スーパーマーケットの最近のブログ記事

2018年1月17日
スーパーマーケットの評価ランキング

The best supermarkets in Americaという調査ランキングをMarket Force Information(コンサルティング企業)が発表しました。

こういうランキングはいろんな組織が出しているのと、スーパーマーケットは全米あちこちに分散しているので西海岸の人は東海岸の店を使ったことがないというような状況があって、どんなに母数を増やしても偏りがあると思うので、絶対的に正しいという受け止め方はしない方がいいと思っています。

ただ、おおまかな各社の評価のイメージ的なものをつかめるかと思い、参考までに共有しようとエントリーしました。
ちなみに母数は12,700人超となっています。

1、パブリックス
2、ウェッグマンズ
3、トレーダージョーズ
4、HEB
5、アルディ
6、ハリスティーター
7、ハイヴィー
8、コストコ
9、ウィンコ
10、ホールフーズ
・・・
(以下大手のみピックアップ)
12、クローガー
13、ターゲット
17、アルバートソンズ
21、セイフウェイ
22、ストップ&ショップ
23、ウォルマート

各社の評価はまあだいたいこんなものかなと思います。
リスト上、ウォルマートが最下位ですが、ランキング作るといつも低いですね。
セイフウェイやストップ&ショップも、売場を見ると、こんなものだろうと納得かなと。

特筆できるのはアルディの5位とウィンコの9位で、ホールフーズよりも高い。
日本に良くあるディスカウント型に対する偏見のようなものがアメリカには無いですから、品質と価格のバランスが良ければ効率重視の業態でも高級スーパーよりも評価が高くなるというわけです。

鈴木敏仁 (01:18)


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2017年9月25日
ローカライゼーションとセントラリゼーション

先週、ホールフーズがサプライヤーによる店舗営業を禁止する御触れをだしたことをメディアが報じました。メーカーや卸が店舗に行って商品を直接売り込むのを禁止して、すべて本社扱いにするというわけですね。

ホールフーズはチェーンストアの中でも大きな店舗裁量を特徴とするビジネスモデルを持っています。
ローカル商材の仕入れを店舗が決めることができる。

これを中央に集めるということは、効率化を優先するということを意味します。
経費削減です。

一方、クローガーが今日、ローカルサプライヤーが売り込みやすいように専用のポータルサイトを開設したと発表しました。
コメントを読むに明らかにホールフーズを意識しています。

サプライヤーが直接店舗で売り込むことはできないようですが、簡単に入れる入り口を作ったぞと言ってるわけですね。

チェーンストアにはいろいろなタイプがあります。
日本では、中央集権型がチェーンストアだと思い込んでいる人が非常に多いのですが、そうではない。

例えばトレーダージョーズには棚割というものが存在せず、店舗が自由に決めています。
アソートメントもプラノグラムも店が決める。
発注も端末を使わず、店頭在庫量を目視で確認しながら、昔ながらのやり方で発注してます。

このやり方で、400店舗を超えて、年商は100億ドル(日本円換算で1兆円超)を超えています。

チェーンストアというものには、ローカライズする方向と、セントラライズする方向と、2つの方向性があり、それぞれの度合いをどうするかはその企業の戦略が決めることです。
別に中央集権型だけがチェーンストアではない。

メディアが勘違いするのは良いとして、小売業界人にも勘違いしている人がいるのが日本の問題だと思っています。

ちなみにホールフーズはやりすぎると失敗するでしょう。
マススーパーではないんだから、店舗が好き勝手にマーチャンダイジングするのり代を残しておかないと、つまらない店になってしまいます。

鈴木敏仁 (02:14)


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2017年9月15日
クローガーがレストランを開発、その意図とは?

クローガーがレストランをオープンさせます。名称はキッチン1883、オープンは10月後半、場所はケンタッキー州、マーケットプレイスの新店に作るようです。
ファザードの写真を見る限り店内ではなくて横にくっついている感じで、おそらく店内から出入りもできるレイアウトになっているのでしょう。
提供するのはランチとディナー。
ちなみに1883は創業年だそうです。

グローサラントという表現がありますが、イータリーのように渾然一体とさせているわけではなく、"レストラン併設'という表現が良いようですね。

スーパーマーケットがレストランを開発するのは、最近ではハイヴィーが作ってます。
たしかHEBもやっていたような。
これから増えていくように感じています。

開発責任者がこんなことを言っています。

"Our goal is to create a gathering place that offers a genuinely delicious place to relax and experience our food,"(vice president of culinary development and new business)

"我々の目的は、リラックスし、我々の料理を経験できる、ほんとうに美味しい場所を提供し、人が集まる場を創造することにある"

キーワードは2つ。
"gathering place(人が集まる場)"と"experience our food(食の経験)"

日本でのセミナーでお話ししたこととシンクしてます。
ECと戦っていくためには、徹底的なディスカウントか、人が集まる場所を作るか、2つしかない。
人が集まる場を作るとは何なのか、その答えの一つが、レストラン、というわけです。

鈴木敏仁 (12:22)


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2017年8月11日
[セイフウェイ] ネットと店頭の売価の違いで4,200万ドルの損害賠償

セイフウェイが、ネット上で表示されているオンライン価格と実際に届けられて決済されたときの価格(つまり店頭価格)に違いがあって、消費者が損害を被ったとして集団訴訟を起こされていた件で、米国控訴審が原告の訴えを認めてセイフウェイに約4,200万ドルの支払いを命じました。

セイフウェイは、最初の表示価格と実際の価格に違いがある可能性があると使用規約に明示しているから問題はないと主張しているのですが、それを通知しなければないと裁判所が判断したようです。

ネットと店頭の価格がシンクしてないという問題は、マスターとプライスカードの価格がシンクしていないのと同じような問題ですよね。
ネットではセールしていたけど、店頭でのピックアップ時にはセールが終わっていた、なんてことも理論上は起こりえます。

チェーンストアの場合は地域ごとに売価を変えるゾーンプライシングを取っている企業もあって、その場合もネット価格とどう整合性を取るかという問題があります。

店頭ではプロパー価格なんだけど、ネット上ではセールやっているなんてことは、アパレル専門店チェーンでは実は良くあることで、これが重なると店に行く気がなくなってネットでしか買わなくなってしまいます。

スルーしてしまうようなニュースですが、けっこう重大な問題を含んでいるなと思い、取り上げてみました。

鈴木敏仁 (02:47)


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2017年6月16日
[アマゾン] ホールフーズ買収で合意

アマゾンがホールフーズ買収で合意したと発表がありました。
総額は137億ドル、アマゾン史上最大の買収となります。

もう相当数のメディアが書いていて、日本でもこれからどんどん出てくるでしょうから、詳しいことは省略。
考察はとりあえずメルマガにでも書いて、あとはひょっとすると業界誌に書くのかもしれません。

しかしジョン・マッキーも大きな決断したものです。
ものすごく負けず嫌いな人ですから、他社の資本傘下に入るなんて彼にとっては屈辱でしかないはず。
ましてや、大嫌いなアクティビスト型投資企業から売却プッシュをかけられていて、その通りに売ることになるわけですから。
端的に、株主からいろいろ言われるのが嫌になったんでしょうね。

非上場になって、自由に立て直したい、といったところでしょう。
既存店成長率の伸びでたたかれることもないし、値下げして営業利益が減って文句言われることもないし。
ベゾスとも短期的には口出ししないという約束になっていると思いますよ。

ちなみに最終決定ではありません。
これからビッドしてくる企業が出てくることは否定できない。
クローガーが競争入札して、アマゾンに競り勝つということもありえる。
ヨーロッパの企業が興味を持っているということを書いているアナリストもいます。

ほとんどのメディが決定事項のように書いてますが、間違い。
ストーリーははじまったばかりでこれから面白い展開がある、という可能性があるのです。

鈴木敏仁 (12:15)


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2017年6月 8日
フードバンクと廃棄ロス

先日トレーダージョーズに買い物に行ったときのこと。
ちょうどファザード正面の駐車場にフードバンクのバンが停まっていたので写真を撮りました。
通常は店の後ろに停まるのですが、この店は後ろが狭いので前方に停まっていたのでしょう。

フードバンクはこうやってあちこちの店を巡回し、期限切れの商品を回収し、生活保護者やホームレスに提供しているのですが、日本ではあまり知られていない存在なので取り上げてみました。
店頭レベルでの廃棄ロス率がこれで減るということはありませんが、ゴミ処理場へ向かう廃棄が減るのでサステナブル。
アメリカでは寄付が控除となるので、会計上のメリットもあります。

アメリカではごく標準的というか、普通の慣行です。
日本での普及が待たれるところです。

Food bank

鈴木敏仁 (11:02)


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2017年5月15日
[マーシュ・スーパーマーケット] 連邦破産法11条の適用を申請し破綻

マーシュ・スーパーマーケットが連邦破産法11条適用を申請して破綻しました。
現在の店舗数は44、売却先を探していますが、見つからない場合は全店舗を閉鎖してから切り売りということになるでしょう。
状況としては企業が存続する可能性は薄く、清算となる可能性が高そうです。

インディアナ州に本拠を置くマーシュの創業は1931年と老舗の部類に入る企業で、全盛期の店舗数は279店舗でした。
2007年に創業一族が投資企業に売却、その後徐々に業績を落とし続けて今に至っています。

スーパーマーケットの破綻はセントラルグローサーズに次いでこれで2社目。

アメリカ人の食生活は急速に変化していて、変化に追いつけないスーパーマーケットが業績を落とすのは自明の理と言えるでしょう。

衣料業界だけではなく食品業界にも破綻のニュースが続いています。

鈴木敏仁 (10:25)


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2017年5月 8日
[クローガー] ミールキット市場に参入

クローガーがミールキット市場に参入します。

アメリカでミールキットとは料理のレシピと素材をひとまとめにした商品のことで、料理が分からないが自分で作りたいと言うニーズで伸びている市場です
もっとも有名なのはネット専業のブルーエプロン、急成長しています。

クローガーはまず店頭で売りはじめ、ゆくゆくはネット販売を視野に入れているようです。

ミールキットは、料理がわからない人に教えることになるので、長期的に見るとスーパーマーケットにポジティブに作用しますが、短期的に見ると素材が売れなくなるのでマイナスです。
ブルーエプロンの成長はダイレクトに競合しますから、近いうちに必ず大手スーパーマーケットもこの市場に参入するだろうと考えていました。

ということでクローガーの参入は想定通りで、これから他のスーパーマーケットにも広がっていくだろうと考えています。

鈴木敏仁 (06:02)


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2017年5月 5日
[セントラルグローサーズ] 連邦破産法11条の適用を申請して破綻

年初から衣料系小売企業の破綻が続いていますが、今回はスーパーマーケットです。
コーペラティブ・チェーン中堅企業のセントラルグーサーズが破綻しました。
裁判所管轄下でのオークションの実施を検討しているようなので、負債の整理後売却ということになるようです。
2016年度の売上高は19億ドル、供給店舗数は約400。

具体的な要因についてはっきりとは資料に書いていないのですが、理由の一つはシカゴでの競合のようです。
ドミニックスとジューエルが痛んでいたときに直営店舗を増やしたのですが、マリアノズが急速に成長し、ジューエルは新アルバートソンズ傘下になってから息を吹き返し、と市場が急速に替わってしまいました。
またディスカウント型も開発して出していたのですが、本社があるだけにシカゴはアルディが強く、低価格帯でも負けてしまった。

ちなみにアメリカにはコーペラティブ・チェーンがなくなってしまったと思っている人が日本には多いのですが、さにあらず、最大企業はアソシエ-テッド・ホールセール・グローサー(AWG)で、年商規模は93億ドル、供給店舗数は3,500と大きな規模です。
定義上厳密に言うと発祥が卸主体なのでヴォランタリーチェーンですが、数も減って、いまは両者は区分けされず、コーペラティブ・チェーンと呼ばれています。
逆に言うとヴォランタリーチェーンという言葉が使われなくなってますね。

鈴木敏仁 (12:36)


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2017年3月27日
[ホールフーズ] 過去1年半に1000万人以上の客数減

ホールフーズの客数が減っているという調査レポートを証券アナリストが公開しました。
過去6四半期の間に減った延べ客数(正確にはトランザクション)が1400万にのぼり、そのほとんどがおそらくクローガーに流れているとしています。
たぶんトレーダージョーズやスプラウツも恩恵を被っていることでしょう。

ホールフーズは食の流行の最先端を走っているという意味で極めて優れた企業だと思っているのですが、いかんせんいまだに価格が高いことと、マリアノズに代表されるようなフレッシュを強化したフォーマットを開発する企業が増えてきていて、ホールフーズに行く理由が薄れつつあるのが問題です。
ウォルマートやアルディですらオーガニックを揃える時代ですから。

実験店の365も、悪いフォーマットではないのですが、トレーダージョーズやスプラウツに勝つにはまだちょっと甘いような気がしています。

一時代を作ったホールフーズですが、とうとう競合に明らかに負け始めて、これからどう反撃するのかという段階に入ってきたようです。

鈴木敏仁 (02:24)


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ペプシネックス



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