バイアウトの最近のブログ記事

2018年2月20日
アルバートソンズがライトエイドを買収

アルバートソンズがライトエイドを買収すると発表しました。
買収総額は明らかになっていません。
統合後の年収は830億ドルだそうです。

ライトエイドはウォルグリーンに店舗を売却し、負債が軽くなっていました。
元々丸ごと売ろうとしていた会社ですから、売りやすくなって、サーベラスが手を上げたということですね。

どうやらサーベラスにとってはこれが出口につながるみたいです。
金融スキームはよくわかりませんが、上場しているライトエイドを買うことが、アルバートソンズの上場をしやすくすると言うことのようです。

買収の理由をアマゾンとする論調を見ますが、競合というよりも、取引上のバランスゲームでしょう。
ライトエイドは会社が分解されて、取引上のパワーが弱くなってしまい、でもドラッグストア同士がくっついて大きくなるという選択肢は上位寡占が行き着くところまで行ってしまったアメリカではもはや難しい。
とすると、調剤を持っていて、同じようにスケールを求めているスーパーマーケットと統合するという選択肢が出てくるというわけです。

サーベラスがライトエイドを買収すると言う話は、アナリストが可能性としてだいぶ前から指摘してきたことなので、驚くようなことではないんです。
そもそもアメリカでは、オスコーやセブオンのように、ドラッグストアがスーパーマーケットに買収されるというディールは昔からあって、珍しいことでもありません。

アマゾンが理由とあえて言うならば、アマゾンに買われてしまう前に...、はあったのかもしれません。

鈴木敏仁 (05:53)


Bookmark and Share
2017年11月15日
ブルックフィールドがゼネラルグロースに148億ドルの買収提案

ブルックフィールド・プロパティ・パートナーズがゼネラルグロース・プロパティーズに148億ドルの買収を提案しました。

買収成ると、不動産資産の総額1,000億ドル、年間営業利益高50億ドルという巨大なモール運営企業が誕生する、ということなのですが、調べてみたところ最大手のサイモンを確かに上回るようですね。

大規模な買収プランなので業界メディアを賑わしています。
モール業界にも再編の予感、といったところでしょうか。

<追伸>
noteというプラットフォームを使い始めています。インターフェースが気に入ってます。
人が集まる場を創造したアップルストアの新店
写真を多用したコンテンツはこちらを使おうと思ってまして、適宜アップデートしていきますから、チェックしてみて下さい。

鈴木敏仁 (02:48)


Bookmark and Share
2017年7月 7日
QVCがホームショッピングネットワークを21億ドルで買収

QVCが競合のホームショッピングネットワーク(HSN)を21億ドルで買収すると発表しました。

HSNはホームショッピングのパイオニアなのですが、後発のQVCが追い抜いて現在はダントツのトップ、HSNは業績を悪化させはじめていたところでした。

この業態はあまり研究していないのでよく分からないのですが、この2社が統合すると競合がいなくなってしまうんじゃないでしょうかね。
FTCが出てくることについて資料は言及していないので、すんなり買収は成立するような感じです。

さてこの買収の意義がどこにあるかというと、やはりECなんですね。
EC売上高がアマゾンとウォルマートに次いで3位になるそうです。

コンテンツの視聴はテレビからネットへと移行していて、QVCもHSNもオンライン化を進めているのですが、リアルな店舗を持った小売フォーマットではないですから元々ECとは相性が良いわけです。
だからオンライン化はすんなり進んできたのですが、逆に言うと他のECとの競合が発生するわけです。
アマゾンがホームショッピング型の売り方をはじめるということはありえるし、HSNを買収するという選択肢も存在した。

とくにマーケットプレイスがホームショッピングと競合しているそうです。

おそらく今回の買収はそういうことが背景にあるのでしょう。
この分野でもEC、とくにアマゾンとウォルマートの存在が変化を促しはじめています。

鈴木敏仁 (10:00)


Bookmark and Share
2017年6月30日
[ステープルズ] 投資会社のシカモアが69億ドルで買収

ステープルズがバイアウトされました。買収するのは投資企業のシカモア・パートナーズ、総額は69億ドル。
かなり前から交渉中というニュースが漏れていたので、アマゾンのようなサプライズ案件ではありません。

ご存知の通り、ステープルズはオフィスデポに買収提案し、FTCに阻止されました。

同業を買収しててこ入れを図るという手段がなくなって、しょうがないから非上場になって立て直しを模索する、といったところでしょうか。

個人的なことを言うと、オフィス用品はもうほぼアマゾンで買ってしまっていて、オフィス用品DSはほとんど使ってません。
ステープルズとオフィスデポが統合しても、この買い方に変わりはなかったでしょう。
逆にステープルズには大きくなってもらって、アマゾンともっと競争して欲しかった。
なので、FTCの判断にはいまも個人的には疑問を持ってます。

この買収発表後に、リテール(つまり個人)、法人、カナダ、と3つを別資本に分けて運営することが明らかになってます。
投資を分かりやすくするためとのことで、ポートフォリオ運営を好むいかにも投資企業らしいやり方だなと。
切り売りしやすくする、という思惑もあるんだろうなと。

シカモアはどこを出口としようとしているのか、が知りたいところです。

鈴木敏仁 (11:06)


Bookmark and Share
2017年6月29日
[ウォルグリーン] ライトエイド買収プラン、二分割でFTCが認可

ウォルグルーンによるライトエイド買収案件、最終的にライトエイドを半分に割ることでFTCが許可しました。
買収案を公式に発表したのが2015年の10月なので、1年半かかってようやく決着です。
買収総額は51億7,500万ドル。

これが買収発表時。
[ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス] ライトエイドの買収で合意

FTCが難色を示した後の代替案がこれ。
[ウォルグリーン] フレッズに865店舗を売却
これでもFTCは許可せず、交渉が続いてきました。

ウォルグリーンが手に入れるのはライトエイド4,523店舗中の2,186店舗で、残りはライトエイドとして存続します。
簡単に言えば、ライトエイドが半分をウォルグリーンに売却するということですね。

ライトエイドが手放す店舗のほとんどは、北東部、ミッドアトランティック、南東部、だそうです。
なんとなく、東海岸の旧ライトエイド/エッカード/レブコを手放して、西海岸の旧スリフティ/ペイレスが残ってライトエイドとして存続する、というイメージかなと。

ライトエイドの自己資本比率はわずか5%で、長いこと債務負担に苦しんできました。
そのなるきっかけがスリフティ/ペイレスの買収でしたから、こちらで存続するというのは皮肉というか、なんというか。

ライトエイドはこれで債務を減らし、縮小して復活にかけることになりますね。

ウォルグリーンは米国内店舗数が1万を超えてCVSを抜き、旧ブーツの海外店舗を含めると1万5,000というチェーンストアの誕生と言うことになります。

追記)
エントリー後に東にも店舗が残るということが判明しています。間違っているので取り消し線で訂正させて頂きました。

鈴木敏仁 (12:37)


Bookmark and Share
2016年12月21日
[ウォルグリーン] フレッズに865店舗を売却

ウォルグリーンがライトエイドを買収するために店舗の売却先を探していたのですが、買収企業がフレッズに決まったと報じられました。
数週間前からクローガー等の複数の企業が取り沙汰されていて、フレッズも名前が確かに出ていたのですが。
伏兵現る、といったところでしょうか。

売却する店舗数は865店舗。
フレッズは16億5,000万ドルの資金を調達、これを9億5,000万ドルの買収費用とその後の運転資金にあてる、とのこと。

フレッズの年商は21億5,000万ドル、店舗数は659、アメリカの地図で言うと右下地域に集中して店舗を展開している企業です。
本社はテネシー州メンフィス。

フォーマットの特徴は、ドラッグストアというよりも小型のDS、どちらかというとダラーゼネラルに近い商品構成で、調剤もやっている小型DSという表現が正しいと思います。
一時期急速に伸びていたのですが、停滞し、この2年ぐらいは赤字を計上、そのため経営陣が変わりました。

現CEOはCVSとファミリーダラーでの役員クラスの経験があり、CFOはウォルグリーンで30年以上の財務経験のあるベテランです。
だから、やれるという自信があるのでしょうね。

ただ常識的に考えるとハードルはあまりにも高い。
はたから見る限りは賭けに近いような気がしますよね。

メディアによると相当安く買えるようなので、少なくとも資金供給している金融機関は損をしないディールなのだろうとは思いますが。

ウォルグリーンによる買収提案はこれで山を越えた感じです。
あとはFTCによる認可を待つだけとなりました。

鈴木敏仁 (02:20)


Bookmark and Share
2016年7月 5日
[ディックス・スポーティング・グッズ] スポーツオーソリティ名の使用権を獲得か

ディックス・スポーティンググッズがスポーツオーソリティ名を知的財産として競り落としたとメディアが報じました。
買収額は1,500万ドル。
また、31店舗のリースを800万ドルで買収したとも報じられています。

と言う事はつまり、イオンが使用している日本でのライセンスはこれからディックスに帰属することになるのかもしれませんね。

スポーツオーソリティの競売による資産の清算は7月末に終了する予定です。

鈴木敏仁 (05:09)


Bookmark and Share
2016年2月 5日
[ロウズ] カナダのロナの買収で合意

ロウズがカナダのホームセンターチェーン、ロナを買収することで合意したと発表しました。
買収総額は32億カナダドル(23億米ドル)、現行株価のおよそ2倍のプレミアムでロナ取締役会から承認を得ました。
店舗数はロナ500店舗、ロウズは40店舗、両社合わせるとおよそ56億カナダドル規模となるそうです。
ただし規制当局の承認をこれから取らなければならないので、最終決定ではありません。

ロウズは2012年にも買収を提案しているのですが、提案額が低いとして拒否された経緯があります。
2度目の今回は買収額を上げ、さらに買収に対して保守的な地元行政に対して十分な根回しをしたようです。

ターゲットは完全撤退、セイフウェイは売却して撤退と、カナダ市場で失敗するアメリカの企業が後を絶たないため、今回の買収プランに対して懐疑的な見方があります。
ただ根回しの中で、ロナ社員を解雇しないという約束事項があるようで、実質的にはロナがロウズを吸収することになるのではないかと思うので、リスクは低いように感じています。

鈴木敏仁 (01:46)


Bookmark and Share
2015年12月16日
[ウォルグリーン] 次のターゲットはエクスプレス・スクリプツか?

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスがライトエイドに買収提案をし現在FTCによる認可待ち状態ですが、もしこれが破談となった場合、ウォルグリーンの次の狙いはエクスプレス・スクリプツだろうと予測する、と証券アナリストがコメントしました。
エクスプレス・スクリプツの株価がこれで高騰しています。

思いもしない予測に驚きの一言。
これを実現させると、CVS+ケアマークを軽々と上回ることになるでしょう。

ウォルグリーンはエクスプレス・スクリプツと取引上の軋轢を起こし、取引を中止したら売上が激減してあわてて取引を復活させたという過去があります。
噂ではウォルグリーンが譲歩したと言われているのですが、状況を鑑みると、そうだろうなと。

一度軍門に下らざるを得なかった取引相手を買収する、というよりも、買収したらどうかと金融機関が言っているわけですよね。

そういう話がウォルグリーンあたりから実際に出ていてコメントした可能性がありますし、または例えばステファノ・ペッシーナの頭にはそういうディールはなかったけどアナリストが気づかせた、という可能性もあります。

まあいずれにしても、私の頭の中にはまったくなかったシナリオで、なるほどなあとうなったのでした。

鈴木敏仁 (03:13)


Bookmark and Share
2015年12月 7日
[ステープルズ] オフィスデポ買収にFTCが反対表明

ステープルズによるオフィスデポ買収につき、FTCが反対の立場を表明し、訴訟を起こしました。
ステープルズは意義を申し立てる姿勢を示していて、結論は裁判所の裁決を待つこととなりました。

ステープルズによるオフィスデポ買収は1997年にFTCによって一度反古になっており、差し止め請求はこれで2度目となります。

ネットの影響をFTCがどうみるかが焦点だったのですが、FTCは重視していないということがこれで分かりましたね。
個人的には、オフィス用品はアマゾンで買ってしまっているので、両社が統合したところで差し支えはまったくないのですが。

裁判所の最終決定が楽しみです。

鈴木敏仁 (05:59)


Bookmark and Share
ペプシネックス



R2Link QR Code
R2Linkを携帯で!



バックナンバー

最近のトラックバック

2021年1月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            



ソリューションを売れ!
ソリューションを売れ!


Twitter

このブログのフィードを取得
[フィードとは]