2018年1月31日
アマゾン、バークシャー、JPモルガンの三社がヘルスケア企業を設立

アマゾン、ウォーレン・バフェットが率いる投資企業のバークシャー・ハサウェイ、金融のJPモルガンチェースの三社が共同で、従業員のヘルスケアコスト削減を目的とした企業を設立すると発表しました。

分かっていることをまとめると以下の通りです。

1、シンプルで透明性のあるヘルスケアを提供する、テクノロジカルなソリューションにフォーカスを当てる。
2、三社の合計従業員数は海外も含めて100万人以上。
3、営利は目的としない。
4、投資金額はいくらなのか、他社も含める予定があるのかどうか、はコメントなし。

この発表後、ヘルスケア関連企業の株価が落ちました。

高い医療費と健康保険料を削減しようというわけですが、背景には高騰を続ける医療費と健康保険料問題があります。

とくに健康保険が問題なのですが、これを保険者としての一般企業が自ら取り組みのメスを入れるという点に、アメリカらしさと、問題の根深さがあります。
説明すると長くなるのと、このブログでの目的とは離れるので省略しますが、ごくごく簡単に言うと、アメリカでは健康保険業界の寡占が生じていて、競争原理が働きづらい環境となっているんですね。
CVSがエトナを買収して、垂直方向にも寡占しはじめてます。

トランプがいろいろ言ってますが、このあたりまで踏み込まないと解決は難しく、だったら我々が自らの手で何とかしてみよう、というのが今回のアライアンスの骨子ではないかなと思います。

鈴木敏仁 (01:19)


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2018年1月29日
日米中で関係がクロスオーバーするEコマース

ウォルマートが楽天と組んだことはご存知の通り。
日本では西友ECビジネスのてこ入れ、アメリカでは電子ブック、が目的ですね。

唐突感が強いですが、しかしウォルマートとしてはもともと持っている戦略の一環なのでしょう。

ウォルマートは2016年に中国で京東商城(JD.com)の株式を5%所得して提携しています。
生鮮のトレーサビリティのためのブロックチェーンの実証実験を京東商城と組んで中国でやったりしています。

この京東商城がアメリカに本腰を入れはじめます。
中国の商品をアメリカ市場向けに売るビジネスからスタートするようなのですが、ウォルマートが支援するのではないかと見られている。

こういった状況を理解すると、ウォルマートが日本で楽天と組むというのは、このアジア戦略の延長戦なんだろうなということがわかるわけです。
楽天としては海外が弱い現状を考えると乗らざるを得ないという事情もあるでしょう。
裏側はわかりませんが、ウォルマートが損をしないディールなんじゃないかという気がすごくします。

さて一方、クローガーがアリババと提携で話し合いを進めているといううわさが流れてます。
ただの噂なので真偽は不明ですが、火がないところに煙は立ちませんね。

対アマゾンでアメリカの大手企業が中国のEC大手と組むという流れができはじめているような感じで、日本のEC最大手としての楽天もうかうかしていられない、というようなものが今回の提携の背景にあるのかもしれません。

鈴木敏仁 (02:26)


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2018年1月26日
ターゲットが同日宅配を開始

ターゲットがアラバマ州とフロリダ州の57店舗で、買収したシップトを使った同日宅配をはじめました。
買収が発表されたのが12月13日だったので、1ヶ月強でサービス開始です。

またこれから水平展開のスピードを上げて、第1四半期中に全店舗の半分、歳末商戦までにはほとんどの店舗をカバーする予定だと発表しています。
ウォルマートやクローガーも同日宅配をサードパーティと組んですでにはじめていますが、地域が限定されているので、これが実現すると同日宅配を全店舗でカバーするアメリカで最初の小売企業となります。

ターゲットはECが遅れた企業だったのですが、急速に追いついてきた印象がありますね。

同日宅配可能アイテムには生鮮も含まれているので、全米カバーしてしまうという意味では、アマゾンフレッシュよりも先を走ることになるかもしれません

鈴木敏仁 (11:46)


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2018年1月24日
[トイザらス] 赤字の182店舗をクローズ

トイザらスが赤字の182店舗を閉鎖すると発表しました。
手元の資料では現在791店舗なので、全体の23%を閉鎖ということになります。

トイザらスは現在も裁判所の管理下で負債の整理を進めていて、店舗閉鎖はその一環ということになりますね。

一つご参考までに。
この企業の破綻について、原因をEコマースやアマゾンとする人が少なくありません。
それも一因ではありますが、最大の要因では実はありません。
一昨年のEBITDAは6億2,800万ドルという情報があり、負債に対する利払いがなければたぶん黒字なんですよね。

2005年のバイアウトによる巨額の有利子負債が原因なのです。

破産手続きがなかなか終わらないということは、債権者との交渉が難航しているんでしょう。
長引けば長引くほど再建に本腰が入らないですし、消費者のイメージも回復しないし、苦しい状況が続いているようです。

鈴木敏仁 (03:12)


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2018年1月22日
[アマゾン] レジなしのアマゾンゴーをオープン

アマゾンがアマゾンゴーを一般公開しました。
もう日本でも報道されているので、皆さんご存知の通りかと思いますが。

これから情報がいろいろ出てくるので、それを集めて、メルマガにでも書こうかと思っていますが、一つだけ面白いなと思ったのは、顔認証技術をどうやら使っていないらしい点です。

顔認証がカギだと思ってたんですけどね。
考えられるのは、技術的にまだ難しいという理由か、またはプライバシー問題に気を使ったのか。
中国の無人店舗が顔認証らしいのでアマゾンと好対照で、このあたりの違いは研究課題です。

鈴木敏仁 (04:00)


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2018年1月19日
[スターバックス] キャッシュレスの実験を開始

スターバックスが決済で現金をを受け付けずカードのみとする実験を開始しました。
場所はシアトルで一店舗のみ、オフィスビルの中の客数の多い店で、お客に現金を受け付けないという通知はせず、店員が説明するというスタイルを取っているそうです。

たぶん小売業界も含めてスタバはデジタル化で先頭を走っている企業の一つです。
ロイヤルティプログラム用のカードとギフト用のプリペイドカードを紐付けて、デジタル化し、レジでアプリを開いてコードをスキャンすると決済が終わるというシステムを、真っ先に導入した企業でした。

たぶんこの独自の決済とクレジットカード使用がマジョリティとなっていて、現金が減ってきているので、そろそろ実験ということなのでしょう。
ウォルマートもゼロレジをはじめています。
スタバの実験は要注目かなと思います。

鈴木敏仁 (05:08)


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2018年1月17日
スーパーマーケットの評価ランキング

The best supermarkets in Americaという調査ランキングをMarket Force Information(コンサルティング企業)が発表しました。

こういうランキングはいろんな組織が出しているのと、スーパーマーケットは全米あちこちに分散しているので西海岸の人は東海岸の店を使ったことがないというような状況があって、どんなに母数を増やしても偏りがあると思うので、絶対的に正しいという受け止め方はしない方がいいと思っています。

ただ、おおまかな各社の評価のイメージ的なものをつかめるかと思い、参考までに共有しようとエントリーしました。
ちなみに母数は12,700人超となっています。

1、パブリックス
2、ウェッグマンズ
3、トレーダージョーズ
4、HEB
5、アルディ
6、ハリスティーター
7、ハイヴィー
8、コストコ
9、ウィンコ
10、ホールフーズ
・・・
(以下大手のみピックアップ)
12、クローガー
13、ターゲット
17、アルバートソンズ
21、セイフウェイ
22、ストップ&ショップ
23、ウォルマート

各社の評価はまあだいたいこんなものかなと思います。
リスト上、ウォルマートが最下位ですが、ランキング作るといつも低いですね。
セイフウェイやストップ&ショップも、売場を見ると、こんなものだろうと納得かなと。

特筆できるのはアルディの5位とウィンコの9位で、ホールフーズよりも高い。
日本に良くあるディスカウント型に対する偏見のようなものがアメリカには無いですから、品質と価格のバランスが良ければ効率重視の業態でも高級スーパーよりも評価が高くなるというわけです。

鈴木敏仁 (01:18)


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2018年1月12日
[ウォルマート] 最低時給を11ドルへアップ

ウォルマートが最低時給を11ドルへ上げると発表しました。また勤続年数に応じてボーナスも出すそう。
法人税率が下がったことで余剰が生まれるので、それを従業員に還元する、とのこと。

税制改革による余剰資金を使って社員の給料を上げると公言した企業は、小売業界ではウォルマートが最初でしょう。
こういうのは最初にやるのが一番インパクトが強く、あとは二番煎じになりますね。
このスピード感は世界最大規模の会社とは思えないものがあります。

もう一つ、同時にサムズ63店舗の閉鎖を発表しました。
とうとうサムズのスクラップに乗り出したというわけなのですが、ネガティブなニュースとポジティブなニュースを重ねて相殺させるという意図が透けて見えておもしろいですね。

またこの63店舗中の12店舗をフルフィルメントセンターに転換するそうです。
これもまた実に興味深い。
弱ったサムズをFCに転換してしまうというのは、考えてみれば極めてロジカルな考え方だなと。

おそらくかなり近いうちにスーパーセンターから宅配する取り組みをはじめると思っているのですが、サムズも使うのかと、目からウロコが落ちたのでした。
アマゾンナウに追いつく日も近いような気がしますね。

鈴木敏仁 (02:38)


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2018年1月10日
スマートロック開発メーカーと買物代行サービスプロバイダーが提携

スマートロックを作るオーガスト社と、買物代行サービスプロバイダーのデリブ社が提携しました。
オーガストを自宅のカギに取り付けている顧客は、デリヴを使用している小売企業で買って同日宅配を選んだ場合、留守宅でもドアの内側に商品を配達します、がサービス内容です。

スマートキーを利用した留守宅宅配はウォルマートとアマゾンがすでにやってますが、リテーラー主体ですね。
今回の取り組みはプロバイダー主体なので、リテーラーを選ばず実現可能ということになるわけです。
なかなかおもしろいアプローチじゃないかなと思います。

ただウォルマートやアマゾンのプログラムも含めて、これが一般に普及するのかは別問題。
アンケートではほとんどの人が否定的です。
留守宅に他人を入れるわけですからね。
なので簡単には普及しないでしょう。

しかし、だからダメなんだ、と考えるのは早計。

理解のカギはラストワンマイルの選択肢を増やすことにあります。

アンケートでは若年層はけっこう肯定的なんです。
つまり比率は低いかもしれないが、こういうやり方を受け入れる人もいる。

これを受け入れない人には、違うあれ(例えばロッカー)、違うこれ(例えばドラッグストア受け取り)、と選択肢を増やしていくことで、すべてのお客がその人の好む受け取り方で商品を手にすることができるようになる。
いろんなやり方をどんどん実験して導入していくべきで、だからこのスマートロック留守宅宅配モデルを私は評価しています。

鈴木敏仁 (01:53)


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2018年1月 8日
[シアーズホールディングス] 今年の店舗閉鎖数は103店舗

シアーズが今年中に103店舗を閉鎖する予定であることが、社員向けに回覧したメールから漏れたようです。
Kマートが64店舗、シアーズが63店舗。
同社は今月末に63店舗を閉鎖する予定ですが、この103店舗はこれとは別の撤退プランです。

この撤退でKマートも含めたシアーズの総店舗数は875店舗で、6年前が3,510店舗だったので、6年間で4分の1に縮小することになるわけですね。

店舗を切り売りしながら運転資金を捻出し自転車操業を長いこと続けるという、ある意味凄い企業だと思うのですが、これもどこかで限界にぶつかるわけで、それがいつなのかというのが我々がずっと持ち続けている興味であるわけです。

とくにKマートの店頭は相変わらずまったくのダメ状態で、そろそろ全店クローズでもおかしくないと思っているのですが・・・

鈴木敏仁 (02:30)


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2018年1月 5日
グローバル流通最新トレンド2018

PwCの矢矧晴彦さんとのコラボではじめたセミナーに、昨年から「グローバル流通最新トレンド」という名称をつけました。
実は今年から一般募集するセミナーやライブ対談を増やそうと計画しているのですが、このタイトルで統一していこうと考えています。

以下今年の予定です。

2/23:ライブ対談
4/17:セミナー@福井
4/20:セミナー@博多
5~6月:アメリカ視察
9/06:セミナー@東京

よほどの事がない限り今後日付に変更はないので、ご興味のある方はスケジュールをとりあえず埋めておいてください。
詳細は随時アップデートしていきます。

鈴木敏仁 (01:31)


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2018年1月 4日
[アマゾン] アメリカの全Eコマース売上高の44%に

アマゾンの売上高がアメリカの全Eコマース売上高の44%に達したと調査会社が発表しました。
年商2,0000億ドルが前提となっているようですが、マーケットプレイスも含まれているような数値ですね。
ちなみに全リテール市場の4%を占めているそうです。

市場のおよそ半分をアマゾンが占めている、と覚えておくと良いでしょう。

ちょっと話がそれますが。

ネット上で商品を探すときにまずアマゾンから始める人の比率はすでに50%を超えていて、その後にこの人たちが買う比率もかなり高いらしい。
自分の行動を思い出すと、確かにまずアマゾンから始めてしまい、そのまま買ってしまうことが多い。

調査会社のレポートは、そのため検索広告予算をグーグルやフェースブックからアマゾンへとシフトする企業が増えているとしています。

一方アマゾン自身は、グーグル上での検索広告にお金をかなり投じてます。

グルグル環流している感じですが、でもこの流れで最終的に得をするのはアマゾンというわけで、ここでも「アマゾン恐るべし」なわけです。

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新ネタをnoteにアップしました。

鈴木敏仁 (11:09)


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