2008年10月31日
[ウォルマート] 大統領選への絡み方

日本人は支持政党について自分の立場を鮮明にアピールするということはあまりないですが、アメリカ人は比較的はっきりと自己を主張する傾向があります。我が家の近隣の何軒かには、自分がどちらに投票するかを表明した小さな看板が立てられていたりして、いかにもアメリカらしい風景だなと感じ入ってます。

これは個人にとどまらず、企業単位でもどちらを支持するかを表明することが多い。
ウォルマートは歴史的に共和党寄りなのですが、しかし、今回ははっきりとどちらを支持するかを明確にはしてないように思います。

ただ、選挙戦のサポートをネットでしていて、おもしろいので、紹介しておきます。まもなく選挙が始まりますし。
"投票しましょう"というメッセージを動画で提供しているのですが、候補二人の短いスピーチも掲載されてます。

まずこれがそのページ。
Election 2008

以下、小窓で動画を貼り付けます。
こういうことを日本の企業がやるということは、未来永劫ないような気がしますよね。

【Your Vote Matters】

【オバマ】

【マケイン】

鈴木敏仁 (12:24)


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2008年10月30日
[ターゲット] 機関投資家が不動産の分離を提案

ターゲット株の10%弱を保有しているアクティビスト型の機関投資家、パーシング・スクェアのウィリアム・アックマンが、ターゲットに対して新たな提案をしていることが報じられました。

ターゲットはなんと全1,680店舗の85%の土地を自社で所有しているのだそうです。この土地を所有するREITを別会社として設立し、スピンオフしろ、というのがアックマンの提案です。

メリットは、REITとすれば最低90%の利益を配当として株主に分配する限り連邦税を免除されると言う点にあります。またターゲットという優良企業をテナントとしさらに長期リース契約を結ぶことによって、スピンオフされたREITの価値が高くなる。
ただし、リノベーションの自由を維持するために建物まではスピンオフしない。

というのが、アックマンの提案の骨子です。

これに対してターゲットは、借り入れに対する信用レベルが落ちることを懸念しているようです。つまり土地という含み資産をベースとして高いレーティングを維持しているのだが、土地がなくなることでレーティングが落ちて、資本の調達コストが上がってしまうことを心配しているというわけです。


アックマンの主張、決して間違ってはなくて、よく日本人がイメージしているごり押し型のもの言う株主、という感じじゃないですよね。
一方のターゲットの言い分もよく分かる。

何度もここで書いていることですが、アメリカの投資家コミュニティって成熟してるなあと感じます。ときに、企業の経営陣を上回るロジック、または正論を持っているときがある。

日本はこれから、といったところでしょうかね。


ちなみにターゲットがほとんどの不動産を所有しているということは知りませんでした。小売業界ではもっとも比率が高いのだそう。この企業はバランスシート上、レバレッジ比率がとても高い特徴を持っていて、どうしてなんだろうと思ってたのですが、このあたりに理由がありそうですね。

本件、おもしろいので、流通eニュースに来週にでも書こうかなと思ってます。


参考までに。
クレジットカード事業の売掛債権、半分の売却を検討


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追記:アホールドUSAがコンビニエンスストアの開発を示唆したようです。小型店舗を開発に名乗りを上げる企業が増えて、守勢にまわる前に備えなければ、ということですかね。東海岸は人口密集地が多くて、小型フォーマットはもともとぴったりなんじゃないか、とも思います。

鈴木敏仁 (11:05)


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2008年10月29日
[ウォルマート] 新規出店ペース減と既存店改装ペース増

ウォルマートがアナリスト向けのカンファレンスを月曜日と火曜日に開催し、来年に向けての政策が発表されました。恒例です。

○来年の国内設備投資額は63縲鰀68億ドルで今年度の58縲鰀64億ドルから微増、出店ペースを減らして、その分既存店の改装に力を注ぐ。

○来年の海外設備投資額は48縲鰀53億ドルで、今年度の45縲鰀48億ドルからこれも微増。投資の分配を、イギリスやカナダと言った成熟市場から、ブラジルやインドといった開発途上国へを今後5年間シフトさせる。

詳しくは流通eニュースに書くつもりですが、トーンは明るく強気と言ってもよく、景気悪化という経済環境が同社にとっての追い風になっていることをうかがわせています。

鈴木敏仁 (12:36)


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2008年10月28日
[メイシーズ] 創業150周年、小売老舗のブランド価値

デパートメントストアのメイシーズが今日で創業150周年だそうで、大々的に宣伝してます。マンハッタンのフラッグシップ店舗では、オリジナルの"R.H.Macy Way"という店名に一時的に変更され、セレブレーションがとり行われたようです。

CEOのテリー・ランドグレンのコメントが印象的でした。
「ゼネラルエレクトリック、コカコーラ、フォードといったたくさんの偉大なブランドが誕生する前からメイシーズが存在したということは驚くべきことだ」

言われてみればそのとおり、150年間存続したということは、やはりそれだけで価値があるというものです。
歴史が長い日本には数百年の歴史があるブランド、または企業というものはあまたありますが、一般消費者に広く認知されたブランドとして150年ですから、凄いことだと思います。

ちなみにウォルグリーンはたぶん来年創業100周年、150年には届きません。メイシーズ


この分厚いブランドストーリーを業績に反映できていない点が、もったいないところではあるのですが・・・。

 

写真は視察で訪問したニュージャージーのモール内の店舗のファザードです。

鈴木敏仁 (09:16)


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2008年10月27日
「ウォルマートタイムに勝機を見出す」Vol.12,No.44

アメリカ流通eニュース

 ウォルマートがアナリストを招いての恒例のカンファレンスを開催した。現状とこれからの政策について幹部が二日がかりで説明するもので、アナリスト向けなので表層的なトピックが多いものの、ウォルマートのトレンドを理解するには最適な機会である。
 ここでざっとまとめておく。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (02:31)


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2008年10月27日
[ギャップ] ネット販売の年商が年内にも10億ドル突破

ギャップによるネット販売の年商が年内にも10億ドルを突破する見込みであることを、ネット販売専門誌が報じました。昨年対比で10%を超える成長だそうです。

ギャップはネット上に、バナナリパブリックギャップオールドネイビーパイパーライムの4つのブランドを持っているのですが、今年に入ってデザインを改装し、4つのブランドをまとめて買物ができるようにしてしまいました。
価格帯が異なりますし、ブランドは通常独立させて運営させるもので、このやり方には賛否両論あるのですが、今のところうまく稼動しているということのようです。

それと、9月にアスリータ(Athleta)というカタログ販売企業を買収しています。女性向けのアスレチック専門ブランドで、買収総額は1億1500万ドル、ショッピングサイトに並んでいる各ブランドの5つ目のタブになるだろう、と言われてます。

このアスリータ、私はまったく知らなかったのですがけっこう評価の高い会社のようで、ギャップ傘下に入ることでブランドが壊れるのではないかと危惧する向きもあるほどです。


ちなみに10億ドル(ワンビリオン、約1000億円)はアメリカの小売業界では一つのマイルストーンでして、JCペニーが10億ドル超えたときもニュースとなりましたね。

鈴木敏仁 (02:07)


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2008年10月24日
[アメリカ小売視察] ベストバイモバイルがモール内で拡大戦略

ベストバイモバイル先週の半ば、ベストバイが携帯ショップのベストバイモバイルを拡大するという戦略を発表したのですが、すでにモール内に店舗をオープンさせているということを知りました。

写真の店舗は、ニュージャージーにあるガーデン・ステート・プラザというモールで、今日訪問して偶然見つけたものです。戦略発表と店舗のオープニングがほぼ同時ということだったようですね。

ベストバイはこの独立型の携帯ショップをマンハッタンで路面店として何ヶ所か運営しつつ、店舗内に同名の売場を展開するという作戦を取ってきました。独立して展開している店舗の名称を売場にもつける戦略で、マグノリアと同じ線上に存在する手法です。

またこの携帯ショップは、英カーフォン・ウェアハウス社との合弁で運営しているということは、以前エントリーしました。
英カーフォン・ウェハウス社と合弁で欧州進出

アメリカにはキャリアによる直営店舗はチェーンストアとして存在しますが、セレクト型のチェーンストアは私の記憶ではないように思うので、ひょっとするとニッチなのかな、なんてことを思ってます。


ちなみにこのベストバイモバイル、ベストバイ本体と同様、iPhone 3Gも売ってます。

鈴木敏仁 (01:21)


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2008年10月23日
[ウォルマート] 中国のサプライヤーに新取引ルール

ウォルマートが中国で取引先を招待してカンファレンスを実施、リー・スコットがスピーチで、取引先に対して法令と規制順守を求める新取引ルールを設定することと、アメリカで導入している環境対策を中国にも移入することの、2つを明らかにしました。

コンプライアンスに関する取引ルールは来年1月から導入をはじめ、2011年にはグローバルベースに拡大するとのこと。

また環境対策については、既存店については2010年までに30%の省エネを実現し、新規店舗についてはエネルギー消費量が40%少ないプロトタイプの導入を進める。


資料によると、ウォルマートは中国からおよそ90億ドルにのぼる商品を調達しているそうです。確か数年前にアメリカ全体の総取引量の10%を占めているという話を聞いたことがあります。


ここ数年、中国商品の問題が次々浮上してます。
もしここで、ウォルマート規模の企業が動くことで中国のサプライヤーが変わるとしたら、たいしたことだなと思います。日本も間接的にその恩恵を被ることになるのかもしれない。

ただニュースでは、カンファレンスに出席していたサプライヤーによる懐疑的なコメントが掲載されていたりして、楽観するわけにはいかないんでしょうが。

鈴木敏仁 (01:12)


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2008年10月22日
[米国小売視察] サーキットシティの新プロトタイプ

サーキットシティ実はダラスで偶然、業績悪化で苦しんでいるサーキットシティの新プロトタイプを見る機会がありました。かなりドラマチックな店内環境を作っていて、これならベストバイに対抗できるかもしれない、業績回復も可能なんじゃないかと感じる店でした。

ところがこのサーキットシティ、ニュースによると150店舗を閉鎖する可能性があることをほのめかしたようです。資金繰りが苦しく、しかし借り入れも現在の経済環境では難しく、かなり厳しい状態サーキットシティにあるようです。

できれば倒産せずに歳末商戦は乗り切りたい、ここで倒産すると商品保証を心配する消費者が買わなくなってしまい、せっかくのかきいれ時に売りないという状況に陥ってしまう、というところまでいっているようです。

時すでに遅し。

あと5年早くこのプロトを開発していたら状況は違っていたのかもしれないと、店を見ながら思ったのでした。

鈴木敏仁 (03:02)


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2008年10月21日
[ライトエイド] 株価が1ドル割れで上場廃止の危機

ライトエイドの株価が1ドルを割り込み、ニューヨーク証券取引所(NYSE)が上場廃止の警告を通知したようです。調べたところ9/22から1ドルを下回ってます。
NYSEのルールでは、30日間にわたって1ドル以下となると上場廃止となるのですが、NYSEからの正式通告から6ヶ月間は市場でトレードできるのだそうです。つまりまだしばらくはこのままで大丈夫だが、このまま放置すると来年早々には非公開企業になる必要があるということを意味しています。

株価というものは運転資金とは別物ですから、1ドルを割り込んだからと言ってライトエイドがいますぐどうにかなると言うものではないのですが、市場の評価はきわめて低いと言うことはできます。

第2四半期に赤字幅拡大
ここでも書いたとおりなのですが、この状態で株主が大声を上げないということは、どういうことなんだろうと。企業価値を見出せず、機関投資家がまったく絡んでいない、ということなんでしょうかね。

しかし売上高243億ドル(3兆円弱)という企業の株価が1ドルを割り込むということは、異常事態を言ってもいい。ちなみに時価総額は7億2500万ドル、売上高が近いメイシーズの時価総額が44億2000万ドルですから、同レベルの企業の6分の1ぐらいの企業価値しかないということになります。

ちなみにこの問題に対処するために、Reverse Stock Split(株式連結)を実施することを先週明らかにしてます。株式分割の逆で、複数の株をくっつけてしまう手法です。今日の株価73セントだとして、二株くっつけると理論上は1.46ドルとなる。
これで、NYSEによるコンプライアンスをクリアできるというわけです。


ただ企業価値を高めて株価を維持するという王道ではなく、いわば小手先の対処に過ぎないことは異論のないところでしょう。

鈴木敏仁 (01:56)


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2008年10月20日
[アメリカ流通視察] ウォルマートの底力

現在ダラスに滞在中です。ウォルマート
昨日は午前中がセミナーで、午後店舗を視察、今日は一日店舗を見て回りました。

いろいろ発見があったのですが、ひとつ驚いたのは、ウォルマートの中~高所得層を狙ったプロトタイプが繁盛していたことでした。この店、平日の午前中にしか行ったことがなく、すいている時しか見たことがないため、けっこう新鮮でした。

ウォルマートは新たな市場を開拓するためにこのプロトタイプを開発したわけです。これが繁盛しているということの意味を考えると、ウォルマートの底力を感じざるを得ません。

ただし、食品ゾーンにお客は入ってましたが、ホームファッションなどの今ウォルマートが本当に売りたいゾーンは混雑しているというほどのものでもなく、本来の目的を達しているのかというと、どうかなとい気がしないでもないですが。


明日はベントンビルへの移動です。

鈴木敏仁 (06:04)


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2008年10月20日
「金融環境の激変の餌食となったリネンズン・シングス」Vol.12,No.43

アメリカ流通eニュース

 リネンズン・シングスが再建をあきらめて自己破産することを発表した。連邦破産法11条を申請して倒産したのが5月、そのときの詳細はすでにレポートしたので省くが、破産までのスピードが猛烈に速く、環境の激変を実感する。
 この企業は確かにベッドバス&ビヨンドの後塵を拝して業績を落としていたが、28億ドル(約3,000億円)を売り上げる企業である。コンスタントにキャッシュフローがあるため小売というものは崩壊するまでに普通は時間がかかるもの、このレベルの企業が5ヶ月足らずで消えてなくなることに驚きを隠せないでいる。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (02:30)


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2008年10月20日
[マービンズ] 再建できず企業清算を選択

連邦破産法11条を申請していたマービンズが再建を断念し自主清算すると発表しました。リネンズン・シングスが破産を宣告したばかりで、相次ぐニュースに景気と金融環境の悪化をひしひしと感じます。

リネンズン・シングスのように目標とする日時は明らかになっていないのですが、年末に在庫をさばくとしているので、年明けには清算となるのでしょう。


何回かエントリーしてますが、マービンズはもともとターゲットの傘下にありました。業績が悪く、株主のプッシュでバイアウト企業に売却。しかし業績が回復せず倒産したわけですが、そのバイアウト企業が不動産と小売を分離して、高い賃料を請求していて、これが業績回復を妨げたとしてマービンズがバイアウト企業を提訴していることも書きました。


創業60年だそうです。
またひとつ、老舗が消えます。


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追記:マービンズが買い手を探しているときに、いま急成長中で話題のアパレル専門店チェーン、フォーエバー21が買いたがっているという話を聞きました。立地が違いすぎるのと、マービンズの店舗面積が大きすぎるので、無理だろうと思っていたのですが、やっぱり買収をやめたようです。
フォーエバー21はいま最も勢いのある衣料チェーンですが、このニュースから拡大に対する意思というか、熱意みたいなものをすごく感じたのでした。

鈴木敏仁 (05:13)


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2008年10月18日
[米国流通視察] ダラス縲怎xントンビル縲怎jューヨーク

本日より某大手メーカーさんの社員研修のコーディネートで出張です。いつもはR2リンクで日々の様子をエントリーしているのですが、今回からこちらでもほんの少しだけ紹介しようと考えてます。

今回の研修の訪問店舗のポイントは、ウォルマートの中縲恪o鞄セ層向けのプロトタイプ(ラス)、アルタ(ダラス)、ウォルマートのパイロットストア(ベントンビル)、ウェッグマンズ(ニュージャージー)、C.O.ビゲロウ(マンハッタンとニュージャージー)、といったところでしょうか。
研修に来られる皆さんのニーズに沿って店舗をピックアップしています。

テーマは、"メーカーと小売のコラボレーション"、"店頭作業改善のポイント"、"アメリカにおけるビューティケア販売の革新"。

私のセミナーは三回、企業訪問が一社、加えてゲストスピーカーによる講演が一回、というスケジュールです。

今日は初日の移動日で、ロサンゼルスからダラスに来たばかり。
明日からが本格的な研修の始動です。

鈴木敏仁 (04:48)


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2008年10月17日
[ウォルマート] 労使結成を前に部門を閉鎖

カナダのケベック州の店舗で、ピット形式でタイヤとオイル交換サービスを提供するTire&Lube部門の店員が組合結成を決め、その直後の今日、部門が閉鎖されたそうです。
ウォルマートは2005年に組合結成を決めた店舗そのものを閉めてしまうという荒業やってますが、今回は部門です。
相変わらず組合に対する姿勢は強固で、どうやらここだけは絶対に譲れないようですが、ここまで徹底していると逆に気持ちがいいところがあります。

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追記:ウォルマートネタをもうひとつ。
ウォルマートのPBがパテントを侵害しているとしてナイキが提訴したというニュースが紙面に踊ってます。俎上にあがっているのはShoxという名称のスニーカーです。
NBメーカーがPBを問題視して提訴するというのはよくあることでして、今回のように表面化しないだけでとりたてて珍しいことではありません。たぶん両社ともに大きな企業なので、今回はメディアが興味本位で取り上げたのでしょう。
これ、取引の力関係が背後にあったりして、とてもグレーな領域ではあります。

鈴木敏仁 (12:33)


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2008年10月16日
[米国景気動向] 9月の小売売上高成長率は0.6%のマイナス

米国商務省による景気動向の調査結果が昨日出たのですが、9月の小売売上高が予想を超えるマイナスで、株価が大きく下落しました。
小売売上高の成長率はマイナス1.2%で、05年8月以来の大幅なマイナスだそうです。また市場予測のマイナス0.7%も下回ってしまいました。

この数値には自動車売上高のマイナス3.75%が大きく響いていて、自動車を除く小売売上高はマイナス0.6%でした。

[チェーンストア] 9月の業績
このエントリーで紹介しているのは大手チェーンストアの既存店成長率でして、今回の数値は中小小売業や新店も含めた全体の数値ということになります。

資料を読むに誰もが悲観的で、アメリカはすでに景気後退しはじめているということを言う人もいました。まあ、この時期に明るい見通しを書く人はいないでしょう。


同じく昨日、NRF(国際ショッピングセンター協議会)が歳末にどのくらい出費する予定なのかを聞くパネルデータを公開していました。832.36ドルで昨年対比で1.9%増、これはこの調査を始めた02年以来の低い数値だそうです。
マイナスではない。これを、ポジティブに捉えるか、ネガティブに捉えるかは、その人の気分というかスタンスによって違うんでしょうね。
ちなみに調査対象は8,117人で、調査期間は9/30-10/07、でした。

それとデロイトが、歳末商戦の売上高は(11-1月の三ヶ月)2.5-3.0%伸びるという予測を出しています。これは昨年の3.4%増からダウン、91年の2.0%増以来の低い数値なのだそう。
これも、"それでもプラスを予測しているのか"と見るのか、"そんなに低いのか"と見るのかで、まったく印象が違ってきます。

歳末商戦の予測、まだまだよく分かりません。
まあこの金融クランチのときに、少なくとも、ドカンと出費する人はいないんじゃないかと思いますけどね。

鈴木敏仁 (01:13)


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2008年10月15日
[リネンズン・シングス] 再建を断念して企業清算へ

5月2日に連邦破産法11条を申請し裁判所の管轄下にあったリネンズン・シングスが再建を断念し、清算に入ることが明らかとなりました。
明日15日からクリアランスセールを実施し、1月1日までに企業清算を終わらせるそうです。

再建を断念した理由は、金融クランチのおかげで買収に必要な資金調達が困難となっていているからで、今の時期でなければ買い手が見つかるに十分な企業だというのが、業界関係者のコメントでした。


裁判所がオークションにかけて高く買収する企業を探そうとしたが、入札したのが清算専門企業だけで、営業を継続させることを目的として入札する会社が存在せず、オークションを断念したといういきさつがあったようです。
この清算専門企業とは、傾いた企業から在庫を安値で仕入れて転売するブローカーで、ついでにブランドライセンスも手に入れて、これをオーバーホールしてライセンス販売するということもやっている、ユニークなビジネスモデルを持ってます。


さて今回は、5月の倒産ですから4ヶ月とちょっとという猛スピードでの清算決定となったわけです。破産法にかかわる法律改正が倒産後のスピードを上げているのですが、これについてはメルマガに書こうと思ってます。

参考までに過去のエントリーです。
[リネンズン・シングス] 連邦破産法11条を申請して事実上の倒産

鈴木敏仁 (12:22)


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2008年10月14日
[コストコ] "戦うことなしに値上げすることはしない"というMD哲学

先週末のビジネスウィークがコストコを記事にしていました。原価の上昇をそのまま価格に反映せず、知恵を絞って売価上昇を抑える姿が書かれていて興味深いものがありました。

タイトルは、Costco's Artful Discount = コストコの巧みなディスカウント。

ついでにインタビューが動画になっていたので、紹介します。

商品パッケージを丸型から四角に変えることでパレット上に乗る個数が増え、つまり積載効率が上げることで2万4000個のパレット分、トラックにすると600台分を節約した、ということが前半で、後半に出てくるのが創業CEOのジム・シネガルです。

シネガルはいま72歳、そろそろ引退が近く、こうやって出てくることも少なくなっていくことでしょう。また今まであまりメディアに出ることがなかったのですが、ここ数年露出することが多く、これもおそらく自分の年齢を考えてのことなのだろうなと思ってます。


さて記事でおもしろかったポイントが二つありました。

1つ目はアソートメントにウォーターフォードやハーマンミラーなどのラグジュアリーブランドが増えていて、あるファッションブランド企業の幹部をして、「いまにサックスみたいになってしまうだろう」と冗談交じりに言わしめている点。

コストコの強さのカギの一つは、コモディティディスカウント(ニーズ)と、シーズナルやスポットによる宝探しと(ウォンツ)とが巧妙に混在しているところにあります。ラグジュアリーアイテムは後者の典型的な商品カテゴリーですが、その範囲がどんどん広がっている。
コストコのイメージがただの安売り屋じゃなくなっていることと、当然販売力と、2つがブランドメーカーに訴求しているんでしょうね。

2つ目は"簡単には値上げしないよ"というシネガルのコメント。
「最大の懸念は、10セント、1ドル、100ドルと値上げすることが何でもないことだと考え始めて、我々の道を見失うことにある。そういう規律なしでは、我々の存在価値はなくなる」
戦うことなしに値上げすることはしない、と言う。
その一環として、上記のパッケージングの見直しがあるわけです。

これ、小売業(だけじゃなくて一般的にも)のイロハのイのようなものですが、見失いがちなMD哲学です。創業CEOがいまでも率先してやっていることに価値がありますね。


コストコ好調の要因を垣間見れる記事でした。

鈴木敏仁 (12:43)


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2008年10月13日
「ゲームストップがフランス企業を買収、ビデオゲームでグローバルに急成長中」Vol.12,No.42

アメリカ流通eニュース

 ゲームストップというチェーンストアがある。今月初頭、フランスのマイクロマニアという同業企業を7億ドルで買収、332店舗を加えて、ヨーロッパだけで1,077店舗を展開する大きなチェーンストアへと躍進した。
 昨年度の売上高70億ドル(およそ8000億円)に最終利益高2億9000万ドル、小売業界の売上高ランクでは43位で、ホールフーズやベッド・バス&ビヨンドよりも売上高が大きい。店舗数5,264、そのうちの4,061が米国内となる。
 経済誌が選ぶ「投資するにベストな企業ランク」で8位、急成長企業ランキングでも10以内にランクされるなど、その手のランクに入ることの少ない小売企業として珍しく注目を浴びている。
 日本では知名度が低いと思うので、一度ここで紹介しておこうと思う。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (02:29)


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2008年10月13日
[ウォルグリーン] CEOが突然辞任、その背景は・・・?

先週の金曜日に、ウォルグリーンの生え抜きCEO、ジェフリー・レインが突然辞任しました。ウォルグリーン勤続26年、2006年にCEOに昇格したばかりでした。
主席取締役(Lead Director)のアラン・マクナリーが会長兼CEOとなり、コミッティーを作って次期経営者を探すとしています。

リリースには、辞任(または解雇?)の理由はいっさい書いてありません。
いちおう'リタイア'という表現が使われてはいますが。

ただあまりにも唐突すぎて、何かあったとしか考えられません。ウォルグリーンはずっと社内昇格で経営者が選任されてきた会社ですから、次が決まっていない段階で現CEOがやめてしまうというのは、異例中の異例と言うことができます。
レインの年齢は56歳、リタイアする年齢でもありません。


ロングス買収を断念してすぐの辞任なので、この買収劇で何かあったと考えるのが妥当のように思うのですが、どうでしょうね。一連のプロセスの中で、取締役会との考えが合わなくなって衝突があった、ということかもしれません。
ただ広報は、ロングス問題とは無関係だと言ってますが。

ついでながら広報は、健康問題でもなく、倫理上の問題でもない、と業界誌に説明してます。


ここしばらく業績の伸びが緩慢で、株主としての機関投資家が不満を持っていた、という事実はあるようです。

ただまあ、赤字に落としたわけでもなし、仮に機関投資家(とその意向を代弁する取締役会)との意見の衝突で生え抜きがやめたとしたら、少々問題かなと思います。


次のCEOが誰なのか。
今後を考えるにウォルグリーンはいま非常にクリティカルな局面にいます。

鈴木敏仁 (12:58)


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2008年10月10日
[チェーンストア] 9月の業績

9月の業績です。
大手チェーンストア36社の平均既存店成長率は1.0%増、9月の成長率としては2001年以来の低水準だそうです。ただしプラス成長はこれで6ヶ月連続。
(資料:国際ショッピングセンター協議会)

以下、大手チェーンストアの結果です。

コストコ:6.0%
ウォルグリーン:4.7%
ウォルマート:2.4%
TJマックス:-1.0%
ターゲット:-3.0%
コールズ:-5.5%
リミテッド:-6.0%
ノードストロム:-9.6%
サックス:-10.9%
ギャップ:-11.0%
JCペニー:-12.4%
アバクロ:-14.0%

ファッション系、ラグジュアリー系が相変わらず悪いですが、この数ヶ月の推移としてみると食品日用品業界は横ばい、といったところでしょうか。コストコ、ウォルグリーン、ウォルマートと、プラス企業は相変わらずです。

夏場に実施された調査によると、37%の小売企業が年末に向けての在庫計画を下方修正しているそう。在庫調整する企業はもっと増えるんじゃないでしょうかね。

鈴木敏仁 (02:28)


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2008年10月 9日
[ウォルグリーン] ロングス買収を断念

ウォルグリーンがロングス買収を断念しました。理由を簡単にまとめると、経済の急激な悪化が敵対的買収をしかけるに適さない環境となった、ということになります。買収に必要な資本調達に問題があるとは思えないので、景況感の悪化による心理的な要因が大きいように感じるのですが、どうなんでしょうね。

これでCVSの買収が決まった、というわけではまだありません。
大株主としての機関投資家数社が反対してまして、最終決定までにはもう少々時間がかかりそうです。

鈴木敏仁 (10:53)


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2008年10月 8日
[米イケア] 大手小売企業としてはじめてレジ袋を有料化

米イケアが先週からレジ袋に5セントをチャージしているそうです。ヨーロッパの潮流をアメリカに持ち込む、使用量を半分に減らす、といったことが報じられている。
ふと頭をめぐらせてみたのですが、レジ袋を有料とする小売企業ってアメリカで初なのではないでしょうか。他で有料としている企業って記憶にないのですよ。

とすると、これは快挙なのかもしれません。

ちなみにマーケットサイド同様、このニュースも業界メディアではほとんど書かれていない。
この数日、アメリカの業界誌との興味のズレをすごく感じてます。

鈴木敏仁 (12:29)


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2008年10月 7日
[ウォルマート] 歳末商戦に向けて値下げを開始

先週の10月1日からウォルマートが歳末商戦に向けて値下げを開始しています。まずはバービーなどの売れ筋の玩具からで、10アイテムを10ドルに設定。例えばPlay-Doh Magic Ice Cream Setは、定価14.88ドルが10ドルで、3割以上の値下げとなってます。

昨年は10月2日に玩具12アイテムを下げてますから、2アイテムほど少ない。

昨年のやり方を見る限り、これから数週間以内にさらに値下げすることでしょう。

ロールバックは13週間値下げ価格を固定しますから、今から下げて、ちょうど年末に値下げ期間が終わるというわけですね。随分気が早い価格プロモーションではありますが、ウォルマートのEDLP戦略をベースとすると、今から下げてしまうことに何の矛盾もないわけです。

またクリスマス専用のクリスマスショップの設置もそろそろ開始するそうです。今店内はハロウィーンプロモーション真っ盛りですが、隅っこのほうに小さく売場を作ってしまうのでしょうね。


ホームデポは9月16日に1,200アイテムを値下げしてます。

たぶん今年は業界全体で価格プロモーションが激しくなることでしょう。効果が出るのかどうかは、いままさにニュースとなっている金融危機がどこまで沈静化し、この問題が消費者にとって過去のものになるかどうかにかかっているのですが・・・。


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追記:マーケットサイド、米国業界誌のほとんどが沈黙してます。ざっと眺めたところコンビニ業界誌が速報載せてるぐらいで、メジャーなところはまったく書いてない。ウォルマートが緘口令でもしいているのか、みんな忘れちゃってるのか・・・なぜなのかは不明。ウォルマートによる10年ぶりの実験店なんて、こんなにおもしろいネタは他にないと思うんですけどねえ。業界誌の知人にメールでもしようかと思ったのですが、まあ、たいしたことではないので、やめておきます。

鈴木敏仁 (12:47)


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2008年10月 6日
[マーケットサイド] 10月4日にグランドオープン

マーケットサイド10月4日のグランドオープンに行ってきました。
店員に確認したところ、2日の木曜日には全店舗ソフトオープンしていたとのこと、前回のエントリーでは前日の3日と書いたのですが、実はグランドオープンの前々日の2日にはオープンしていたことになります。

また営業時間は朝7時から22時までで、営業時間どおり4日の7時にはオープンしていたのですが、グランドオープンのセレモニーは10時からでした。

セレモニーは、店長の司会で、市長のスピーチ、学校などの周辺公共施設や組織への寄付、等々でした。

ネイバーフッドマーケットの店頭セレモニーのときは、前CEOデイビッド・グラスや、役員だったトム・コグリンのスピーチがあったのですが、今回はなし。当時ウォルマートは業界では有名でしたが、メディアバッシングが始まる前で、一般的にはそれほど知られておらず、だからトップがスピーチできたのでしょうね。いまやったら、全米の注目を浴びてしまうし、セキュリティ上の問題もあるでしょう。
ネイバーフッドマーケットの1号店が本社から近かった、というのもあるかもしれませんね。

さてフォーマットですが、まったくのミニスーパーマーケットです。
違いはやはりEDLPであることにつきます。オープンニングにもかかわらず、気持ちの良いくらいに値下げは一切なし。

本社の戦略&マーケティング担当副社長と話すことができたのですが、やはり価格戦略はEDLP、チラシも打たないとのこと。
このあたりが肝になるだろうな、と思ってます。
いろいろ考えることがあるのですが、ブログではこの辺までとして、詳しくはチェーンストアエイジ誌に書く予定です。

鈴木敏仁 (02:04)


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2008年10月 6日
「ウォルマートが実験店舗マーケットサイドをオープン、そのユニークさとは・・・?」Vol.12,No.41

アメリカ流通eニュース

 先週、ウォルマートが小型フォーマットの実験店舗、マーケットサイドをオープンさせた。チェーンストアエイジ誌より執筆の依頼があり、オープニングにあわせてフェニックスへ行ってきた。
 詳細はぜひ誌面をお読みいただくとして、感じたことをざっくりとまとめておこうと思う。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (01:48)


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2008年10月 3日
[マーケットサイド] 本日全4店舗ソフトオープン

IMG_2712.jpg10月4日オープン予定だったウォルマートによる実験店マーケットサイド4店舗が、前日の今日、すべてオープンしました。いわゆるソフトオープン、グランドオープンの前に開けてしまい、公式オープン日にトラブルがないよう万全を期すというわけです。
昨年のフレッシュ&イージーのときも1店舗先行オープンさせましたね。

ただマーケットサイドは全店舗オープンさせてしまいました。マーケットサイド

現在フェニックスにいるのですが、Mesa店のみ先行オープンという情報を事前に得て、実際に開いているのを確認し、ついでに他の店も行ってみたら全店舗開いていた、というわけです。
ちなみにいまのところアメリカの流通業界メディアには、すでに開いているというニュースはまったく出ていません。

完全なるミニスーパーです。ボンズのザ・マーマーケットサイドケットの廉価バージョン、といったところでしょうか。ただ店頭を見た限りではたぶんやはりEDLPなので、普通のスーパーマーケットとは価格戦略が異なることになる。
またフレッシュ&イージーとはポジションが少々違うように思います。

まだ情報が十分ではないのではっきりとは言えません。
書き始めると長くなりそうなので、今日はここで終わりとします。

明日、グランドオープンニングを見に行きます。

鈴木敏仁 (07:44)


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2008年10月 2日
[フレッシュ&イージー] 9ヶ月間の赤字額は6000万ポンド

英テスコが半期の決算を発表、その中で米国事業であるフレッシュ&イージーの収支に言及しました。
11月初頭からの9ヶ月間で、売上高7600万ポンド(1億3400万ドル、141億2000万円)に対して、赤字が6000万ポンド(1億600万ドル、111億5000万円)、でした。
大きなインフラを作っている最中なので高経費であること、オープニングしたばかりで店舗が成熟してないこと、を赤字の理由として指摘しています。

特筆すべきは、CFOが来年中に損益分岐点を超えるだろうとコメントしている点にあります。

また単位面積あたりの平均週売上高にも言及している。1sqfあたり11ドルだそうです。
アメリカのスーパーマーケットの平均値が11.27ドルですので、ほぼ平均値あたりまで来ていることになる。

また売れている店は25ドルを超えている、春にオープンした店は平均13ドル程度になっている、ともコメントしてます。

フレッシュ&イージーの店舗面積を公称の1万sqf(280坪、930㎡)とすると、一店舗あたり年間平均570万ドルを売ることになります。日本円にすると6億円ぐらい。建築コストや人件費など僕には分からない数値が多いので正確ではないですが、おおよその試算だとたぶん年商5縲鰀600万ドルを売れば損益分岐点は超えるのではないかと思ってます。

とすると、かなりいい線行っているように思う。
来年中に損益分岐点を超えるというのも、あながち大げさでもないのかもしれない。

米メディアにはネガティブなことを言う人がいまでもいるのですが、けっこう客が入っている店を見たり、店長やエリアマネージャーと話しをして得た情報をベースにすると、見方が皮相的なのではないかと感じてます。

鈴木敏仁 (01:33)


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2008年10月 1日
[ゲームストップ] 仏マイクロマニアを買収、ヨーロッパ店舗網は1,077に

ゲームストップがフランスのビデオゲームリテーラー、マイクロマニアを7億ドルで買収すると発表しました。ゲームストップにとってはフランス初進出、332店舗を加えてヨーロッパに1,077店舗を展開する大きなビデオゲームリテーラーとなります。
またアメリカを含めた総店舗数は5,889店舗となります。


このゲームストップ、日本ではあまり知られていないんじゃないでしょうか。
昨年度の売上高70億ドル、急成長企業としてランクに乗ったりしている。
米国内の市場シェアは21.1%、ウォルマートの21.3%を年内に追い抜くだろうと言われてます。

あのバーンズ&ノーブルの創業者、レオナルド・リッジオが立ち上げたビジネスなんですよ。

鈴木敏仁 (01:10)


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