ミズーリ州に本拠を置くスーパーマーケットチェーンのシュナックス(111店舗)が、棚や床といった店頭を管理するAIロボットを全店展開すると発表しました。
シュナックスは売上高30億ドル強の中堅SMです。
この店頭管理ロボット、ウォルマートが実験をやめてしまいどうなるかと思いきや、はじめて本格導入する企業が現れて、まだまだ死んだ技術ではないということが分かりました。
棚の状況を把握するには、天井からカメラをぶら下げる(天井が低い場合は直接付ける)、棚にカメラを付ける、またはロボットに巡回させる、の3つになると思うのですが、どれが一番コスパが良いのか、試行錯誤しながらこれから時間をかけて徐々に判明してくるでしょう。
スーパーマーケットの最近のブログ記事
短時間宅配のドアダッシュがアルバートソンズと契約しました。
対象店舗数は2,000店舗、アイテム数は4万以上、最短1時間で宅配するとしています。
外食業界からスタートしたドアダッシュですが、昨年から小売業界に進出して市場を広げています。
今回のアルバートソンズとの契約もその一環。
小売業界はインスタカートが強いのですが、ドアダッシュが参入して競合に熾烈さが増してきました。
6/6に上場したアルバートソンズがはじめての四半期決算を発表しました。
売上高21%増、営業利益高202%増、既存店成長率26.5%増、で業界上位10社中最も高い数字を記録しました。
さらにECが276%増で、大手では突出して伸びています。
数値だけを見れば大手小売企業間でコロナ期にもっとも強かった企業と言って良いでしょう。
アルバートソンズ傘下の店舗としては、ジューエルオスコ、セイフウェイ、ボンズ、トムサム、ぐらいしか最近は店を見ておらず、どれも強さをそれほど感じないのでどうしても評価が低くなってしまうのですが、おそらく本社のあるアイダホといったドミナンスしている我々が頻繁に行かない地域で良い店を作っているのではないかと最近思っています。
アメリカではなくてオランダのニュースです。
アホールド・デレーズが傘下のアルバートハインの本社下にアマゾンゴー型の小型店舗をオープンしました。
店舗名はAH To Go。
面積は14㎡と超小型、入店にはクレジットカードかデビットカードを利用し、スキャンなし、レジなし、ドリンク類とサンドウィッチ等の中食用総菜が中心、です。
社員向け店舗で3ヶ月間実験し、その後別の場所にリロケーションするとしています。
アメリカでもやるのかという質問に対してはノーコメント。
テクノロジーサプライヤーはサンフランシスコに拠点を置くAiFi社で、技術名はNanoStore。
写真を見る限り、店舗面積に比例してアマゾンゴーよりもアイテム数はかなり少ないですね。
やはりアマゾン以外ではやはりこのあたりが限界なのでしょう。
アマゾンの一人旅が続いているが、やっと競合他社も参入しはじめた、といったところです。
クローガーが今春から30分宅配の実験をしているとメディアが報じました。
名称はクローガーラッシュ、場所は本社近隣の2店舗、店舗から3マイル圏内に住んでいる人たちが対象、温めて食べる総菜や青果などすぐに必要なカテゴリーに限定、宅配料は5.95ドル、配達するのは店員、だそう。
クローガーの短時間宅配はインスタカートが提供していて、今秋までに1,600店舗(総店舗数は2,764店舗)をカバーすると発表しています。
今回の実験はさらに短い時間での宅配が可能かどうかを試しているということになりますね。
この30分宅配、アマゾンのプライムナウはホールフーズを使えば可能かもしれません。
競合を意識してやるのか、それともスルーするのか、注目です。
オンデマンド型短時間宅配のプロバイダー、インスタカートがストアピックアップの代行もはじめたのが6ヶ月前でしたが、現在すでに30州以上、小売企業25社へ拡大していることを明らかにしました。
11月から全米展開を開始するとしています。
インスタカートをストアピックアップのプロバイダーとして利用している企業としてあげられているのは、アルバートソンズ、パブリックス、フードライオン、スプラウツ、ゲルソンズ、シュナック、トップス等々、これからはじめるのがウェッグマンズ等々。
インスタカートは買物代行で、代行するショッパーが店頭で買い物をするわけですから、これの保管場所があれば、ストアピックアップに対応できるわけです。
商品をお客へ届けるよりも、お客に店に来てもらうストアピックアップの方が、来店してもらうという意味で重要です。
両方を選択肢として用意した上で、後者を強化するのが、小売企業のEC戦略として正しい、が私の持論。
ここで、ウォルマートやターゲットのように自社でやる、またはインスタカートのような会社に委託する、という選択肢がアメリカ小売企業にはあり、日本には委託するという選択肢が限られている、が現状ということになるわけです。
日本のライフがアマゾンのプライムナウを使って宅配を開始するというニュースを聞きましたが、インスタカートのような企業がいればアマゾン経済圏に取り込まれる必要は無いのです。
リドルがネット販売のボックストと組んでオンデマンド型宅配を実験を来月から開始します。
6ヶ月の期限つきです。
どういうスキームなのか公表されていないようなのですが、ボックストがシステムと短時間宅配を提供するということを書いているメディアがあります。
リドルのウェブサイトで完結するのか、それともボックストのサイトの中にリドルのページが組み込まれるのか。
企業規模からするとおそらく前者だろうと思うのですが、具体的に始まってみないとわかりません。
ボックストはコストコタイプのバルク販売で、アソートを絞りきるマーチャンダイジングですから、同じくアソートを絞る業態のリドルと相性が良いと言うことになります。
さてそうすると、この組み合わせの成否如何によっては、ボックストはイオンと資本関係がありますから、イオン傘下のビッグエーでボックストのEC技術が使えるのでは、ということを夢想したり。
日本は基幹システムがレガシー化しているので簡単にはいきません、がオチかもしれませんが。
バーガーキングが植物由来のパティを使ったワッパーを年末までに全米展開すると発表しました。
今月初頭からセントルイスの59店舗で実験した結果の水平展開です。
パティを作るメーカーはインポッシブルフーズ社。
植物由来ミートを作るもう一社、ビヨンドミートはカールズジュニアと組んでハンバーガーをすでに全店展開しています。
スーパーマーケットも両社のパティを売り始めていまして、植物由来の人工肉がマス市場に徐々に普及しはじめています。
ストップ&ショップとUFCW(United Food and Commercial Workers、食品業界の労働組合)の話し合いが不調に終わり、ニューイングランド地方のストップ&ショップの店員がストライキをしています。
10店舗以上が閉店状態、多数の店舗の前で店員が集団でピケを張っていてお客が入店しづらい状態におかれているようです。
メディアによるとしばらく話し合いは続きそうなので、ストライキも継続しそうです。
この1年ぐらい親会社のアホールド・デレーズUSAはデジタルシフトを強化していて、自走宅配ロボットを実験したり、傘下のジャイアント全店に店頭管理自走ロボットの導入を決めたりと、投資をデジタルへ傾けています。
実は業界では、その前にやることがあるだろう、と言われてましてね。
それが、こういうことです。
店のコンディションも正直言うとあまり良くない店が多い。
人口密度の高い地域に出店しているので競合が入りづらく、そういう環境で甘い商売をしているのかなというのが私の見立てです。
人への投資をきっちりやっているウォルマートやクローガーとの、これが本質的な違いということになります。
カナダのスーパーマーケットチェーン、メトロがウーバーイーツと契約して総菜の宅配を本格的に開始しました。
3店舗での実験を経て23店舗へ拡大するとのこと。
私の知る限りアメリカではウーバーイーツが運んでいるのはレストランの料理だけです。
ひょっとするとカナダで成功事例を積んでからアメリカで始める意図なのかもしれません。
日本でもウーバーイーツはもう定着しつつありますが、スーパーマーケットの総菜も選択肢に入るということがこの事例で分かるわけです。
ついでにグローサリーも運ぶ・・・というのは自転車なので難しいかな。
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