昨年末のホリデーシーズン、Facebookでもっともポピュラーだったデパートメントストアはシアーズだったと言う調査結果が発表されました。
資料には"驚きの勝者"とあって、まああの店舗を見ていた、他社をおさえて一番に、なんてことは誰も想像が付かないでしょう。
ベースとなっているのは、FacebookのLike(イイネ)、コメント、共有、の分析結果です。
順位は以下の通り。
1、シアーズ
2、コールズ
3、メイシーズ
4、ノードストロム
5、JCペニー
シアーズは店舗よりもECに力を入れているのですが、その結果が出始めているということでしょうか。
それからマスディスカウントストア業態についての調査結果もあります。
1、ウォルマート
2、ターゲット
3、コストコ
アメリカでは情報ソースが、まずグーグル、次がFacebook、次がTVコマーシャルで、Facebookは消費者にとってかなり重要な存在になっているそうです。
だから順位が高いと言うことは、それだけ価値があるということなんですね。
米アマゾンで買い物をする顧客の45%にあたる4,000万人が有料のプライム会員だとする推定数値を調査会社が発表しました。
アマゾンはプライムメンバーの数を公表しておらず、あちこちの調査企業が数値を出しています。
ですから正確な数値ではなくてあくまでも推定です。
昨年の9月の時点で推定2,900万人で、歳末商戦時に1,000万人以上が新規加入したとアマゾン自身が発表しているので、4,000万人という数値になるわけですね。
これには新規加入者は30日間無料となるフリートライアルのプロモーションが効いているようです。
このフリートライアルは今も実施しています。
ちなみに、プライムメンバー数についての別の推定では、グローバルで4,000~5,000万人、アメリカで3,000~4,000万人というのがあります。5,000万人として年間約40~50億ドルの会員費収入で、これで配送料やコンテンツフィーをまかなっているというわけですね。
今月初頭にCEOのランドール・オンステッドが辞任、バイローは後継を明らかにしていなかったのですが、豪ウェスファーマーズ・グループのイアン・マクレオッドを招聘することを発表しました。
豪ウェスファーマーズ・グループはコールズを傘下に持つ企業。マクレオッドはもともとはイギリス人で、アズダやハルフォード・グループでキャリアを積んだ人です。
バイローは2013年に上場計画を発表していたのですが、昨年計画を中止しています。
その後にCEOの辞任なので、何か問題があるのだろうことは容易に想像が付くのですが、非上場であることもあって理由はよく分からないようです。
バイローを所有しているのは投資企業のローンスターで、買収したのは2005年。
その後2011年にウィン・ディキシー(480店舗)を買収、2013年にはピグリー・ウィグリー(22店舗)を買収、昨年は165店舗をデレーズから買収しています。
この統合がうまくいっていないのではないかというのがもっぱらの見方です。
昨年の上場中止以来、クローガーが買うのではないかという噂が流れていたのですが、今回のCEOの就任でディールの可能性はなくなりました。
ローンスターはさらに企業価値を上げてから上場や売却をするつもりのようです。
ちなみにオンステッドはセイフウェイ傘下ランドールズの創業二代目で、業界ではよく知られた人です。
ファミリーダラーの買収を株主が承認しました。
賛成は89%。
対抗して買収提案していたダラーゼネラルが負けました。
ダラーゼネラルの方が買収提案額は高かったのですが、売却店舗数が大きくなる可能性があり、リスクの低いダラーツリーが選ばれたというわけですね。
統合後の売上高は47億ドルでダラーゼネラルとほぼ肩を並べることになります。
店舗数はダラーツリー/ファミリーダラーが13,383店舗となって、ダラーゼネラルの11,715を追い抜きます。
さてこのM&A、どういう効果を生むのか興味深いですね。
シングルプライス型のダラーツリーは、マルチプライス型のファミリーダラーとはマーチャンダイジングが異なるので、ダイレクトな相乗効果を生みづらいところがあります。
PB開発力は確実にアップするとは思います。
これから両社がどう変化するか、楽しみですね。
ターゲットが久しぶりに新しいブランドを投入します。
名称はAva&Viv、2月から店頭に並び始めるとのこと。
プラスサイズとは大型サイズのことですね。
アメリカ人の37%はプラスサイズだそうです。
しかし売上高ベースでは15%しか占めておらず、ずいぶん前から需要が供給を上回っている市場と言われてきました。
そういう意味でターゲットの目の付け所は悪くないわけです。
ただアパレルが弱ってきているターゲットにとっての起死回生のブランドになるのかどうかと言うと、難しいかもしれません。
アパレルのてこ入れには、まだまだ先があると思っています。
昨年製作したオリジナルのテレビシリーズでゴールデングローブ賞を取ったり、ウッディ・アレンと契約したりと、今月に入って映像コンテンツ関連のニュースが多いアマゾンですが、今回は映画です。
オリジナル映画の製作に参入すると発表しました。
通常のシアター向けの映画制作なのですが、封切りの1ヶ月後にストリーミングを開始することを考えているそう。
普通は3ヶ月以上をおいてからネット上で公開されるので、短縮するわけですね。
資料を読むに、封切り映画館が協力するかどうかがカギのようです。
一般公開とネット公開の期間が短縮されると、一般公開の集客が弱くなってしまいますから。
昨年末にソニーピクチャーズが「ザ・インタビュー」で一般とネットの同時公開を実験しています。
ちなみに映像コンテンツのストリーミングはプライム会員向けですが、アマゾンはHBOやディズニーに多額の契約金を支払っていて、これが赤字を膨らませていると批判されています。
ターゲットがカナダからの撤退を発表しました。
売却先は決まっておらず、事業清算です。
進出時の総投資額は40億ドル以上で、過去2年間の累損は25億ドル、赤字はあと6年は続くとというのが同社の予測だそう。
売却ではない点に違和感をちょっと感じますが、よほど急いでいたんでしょうかね。
店舗数は133です。
これがカナダへの進出を決めたときのエントリーです。
[ターゲット] カナダへの進出を決定
カナダ人は国境を越えてターゲットでよく買い物をするそうで、だからターゲットには勝算がありました。
でも、為替を過小に見てしまったんじゃないかなと。
カナダから見るとアメリカの物価は安く見えるんです。
最大の敗因は、ゼラーズ買収で進出したことにあるでしょう。
ゼラーズはディスカウント型で店舗の立地がターゲットとはマッチしていませんでした。
それとオープン早々大量に欠品していたようで、オペレーションがだめでした。
前CEOのグレッグ・スタインヘイフェルに海外進出をマネッジできる技量がありませんでした。
しかしCEOが変わると、前任が着手した海外事業をポンとやめる例が多いですね。
テスコのフレッシュ&イージーがそうでしたし、最近ではビッグロッツがCEOが変わってすぐにカナダから撤退しました。
後任には自分で買収したという責任感というか執着心が希薄だからなんだろうと思っています。
NRF(全米小売業連盟)が昨年末の売上高データを発表しました。
11月と12月を合わせた総売上高は6,161億ドルで前年比4%増で、2011年以来の高い数値だったそうです。
また自動車、ガソリンスタンド、外食を除いた12月の小売売上高は前年比で4.6%増だったものの、前月比では0.9%減でした。
米商務省も数値を発表してまして、12月は前年比で3.2%増だったものの、前月比では0.9%減でした。
だいたい同じような数字なのですが、商務省の方はガソリンが含まれていて、前月比のマイナスは急激に落ちたガソリン価格が影響している、と書いてあります。
ただNRFの方はガソリンを除いても前月比がマイナスで、ちょっとしっくりきていません。
いずれにしてもインフレを超える伸び率なので、アメリカの消費は堅調ということのようです。
昨年末の調査で、アメリカ人のおよそ半分はスマホを使ったモバイルペイメントのことを知らないという結果が出たそうです。
おなじく半分の人が、モバイルデバイスにプロモーション通知を送る技術を装備した店舗で買い物をすることはないと答えました。
その他、今まで通りのクレジットカードが主要な支払い手法だと答えたのが63%、ICチップ付きクレジットカードを知らないと答えたのが46%、などの結果が出ていました。
アップルペイ、使用感はとてもよくて、早く普及してくれないかと思っているんですけどね。
モバイルペイメントは我々日本人にはもはや当たり前で、私もそれをよく知っているのでそう感じるわけです。
ただ、そもそも見たことも聞いたこともない人たちにとってはよく分からない支払い方法なわけで、そういう人が半数近くいるとなると普及するまでにはまだしばらく時間がかかりそうだなと言うことを実感したのでした。
今週はじめに転換社債のデフォルトを起こしたウェットシールが撤退戦略を発表しました。
全511店舗中の338店舗を閉鎖するので、全体の66%に相当します。
残るのは173店舗。
ウェットシールの失敗は乗り換えるべき次のフォーマットを開発できなかったことにあるのでしょうね。
アパレル専門店チェーンは必ず飽きられるということを大前提として、傾いたときに支えてくれる別のフォーマットが必要となります。
ちなみにティーン対象の小売企業としてはつい最近デリアズが連邦破産法11条を申請して、清算を選択したばかりです。
マーケットプレイスの昨年のグローバルでの総売れ個数が、前年比で2倍の20億アイテムに達したとアマゾンが発表しました。
セラー(またはテナント)数は200万を超え、アマゾン本体も含めた総売れ個数ベースでマーケットプレイスは40%を占めているそうです。
アマゾンはマーケットプレイスの流通総額を発表していません。
トップシークレットなんでしょうね。
今回の発表も売れ個数だけです。
売上高も単純に2倍になったとは言えないでしょうが、ただ相当伸びたのであろう事は想像に難くありません。
皆さんあまり注目してませんが、アマゾンのマーケットプレイスは潤沢な回転差資金を生み出す打ち出の小槌のようなもので、これが伸びていると言うことは、アマゾンのキャッシュフローは相変わらず強いということになりますね。
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