2012年5月31日
小売企業のフォロー数が多いソーシャルメディアはピンタレスト

小売業界とソーシャルメディアの関連についての本格的な調査レポートが発表されました。
The 2012 Social and Mobile Commerce Study

一人の消費者がフォローしている小売企業の平均数は、ピンタレストが9.3、フェイスブックが6.9、ツイッターが8.5で、ピンタレストが最も多いそう。

なるほど、言われてみればそうなのかもしれません。

ピンタレストは商品(やアイディア)の画像がダイレクトに視覚に飛び込んでくるメディアです。
余計な文章や広告が少ない。
フェイスブックの画面は情報が氾濫していて悪く言うと雑然としているのですが、これはたぶん人と人の交流が主軸だからなのでしょう

ピンタレストは気に入った画像を共有することが主軸となっていまして、そのためかノイズが非常に少ない。
そういう環境で、小売企業が提供する画像が美しければ、使用者は喜んでその写真を自分のページに取り込みます。

つまり、ソーシャルメディアを使って小売企業が消費者にアプローチをかけるには、ピンタレスト的な環境が良いと言うことになる。
例えば私はGoogle+でローソンをフォローしていますが、商品画像が主体となってエントリーされているので分かりやすく、さらにGoogle+のユーザーインターフェースにもともとノイズが少ないため、インパクトのある記事となっています。


ピンタレストにページを作っている小売企業はまだ寡少でして、寡少な段階ですでにフェイスブックを上回っていると言うことは、これからさらに増えることが予想されますね。


ピンタレスト的なUIデザインは参考にすべきでしょう。
アメリカの小売業界ではターゲットが最近リニューアルして今風になっています。
日本の小売サイトは、楽天が典型的ですが古典的なデザインセンスでノイズが多すぎますよね。

鈴木敏仁 (02:27)


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2012年5月30日
ペイパルが店頭決済システムで新たに大手15社と契約

すでにホームデポやオフィスデポが店頭決済システムとして導入してるペイパルですが、新たに15社が契約したことが発表されました。
バーンズ&ノーブル、JCペニーペニー、トイザラス、アバクロ、アメリカン・イーグル・アウトフィッターズ、ギターセンター等々で、今後数ヶ月間に使用を開始するとのことです。

ご参考までに。
[オフィスデポ] ホームデポに次いでPaypal決済の実験を開始

どうやら将来的にはFSPとからめて行くようなビジョンを持っているようですね。
またモバイルデバイスと連動させて特定個人の端末に販促を送るというようなことも考えている模様。
レガシーな現行クレジットカードと一線を画することで差別化をはかろうとしているわけです。

ペイパルがリアルでさらに広がるのかどうかは未知数ではあるのですが、いずれにしても新しい決済手段を各社ともに求めていることがよく分かりますね。
非接触型決済で進出したグーグルと競合するわけで、これから共存してゆくことになるのか、それともどちらかが脱落するのか、またはどちらも消えてしまうのか、これからが注目されます。

鈴木敏仁 (02:14)


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2012年5月29日
[ウォルマート] 小型フォーマットの拡大を示唆

米国ウォルマート事業の責任者、ビル・サイモンが証券会社主催のカンファレンスでスピーチし、その中でエクスプレスの拡大を示唆しました。
予想以上の業績を上げていてすでに利益を出し始めている、現在は各商圏で何店舗ぐらい出店できるのか分析中、今年の後半には特定商圏に集中出店することになる、とのこと。

このエクスプレスについては、音沙汰ないということはもうダメなのではないかなどなど巷間いろいろ言われているのですが、チェーンストアとしての運用方式が大型店舗とはまったく異なりますすので、慎重にレビューしているのではないかと思います。


このエクスプレス、ウォルマートという巨大な企業の売上高にインパクトを与えるためには最低でも4桁、ひょっとすると5桁レベルに達する必要があるかもしれません。
そう考えると壮大な取り組みと云うことができそうで、今後に注目です。

鈴木敏仁 (01:09)


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2012年5月25日
[メイシーズ] 中国のネット販売企業を買収

大手デパートメントストアのメイシーズが中国のネット販売企業、VIPStoreに投資すると発表しました。投資総額は1,500万ドル。
目的は中国市場の状況や海外でのビジネスを運営の仕方を学ぶためで、つまり中国に進出するといった大規模戦略ではなく、最初のワンステップといったところのようです。

メイシーズのサイトは海外をかなり意識していて、表示価格を各国の通貨に変更する機能が付いています。
海外からのオーダーが多いのだろうということがこれで分かる。

この実際の売上動向を背景として、中国のネット販売企業に投資してみて、手探りしてみようということなのでしょう。


ニューヨークマンハッタンにあるサックスの売上高には外人旅行客がかなりの比率を占めているという話はよく知られています。
アメリカのデパートメントストアは国内では構造不況業界と言われて随分長くなりますが、外人にはけっこう支持されているんですね。
メイシーズも例外ではなく、ただしこちらはネット販売に外人顧客が多くというわけです。


ドメスティックなアメリカのデパートメントストアなのですが、海外進出をデジタルで果たしてしまう時代となりました。

鈴木敏仁 (02:01)


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2012年5月24日
ロサンゼルス市がレジ袋の使用を全面禁止に

ロサンゼルス市議会で今日、スーパーマーケットでのレジ袋の使用禁止が決まりました。
サンフランシスコ市などレジ袋を禁止する市はいくつか存在するのですが、人口規模で最も大きな行政区による規制となります。

今後4ヶ月間に環境レビューと法令の内容を検討、大型のスーパーマーケットはその後の6ヶ月間に中止し、小さなスーパーマーケットは12ヶ月間に中止するという手順で、従って最長で16ヶ月間の猶予期間があると言うことですね。

その後消費者はマイバッグを持って行くか、または紙袋を10セントで買わなければならないそうです。


カリフォルニアでは毎年120億枚のレジ袋が使用され、そのうちリサイクルされているのはわずか5%だけだそう。
大量のレジ袋が廃棄されている。
個人的な話をすると、我が家のそばのボンズとラルフスにはリサイクル用の箱がないため、ちょっと遠いブリストルファームへ行かねばなりません。
リサイクルしなければならないという意識が低いのと、あってもそれを持って行く場所がないのと、二つが噛み合ってリサイクル比率が低くなっているんでしょうね。


ちなみに以前も書きましたが、この規制に反対しているのはレジ袋を製造しているメーカーグループで、デュポンなど大企業がバックにいて強力なロビー活動をしているので規制がなかなか進まないという背景があります。
全米最大規模の自治体による規制なので他の業態区への影響は小さくないと思うのですが、しかし一方で反対しているグループもいるので、今後これが波及して行くのかどうかは現段階でははっきりと読めないところがありますね。

鈴木敏仁 (02:53)


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2012年5月23日
[アルバートソンズ] 牛肉のプロモーションにQRコードを使用

アルバートソンズLLC(スーパーバリュではなく投資企業傘下の方)が牛肉のプロモーションにQRコードを使用すると発表しました。

仕掛けは以下の3つ。
・チョイスミート(アメリカの肉の格付け、上から二つ目)の売場にポスターを貼り、ここにQRコードをプリント。スマホでスキャンすると、料理ビデオとレシピを参照することができ、またメールを使って誰かと共有できる。
・Facebookのファンページでもレシピを紹介。
・YouTubeでも料理ビデオを見ることができる。

QRコードは日本発の国際規格ですが、アメリカでの普及は遅くてここにきてやっとという感じです。
いまのところ家電のチェーンストアでよく見かけるようになりましたが、食品や日用品の業界ではまだまだです。家電の場合、スペックやレビューの確認で利用価値があるのですが、果たして食品日用品で効果があるのかどうかは微妙なところかもしれませんね。

ちなみにYouTubeのチャンネルをのぞいてみましたが、再生回数が多くて三桁、一桁なんてのもあって、効果はほとんど出ていないようです。
やることに意義がある・・・試行錯誤を繰り返すレベルなのでしょうね。

鈴木敏仁 (12:49)


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2012年5月22日
[ターゲット] ホームファッションPBを再活性化

ターゲットが第1四半期の決算を発表、増収増益で好調な数値でした。この発表の中で今後の新たなイニシアチブが並記されていたのですが、ホームファッションPBの再活性化が目につきました。

具体的には、リブランド(rebrand、再ブランド)と表現されています。
良い日本語が見つけられなかったので再活性化としていますが、ブランディング戦略をがらりと変えるという意味なので、正確には違いそうですね。

今年の秋を目処にターゲットホーム(Target Home)をスレショールド(Threshold)という名称に変えるそうなのですが、ターゲット・エッセンシャルズを数年前にてこ入れして成功したため、この成功を基礎としてターゲットホームのリブランドに踏み切ることに決めたとのこと。

なんでも過去最大と言って良い大がかりな取り組みになるそうです。
名称を変えると言うことはブランドに込められたストーリーも変えることになる、つまり土台から手を加えることになるので大きな取り組みになるというわけですよね。ただの名前の付け替えとはわけが違います。


ターゲットホームは同社トが持つPBの中でも最大だそうですから、経営層が課題先送り体質を持っていると手を入れることはまずないですよね。
そう考えると、ターゲットの強さというものの一端が分かるのではないかと思います。


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鈴木敏仁 (01:37)


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2012年5月21日
[フレッシュ&イージー] 年内にもネット販売の実験を開始

フレッシュ&イージーが年内にもネット販売の実験を開始するそうでです。
英テスコのCEO、フィリップ・クラークによる米投資家に対するコメントとしてファイナンシャルタイムズ紙が報じています。
ただしオーダー後に店舗に行って受け取るクリック&コレクト型で、宅配型ではないとのこと。

この形式は、パブリックスがやってだめでやめてしまいましたね。
今はたしかシカゴのマイヤーがやっていると思いますが、うまくいっているのかどうかは不明です。

個人的にも、ネットでオーダーしてる時間があるなら、その時間を使ってすぐに店に行って買えばいいじゃないかと思ってしまいます。
フレッシュ&イージーそのものがコンビニエンスをコアコンピタンスとしているフォーマットですから、さっさと行ってしまった方が早いと顧客が感じると、うまくいきませんよね。
ただ例えば忙しい人がデスクワーク中に注文し、帰りにピックアップするといったニーズがあるのかもしれません。

こういう実験は結果が楽しみです。

鈴木敏仁 (04:39)


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2012年5月18日
[シアーズホールディングス] シアーズカナダの資本の一部を売却

シアーズホールディングスがシアーズカナダの所有比率を下げるそうです。シアーズカナダは上場してますがシアーズホールディングスが95%を所有しています。これを51%にまで引き下げるとのこと。アメリカで実施している切り売りの一環ということになります。

シアーズカナダはもともと所有比率が70%程度だったのですが、2010年に買い増したいきさつがあります。期待をかけていたんですね。
ところがまったくてこ入れできず、それ以来業績を落とし続けてしまい、米国内の切り売り戦略に沿うようにカナダも売却対象となったというわけです。

来年ターゲットがカナダに進出しますが、その影響を懸念して少しでも高いうちに売っておこうという目論見もあるのではないかという指摘があります。
戦う前に逃げてしまうというわけで、弱体化したシアーズなら考えられるなと。

シアーズの縮小均衡を目指す戦略が進行しています。

鈴木敏仁 (01:20)


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2012年5月17日
[クローガー] 傘下のコンビニエンスストアで大型店舗を実験

クローガーのCFOが金融会社主催のカンファレンスで、店舗面積を若干大きくしたコンビニエンスストアを実験しているとコメントしました。
増やしたカテゴリーは、肉、青果、若干の総菜とグローサリーアイテム、だそう。面積も"若干"という表現を強調しているので、見るからに大きなフォーマットというわけではなさそうです。

注目したいのは、増えている小型のグローサリーストアに対処するためとしている点。
いまアメリカの小売業界は、小型フォーマットが大きな取組課題です。

例えばロサンゼルスのボンズが小型フォーマットを開発して失敗してますが、これは大きい基盤から小さいものを開発したものですね。
クローガーの場合は小さい基板から大きいものを開発しようとしているわけで、発想が逆になっています。

成功するかどうかは別にして、こういうトライアルは非常に大切だと思います。


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鈴木敏仁 (01:22)


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2012年5月16日
[アメリソース・バーゲン] 今後10年以内に利益の20%は海外から

ドラッグホールセラーのアメリソース・バーゲンのCEO、スティーブ・コリスが企業戦略についてのメディアの質問に対して、今後5~10年以内に利益の20%gを海外事業とすることを目標にしているとコメントしています。
ドメスティックなビジネスである卸が海外に目を向けるという話は珍しく、興味を引きました。

アメリソースは今月初頭、ワールドクーリエという会社を5億2,000万ドルで買収しています。臨床試験用の生物製薬を貯蔵し物流することに特化した企業で、世界中にオフィスを展開しています。この企業をテコにして、海外事業を成長させようというわけです。
海外を強化しようという理由は米国内成長の鈍化、これから米国内の成長はずっとフラットに近いとCEOのコリスは語っているのですが、ドラッグホールセラーは大手3社で80%近いシェアを持っていますので、確かに伸ばすのは大変でしょう。

このワールドクーリエは世界中に展開しており、日本にもオフィスを持っています。
つまり間接的ではありますがアメリソースはすでに日本に進出しているというわけですね。
時代の流れのようなものを感じます。

鈴木敏仁 (01:25)


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2012年5月15日
[フランチェスカズ] ソーシャルメディアの書き込みでCFOを解雇

アパレル専門店チェーンを展開するフランチェスカズ・ホールディングス(店舗名はフランチェスカズ・コレクションズ)のCFOが、ツィッターに社内情報を書き込んだとして解雇されました。上場企業の上級幹部がソーシャルメディアでの書き込みが理由で解雇された例はかなり珍しい(おそらくはじめて)とのこと。

書き込みの内容を実際に見てみましたが、社外秘の数値情報を垂れ流しているようには見受けません。
ただメディアによると"良い数値で取締役がハッピーだ"的なことは書いているようで、上場企業の役員としては決算前にこれを書くのはまずいでしょうね。

フランチェスカズは昨年7月の上場で、このCFOは2010年の10月に雇われてます。ということは上場するために雇われた人のようなので、コンプライアンスについては分かっていたと思うのですが、うっかりミスでしょうかね。
年齢が62才だそうで、逆に使い方が分かっていなかったのかもしれません。ソーシャルで書き込みを公開するということがどういうことなのか、ソーシャルリテラシーを肌で理解している人と分かっていない人ってけっこうおおきな隔たりがあるものです。


ちなみに大手流通企業の経営陣でソーシャルメディアを利用している人は、多くはないですがいます。
情報収集や一般社員との意思疎通ですね。

ソーシャルが当たり前の世代が経営陣に増えてくれば状況は変わるでしょう。

鈴木敏仁 (02:23)


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2012年5月14日
[ベストバイ] 創業者のリチャード・シュルツが会長を退任

スキャンダルで辞任したブライアン・ダンの調査が終わりレポートが提出されたのですが、会長のシュルツが事実を把握して昨年末にダンと話し合い持ったのだが、これを取締役会に報告していなかったとされ、責任を取って会長を降りました。
女性問題に端を発したベストバイのスキャンダルですが、現職CEOと創業会長が辞任するという事態で収束することになりました。

レポートによると、ブライアン・ダンは29歳の女性従業員と親密に交際していたようなのですが、会社の経費は使用していないことがわかり、けっきょく問題となったのは社内風紀でした。どうやらかなりオープンにつきあっていたようで、その女性の上司が取り扱いに困るなど、マネジメントに影響が出ていたようです。


これ、よくあることじゃないかと思いますよ。

私が卒業後に就職した西武百貨店では日常茶飯事みたいな状況で、嫌気がさしてやめたという経緯があります。
若気の至りというか、まだ清濁併せのむような度量がなかった年代でしたね。


ただ上場大企業のCEOですから、ブライアン・ダン、脇が甘かったとしか言いようがない。
シュルツも連座させたわけですから責任は重大。
まだ50代前半で若いし、これからやれることは一杯あったでしょうに、本当に残念ですね。

鈴木敏仁 (01:47)


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2012年5月11日
[プロクター&ギャンブル] ビューティユニットの本社機能をシンガポールへ移管

P&Gがビューティユニットの本社機能をシンシナチからシンガポールへ移管するそうです。
現在シンガポールに駐在しているアジアオペレーションのヘッドがビューティユニット(ビューティ、スキンケア、パーソナルケア)の責任者となり、現在シンシナチの本社にいるビューティユニットの責任者が退職するようです。
実際の人の移動は10人ぐらいらしい。

今回の人事で気づいたのは、これが最初ではなくて今年に入ってから3回目だと言うことです。
ベビーケア事業ユニットの本社機能を同じくシンガポールに、ファブリックケア事業ユニットの本社機能はジュネーブにすでに移しているんですね。

具体的な目的は何なのか。
CEOのボブ・マクドナルドが昨年8月のカンファレンスコールでコメントしている内容がすべてかと。

"赤ん坊が生まれている場所、新しい世帯が作られている場所へと、重心を移す"

つまり、ベビー商品やハウスホールド商品の消費者が最も増えている地域に重心を移す、これを実現するためには本社機能を移してしまえ、ということなんですね。

分かりやすい。

"グローバル化"のようなお題目じゃなくて、お客がこれからどんどん増える場所へと行くんだというわけです。
日本も自動車や家電といった業界では海外へと動く事例があるでしょうが、日用品業界ではまだまだじゃないでしょうかね。

鈴木敏仁 (04:01)


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2012年5月10日
[ベッド・バス&ビヨンド] コストプラスを買収、食品導入で売上強化

ホームファッションのディスカウントストアチェーン、ベッド・バス&ビヨンドがコストプラスを買収します。買収額は4億9,500万ドル。
コストプラスは年商9億6,380万ドル、店舗数は259店舗、同じカテゴリーに属するディスカウントストアチェーンですが、マーチャンダイジングのコンセプトがユニークなのと、食品を扱っており、よくあるホームファッションフォーマットとは一線を画した、言わばニッチ企業です。

ベッド・バス&ビヨンドは完全秘密主義でメディアにいっさい出てこない企業でして、どういう仕組みなのか、何をやっているのか、よくわかりません。
今回のニュースでは、ベッド・バス&ビヨンドの店内でコストプラスの手による主に食品を売る実験をこの1年半ほど実施し、好調なので、買収へと話が進んだというようなことが書いてありまして、なるほどそういうことをしていたのかと。

これは、HBCのハーモンを買収したときと同じ経緯なんですよね。


どうやらベッド・バス・ビヨンドは、ネット販売や競合によって大型フォーマットの売り場が空いてしまう可能性をかなり前に予測し、少しずつ少しずつ実験を繰り返して、うまくいったら買収して傘下に収めるということをしてきた、ということに気づきました。
実はこれに近いことをやってきたんだけど、けっきょくここにきて広い売り場をもてあましてしまったのがベストバイ、ということになります。


昔からベッド・バス&ビヨンドは知る人ぞ知るという優良企業でしたが、いまも変わっていないないということを再認識しました。

鈴木敏仁 (01:06)


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2012年5月 9日
[ノードストロム] 高所得者によるランキングで1位に

年収15万ドル以上の高所得者によるラグジュアリー・リテーラーのランキングで、ノードストロムが1位に選ばれました。
ラグジュアリー業界を専門としたシンクタンクによる調査結果で、回答者の平均年収は29万2000ドル、平均ネット資産は300万ドルだそうです。N数は不明。

ノードストロム(8.41)に次ぐのが、バーグドーフ・グッドマン(8.37)、バーニーズ・ニューヨーク(8.23)。
※カッコ内は10点法による得点


ラグジュアリーにカテゴライズされるリテーラーとしては他に、ニーマン・マーカス、ブルーミングデール、サックスが存在するのですが、ただの庶民に過ぎない私には、店内の雰囲気は分かるものの、実際に買い回って店員とあれこれやりとりしながらサービスレベルを実際に感じるのが難しく、どの企業が良いのか測りづらいところがあります。

なので、なるほど金持ちに評価の高いのはやはりノードストロムなのか、と、この調査結果を知って納得したのでした。

鈴木敏仁 (02:42)


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2012年5月 8日
[アマゾン] 高級ファッションを強化、止まらない新たな市場への挑戦

アマゾンが高価格帯のファッションを強化していることをNYタイムズが報じています。
ハイエンドのファッションはアマゾンが長年トライしながらもうまくいっていない数少ないカテゴリーの一つであること、10ドルのアパレル商品でも1000ドルのアパレル商品でも一箱に入ってしまえば配送料は一緒だが後者の方が当然儲かること、というようなことが書かれています。

また低価格イメージが強いアマゾンで売ることはブランドイメージを悪くする可能性があるので販売をためらうブランドがある一方、売上が見込めるのでメリットを見出しアマゾンに商品を卸すブランドも増えていることを報じています。
著名なブランドに対しては甘い取引契約もオファーしているようで、新たな市場をどうしても開拓したいアマゾンの意図が分かりますね。


アマゾンはもはや書籍のネットリテーラーではありません。
業界用語を使うとバラエティストアと呼ぶのが最適かもしれません。


実は今、アメリカの大手小売企業の昨年の業績を整理し分析しているところなのですが、アマゾンが売上高でとうとうランキング10位になったことを知りました。圏外に落ちたのはシアーズ。
成長率を見るにおそらくこれからどんどんランクを上げると思うのですが・・・仮にいまの成長率を維持すると、ここ数年でかなり上位に上がってしまうことと思います。
今回の高級衣料の強化を見ても分かる通り同社は新たな市場をどんどん攻めてますから、高成長率を維持する可能性は高いでしょう。


アメリカの大手小売企業が昨年ぐらいから突然Eコマースについて騒ぎ出した感があるのですが、なるほどと。
アマゾンはすでに真正面から競合する相手なんですよね。


ちなみに一昨日、スポーツオーソリティに買い物に行ったのですが、店頭でふと気づいて商品をiPhoneのアプリでスキャン、アマゾンのマーケットプレイスで送料込みでも安いのがあって、店で買わずにネットで買いました。
これが、ショールーミング、ですね。

これ、日本の小売業界も対岸の火事じゃないですよ。

鈴木敏仁 (01:44)


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2012年5月 7日
[コストコ] ネット販売に本腰、今月中にアプリを投入

コストコがネット販売に本腰を入れ始めたことをシアトルのローカル紙が報じています。

今月中にはiPhoneとアンドロイド用のアプリを投入する予定で、それと言明はしていませんがSEO(サーチエンジンオプティマイゼーション、検索機能の最適化)に乗り出しているようです。コストコ・コムの弱点は取り扱いアイテムの多さと低価格にもかかわらず検索に引っかかってこないことで、これに対処するためとしています。

担当者によるコメントで興味を引いたのがこれ。

「ソーシャルメディアを研究はしているがリソースを投入するということはしていない。理由はコストコのコアビジネスに集中し、コストを下げる方が重要だからだ。低コストでいることが、コストコ・コムが初年度から利益を出している理由だ」。

コストコは1998年からネット販売を開始しており(アマゾン創業の3年後)、要するに大金を投ずることなく長いことコツコツと育ててきたというわけです。
ただ私が感じるに去年ぐらいからアメリカの小売企業の大半はネットに本腰を入れ始めていて、理由はアマゾンの成長とスマホの普及にあるのですが、コストコも傍観しているわけにはいかなくなったということなのだと思います。

コストコもとうとうネット販売に力を入れる時代になってきた、という見方が正しいのでしょうね。


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鈴木敏仁 (01:54)


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2012年5月 4日
[シアーズホールディング] 傘下の別フォーマットを1つにまとめてスピンオフ

売却するとしていた別フォーマットの店舗グループを、一つにまとめてスピンオフさせる計画であることが明らかになりました。
当初は、シアーズ・ホームタウンとシアーズ・ハードウェアストアを売却するとしていたのですが、これにアウトレットストアを加えて一つに事業体とし、切り離して上場させるようです。総店舗数は1,240店舗。

株の大半を所有するのはシアーズホールディングの大株主であるESLインベストメンツ、つまりエドワード・ランパートが直接所有することになる模様。
つまり、シアーズホールディングというホールディングカンパニーの下ではなく、資本的には横並びとなるわけですね。
これで4億~5億ドルを調達するそうです。

売却せず自らのコントロール化におきながら、資金はちゃんと調達する。
さすがは金融のプロだなと。


おととい株主総会が開催されたのですが、ランパートはこんなコメントをしています。

「皆さんの信頼を失ってしまった。いままさに信頼を回復し始めたところだと思っている。」

と発言はポジティブなのですが、いまのところ店頭をどうするのかは相変わらず不透明です。

鈴木敏仁 (12:52)


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2012年5月 3日
[ターゲット] キンドルの販売を中止

ターゲットがキンドルの販売を中止することを明らかにしました。今年の春には売場から消えると言っているので、もうすでになくなっている店もありそうですね。バーンズ&ノーブルのヌックは販売を継続するようです。


理由について説明がないのですが、競合としてのアマゾンの商品はもはや売れないと判断したのではないかという見方があります。
私もこの見方に与します。

ウォルマートもアマゾンを意識し始めてますよね。
大手小売企業の戦略や戦術にアマゾンがとうとうあからさまに影響を及ぼすレベルに達したのだということだと思います。

ターゲットがキンドルの販売を開始したのは2010年のなかばでした。つまりこの2年ぐらいにアマゾンの影響力が急増したことを意味してます。


それ以来、ウォルマートやステープルズも売り始めているのですが、これからやめる企業がさらに出てくるかもしれません。

鈴木敏仁 (02:19)


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2012年5月 2日
[コレクティブ・ブランズ] 資本を売却して非公開へ

コレクティブ・ブランズがウォルヴァリン(靴メーカー)とバイアウト企業2社へ資本を売却することで合意しました。この結果コレクティブ・ブランズは非公開となります。

コレクティブ・ブランズはペイレスシューソース、スペリー・トップサイダー、ケッズといった靴の専門店を展開するチェーンストアで、ディールによって企業は二分割されます。トップサイダーやケッズがウォルヴァリンへ、ペイレスとライセンス事業がバイアウト企業へ、となります。

このうち気になるのがペイレスですね。
フォーマットを簡単に言うと、低価格帯で小型の靴専門店チェーンとなりますが、店舗数は4,000超、売上高は20億ドルを超えていますので、大企業です。
ここ数年不振だったのですが、理由は景気の悪化と競合、その結果として増えた不採算店舗のスクラップが進んでいないというのが業績が悪くなった要因だろうと推測しています。バイアウト企業による買収もそれを示唆しています。
おそらくこれから縮小均衡へ向かっていくのではないでしょうかね。

鈴木敏仁 (03:20)


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2012年5月 1日
[ウォルマート] ニューヨーク市年金ファンドがウォルマート取締役の改選に反対を表明

ニューヨーク市の年金ファンドが、6月に開催されるウォルマートの株主総会で、今期に改選される予定の取締役6人に対して反対票を投じることを明らかにしました。理由はメキシコでの贈賄スキャンダル、ウォルマート取締役が監督責任を果たしていないという理由ですね。


このニュース、考えさせられるポイントは2つ。


まず1つ目。
ウォルマートは数年前のアンチ運動に懲りてイメージ向上に力を入れて来ているのですが、この成果が試されるときが来たようです。

すでにあちこちで反ウォルマートのデモや署名運動が実施されているのですが、おそらく背景には食品労働組合がいます。この機に乗じてウォルマートを叩こうというわけですが、今まで磨いてきたイメージがこれに耐えられるのかどうか。

またあちこちの団体への献金もイメージアップには不可欠で、ウォルマートはかなりの金額をばらまいてきているそうなのですが、メキシコでの事件によって今後受け手側にアレルギーが発生する可能性があり、スムーズな出店が難しくなるのではないかという指摘があります。これ、メキシコではなくて、アメリカ国内の話です。
資料によると、ウォルマートの連邦政府に対するロビー活動費は780万ドルで、自社ロビイストを雇って活動にあてているそう。これにも支障が出てくるのではないかという指摘もあります。


2つ目は、年金ファンドが企業の取締役会に対してノーをつきつける欧米の株主資本主義。
ニューヨーク市年金ファンドは以前からウォルマートに対して法的コンプライアンスの監視体制強化を求めてきていて、しかしウォルマートの反応が悪かったため、今回は取締役改選に反対票を投じることにしたとのことです。

ガバナンスの強化を株主が強く求め、場合によっては解雇をはっきりと要求する。
さらに動いているのは年金ファンドである。

日本にはないですよね、これ。
アメリカにはあって日本にはなぜないのか、日本にもあるべきなのか等々、いろいろ考えさせられます。

ちなみにNY市年金ファンドは、市役所職員、先生、警察、消防、といった組織の年金運営母体です。


ウォルマートはいまこの危機をどう乗り越えるか、一生懸命シミュレーションしているところでしょう。
これからどうなるか、注目に値します。


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鈴木敏仁 (02:47)


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