クレディスイスの証券アナリストがウォルグリーンによるライトエイド買収は価値があるとリサーチレポートでコメント、これを受けてライトエイドの株価が14日に高騰、1.80ドル台から2.10ドルまで上げて、いまは2.00ドル台で上下しています。
アナリストによるコメントに過ぎず、ウォルグリーンが本当に買収するかどうかとは無関係な話なのですが、ただ、なるほど、そういうのもありなのかと、ふと気づかされました。
ウォルグリーンはPBMのエクスプレス・スクリプトとの関係がこじれて取引がなくなり、今年度は売上が落ちます。この落ちる売上はすべて競合のドラッグストア、またはファーマシーに流れていったわけです。
このエクスプレス・スクリプトは競合のメドコを買収しようとしています。ファーマシー業界からはパワーバランスがPBMにさらに傾いてしまうことを懸念して一斉に反発の声が上がっているのですが、それほどPBM業界は力を持ちつつある。
ウォルグリーンが売上を大幅に落としてでも取引中止を決断した理由の一つは、このパワーバランスの修正的な意味合いもあるわけです。
そしてこのバランスを維持するために、リテーラーが他企業の買収によって大きくなることは意味がある。
アメリカのドラッグストア業界はこの10年、一気に寡占化して上位集中しました。中位レベルのドラッグストアがいなくなってしまった。
この寡占化によってM&Aの動きはほぼ終わったと思っていたのですが、しかしPBMがいっそう強くなるにつれ、さらに上位集中へのインセンティブが働き始めていると見ることができる。
つまりアメリカのドラッグストア業界には、合従連衡の可能性はまだまだ残っているということなんですねえ。
今回のニュースでいまさらながら気づかされました。
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