2006年6月30日
スーパーバリュ、小売事業に10億ドルの設備投資

年次株主総会でスーパーバリュが、来年度は小売事業に10億ドルを投資すると発表しました。
ジューエルオスコは新規に6店舗にリモデル18店舗、ショーズとスターマーケットは新規に5店舗にリモデル14店舗、などに加えて、オリジナルのアルバートソンズが実施してきたペースを超えるリモデルを実施してゆくとしています。

卸事業はどうするんでしょうね。意図がさっぱり聞こえてきません。
たぶんしばらくは小売ビジネスに注目が集まりますから、応えるかたちで小売に関する言及が増えるんでしょうが。
5000店舗を超える取引先が、これからどうなるのか。これら取引先と競合する企業;つまりアルバートソンズをスパーバリュが抱え込み、強化するとしているわけですから。取引先数は、減ってゆくんでしょうね、たぶん。その結果として、近い将来卸事業は売却してしまう可能性が高いだろうと私は思ってます。

鈴木敏仁 (08:44)


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2006年6月28日
ウォルマートのオーガニックアパレル

ウォルマートがアパレルにオーガニックをを置き始めました。

DSCF4302.jpgこの写真は、スーパーセンターの主通路上の島陳列、PDQと呼ばれる即陳ディスプレーを使ったもので、Feded GloryというPBです。

導入するということについては発表していて、知ってはいたものの、実際に商品を見て、軽く驚きました。正直なところ、今までのウォルマートとは違う商品です、これは(笑)

オーガニックのアパレルとは、オーガニック素材(具体的にはコットン)を使って作られたアパレル、ということになります。
食品の場合実際に体の中に入れるため、健康に良いというご利益があるわけですが、アパレルの場合体内に入れるものではなく、では何がご利益なのかというと、環境に優しいという一点のみです。
つまりオーガニックアパレルを買うという行為は、環境に貢献するという極めてソーシャルな意識のみで成立するものであるわけです。

ウォルマートはこれを、イメージの改善に使いたいわけです。

鈴木敏仁 (04:44)


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2006年6月26日
女性の平均身長とゴールデンライン

ドラッグストアのCVSがライフと呼ぶ新プロトタイプを増やしています。
女性を意識したコンセプトで、曲線を重視したユニークなフォーマットです。

ゴンドラの高さも、アメリカの女性の平均身長(5フィート4インチ、およそ163センチメートル)を考慮して低くした、と説明しています。
結果として見通しが良くなった。奥にあるファーマシーの位置を入り口で一目で見分けられます。
ゴンドラを低くするのは、CVSだけではなくて最近のトレンドと言ってもいいでしょう。
在庫を減らす効用もありそうですね。

気になって調べてみたのですが、日本の女性の平均身長は158センチだそうです。

アメリカの棚割では、ゴールデンライン(目線の位置)が日本よりも一つ高いように思います。
これはたぶん身長の違いから来るのだろうと推測していたのですが、この5センチの差が違いになって現れているのでしょうか
たった5センチなんですけどねえ。

鈴木敏仁 (04:19)


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2006年6月26日
「コカコーラの物流システムに変革を促すウォルマート」Vol.10,No.26

アメリカ流通eニュース

 コカコーラのボトラー50社が、コカコーラを相手取って訴訟を2月末に起こしている。理由はウォルマートがコカコーラのDSD物流に対して変革を迫り、これを受けざるを得なくなったコカコーラがボトラーに対して変化を要請したのだが、受け入れを拒んだボトラーが訴訟で対抗しようとしたものである。
 6月1日にはコカコーラ社が法廷で、ウォルマートからの要請の一部を証言したのだが、メーカー物流に対してさえも効率化を迫るウォルマートの姿が浮き彫りとなった。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (02:09)


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2006年6月24日
ターゲット、ロゴと店名をライセンス供与

ターゲットのロゴは、社名にひっかけて的をイメージしたもので、ブルズアイ(牛の目)と愛称がつけられています。このロゴと、ターゲットという社名を、Brand Centralというコンサルタント会社にライセンスするそうです。

目的は、Target Coutureという新たな高級ラインを作るためなのですが(140ドル程度のジーンズや3000ドルを超えるネックレス等)、ユニークなのはターゲットにはおかず、ハイエンドの専門店で売るという点です。

ロゴと店舗名を使った高級ラインによって、ロゴに高級イメージを植えつける。フォーマットは相変わらずのディスカウントストアなわけですが、ウォンツ(またはExpect More)サイドの商品を売るためのテコとして使うのでしょう。
ブランディング戦略の一環ですね。

うまく行くのかどうかは別として、これはもう、おそれいったとしかいいようがない取り組みでしょう。とりわけ我が国のGMSにとっては、ターゲットのマーケティング戦略はかなり参考になると思っています。

鈴木敏仁 (11:04)


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2006年6月22日
ホームデポの店舗用サービス向上インセンティブ・プログラム

ホームデポがサービス品質向上のために、3000万ドルの予算を立てました。
高品質のサービスで選ばれた店舗は、2万5000ドルを獲得して店員を集めてのイベントやコミュニティの活動に使える、選ばれた店員は一ヶ月ごとに1000ドル、または4半期ごとに1万ドルをもらえる、というインセンティブです。

では選択される根拠は何かというと、ネットによるフィードバックなんですね。どういうことなのか細かい説明がこれ以上ないのですが、たぶん、レシートを使ったネットアンケートを使うのでしょう。
今、ホームデポで買い物をすると、「指定サイトにアクセスして、ユーザー番号とパスワードを入力し、アンケートに答えたら、レシートに5000ドルのギフトカードがあたります」というキャンペーンがプリントされてきます。
これで返ってくるフィードバックをもとにして、良い店や店員を選ぶのでしょう。

ビジネスウィーク誌によると、小売企業の中でもっともサービス品質の悪い企業という烙印を消費者によって押されているのがホームデポなのだそうです。

個人的な話をすると、私はホームデポで2度ほど店員と衝突したことがります。そのうちの1回はマネージャークラスでした。ほんと、あの人をバカにしたような態度は今でも許せない(-_-メ)
でも、品揃えがいいし、他に店がないから、仕方ないからまた行かざるをえない(笑)

ようやくホームデポも悪いサービスの向上に、重い腰を上げたというわけです。

鈴木敏仁 (09:34)


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2006年6月20日
「ウォルマートは売価を上げずに従業員の給料をアップさせることができる」というスタディ

タイトルがちょっと長くなりましたが(笑)
これはEcoomic Policy Instituteという研究所が発表した研究結果で、つまり、純利益高(日本で言うところの最終利益高)を下げてその分を店員の給料に回せば、売価を上げずとも、給料を上げることができるということを言おうとしています。

現在の3.6%から2.6%へ下げると20億ドルがういて、それを給料や福利厚生にあてられる、と主張しています。

個人的には、この程度のことは誰でも分かっていることで、何をいまさら研究結果として発表する必要があるんだろうかと思うのですが、この研究所もたぶん反ウォルマートサイドが後ろ盾としているのでしょうね。
やれるくせに、やらないウォルマート、というような文脈を感じます。

鈴木敏仁 (04:45)


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2006年6月19日
ウォルマーがドイツで赤字店舗の閉鎖を示唆

ウォルマートの海外事業について、6月8日の「ウォルマートの韓国撤退について、その2」で、撤退するとしたらドイツだと書いたばかりですが、どうやらまずは赤字店舗の閉鎖に乗り出すようです。
ドイツの責任者が地元の新聞にコメントしました。

韓国撤退に次いで、ドイツで赤字店舗の整理を考えていることが分かったことで、見直しモードに入っているという見方はほぼ間違いないものと思います。

鈴木敏仁 (08:04)


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2006年6月19日
「ウォルマートの韓国撤退から国際戦略の転換を読み取る」Vol.10,No.25

アメリカ流通eニュース

 5月末にウォルマートが韓国から撤退を発表した。以来、何件か私の意見を求めるメールが届いたので、ホームページには2回に分けて書いたのだが、ここで私の見方をまとめておこうと思う。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (02:07)


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2006年6月16日
ホールフーズ、ライブロブスターの販売を正式に中止

以前にも記事にしましたが、ホールフーズが生きたロブスターの販売を正式に中止することを発表しました。
理由は、生きたロブスターを狭い水槽に詰め込んでおくことが、人間や動物の'quality of life'の重要性を中心に据える企業ポリシーに沿わないから、です。

要は、狭い空間に、ハサミを縛られて、詰め込まれているのを見て、買うのは、心苦しい、ということだと思うのですが、ロブスターのquality of lifeを阻害しているから、という、ロブスターの"生活"を主体として説明しているところが、実におもしろいです。
生きた魚を食べる文化を持つ我々からすると、ちょっと理解しづらいところがある。

さてこの話を聞いて、変な企業だなと笑って終わらせるのは短絡かなと思ってます。

これを聞いてのリアクションはたぶん、うんうんと納得してますますホールフーズを気にいってしまう真性ホールフーズ支持者(またはヒステリックな動物愛護型)と、なんとユニークなとあっけに取られてしまう普通の人(またはシーフード派)と、2つに分かれるのではないでしょうか。

前者はいいとして、後者もおそらくホールフーズって・・・とこの企業を意識することでしょう。「おもしろいわねえ」なんて、あちこちで話題にするかもしれない。
つまり、どちらにしても、非常に良い宣伝になるわけです。

これこそが、ホールフーズのマーケティングの基本的なアプローチです。風力発電の項でも書いたとおり、我々が考える普通のマーケティングやプロモーション戦略を取らないからこそ、この企業は強いのです。

鈴木敏仁 (04:03)


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2006年6月15日
ウォルマートとP&Gが店頭メディア実験から脱退

Advertising Age誌が、ウォルマートとP&Gが'In-Store Advertising Study'の参加メンバーから脱退したと報じました。
この'In-Store Advertising Study'とは、POPAI(Promotional Product Association International、国際販促物協会)が実施しようとしてるベンチマークスタディで、テレビやラジオで使われるのと同じようなメディア基準を店頭販促に持ち込めるかどうかを考えようというものです。

例えば、ウォルマートは現在店頭でウォルマートTVというメディアを持っていますが、来店客数を考えると三大ネットワークに次ぐ規模になるといわれていて、じゃあこの店頭テレビで流すCMを1分間買う値段がいくらが適正なのか、といったことを研究しようとしているわけです。

P&Gが抜けた理由はイニシアチブを取れなくなったからだそうで、ウォルマートが抜けた理由は特定されていません。両社が抜けたことで、ベンチマークスタディの実施が延期されます。

ちなみにこの店頭広告の市場は、年間170億ドル規模なのだそうです。

さて、今回俎上に上げた理由は、2社が抜けたことを記事にすることにあるのではなくて、こういうスタディを実施しようとしているアメリカのおもしろさです。
テレビやラジオと同じような基準を店頭メディアに当てはめられないかを販促協会が実施しようとすることそのものがおもしろいし、そもそも店頭をテレビやラジオと同じレベルの広告メディアだと認識してみることすらおもしろい。

延期になったのは残念でした。なんとか実現して欲しい価値あるベンチマークスタディだと思います。

鈴木敏仁 (07:28)


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2006年6月14日
ウェッグマンズによるGDSトライアルの成果

ウェッグマンズがアクセンチュアの協力で実施していたGDSの実証実験の結果の一部を発表しました。
GDSとはGlobal Data Synchronization;グローバル商品マスター同期化のことで、製配販の三者が商品マスターをシンクさせることを言います。ウェッグマンズはウォルマートと並んで、この取り組みを先行させている企業です。

で、ご利益はというと・・・
・年間の配送コストが350万ドル節約
・在庫コストが100万ドル節約
・新製品導入時間が23%改善
・レジでのクーポンスキャンがはじかれる比率が40%削減

RFIDはGDSなくしては動かないので、双方は同時に取り組まなければなりません。
ただRFIDは製造時につけるタグのコストがかかりメーカーに負担がかかる仕組みでして、製配販に平等にご利益があるのはひょっとしたらRFIDよりもGDSの方じゃないかな、なんて最近思ってます。

鈴木敏仁 (06:53)


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2006年6月13日
ギャップの新機軸

不調が続いているギャップが新機軸を打ち出しました。
7月中におおがかりな店舗改変を実施するとのこと。核となる考え方は、店舗内店舗(Store within a store)、店内は4つのセクション(ショップ)に分けられて、それぞれが独立して存在する形式となるそうです。

デニムショップ、Tシャツ、クリーンショップ、フーディーズショップ(hoodies shop)、の4つ。
デニムとTシャツは説明する必要ないですね。クリーンショップはよりアップスケールで洗練らされた商品群、フーディーズはフリース系のアクティブウェア、だそうです。

また各セクションの商品は季節ごとに入れ替えるのではなく、絶えず入れ替えて鮮度をアップさせる模様。

驚いたのは、ひょっとするとデザイナーブランドを投入するかもしれないとしていることです。全商品を統一店舗ブランドとするSPAであることがギャップの特徴だったわけですが、今後はこだわらないとしているわけで、ギャップ名だけでは支えきれないことを認めたことになります。
すでにコンバースを売ることを決めているようです。

ギャップもようやく大きく変わりますね。

鈴木敏仁 (05:08)


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2006年6月12日
グローバルプロモーションの時代

6月7日付けのWSJ誌が、ウォルマートがワールドカップサッカーをネタとして世界中の店舗で販促イベントを仕掛けている姿を報じました。

アルゼンチン、ドイツ、日本、メキシコ、イギリス、アメリカと、各国でイベントを組んでいるわけですが、これをグローバルソーシング部門がバックアップしている。'各国の各店舗に沿った商品を供給するのは簡単ではない'、なんてコメントがありました。

またコカコーラ、P&G、アンハウザー・ブッシュ等のグローバルメーカーもコラボレーションしているとのこと。

メーカーはかなり早い段階からグローバル化を始めたわけですが、その受け皿となるリテーラーもここにきてどんどんグローバル化し始めており、従ってワールドカップサッカーのようなイベントがあると、グローバルに統一感あるプロモーションが組まれることになるわけです。

日本の小売企業は蚊帳の外ではありますが・・・そういう時代がやってきていることを、新聞を読んでひしひしと感じました。

鈴木敏仁 (08:44)


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2006年6月12日
「全米10位にランクされたターゲットカード」Vol.10,No.24

アメリカ流通eニュース

 ターゲットの自社クレジットカード(愛称はレッドカード)が、クレジットカード業界のランキングで全米10位になったことが明らかになった。自社クレジット事業を持っている小売企業はいまや限られていて、唯一ノードストロムが27位なので、10位というポジションがいかに大きいかということが分かると思う。カード保有者数は1600万人を超えている。
 米小売業界では自社クレジットを持つことがトレンドだった時代があるのだが、シアーズ、JCペニー、サーキットシティ等々、売却してアウトソースすることが今では普通で、ターゲットは異色である。なぜか。その理由を考えてみたい。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (02:03)


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2006年6月 9日
P&G、トレードプロモーションのシステムを改革

P&Gがトレードプロモーション(日本語で言うところの流通販促)システムの改革を実施していると報じられました。この分野にメスが入るのは91年のバリュープライシング導入以来なので、およそ15年ぶりのこととなります。

資料によると、P&Gは広告費とほぼ同額を流通販促に使っていて、その額は年間20億ドルと巨額なものです。ですから、シェイプアップのしがいもあるということなのですが、どうやらきっかけはジレットの買収にあるようです。
まだ詳細は明らかになっていませんが、P&Gの幹部は、ジレットはパフォーマンスをかなり細かく特定して販促費を投入しており、これにかなり近いものになる、と語っているようです。

ちなみにジレットは店頭作業のレイバーは直営だったようですが、P&G流のアウトソースに切り替えている、とも報じられてます。

ジレットのフィールドが直営だとは知りませんでした。店頭で見たことないなあ・・・。

ともあれ、P&Gがジレットの影響でどう変わるのか、ベンチマークのしがいのあるケースだと思います。

鈴木敏仁 (05:04)


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2006年6月 8日
ウォルマートの韓国撤退について、その2

このネタは以前書きましたが、その後得た情報をもとにしての続きです。

ウォルマートの海外事業は、メンザー以前と以後に分けられます。
メンザーの前の海外の責任者はボブ・マーチンですが、拙著でも指摘したとおり、海外事業のスタンスは買収はできる限りせず、一から自分で進出し、EDLP化はゆっくりと進めるというものでした。
しかしメンザーになってからは、買収するかパートナーを見つけて進出し、そしてEDLPをできる限り積極的に推進するというスタンスに変わってます。

しかしもう一つ別の表現があるということを知りました。メンザー以前(フェーズ1)はノウハウがなかったためやみくもに拡大した時代で、メンザー以降(フェーズ2)はその失敗を糧にして少なくともブレークイーブンになる見込みがあるところだけに進出を絞った時代、という言い方です。

メンザーは確かに、しっかりと将来の成否を見極めながらさらに進出国を増やしました。しかしながらドイツや韓国などのフェーズ1時代の負の遺産は整理できなかった。黒字化ができなかった。

そして昨年、マイケル・デュークが海外事業の責任者はになったわけですが、いきなり韓国事業を売却した・・・つまりデュークに求められているのは見込みのない国の見極めなのではないか。フェーズ3でのプライオリティは新たな進出よりもフェーズ1時代の負の整理にあるのでは、という見方です。

さてそうすると、次はドイツということになります。売却するのではという見方もすでに出てきています。
また日本はフェーズ2ですから、まだ見直すという時期にはいたっていないわけです。退却するならドイツからです。

それともう一つ。ウォルマートの資本力を持ってすれば、韓国に再び戻ることなど造作もないということは確認しておきたい。一回退却したからもう終わり、という見方はあまりにも皮相的。韓国の大手小売企業に今度何も変化も起こらないと言い切ることは不可能でして、何かが起こって買収でウォルマートが戻ることはないと言うことも不可能なことです。

鈴木敏仁 (08:44)


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2006年6月 7日
ニューアルバートソンズ、100店舗の閉鎖を発表

アルバートソンズは現在、スーパーバリュ傘下のアルバートソンズと、サーベラスを筆頭とするバイアウト企業連合が買ったアルバートソンズと、2つ並立しているのですが、後者を業界は'ニューアルバートソンズ'と呼んでいます。

さてこのニューアルバートソンズが、100店舗の閉鎖を発表しました。手続きが完了してすぐのことなので、もともと予定していたものなのでしょう。
クローズする店舗は全米に散らばっています。北カリフォルニアの37店舗からフェニックスの9店舗など、商圏によって店舗数は様々です。

すべて不採算店舗だそうで、ということは逆に言うとアルバートソンズは100店舗もの不採算店舗を抱えていたことになる。それまでのリストラでもずいぶん店舗をクローズしているのですが、それでもまだ3桁の儲からない店を抱えていたことになるわけです。

さてこれをもってして、サーベラスが切り売りをし始めたぞ、と見るのは早計です。
ニューアルバートソンズはCEOにロバート・ミラーという、もとフレッド・マイヤーのCEOで、ライトエイドで再建に功が合った人を据えました。またアルバートソンズにいた腕の立つ上級幹部が多数残っていて、業界ではサーベラスはかなり本気でアルバートソンズを復活させようとしているという見方が多いんです。
つまり切り売りで利益を上げようとしているのではなくて、悪い店を売って膿みを出してしまおうという、ポジティブな店舗閉鎖だという見方が正しいというわけです。

では、もし仮にこのままうまく行って復活したら、スーパーバリュ傘下のアルバートソンズとの関係はどうなるんだろう、なんてことをふと思ったりするわけです。
いろんなシナリオが考えられて、ニューアルバートソンズの行く末は何かと興味を引きます。

鈴木敏仁 (09:22)


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2006年6月 6日
ウォルグリーンがリージョナルチェーンを買収

ウォルグリーンがハッピーハリーというリージョナルチェーンを買収します。
ハッピーハリーはデラウェアに本拠を置くチェーンで、店舗数は76、非公開企業なので正式な数値はありませんが、業界誌の予測では売上高4億7500万ドル、ドラッグストアの売上高ランクではおそらく11位くらい、調剤売上高ランクでは29位という企業です。

この企業はデラウェア商圏で65%というシェアを持っているそうで、これがリージョナルチェーンとして生き残ってきた理由でした。しかしウォルグリーン、CVS、ライトエイドがここ数年なだれを打って進出してきていて、シェアが食われ始めていたんですね。

完全に食われてしまう前に、白旗を上げたということです。
いまだ高いシェアを持っているうちに、つまり高く値がつくうちに売ってしまおうとオーナーが考えたのでしょう。

ウォルグリーンは86年にメディ・マート66店舗を買収して以来、大きな買収はいっさいしてきませんでした。過去10年間に他社から買った店舗は30店舗弱しかないそうですから、今回の買収は非常に珍しいのです。

鈴木敏仁 (11:03)


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2006年6月 5日
ターゲットカード、全米トップ10位入り

ターゲットが発行するクレジットカードの発行枚数が、全米トップ10にランキングされたそうです。小売企業としては27位にノードストロムがいるだけなので、かなりの規模と言う事ができます。

シアーズやJCペニーなどアメリカの大手リテーラーの多くは自社信販事業を売却していて、アウトソースすることがトレンドです。ターゲットも自社クレジットをはじめたときは、かなり懐疑的に見られたし、今でも慎重論が多い。

さてではどうしてターゲットだけ成功しているのか。
これは少々書けそうなネタので、流通eニュースにまとめてみようと思ってます。

鈴木敏仁 (07:27)


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2006年6月 5日
「ウォルマートのお祭り型株主総会、テーマは変革」Vol.10,No.23

アメリカ流通eニュース

 ウォルマートの株主総会が6月2日に開催された。いつもどおりのお祭り型総会だったようだが、昨年来取り組んでいる変革を象徴するように、経営層のコメントはすべて変革を基調としたものだったようだ。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (02:00)


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2006年6月 2日
アルバートソンズの売却手続き完了

表記の件、今日手続きが完了しました。
売上ベースで、スーパーバリュはスーパーマーケット業界3位となり、CVSはドラッグストア業界1位(見込み)となります。

さていま業界で言われていることは、スーパーバリュが持つ既存の取引先が今後どうなるのかということです。売上高比率で20%、営業利益率で10%という小さな事業扱いになってしまうわけで、プライオリティも当然低くなる。今後の投資について、小売事業に対するコメントはあるけれど、卸事業に対するコメントはほとんど聞かれない。

売ってしまうこともあるかもしれないかなと、思っています。

一方のCVSはというと、まだまだ買収するとCEOが今日WSJ誌に対してコメントしてました。ドラッグストア業界は今後も寡占化が進むし、買収は我々のビジネスの大きな柱だ、と言ってます。

両社ともにかなりレバレッジを効かせてまして、今後は金利負担がのしかかってきます。しかし両社ともに楽観的でして、理由は、スーパーバリュは採算が取れる商圏のみ買ったこと、CVSはセブオンというこれも黒字事業を買ったことにつきるでしょう。

スーパーバリュが卸事業を売ってしまうこともありえるとする根拠は、この借入金の多さにもあります。
高く売れるなら、売って借金を減らしたほうがいいのかもしれない。投資家からプレッシャーがかかる可能性もあるでしょう、たぶん。

どのくらい統合プロセスに時間がかかるか、コストはどのくらいかかるかなど、今後の興味は尽きません。

鈴木敏仁 (04:06)


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2006年6月 1日
JCペニーのイメージ戦略と日本のGMS

セフォラがJCペニーにStore wihin a storeを作るという記事を以前書きました(JCペニーとセフォラがアライアンス)

面積は1,500縲鰀1,800sqf(42縲鰀50坪)、15社くらいの商品を扱うそうです。今年の秋から出店を開始、来年はJCペニーの新店中心に増やし、08年からは既存店にも出してゆくとしています。

さてこのコラボ、JCペニーのイメージアップにかなり寄与するだろうなと思うわけですが、ふと思ったのは、日本のGMSもこういう手法が必要なんじゃないかなということです。

JCペニーは現在の一連の取り組みについて、、Grandmother's Store(つまりおばあちゃんのお店)というイメージになってしまっていたものを、若返らせようとしているのだ、と説明しています。

私の70を超えた母はイトーヨーカ堂に絶大な信頼をおいているのですが、一方ブランド志向が強い私は、日本で普段着を買うときはユニクロに行ってしまう。
つまり、おばあちゃんの信頼が厚いイトーヨーカ堂、になってしまっているような気がして、これって、JCペニーと同じ問題じゃないかと思うわけですね。

この仮説が正しいとしたら、そしてヨーカ堂が衣料をてこ入れしたいのならば、JCペニーのようなもっと包括的なイメージ戦略を立てる必要があると思うわけです。
JCペニーは、アカデミー賞をスポンサーし、マンハッタンの一等地に期間限定のポップアップストアを作り、セフォラを導入し、・・・という衣料とは関係ないことをしながら、衣料のてこ入れをバックアップして、その結果衣料の売上が上向いている。

ヨーカ堂もレコード大賞をスポンサーし、原宿の一等地にポップアップストアを作り・・・ということをしないと、衣料を抜本的に底上げすることは難しいのではないかと思っているのですが、どうでしょう。

鈴木敏仁 (09:00)


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2006年6月 1日
[販売革新]ウォルマート 高所得層MDを読み解く 変革へと踏み込んだプラノ店分析

 国際事業部門のヘッドから国内のウォルマート事業の責任者へと移動したジョン・メンザーは、「2005年はInflexion point of changeの年であった」と昨年を振り返っている。Inflexionとは抑揚や変化形のことであり、変化へのターニングポイントの年となったということを言おうとしている。我が国ではあまり知られていないことだと思うのだが、ウォルマートは今まさに変わろうとしているのだ。企業変革とも表現できる大きな変化に踏み込み始めているのである。
 そしてこの変化を象徴するような店舗がダラス郊外にオープンした。従来のプロトタイプとはまったく異質のコンセプトに基づいていて開発されたフォーマットで、おそらくこの店舗だけを見ると'ウォルマートはアップスケール化しはじめた'とか、きれいな店舗に興奮して'未来型店舗'などとコメントする人も出てくると思うのだが、しかしその背景と目的を知ればそうではないことが分かることだろう。
 変化の背景と、対応するために踏み込んだリストラやイニシアチブと、そして新店の紹介と、3部構成で今回はレポートしたいと思う。

<続きは販売革新06年6月号をご覧下さい>

鈴木敏仁 (02:38)


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2006年6月 1日
[月刊MD]イケア日本進出の成否はいかに

 4月24日にイケアが日本にオープンするそうだ。本誌が出版されるころにはお目見えしていることだろう。たぶんメディアで大々的に宣伝されるだろうから、あああのイケアか、と合点のいく人も多いことだろう。
 私がアメリカにやってきた20年前、貧乏していたころにこのイケアには随分お世話になった。その当時は店舗数がまだ少なくて、わざわざ遠くまで行って買ったことを覚えている。貧乏だったが、暇はあった。いまでも我が家にはその当時買ったイケア製品がいくつか残っている。
 カルト、とまで称されている企業である。熱烈なファンが多い。欧米だけではなく、アジアでも大繁盛しているようだ。
 しかしながらこの企業について、なぜそんなに強いのかについてはあまり知られていないのではないか。日本で果たして受け入れられるのかどうか、そのあたりも含めて、考えてみようと思う。

<続きは月刊マーチャンダイジング06年6月号をご覧下さい>

鈴木敏仁 (02:23)


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