2009年6月30日
[セルフレジ] セルフレジ使用によるトランザクション金額が年内に7,750億ドルを突破

セルフレジによる総トランザクション金額が、今年中に7,750億ドル(日本円で78兆円)を超えるだろうという調査結果がリリースされました。調査会社はIHL Group。
また2013年には一桁あがって1兆6,000億ドルを超えるだろうと予測しています。

景気の悪化による人件費削減の流れの中で、セルフレジは今後もしばらく二桁成長を続けるだろうというのがこの調査会社の読みです。


最近のホームデポは時間帯によってはフルレジであいているのが1台だけで、あとは4つセルフレジのみ、という時があります。この場合、フルレジには人が並んでますから、有無を言わせずセルフを選択せざるを得なくなってしまいます。
私はセルフが好きなのでまったく気にもしませんが、ただこれでいいのだろうか、と思うときが多々あります。

トレーダージョーズはすべてフルレジで、お客に話しかけるキャッシャーが多い。たぶんそう奨励されているんだろうなと感じてます。
トレーダージョーズは全米で単位面積あたり一番売っている食品リテーラーです。

ターゲットもセルフレジを否定してます。


フルとするかセルフとするか、企業戦略が色濃く反映される分野ですね。


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鈴木敏仁 (12:03)


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2009年6月29日
[ターゲット] 新PBラインの投入を公式発表

up&upこのエントリーで書いたターゲットの新PBライン、先週末に正式に発表されました。
PBラインのオーバーホール

約40のカテゴリーに約800アイテム、そのうちの100は既存PBのリニューアルではなく今回アタらに投入したもの、品質はNB並みだが価格は平均30%安いとアピールしています。


すでに3月から投入を開始していて、9月には全店舗への配荷を終えるそうです。

さてこの商品、私はネーミングに興味を持ってます。たぶん品質が良くなった、どんどん良くなる、というような意味が込められていると思うのですが、よくある名称じゃない点がいかにもターゲットらしい。
もちろん代理店を使ってつけたんでしょうが、常識に縛られていない発想の自由さのようなものを感じます。


<追記>
現在研修のコーディネートで出張中です。更新頻度が乱れるかもしれませんが、ご容赦ください。


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鈴木敏仁 (03:42)


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2009年6月26日
[ドレスバーン] トゥィーン・ブランズ(Tween Brands)を買収

ジャスティスレディース衣料専門店チェーンのドレスバーンがトゥィーン・ブランズを買収することで合意しました。株式交換方式で、買収条件と現在の市場価格を勘案すると1億5,700万ドル程度の買収総額となります。

リミテッド・トゥーをジャスティスに転換
これは昨年8月のエントリーで、ここでトゥィーン・ブランズについて簡単に書いてあります。


リミテッドがリミテッドツーを開発、この年齢層に特化した企業としてスピンオフしトゥィーン・ブランズを創業、これが調子が悪くなってジャスティスに店舗フォーマットを転換、直後にドレスバーンが買収した、というストーリーとなります。


アバクロはもとはと言えばリミテッドが育てた企業です。いまやリミテッドが持っていたなんて知っている人の方が少ないほど独立した有名ブランドとなってしまった。
いっぽうのトゥィーン・ブランズは他社の手元に行ってしまう。

リミテッドという企業のダイナミックな思想に触れるような気がします。

鈴木敏仁 (12:17)


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2009年6月25日
[TJマックス] データ漏洩事件で975万ドルの和解金

2007年にTJマックスがクレジットカード番号を含むデータ4,560万人分を漏洩させた事件がありました。
4,560万人のデータが漏洩したTJマックス
ハッカー11人はすでに見つかっていて昨年告訴されてます。

この件出、TJマックスは41州に対して和解金を支払うことで合意しました。

ここで言う和解金はペナルティと言ってもいいと思うのですが、そのうちの250万ドルはデータセキュリティ用の基金設立、550万ドルが和解金、175万ドルが州による捜査にかかった費用、という内訳となっています。


こういう場合、アメリカでは多額のペナルティを支払うことになります。相手は今回のように国の場合もあるし、訴訟の場合は個人または原告団の場合もある。
これが抑止力になるという考え方なのだと思います。

マクドナルドでコーヒーをこぼしてやけどをしたおばあちゃんが訴訟を起こして多額の慰謝料を勝ち取ったという有名な話がありますね。通常はアメリカの訴訟文化を揶揄するときに使われるのですが、本質的にはこれはペナルティなんです。
この結果マクドナルドはコーヒーの温度をさげて、こぼしてもやけどをしないよう気をつけるようになったし、他社にも同様の影響を与えることになった。


しかし、データの漏洩は怖いですよね。
どこかで書いたかもしれませんが、だから私は指紋認証なんてぜったいに受け入れたくないんです。


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鈴木敏仁 (12:04)


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2009年6月24日
[ベストバイ] 中古ゲーム市場にキオスクで参入

米語のキオスクとは日本の自動販売機のことです。ゲームのCDを自動販売機に差し込むと、使用可能かどうかということと価格を機械がスキャンして判断し、ベストバイで使用できるバウチャーを発行するという仕組みです。

ベストバイはこれをダラスとオースティンの数店舗で実験する。また中古ビデオの販売も試すとのこと。

また自販機によってはゲームと映画のレントも可能となっています。つい最近アルバートソンズLLCが全店舗に展開を終えたのがReboxというレンタルキオスクで、これに中古ゲームの買い取りシステムも追加したものということのようです。
サプライヤーはe-Play、ウォルマートもこの機材を実験しています。


さてこの実験、インパクトを受ける可能性のあるのがゲームストップです。
増収増益で高い成長率をキープ
近年急成長している企業で、年商は約90億ドル、日本円にするともうすぐ1兆円レベルに達するレベルですから小さな会社ではありません。
ゲーム販売の専門店チェーンですが新品だけじゃなくて中古も扱うのですが、実は中古ゲーム市場の90%を占有しているドミナンスプレーヤーです。


このトライ、うまくいくのかどうか興味津々です。
中古のトレードインは人間の判断がかなり必要なように思えることと、ゲームストップの5,000店舗という利便性を打ち破れるのかどうか。
実験結果が楽しみです。

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鈴木敏仁 (03:25)


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2009年6月23日
[クローガー] 好調の理由はロイヤルティマーケティング

クローガーが第1四半期の業績を発表しました。売上高1.3%減、最終利益高12.7.%増と減収増益、減収の理由はガソリン価格のデフレで、これを除くと3.9%の増収でした。
既存店成長率(リロケーションストアとガソリンを除く)が3.1%増と非常に堅調な数字を記録しました。

セイフウェイの第1四半期は0.7%減、スーパーバリュはまだ第1四半期の数値が出ていないのですが昨年度第4四半期が2.%減でしたから、クローガーの3.1%増は目立ちます。

また増収率も非常に高い。

この好調、業界ではダンハンビーと組んだロイヤルティーマーケティングに帰する論調が多いし、クローガー自身もこれを認めてます。
今朝のLAタイムズが記事にしているのですが、CEOのデイビッド・ディロンがこうコメントしている。
"10年前は競合企業が何をやっているのか、ほとんど毎日と言っていいほど、気にしていた。競合企業を無視することはできないけれど、お客が我々の店で何を欲しがっているのかに注意を振り向けるべきなのだ」。

この競合というのはたぶんウォルマートのことなのでしょうね。
ウォルマートなど気にせず、お客が何を買っているのかを分析し効果的なマーチャンダイジングとプロモーションを実施すべきだ、というわけです。


クローガーは投資分配戦略によって設備投資額が少なめで店舗改装のスピードが遅く、そのため古い店が多いのですが、それでも既存店が伸びているというのは特筆できます。
ポイントという名称の値下げ販促合戦に終始している日本のスーパーマーケット業界は参考とすべきでしょう。

鈴木敏仁 (01:58)


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2009年6月22日
[ホームデポ] 1号店の開店から30年、創業者が今を語る

今日はホームデポ生誕から30年という記念日です。30年前の1979年6月22日にアトランタに1号店と2号店が同時オープン、以来30年、年商760億ドル、30万人を擁する巨大なチェーンストアに成長しました。

この日を記念して、地元のアトランタジャーナル紙が創業者3人と証券アナリストのインタビュー記事を載せているのですが、なかなか興味深い内容となっています。


とくに興味を引いた部分を抜き書きしてみます。

まずバーナード・マーカスのコメントから2つ。

「我々はホームオーナーのコストをたぶん25縲鰀35%近く下げた。議会よりも経済に与えたインパクトは大きかったと思う」。

「我々は創業精神を強く持っていたが、一方で秩序作りを必要としていた。ロバート・ナーデリがこれをもたらしてくれた。ただ不幸なことに、彼は自分自身が持っている文化も注入しようとし、これがホームデポはうまくいかなかった」。


それと、パット・ファラーのコメントを1つ。

「我々3人は経営を誰かに渡すべきではなかった。やるべきことが分かっているのは我々だし、それがうまくいっていたわけだし、社員はみんな我々を愛してくれていた。いまも我々が会社を経営しているべきだ」。

ホームデポがは後継者選びで間違ったのではなく、後継者を育成するシステムが欠落していたと言うことが分かります。必要とされる人材をヘッドハントし、最低でも5年ぐらいは仕事し企業文化を身につけてもらってからから経営者とする。ウォルマートのデュークが良い例です。


何度も書いてるような気がしますが、企業文化の違いというものを無視したくなるほどナーデリに惚れ込んじゃったんでしょうね。それほどウェルチの威光は凄かったということです。

鈴木敏仁 (01:28)


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2009年6月19日
[アマゾン] プライベートブランドに新ラインを投入

アマゾンがプライベートブランドを導入しました。ブランド名はPinzon(ピンゾン)、カテゴリーはホームファッション、ファニチャー、そしてキッチンです。
コロンバスによる新大陸への最初の航海に同行し、その後アマゾンを始めて探検したヨーロッパ人がビセンテ・ヤーニェス・ピンソンという人で、ここからブランド名が取られたそうです。アマゾン発見者ということで、今回の新ブランドの名称に採用されたのでしょう。

アマゾンはすでにStrathwood(アウトドアファニチャー)とDenali(ハードウェア)という自社ブランドを持っていて今回は3つ目、ただアマゾンは派手なプロモーションを一切かけていないのでほとんど知られていないと思います。


アマゾンは機関投資家に対してあまり情報を出さないことで有名です。批判を受けてもどこ吹く風で可能な限り企業データを出しません。このPBに対する姿勢も何か同じようなポリシーを感じるのですが、なぜなんでしょう。

慎重な理由はたぶん消費者からのフィードバックを測っているのでしょう。ざっとサイトを見るにほとんどが★4つ以上あるのですが、中には2つというのもある。
アマゾンが持つ大きな価値はお客による商品のレーティングにあります。PBも例外ではなく、お客の批判に容赦なくさらされます。
大々的な販促を打って売り出して、でもレートが低かったら、長期間にわたって存続するブランディングは不可能ですね。
だからたぶん慎重なんじゃないかなと思ってます。

鈴木敏仁 (01:27)


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2009年6月18日
[エディバウアー] 破産法11条の適用を申請し倒産

エディバウアーが倒産しました。業界ではほぼ予測されていたこと、資本調達のメドがほぼ立っていることもあって、驚くようなニュースではないと思うのですが、日本では結構取り上げられていて、日米の温度差のようなものを感じました。

知名度は抜群ですからモールで店舗を目にすると必ず寄ります。でも買う物がないんですよね。こんなことが続いて、これじゃあもうダメだろうなあと感じていました。そういうアメリカの現実を日本では目にすることがないですから。

ちなみに予測とはこれです。
2010年までに消えるブランドは?
こんなニュースが流れているわけで、ですから倒産しても、ああやっぱりとなるわけです。


エディバウアーというブランドには非常にリッチなメッセージが込められていて、今ではこれがこの企業の唯一の価値と言っても過言ではない。投資企業がすでに2億200万ドルの投資をコミットしていまして、営業も継続することになっているのですが、これもひとえにブランドエクイティにあるのでしょう。

だから、上記エントリーにあるようにブランドが消えるということはまずないと思います。
ただこれからどう生き残っていくのか。
リネンズン・シングス、サーキットシティ、ボンベイ、のようにネット販売のみとなり、一方でブランド名をなんらかの手法で活用する、というような生き残り方しかないかもしれない。


マーチャンダイジングをよほどてこ入れしない限り、今のままでは難しいんじゃないでしょうか。


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鈴木敏仁 (12:15)


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2009年6月17日
[ウォルマート] 2009年度版のサステナビリティレポートをリリース

ウォルマートが環境問題への取り組みについてのレポートをリリースしました。
タイトルは'2009 Global Sustainability Report'、サマリー版はこちらからダウンドーロできます。
2009 Global Sustainability Report Executive Summary

また全編を見てみたいという方はこのメインページからアクセスする必要があります。
Global Sustainability Report


今までもレポートは公開しているのですが、おそらく最初のもっとも本格的なレポートなのではないでしょうか。

全部で111ページ、企業概要からはじまり、CEOのマイケル・デュークのメッセージ、ミッション、環境、ソーシャル(サプライヤーの倫理コンプライアンスや社員の健康保険制度など)、という構成となっています。

興味のある方は詳しく読んでいただくとして、いまウォルマートが環境イニシアチブ(サステナビリティ360)のゴールとして設定しているのは次の3つなんですね。

1、100%自然エネルギーでまかなう。
2、ゴミをゼロとする。
3、資源と環境にサステナブルな商品(つまり持続可能な社会づくりをサポートする商品)販売する。

これに向かって様々なコミットメントを策定し、進捗状況をチェックし、そしてそれらをまとめているのが今回のレポートということになります。

例えば1について10、2つについては9つ、3については17のコミットメントがあって、それぞれについてどの程度達成しているのかを詳しく説明しています。


このレポートを見ると、ウォルマートはまた1つ別の世界へと突入し始めているなということを実感しますね。競合他社とまったく別の土俵に行きつつあるように感じます。


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鈴木敏仁 (02:20)


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2009年6月16日
[不明ロス] 組織犯罪がこの1年間で急増

全米小売連盟(National Retail Federation)が毎年この時期に組織犯罪についての調査レポートを発表します。
NRF 2009 Organized Retail Crime Survey

これによると、組織犯罪の被害を受けたとする企業の比率が、前年の85%から92%へと7%も増えていることが分かりました。また犯罪レベルが上昇していると答えた企業は62%から73%へと増え、対処するために42%の企業が追加のコストを支出していると答えています。
支出の平均は21万5,000ドルでした。


当然景気の悪化が影響しているわけですが、組織犯罪ですから、自分のために万引きするような話とは違って、盗んだ物を買う人が増えている、つまり正規の小売じゃなくてフリーマーケットのような流通チャネルから買う人が増えていて、そのために組織レベルで窃盗を強化しているということになります。
ニーズがあるから、というわけですね。

またレポートは、グローバルレベルでの不明ロス総額は1,150億ドルに達するだろうと予測してます。
10兆円を超えてます。


不明ロス退治のことを英語でLos Preventionと言いまして、米国流通業界では大きな取り組み課題です。ウォルマートはこのために独立した部門を設けているぐらい重視している。だから、こういう調査レポートも継続して実施されているわけですね。

組織犯罪に対処するために、FBIの犯罪データと各小売企業のデータをネット上でデータベース化するということまでアメリカは進んでいます。
FBIと小売業界が共同で犯罪者データをネット上で構築


日本は比較的この点については甘いというか、業界をあげて取り組もうという姿勢が薄いように思います。1%減らすだけでも大きな利益増につながるはずなんですけどね。


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鈴木敏仁 (03:09)


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2009年6月15日
講演のお知らせ

来月、日本で講演します。皆さんのご参加が可能なシンポジウム形式なので、この場を使ってご案内します。

日時:7月9日
場所:エビススバルビル(渋谷区恵比寿1-20-8)
主催:ニューフォーマット研究所
タイトル:ドラッグストアの大変化 縲怏・ウ薬事法後の激動の「10年・未来」を予測する。
時間:12:00-17:30 講演
   18:00-20:00 名刺交換会&懇親会

私が出るのは12:00-13:15まで、テーマは「縦方向のローコストかの具体策」。
PDQや冷食を俎上に上げての店頭作業の軽減戦略や、市場が急成長しているPB戦略について、可能な限り画像を使ってビジュアルに分かりやすく説明するつもりです。

名刺交換会にも出る予定、名刺を一杯持っていくつもりです。

皆様のご参加をお待ち申し上げます。


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鈴木敏仁 (12:25)


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2009年6月12日
[CVSケアマーク] 期限切れ商品の取り扱いで制裁

CVSが期限切れ商品を販売していたとしてカリフォルニア州司法当局による制裁を受けました。

市民からの苦情を受けてカリフォルニア州当局が昨年3月に実地調査を実施した結果、ベビーミルク、大衆薬、乳製品などで恒常的に期限切れが販売されていることを確認し、制裁を決めました。
CVS側は誤りを認めないが制裁は受けるというスタンスです。

制裁の内容はいくつかあります。

◇お客が期限切れ商品を見つけたら2ドルクーポンを発行する。ただし来店一回お客一人につき1枚のみ。
◇2ヶ月に1回期限切れ商品を撤収する。
◇店員の教育制度を強化する。
◇97万5,000ドルの制裁金を支払う。


期限切れ商品は頭痛の種ですね。日本でも絶えず取り組み課題としてクローズアップされる分野です。店舗訪問などで日本の業界人がこちらの店員によく質問する項目の1つでもあります。
まあおおよそ、定期的にパトロールして撤去してます、という答えしか返ってこないのですが、これで、アメリカのチェーンストアは凄いね、で終わってしまうのが通常でしょう。

でも今回の制裁を見れば分かるように、アメリカのリテーラーにとっても店頭を期限切れ商品ゼロに維持するのは難しいことなんですね。

それと、行政単位ごとに制裁を科されるというこの手の話は、全米のあちこちでしょっちゅう発生していることで珍しいことでは決してありません。


ただ、お客が見つけたら2ドルクーポンってのはユニークです。
CVSの店舗で、商品を買わずにひっくり返してチェックするだけのお客がこれから増えるのかもしれません。


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鈴木敏仁 (01:18)


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2009年6月11日
[ギャップ] オールドネイビー50店舗をリモデル

CEOのグレン・マーフィーが投資家向けのカンファレンスで新たな戦略を語りました。

"市場シェアを奪い返すために一歩踏み出す、財務の健全化によって将来に対する戦略的投資が可能となった"

リストラが終わって財務内容が良くなったので、これから攻めの戦略に転換するという意味のようです。

◇設備投資額は当初の予定通り3億5,000万ドル。
◇年内にオールドネイビー50店舗をリモデルする。
◇ネットと海外事業が手堅く成長しているので強化を継続する。
◇靴とハンドバッグのPiperlineには夏の終わりまでに50の新ラインを投入する。
◇トータル20カ国にフランチャイジングで40店舗をオープンする。
◇イギリス、日本、カナダではアウトレットビジネスを拡大する。


参考までに、2008年度の決算は、売上高8.2%減、最終利益高16.1%増、の減収増益でした。単位面積あたりの売上高は40%減、既存店成長率12%減で、売上はどんどん落ちているんですが、それに合わせた経費構造にして利益は上げているという内容です。実際、販売管理費を10.9%も落としています。
最終利益は2年連続で上がってまして、おそらくだから財務内容が良くなった、これからは攻める、と言っているのでしょう。
ちなみに期末のフリーキャッシュフローは横ばいです。


正直なところ、店頭に魅力がないんですよね。
商品開発に注力して欲しいところです。


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鈴木敏仁 (11:18)


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2009年6月10日
[99セントオンリーストア] テキサス撤退の決定を8月まで延期、08年度決算は黒字化

昨年9月にテキサス撤退を示唆し、その後業績が上向いてきたため撤退を延期していた同社ですが、8月初旬に撤退か否かを決めることを明らかにしました。現在テキサス州には34店舗あるのですが、既存店売上高が20%近く伸びているとのこと。

テキサスで苦戦している理由についてはこちらに書いてます。
テキサスから撤退

また08年度の決算は8.6%の増収に139.6%の増益、既存店成長率は3.7%でした。前年度は赤字決算だったので業績が戻っています。またテキサス撤退に関するコストを減損処理した上での黒字化のようなので、かなりよくなっているようです。

先週の2日にダラーゼネラルが非常に強い第1四半期決算を発表してまして、この業態はいまどの企業も調子が良い。99セントオンリーストアとしては巻き返しを図る好機といったところだと思います。


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鈴木敏仁 (01:00)


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2009年6月 9日
[タルボット] ジェイ・ジル(J.Jill)を売却

タルボットがジェイ・ジルの売却を発表しました。売却総額は7,500万ドル、買収するのは投資企業です。ジェイ・ジルの店舗数は279店舗で、これから60日間で75店舗をクローズし204店舗として売却するそうです。

これはタルボットがジェイ・ジルを買収したときのエントリーです。
タルボットがJジルを買収

リズ・クレイボーンから買収を持ちかけられ、断りたいジェイ・ジルに対してホワイトナイトとして登場したのがタルボットでした。
そのときの買収額は5億1,700万ドルでしたから、この投資の損失は単純計算で4万4,200万ドルとなります。まあ買収から3年間で利益も上げているでしょうからネットの損失はここまでいかないでしょうが、ただ景気の悪化で赤字を出していた可能性もあって、かなりの損をしたことは間違いないでしょう。


買収時のエントリーにあるとおり、狙っている市場が全く同じであること、本社が近くて幹部の交流があることなどから、比較的評価の良いディールでした。

ただ市場が同じということは競合するという意味でもあるわけですよね。同じお客を相手に2つブランドを持っている意味があるのかということになるわけです。

景気の悪化も大きかったですね。立て直す前に、本体の方も傾いてしまった。


今日は第1四半期の決算があったのですが、2,360万ドルの赤字ででした。
同時に本社人員の20%削減を発表しています。2月に370人のカットを公表しているのですが、いっそうの人員削減を迫られています。

タルボットの苦戦が続いています。
イオンも大変ですね。


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鈴木敏仁 (10:59)


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2009年6月 8日
[エースハードウェア] 消費者意識調査で3年連続1位

調査会社によるホームインプルーブメント小売企業に関する消費者意識調査で、エースハードウェアが3年連続で1位に選ばれました。調査会社はJDパワーアソシエーツ、調査人数は8,186人でした。

エースハードウェア:792
ロウズ:779
メナーズ:774
トゥルー・バリュー:774
ホームデポ:753
(1,000点満点)

22007年のエントリーはこれです。
エースハードウェアのコアコンピタンス

研修で訪問する機会があまりないと思うので知らない方が多いと思います。売上高の大きなホームデポとロウズだけが注目されますから。

巨大なウェアハウス型だけで消費者ニーズをすべて埋めきれることは不可能であることがよく分かるし、ホームプロジェクトにはナレッジの優れた店員が不可欠だということもよく分かります。

わざわざ視察に行くことはないけれど、こういうチェーンストアも存在し、お客の支持を受けているのだといことは知っておく必要があると思っています。


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鈴木敏仁 (12:11)


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2009年6月 5日
[ウォルマート] 株主総会を開催、海外事業は買収を強化

今日は株主総会でした。4時間のカンファレンスで、新CEOのマイケル・デュークを中心とした幹部のスピーチに加えて、お約束の芸能人のパフォーマンスが盛り込まれたいつものお祭り型総会だったようです。
衣料の独占ライセンス契約を結んだばかりのマイリー・サイラスや、バスケットのマイケル・ジョーダンも登場したらしい。

さて資料を整理して気になるところをピックアップしておきます。業績がよいので基本的に明るく積極的なトーンがスピーチのベースに流れていました。

◇景気後退が消費の買い物に根本的な変化をもたらした。節約はもはや消費者にとっては当たりとなっている。これから、経済が好転してもお客をつなぎとめることができるよう取り組んでいかねばならない。

◇150億ドルの株式買い戻しを実施する。

◇女性が働きやすく昇進しやすい組織とするために、世界中から女性幹部14人を選んでグローバル委員会を立ち上げた。

◇海外ではさらに積極的に買収機会を探す。

◇実験中のマーケットサイドは景気という悪環境があるためしばらく拡大は延期して4店舗で実験を継続する。


驚いたのは、Twitterを使って総会を生中継したことです。
ウォルマートはとにかく何でもやることが早い・・・。

これがメーンのつぶやき。@Walmartmeeting
そしてこれが画像です。walmartmeeting

期間限定?のビデオキャストはこちら。ShareholderMeeting


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鈴木敏仁 (01:32)


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2009年6月 4日
[プロクター&ギャンブル] 小売の買収で高級メンズグルーミング市場を強化

アート・オブ・シェービングP&GがArt of Shavingというハイエンドモール内に出店している専門店チェーンを買収します。
アート・オブ・シェービングは36店舗、シェービングサービスの提供と高級グルーミング商品の販売がこの企業のコンセプトです。


もともとP&Gが買収したジレットが2007年にアート・オブ・シェービングで商品を販売し始めたことから関係がスタートしたのだそうです。150ドル近いひげそりをここで販売、五枚刃なんてのもあるらしい。替え刃がジレットオンリーなので、替え刃需要が見込める小売各社からの反対もなかった。

P&Gの目的は、プレスティージなグルーミング市場のマーケティングにあります。実際に小売を運営し、お客と接し、商品を売ることで、市場の知識を獲得しつつ、自社商品の拡販にもつなげたい。

P&Gは昨年のFrederic Fekkaiの買収でサロンもすでに所有してます。
またSK-Ⅱをプレスティージブランドとして高級デパートでのブティック展開も開始している。

マスからプレスティージまで、レディースもメンズも、ビューティケア全市場を網羅しようとしているわけですが、ことプレスティージに関しては自らの手で小売フォーマットを所有してマーケティングしようとしているというわけです。


ちなみにアート・オブ・シェービングの商品はセフォラでも売られているそう。専門店の獲得だけではなく、ブランド商品の獲得でもあるわけですね。


洗車、クリーニング、ネットスーパー(イギリス)、グルーミング専門店と、P&Gと消費者のダイレクトな接点がどんどん増えてます。


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鈴木敏仁 (08:58)


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2009年6月 3日
[アップル] 年内に100店舗をリモデル

アップルストアアップルは第2四半期末(3/28)現在グローバルに252店舗を展開していますが、そのうちの100店舗を年内にリモデルすることを先週明らかにしました。報じたのはUSAトゥデイ紙、インタビューに店舗運営担当役員のロン・ジョンソンがインタビューに答える形式でした。

デザインの変更は、陳列商品を増やすための陳列テーブルの拡大(2倍)、Genius Barの50%拡大、の2つが主要項目で、またOneToOneトレーニングプログラムに変更を加えるとのことです。


ロン・ジョンソンは、「みんなが予算を削減しているのは分かっているが、我々は逆行する。景気悪化環境においても投資を続ける」と強気のコメントをしてます。


アップル店舗は米国小売業界でもっとも単位面積あたりで売っている店です。スクェアフィートあたり4,000ドルを超えていて、例えばティファニーが2,500ドル前後、ベストバイが900ドル前後、スーパーマーケットが500ドル前後と言えば、そのすごさが分かることでしょう。

つまり、専門店チェーンとして最も売っている企業なんです。
だからこそ、景気悪化時にもバージョンアップする余裕があるわけですね。


ちなみにロン・ジョンソンは元ターゲットの幹部、アップルが店舗展開戦略を開始するときにヘッドハントされてます。
もう一つちなみにマイクロソフトが専門店を作るプランを今年初めに発表してますが、こちらは元ウォルマートを引き抜いている。

両社の"元"が付く人がけっこうあちこちで活躍してます。


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鈴木敏仁 (12:05)


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2009年6月 2日
[トイザラス] FAOシュワルツを買収

先週の28日にトイザラスがFAOシュワルツの買収を発表しました。買収するのはマンハッタンのフラッグシップ店舗とラスベガスのシーザースパレスの店舗の2つ、加えてネットとカタログ販売です。買収金額などの詳細は未発表です。

FAOシュワルツが倒産したのは2003年のことで、当時は傘下のゼイニーブレイニーなども含めて200店舗以上を持つ中堅企業でした。倒産後縮小、現在は上記2店舗とネット、およびメイシーズの中でテナント営業をしているだけです。ちなみにテナントは260ヶ所もあるのですが今回のディールには含まれず、11月までに徹底することになっています。


さてこの買収、トイザラスにとってプラスになるのかどうか。FAOシュワルツのブランド認知度は確かに抜群なのですが、どう相乗効果を上げるかです。高級玩具ブランドのFAOと、ディスカウンターのトイザラスにどう接点を見いだすんでしょう。
それとも、FAOシュワルツを多店舗展開するんでしょうかね。

なかなかイメージが湧きづらいところではあります。
何か秘策でもあるのかな。


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鈴木敏仁 (01:24)


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2009年6月 1日
[ウォルマート] インドで1号店をオープン

ウォルマートが先週の30日に、インド北部のパンジャブ州で1号店をオープンさせました。もともとは週の前半にオープン予定だったのですが暴動が発生して延期、いつオープンするか不明というコメントがあったのでここにエントリーするのを控えていました。

外資に対する規制から地元のバールティ・エンタープライズとの合弁による進出で、合弁企業名はバールティ・ウォルマート・プライベート、オープンした店舗名はベストプライス・モダン・ホールセールとなっています。

フォーマットはキャッシュ&キャリーの卸売りで、これも外資から地場の中小小売業者を保護する規制があるため卸売りしか選択肢がないから。アイテム数は6,000、そのうちの90%がローカルから調達した商品ということになっています。

今後3年間で10縲鰀15店舗を開店させる計画だそうです。


店内はどんな感じなんでしょうね。
機能的にはサムズに近いようですが。


インドには昨年イギリスのテスコが現地のタタ・グループとの合弁で進出を決めてますし、フランスのカルフールも参入を考えているようです。ドイツのメトロはすでに5ヶ所展開してます。

成長するインド市場にグローバルリテール資本が集まり始めてます。

鈴木敏仁 (01:05)


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