPBで使っていこうとしています。そろそろ全米展開し始めているかもしれませんが、私の知っている限りではダラスやフェニックスなど一部の地域から販売をスタートしています。

おそらく本当は、店舗とブランドを平行して進化させたかったんでしょうね。
そういえば、セイフウェイの小型フォーマット、ザ・マーケットも増えてません。
大型店舗の運営ノウハウと小型店舗の運営ノウハウはかなり違うということを感じます。

鈴木敏仁 (03:15)


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2010年3月 5日
最も賞賛される企業、小売業界のトップはウォルマート

フォーチュン誌が恒例のWorld's Most Admired Companies(最も賞賛される企業)50社を公開しました。

トップはアップル、2位がグーグル。
賞賛されると言うよりも、いま世界で最もホットな企業2社、という感じですね。


さてこの中から小売企業を抜き出すと・・・。

9位:ウォルマート
21位:コストコ
22位:ターゲット
30位:ノードストロム
37位:ベストバイ
46位:ロウズ

メイン業態としてのスーパーマーケットとドラッグストアが入っていないです。
アメリカの今を反映するような6社じゃないでしょうかね。

鈴木敏仁 (01:53)


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2010年3月 4日
[コストコ] 変わらず増収増益をキープ

コストコが第2四半期の業績を発表しました。この企業は8月期末のためいまがちょうど中間決算なのですが、2月14日が第2四半期末なので歳末を含んだ数字となります。

売上高は11%増、最終利益高25%増で増収増益。
既存店成長率は、アメリカが5%増、海外が26%増、ガソリンインフレと為替の影響を除いた既存店成長率は、アメリカが2%増、海外が10%増となっています。

また会員費は8.7%増、値上げしていませんので、会員がネットで増えていることを意味しています。


こちらは昨年同時期のエントリー。
相変わらず好調、最低価格でシェア拡大を目指す
同じようなタイトルなのですが、変えようがありません。

既存店成長率が落ちているのが少々気になるのですが、しかしこの企業は相変わらず強い。

我が家から最も近いコストコはウィークデーでも駐車スペースを探すのに苦労するほどで、驚くほど繁盛しています。
いつまでも成長し続けることは不可能なわけで、例えばウォルマートですらもいま業革のまっただ中にいるのですが、コストコに限って言うとスローダウンという言葉が無縁です。
この勢い、いつまで続くんでしょうね。

鈴木敏仁 (11:37)


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2010年3月 3日
[フレッシュ&イージー] 店舗デザインのマイナーチェンジ

フレッシュ&イージーは昨年なかばから新しい売場の導入を始めています。冷食の業界誌でこの変更を公式にコメントしました。

一つ目はフリーザーを増やしての冷凍食品の強化ですね。
すでに120店舗をこのタイプに改装してます。
このフリーザー、アルディが入れいてる平台形式でアメリカでは珍しいタイプ、これをゴンドラに組み込んでます。
フレッシュ&イージーの平台型フリーザー


二つ目はパネルや売場サインを若干変更、60店舗をこのタイプに改装しているそうです。
昨日フェニックスで新店を見てきたのですが、このコメントを読んで、ああこれだったのかと気づきました。


さて冷食ですが、別の業界誌でダラーツリーも強化を打ち出してます。
昨年は197店舗に導入して全体のおよそ3分の1となり、今年はさらに225店舗に導入予定だそうです。
ダラーツリーの冷食売場


冷食は初期コストがかかりますが、店頭作業は加工食品とほぼ同じ、廃棄ロス管理も比較的容易なので、非食品メインのフォーマットでも導入が可能です。
導入目的は来店頻度のアップですね。

先月ターゲットのPフレッシュについてエントリーしましたが、ディスカウントストアにもかかわらず陳列線の長さはもともとスーパーマーケット並みだったりします。

フレッシュ&イージーが冷食を強化するのも、フォーマットの特性を考えると納得できるわけです。

鈴木敏仁 (02:24)


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2010年3月 2日
[セイフウェイ] サステナビリティ・コンソーシアムへの参加を表明

サステナビリティ・コンソーシアムは商品のエコ度をインデックス化する取り組みをしている組織ですが、ここにセイフウェイが参加を表明しました。
ウォルマートとベストバイに次いでアメリカの大手企業としては3社目となります。ちなみにヨーロッパからはアホールドがすでに参加済みです。

偶然なのですが、本日このサステナビリティ・コンソーシアムの責任者と面談してきました。
そのビジョンに少々びっくり。

日本はこの分野で、業界としてというよりも、国家として後塵を拝することになるのかな・・・。

鈴木敏仁 (04:09)


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2010年3月 1日
[ウォルマート] 温室効果ガス2,000万トンを2015年までに削減

今日は先週発表があったウォルマートによるエコイニシアチブについて。
すでにあちこちで書かれていることなので詳細は省きますが、2015年末までに温室効果ガスを2,000万トン削減するという目標を掲げました。この発表に合わせてベントンビルで環境カンファレンスを開催、その模様はウェッブでライブ中継されて、現在はホームページのGreenhouse Gas Commitmentにアーカイブされて閲覧可能となっています。

この2,000万トンという温室効果ガスの削減量は、今後5年間にウォルマートが排出するであろう二酸化炭素の1.5倍に相当し、また380万台分の車の年間排出量に匹敵するそう。


さて、この発表を米メディア各社が報道しているわけですが、サプライヤーに温室効果ガス削減を「プッシュ」や、「強制」、というタイトルが目につきました。
日本語のニュースを検索すると、ほとんどがウォルマートが削減するというタイトルになっているのと好対照です。

今回のイニシアチブはサプライチェーン全体をカバーするものですから、ウォルマートはあくまでも音頭を取っているに過ぎないわけで、ちょっと視点を変えるとサプライヤーに押しつけている、となるわけです。
アメリカのメディアのほとんどはそんな視点で書いてます。


良くも悪くも、アメリカはもはやウォルマートが引っ張らないと環境イニシアチブは動かなくなってしまっているような印象を持ってます。


ちなみに明日、ちょっと目的がありましてサステナビリティ・コンソーシアムの責任者と面談してきます。場所はフェニックス。テーマは環境、ということで現在エコで頭がいっぱいとなっています。

なので、明日はエントリーお休みとなると思います。
もし時間があればどこかでアップしますね。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (03:23)


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