スーパーマーケットの最近のブログ記事

2018年5月24日
[クローガー] 英オカドとの提携とホームシェフの買収

クローガーが立て続けに2つ、新たなEC関連の投資案件を発表しました。

1つめはイギリスのネットスーパー、オカドへの投資とフルフィルメント技術のアメリカへの導入です。
オカドはフルフィルメントのAIオートメーションで知られていて、プラットフォーム化して他社へ技術を販売もしている企業です。

クローガーは株式6%を取得し、アメリカでの独占使用権を得る。
すでにセンター2ヶ所の建設を予定し、3年間で20ヶ所を計画しているそう。

AIオートメーション化にはそれ相当の投資がかかります。
ROIついては見解が分かれていて、正解はないというのが現状でしょう。

2つめはミールキットを売るネット通販企業ホームシェフの買収です。
買収額は7億ドル、ただし最初に2億ドルを投資し、一定のゴールを満たしたら残りの5億ドルを支払って傘下に収めるという条件付きとなっています。

クローガーはすでに店頭でミールキットを売っています。
包装形状からみるにアウトパック、たぶん自社PCではなく他社から仕入れているとみています。
これをホームシェフに入れ替えるのでしょう。
もちろんネットでの販売も開始する。

これからシステムを開発するよりも買ってしまった方が早いという、ECの世界ではよくある戦略をクローガーも取りはじめたようです。

鈴木敏仁 (01:36)


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2018年4月 6日
[アルバートソンズ] プレイテッドによるミールキット商品の店頭販売を水平展開へ

アルバートソンズがミールキットのスタートアップ、プレイテッド(Plated)買収したのは昨年の9月のことでした。
その後、北カリフォルニアのセイフウェイ20店舗、シカゴのジューエルオスコー20店舗の、トータル40店舗で実験販売してきたのですが、今年の末までに全米の数百店舗へと拡大すると発表しました。

ウォルマートがミールキット取扱店舗の拡大を発表したり、ブルーエプロンが店頭販売への進出を発表したりと、ミールキット市場はここに来て一気に活性化し競合が激しくなってきています。

鈴木敏仁 (12:15)


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2018年2月26日
トップスマーケットが連邦破産法11条の適用を申請

NY州に本拠を置くトップスマーケットが連邦破産法11条の適用を申請して破綻しました。
トップスの年商は25億ドル、店舗数は170店舗、昨年度の赤字は8,000万ドルでした。

アホールド、投資企業、そしてMBOと、資本が移るに従って借入金が増えていって、この借金体質が破綻の直接的な要因なのですが、店頭のエクセキューションレベルがずっと低く、本質的な理由はマネジメント力にあると思っています。
店頭を見る限りこのままだとダメだろうなと思っていたので、やっぱり破綻か、が正直な感想です。
借入金を整理して再建、ということなのですが、経営層を入れ替えない限り完全復活は難しいでしょう。

ちなみにトップス破綻の理由としてメディアはアマゾンを挙げていませんでした。
なんでもアマゾンに帰する風潮が日米ともにあって少々食傷気味なのですが、今回は記述がなくて、まっとうな記事でした。

鈴木敏仁 (11:34)


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2018年2月20日
アルバートソンズがライトエイドを買収

アルバートソンズがライトエイドを買収すると発表しました。
買収総額は明らかになっていません。
統合後の年収は830億ドルだそうです。

ライトエイドはウォルグリーンに店舗を売却し、負債が軽くなっていました。
元々丸ごと売ろうとしていた会社ですから、売りやすくなって、サーベラスが手を上げたということですね。

どうやらサーベラスにとってはこれが出口につながるみたいです。
金融スキームはよくわかりませんが、上場しているライトエイドを買うことが、アルバートソンズの上場をしやすくすると言うことのようです。

買収の理由をアマゾンとする論調を見ますが、競合というよりも、取引上のバランスゲームでしょう。
ライトエイドは会社が分解されて、取引上のパワーが弱くなってしまい、でもドラッグストア同士がくっついて大きくなるという選択肢は上位寡占が行き着くところまで行ってしまったアメリカではもはや難しい。
とすると、調剤を持っていて、同じようにスケールを求めているスーパーマーケットと統合するという選択肢が出てくるというわけです。

サーベラスがライトエイドを買収すると言う話は、アナリストが可能性としてだいぶ前から指摘してきたことなので、驚くようなことではないんです。
そもそもアメリカでは、オスコーやセブオンのように、ドラッグストアがスーパーマーケットに買収されるというディールは昔からあって、珍しいことでもありません。

アマゾンが理由とあえて言うならば、アマゾンに買われてしまう前に...、はあったのかもしれません。

鈴木敏仁 (05:53)


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2018年1月17日
スーパーマーケットの評価ランキング

The best supermarkets in Americaという調査ランキングをMarket Force Information(コンサルティング企業)が発表しました。

こういうランキングはいろんな組織が出しているのと、スーパーマーケットは全米あちこちに分散しているので西海岸の人は東海岸の店を使ったことがないというような状況があって、どんなに母数を増やしても偏りがあると思うので、絶対的に正しいという受け止め方はしない方がいいと思っています。

ただ、おおまかな各社の評価のイメージ的なものをつかめるかと思い、参考までに共有しようとエントリーしました。
ちなみに母数は12,700人超となっています。

1、パブリックス
2、ウェッグマンズ
3、トレーダージョーズ
4、HEB
5、アルディ
6、ハリスティーター
7、ハイヴィー
8、コストコ
9、ウィンコ
10、ホールフーズ
・・・
(以下大手のみピックアップ)
12、クローガー
13、ターゲット
17、アルバートソンズ
21、セイフウェイ
22、ストップ&ショップ
23、ウォルマート

各社の評価はまあだいたいこんなものかなと思います。
リスト上、ウォルマートが最下位ですが、ランキング作るといつも低いですね。
セイフウェイやストップ&ショップも、売場を見ると、こんなものだろうと納得かなと。

特筆できるのはアルディの5位とウィンコの9位で、ホールフーズよりも高い。
日本に良くあるディスカウント型に対する偏見のようなものがアメリカには無いですから、品質と価格のバランスが良ければ効率重視の業態でも高級スーパーよりも評価が高くなるというわけです。

鈴木敏仁 (01:18)


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2017年9月25日
ローカライゼーションとセントラリゼーション

先週、ホールフーズがサプライヤーによる店舗営業を禁止する御触れをだしたことをメディアが報じました。メーカーや卸が店舗に行って商品を直接売り込むのを禁止して、すべて本社扱いにするというわけですね。

ホールフーズはチェーンストアの中でも大きな店舗裁量を特徴とするビジネスモデルを持っています。
ローカル商材の仕入れを店舗が決めることができる。

これを中央に集めるということは、効率化を優先するということを意味します。
経費削減です。

一方、クローガーが今日、ローカルサプライヤーが売り込みやすいように専用のポータルサイトを開設したと発表しました。
コメントを読むに明らかにホールフーズを意識しています。

サプライヤーが直接店舗で売り込むことはできないようですが、簡単に入れる入り口を作ったぞと言ってるわけですね。

チェーンストアにはいろいろなタイプがあります。
日本では、中央集権型がチェーンストアだと思い込んでいる人が非常に多いのですが、そうではない。

例えばトレーダージョーズには棚割というものが存在せず、店舗が自由に決めています。
アソートメントもプラノグラムも店が決める。
発注も端末を使わず、店頭在庫量を目視で確認しながら、昔ながらのやり方で発注してます。

このやり方で、400店舗を超えて、年商は100億ドル(日本円換算で1兆円超)を超えています。

チェーンストアというものには、ローカライズする方向と、セントラライズする方向と、2つの方向性があり、それぞれの度合いをどうするかはその企業の戦略が決めることです。
別に中央集権型だけがチェーンストアではない。

メディアが勘違いするのは良いとして、小売業界人にも勘違いしている人がいるのが日本の問題だと思っています。

ちなみにホールフーズはやりすぎると失敗するでしょう。
マススーパーではないんだから、店舗が好き勝手にマーチャンダイジングするのり代を残しておかないと、つまらない店になってしまいます。

鈴木敏仁 (02:14)


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2017年9月15日
クローガーがレストランを開発、その意図とは?

クローガーがレストランをオープンさせます。名称はキッチン1883、オープンは10月後半、場所はケンタッキー州、マーケットプレイスの新店に作るようです。
ファザードの写真を見る限り店内ではなくて横にくっついている感じで、おそらく店内から出入りもできるレイアウトになっているのでしょう。
提供するのはランチとディナー。
ちなみに1883は創業年だそうです。

グローサラントという表現がありますが、イータリーのように渾然一体とさせているわけではなく、"レストラン併設'という表現が良いようですね。

スーパーマーケットがレストランを開発するのは、最近ではハイヴィーが作ってます。
たしかHEBもやっていたような。
これから増えていくように感じています。

開発責任者がこんなことを言っています。

"Our goal is to create a gathering place that offers a genuinely delicious place to relax and experience our food,"(vice president of culinary development and new business)

"我々の目的は、リラックスし、我々の料理を経験できる、ほんとうに美味しい場所を提供し、人が集まる場を創造することにある"

キーワードは2つ。
"gathering place(人が集まる場)"と"experience our food(食の経験)"

日本でのセミナーでお話ししたこととシンクしてます。
ECと戦っていくためには、徹底的なディスカウントか、人が集まる場所を作るか、2つしかない。
人が集まる場を作るとは何なのか、その答えの一つが、レストラン、というわけです。

鈴木敏仁 (12:22)


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2017年8月11日
[セイフウェイ] ネットと店頭の売価の違いで4,200万ドルの損害賠償

セイフウェイが、ネット上で表示されているオンライン価格と実際に届けられて決済されたときの価格(つまり店頭価格)に違いがあって、消費者が損害を被ったとして集団訴訟を起こされていた件で、米国控訴審が原告の訴えを認めてセイフウェイに約4,200万ドルの支払いを命じました。

セイフウェイは、最初の表示価格と実際の価格に違いがある可能性があると使用規約に明示しているから問題はないと主張しているのですが、それを通知しなければないと裁判所が判断したようです。

ネットと店頭の価格がシンクしてないという問題は、マスターとプライスカードの価格がシンクしていないのと同じような問題ですよね。
ネットではセールしていたけど、店頭でのピックアップ時にはセールが終わっていた、なんてことも理論上は起こりえます。

チェーンストアの場合は地域ごとに売価を変えるゾーンプライシングを取っている企業もあって、その場合もネット価格とどう整合性を取るかという問題があります。

店頭ではプロパー価格なんだけど、ネット上ではセールやっているなんてことは、アパレル専門店チェーンでは実は良くあることで、これが重なると店に行く気がなくなってネットでしか買わなくなってしまいます。

スルーしてしまうようなニュースですが、けっこう重大な問題を含んでいるなと思い、取り上げてみました。

鈴木敏仁 (02:47)


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2017年6月16日
[アマゾン] ホールフーズ買収で合意

アマゾンがホールフーズ買収で合意したと発表がありました。
総額は137億ドル、アマゾン史上最大の買収となります。

もう相当数のメディアが書いていて、日本でもこれからどんどん出てくるでしょうから、詳しいことは省略。
考察はとりあえずメルマガにでも書いて、あとはひょっとすると業界誌に書くのかもしれません。

しかしジョン・マッキーも大きな決断したものです。
ものすごく負けず嫌いな人ですから、他社の資本傘下に入るなんて彼にとっては屈辱でしかないはず。
ましてや、大嫌いなアクティビスト型投資企業から売却プッシュをかけられていて、その通りに売ることになるわけですから。
端的に、株主からいろいろ言われるのが嫌になったんでしょうね。

非上場になって、自由に立て直したい、といったところでしょう。
既存店成長率の伸びでたたかれることもないし、値下げして営業利益が減って文句言われることもないし。
ベゾスとも短期的には口出ししないという約束になっていると思いますよ。

ちなみに最終決定ではありません。
これからビッドしてくる企業が出てくることは否定できない。
クローガーが競争入札して、アマゾンに競り勝つということもありえる。
ヨーロッパの企業が興味を持っているということを書いているアナリストもいます。

ほとんどのメディが決定事項のように書いてますが、間違い。
ストーリーははじまったばかりでこれから面白い展開がある、という可能性があるのです。

鈴木敏仁 (12:15)


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2017年6月 8日
フードバンクと廃棄ロス

先日トレーダージョーズに買い物に行ったときのこと。
ちょうどファザード正面の駐車場にフードバンクのバンが停まっていたので写真を撮りました。
通常は店の後ろに停まるのですが、この店は後ろが狭いので前方に停まっていたのでしょう。

フードバンクはこうやってあちこちの店を巡回し、期限切れの商品を回収し、生活保護者やホームレスに提供しているのですが、日本ではあまり知られていない存在なので取り上げてみました。
店頭レベルでの廃棄ロス率がこれで減るということはありませんが、ゴミ処理場へ向かう廃棄が減るのでサステナブル。
アメリカでは寄付が控除となるので、会計上のメリットもあります。

アメリカではごく標準的というか、普通の慣行です。
日本での普及が待たれるところです。

Food bank

鈴木敏仁 (11:02)


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