2011年9月30日
[ニーマンマーカス] フォースクェアを使った販促プログラムを実施

メイシーズが靴とハンドバッグを販促する催事イベントで、フォースクェアを利用した販促プログラムを明日実施します。

デザイナー・クラッチバッグ15個を店内のどこかに隠し、お客がニーマンマーカスでフォースクエアを使ってチェックインするとメッセージを配信、隠されたバッグが近いかどうか、もし近いならどこを探せよいかといったヒントを提供。
そして見つけた人がそのバッグを無料でもらえるというプログラムだそうです。


フォースクエアをツールとして宝探しゲームを店内で実施するというわけですね。
うまくいくかどうかは別として、なるほど、フォースクェアはこう使えるのかと興味を引きました。

ニーマンマーカスの客層は富裕層で、フォースクェアを日常使っている人がどのぐらいいるのかというハードルがありそうですが、良いアイディアではありますよね。

鈴木敏仁 (03:32)


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2011年9月29日
[メイシーズ] RFIDの全店舗展開を開始

デパートメントストアのメイシーズが全店舗規模でRFIDを導入するプランを明らかにしました。
RFIDが付けられる商品は定番アイテムで全体のおよそ30%、メイシーズとブルーミングデールの二つを合わせて850店舗で、来年の第3四半期までに稼働させるそうです。

このRFID、先鞭をつけたのはウォルマートでしたが、全店舗ベースでの展開はメイシーズが最初の企業となるわけです。

結局商品特性がカギなんでしょうね。
食品や雑貨のように低単価で低荒利だと単品ベースでRFIDのコストを吸収しづらいのですが、ファッション商品はコストを吸収できるというわけです。

メイシーズに商品を提供している定番メーカーは他の小売企業にも商品を販売しているでしょうから、これが軌道に乗ると他への波及がしやすくなりますね。

それとフィッティングルームでの商品の動きを正確に追えたりすると、何か新しことができそうな気がします。

結果が楽しみですね。

トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (01:33)


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2011年9月28日
[ウォルマート] グローバルEコマース担当の役員がメーカーに転出

昨日はカストロライトの辞任の話をエントリーしましたが、立て直しモードにあるウォルマートですからこれから大きな人事異動は増えるのでしょう。
昨日も異動がいくつかあったのですが、興味を引いたものを載せておきます。

エマージングマーケット・グローバルEコマース部門の執行副社長(ワン・リン・マーテロ)がネスレのCFOとして転出するそうです。


米流通業界のレイバーの流動性はとても高く、製配販の人材の行き来はもう当たり前ですね。
今回のように、ウォルマートの一つの事業部門の副社長(日本だと部長ポジション)が大手メーカーのCFOとして転出するケースは、決して頻繁というわけではありませんが珍しい例というわけでもありません。


また垂直方向だけではなく、横方向にも人がよく動きます。


これが、米流通業界の製配販の取引内容をフェアで透明なものとしている大きな理由です。
よくロビンソン・パットマン法の存在を引き合いに出す人多いのですが、形骸化している法規制よりも、実際に働いている人たちが取引相手の手の内をみんな分かっちゃっているということの方が大きいと私は考えてます。


とすると、日本の流通業界を改革するには、人の流れをもっと活発化しなくてはならないというわけですが、果たしてそういう日が来るんでしょうかね・・・。

鈴木敏仁 (01:17)


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2011年9月27日
[ウォルマート] エデュアルド・カストロライトが退任

エデュアルド・カストロライトが来年の7月1日に退任することが明らかになりました。

カストロライトの現職はグローバル・Eコマース&グローバル・ソーシング部門のCEOですが、元は米国ウォルマート事業のCEO、昨年半ばに異動したのですが、実質的にはプロジェクトインパクト失敗の責任を取って降格されたのでした。

バイス・チェアマンという肩書を今も持っているのですが、ウォルマートでは過去このポジションを持った人はみなCEOになってまして、カストロライトはレースの筆頭を走っていたんですね。
プロジェクトインパクトの失敗で世界最大の企業を率いるチャンスを失ってしまったわけです。


野次馬的ではありますが、心境はいかなるものかと忖度してしまいます。
年齢はまだ56歳ですからねえ。

ちなみにプロジェクトインパクトは大手のコンサルタント企業が作ったスキームなのですが、担当者はどうしてるのかななんてことも考えてしまいます。
この巨大企業のレールを曲げ、上を走っていた人のキャリアも壊したわけですから。降格ぐらいじゃ許されないでしょう。

まあしかし、採用者に最終的な責任があるわけで、関係の無い話かもしれませんけどね。

鈴木敏仁 (01:31)


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2011年9月26日
[ターゲット] ゼラーズとの最終契約を終えて来年からのカナダ出店が確定

カナダへの進出を決めたターゲットがゼラーズとの最終契約を終えて、来年から125~135店舗をオープンさせるプランを確定させたのですが、その内容がいかにもアメリカらしい(またはカナダですから北米らしい)のでエントリーします。

まず5月にゼラーズから、ターゲットとする、または他の小売企業へ転売するという契約内容で、最初の105店舗を選択。
先週の金曜日にはここに84店舗を追加、そのうちの29ヶ所はリースを獲得し来年中にターゲットとして開店。39ヶ所はウォルマートに転売、残りは他の小売企業か家主に売却する。

何か法的な理由あるのか、それともゼラーズの意図なのかよくわからないのですが、一度買ったものの一部をターゲットが転売することになっているんですね。
しかもそれを競合のウォルマートに売ると言う点がおもしろい。

もう一つ、食品の仕入れ先としてソビイズと契約を結んだそうなのですが、このソビイズはカナダの小売業界では3番目にランクするスーパーマーケットチェーンなんですね。

つまりターゲットは潜在的な競合から商品を仕入れるというわけです。
逆に言うと、ソビイズは潜在的な競合に商品を販売すると言うことになる。


とりあえずの売上を重視するという割り切り感があるわけですが、アメリカやカナダの独特な文化ではないでしょうかね。

鈴木敏仁 (03:52)


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2011年9月23日
[ステープルズ] 文具にマーサ・スチュワートの新ラインを投入

オフィス用品ディスカウンターのステープルズが、ホームオフィス分野にマーサ・スチュワートを冠したPBを投入します。
アイテム数は300、OEMはエイブリー・デニソン、ターゲットは女性だそうです。

競合企業との差別化が主目的と言っていますが、オフィス需要が打撃を受けて売上を落とす中、一般市場としての女性を狙うことで売上をヘッジする意味もあるのでしょうね。

しかしマーサ・スチュワート、こんな分野に進出とは思いもよりせんでした。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (02:33)


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2011年9月20日
[流通視察] ウォルマートのはみ出し陳列

現在小売企業の米国研修の真っ最中でエントリーしている時間がありません。
大変申し訳ないのですが、しばらくお待ちください。

ただ何も書かないのも何なので、今日は写真を。

はみ出し陳列@ウォルマートウォルマートの通路です。

はみ出し陳列というものをいままでまったくしない企業だったのですが、最近店舗によってはこううい風景を目にします。

おそらく、既存店の売り上げを回復させるために、しばらく何でもやって良いというルールに変更されているんじゃないかなと推測しています。
ウォルマートの在庫管理の力からすると、バイヤーが買いすぎて押し込むということはないように思うので。それと陳列ディスプレーがこういう陳列を想定しているような感じなんですよね。

売り場から必死さが伝わってくるような気がしてます。

鈴木敏仁 (06:28)


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2011年9月16日
[アマゾン] セブンイレブンでの商品引き渡しの実験開始

アマゾンが商品を受け取るロケーションとしてセブンイレブンを選択できる実験を開始しました。アマゾンの本社があるシアトルでしばらく試してみて、結果をみて来年の夏には全米展開する予定だそう。

これはたぶん日本の影響なんでしょうね。
セブンイレブンはいまや日本が親会社ですし、アマゾンも日本で営業していますから。

アメリカではネット販売商品のコンビニ引き渡しというサービスが存在しません。
理由はよく分からないのですが、一つには日本のようにコンビニが密集して立地していないというのがあるんでしょうね。
業界メディアもわりと批判的というか、成功しないだろうという見方が多かった。


でもニーズはあるはずなんですよ。
家で配達を待ち受ける暇のない人は一杯いるはずですからね。


アメリカの場合、コンビニよりもスーパーマーケットやドラッグストアの方が良さそうです。コンビニ、スーパー、ドラッグと、3つが選択肢となればさらに使えそう。

アマゾン、取り組み相手を増やす必要がありそうですね。

鈴木敏仁 (01:17)


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2011年9月15日
[ホールフーズ] デイリーディールで新記録

ホールフーズがリビングソーシャルでプロモーションを実施、販売スピードで記録を作りました。

20ドル価値の商品を半額の10ドルで買えるという内容で、100万ディールを用意、昨日の早朝に販売を開始したところ一時間に11万5,000ディールのスピードで売れ、リビングソーシャルの記録を樹立。

ディール数では130万を売ったアマゾンが今のところ一番なのだそうですが、トータル数を増やせばひょっとしたらアマゾンを抜いたかもしれないですね。


ホールフーズは単純計算で1,000万ドルの投資を行ったことになります。
メーカーが協賛しているのかどうかについては不明です。
またこの売上のうちの5%は子供の健康を推進する基金へ寄付されます。


半額という大きなディスカウントでしす、ホールフーズという有名なスーパーでもありますし、ディールが飛ぶように売れる理由はよくわかります。
ホールフーズだからこそできた力技ではないでしょうか。


ちなみにリビングソーシャルはグルーポンの競合で、期間限定のプロモーション(フラッシュマーケティング)で伸びている企業です。

鈴木敏仁 (01:52)


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2011年9月14日
[ターゲット] ミッソーニの独占販売でサイトがダウン

ターゲットが昨日イタリアの高級ブランド、ミッソーニの販売を開始したのですが、あまりの需要の多さにサイトがダウンするという珍しい事態が発生しました。

商品の販売開始は朝の6時、7時47分にはサイトがダウンしてアクセス不能となりました。
また店舗でもお客が殺到してあっという間に在庫がなくなったそうです。


ターゲットはこのミッソーニに販売に先立って、ファッションブロガーへの情報リリース、セレブリティと業界誌記者を呼んでのパーティ開催、マンハッタンでのポップアップストア、などマーケティングにかなり力を入れています。

ヴォーグに掲載されたり、芸能人がツィッターでつぶやいたりと、さらに需要が煽られて、ターゲットの当初の予想を超える買いが入ってしまったというわけです。

ターゲットは最大手ですから、こういう予測ミスは非常に珍しいようです。


しかしターゲットという企業のファッションの取り扱い方は極めて上手ですね。予測を大きく上回るほどのマーケティングパワーを発揮してしまったというわけですから。

これがアパレル専門店チェーンではなく、ディスカウントストアですからね。

価格はほとんどが40ドル以下、ミッソーニは1万ドルを超えるアイテムがあるそうですから破格です。ターゲットで安く売ってもブランドが壊れないと判断しているわけで、このプレスティージブランドのミッソーニを独占販売できるという点でディスカウントストアという枠を超えてしまっているとも言えます。


参考までに、こちらがターゲット内のミッソーニのページです。
Missoni for Target


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (01:21)


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2011年9月13日
[アマゾン] 定額制の電子書籍プログラムを検討か

WSJ誌が報じたところによると、アマゾンがネットフリックスのような定額制を電子書籍に導入しようと出版社と交渉しているそうです。定額制とはつまり、1ヶ月間に決まった金額を払うと、その間にライブラリーの書籍を読み放題というシステムです。

ただし今のところ古い本に限定し、またアマゾンプライムに加入している人への特別プログラムとして考えているそうで、誰もが気軽にすべてを読めるようになるというわけではありません。

書籍に定額制で読み放題という考え方は新鮮でちょっと驚きました。
ちょっとひねってみれば、例えば年間定期購読している雑誌をこういうやり方で読めるようにするなんてこともありでしょう。

やはり書籍市場もこれから大きく変わっていきそうですね。

鈴木敏仁 (01:25)


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2011年9月12日
[ウォルマート] レイアウェイを復活

2006年にレイアウェイをやめたウォルマートが10月から復活させるそうです。

レイアウェイはクレジットカードがなかった昔、とくに景気の悪かった大恐慌の時に始まった商習慣ですね。

やめたときの記事がこれです。
消えるレイアウェイ


日本語だと"商品のお取り置き"とでもなるのでしょう。
その時点で丸ごと支払えない商品をお取り置きしてもらい、少しずつ支払って完済にしたら商品を受け取れるというシステムで、利子がかからない分お客に有利になっています。

やめた理由は運営する側のコスト要因や、クレジットカードの普及で使う人が減ったことにあります。

ただ必要としている人がそれでもいるんでしょうね。
とくにいまウォルマートは逃げてしまった低所得層の再獲得に必死ですから、低所得層向けのアピールは不可欠です。

ちなみに商品カテゴリーは玩具と家電、単品では15ドル以上、総額で50ドル以上、10%の頭金、5ドルのサービスフィー、12月16日までに引き取りが無かった場合10%のキャンセルフィーという条件をいくつか増やすことで、コスト増要因を軽減できたので復活させるとしています。

鈴木敏仁 (01:26)


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2011年9月 6日
[ロウズ] オーストラリアで1号店をオープン

ロウズがオーストラリアで店舗をオープンさせました。同社にとっては北米以外では初の店舗となります。ただしオーストラリア最大の小売企業ウールワーストとのジョイントベンチャーで、単独進出ではありません。

店舗名はマスターズ、1万3,500㎡、2,300万オーストラリアドルの年商を見込んでいるとのこと。

このニュース、あまり報じられていないのですが、自分としてはおもしろいなあと思ってます。
日本でもあり得る話ですからね。


<追記>
現在日本に滞在中、本日は某大手メーカーさんでセミナーです。

鈴木敏仁 (04:15)


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2011年9月 5日
[JCペニー] アウトレットを投資企業に売却

JCペニーによるアウトレットストア19店舗の売却が決まりました。
売却相手は投資企業で、しばらくそのまま営業を続け、21ヶ月後に名称を変えるという条件です。

JCペニーは組織の再編を実施していまして、1月にカタログ販売の売却を発表、そのときにアウトレットの売却も示唆していました。


私の知る限りアウトレットはどこも好調で、アウトレット専用の商品を製造し販売する企業もいるぐらいなんですね。景気がおもわしくなく、消費者の低価格指向が強まる中、総体として業績が良い。

従ってJCペニーによる今回の売却は業界トレンドに反しています。

デパートメントストア業態そのものも業績が上向いていて各社数値が悪くないのですが、JCペニーのみ出遅れ感がありますね。

鈴木敏仁 (05:19)


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2011年9月 3日
第1回 R2リンク勉強会のご案内

小売業界唯一のSNS、R2リンクが初の勉強会を開催します。
テーマは二つ。

【ウォルマートはなぜ強いのか?】:鈴木敏仁
【通販市場とその魅力】:ULUKOTU代表 照井日実子さん

期日:2011年9月8日
時間:15~18時
会場:モメンタムジャパン
協賛:モメンタムジャパン

詳しくはR2リンクのコミュニティをご参照ください。
R2Link 流通勉強会

第一回R2リンク勉強会

鈴木敏仁 (07:21)


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2011年9月 2日
[シアーズ] クラフツマンをコストコで販売

シアーズが所有するハードウェアのPB、クラフツマンをコストコで販売開始することが発表されました。早ければこの土曜日にも店頭への投入を開始するそう。

シアーズはPBをすでにエースハードウェアで売っています。昨年から並び初めて現在は900店舗、今月中には1000店舗になるとのことです。

シアーズはPBを他の流通チャネルで販売する戦略を進めていて、ネット強化とPBが今この企業の中心戦略となってます。
エースに加えてコストコで販売し始めるとなると、チャネルの拡大はそこそこ成功しているとみていいのでしょうね。


でもこれでシアーズ本体の集客力は確実に落ちるでしょう。
いいのか悪いのか、判断が難しい戦略だと思ってます。

<追記>
来週一週間東京へ出張です。エントリーが少なくなると思いますがご容赦ください。

鈴木敏仁 (01:40)


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2011年9月 1日
[コストコ] 創業経営者ジム・シネガルが引退表明

コストコの創業経営者ジム・シネガルが来年の1月1日をもってCEOのポジションを辞することを表明しました。
昇格するのはCOOのクレイグ・ジェリネクです。

昨年の2月にこういうニュースがありました。
[コストコ] COOにジェリネックが昇格、後継人事か?

まさにその通りだったわけですね。

シネガルはいま74歳、店舗訪問を繰り返して現場で考える経営者なのですが、体力に限界が見えてきたんでしょうね。本人はまだまだハードワークを続けるというようなことを言っているんですが。


シネガルはおそらくサム・ウォルトンに匹敵する創業経営者ではないかと思うんですね。
アメリカの流通業界に大きな影響を与えた経営者の引退です。

鈴木敏仁 (05:19)


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