2006年3月31日
プロバイオティクスなヨーグルトの登場

米国人は'腸'の話題を嫌うのだそうです。
理由は不明、こういう話題は確認しづらい(笑)

一方我々は子供のときから腸を気にしてます。
私はビオフェルミンを子供のときに取らされた記憶があるのですが、ということは30年以上も前から日本人は腸の健康を気にしていることになる。

これは文化なのかもしれません。
でもメーカーの存在が実はかなり大きいのだと私は考えています。
米国にはヤクルトのおばさんはいませんから(笑)
メーカーによる販促活動の影響による生活の違いは、けっこうあるというのが私の持論です。
この点については、おいおい何度もこのブログで書くことになるでしょう。

ということで、米国には'腸にやさしい'なんていう商品が見当たりません。
例えばヨーグルトには、Live Culture(生きた培養菌)が入っているという表記はあるのですが(ないものもの多い)、具体的にどういう菌が入っているのか、ビフィズス菌なのか、カセイ菌なのか、Live Cultureがお腹にどういいのか、という表記をしているヨーグルトはまれでした。

DSCF3741.jpgプロバイオティクスという言葉も普及してません。

しかしながら、ようやく登場しました。
左の写真はダノンのActiviaという新商品です。

私はこの数年、腸の健康関連商品、いわゆるプロバイオティクスな商品は、米国で必ず出てくると予言してきたのですが、その通りとなりました。

長く米国に住み、業界をウォッチし、店舗を見続けていると、何がこれから売れるかということが、なんとなく分かってくるものです。

大腸がんが多いお国柄でもありますし、サプリメントも含めて、今後この分野は有望だと思ってます。

鈴木敏仁 (05:04)


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2006年3月30日
スーパーマーケット業界、店舗開発のトレンドは'ニッチとコンビニエンス'

FMIが「Facts About Store Development」という調査分析結果を発表しました。
スーパーマーケット業界の店舗開発のトレンドレポートですね。

内容をざっくりとまとめてキーワード化してしまうと、トレンドは'ニッチとコンビニエンス'だ、ということになるでしょう。
まあ、私のセミナーではずっと言ってることでして、さして目新しい話ではないのですが、FMIがあえて言うことで重さが増すというわけです(笑)

さてこの2つ、ようはスーパーセンターが持つ、'マス'と'ディスティネーション'という二大機能に対するアンチテーゼであるわけです。
つまり米国スーパーマーケットの課題とは、既成の事実ではあるのですが、やはりスーパーセンター対策なのだということがあらためて確認できてしまうわけです。

鈴木敏仁 (09:34)


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2006年3月29日
消費の二極化、もう一つの理由

27日にアップした、IRIによるCPG市場に関するデータには、マーケターがウォッチしなければならない今年の5つのトレンド、なる項目が付帯していました。

1、マイクロマーケティングが不可避となる。CPG業界の成長率が低いため、サービスが行き届いていない現ユーザーの刺激、未開発なニッチセグメントの発見、といったことに取りかかる必要性が高まっている。

2、ベビーブーマーとヤングアダルトが市場を二分する。予算コンシャスな若年層は低価格ブランドを求めてバリューチャネルで買い物をする一方、ブーマーはプレミアム型の商品とサービスを求める。

3、トータルヘルスマネジメントという考え方が、バランスの取れたダイエット、という方向へ発展してゆく。健康に対して総合的な効果のある新商品や、バランスや適度といったメッセージ性を持つ新商品に可能性がある。

4、消費者の時間を節約する高品質でヘルシーな商品が成功する。

この中で、私は2に少々ひっかかりました。

消費市場の二極化についてはいまさら言及する必要のないことではありますが、高所得層と低所得層という、単純な所得層の二極化のみにその原因を求めがちだと思います。
ところが、ブーマーとヤングアダルト、という切り口もあるわけです。
これは所得ではなくて、年齢を軸に据えた分け方となります。

もちろん前者は高所得層、後者は低所得層と言え、両者は密接につながっていて、いわば表と裏の関係にあリます。

表だけに注目しがちだけど、切り口としては裏もある、ということですねえ。

例えば、'予算コンシャスなヤングアダルトは、先入観がないこともあり、価格の安い食品を買う店舗としてスーパーセンターやMWCといった代替チャネルをすんなりと受け入れてしまう'という表現が可能かもしれません。
代替チャネルはヤングアダルトに支持されているのだ、という見方ですね。

こういうふうに、ちょっと違う視点で同じ事象を観察して見てみると、違う風景が現れてくることがあります。

鈴木敏仁 (04:24)


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2006年3月28日
BW50社にランクインした流通企業

ビジネスウィークが毎年発表しているBW50社というランキングがあります。
これは10項目の指標を用いてS&P500社の中から選別したランキングなのですが、ベンチマークされる経営指標が多いことと、複数年にわたっていることなどから、単年度で一指標のシンプルなランキングに比べると、その企業の本当の強さが分かる優れものだと思っています。

さてこの50社の中にランクされているCPG流通企業を列挙すると・・・

11:ロウズ
19:ベストバイ
39:CVS
44:ステープルズ
48:マッケソン
50:ホームデポ

皆さんにとっては、意外な顔ぶれじゃないでしょうか。

個人的にはCVSとマッケソンに驚きました。

CVSは結構評価が高いんですね。どうりで、エッカードに次いで立て続けにセブオンを買収すると言う離れ業を演じることができるわけです。

マッケソンはドラッグホールセール業界売上高1位企業ですが、数年前に粉飾決算が明るみに出て沈んでいました。
3位のカージナルヘルスの方が好調と見ていたのですが、唯一ランクインしたということは、復活したどころか優良企業化したということを意味しています。

ウォルマート、コストコ、クローガー、ターゲットといった大手小売企業が含まれていないのですが、スーパーバリュもいないし、さらにP&Gやクラフトといった大手メーカーの存在はかけらもありません。
理由の一つはたぶん、株主に対するリターンが指標に含まれているからだと思われます。重厚長大で、株価の動きの鈍い流通企業ははずされやすい。
ただし、ここ数年株価が大きく上がっていないホームデポがランキングされていますので、理由をこれだけに求めるわけにはいきませんが。

参考までに、もう少々広い意味で、消費者に商品やサービスを販売する企業を加えておきます。

13:モトローラ
24:スターバックス
34:マイクロソフト
37:eベイ
43:コーチ

鈴木敏仁 (11:37)


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2006年3月27日
CPG市場の伸びは1.6%増

昨年度のCPG(Consumer Packaged Goods、食品日用品)市場の伸びは1.6%増で、市場規模は3,941億ドルだったそうです。(IRI調査 )
1ドル=120円換算で約47兆円です。

業態として成長を引っ張ったのがドラッグストアで4.8%増、食品などのコンビニエンス性が強い非伝統的な分野を強化したことが成長に寄与したとしています。

カテゴリー別では、ビバレッジの5.1%の伸びが最大でした。
つい最近、炭酸飲料市場が過去20年間ではじめてマイナス成長を記録したことが発表されたばかりなのですが、スポーツドリンクや水が伸びているんですね。
アメリカ人は炭酸飲料が大好きな民族なのですが、いわゆるオルタナティブ(代替)飲料へと若年層の好みがシフトしていて、またはシフトさせることにメーカーが成功して、これが市場の変化に現れていると言われています。

鈴木敏仁 (05:17)


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2006年3月27日
「JCペニーによる企業文化の改革」Vol.10,No.13

アメリカ流通eニュース

 JCペニーが'おばあちゃんの店'というイメージからの脱却を目指して、ポップアップストアと呼ばれる同社らしからぬマーケティング手法を使って企業イメージのオーバーホールを実施していることは前々回にレポートした。
 この戦略を引っ張っているのがマイク・ウルマンという新CEOなのだが、企業文化の改革にも取り組んでいることも全国紙によって報じられた。JCペニーはいま大きな業革の中にいるのだが、うねりがおおきいだけに内外の注目を浴びているわけである。
 今回は、報じられた企業文化の変革についてまとめたい。(参考WSJ誌)

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (01:11)


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2006年3月25日
大手ドラッグストアから姿が消えるマックスファクター

コスメティックスブランドのマックスファクターが、流通戦略を大幅に変更していることが報じられました。(Advertising Age)

現在流通させている26,000店舗から、1万店舗へと縮小させる。
ウォルグリーン、CVS、ライトエイド、ターゲットといった大手マスリテーラーから撤退し、ウォルマートと中小リテーラーに集中させる。

1万店舗のおよそ4分の1以上はウォルマートで、'ウォルマートのハウスブランド'のようなものになってしまう、と書かれています。

マックスファクターはハリウッド全盛のときに、セレブリティが使って有名になったコスメブランドで知名度は抜群、ある程度の年齢層以上の人たちでは、知らない人はいないんじゃないでしょうか。
97年と言う長い歴史を持つブランドでもある。

しかし、近年ことアメリカにおいては昔の輝きを失いつつあります。
昨年の売上高はおよそ1億7000万ドルで、そのうちの6割は海外だそうです。
印象としては、海外においてはマックスファクターは輝けるアメリカのイメージが強く残っているのだが、本国アメリカにおいては古いブランドとなってしまった、といったところでしょう。

親会社のP&Gにとってはてこ入れが急務だったのですが、ビューティケアの中でコスメはプライオリティが低くようで、10年以上前のクラリオン、そして数年前のオレイに続いての、縮小戦略の選択となりました。

私は個人的に、これは流通差別化戦略の一環ではなかろうかとも思っています。
小売企業間の激しい価格競争の巻き添えを食ってブランドが疲弊することを避けるために、P&Gは巧妙な商品流通戦略を取っていると私は感じているんですが、今回のプランはチャネルをあえて絞ることでブランドを維持しようとしているのだと私は感じるわけです。

鈴木敏仁 (10:14)


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2006年3月24日
ビタミンサプリメントに効き目は無い?

ウォールストリートジャーナル誌が3月20日付けの記事で、ビタミンサプリメントは考えているほど効果はないし、逆に健康を害することもあるという調査結果が出始めている、という記事を特集で掲載しました。

実は私は10年以上も前に、「ビタミンバイブル」という本を読み、その影響でビタミンを取り始めました。
取り始めた当初、効いた感じがして、以来やめてはまずいという強迫観念みたいのが芽生えてしまい、今でも取り続けています。
さらに他のサプリメントにも興味が流れて、自称'サプリメントおたく'です(笑)

今回の記事は、こういう私にとっては非常に興味深い。
医療費を削減するには、病人を減らすのが一番効果が高い。そのために、セルフメディケーションといって、医者にかかる前に自分で健康を維持しましょう、そのためにサプリメントを取りましょうということを、アメリカは国を挙げてやったわけです。

わが国もその影響を受けはじめてます。
セルフメディケーションという言葉を聞いたことのある方は多いと思います。

ドラッグストア業界はでこのトレンドを受けて、サプリメントカテゴリーの強化は焦眉の急となっています。
粗利益もそこそこ取れますし、要するに有望な儲かるカテゴリーなわけです。

こういう状況下で、今回のWSJ誌のような記事が出るという点については、みなさん注意を払っておく必要があるでしょう。

サプリメントとはウォンツで買われる分野です。
つまり、流行とか、トレンドとか、雰囲気といったものに、とても左右される。
肯定的であれ、否定的であれ、影響力のある調査機関やメディアによる論調の影響を受けやすい。

ちょっとしたニュースで、どんと売り上げが上下するリスクを抱えているわけです。

鈴木敏仁 (10:20)


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2006年3月22日
JCペニーのポップアップストア

JCペニーがニューヨークのマンハッタンに、3月3日から28日までの期間限定で、広告用途の臨時店舗をオープンさせています。
こういう店舗のことを、米国流通業界の専門用語でポップアップストアと呼びます。

ディスカウントストアでは、ターゲットがこの店舗を利用することで知られています。

このポップアップストアは広範囲な広告キャンペーンの一環で、キャンペーンにはアカデミー賞のスポンサーも含まれたりしています。

さて同社のもくろみはと言うと、「おばあちゃんの店」というイメージからの脱却にあるとしています。
かなり予算をかけたキャンペーンではありますが、決して高級志向へとアップグレードするためのものではなく、あくまでもミドルクラスをターゲットとしつつ、古くなったイメージを変えたい、ということですね。

シアーズ同様、老舗であるJCペニーのイメージは古くなってしまった。
これをオーバーホールするわけです。

日本でたとえれば、衣料を強化したい(または熟年向きの店というイメージを変えるために)ヨーカ堂が、銀座の一等地に一ヶ月間だけの店舗を出すようなものです。

詳しくはアメリカ流通eニュースに書きましたが、こういう地道なマーケティング努力の積み重ねがあってはじめてアパレルは売れるものなのだ、ということなんです。

鈴木敏仁 (10:03)


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2006年3月20日
ウォルマート銀行への反対論と賛成論

2月8日の「ウォルマートが銀行をもちたい理由」で、ウォルマートが銀行を持ちたがっているのだが、反対意見が根強いという記事を書きました。

3月10日に、国会議員30人が連盟で、連邦保険預金公社(FDIC)に対して反対意見書を提出したそうです。
詳細は省くとして、「エンロンやワールドコムに銀行を持たせていたらどうなっていたか熟慮せよ」という文言に彼らの懸念が集約されていると思います。

一方、3月16日にNYタクムズが社説で、賛成論を掲載しました。
ウォルマートが銀行を持つことで、競合が発生して、消費者が恩恵をこうむるだろうという趣旨です。

双方ともに間違っていないと私は思います。

近々に開かれる公聴会の後に、FDICが下す決断を楽しみにしましょう。

鈴木敏仁 (06:05)


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2006年3月20日
「スーパーマーケット業界の最新トレンド」Vol.10,No.12

アメリカ流通eニュース

 FMIが毎年恒例となっているFacts About Store Development:店舗開発に関する調査の結果を発表した。スーパーマーケット業界の店舗開発についての大きなトレンド、つまり今どういう作り方が流行っているのかを調査分析してレポートしたものである。
 実はだいたい分かっていることではあるのだが、FMIという公的機関による発表が業界にインパクトを持つわけだ。
 ここで簡単にまとめておこうと思う。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (01:05)


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2006年3月17日
卸ではなくなるスーパーバリュ

今回のM&Aによって、スーパーバリュの売上高の80%、利益の90%は小売ビジネスからのものとなるそうです。
こうなると、もう同社は卸売業ではなくて、ほぼ小売業ということになります。
クローガーに次ぐ売上高規模の小売企業になる、ということですね。

いかなるロジックでこの決断をCEOのノッドルが下したのか。
これが私が最も興味のある点です。

私が最近記事でよく書くネタに、小売企業は臨機応変に変革(Transformaition)しなければいけない、というものがあります。
ここで言う変革とは、小手先の変化ではなく、もとのカタチをとどめないほどに変わることを意味しています;Transformationとは、いもむしが蝶になることも意味しているんです。

スーパーバリュはまさに変革しようとしているわけです。
卸から、小売企業へと。

わが国においては、これほどダイナミックに変わる例は少ないでしょう。
卸は卸、小売は小売、という固定観念が強い。

固定観念から抜け出せないのが、我々日本人の最大の弱点のような気がしています。

鈴木敏仁 (06:15)


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2006年3月14日
ホールフーズの強さはブランディングの勝利

大手スーパーマーケット企業が業績悪化で苦しんでいる中、業界で唯一気を吐いているのがホールフーズと言えるでしょう。
NYのマンハッタンやLAのサンタモニカにアーバン型のプロトタイプを出しましたが、超繁盛店となってます。

この強さをどう読むか。
ただ単にオーガニックを売っているから、だけではその強さは説明しきれません。

ホールフーズで売っている商品のうち、半分以上はウォンツで買われているものと見て間違いありません。

例えば旧来の農法で栽培されたトマトはニーズで買われますが、オーガニックトマトはウォンツで買われるものです。

オーガニックの生鮮青果を買う行動とは、極めて知的な活動であります。
食べたところで、翌日に健康状態が突然良くなるというものでは決してない。
私は長くオーガニックミルクを飲んでますが、これで何か体調が良くなったという自覚は全然ないです(笑)

最も分かりやすいのは、オーガニックコットンを使ったアパレルでしょう。
食べ物ではないですから、そのご利益は環境に優しいという利点以外にありません。

みんな頭の中だけでそのメリットを理解し、その価格差を納得し、オーガニックを買う。

この購買行動はファッションと表現しても良い。
高級ブランドを買う購買行動と同類と言ってもいいように思います。

ホールフーズは、ファッショナブルな店舗を作り、オーガニックによる強いメッセージを発信し、高いウォンツ商品を買ってもらえるブランドイメージ構築に成功した。

ホールフーズを揶揄する表現で、Whole Paycheck、という言い方が最近業界で使われはじめています。
「ホールフーズ」という名称と、「すべての小切手=高い」、をかけたシャレ表現で、レジで支払う金額が異常に高いことを言おうとしています。

普通のスーパーマーケットと同じ量を買ったら、おそらく少なくとも3割近くは高い。
お客はこの高さを、ブランドショッピングと同じような気分で、納得して買っている。

例えば普通のスーパーマーケットがオーガニック青果の品揃えを強化し、対抗しようとしています。クローガー、アルバートソンズ、セイフウェイ、みんなオーガニックセクションをすでに持っています。
ウォルマートまで売場を持つことを明らかにしています;同社の場合おそらくStore of the Communityの一環でローカル市場に合わせた品揃えを考えているのでしょう。つまり高所食者の多い商圏のみに限定してのオーガニック展開を考えている。

この場合、ニーズが主体であるスーパーマーケットが、どうウォンツを売るのか、包括的な戦略を立てる必要があります。
単に置いただけでは、ホールフーズからお客を奪うほど売れるということはないでしょう。
ところが、スーパーマーケットやドラッグストアというビジネスモデルは、もともとニーズを売ることに慣れているが、ウォンツを売るということにノウハウがないんですね。

このことは、わが国のスーパーマーケットやドラッグストアにも言える事です。
コモディティによる価格競争に勝つためには、ウォンツで粗利益を稼ぐ必要があります。
しかしウォンツを売るためにマーケティングも含めた包括的な戦略を立てて、成功している日本企業を私はあまり知りません。

実を言うと、ターゲットやコストコの強さも、ニーズとウォンツのバランスの良さにあるのです。

ホールフーズの強さの本質とは、オーガニックをドメインとしたブランディングによるウォンツの販売力にあるというのが、私の見方なのです。

鈴木敏仁 (03:17)


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2006年3月13日
「JCペニーとポップアップストア」Vol.10,No.11

アメリカ流通eニュース

 ポップアップストアとは米国流通業界の業界用語で、期間限定でオープンする広告用途の店舗のことである。
 JCペニーが3月3日から26日までの期間でこのポップアップストアをマンハッタンにオープンさせた。JCペニーのイメージと合わない戦略と言えるのだが、逆に言うと同社はイメージを大きく変えようとしているのである。
 業績を落として精彩を欠いていたJCペニーなのだが、再建が終わって、攻めに転じ始めている。このポップアップストアは、'104年の歴史で最大の広告キャンペーン'の一環なのである。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (10:23)


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2006年3月12日
超繁盛店トレーダージョーズのマジック

ニューヨークタイムズ紙が3月8日に、マンハッタンンに進出したトレーダージョーズに関する興味深い記事を掲載しました。

基本的にポジティブな内容なのですが、詳細はさておき、私がここで紹介したいのは、記者が店舗でお客にインタビューしたコメントです。

「こう言うのはちょっとクレージーかもしれませんが、この会社はお金以上に食品が好きなんだって感じるんです」。

つまりお金儲けの前に、食品が好きな会社なんだと、お客が感じているというわけです。

これは凄いことです。

トレーダージョーズの単位面積あたりの売上高は、食品小売業界ではダントツに高いのですが、理由はこのあたりにあるんです。

詳しくは日経BPの記事をご覧下さい。

鈴木敏仁 (06:37)


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2006年3月11日
ホームページ新装オープン

ようやくホームページが新装オープンしました。
昨年8月にニフティのココログを使ってブログを実験し、その結果を踏まえながら、ホームページをブログ形式に変更したものです。

ブログとはもともと日記のようなものだったわけですが、機能に注目すると、ただの日記という目的を超えて使うことができる便利なツールだと思います。
私のような情報発信型の人間には非常に有効なツールですが、イントラブログなど、おそらくこれから使用範囲はどんどん広まってゆくことでしょう。
ブログという表現に固定観念があると思うのですが、ブログ型の新ネット情報共有ツール、というような表現をすれば分かりやすいのかもしれません。

まだ試行錯誤してまして、これからも変更を加えていこうと思っています。

デザインしていただいた安部朱美さん、ありがとうございました。
よいサイトができましたよ。
いろいろ細かい注文をしているのですが、迅速に対応していただいて感謝です。

それからスポンサーしていただいている、エイジス様とユニリーバ様にも感謝申し上げます。
ブログを自身のサーバーで動かすには、デザインからメンテまで何かとコストがかかるのですが、皆様のおかげでここまでできあがりました。

読者の皆様、今後とも末永くよろしくお願い申し上げます<(_ _)>

鈴木敏仁 (09:37)


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2006年3月10日
何でいまだに商品券なの?

この数年アメリカで完全に定着したのが、ギフトカードです。
機能は日本で言うところの商品券。

プラスティックのクレジットカードサイズで、レジでスキャンするためのコードが裏面に印刷してある。店頭においてあって、買いたいときはピックアップし、レジで清算するときにお金を支払い、これでアクティベートされて、以降支払った分をお金と同じように使うことができます。
もともと金額が決まっているものと(表にたとえば20ドルと金額が書いてある)、自由に金額を選べるものと、2つのタイプがあります。
またスターバックスのように、オンラインでお金を追加することのできるタイプもあります。

ほとんどの大手リテーラーはこの仕組みを導入してまして、ほぼ完全に定着しました。ドラッグストアやスーパーマーケットでも買えます。
一部のレストランや映画館チェーンも導入してます。

興味深いのは、他社のギフトカードを売っている小売企業が増えていることです。
たとえばセイフウェイ店舗で、ベストバイ、バーンズ&ノーブル、ベッド・バス&ビヨンドといった他社のカードが買える。
さすがに競合店のは置いてませんが。
DSCF3710.jpg
(この写真はセイフウェイのトップエンドです。)

この場合、売った会社に手数料収入がはいります。
つまりベストバイのギフトカードを売ったセイフウェイに、いくらかの手数料が入る。

消費者にとっての利便性は、コンビニエンスです。
書籍のプレゼントを考えているときに、近所のドラッグストアで買い物のついでにバーンズ&ノーブルのギフトカードを買える。

企業側のメリットはいくつか考えられます。
①偽物の確率がゼロとなる(紙の商品券はコピーが容易)、②利便性アップでギフトカード需要が増える、③おつりがないのでその金額を丸々使ってもらえる、④'全国百貨店共通'といった汎用型ではないので売り上げが読める。

日本ではまだ商品券が主流です。
プリペイドカードが流通し始めてはいますがまだ限定的です。
他社のギフトカードを販売するという商習慣もない。

このアメリカ型のギフトカード、日本でも可能性があると思うんですけどねえ...

鈴木敏仁 (10:05)


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2006年3月10日
ホールフーズ、今後4年間で売上高は現在の2倍以上に

3月6日の株主総会でCEOのジョン・マッケイが、2010年までに売上高が120億ドルに達すると見込んでいることを明らかにしました。
これは05年度の売上高47億ドルの2.5倍に相当します。

およそ年間25縲鰀30店舗の店舗増で達成するとのこと。
通常は10店舗程度のペースですから、かなり増えます。

スペシャリティSMですから立地を選ぶフォーマットなのですが、支持層が増えるにつれ、出店可能商圏が増えてきたということでしょう。
ロサンゼルス、ニューヨーク、ワシントンDC等の上位市場で店舗をさらに建設できるようになってきているとしています。
このあたりの都市には繁盛店が多いですから、カニバリズムも考えているということですね。

その他総会で出てきた数値はというと:
スクェアフィートあたりの平均売上高は870ドル。(SM平均値483ドルの約2倍、ちなみにトレーダージョーズの数値は1,000ドル超)。
週の売上高が100万ドルを超える店舗がある(SM平均値は25万ドル程度、ちなみにウェッグマンズの平均週商は95万ドル)。

この企業の強さについて、次回ちょっと考えてみたいと思っています。

鈴木敏仁 (02:03)


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2006年3月 6日
「ショッピングセンターデベロッパーがデパートメントストアから店舗を買う理由」Vol.10,No.10

アメリカ流通eニュース

 ショッピングセンターデベロッパーが、デパートメントストア(Dpt)から店舗を獲得するという取引が成立した。デベロッパーはウェストフィールドという、オーストラリア資本のグローバル企業、そして相手はフェデレイテッドである。
 このディール、今後のモールの行き方を示唆していて興味深いのである。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (02:26)


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2006年3月 6日
学習机と商品へのこだわり

私の子供はまだ小さくて、ようやく自分の学習机を買う年齢となりました。

私としては、身長の伸びに従って、机もいすも高さを調節できるものが欲しい。
正しい姿勢で、疲れない姿勢で、勉強して欲しいからです。

探してみたら、こういう学習机が米国にはどうも存在しないんです。
少なくともネットで調べたところ、まったくない。
イケアで見つけたのですが、イケアはディスカウントタイプの家具でして、傷むのが早い、いわゆる価格なりの商品で、長期的に使いたい私の希望に合わない。

大人用はあるけど、子供用がない。

ドイツにとてもいいのがありました。
日本も含めて各国で販売していることがサイトで分かったのですが、残念ながら米国だけ売っていない。

もちろん日本には、高さ調節できて、素材のいい学習机なんて、一杯あります。

この過程でふと思ったことは、米国人のモノへのこだわりの低さというか、無関心というか。
ニーズがあるんだけど気づいていないのか、そもそもニーズがないのか。
前者の場合はビジネスチャンスなわけですが、気づかないのは売る側にこだわりがないから。
後者の場合は、米国人がそういう細かいところにこだわる文化を持っていないから。

ドイツの商品が米国だけ売られていないということから、どういうことなのか、なんとなく分かることと思います。

モノへの強いこだわり、どうもこれが、日米文化の違いのキーワードの一つなのかな、などと最近強く思い始めています。

鈴木敏仁 (07:32)


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2006年3月 2日
新たなドラッグストアフォーマットへの挑戦:Elephant Pharmacy

DSCF3723.jpg
本日Elephant Pharmacyという非常に新しいドラッグストアコンセプトの店舗を見てきました。
http://www.elephantpharmacy.com

オープニングは2002年の11月、現在2店舗ですが実験期間をほぼ終えて、これから店舗を増やしてゆくとしています。

「セイフウェイに対するホールフーズの関係が、ウォルグリーンに対するエレファントファーマシーである」、だそうです。

主体はナチュラル系の非食品。ファーマシーとHarbal Remedies(日本で言う漢方)が奥の壁面に核部門としてあり、また右サイドにはセミナールームがあってヨガ教室やウェルネス関連の無料セミナーが開かれる。
品揃えは少ないですが、生鮮と青果も揃えてます。

店舗面積は400縲鰀500坪といったところでしょうか。

ホールフーズが食品サイドからナチュラルプロダクト・スーパーマーケットを作っていったわけですが、こちらは非食品サイドから、ナチュラルプロダクト・ドラッグストアを作ろうとしている、と理解すると分かりやすいかな。

米国のドラッグストアは、(よ縲怩ュ見ると違うのですが)一見するとどれもこれも似通ったフォーマットとなってしまっています。その中で、まったく別のアプローチによるニューフォーマットが登場しはじめています。

鈴木敏仁 (06:18)


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2006年3月 1日
[月刊MD]増える企業買収、自己変革へとつなげられるのか?

 日本企業が関係する昨年のM&Aの数は2552件で、過去最高となったそうだ。グローバルレベルでみても、米国の9042件に次ぐ2番目で、一昨年の4位から2つも順位を上げた。ちなみに3位は英国2425件だそうだ。(米調査会社トムソンファイナンシャル)
 資本と経営を分離し、株主の責任を出資した金額の範囲内で有限とし、株式を公開して売り買いする株式会社という仕組みを創造したのは英国である。そのアングロサクソン文化を受け継ぐ米国とともに、両国はもともと会社を売り買いする経済文化を持っているので、数が多いのは当たり前なのだが、日本という非アングロサクソン文化を持つ国が、つまり会社を売り買いするというやり方にあまり馴染まないと言われてきた国が、英国を抜いて2位になるということについては、何事かを感じなければならないだろう。

鈴木敏仁 (02:34)


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2006年3月 1日
[販売革新]アルバートソンズ買収と「米国チェーンリストラ」急伸展

 昨年9月2日にその意図が発表されて以来内外の注目を浴びてきたアルバートソンズの売却が、1月24日に決定した。
 わずか5年程前まではSM業界の優等生と言われていた同社が売却されたことに、驚いている方も多いに相違ない。昨年11月号で(アメリカチェーン「2005年の大激震」)、今回のディールは'身売り'ではなく、資本売却であると私は論じた。バイアウト企業が資本を買収し、非公開企業としてリストラを実施し、業績を戻した上で再上場するという復活のシナリオを予想していたのである。その時点での業績やコメントの文脈を総合するに、身売りとは程遠い状態であったからである。
 しかしアルバートソンズの選択肢は、他社の傘下に入るというほぼ身売りに近いものなのであった。
 実はその時点で一つだけ見落としていた事実があって、おそらくそれが今回のM&Aにつながったのだろうと私は考えている。資本の独立性に対する意思の消滅である。

<続きは販売革新06年3月号をご覧下さい>

鈴木敏仁 (10:55)


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2006年3月 1日
日米中間流通機能革新セミナー、ネットインタビュー第3弾

引き続き、ネットインタビューの第3弾です。
株式会社菱食 流通本部 流通開発部部長兼e機能推進チームリーダーの原正浩さんに話を伺いました。

Q:菱食さんが考える、小売業・卸・メーカーのコラボレーション型のカテゴリーマネジメントとは、どんなものなのでしょうか?

A:弊社では得意先である中国地区の優良スーパーマーケットと、ザカティコンサルティング社の矢矧氏のご指導のもと、D2D型カテゴリーマネジメントに取り組んでおります。
D2D型カテゴリーマネジメントの各テンプレートを日本流の実務に照らし合わせて改良し、これをもとに小売業、カテゴリーキャプテンメーカー、弊社間で情報、提案内容を共有し、PDCAを実践しております。
このモデルが製配販3社が知恵を出し合って小売業が消費者から支持を得る、コラボレーション型の取り組み事例であると考えます。

Q:机上のプランを実際に実行することを英語でエクセキューションと言います。カテマネもエクセキューションなければ、絵に描いたもちとなります。スーパーバリュはこの事に気づき、3PMDを雇うことでこの問題を解決したという事例があります。菱食さんは何か手を売っていらっしゃいますでしょうか?

A:現在のところ具体的な手は打っておりませんが、必要性は感じております。

Q:最後にまとめてとして、菱食さんにとっての店頭活性化とは何でしょうか?

A:得意先小売業が、お客様が買いたい時に、買いたい商品を、買いたい量、適正な価格で販売し、お客様の支持を得て繁昌する為に、弊社が持つ情報、物流、マーチャンダイジング提案を実践し、小売業の、そして弊社の売上、利益の改善という成果を生むことであると考えます。

鈴木敏仁 (08:46)


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2006年3月 1日
ダラーゼネラルが8,000店舗目をオープン

バリューディスカウンター(またはバラエティストアやダラーストア)のダラーゼネラルが、2月27日に8,000店舗目をオープンしました。

すべて直営です。たしか総店舗数ではカルフールが世界一だったと思うのですが、フランチャイズを含んだ数値でして、直営店舗の数の多さではダラーゼネラルが一番だと思います。

年間に400店舗近く出店してまして、つまり一日に一店舗以上開店し続けているわけです。
バリューDSはいま何かと注目を浴びている業態ですが、業態論以外に、これだけの店舗を管理するオペレーションに私は興味を持っています。

鈴木敏仁 (07:36)


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