2011年5月31日
「セイフウェイとビッグYが取り組む新たなFSP作戦」Vol.15,No.22

アメリカ流通eニュース

 大手チェーンストアのセイフウェイと、ローカルチェーンのビッグYが相次いでFSP(またはロイヤルティプログラム)に新たなプログラムを導入した。前回紹介したグーグルウォレットもFSPがらみで、この数ヶ月にアメリカのスーパーマーケットが運営するFSPに突然スポットライトが当たりはじめている。
 グローバルを見渡してFSPをきっちりと活用できている企業はテスコとクローガーのみと言っても過言ではなく、ほとんどが単なるポイントバックのシステムとしてしか動いていなかった。
 お客別の購買データを精密に分析しこれを販促や品揃えに生かす、簡単に言ってしまえばこれがFSPの機能なのだが、言うは易く行うは難し、なかなかこれができない。
 今回導入されたプログラムはこの本来の機能を強化すると言うよりも会員数を利用した新たな販促強化という側面が強いのだが、少々ユニークなので業界の注目を集めている。


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鈴木敏仁 (03:11)


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2011年5月31日
[ウォルマート] 政府当局がマスマート買収を許可

買収に対する反対意見が多く暗礁に乗り上げていた感のあるウォルマートによる南アのマスマート買収ですが、ウォルマートに対して一定条件を課すことで反対派が妥協したようで、当局からゴーサインが出ました。

サプライヤー開発ファンドの設立、2年間は人員削減を行わないこと、3年間は
労働組合を認めること、などが条件として設定されています。


ウォルマートによると、新規出店数を増やしこれから5年間で食品売上高を50%伸ばす予定で、これで雇用を伸ばすことができる。またこの伸びで期待できる生鮮の伸びのほとんどは国内調達で済ます。
として、課された条件を満たす予定だとしています。


これでウォルマートによるアフリカ進出が現実のものとなりました。
グローバル企業、ウォルマートに次の狙いは・・・


※スパム攻撃がすごいのでコメントとトラックバックをしばらくストップします。しかし、つまらないコメントつけることがどういう効果を生むのかまったく不明・・・

鈴木敏仁 (02:34)


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2011年5月30日
ダラス小売視察

3泊4日のダラス小売視察が終了しました。
2日目の最高気温は37度!
暑い視察の日々でした。

皆さん、お疲れ様でした!

鈴木敏仁 (02:42)


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2011年5月28日
クローガーのインストアショップ、ムレイズ

金曜日よりダラスに来ています。3日間の日程での視察研修で今日はこれから2日目の研修が始まります。

初日、グループを出迎えに空港へ行く途中でクローガーに立ち寄ってムレイズを見てきました。


ニューヨークはマンハッタンにある老舗のチーズストアで、クローガーがインストアショップ(英語ではStore within a Store)形式で導入したものです。

ムレイズ@クローガー


たぶんまだ3店舗ぐらい。

日本でこれをやる場合、ほぼテナントになると思うのですが、このように売り場の一部として導入するのも面白いんじゃないかと思ってます。


ということで現在、研修コーディネートの真っ最中です。

鈴木敏仁 (04:02)


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2011年5月26日
[コストコ] 食品原価の上昇が荒利益を圧迫、インフレ懸念が浮上

コストコが第3四半期の業績を発表しました。売上高16%増、最終利益高6%増の増収増益なのですが、利益予測を下回り、原因として食品原価の高騰を挙げています。
会員数の増加が売上が押し上げたが、荒利益が圧迫されて利益が下がってしまった。

「食品の原料インフレは全体に影響を及ぼしている。しばらく続くだろう」(リチャード・ガランティCFO)


スターバックスが袋入りのコーヒーの価格を17%値上げすると発表しているのですが、これも原料の高騰が原因です。


ガソリン価格も上がってます。
一方失業率は大きく改善していない。


アメリカ経済に不安材料が急浮上してきましたね。

鈴木敏仁 (08:57)


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2011年5月25日
マークス&スペンサーが米国進出を示唆

FT紙による取材にCEOのマーク・ボーランドが答えたものです。
「明日にというわけではないが、考えている」

興味を引いたのは理由です。
「衣料リテーリングはどんどんグローバル市場になっており、我々もその中に入っていかなければならない」

消耗品でグローバル市場ができあがっている部門としては家電やPCが思い浮かびますが、アパレルもどんどんグローバル化しているわけですね。

逆に言うと世界のあちこちに店舗を持たないと(メーカー視点でいうなら世界中に流通チャネルを持たないと)、将来的には苦しくなるかもしれないということになるのでしょう。


ユニクロがグローバル化を急ぐのも、売上を伸ばしたいということだけじゃなくて、波に乗らないと将来が危ういという危機感もあるんでしょう。

鈴木敏仁 (02:14)


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2011年5月24日
[フレッシュ&イージー] サンフランシスコ1号店のオープンは6月22日

フレッシュ&イージーがサンフランシスコ地域での1号店を6月22日にオープンすると発表しました。2ヶ月後の8月24日に2号店、現時点では11店舗まで出店場所の手当がついていまして、ロケーションはすべてサイトで確認することができます。

この飛び地、フレッシュ&イージーにとっていいのか悪いのか、ずっと考えているのですが判断が難しい。
南カリフォルニアがまだ黒字化していないのに出てしまうわけです。

おそらく店舗によっては黒字化していると思うのですが、トレーダージョーズのようにどこでもよく売れるという繁盛フォーマットではまだないですから、北カリフォルニアの店舗もすぐにガンガン売れるというわけにはいかないでしょう。

これを遠くに作って、管理しきれるのかどうか。
おおよそ本社から離れた飛び地出店はうまくいかないことが多いんですよね。


フレッシュ&イージーの北上が北カリフォルニアの競合企業にどういう影響を与えるのか。
興味を持って見守りたいと思ってます。

トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (12:56)


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2011年5月23日
[ウォルマート] ヨーロッパでの他企業買収に本腰か

ウォルマートがヨーロッパでの他企業買収の調査のためにイギリスにオフィスを開設する予定だということを地元紙が報じたようです。55人のチームをここで活動させるそう。

一方ウォルマートの広報は「事実を誇張した憶測だ」と説明しているのですが、否定も肯定もとりあえずしていません。


海外はこれからのウォルマートにとっては重要な核事業でして、いっそうの強化を打ち出しています。
ドイツで一回失敗していますが、しかしヨーロッパは広いですから、ポテンシャルは当然大きい。再度挑戦するための準備をするということは十分にあり得ることではないかと思います。

鈴木敏仁 (04:28)


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2011年5月23日
「グーグルウォレットの可能性」Vol.15,No.21

アメリカ流通eニュース

 グーグルが決済システムに参入することを発表したのが5月26日のことだったが、パイロットテストへの参加を表明したのがデパートメントストアのメイシーズ、アパレル専門店チェーンのアメリカンイーグルアウトフィッターズ、ドラッグストアのウォルグリーン、そして外食のサブウェイであった。ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シカゴ、ワシントンで今夏にも実験が開始されるという。
 アメリカでは非接触型の決済システムがまったく普及していない。昨年、通信キャリア大手3社が共同で開発しようとしてジョイントベンチャーを立ち上げているのだが、うまく進んでいないようだ。決済システムを支配しているクレジット会社を取り込んでいないからだろうと推測しているのだが実際のところはよく分からない。
 ではなぜクレジット会社(具体的にはビザとマスター)が非接触型を導入しないのかというと、独占状態であるため今のシステムを変えてまで新たなことをするモチベーションがないのだろうというのが私の見立てである。
 ここに突然グーグルが参入するというワケなのだが、通信キャリアではなくネット企業が軸足となっている点が日本と異なっている。

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鈴木敏仁 (04:25)


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2011年5月20日
[バーンズ&ノーブル] リバティメディアから買収提案

バーンズ&ノーブルがリバティメディアから買収を提案されました。総額はおよそ10億ドル。

リバティメディアはケーブルTVビジネスからスタートして、現在はいろいろな企業の資本を所有する、いわゆるコングロマリットです。
主要な企業名を挙げると、QVC、エクスペディア、アトランタ・ブレーブス、シリウスXMラジオ、などなど。また傘下の投資企業を通してタイムワーナーに投資するなど、資本関係のある企業はかなりある模様です。


経営破綻して分割されてしまいそうなボーダーズと対照的ですね。
もし買収されると、株式市場にリアルな店舗を持つ書店チェーンがいなくなるんじゃないでしょうか。

ちなみにこのオファー、裏にいるのは創業者のリッジオなんでしょうねえ。

鈴木敏仁 (01:22)


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2011年5月19日
[ウォルマート] 第1四半期、米国内の既存店成長率は1.1%減

ウォルマートが第1四半期の業績を発表しました。
連結で売上高4.4%増、最終利益高3.1%増で、好調なのですが、国内事業部門の既存店成長率が1.1%のマイナスで、国内が相変わらず伸びていないことが分かりました。

まだ米ウォルマートは上向いていません。

さて面白かったのは各紙の見出し。

「ウォルマート、予測数値を上回る」
「ウォルマート、米国内で苦戦」

後者の方が多いのですが、前者型の見出しも散見しました。

連結を重視するか、米国内を重視するかで、見出しが変わるわけですね。
株主としては、とりあえずいいだろう、でもちょっとだけ心配、というような感じなんでしょうね。


ウォルマートの米国内の既存店は、おそらくこれからインフレと同等の成長率程度になってしまうんじゃないでしょうかね。
大手のスーパーマーケットと同じです。
1.1%減という数値が、そういう状況を物語っているような気がする。
これが3~5%を超えるような数値だったら問題ですが。

だからもう、苦戦というような表現はあたらないんじゃないかな。

新店が減ってますから、これはもうしかたのないことです。
小型店舗を増やすと言っても、スーパーセンターを毎年100店舗以上増やしていた時のようなインパクトはないんじゃないかと思ってます。

鈴木敏仁 (06:08)


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2011年5月18日
[ボーダーズ] 複数の企業が買収で交渉開始か

破綻して裁判所の管理下にあるボーダーズですが、丸ごと買収するという企業が現れず、複数の企業と交渉を開始したという情報が紙面に載りました。

情報筋の話として、バーンズ&ノーブルが10店舗とネット販売の買収で交渉しているとのこと。また交渉している会社の中にはアマゾンもいるのではないかとみている人もいます。


バーンズ&ノーブルが10店舗だけにしか興味を持っていないことと、ネット販売を買いたがっているというのは、おもしろいですよね。それだけボーダーズの店舗ロケーションは魅力がないということだし、一方ネット販売だけは価値があるとみているわけです。

アマゾンによるボーダーズ買収は以前から噂されていることなのですが、そうなったらおもしろいな程度の話で信憑性は薄いです。

またサプライヤーがボーダーズを生かそうとしているそう。ここで実店舗が大量になくなると流通販路が減って売上に影響を被る、まだまだ実店舗で買いたい人はたくさんいるという理由です。


ボーダーズがこれからどうなるのかは、書籍店舗というビジネスがこれからどうなるのかを考える良い材料となりそうで、結果が楽しみです。

鈴木敏仁 (04:07)


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2011年5月17日
[パブリックス] インストアクリニックから撤退

パブリックスがインストアクリニック40ヶ所を閉鎖し、事業から撤退することを明らかにしました。

この40ヶ所は自営ではなくソレラクリニックという企業にリースしていたものなのですが、このソレラを所有していた投資会社が資本をクローガーに売却、クローガーはこれをいまオーバーホールしています。

つまりたぶん競合企業の運営になってしまったという理由でやめるのだろうと思うのですが、もしこのビジネスにこれからもコミットするつもりならば他のインストアクリニックを運営している企業へリースを切り替えるという手もありますから、将来性に見切りをつけて資本が変わったことをきっかけにしてやめてしまおうということではないかなと推測しています。

インストアクリニック自体は、成長がゆるやかになっているもののまだ伸びると有望視されています。ただしドラッグストアでの話で、消費者の認識や安心感といった理由でスーパーマーケットではうまく行っていないように聞いています。

ただクローガーは継続させようとしていますから、企業によって温度差があるようですね。

鈴木敏仁 (04:12)


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2011年5月16日
[ウォルマート] 南アのマスマート買収に暗雲

マスマート買収で合意に達していたウォルマートですが、反対意見が出てきて暗唱に乗り上げているようです。

反対しているのは政府と労働組合で、サプライヤーについて心配している模様、つまりウォルマートが他国からの調達が増えることで自国のサプライヤーが打撃を受けるのではないかと言うことなんですね。

ただどのぐらい買うべきかというような比率を国として規制するということではないようで、ウォルマートは競合企業と比べて不公平だと主張しています。

どちらかが譲歩しない限り破談となるかもしれないと、ウォルマートとマスマートの両社に助言しているコンサルタントが語っています。


こういう反対意見が出てくる場合、高い確率で競合企業が裏にいたりするのですが、そういう憶測はとりあえずおいて、輸出入に関する公的な協定ではなく私的企業一社に対する規制を課そうとしている点に、南アという国の難しさのようなものを感じます。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (06:13)


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2011年5月16日
「増えるファーマーズマーケット、その魅力とは?」Vol.15,No.20

アメリカ流通eニュース

 ロサンゼルスのサンタモニカにサンタモニカプレースという大型のショッピングセンター(SC))がある。完全リニューアルしてオープンしたのだが、グルメバザーというセクションを新設したそうだ。面積は約400坪で、肉、青果、パン、アイスクリームショップ、生花、といった売場を集めた。
 コンセプトのベースはファーマーズマーケット、産直市場の雰囲気をモールに取り込んだとしている。実はこれ、ここ数年のアメリカでの流行となりつつあって、取り入れるSCが増えて来ている。

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鈴木敏仁 (04:23)


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2011年5月10日
[ベストバイ] 電気自動車の販売を検討中

ベストバイが電気自動車の販売を検討しているそうですね。
複数の製造企業と話し合いの席を持っているが、良い方向に進んでいるとしています。

自動車の流通ってある意味完全に固定化しているのが現状だと思うのですが、家電小売企業が車を売り出すとなると、この流通ネットワークが揺らぐことになるのかもしれません。


「電気自動車を買いにベストバイに行ってくるよ!」

そんな時代が来るのかもしれません。


<追記>
今週いっぱい東京に出張中です。
エントリーができない日があるかもしれませんがご容赦ください。

鈴木敏仁 (05:42)


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2011年5月 9日
「店頭で普及が進むモバイル端末」Vol.15,No.19

アメリカ流通eニュース

 ノードストロムがモバイル端末によるレジ精算を7月のセールス時期から開始する。無線LANベースでデバイスを選ばないシステムだそうで、現在同社はiPodのタッチを使って本店で実験中だという。アップルストアで使用されているようにタッチにクレジットカードをスキャンする小さなデバイスを接続して使うのだろう。
 アメリカの小売企業は、発注や在庫確認のためのモバイル端末はかなり前から使用してきている。大きなピストルのようなサイズだったものがこの数年にどんどん小さくなって、例えばフレッシュ&イージーはiPhoneぐらいの形状の端末を使用している。圧倒的多数は大きいサイズをまだ使用しているのだが、これから小型が普及して行くのだろう。
 これが在庫管理用を超えてお客との接点にも浸透し始めたというわけなのだが、導入する企業が急速に増え始めているように感じている。


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鈴木敏仁 (04:21)


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2011年5月 9日
[ホールフーズ] 店舗数の目標は1,000店舗

ホールフーズのCEOジョン・マッケイが第2四半期の決算発表時に、店舗数の目標を1,000とすると表明しました。
現在304店舗、つまりこれから3倍以上まで増やすとしたわけです。

これにはこれから成長させようとしているカナダとイギリスでの店舗数も含まれるそうなので、米国内だけではないのですが、イギリスでは苦戦中と聞いてますし、カナダの市場はあまり大きくないですから、海外店舗がそれほど大きく貢献するとは現時点では考えづらい。

とすると、米国内成長を前提としての三桁という目標数値はぶちあげたもんだなあという感想が正直なところです。

証券アナリストはポジティブなコメントを載せてます。
市場はあると。

でも市場うんぬんよりも、ホールフーズ的な店舗分権型のおオペレーションモデルが1,000店舗もサポートできるのかどうかと考えると、個人的には楽観できません。


チェーンストアモデルにおける壮大な実験、と言えるのかもしれませんね。

鈴木敏仁 (03:49)


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2011年5月 6日
[アマゾン] キンドルをウォルマートで販売開始

ウォルマートがアマゾンのキンドルの取り扱いを先月末から開始したそうです。取り扱う店舗数は3,200店舗、価格はアマゾンと同じ。

アマゾンはすでにターゲット、ベストバイ、ステープルズの3社でキンドルを売ってまして、これで4社目となります。

ウォルマートとアマゾンはネット販売で競合しているわけですが、売れるものならとりあえず扱ってしまおうという割り切り感なのでしょうね。


アマゾンはキンドルの販売データを公開していないのですが、ウォルマートが扱い始めたというところから、かなり売れているのだろうということを推測することができます。
昨年だけで800万台売れたという予測もあります。

販路を広げて、これからますます売れそうな感じですね。

鈴木敏仁 (08:20)


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2011年5月 5日
フードスタンプ使用者は7人に1人

フードスタンプとは低所得層に支給される金券です。政府による貧困対策の一つで、正式にはSupplemental Nutrition Assistance Program (SNAP)と呼ばれるプログラムの一環で、世帯収入が一定以下の人が対象となります。買えるのは食品に限られるのでフードスタンプと呼ばれています。

フードスタンプで買えるのは食品ですから、スーパーマーケット業界にとっては大きな存在です。時代は変わっていまは金券ではなくデビットカード形式となっているのですが、ちょっと前までは金券をレジで取り扱わなければならず何かと手のかかるプログラムでした。

実は昨日のニュースで知ったのですが、2月の時点で、前年比11.6%増の3,958万9,000が受給しており、つまり米国市民の7人に1人がフードスタンプを使用している計算になるそう。

ふだんあまり気にせずにいる話なのですが、7人に1人と聞くと、ぐっと身近に聞こえてきますよね。目の前にアメリカ人が7人いると、そのうちの1人はフードスタンプを使っているということになる。
結構な数ですよね。

こういう層がいますから、そういう人たちを対象とした小売フォーマットというものが必要となる。
アメリカの小売業を理解する場合、こういう背景を知っておく必要が必ずあります。


ちなみにこれ、日本とって実は他人事ではありません。そういう数値が出てこないだけで日本も確実に貧富の差は広がっています。

鈴木敏仁 (03:20)


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2011年5月 3日
[シアーズホールディング] 相変わらず下げ止まらない既存店の売上高

先日久しぶりに店舗視察でKマートに行ってきました。もうこの5年ぐらいは行程の中にKマートを入れるということがなくなってしまったのですが、時間が余ったときにまれに行くことがあります。

正直に言うと、その昔の荒れ放題の時から比較するとかなり良くなってるんですね。改装すべき時期をとっくに過ぎてしまって店舗が痛んでいるというような課題はとりあえずおいて、商品の並べ方についてはかなり改善されて、店員のモラルが上がったのかなと思ってます。

でも数字がいまだ良くない。
明日株主総会があって第1四半期の見込みが出ていて目につきまして、エントリーしてみることにしたのですが、相変わらず下げてるんですね。

既存店成長率が連結で3.6%減、内訳はKマートが1.6%減で、シアーズが5.2%減。

昨年度は連結で1.6%減。


まあ、たしかに良くはなったけどでも繁盛する店ではないなというのは一目で分かるわけで、それが数値に表れてます。


興味があまりなかったのでエントリーしませんでしたが、昨年後半に新たにCEOを雇っています。この人の経歴がIBMやAvayaで、つまりテクノロジー系なんですね。
なんとなくやりたいことは分かるのですが、でもたぶん違うだろうなと。
小売ってのは、商品を売るのが楽しいと思える人でないとつとまらず、これは現場からトップまですべてに共通すると私は思ってます。


シアーズ/Kマートが本当に再生するときは来るんでしょうかね。

鈴木敏仁 (03:56)


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2011年5月 2日
「ギャップのチーフデザイナーが辞任、いまだ続くギャップの苦戦」Vol.15,No.18

アメリカ流通eニュース

 ギャップのチーフデザイナー、パトリック・ロビンソンが辞任した。2007年半ばに移籍、同社のデザイン戦略のオーバーホールという大きな役目を担ってきたのだが残念ながら結果が出なかった。
 今年に入ってから同社の役員級の異動はこれで3人目、全国紙は"回転ドアがスピン中"と大きな見出しを載せて動きの激しさを揶揄した。ミッキー・ドレクスラーが辞任して以来ギャップは長いこと低迷し続けており、光明がなかなか見えてこない。


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鈴木敏仁 (04:18)


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2011年5月 2日
[ウォルグリーン] ファーマシーを10店舗買収

ウォルグリーンがイリノイ州に本拠を置くカール・RXエクスプレスというファーマシーを10店舗買収します。買収額は未発表。

7,697店舗も持っているウォルグリーンにとって10店舗の買収とはほとんど何の影響も及ぼさないようなレベルなんですが、上位三社に収斂してしまったアメリカのドラッグストア業界においては今後大型の買収はほとんどありえず、こういう細かいチェーンを買っていくしか手がないんですね。

大きなニュースとしては出てこないのですが、実はこのレベルの買収をウォルグリーンもCVSもこつこつ続けているんだということを書いておこうと思いエントリーしました。

鈴木敏仁 (02:31)


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