2009年7月31日
食品マーケティング協会によるビザカード決算に対するステートメント

7月29日にクレジットカードの米ビザが第3四半期の決算をリリースしたのですが、前年同時期比で、売上高2.2%増に対して最終利益高が72.7%増と、大幅な増益でした。経費削減に加えて、家計が苦しい消費者によるデビッドカードの使用が増えたことが増益に寄与したそうです。
各社収益を落としている中で、この増益率は目立ちますね。

これに対して、FMIが非常に短いステートメントをリリースしていて、おもしろいので抄訳します。

「ビザの増益は、スーパーマーケット企業が支払わなければならない常軌を逸した高い手数料を反映したものだ。この高い手数料は、ローカル経済を牽引し人々の雇用を促進する役割を担うビジネスにっとっての害となっているし、上がり続けている手数料はヘルスケアやエネルギーコストよりも負担が大きくなっている」。


クレジットカード市場は独占状態で、カードの使用手数料は銀行にとってはお宝なんですね。年々上がっているようです。これに対して小売サイドは業界をあげて対抗していて、今回の短いステートメントはその現れです。

ウォルマートが自分で銀行を持とうとしたけど潰されましたが、あれも銀行グループによる政治への強い影響力の行使によるものだと私は見ています。ウォルマートでさえ手に負えない。


短いだけにインパクトがあって、興味深いので掲載させていただきました。
オリジナルはこちらです。
FMI Statement on Visa's Earnings 
 
 
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鈴木敏仁 (11:08)


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2009年7月30日
[ロブロウ] アジア系最大のエスニックスーパーマーケットを買収

カナダのスーパーマーケット業界でドミナンスのロブロウが、T&Tスーパマーケットというカナダでは最大のアジア系スーパーマーケットを買収しました。買収額は2億2,500万ドル、店舗数は17。
この企業、米国で伸びている99ランチマーケットを所有しているタワスーパーマーケットと、台湾の大手コングロマリットのユニプレジデントとのジョイントベンチャーなんですね。
知りませんでした。

ちなみにタワの99ランチは南カリフォルニア中心に28店舗を展開しているのですが、最近ヒューストンへの飛び地進出を発表したばかりです。売上が伸びているようです。


この、メインストリームと呼ばれる典型的なマススーパーマーケットがエスニックを買収するという話、非常に珍しいんです。アメリカではちょっと記憶にない。南米系を買収するというのはあったとしても、アジア系というのは皆無かもしれない。

カナダは非常に限定された商圏で、ロブロウはすでに高いシェアを持ってますから、さらに伸びようとしたらエスニック市場しかないという事情があるのかもしれませんね。またカナダのアジア人口は急激に伸びているそうですから、将来性もある。

ですからこの買収はロジカルな背景があるのですが、でもやはり珍しい。


アメリカの大手企業がこのニュースでふと気づいて、アジア系スーパーマーケットに触手を伸ばし始めたりするのだろうか、などということを考えてしまいました。


課題はマーチャンダイジング。独自性をどこまで保てるかです。アジアチックなマススーパーになってしまうと、コアな客が逃げていってしまいます。親会社のロブロウが口を出さずにどこまで我慢できるかでしょうね。

鈴木敏仁 (12:37)


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2009年7月29日
[スーパーバリュ] 第1四半期決算で減収減益、業績悪化が鮮明に

決算数値は、売上高が5%減、最終利益高が30%減、既存店成長率(リロケーション除く)が3.2%減で、惨敗です。
既存店がマイナス成長となった理由として、厳しい経済環境、競合の激化、値下げプロモーションへの追加投資、の3つが挙げられています。

スーパーバリュ、というよりもアルバートソンズと言った方がいいのかもしれませんが、かなり苦戦してますね。クレイグ・ハーカートが新CEOとなったばかりですが、難しいときに経営を託されたものです。

この経営交代、小売というパラダイムの異なる事業をメインに据えたのはいいがやはり企業変革が難しいことに気づいて、経営をウォルマート出身の小売経験者にまかせた、と見ることができるのかもしれないですね。


さて今朝のWSJ誌がこの決算を引き合いに出し、「価格戦争が負け組と勝ち組に二分している」という記事を掲載していました。

勝ち組はウォルマートやクローガー。
負け組はセイフウェイとスーパーバリュ。

勝ち組にはアホールドも含んでました。


この記事でいまさらながら気づいたのは、価格戦略の転換に遅れた企業が負けてるんですね。

アホールドのストップ&ショップ、2006年にEDLPの実験を開始しています。
ちなみにスーパーバリュは昨年。
このエントリーに双方を掲載してます。
[スーパーバリュ] 特定カテゴリーへのEDLP導入を加速


クローガーはEDLPではなくロイヤルティマーケティングを使って、カードホルダーに対して大幅な値引きを実施してます。
この企業はこの10年ぐらいをかけてローコスト(つまり低売管理費率)に取り組んでまして、いまやウォルマートと遜色ないレベルになっている。つまりウォルマートと互角に価格競争できるまでになっているんですね。景気悪化を見込んではじめたわけではないだろうけど、体質改善と環境変化がぴったりマッチしました。


そして昨日書いたとおり、セイフウェイはEDLP戦略へ突入することを発表したばかり。


いまはみんな価格比較して買い回りますからねえ。
高経費体質企業にはつらい時期が続くことになりそうです。


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鈴木敏仁 (12:07)


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2009年7月28日
[セイフウェイ] 販促戦略を変更しEDLP導入へ

セイフウェイは極めて典型的なハイロー企業です。可能な限りの値下げ販促を繰り返し、サプライヤーに対する要求も多く、ある意味日本的な販促戦略持っていると言える。
この企業がプロモーション戦略を変えるかもしれないという意思表示をサプライヤーにしたのは昨年のことで、それ以来いろいろな噂が流れていたのですが、ようやく踏み切ったようです。

現在すでに北カリフォルニアとネバダ西部地域の253店舗でEDLPを導入し、消費者にアピールするためのキャンペーンを実施しているそう。同社は1,775店舗を全米に展開していますが、今後は地域ごとに導入してゆくとしています。
ただタイムスケジュールについては言及していません。
またどういったタイプの商品に対していくつぐらいのアイテム数をEDLPとしたのかについても触れていません。


同社が先週リリースした第2四半期の決算によると、売上高6.5%減に最終利益高1.8%増の減収増益、既存店成長率(リロケーション除く)1.5%減で、この企業、調子を落としています。理由として挙げられているのはガソリンの急速なデフレとカナダドルとの為替差損で本業とは関係ないのですが、ただちょっと押され気味かなという印象はあります。

この約10年間のセイフウェイの戦略はマーケティング重視でした。これは一応の成功を収めているのですが、ターゲットが業績が若干不振となっているように、いまは価格に焦点をあてないとうまくない。

なので価格戦略の見直しは時宜にあったもので珍しいことではないのですが、ただとうとうセイフウェイもEDLPかという感慨を持ってます。

クローガーも検討しているという話もありまして、EDLPは静かにしかし確実に浸透し始めているように感じています。


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鈴木敏仁 (12:22)


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2009年7月27日
[セブンイレブン] カリフォルニアで7年間に800店舗の出店プラン

セブン&アイ傘下の米セブンイレブンが先週の24日に、今後7年間で800店舗を増やすアグレッシブな新店戦略を発表しました。景気後退で商業家賃が下落しており、いま積極的に出店することは数百万ドルの節約につながるという論旨です。


米セブンイレブンは日本から人が来て、ずいぶん良くなりました。本体が大企業病に罹って機能不全に陥っている間に日本のジョイントベンチャーが優良子会社として親会社を凌駕し、立場が逆になってしまい、日本企業が立て直しにかかり、これが功を奏し始めているというのがストーリーです。

昔のままでまだ全く変わっていない店も多く全体からするとまだまだ感は否めないのですが、店舗によってはずいぶん良くなって、少しずつ回復してきているなと言うことは実感しています。


ただこの800店舗という出店戦略が吉と出るのか凶と出るのかは予測不可能です。

フレッシュ&イージー、トレーダージョーズ、ウォルグリーン、CVS、といったコンビニエンスをキーコンセプトとした小型フォーマットがてんこ盛りで、競合環境は甘くない。
アナリストたちの見方はおおよそネガティブです。

ただこういう場合、商売人のカンの方が正しい場合もある。

お手並み拝見、といったところです。

鈴木敏仁 (01:55)


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2009年7月24日
[ウォルマート] コスト・サプリメント・イニシアチブが持つ意味について

先週の20日、アドバタイジング・エイジ社がウォルマートのコスト・サプリメント・イニシアチブについて記事を掲載していました。

メーカーのマーケティング予算はざっくりと大きく2つに分類することができますね。消費者向けのコンシューマーマーケティングと、流通向けのトレードマーケティングです。ウォルマートがはじめた今回のイニシアチブは簡単に言うと、メーカーの総売上高に占めるウォルマート比率にきっちり沿ってウォルマートに対する流通販促費を支出せよ、とするものです。

ウォルマートが求めているのは、共同テレビ広告(ウォルマートの広告だけどNB商品も一緒に販促する)、インストアTV、それとネット販売のバナー広告です。
つまり、メーカーがこれらのMeasured Media(広告効果を計測可能なメディア、チラシや値下げ販促へのリベートなどは効果を計測できないので含まない)に対して予算を割いているとして、そのうちウォルマートに拠出する金額を売上比率にきっちり沿って支払ってちょうだい、とするものです。

まだこの件について関係者と話をしたわけではないので詳しくは分かりませんが、このイニシアチブの結果、コンシューマーマーケティング予算として計上しているものがトレードマーケティング予算へと移ってしまう可能性があります。またひょっとするとウォルマートへの流通販促費が増えてしまい他を削らなければならなくなるうメーカーもいるかもしれません。

ということで、広告業界としては非常にアグレッシブなイニシアチブだとして、記事が掲載されたのでした。


たぶんウォルマートとしては、公平に支払ってよ、ということを主張しているに過ぎないのでしょう。


さてこのイニシアチブの本質が何かというと、ウォルマートはもはやNBメーカーを掌中に置いてしまっているということなんですね。

ウォルマートのお客はこうだからこういう商品を開発すべきだ。
こういうパッケージがウォルマート向きだ。
配送はこうした方がいい。

ウォルマートはメーカーに対してアドバイスをします。
つまり製造から棚の上に至るまでのコスティングがウォルマートの意図に沿っているわけですね。

ここにマーケティング予算が加わったに過ぎません。


このイニシアチブを知って想起した言葉です。
「ウォルマートはトヨタである」

鈴木敏仁 (03:28)


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2009年7月23日
[アマゾン] ザッポスを買収、ファッションビジネス拡大へ

靴のネット販売で急成長中のザッポス(Zappos)をアマゾンが買収するという発表がありました。買収総額は8億4,700万ドル、そのうちの8億ドル強は株式交換形式となります。

ザッポスについては何回か書いてます。
[働きたい企業ベスト100] 小売企業のトップはウェッグマンズ

CEOトニー・シェイがの経営手法が非常にユニークで、私は正直なところ彼の哲学に感銘を受けています。ユニークな企業文化があるからこそ急成長していて、それだけに売却などとは無縁でこのままさらに大きく成長してゆくのだろうと思っていたんですね。
ですから今回のニュースには驚きました。

彼のブログを読むに、成長に弾みをつけるために大資本傘下に入るということのようです。
また企業の独自性を失わないよう運営は完全独立体制で行くことを言明している。このシェイはもともと旧来の固い組織が嫌で自由な社風を自分で作ってきた人でして、そしてそのユニークさがこの企業の成長を支えており、それが担保されないと今回のディールは意味を失いますから。


ザッポスの資本はセコイアキャピタルなど複数のPEが持っていて、買収後にアマゾンが経営に参入しないとなると、帳簿上の資本所有者が入れ替わるだけ、と見ることができます。


アマゾンとしては、念願だったファッションビジネスのとっかかりを手に入れることになりますね。書籍や家電などハードは強いが、ファッション等のソフトが弱いというのがアマゾンの弱点で、ザッポスはこの体質を転換してくれるかもしれません。

ちなみにアマゾンのCEOジェフ・ベゾスがこの買収についてYoutubeで語っています。

これにはしびれました。
おそらく社風が壊れることを懸念しているザッポスの社員に対して説明しているのではないかと思うのですが、一生懸命説明している姿を見るとベゾスの経営能力に対する評価が高い理由の一端が分かるのではないでしょうか。

日本の大手企業の経営者もこういうリーダーであって欲しいと思うのですが、形式主義な人たちにはできないだろうなあ・・・。


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鈴木敏仁 (01:12)


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2009年7月22日
[POSデータ] データシェアリング、大手リテーラーのほとんどは無料で提供

小売企業がPOSデータをメーカーに提供し営業計画や予測に役立ててもらうデータシェアリング、年商50億ドル(約4,700億円)を越えるスーパーマーケット企業のほとんどは無料で提供しているということが調査で分かりました。
調査の主体はGMA(グローサリー製造業協会)、レポート名はRetailer-Direct Data Reportです。

このレポートには30項目以上にのぼるデータシェアによるメリットが整理され掲載されています。
例えば欠品が減る、予測精度が上がる、サプライチェーン上の在庫が減る、といった内容です。


さてここで取り上げた理由は、データの提供が有料ではく無料だという点に注目したいからです。ウォルマートがリテールリンクでデータを提供していることは周知の事実ですが、もちろん無料です。これが大きな効果を上げることが分かって競合企業も取り入れるようになってきたのですが、有料にするケースが多いとする日本人がいて、これを参考にして日本の小売企業はほとんどが有料で提供しているように思います。

でも実際のところは、アメリカの大手はほとんど無料で提供しているんですね。

私は無料がいいと思ってます。
有料ならいらないとするメーカーが出てきますから。
双方にメリットのあることですしね。


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鈴木敏仁 (01:31)


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2009年7月21日
[ウォルマート] 商品の環境負荷度を表示するエコラベルを導入へ

遅くなりましたが、先週ウォルマートが発表したエコラベル(worldwide sustainable product index)についてまとめておきます。
発表したのは7月16日、サプライヤー1,500社を招いて開催されたサステナビリティ・マイルストーン会議(Sustainability Milestone Meeting)においてでした。

簡単にまとめると、全商品の製造から廃棄に至るまでの環境負荷を総合的に評価測定し、レーティングし、消費者が分かるようにラベル表示する、というものです。
実施までに3つのステップを踏むことを想定しています。

1、世界中の10万以上のサプライヤーに対してアンケートを実施する。質問は4つの分野に分類されている。エネルギーと天候、原材料の効率性、天然資源、市民とコミュニティ。質問の内容は温室効果ガス排出量といった一般的なものから、水の使用量や廃棄物量など新たな質問が含まれる。

2、大学、サプライヤー、リテーラー、NGO(民間団体)、政府組織からなる産学協同のコンソーシアムを結成し、原材料から廃棄に至るまでの商品ライフサイクルに関する情報を網羅したグローバルデータベースを構築する。名称はSustainability Index Consortium、ウォルマートが資金を供出して設立し、全流通企業を招待する。またテクノロジー企業と共同でオープンプラットフォームを作る。

3、できあがったデーでベースを元に、各商品のサステナビリティ度をシンプルなレーティングに置き換え、消費者に分かりやすいようにラベルを貼り付ける。


重要なポイントはこのエコラベルを自社のみで実施するのではなく、製配販に関わる世界中のすべての企業に参加を呼びかけている点にあるでしょう。
アメリカを代表するリーディング企業は、ゼネラルモーターズやゼネラルエレクトリックといった製造企業から小売のウォルマートに移行したと言っても、もはや過言ではないのかもしれないと感じました。


参考までに、英語となりますが以上のプロセスの概要は以下の資料で参照できます。
Sustainability Index Fact Sheet
15 Questions for Suppliers


またこの会議の様子はビデオキャストされています。

こちらはダイジェスト版。
Sustainability Milestone Meeting

またキーパーソンによるスピーチをすべて個別に見ることも可能です。
とりあえずマイケル・デュークのスピーチを。


余談ですが、ダイジェスト版を見て分かる通り、会議の最初に相変わらずちゃんとウォルマートチアやってるんですよね。ウォルマートという企業の社風を感じ取れると思います。

鈴木敏仁 (08:41)


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2009年7月20日
[ベストバイ] 消費者意見を集約するクラウドソーシングの実験を開始

クラウドというのはいま流行の表現ですが、本来は群衆、ここでは不特定多数の消費者のことを指しています。またここでのソーシングとは知識の調達を意味しています。
つまりクラウドソーシングとは不特定多数の消費者からのいろいろなアイディアを集めるという意味となります。

ベストバイがこの実験を開始しました。
名称はIdeaX、サイトを見れば分かるように、アイディアを簡単にポストできるようになってます。また他人の良いアイディアに賛成票を投じたり、議論したり、ベストバイ側からのフィードバックを読んだりすることができる。

そして投票数によってランキングが生成されています。
例えば7/20現在トップランクにあるのは、「開けるのに一苦労する商品を梱包しているプラスチックのボックスをやめろ」となってます。


こういうシステムを始めるにあたっての反対意見はおおよそ、つまらない中傷が多くなるというものでしょう。でも投票によってつまらない書き込みは下位に押しやられていくことになる。
これがWisdom of Crowds、集合知形成に対するロジックの土台となります。


ベストバイは社内でこれをすでに使っています。プロジェクトベースでその成否について社員の意見を集める仕組みですね。
Twitterにカスタマーセンターを開設というエントリーを今月初頭に載せましたが、この領域のベストバイの取り組みは同じく動きの速いウォルマートに先駆けてます。


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鈴木敏仁 (02:11)


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2009年7月16日
[ユークロップス] 老舗チェーンに売却の噂

バージニア州のローカルスーパーマーケット、ユークロップスが売却を検討しているというニュースが出ています。
買収先候補として上がっているのは、アホールド、ハリスティーター、スーパーバリュの三社、ただしユークロップスによる公式表明はまだ出ていないと思います。

創業1937年、28店舗を展開するローカルチェーンですが、地元の支持が強い知る人ぞ知るという有名な企業です。ただ近年シェアを落としていて、メイン商圏のリッチモンドで1位から2位に落ちたというデータがあります。


バシャズが倒産しましたが、景気後退と金融収縮が、ローカル、またはリージョナルレベルのスーパーマーケットに非常に大きな影響を与えていることが分かります。

'あのユークロップスも?'と時代を感じるニュースなので取り上げました。


追記:依然日本出張中のため更新が滞っておりまして、ご迷惑をおかけしています。ウォルマートが各商品に環境負荷レベルを表示する取り組みを始めるという大きなニュースが出たりしていますが、週末帰国後に資料を読み込んでから書こうと思っています。

鈴木敏仁 (05:10)


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2009年7月13日
[バシャズ] 連邦破産法11条を申請して倒産、再建を目指す

アリゾナ州で158店舗を展開するリージョナルスーパーマーケットのバシャズが連邦破産法11条を申請して倒産しました。売却や精算はせず再建を目指し、来年の第1四半期頃の手続き終了を予定しているとしています。

バシャズはこの1年ぐらい店舗撤退の発表が続いていて、実はこのニュースに先立って10店舗と1,000人の解雇を発表したばかりでした。


アリゾナは激戦区なんです。
ウォルマートスーパーセンター、フライズ(クローガー傘下)、セイフウェイという三強に加えて、ウォルマートのネイバーフッドマーケットが店舗を増やし、ここにフレッシュ&イージーが登場し、スーパーターゲットやホールフーズなども存在し、とにかく食品市場は混雑している。

この中で、バシャズはこの5年ぐらいでしょうか、シェアをじりじりと落としてきていたんですね。パブリックス、HEバット、ウェッグマンズ、ジャイアントイーグルといった強いリージョナル企業と比較すると特筆するものがあまりなく、まあ言ってみれば普通のスーパーマーケットですから、そうするとナショナルチェーンが激しく競合している市場でずるずると落ちてしまうという、よくある状況に陥っていました。

再建すると言っているけれど、どうなるかは予断を許しません。
ちなみに同社は非上場です。


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鈴木敏仁 (05:34)


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2009年7月12日
[スミス&ホーケン] 年末までに全店舗を閉鎖して廃業

業界では唯一と言って良いアップスケール型のガーデニング専門チェーン、スミス&ホーケンが、年内に56店舗をすべてクローズして廃業することを発表しました。

親会社のミラクル・グロー社が明らかにしたもので、負債の総額などは不明。同社は2004年にスミス&ホーケンを7200万ドルで買収し、ターゲットで販売するなど販路を拡大してきたのですが景気の後退で業績が悪化、昨年にホームデポ創業グループの一人、パット・ファラーを経営者として招聘して立て直しを図っていました。


この廃業のニュースは業界だけではなく同社内でもサプライズだったようで、私もも驚いたのですが、ただこういう高価格帯業態はすべてが業績を悪化しているので、なるほどそうかと納得もしました。

きわめてユニークなコンセプトだっただけに、本当にもったいない。パイロットストアとして1店舗だけ残すなんてことできなかったのかと思います。


非常に高い確率で、リクィデーターがブランド名を買収してネット販売で存続させると私は予測しています。

鈴木敏仁 (04:00)


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2009年7月11日
[ウォルグリーン] アラスカ州に出店、全米50州を網羅

7月12日にアラスカ州内1号店となる店をオープン、これによって全米50州すべてに店を持つ文字通りのナショナルチェーンとなりました。

しばし頭を巡らせてみたのですが、全米50州にくまなく展開しているチェーンストアはウォルマートを除いて他に存在しないように思います。ただし厳密に言うと、ウォルグリーンは50州に加えてワシントンDCにも出店しているのに対して、ウォルマートはワシントンDC内には店舗がないので、僅差でウォルグリーンの方に軍配が上がることになります。


広大なアメリカ大陸において全州に店舗を持つ文字通りのナショナルチェーンになるということは、日本で全県に店舗を展開するということとはスケールが違う。
ウォルグリーンという企業の偉大さを実感するし、またドラッグストアという業態自体が持つポテンシャルも感じるニュースじゃないでしょうか。

鈴木敏仁 (01:59)


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2009年7月 8日
[サムズクラブ] メキシコでアップルの販売を開始

メキシコのウォルメックス傘下のサムズがアップル売り場の展開を始めました。1つ目をすでにオープン、8店舗で売ると言うことです。

資料によるとiPodだけではなくてPCのマックもようです。
アメリカでは、販路を広げたいがブランディング上ウォルマートで売ることに慎重なアップルと、PCも含めてアップル商品を幅広く取り扱うことで客層を広げたいウォルマートの目論見が重なり、どうするかを両社が協議しているところです。

このメキシコでのニュースは、両社のグローバルレベルでの取り組みの一環なのでしょうね。たぶんアメリカと流通環境が異なるので、サムズでPCも販売OKとなったのでしょう。

ウォルマートがアップル商品を取り扱うというニュースはこれからも続くだろうと思います。

鈴木敏仁 (03:11)


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2009年7月 7日
[ベストバイ] Twitterにカスタマーセンターを開設

Twitterを消費者とのコミュニケーションツールにする小売企業は少しずつ増えているのですが、ベストバイが一歩踏み込むんだ戦略を導入します。商品に関する質問に対して答えるアカウントの開設で、名称はTwelpforce、投入する人員数は500人、7月19日から開始するとしています。

この500人がどう動くのかについてまだよく分からないのですが、begin searching Twitter posts to find customers with questions、とあるのでお客からの質問を受動的に待つのではなく、検索してお客を探す能動的な活動をするのかもしれません。
また、help answer their questions and steer them towards Best Buy、とあるので、質問に答えながらベストバイ店舗へと誘導する営業活動もするようです。

またこのTwelpforceについてTVコマーシャルを打ってプロモートする計画も持っています。


ウォルマートやアマゾンなどプロモーション商品をチラシ代わりに流す企業はすでに存在するのですが、個別に営業しようとするベストバイの考え方は新しい。利用人口が増えるに従ってTwitterを使う企業はこれからどんどん増えてくると思うのですが、使い方のバリエーションがこれから増えてくることでしょう。


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鈴木敏仁 (11:40)


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2009年7月 6日
[アメリカ流通視察] 多店舗展開を決めたビューティ360

ビューティ360先週はほぼ一週間、某社社員研修のコーディネートで出張でした。目的に一つはNACDS(全米チェーンドラッグストア協会)の展示会マーケットプレイスを訪問することで、ボストンに行ったのですが、その前にワシントンDCに足をのばしてCVSによる実験店舗、ビューティ360を視察しました。
一号店です。

このフォーマット、プレスティージブランドを揃えることができるかどうかがすべてのカギを握っています。

ビューティ360の革新性
この2月の時点ではまったく揃えてなくて、今回は4ヶ月が経過して変わったかどうか確認したかったのですが、相変わらずまったくありませんでした。

店員のルックスもいまひとつ、キラキラするようなマネキンがいなければならないのに、これで大丈夫なのと心配になってしまいました。


ところがあるソースからプレスティージブランド企業と契約したという情報を得ました。
買収したロングスを改装してビューティ360にするらしいですから、この情報はシンクします。ブランドメーカーとしては一定規模がない限り取引したいとは思わないでしょうから、店舗を拡大するという条件で取引を獲得した可能性があるでしょう。


デパートメントストアの集客力が落ちてますから、ブランドメーカーとしては新たな販路は欲しい、でもブランドイメージを壊す環境で無理に売りたくはない。
ドラッグストアもフロントエンドに新しい切り口を見いだす必要があるのだが、安売り環境でプレスティージを置くのは不可能だ。

そんな課題を克服したのがショッパーズドラッグマートで、これをコピーしようとしているのがビューティ360です。


ちなみにこの市場に別の角度からアプローチしたのがアルタです。


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鈴木敏仁 (06:15)


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2009年7月 3日
[クラブツリー&イヴリン] 連邦破産法11条を申請して倒産

クラブツリー&イヴリンが倒産しました。500店舗を展開する専門店チェーンですが、自社以外にも商品を売っていて、取引先数は6,000社近いそうです。負債総額は1,000縲鰀5,000億ドル、店舗の営業は継続されます。

ボディローションやシャンプーリンスといったパーソナルケアカテゴリーの専門店チェーン、天然植物成分の使用をテーマとしています。ボディショップ、ロクシタン、バス&ボディワークス、といった企業が競合ですね。


米ヒルトンホテルがバスルームのアメニティで使っているのでよく知っているのですが、個人的には買いに行ったことがありません。他の競合と比較するとブランドアピールが弱いような気がします。
景気が悪化して高価格帯のパーソナルケア市場が縮小し、脱落した、ということなのだと思います。

鈴木敏仁 (03:06)


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2009年7月 1日
[R2Link] 皆さんが店頭で「イラッ」と来る理由は何でしょうか?

R2リンクでアンケートを実施中です。

欲しい商品がない、従業員の態度が悪いetc.・・・
今回の質問は、そんな皆さんの「不満」についてです。

下記で投票をお願いします。
皆さんが店頭で「イラッ」と来る理由は何でしょうか?

実施期間は6月27日縲鰀7月15日、結果は月刊マーチャンダイジング9月号に掲載されます。


まだR2リンクにご登録いただいてない方はぜひこの機会にご参加ください。l


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鈴木敏仁 (02:25)


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